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2026/06/27

クリの幹の根元に集まり餌を探すエナガの群れ♪【冬の野鳥:FHD動画&ハイスピード動画】

 

2026年1月上旬・午後13:15頃・晴れ 

山麓の農村部でクリ(栗)園の横を通りかかったら、エナガAegithalos caudatus)の群れが賑やかに鳴き交わしながら採食していました。 
落葉したクリの木の下で、雪が溶けて露出した落ち葉を調べたり、根元付近の樹皮をあちこちつついたりして、隠れて越冬している虫を探しています。 

エナガの忙しない採食行動をじっくり観察するために、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:54〜) 
短い距離を飛んで移動する羽ばたきが、見応えのあるスーパースローで見れるようになりました。 
エナガは垂直な幹をピョンピョンとよじ登り、あちこちの樹皮をつついています。 


【考察】 
エナガが嘴でつついて捕食していた獲物の候補として、クリオオアブラムシLachnus tropicalis)の越冬卵が考えられます。
クリ林(果樹園)に発生する害虫を冬に食べてくれるエナガは益鳥になります。
現場検証で獲物の正体を突き止めたくても、クリ園の敷地に勝手に入る訳にはいかないので、今のところ推測に過ぎません。 

参考ブログ:冬越しブラック団 by 湘南むし日記


他の鳥が林床でよくやる「落ち葉めくり行動」をエナガはなぜやらないのか、不思議でした。
嘴の短いエナガは、落ち葉をうまく摘んだり払い除けたりできないのかもしれません。 


今回の採食行動について、Perplexity AIに質問してみました。

Q: エナガはクリの幹の下部(根元付近)に執着し、そこの樹皮を重点的につついていました。
獲物となる越冬卵や越冬昆虫の分布が樹冠部ではなく根元付近に偏っている理由は何だろう? 
雪面に近いほうが乾燥から免れるのか? 大雪が積もれば雪の下に埋もれたり潰されてしまう可能性もあります。 

A: 越冬する卵や虫が根元付近に偏って分布する理由は、いくつかの重要な環境要因が関係しています。

根元付近を選ばれる主な理由

要因理由・効果
温度変化の少なさ根元は地表に近いため、温度変化が最も少なく安定している [city.kurayoshi.lg]。樹幹上部は風や日射で温度変動が大きい
湿度の保たれやすさ根元の樹皮の隙間は外部から隠れ、湿度も保たれる [biome.co]。乾燥は越冬卵の細胞内水環境を変化させ致命的
風・雨の避けやすさ根元は風雨の当たらない場所 [hayakawa-kitasho.ed]。風で寒くならないため
外敵からの隠れやすさ根元の樹皮の間や落ち葉の下は、地表を歩き回って獲物を探す鳥類などの天敵に見つかりにくい [biome.co]
0℃付近の安定環境落ち葉の間に潜ったり隙間に入ったりと、0℃あたりの温度と湿り気をくれる環境 [city.kurayoshi.lg]

雪面のメリットとデメリットについて

メリット(乾燥回避)

  • 雪の下は断熱効果があり、温度が急激に下がらない

  • 雪は湿度を保つため、乾燥を防ぐ[city.kurayoshi.lg]

デメリット(大雪のリスク)

  • 大雪が積もれば雪の下に埋もれてしまう可能性

  • しかし、昆虫は自分の致死温度以上で安定した場所を選んで越冬するため、雪の厚さや温度を考慮して場所を選んでいる[detail.chiebukuro.yahoo.co]

クリオオアブラムシの具体的な産卵場所

クリオオアブラムシは幹の株元近くに複数の雌成虫が集まって卵をまとめて産みます 。これは「日当たりがよい南側の雨がかかりにくい枝の下面」に多いという情報 と矛盾せず、株元付近の樹幹下部の南側を選ぶ傾向があると考えられます。[hro.or]

結論

エナガが根元付近を重点的につついていた理由

  1. 越冬卵が根元付近に集中して産みつけられている[hro.or]

  2. 根元は温度・湿度が安定し、乾燥から免れやすい[biome.co]

