2014/08/02
ニホンカモシカの威嚇鼻息♪を声紋解析してみる
2014年6月中旬
ほぼ廃道状態の山道を静かに登っていると突然、前方からニホンカモシカ(Capricornis crispus)の鋭い鼻息が聞こえてきました。
知らぬ間に野生カモシカの縄張りに踏み込んでしまったようで、ニアミスに驚いたカモシカがフシュ♪フシュ♪と繰り返し威嚇してきます。
どこに隠れているのか姿は見えませんが、カモシカからはこちらが見えているのでしょう。
私も鼻息を真似て威嚇合戦をしようか迷いました。
▼関連記事
野生ニホンカモシカと鼻息で鳴き交わしてみる
姿を現してくれることを期待して立ち止まり沈黙を守っていたのに、結局カモシカは茂みの奥に走って逃げられました。
バキバキと枝を折りながら逃げた時にようやく一瞬だけ姿が見えました。
草木の生い茂った夏山でカモシカを見つけるのは至難の業です。
獣の体温を可視化するサーモグラフィーのような軍用の高級機材があれば、きっと楽しいのになー。
ニホンカモシカの威嚇鼻息を声紋解析してみる
オリジナルのMTS動画ファイルからいつものように音声をWAVファイルにデコードし、録音された鼻息を3声ずつ切り出してからスペクトログラムを描いてみました。
後半は残念ながら、上空を飛んで来たヘリコプターのプロペラの騒音でせっかくの出会いが台無しになりました。
カモシカ同士が出会った時の鼻息威嚇合戦もいつか聞いてみたいものです。
2014/08/01
ウツギの花で採餌するウツギヒメハナバチ♀
2014年6月中旬
堤防に咲いたウツギの群落でウツギヒメハナバチ♀(Andrena prostomias)が採餌のため訪花していました。
後脚の花粉籠に黄色の花粉団子を満載しています。
ウツギが開花する時期だけに営巣する究極の狭訪花性のハチです。
同定のため撮影後に同一個体を採集しました。
憧れのウツギヒメハナバチを見つけたのは初めてで、近縁種コガタウツギヒメハナバチとの識別が難しいらしいのです。
ウツギヒメハナバチとコガタウツギヒメハナバチの頭楯での見分け方については、廊下のむしさんのブログが参考になりました。
今回の個体は頭楯が平らなのでウツギヒメハナバチ♀のようです。
背面(採集時に腹背の上部を傷つけてしまった?) |
側面 |
胸背 |
胸背 |
腹背(第2〜4腹節後縁に明瞭な白色毛の横帯) |
顔(頭楯がほぼ平ら) |
顔(大顎) |
左翅の翅脈 |
腹面 |
左後脚の花粉籠 |
胸部側面 |
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訪花
シロシタホタルガ(蛾)の幼虫を見つけた!
2014年6月中旬
里山の雑木林の下草でシロシタホタルガ(Neochalcosia remota)の幼虫を見つけました。
葉表の中央にじっとしており、非常に目立ちます。
いかにも毒を有する虫の警告色っぽい派手な出で立ち。
※ 『繭ハンドブック』p73によると、本種の「幼虫は葉の表にいるためとても目立つ。」へんてこな芋虫ですね。
どちらが頭なのかもよく分かりません。
枝でつついてみても、特に威嚇行動などは見られませんでした。
防御用に体液を分泌するらしいのですが、確認できませんでした。
脱皮前で不活発な眠の状態なのかな?
幼虫が乗っている葉(種名不詳)は少なくとも食草(サワフタギなど)ではないようです。ツワブキ?
