2024/10/19

アナグマが越冬する営巣地に1〜3頭で通う初冬のホンドタヌキ:12月上旬〜中旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年12月上旬〜中旬


シーン0:12/4・午後12:59・くもり(@0:00〜) 
シーン0:12/4・午後13:45・晴れ・気温23℃(@0:04〜) 
平地の落葉した二次林でニホンアナグマMeles anakuma)が越冬する営巣地(セット)を新旧2台の自動撮影カメラで監視しています。 
近所のホンドタヌキNyctereutes viverrinus)がこの時期に夜な夜な通ってくる様子を以下にまとめます。 
特筆すべき行動は別の記事にしたので、その余り物です。 


シーン1:12/4・午後21:26・気温-1℃(@0:08〜) 
奥の二次林をうろついています。 


シーン2:12/5・午前3:01・気温-4℃(@0:56〜) 
気温が氷点下まで冷え込み、うっすらと夜霧が発生しているようです。 
タヌキが通りすがりにアナグマの巣口Rを覗き込んでも、匂いを嗅いだだけで立ち去りました。 
隣の巣口Lを長々と点検するシーンも別アングルで設置した監視カメラに写っていました。 
もしかすると以前のように(秋)、獲物となる虫を執拗に探していたのかもしれません。 
しかし穴居性の昆虫も全て休眠越冬に入ったようで、タヌキは諦めてすごすごと立ち去りました。 
かと思いきや、その後もタヌキは未練がましく、アナグマの営巣地をしばらくうろついていました。 


シーン3:12/6・午前3:29(@3:35〜) 
翌日は未明に♀♂つがいと思われる2頭が相次いでセットにやって来ました。 
1頭がアナグマの巣口Lの匂いを嗅いで行ったのに対して、もう1頭はセットを素通りしました。 


シーン4:12/7・午前3:27(@4:37〜) 
その翌日もほぼ同じ時刻にタヌキが計3頭現れました。 
約1時間20分前にアナグマがスクワットマーキングした跡にタヌキは何も反応しませんでした。 
(対抗してマーキングをやり返すことはなかった。)
一応、巣穴の主であるアナグマに対してリスペクトはあるようです。

まず現れたペアが巣口Lを点検してから並んで立ち止まり、パートナーの左脇腹の毛皮を舐めました。(対他毛繕い@5:04) 
パートナーに舐めてもらった部位の毛が黒く見えます。 
これは何か傷跡や病変なのか、それとも単に毛が逆立っているだけなのかな? 


シーン5:12/9・午前0:12(@5:35〜) 
霧が立ち込める深夜にペアで登場。 
1頭が急に走り去りました。 
てっきり巣穴の主であるアナグマに追い払われたのかと思ったのですが、居残った個体はその動きに一瞬ビクッとしたものの、落ち着き払って立ち去りました。


シーン6:12/11・午前5:11(@6:16〜) 
単独タヌキがアナグマの巣口Lに頭を突っ込んで匂いを嗅ぎました。 
もしかすると巣穴Lを数分間だけ内見したのかもしれませんが、肝心の侵入シーンは撮れていません。 
巣口Lで身震いしてから立ち去りました。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


ノジギク?の花を舐めて飛び回るオオハナアブ♀【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年10月上旬・午前10:40頃・晴れ 

民家の花壇に咲いた見慣れない白菊の花に多数のオオハナアブPhytomia zonata)が群がっていました。 
1匹の♀に注目して訪花シーンの動画を撮りました。

口吻を伸縮させて花蜜や花粉を舐めています。 
少し飛んで白菊の花から花へと移動します。 
オオハナアブ♀の脚や口吻、腹部下面は黄色い花粉にまみれているので、送粉者として働いているようです。 

花から飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:22〜) 
左手をかざして影を作ったら身の危険を察知したオオハナアブ♀は飛んで逃げたものの、やがて同じ花に舞い戻ってきました。

この菊は見慣れない種類で、園芸植物に疎い私は名前を知りませんでした。 
草丈がとても低いので、矮小化された園芸品種なのでしょうか? 
素人目にはノジギクの仲間かな?と思うものの、今回撮影したのは日本海側に属する山形県の内陸地方なので、ノジギクの自然分布域から全く外れています。
・本州(兵庫県以西)・四国・九州の瀬戸内海・太平洋沿岸近くの山野などに自生する(wikipedia:ノジギクより引用) 
・主に海岸の岩場に生えるが、少し内陸に入った道ばたや耕地周辺に生えていることもある。(山渓ハンディ図鑑11『日本の野菊』p24より引用)

それでも園芸植物としてノジギク(野路菊)が流通しているらしく、たまたま路地裏(道端の花壇)で見つけたこともあり、ここではノジギク?としておきます。 
草丈が低い(茎が短い)のは、海岸の岩場のような風の強い場所に適応進化したのでしょう。
もしも外来植物(海外から輸入された園芸品種の菊)だとしたら、私にはお手上げです。 




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2024/10/18

後足で立ち上がって監視カメラを凝視・警戒する初冬のホンドテン【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年12月中旬 