  3. 風雨・外敵からの保護が得られる[hayakawa-kitasho.ed]

  4. 雪面近くでも、岩根や樹皮の隙間に潜ることで過度の低温や雪の重圧を回避している[detail.chiebukuro.yahoo.co]

大雪が積もる場合でも、昆虫は致死温度以上の安定場所を選ぶため、根元の樹皮隙間や落ち葉下などの微環境を利用しています。





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2026/06/26

タネツケバナの花蜜を吸い飛び回るツマキチョウ♂【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2025年5月中旬・午前10:15頃・晴れ 

里山の山腹をトラバースする山道に咲いたタネツケバナの小群落で、ツマキチョウ♂(Anthocharis scolymus)が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。 
そもそもツマキチョウを見かけたのもかなり久しぶりでした。
興奮のあまり焦ってカメラ操作をミスってしまい、だいぶタイムロスしました。 

翅をほぼ全開にしたまま、口吻を伸ばして吸蜜しています。 
少し飛んで別の花序に移動し、吸蜜を再開。 

ツマキチョウ♂がタネツケバナの花から飛びたつ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:33〜) 
力強く羽ばたいて飛び去りました。 

ちなみに、ツマキチョウ(シロチョウ科)幼虫の食草はアブラナ科で、その中にはタネツケバナも含まれていました。 (フィールドガイド『日本のチョウ』p82より) 


関連記事(13,17年前の撮影)▶  

2026/06/24

池で単独打水産卵するシオカラトンボ♀を待ち伏せしていたトノサマガエルが捕食する決定的瞬間!【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2026年6月上旬・午後12:45頃・晴れ 

山麓の小さな池で、白っぽい体色のトンボ♀が岸辺に沿って忙しなくあちこちに打水産卵していました。 
単独打水産卵を、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:23〜1:46) 
岸辺の水面に腹端を繰り返し打ち付けて、浅い水中に卵を産み落としているのです。 

おそらくシオカラトンボ♀(Orthetrum albistylum speciosum)だと思うのですが、 シオカラトンボ♀なら、複眼が緑色で、翅端に小さな褐色紋が縁紋とは別にあるはずです。(性的二型) 
しかし羽ばたきが早いせいか、スーパースローでも見えませんでした。 
他の候補として、シオヤトンボ♀(Orthetrum japonicum)と迷いました。 
しかし全身に白い粉を吹いていることから、シオカラトンボの成熟♀だろうと判断しました。 


その一方で、この池の岸辺には複数個体のトノサマガエルPelophylax nigromaculatus)が並んでいて、獲物を待ち伏せしていました。 
スーパースローの冒頭でも、画面の左下で水に浸っているトノサマガエルの姿が写っていました。(赤丸@0:23) 
このカエル個体は、飛来したシオカラトンボ♀とは逆を向いていたので、獲物に定位しませんでした。 
カエルが獲物に向き直った途端に、トンボは警戒して逃げてしまうでしょう。

同一個体のシオカラトンボ♀が別の地点に移動して、打水産卵を再開しました。 
このとき別個体のトノサマガエルが水際の陸地で待ち伏せしていて、しかも初めから獲物に定位していました。 
岸辺で静止しているトノサマガエルは見事な保護色で周囲に紛れ、撮影している私も存在にまったく気づきませんでした。 
つまり水辺のトノサマガエルの体色は、攻撃的擬態(ペッカム型擬態) の典型例です。
それと同時に、鳥などの捕食者に対して見つからないようにする身を隠す防御的保護色(隠蔽敵擬態)でもあります。

獲物が射程距離に入ると、トノサマガエルは一気に大跳躍して襲いかかりました。 
残念ながら後ろ姿のため、ジャンプしたカエルが舌を伸ばしていたかどうか見えませんでした。 

トノサマガエルが池の水面に落ちたときには、獲物を口に咥えていました。 
せっかく捕獲した獲物が逃げたり暴れないように、噛み付いたまま水中に沈めて溺れさせ、反撃を封じます。 
なぜか一旦、池の中央部に向きを変えたのですが、しばらくすると再び岸の方へ向き直りました。 