未採寸、未採集。
繭を紡ぐらしいので、機会があれば飼育してみたいものです。
【追記】
※ 『日本動物大百科9昆虫II』p81に「シロシタホタルガの幼虫の警告色」と題した写真が掲載されていました。
同じマダラガ科に属するミノウスバの場合、
幼虫は強く押さえられると、各体節から、妙なにおいのする透明な液の玉を分泌する。この液は粘性が強く、においは青くさいような、なんともいえない不思議なものだ。(中略)この分泌液のなかには毒物のシアン配糖体が含まれているという。(中略)ミノウスバ幼虫の分泌液は捕食者に対する忌避効果をもっており、幼虫の派手な体色は警告色としての機能をもっていることが実証されている。
2014/07/31
線路標識とモズ♂(野鳥)
2014年6月中旬
鉄道標識のてっぺんに乗ったモズ♂(百舌鳥;Lanius bucephalus)が線路の砂利や辺りの水田を見下ろしています。
おそらく獲物を探しているのでしょう。
最後はいきなり飛び降りました。
(映像はここまで。)
モズ♂は近くの畦道の境界標に一瞬止まったのですが、再びすぐに飛び立つと水田を横切って行きました。
一瞬の出来事でしたけど、狩りには成功していないと思います。
飛べ!コマルハナバチ♂【ハイスピード動画】
2014年6月中旬
林道入り口に咲いたキショウブの花弁にしがみついて休んでいたコマルハナバチ♂(Bombus ardens ardens)が蜜腺に辿りつく前に飛び去りました。
240-fpsのハイスピード動画で撮影。
しばらく粘ってもキショウブでの吸蜜シーンは観察できませんでした。
本種は最速で雄蜂や新女王が出現し、夏にはコロニーを解散します。
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飛翔
2014/07/30
ウスバアゲハの交尾干渉@クマイチゴ花
2014年5月下旬
里山の草地でウスバアゲハ(旧名ウスバシロチョウ;Parnassius citrinarius)が群がり交尾していました。
計何頭いてどんな姿勢なのか、撮影アングルがいまいちで状況が掴み難いです。
急斜面に藪が密生しているため、回り込めません。
クマイチゴに訪花している1匹の♀に対して初めは2匹の♂が来ているようです。
乱交状態のように見えますが、実際は既に1対の♀♂ペアで交尾は始まっています(交尾器が連結している)。
新たに♂が割り込もうとしても時既に遅く無駄です。
次々と飛来したあぶれ♂が参入し、寄って集って大騒ぎになりました。
♀が揮発性の性フェロモンを放出しているのか、あるいは草むらで羽ばたく白い翅という視覚刺激で♂が誘引されるのかもしれません。(※追記2を参照のこと。)
興奮した♂は吸蜜どころではなく、なんとか交尾しようと必死にしがみついています。
諦めたあぶれ♂から次々に離脱します。
最後に♀だけが残りました。
交尾相手の♂が付けた白い交尾嚢(交尾栓)が♀の腹端の下面にはっきり見えます。
これは♀の多回交尾を妨げる貞操帯として働きます。
花や葉の陰に隠れてしつこい♂達をやり過ごそうとしていたのかもしれません。
モテ期の狂乱から解放された♀はホッとした様子で口吻を伸ばしクマイチゴの花蜜を吸って回ります。
最後は葉に登り飛び立つも、力なくすぐに落下してしまいました。
▼関連記事
ウスバアゲハの交尾干渉@ハルジオン花
ハルジオンの花で♀1♂3頭の乱交を撮った6年前の映像です。
交尾嚢を付けた♀@吸蜜 |
【追記1】
『日本動物大百科9昆虫II』p35によると、
交尾栓が極端に発達し、♀の交尾器の外側につけることができるものをとくにスフラギス(貞操帯)と呼び、種によって一定の形をしている。日本産のチョウ類では、ギフチョウ属とウスバシロチョウ属の♂がスフラギスをつくる。♀はふつう1回しか交尾しない。(中略)一般に大きな交尾栓をつくる種ほど精包は小さい。これは、精包と交尾栓がほとんど同じ物質に由来しているためである。(中略)大きな交尾栓をつくり、小さな精包しか♀に渡さない種では、一般に♂の求愛行動や♀の交尾拒否行動が見られず、♀が交尾相手を選ぶ余地がない。
※【追記2】
『日本動物大百科9昆虫II』p32によると、ウスバシロチョウの配偶行動は実験的に調べられているそうです。