農地を囲むスギ防風林でスギ風倒木の根元に掘られた巣穴が気になって、トレイルカメラで見張っています。 
一時期は監視を中断していたのですが、冬ごもりの直前に何か動きがあるのではないかと期待して再開しました。 


シーン0:12/11・午後14:11(@0:00〜) 
明るい日中にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 
毎年繰り返される積雪の圧力によって根元がねじくれた灌木(樹種不明の落葉性広葉樹)が目印となっていることから、「根曲がり巣穴」と勝手に呼んでいます。 
地表付近に伸びたツルウメモドキの赤い実が見えます。 


シーン1:12/12・午前5:26・雨天(@0:03〜)日の出時刻は午前6:42。 
雨が降る夜明け前に、右上奥からホンドテンMartes melampus melampus)が単独で現れました。 
暗視カメラの赤外線を反射して、両目が爛々と光っています。 
後日に登場するイタチに比べると、テンは体格がかなり大柄です。 

根曲がり巣穴に入るかと思いきや、テンは手前に飛び降りると、右に回り込んでから走って右上奥に引き返してしまいました。 
もしかすると、トレイルカメラの存在に気づいて警戒したのかもしれません。 


シーン2:12/12・午後18:31(@0:00〜)日の入り時刻は午後16:23。 
同じ日の晩に(13時間後)、テンが再びやって来たときには、雨は止んでいました。 
同一個体なのかな? 
この時期のテンは美しい冬毛に生え変わっているはずですが、白黒の暗視映像では毛皮の色が分かりません。 

獣道で立ち止まってカメラ目線をくれました。 
少し近づいてから、後足で立ち上がってカメラを正面から凝視しました。 
下腹部に外性器や乳首は認められず、私にはこの個体の性別を見分けられません。 


この地点でテンが撮れたのは初めてです。 
どの野生動物がこの根曲がり巣穴で越冬するのでしょう? 


つづく→

初冬の冷たい雨が降る夜に池畔の崖から力尽きて滑落した謎の生き物とは?【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年12月上旬 

山中の湧き水が溜まった泉を自動撮影カメラで見張っていると、旧機種のために風揺れや落ち葉の動きに動体検知センサーが反応して頻繁に誤作動してしまいます。 
膨大な無駄撮り映像を丹念に確認すると、本来は写らないはずなのに変温動物(両生類など)の興味深い活動がたまたま録画されていることがあります。 
今回も意外な発見がありました。


シーン0:12/6・午後12:13・晴れ(@0:00〜) 
明るい時間帯にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 
細長い池の左岸を狙って監視しています。 
画面の左から流入した湧き水が右に向かって流れ、斜面を下る沢の源流になっています。 
周囲の雑木林から散った大量の落ち葉が浅い池の中にも溜まってます。 
池の周囲は三方が崖のように取り囲まれています。 
池畔に育ったミズナラ大木の根元が画面の左上隅に写っています。 


シーン1:12/7・午後18:14(@0:03〜)日の入り時刻は午後16:23。 
冷たい雨が降りしきる晩にトレイルカメラがなぜか起動しました。 
水面に浮いているカエル(種名不詳)の目が赤外線を反射して白く光って見えます。(赤丸に注目) 
5倍速の早回し映像にすると、そのカエルがときどき瞬きしていることが分かります。 

さて、左岸の急斜面(崖)の途中に示した赤丸に注目して下さい。(@0:10〜) 
謎の黒い物体がズルズルと力なく崖をずり落ちました。 
私は初め、寒さで死にかけた野ネズミ(低体温で仮死状態?)が滑落したのかと思いました。 
1.5倍に拡大した上でリプレイしてみると(@0:24〜)、黒っぽくて細長いのでサンショウウオの仲間かもしれないと思いつきました。 
この池にはトウホクサンショウウオHynobius lichenatus)の幼生が生息していることを夏に観察しています。 
繁殖池から上陸して山林で育ったサンショウウオの成体が越冬のために水場へ戻ってきたという可能性はどうでしょうか? 
トウホクサンショウウオは冷涼な渓流や湖沼の水中で♀♂が冬眠し、早春に目覚めるとそのまま繁殖行動(産卵)をするらしいのですが、私はまだ実際に観察できていません。 
だとすると、初冬に池畔の崖をずり落ちたのは瀕死の滑落事故ではなく、積極的に池を目指して移動してきたことになります。 


シーン2:12/7・午後18:15(@0:37〜) 
続きの映像を5倍速で見ると、崖の途中で引っかかった謎の生物の白く光る目がときどき瞬きしていました。 
落ち葉やゴミなどの無生物が風雨に吹かれて崖を滑り落ちたのではなく、何か生物であることは間違いなさそうです。 


シーン3:12/7・午後18:18(@0:47〜)
しばらくすると、左岸で静止していたサンショウウオ?が再び崖をずり落ちて、水際に溜まった落ち葉の上に落ちました。 
1.5倍に拡大した上でリプレイ(@1:08〜)。 
重力を利用しつつも自力で這って池に到達したと思うのですが、小さいので手足の動きは見えませんでした。 
次に自力で這って入水したのかどうか、これ以降の記録はありません。 