高画質のFHD動画に切り替えます。(@1:47〜) 
トノサマガエルは獲物を丸ごと口内に収めたまま、喉をヒクヒク膨らませ、鼻腔をスピスピ開閉して呼吸しています。 
カエルの口には歯がないので、獲物の翅をむしり取るなどの器用な食前処理ができません。 
ようやく獲物を丸呑みしました(@3:36〜) 
嚥下の瞬間に眼球を引っ込めるのが、カエルの特徴です。 
鳥とは異なり、カエルは消化の悪いペリットを後で口から吐き出すこともありません。 


食後のトノサマガエルは、しばらくすると池から出て元の岸に戻ったのですが、上陸の様子を撮り損ねてしまいました。 
ところで、今回のトノサマガエル個体の性別は♀ですかね? 


【考察】 
フィールドで捕食者のカエルが獲物に素早く跳びついて狩る決定的瞬間を観察できたのはこれが初めてで、とても興奮しました。 
しかもたまたまスーパースローで撮っていたので、見ごたえのある動画になりました。 
フライングゲット! 

♀が打水産卵するタイプのトンボは、水辺で待ち伏せするカエルなどに捕食されるリスクがあることを、フィールドで実感できました。 
捕食者に狙われにくい高さを飛びながら安全に産卵できるように、打空産卵が進化してきたのかもしれません。 


シオカラトンボの♀は、♂と尾繋がりの連結産卵ではなく、単独で飛びながら打水産卵します。 
♀の近くで警護しているはずのシオカラトンボ♂の姿を、不思議なことに今回は見ていません。 
この日は池の周囲を飛び回るトンボの数がいつもより少なかったです。 
近くにライバル♂が居なければ、浮気される心配がないので、シオカラトンボ♂は交尾後の産卵警護を手抜きするようになるのかもしれません。
つまり、♂は次の交尾相手を探し求めて、広範囲でパトロール飛翔していたのでしょう。 
♀よりも先にシオカラトンボ♂も既にカエルに狩られてしまった可能性もあります。 



硬くて頑丈な外骨格(クチクラ)で守られた甲虫の中には、カエルに捕食されても消化されても排泄されてもしぶとく生き残る者が居ることが、最近の研究で明らかになりました。
しかしトンボ♀がカエルに丸のみで捕食された場合、トンボの受精卵は無防備なので、カエルの消化管を通過する間にすべて消化されてしまうはずです。

産卵中にカエルに捕食されてしまったシオカラトンボ♀を可哀想に思う人も多いでしょう。
しかし、死ぬ直前に産み付けた卵から1週間後に孵化してくるシオカラトンボのヤゴは、水中のオタマジャクシ(カエルの幼生)も獲物として次々に捕食して育つはずです。
つまり、この池では、食うか食われるかの生存競争が静かに繰り広げられているのです。


今回の件で思いついた素朴な疑問をいくつか、Perplexity AIに質問してみました。

Q1: トノサマガエルが池でトンボを捕食する様子を観察した。獲物を口の中に入れてから嚥下するまでしばらく時間がかかったのはなぜか? カエルの口には歯が生えていないので、咀嚼は不要のはずです。唾液をたくさん分泌して飲み込みやすくしていた?

A1: 主な理由は、「飲み込み」そのものが単純ではないからです。カエルは歯で咀嚼しない代わりに、獲物を口腔内で位置調整し、眼球や舌骨まわりの動き、顎と喉の協調で少しずつ食道へ送ります 。[toho-u.ac]

口の中で起きていること

カエルは獲物を丸呑みしますが、実際には獲物を口の奥にしっかり収めてから、舌や顎、頭部の動きで嚥下を進めます 。そのため、口に入ってからすぐに飲み込めないことがあります。[sciencemuseum]
特にトンボのように脚や翅が引っかかりやすい獲物は、向きが悪いと喉へ送りにくく、いったん口内で保持する時間が長くなりえます。