ウスバシロチョウの♂は、♂にも♀にもよく接近し前肢で翅にふれた。そのうえ、ナミアゲハにも接近し前肢で翅にふれた。ポスターカラーでつくった黒と黄、そして黒と青緑色の縞模様の紙モデルにもよく接近し前肢でふれたが、黒と白の縞模様の紙モデルには接近しなかった。私たちの目には、翅は黒と白の組み合わせに見えるのだが、ウスバシロチョウにとって翅の色は違った色に見えているらしい。
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訪花
ウツギの花で採餌するセイヨウミツバチ♀
2014年6月中旬
水辺に近いウツギの群落でセイヨウミツバチ(Apis mellifera)のワーカー♀が訪花していました。
後脚の花粉籠は空荷のようです。
胸背に黄色い花粉塊を付けている個体もいました。
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訪花
2014/07/29
ツルマンネングサの花蜜を吸うヒメシジミ♂
2014年6月中旬
堤防の階段に蔓延るツルマンネングサの群落でヒメシジミ♂(Plebejus argus micrargus)が訪花していました。
翅をほぼ全開にしながら吸蜜しています。
なかなか翅裏を見せてくれずやきもきしますが、飛ぶ気配もないので諦めました。
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訪花
ヒレハリソウで採餌戦略(正当訪花/穿孔盗蜜)を切り替えるクロマルハナバチ♀
2014年6月上旬
里山の麓に咲いたヒレハリソウ(=コンフリー)の群落でクロマルハナバチ♀(Bombus ignitus)が訪花していました。
後脚の花粉籠は空荷です。
花から花へ忙しなく飛び回り採餌する同一個体を追いかけて見ていると、花筒の外側から根元に穴を開けて吸蜜する穿孔盗蜜から正当訪花へと採餌戦略をスイッチしました!
割合としては正当訪花が多いようです。
前年に観察した個体は同じくコンフリーの花で盗蜜ばかりしていたので、採餌法の違いに面食らいました。
今回の個体は盗蜜の常習犯ではなく初犯なのかな?
▼関連記事「舌が短く盗蜜癖がある」と称されるクロマルハナバチも一筋縄ではいかないようです。
ヒレハリソウの花で盗蜜するクロマルハナバチ♀
蜂の採餌プログラムには個体差があり学習や確率過程が組み込まれているのでしょうか?
時期的に未だ単独営巣期の創設女王かもしれません。
ワーカーより女王の方が体長も舌長も大きいので、正当訪花でも蜜腺まで舌が届くのでしょう。
なお、タニウツギを訪花する際にも1匹のクロマルハナバチが採餌戦略を切り替えるのを観察しています。
▼関連記事
タニウツギで採餌戦略(正当訪花/穿孔盗蜜)を切り替えるクロマルハナバチ♀
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2014/07/28
柳の葉で休むコムラサキ♀
2014年6月中旬
水辺の一帯にびっしり生えた柳(正確な樹種不明)の灌木の林でコムラサキ♀(Apatura metis substituta)が飛び回っていました。
幼虫の食樹である柳に♀が産卵するのかと思いきや、とにかく落ち着きなく飛び回っています。
テリトリーを張っているのかな?
ようやく葉に止まって日光浴する様子を撮りました。
『水辺に生きる不思議なチョウ:世界でも珍しい長野・犀川コムラサキ3つの不思議:ねぐら・テリトリー・1年3世代交代』という本のp78-79によると
・♂は♀に比べ羽化期が数日〜10日くらい早い。
・♂はやや遅れて羽化してきた♀と交尾完了する。
・生息地のヤナギの樹梢を滑るように飛んでいるのは♂である(探雌行動)。
・♀は飛行がゆるやかで、主として産卵のために食樹の周囲、ときには樹林内を飛んでいることが多い。
オドリコソウを訪花するトラマルハナバチ?♀の羽ばたき【ハイスピード動画】
2014年6月中旬
里山の草地に咲いたオドリコソウの群落でトラマルハナバチ(Bombus diversus diversus)のワーカー♀が採餌していました。
(トラマルハナバチにしては毛の茶色が薄いですけど、別種ですかね?)