シーン4:12/7・午後22:03(@1:16〜) 
画面の手前に示した赤丸に注目して下さい。 

 池の水面に浮いた大量の落ち葉をかき分けるように、何か細長い生き物が左に這って移動しています。 
1.5倍に拡大した上でリプレイしてみると(@1:21〜)、体表がテラテラした質感なので両生類でしょう。 
トウホクサンショウウオではないかと推測しています。 
アカハライモリの可能性も考えたのですが、一般的に地中や石の下などで冬眠するらしく、除外しました。 

このサンショウウオの行方が気になります。
残念ながらカメラの電池が切れそうで、わずか3秒間しか録画されていませんでした。 
赤外線LEDを照射する暗視動画は特に電力消費が激しいので、夜に誤作動を繰り返すとあっという間に電池が消耗してしまうのです。 
膨大な数の無駄撮り動画のチェックは苦行でしかありません。
途中で飽きた私はランダムに見直していたので、前後の映像をうっかり削除してしまったのが一生の不覚です。 


シーン5:12/8・午前1:29(@1:26〜) 
日付が変わった深夜に監視カメラが健気に2秒間だけ起動すると、依然として小雨がぱらついていました。 
野ネズミ(ノネズミ)が池の左岸を左に駆け抜け、ミズナラ根際の穴に潜り込んだようです。 
寒さで死にかけて池畔の崖を滑落した野ネズミが蘇生して巣穴に戻ったのかと初めは思ったのですが、体型や大きさ、色などを大画面で見比べると全く違います。 
つまり、崖を滑り落ちた謎の生物は野ネズミではありません。 


【考察】 
この時期、水場にイタチが繰り返し通って狩りをしていたので、獲物の正体が気になっていました。 
そのために、無駄撮り映像をじっくり見直してみたのです。 

関連記事(同所で同時期の撮影)▶  


やはり、巣穴に潜む野ネズミや、冬眠中(冬眠前)の両生類(カエルやサンショウウオ)を狙ってイタチは捕食していたようです。 

気温や水温が下がる初冬にも一部の両生類が水辺で元気に暮らしていたのは、ささやかながら私にとって意外な発見でした。 
変温動物の両生類はとっくに冬眠しているものだとばかり思い込んでいました。
(もしかすると暖冬の影響かもしれません。)
旧機種のトレイルカメラは、動画撮影時の気温データを取得できないのが残念です。 
新機種のトレイルカメラではセンサーの性能が向上して誤作動が減ったのは嬉しいのですけど、このような副産物の発見はあまりなくなりました。(一長一短) 
もしも初冬の池に集まってくるサンショウウオの行動観察を本格的にするのであれば、熱源動体検知で録画するトレイルカメラには頼らず、ライブカメラで池の様子を愚直にひたすら全録するしかなさそうです。
膨大な動画を目を凝らしてひたすら見る確認作業を想像するだけでも大変そうで、AIに任せられないかな?と夢想しています。
まずはタイムラプス撮影して傾向を掴むのが現実的かもしれません。


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フィールドワークに心血を注ぐとはどういうことか、教えてくれる素晴らしい名著です。
何も知らない素人だった筆者がサンショウウオに興味をもち、地道な野外観察や飼育を愚直に繰り返して、見事な業績を上げておられます。

2024/10/17

初冬の枯れた休耕地を遊動するニホンザルの群れ【トレイルカメラ】

 

2023年12月中旬 

初冬の枯れ果てた休耕地をニホンザル♀♂(Macaca fuscata fuscata)の群れが遊動するシーンをまとめてみました。 

シーン0:12/4・午後14:09・晴れ・気温26℃(@0:00〜) 
休耕地で見つけたニホンアナグマの越冬用営巣地(セット)をトレイルカメラで見張っています。 
巣穴の近くにローアングルでカメラを設置する作戦が失敗したので、少し離れた林縁から狙う作戦に戻しました。 


シーン1:12/11・午後13:30・くもり・気温18℃(@0:03〜) 


シーン2:12/13・午後12:01・晴れ・気温11℃(@0:07〜) 
ニホンザルが単独で枯野を右から左へ横切りました。 
途中で立ち止まったものの、アナグマやタヌキの巣穴には興味を示しませんでした。 
最後は左へ駆け去りました。 


シーン3:12/14・午前8:40・くもり・気温6℃(@0:24〜) 
翌朝もニホンザルが現れました。
休耕地の枯野を走って横断すると、画面奥の左右に通っている農道で別個体と合流しました。
用水路を跳び越えた猿は、更に奥のスギ防風林へ入って行きました。 


シーン4:12/15・午前7:22・朝霧・気温0℃(@1:03〜) 
翌朝は霧が発生して、レンズが曇っています。 
2頭写っていたニホンザルのうちの片方が手前に移動して、死角に消えました。 
その直後に至近距離からゴソゴソ物音がして画角が少し振動しました。 
猿の姿は写っていませんが、どうやらトレイルカメラに興味を示したニホンザルが林縁のオニグルミ灌木に登ったようです。 
幸い、猿にカメラを壊されたり盗まれたりしないで済みました。 
トレイルカメラはワイヤーロックでしっかり固定するようにしましょう。