唾液の役割

唾液を「たくさん出して溶かす」というより、滑りをよくして通しやすくする補助と考えるのが自然です。カエルの嚥下では、粘液状の分泌物が獲物表面や口腔内をぬらし、摩擦を下げるのに役立つと考えられますが、鳥のような“飲み込み前の処理”が主役ではありません 。[sciencemuseum]
したがって、観察された「しばらく時間がかかる」は、唾液を大量に分泌していたというより、獲物の位置決めと嚥下動作の調整に時間がかかった可能性が高いです。

トンボで起こりやすいこと

トンボは翅が大きく、脚や腹部も硬く、しかも暴れると口内でずれやすいので、カエルは飲み込みを複数回に分けたように見えることがあります。獲物が生きて動いている間は、口の中で保持してから、頭を使った押し込みや顎の再配置が必要になります。
また、獲物が大きめだったり、乾いていたり、口の中で姿勢が悪かったりすると、嚥下に数秒からそれ以上かかることがあります。




Q2: カエルが昆虫を丸呑みで捕食した後、糞には未消化の虫の断片が含まれているか? 糞内容物を調べれば、どんな虫を狩ったか推定できるか? 特にトノサマガエルについて知りたい。

A2: はい。糞には未消化の虫の断片が含まれることが多く、そこから「何を食べたか」をある程度推定できます。ただし、トノサマガエルでは食後すぐの糞よりも、通常は食後24時間以降に未消化物が排出されるため、消化が進むと同定可能な断片は減ります 。[kaken.nii.ac]

トノサマガエルの糞内容物

トノサマガエルの糞や胃内容物の調査では、甲虫類、ハサミムシ類、双翅類幼虫、ヤマタニシなどが確認されています 。また別の調査では、カエル類の糞から昆虫類を含む未消化物が広く見つかり、特にアリ類やゴミムシ類なども含まれていました 。つまり、糞内容物の観察は、少なくとも「どの目・科の餌を食べたか」の手がかりになります 。[esj.ne]

どこまで推定できるか

糞からは、硬い外骨格をもつ虫ほど推定しやすいです。甲虫類は消化されにくく、翅、上翅、脚、頭部、顎などの断片が残りやすいので、比較的よく同定できます 。一方で、軟らかい幼虫や小型昆虫は形が崩れやすく、目レベル以上に絞れないことも多いです 。[nature.museum.city.fukui.fukui]

実務上の見方

糞内容物で狩った虫を推定するなら、次の順が現実的です。

  • まず、硬い断片の有無を見る。

  • 次に、翅脈、脚の棘、上翅の彫刻、口器などを手がかりに分類する。

  • 最後に、その地域でカエルが利用しやすい餌生物群と照合する。

この方法なら、「甲虫を多く食べた」「ハサミムシを食べた」「双翅類幼虫を食べた」といった推定はかなり有効です 。ただし、丸呑み後に消化が進むため、種までの特定は難しく、胃内容物の方が糞より情報量は多いです 。[kaken.nii.ac]

トノサマガエルでの注意点

トノサマガエルは摂食後、未消化物の排出までに時間がかかるため、糞は「かなり前の食事」を反映している可能性があります 。また、マメガムシのように消化管を通過して生きて出る例もあり、糞からは“食べられた証拠”は得られても、必ずしも“完全に消化された証拠”にはなりません 。したがって、糞分析は食性の大づかみには向きますが、捕食直後の厳密な獲物特定には限界があります 。[hitohaku]

必要なら次に、トノサマガエルの糞から虫の目・科を推定するための形質チェック表を作れます。



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2026/06/22

ハルジオンの花蜜を吸い飛び回るヒメヨツモンヒナタメイガ【蛾:FHD動画&ハイスピード動画】

 

2025年5月中旬・午後13:05頃・くもり 

平地の農道沿いに咲いたハルジオンに黒い小蛾が2頭訪花していました。 
後翅の白点がとても目立ちます。 
真っ黒な翅かと思いきや、拡大して見ると前翅になにやら複雑な斑紋がありました。 
採寸していませんが、目測ではマドガThyris usitata)よりも小さな蛾でした。 