花から花へ忙しなく飛び回る様子を240-fpsのハイスピード動画で撮影してみました。
後脚の花粉籠は空荷ですが、頭を花の奥に突っ込んで(正当訪花)花蜜を吸っています。
同一個体を追いかけて撮影。
▼前回の記事(同じ群落で2週間前に撮ったHD動画)
オドリコソウの花蜜を吸うトラマルハナバチ♀
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2014/07/27
イエユウレイグモ(蜘蛛)の交接から卵嚢ガードの再開まで【10倍速映像】
2014年6月上旬・室温23℃
▼前回の記事室内の天井隅に張られた不規則網で交接を始めたイエユウレイグモ(Pholcus phalangioides)の♀♂ペアが別れるまで確実に見届けたいと思いました。
卵嚢ガードを中断して♂と交接するイエユウレイグモ♀(蜘蛛)
♀が交接中に♂を捕食してしまう性的共食いの有無にも興味があります。
交接がどれぐらい長く続くのか予想できなかったので、長期戦に備えて10倍速の微速度撮影(ジオラマモード)で監視記録しました。
早回し映像にすると♂が外雌器に挿入した触肢を動かしている様子がよく分かります。
長い交接中に突然、♀が激しく暴れ出しました。(@5:26〜5:41)
それでも♂触肢の連結は外れず、♂には特に動きがありません。
再び♀が暴れ、♂を蹴飛ばして交接が終わりました。(@7:34)
性的共食いは行わず、♂は無事に逃げ延びました。
♂は網に居座って交接後ガード(♀が浮気しないように見張る)をすることもなく、天井の縁を右手の角(南東角)まで移動し、壁を下りて埃だらけの棚の裏へ隠れました。
(♂を一時捕獲して個体識別のマーキングを施したかったのに、残念ながら行方不明になりました。)
交接後に卵嚢を回収する♀ |
卵嚢は全く動きませんから、網にかかった獲物のように振動で位置を知るのではなくて、どこに置いたかしっかり記憶していたのでしょう。
あるいは自分が移動中に残した「しおり糸」を辿って卵嚢まで戻るのかもしれません。
もし交接中に卵嚢をこっそり網から外して隠したり移動したりすれば、♀はどうするでしょう?
ダミー(偽物)の卵嚢を幾つも網に置いてやると、自分の卵嚢を正しく選んで回収できるでしょうか?
異変にすぐ気づいて卵嚢を守るために交接を中断しますかね?