シーン5:12/15・午前7:25・朝霧・気温0℃(@1:40〜) 
諦めたニホンザルがトレイルカメラを固定したオニグルミ樹上から地上に下りて、枯野を奥へノシノシと歩いて突っ切ります。 
途中でタヌキの巣穴の横を通ったのに、全く興味を示しませんでした。 
奥の農道に突き当たると右折して農道を走り去りました。 


シーン6:12/16・午後13:49・くもり・気温19℃(@2:36〜) 
翌日の午後、計4頭のニホンザルが登場します。 
まず、左上奥へ走り去る個体aがいます。 
行く手で座り込んでいた別個体bをそのまま追い越しました。 
座っていた個体bは、立ち上がると採食開始。 
採食メニューは不明ですが、休耕地なので「落ち穂拾い」とは言えません。 

次に、右端から別個体c(子猿)が登場しました。 
立ち上がると、走って左上奥に居た仲間のところへ合流しました。 

最後に右から来た成獣dがノシノシと歩いて、アナグマの巣口を覗き込みました。 
1/3倍速のスローモーションでリプレイすると、黒い首輪(GPS)を装着しているようです。 


シーン7:12/16・午後13:50・くもり(@4:11〜) 
計5頭のニホンザルがほぼ等間隔の一列縦隊で枯野を左上に向かって進んで行きます。 


シーン8:12/19・午前9:55・晴れ・気温9℃(@5:00〜)
3日後、大雪が積もった後に晴れて一面の銀世界となりました。 
巣穴から出入りしたアナグマやタヌキの足跡やラッセル跡が雪原にしっかり残っています。 

雪国で冬にフィールドワークをする利点は、雪面に足跡がしっかり残り、行動の履歴が読み取りやすいことです。 
その気になれば、足跡を辿ってどこまでも追跡することが可能です。(アニマル・トラッキング) 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ ニホンザルの鳴き声や物音が聞き取れるように、音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


つづく→

ニラの花蜜を吸い飛び回るミドリヒョウモン♀【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年10月上旬・午前11:30頃・晴れ 

郊外の道端に咲いたニラの群落でミドリヒョウモン♀(Argynnis paphia)が訪花していました。 
本種♀との組み合わせは初見です。 

関連記事(7年前の撮影)▶ ニラの花蜜を吸うミドリヒョウモン♂ 


羽ばたきながら口吻を伸ばして吸蜜しています。 
しばらくすると落ち着いて、翅をほぼ全開にしてくれました。 
左後翅の肛角付近が大きく破損した個体でした。 左右対称なので、鳥に襲われかけたビークマークなのでしょう。 

ニラの花から花へ忙しなく飛び回ります。 
 力強く羽ばたいて飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:48〜) 
ミドリヒョウモン♀と入れ替わるように、飛来したツチバチの一種♂が横切りました。


2024/10/16

ニホンアナグマの越冬用巣穴をこっそり内見する初冬のホンドタヌキ【トレイルカメラ】

 

2023年12月上旬

シーン0:12/4・午後12:59・くもり(@0:00〜) 
平地の落葉した二次林でニホンアナグマMeles anakuma)が越冬する営巣地(セット)を自動センサーカメラで見張っています。 


シーン1:12/9・午前10:47・晴れ(@0:04〜) 
♀♂ペアと思われる2頭のホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が明るい午前中に相次いで登場しし、左から右に横切りました。 
フサフサした冬毛を身にまとっていることもあり、よく太って見えます。
アナグマの巣口Lに全く興味を示さなくなったということは、いよいよ気温が下がった初冬にはもう虫が捕れなくなった(虫が本格的に冬眠した、あるいは秋に巣口Lの虫を捕り尽くした)のでしょう。 

しばらくすると1頭のタヌキが右から戻ってきて、落ち葉を前脚や鼻で軽くかきわけて虫を探しています。 


シーン2:12/10・午前11:02・晴れ(@0:49〜) 
翌日も昼前にタヌキが単独でやって来ました。 
アナグマの巣口Lに忍び寄って匂いを嗅いでいるのは、最近よく出入りしているイタチの残り香を気にしているのかもしれません。 



何と驚いたことに、このタヌキもそのまま巣穴Lに潜り込みました。 


シーン3:12/10・午前11:05(@0:49〜) 
約2分45秒後に、タヌキが巣穴Lから外に出て来ました。 
頭から入って頭から出てきたということは、トンネル内部は方向転換できるほど広いことを物語っています。 
タヌキは巣口Lで身震いして体に付いた土汚れを払い落とすと、のんびりと左へ立ち去りました。 
無事に内見できたということは、アナグマもイタチも留守だったようです。 


シーン4:12/10・午前11:10(@2:11〜) 
同一個体のタヌキが依然としてアナグマのセットをうろついているのでしょうか? 
(それとも別個体?) 
別アングルで設置した監視カメラがこの時期は不調で全く撮れておらず、前後の状況がよく分かりません。 
獣道にしばらく佇んでから、右へゆっくり歩き始めました。 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


