2011/03/02

キボシアシナガバチ♂への優位行動



2008年8月下旬

キボシアシナガバチPolistes nipponensis)巣dの定点観察記録。
在巣を確認できた成虫は♀♂10匹ずつ※1。

※1:♀は顔(頭楯)がオレンジで触角が真っ直ぐ。一方、♂は顔が白く触角がカールしていて体格も華奢。 


♂超過だった性比が回復しました。
創設女王が実は死んでいるのではないかという密かな懸念は
解消されました※2。

※2:女王不在で未受精のワーカーが産卵し始めると以降は♂ばかりが生まれる。 


特に♂は常に飢えている印象。
♀が帰巣すると狩りが不調でも近くの♂は激しい勢いで餌(肉団子)を求め、巣全体が騒々しくなります。
成虫構成員を養うには栄養液を与えてくれる(栄養交換)幼虫の数も少ない気がします。
育房はほとんど蛹になっています(約40匹)。
時折♀が♂に対して激しい攻撃を加えています(2:1で噛み付くなど)。
これは成熟した♂を巣から放逐して口減らしするためだろうか。
♂は苛められても無抵抗で耐えるのみ。 


動画の55秒前後に突然♂が近くの♀の背中にのしかかったのは餌をねだる行為ではなくて偽交尾だろうと教えて頂きました。

つづく→シリーズ#50

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