▼関連記事
イオウイロハシリグモ♀による卵嚢選択実験
歩脚で抱えた卵嚢に口づけしたのは、不規則網に固定していた糸を噛み切ったのでしょう。
次に♀は身繕いを始めました。
歩脚を一本ずつ舐めて掃除しています。
その間、卵嚢を手の届く位置に(体の下面)に置いています。
歩脚の先で常に卵嚢に触れている…という訳ではないようです。
化粧が済むと卵嚢に何度もキスしてからようやく口に咥えました。(卵嚢ガードの再開)
向きを変えて不規則網を少し移動し、静止したところで撮影終了。
卵嚢をくわえてガード再開 |
♀の外雌器に交接プラグが残されているかどうか確認したかったのですが、腹面をじっくり接写するには♀を捕獲して麻酔する必要があります。
しかしこれをやるとストレス(身の危険)を感じた♀が卵嚢を捨てたり不規則網から逃去したりする可能性を恐れ、結局やりませんでした。
捕獲したついでに飼育してみる、という発想はこのとき無かったです。
この卵嚢から幼体が孵化するまで定点観察することにしました。
さて、今回の交接が長引いたのは、♂が触肢から移精する前に、♀が前回交接したライバル♂の精子を外雌器から掻き出していた(あるいは押し込んでいた)からのようです(精子間競争)。
そんな面白い話を予め知っていれば、交接中に♂の触肢の動きにもっと注目して接写したのにー。
一方イエユウレイグモ♀も完全に受動的ではなく、♂が気に入らなければ交接を早々に打ち切ることが多いそうです。(♀による密かな配偶者選択)
特に2回目の交接では選り好みが激しくなるのだとか。
実際に今回も交接中に♀が暴れました。
ドイツの研究グループが発表した実験結果によると、欧州産イエユウレイグモ(日本産と同種のPholcus phalangioides)♀が2匹目の♂と交接した持続時間は1.3〜221.7分間(平均30.7分間、中央値5.25分間、標準偏差51.48、サンプル数73)。
今回私が観察したペアは交接の持続時間が約90分間と比較的長い部類に入るようです。
▼参考文献
Schäfer, Martin A., and Gabriele Uhl. "Determinants of paternity success in the spider Pholcus phalangioides (Pholcidae: Araneae): the role of male and female mating behaviour." Behavioral Ecology and Sociobiology 51.4 (2002): 368-377.
検索すれば無料PDFファイルがダウンロードできます。
この文献を読んでみると、イエユウレイグモの配偶行動について以下のことを知りました。
- 自然環境でイエユウレイグモは一妻多夫の乱婚。
- 交接中にイエユウレイグモ♂は外雌器に挿入した触肢を捻るようにリズミカルに動かす。このとき前回の交接で蓄えられたライバル♂の精子を掻き出している。
- 父子関係を調べると、♀と最後に交接した♂の精子が受精・産卵で優先的に使われている。
- イエユウレイグモ♀の意志で交接の持続時間をコントロールできる。
- 2回目の交接は初回よりも求愛から交接開始まで時間がかかり、持続時間がずっと短い。
- 飼育下でイエユウレイグモは2年以上も生存し、室温を20℃に保てば季節を問わず繁殖活動を行う。♀は生涯に2〜6個の卵嚢を産む。(したがって、精子競争や性的対立を研究する実験動物としてなかなか優れている。)
この論文では飼育下でイエユウレイグモ♀一匹に対して2〜6時間という短い間隔で二匹の♂と連続して交接させています。
私が今回観察したような、卵嚢を一時的に手放して交接する事例は書かれていませんでした。
『クモの生物学』第10章「配偶戦略」も改めて読み返してみると非常に勉強になりました。
つづく
【追記】
「クモ蟲画像掲示板」にて、くも子さんより貴重な情報提供を頂きました。(吉倉眞1987『クモの生物学』より)
【卵のうの構造】イエユウレイグモの卵数は少なく20~30ほど。母グモはそれを鋏角でくわえ、蝕肢で支持している。捕虫の時は、卵塊を一時網に吊り下げておき、食事が終わるとまたそれをとり上げる。※
【姿勢の変化】イエユウレイグモの姿勢は温度変化によって変わる。温暖なときは、細長い脚で網糸にぶら下がっている(夏型)。ところが寒くなってくると一種の硬直姿勢をとるようになる(冬型)。広げていた脚を集束し、第一脚、第二脚を揃えて前方へ伸ばす。(この姿勢はクモが網を激しくゆすぶるときの姿勢である。)刺激に対する感受性は低下し、ほとんど体を動かすことがない。実験的に温度を下げて10℃にしたところ、メスの約50%、オスの約30%が冬型の姿勢をとった。これを温室に移してみると、一週間後には夏型に回復した。※ てっきり卵嚢ガード中の♀は絶食してるのかと思い込んでいたので吃驚。
卵嚢を一時的に手放す行為に♀はさほど抵抗ないのだとすると、私のイメージも大分変わってきます。
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