【考察】
越冬が始まる大事な時期なのに、巣穴Lという物件の所有者が誰なのか、素人目にはますます分からなくなってきました。
巣穴の乗っ取りが行われるのか、それとも複数種が平和に同居(シェア)・居候するのか、興味津々で見守ります。
縄張りを主張するマーキング合戦も特に見られません。

いっそのこと童話の世界のように擬人化して、「お節介なタヌキが近所付き合いでアナグマの家に連日押しかけて挨拶に来ている」と考えたくもなります。



初冬の林床で夜明けとともに採食するキジバトの群れ【野鳥:トレイルカメラ】

 



2023年12月中旬・午前6:45〜8:45頃・気温2℃〜7℃・日の出時刻は午前6:43 

平地の落葉した二次林でニホンアナグマMeles anakuma)の越冬用営巣地を自動撮影カメラで見張っていると、日の出とともにキジバトStreptopelia orientalis)の群れが登場しました。 
初めはまだ暗いので、赤外線の暗視モードで撮影されています。 
やがて明るくなると、自然光のフルカラーで録画されます。 

 2〜7羽のキジバトが散開し、落ち葉に覆われた林床を歩き回りながら嘴であちこちつついています。 
この二次林で採食する他種の野鳥と違って、キジバトは採食中に落ち葉めくりを一度もしませんでした。 
ということは、キジバトは虫を捕食しているのではなく、やはり種子食性なのでしょう。 
アナグマの巣口R、Lを覗き込む個体もいましたが、巣内に侵入することはありませんでした。 

キジバトの1羽が地上採食しながら尾羽根を扇のように大きく広げたのは、どんな意味があるのか気になります。(@x:xx〜) 
ただの気まぐれなストレッチ運動かもしれませんが、近くに来ようとした別個体に対する牽制なのかもしれません。 

ときどきカケスGarrulus glandarius)も林内に登場するものの、混群と呼べるほどではなさそうです。 
最後は何かに驚いたのか、キジバトの群れが続々と飛び去り、そして誰も居なくなりました。 
キジバトの採食群がアナグマの営巣地にこれほど長居したのは初めてです。

ちなみに、冬の殺風景な落葉樹林に点在する緑の低灌木のパッチは、常緑樹のヒメアオキと冬緑性落葉樹のナニワズ(別名エゾナニワズ、エゾナツボウズ)です。 


【アフィリエイト】 

2024/10/15

初冬の水場に来たニホンイノシシの母子【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年12月中旬・午後19:50頃 

山中の湧き水が貯まった泉に、ある晩ニホンイノシシ♀(Sus scrofa leucomystax)がやって来ました。 
岸辺を歩きながら、落ち葉の匂いを嗅ぎ回っています。 
低音でフゴフゴ鳴いている♪のは、後から付いてくる1頭の幼獣に呼びかけているのでしょう。 
大きく育った幼獣の毛皮からはすでに縦縞模様が失われていて、「ウリ坊」とは呼べません。
イノシシ♀が入水したところで、トレイルカメラの電池切れで映像が打ち切られてしまいました。 
気温の下がる冬季は乾電池の電圧低下に悩まされます。
そんな寒くても水場に来る野生動物は逞しいですね。

イノシシの母子が向かった画面の左は行き止まりの崖(急斜面)なので、おそらく池で水浴(ヌタ打ち)したり水を飲んだりしに来たと思われますが、撮り損ねて残念無念。 


つづく→

シャクの花蜜を吸うセグロカブラハバチ?

 

2023年5月中旬・午後15:50頃・くもり 

初夏の河畔林に咲いたシャクの群落で毒々しい警告色のハバチが訪花していました。 
素人目にはセグロカブラハバチAthalia infumata)ではないかと思うのですが、どうでしょうか? 
  • 頭部と腹部が赤い(オレンジ色)。 
  • 複眼と単眼は黒い。 
  • 翅は黒い。 

 望遠マクロでズームインしたら、寄り過ぎてピンぼけになってしまいました。 
その間にハバチはシャクの花序の背後に隠れてしまい、花から飛び立つまで見届けられませんでした。 

ニセアカシアなどの樹々が展葉した林床は薄暗い上に、激しい風揺れに悩まされました。 
虫撮りには最悪の条件です。 
風揺れの影響を少しでも抑えるために、1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 


【アフィリエイト】 

2024/10/14

越冬用の営巣地をうろつくニホンアナグマの諸活動:12月上旬〜中旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年12月上旬〜中旬

シーン0:12/4・午後12:59・くもり(@0:00〜) 
シーン0:12/4・午後13:45・晴れ(@0:04〜) 
平地の落葉した二次林でニホンアナグマMeles anakuma)が越冬する営巣地(セット)を新旧2台のトレイルカメラで監視しています。 
しかし巣穴Rを監視するトレイルカメラがなぜか不調で、ほとんど撮れていませんでした。 

この時期に単独行動するアナグマの様子をまとめました。
特筆すべき行動は個別の記事にしたので、残り物です。


シーン1:12/4(@0:07〜) 

シーン2:12/6・(@2:18〜) 

シーン3:12/9・(@4:09〜)
最近こっそり巣穴Lに出入りしているイタチの残り香をアナグマが気にしているようです。

シーン4:12/11・(@6:33〜) 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】
昼間の活動は撮れておらず、冬のアナグマは夜行性に戻ったようです。 
気温が氷点下(-2℃)に下がった晩にもセットをうろついています。 
ときどき林床の落ち葉の下鼻面を突っ込んで餌を探していますが、ミミズなどを採食している様子はありません。 
今のところアナグマは秋に蓄えた脂肪で丸々と太っていますが、冬の間ほとんど絶食するとなると、春まで生き延びれるのか心配です。 

初冬のアナグマの動きはとにかく緩慢なので、あまりにも退屈なシーンは5倍速の早回しにしました。 
餌の乏しい冬季は無駄なカロリー消費を極力抑えようとしているのでしょうか。 
それならクマのようにおとなしく巣内で冬眠すればよいのに、と思ってしまいます。 

今回の動画では単独行動のアナグマしか登場しません。
アナグマの個体識別ができてませんが、唯一顔馴染みの個体♀(右目<左目)は登場してないようです。 
おそらくどこか別の巣穴で越冬しているのでしょう。
♀(右目<左目)は死んだのではないかと密かに心配していたのですが、実は翌年に再会できました。

先にお伝えしておくと、今季は異常に積雪が少ない記録的な暖冬になりました。 
アナグマの観察を始めたばかりの1年目なので、トレイルカメラで録画されたアナグマの行動が平年通りなのか、それとも暖冬の影響を強く受けているのか、判断が付きません。 
それを見極めるには、これから何年も定点観察を続ける必要があります。 

ワタ(綿花)の種子散布を考える

2023年10月上旬・午後 

民家の庭に置かれた植木鉢にフワフワの白い綿が実っていました。 
ワタの綿花を実際に見るのは初めてです。 
綿花と言っても花ではなく、熟して裂けた果実(蒴果)から出てきた綿毛です。 
天然コットンの手触りや中に含まれる種子を調べてみたかったのですが、他人様の庭に勝手に入れないので、公道から写真に撮るだけにしました。 
夏に咲くワタの花(アオイ科)を見逃したのが残念です。 

綿花で思い出すのは、幼少期に図書室で読んだ『アンクル・トムの小屋』というストウ夫人の小説です。
米国南部の大規模なプランテーションで黒人奴隷に綿摘み(綿花の収穫)をさせたという知識をこの本から得たので、てっきりワタは南国の植物だと思い込んでました。
日本のこんな北国(雪国)でもワタが育つとは知りませんでした。
現状では日本で使われる綿(コットン)の国内自給率はほぼ0%で、全て輸入に頼っているのだそうです。
国産のワタを栽培しようという試みが少しずつ広がっているらしい。

さて、ワタの種子散布について考えてみましょう。 
植物の白い綿毛と言えば、てっきり風散布されるための適応進化なのかと初めは思いました。 
しかし念のためにネット検索で調べてみると、綿花の種子は比較的重く、風に乗って遠くまで飛ぶことができないのだそうです。 
むしろヤナギの綿毛(柳絮りゅうじょ)のように、水に浮いて水流散布されるためのものと考えられているそうです。 
もしかすると、「ひっつき虫」のように、通りかかった動物の毛皮に綿毛ごと絡みついて種子が遠くに運ばれる可能性もありそうです。(動物付着散布)
誰か実験してみて下さい。

朽木を登りながらつついて虫を探す初冬のコゲラ(野鳥)

 

2023年12月上旬・午後13:00頃・晴れ 

里山の雑木林で朽木にコゲラDendrocopos kizuki)が来ていました。 
立ち枯れした朽木には枝葉がまったく残ってなくて、樹種は不明です。 
コゲラは身軽にピョンピョン木登りしながら、朽木をあちこちつついて中に潜む虫を探しています。 
朽木の裏側に回り込んでから、隣の別な朽木に飛び移りました。 
朽木をつつく合間に幹に立ち止まって羽繕いを始めました。 
飛び去る瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。

2024/10/13

初冬にニホンイタチがニホンアナグマの越冬用巣穴で居候を開始?【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年12月上旬〜中旬

シーン0:12/4・午後12:59・くもり(@0:00〜) 
シーン0:12/4・午後13:45・晴れ(@0:04〜) 
平地の落葉した二次林でニホンアナグマMeles anakuma)が越冬する営巣地(セット)を新旧2台のトレイルカメラで見張っています。 
しかし巣穴Rを監視するトレイルカメラがなぜか不調で、全く撮れていませんでした。 

この時期になぜかニホンイタチMustela itatsi)の登場頻度が激増したので、そのシーンをまとめてみました。 


シーン1:12/5・午前2:37・(@0:07〜) 
丑三つ時に現れたイタチがアナグマの巣口Lに長居して、落ち葉を調べたりしています。 
隠れている虫を捕食しようとして巣穴を物色しているのかな? 


シーン2:12/5・午前2:44・(@1:07〜) 
1.5倍に拡大した動画をお見せします。 
アナグマの巣口Lを覗き込んでいたイタチが落ち葉に顔を突っ込み、何か小さな虫を捕食しました。 
イタチが身動きすると落ち葉?が巣穴Lにポトリと落ちました。 
それを追いかけてイタチも巣穴Lに入りました。 
落ち葉ではなく虫だとしたら、天敵に襲われないように擬死落下したのでしょう。 


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 すぐに巣穴Lから外に出てきたイタチは、左に移動して、今度は巣口Rを見下ろしているようです。 


シーン3:12/5・午前2:49・(@2:07〜) 
約4分30秒後に、イタチがアナグマの営巣地を離れ、獣道を右上奥へちょろちょろ走り去りました。 
オニグルミ立木の根元の匂いを頻りに嗅ぎ回っているものの、排尿マーキングはしなかったようです。 
オニグルミの幹に掴まり立ちをするように後足で一瞬立ち上がったのですが、木登りはしませんでした。(@2:52〜) 
何か樹上の虫が気になったのかもしれません。 
イタチは必要に迫られれば上手に木登りするらしいのですが、私はまだ実際に見たことはありません。 


シーン4:12/5・午後17:35・(@3:07〜)日の入り時刻は午後16:23。 
1.5倍に拡大した動画をお見せします。 
真っ暗な晩にイタチがまた登場しました。 
どうやら完全な夜行性のようです。 

今回もアナグマの巣口Lで何か小さな虫を捕食しました。 
次は林床の落ち葉の下に顔を突っ込んで、餌を探しながら右へ立ち去りました。 


シーン5:12/5・午後17:37・(@4:07〜) 
1分後に再び戻ってきたイタチがついにアナグマの巣穴Lに侵入しました。 
その後に飛来したのは、冬尺蛾♂でしょう。 


シーン6:12/5・午後17:42・(@4:28〜) 
約5分後にイタチは巣穴Lの外に出て来ました。 
巣穴の主のアナグマは留守だったようです。 
イタチはゆっくり左に立ち去りました。 


シーン7:12/5・午後18:51・(@4:45〜) 
画面の右上から左に細長い小動物がピョンピョン跳ねるように走りました。 
二次林内でイタチが餌を探し回っているのかな? 


シーン8:12/5・午後20:47・(@4:56〜) 
しつこく戻ってきたイタチがアナグマの巣穴Lにするりと忍び込みました。 
この後、出巣Lシーンが撮れてなかったので、どうやらイタチはアナグマの巣穴Lで一晩過ごしたようです。(同じ穴のむじな) 
アナグマが隣の巣穴Rで越冬していることは確かです。 
もしも巣穴Lが空き巣だとすると、イタチはそこで越冬するつもりなのでしょうか? 
これからイタチが越冬用巣穴に断熱材(巣材)を運び込むかどうか、注目です。 
イタチは、床下、天井裏に住み着くこともあり、巣を作る際に家内の断熱材(グラスウール)を剥ぎ取り、巣材とすることもあります。(参考サイト@大東市:「イタチについて」より引用)

シーン9:12/6・午前5:46(@5:07〜)日の出時刻は午前6:37。 
日付が変わって夜明け前にイタチが写りました。 
もしかすると、巣穴Lから一旦外に出た後で、すぐにまた入巣Lしたのかもしれません。 


シーン10:12/6・午前5:59・(@5:16〜)
約13分後。 どうやらイタチが出巣Lする瞬間を撮り損ねたようです。 
画面右上でオニグルミ立木の根元の匂いを嗅ぎ、立ち上がって幹の匂いも嗅ぎました。 
これはシーン3と同じ行動です。 
素人目には、イタチがマーキングしたようには見えません。 
獣道を右上奥へ立ち去りました。 


シーン11:12/6・午後15:36・(@5:29〜)日の入り時刻は午後16:23。 
約9時間半後、まだ明るい夕方にニホンイタチが現れました。 
イタチは夜行性だと思っていたのに、昼間も活動するようです。 
1.5倍に拡大した動画をお見せします。 

いつものように、アナグマの巣口Lで虫を捕食してから、巣穴Lに潜り込みました。 
旧機種のトレイルカメラに切り替えてしまったので、フルカラーで録画できなかったのが心残りです。 


シーン12:12/6・午後19:57・(@5:45〜) 
アナグマが巣口Lを点検した3時間後の晩に、細長い体型のイタチがしなやかにスルリと巣穴Lに侵入しました。 
実はこの3時間ほど前にアナグマが来たのですが(映像は割愛)、巣口Lを覗いて中の匂いを嗅いだだけで、中には入らず立ち去りました。 
巣穴の主であるアナグマが怒ってイタチを追い出さないのが不思議でなりません。 


シーン13:12/9・午後16:28(@5:53〜)日の入り時刻は午後16:23。 
3日後。 
日没直後にイタチが素早く入巣Lした動きに反応してトレイルカメラが起動したものの、撮り損ねました。 


シーン14:12/9・午後16:32(@6:00〜) 
約5分後にイタチが巣穴Lの外に出てきて手前の二次林に向かいました。 
冬尺蛾♂が元気に飛び回っています。 


シーン15:12/11・午前3:30(@6:40〜) 
2日後の未明にイタチが写りました。 
出巣L直後なのかもしれません。 
巣口Lの匂いを嗅ぎながら跨いで左へ向かいます。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
アナグマの越冬用営巣地にイタチが何度も通ってくるのは、巣穴Lに居候する虫を捕食できた成功体験を学習したからでしょう。 
つまり、狩場の一つとして初めは認識していたはずです。 

ちまちまと虫を食べたところで、満腹になるとは思えません。
ちなみに、この時期(初冬)、山に住むイタチは水場に通って野ネズミや冬眠中の両生類を狩っていました。

アナグマが巣穴Lには不在(留守)だと分かると、イタチは次第に大胆になり、巣穴Lで休んだり寝たりするようになりました。 
しかし、イタチが巣穴の周囲(セット)で縄張り宣言をするマーキング行動は見られませんでした。

越冬用巣穴を巡ってイタチとアナグマが喧嘩をしてイタチが力づくで乗っ取った訳ではなさそうです。
あくまでもイタチがこっそり忍び込んで居候を始めた、という印象です。
巣穴の主であるアナグマが怒ってイタチを追い出さないのが不思議でなりません。 
まさかイタチは気づかれないように、アナグマの体臭に化学擬態しているのでしょうか? 
アナグマは侵入者のイタチに対して寛容というか、お人好しというか、鈍臭いのでしょうか。 
かと思うとタヌキに対しては強気で追い払ったりするので、よく分かりません。 
アナグマはイタチよりも体格で勝るはずなのに、肉食獣のイタチを恐れているのかな?

2種はセットに同居しているのではなく、別々の居住区に住み分けているのかもしれません。 (アナグマが巣穴Rで、イタチは巣穴Lで越冬するつもりなのでしょうか?) 
根雪が積もっても2種が「同じ穴の狢」で越冬するのかどうか、注目です。

イタチの個体識別ができていないので、 もしかすると複数個体が出没している可能性もあります。
この記事では1匹のイタチが繰り返し出没している、というシンプルな解釈です。


農村の舗装路に残されたタヌキの溜め糞【フィールドサイン】

2023年10月上旬・午後 

山間部の農村で舗装された車道の道端にホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の溜め糞場を見つけました。 
走行車のタイヤに踏まれたのか、糞塊の形は崩れています。 

糞塊にはカキノキ果実(液果)の種子が未消化のまま大量に含まれていました。 
茶色で扁平の形をした大きな種子なので、素人でもすぐに見分けられます。
したがって、飼い犬が散歩中に残した糞とは考えにくいです。 
カキノキの熟果はタヌキの好物で、種子ごと丸呑みするのです。 

タヌキが里の舗装路に堂々と溜め糞するとは意外でした。 
野生のタヌキが舗装路を獣道として傍若無人に闊歩して溜め糞まで残しているということは、よほど車の交通量が少ない過疎地であることを物語っています。 
車道の外側には土の地面が広がっているのに、タヌキがわざわざ舗装路に排便したのはなぜでしょう?
タヌキも本来なら目立つ場所にサインポストとして溜め糞をしたいのかな?
舗装路の上では糞虫の活動が抑制されます※から、夏も溜め糞が長く残るはずです。
(※ 昼間はアスファルトが日光で熱くなって溜め糞がすぐに乾燥しますし、糞虫が獣糞を地中に埋めようとしても硬いアスファルトによって阻まれてしまいます。)

タヌキによって被食散布された柿の種(種子)が路上に散乱していますが、乾燥したアスファルトの上では発芽できないでしょう。


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ナギナタコウジュの花蜜を吸い飛び回るウラナミシジミ♀【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年10月上旬・午後14:25頃・晴れ 

里山の峠道の傍らに咲いたナギナタコウジュの群落でウラナミシジミ♀(Lampides boeticus)が訪花していました。 
意外にも、この組み合わせを撮れたのは初めてです。 
翅をしっかり閉じて口吻を伸ばし、吸蜜していました。 

ウラナミシジミの後翅には尾状突起があるはずなのに、この個体は失っていました。 
左右対称の損傷なので、鳥につつかれたビークマーク(食痕)と思われます。 
鳥を騙す自己擬態の作戦が奏功して、命からがら生き延びたことになります。
後翅の後端には黒い斑点が2つあり、2つの斑点の間には細い尾状突起が突き出ている。この黒い斑点と尾状突起は複眼と触角に似ていて、頭部に似た模様をもつことで身体の方向や頭部の位置について敵の目をあざむいていると考えられている。(wikipedia:ウラナミシジミより引用)
ウラナミシジミの性別を知るには、翅表の斑紋を見る必要があります。 
ナギナタコウジュの花穂から飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:22〜) 
素早く羽ばたいて次の花へ飛び去ったのですが、スーパースローで見えた翅表から♀と判明しました。

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