同種と思われる2頭がハルジオンの同じ頭花に仲良く並んで吸蜜しているのに、互いに没交渉でした。(求愛も占有行動もなし) 

右の個体が先に飛び去りました。 
残りの1頭が花から飛びたつ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:16〜) 
かなり粘って待ったら、ようやく自発的に飛んでくれました。 

さて、気になるこの黒い小蛾の名前は何でしょうか? 
手元にある蛾の図鑑を眺めても、Googleレンズで画像検索しても、どうしても名前が分かりませんでした。 
いつもお世話になっている新・蛾像掲示板に投稿して問い合わせたところ、Gatorinさんからヒメヨツモンヒナタメイガ(旧名ヒメヨツモンノメイガ;Heliothela nigralbata)だろうと教えてもらいました。 

ヒメヨツモンヒナタメイガは触角に性差があるらしく、
触角(しょっかく)はオスは太く微毛状。メスは糸状。
とのことでした。(参考サイト:渓舟の昆虫図鑑) 
しかし、今回の動画はマクロレンズでしっかり接写してないので、私には見分けが付きません。 

ホストが不明なのも、ロマンがあっていいですね。

ネット検索で次のような報文のPDFがヒットしました。
「兵庫県で報告の少ないツトガ科の蛾類について」きべりはむし, 48 (2): 15-20 
・本種はノメイガ亜科から新設されたヒナタメイガ亜科に移されたガ。 
・本種の(翅の:しぐま註)裏面には4つの小さな白紋があり、それが名前の由来




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日本の小蛾類 

くらべてわかる蛾 1704種

日本の蛾

2026/06/14

アサツキの花蜜を吸い飛び回るクジャクチョウ【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2026年6月上旬・午前11:10頃・くもり 

砂利道と線路の間に咲いたアサツキの小群落にクジャクチョウInachis io geisha)が訪花していました。 
翅を開閉しながら、口吻を伸ばして吸蜜しています。 
少し飛んで隣の花序へ移動すると、吸蜜を続けます。 

クジャクチョウは今季初見です。 
越冬明けの個体のはずなのに、翅が無傷で目の覚めるほどきれいな個体でした。 
黒っぽい翅裏は地味ですが、翅表には芸者の着物になぞらえるほど豪華絢爛な美しい目玉模様(眼状紋)があり、子供の頃から何度見ても胸が踊ります。 

クジャクチョウは北方系の蝶なので、地球温暖化がこのまま進行すると、平地では年々個体数が減って見られなくなり、「幻の高山蝶」になりそうです。 

撮影中はクジャクチョウを注視していて全く気づかなかったのですが、ツヤハナバチの一種も一緒に訪花していました。 
撮影地は平地なので、山地性のキオビツヤハナバチCeratina flavipes)ではなく、おそらくヤマトツヤハナバチCeratina japonica)と思われます。 
小さな蜂が飛来しても、吸蜜中のクジャクチョウは気にしませんでした。 

クジャクチョウがアサツキの花から飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:33〜) 
先を急ぐ用事のあった私は、待ち切れずに左足で蹴る素振りをして強制的に飛び立たせました。 
同じ花序に訪花していたツヤハナバチは、その前後に(自発的に)飛び去りました。 


クジャクチョウが訪花していた植物名を、私はてっきりニンニクが野生化したのかと初めは思い込んでいました。 
この薄いピンク色のネギ坊主のような花(散形花序)をあちこちの道端などで結構よく見かけます。 
(ムラサキツメクサの花にもちょっと似ています。)
どうも違和感を覚えて再検討すると、アサツキと判明。
細長い葉は、ニラのように平べったい形ではなく、青ネギのように筒状でした。

植物を見分けるには、匂いによる官能試験も大切です。
後日にアサツキの群落で細い筒状の葉先をちぎり取っても、無臭でした。
しかし、花がついた茎をちぎり取ると、ニンニク臭がしました。
この点についてGemini AIに質問した回答がこちら。

「葉先は無臭なのに、花茎(かけい)をちぎるとニンニク臭がした」というこの結果は、植物の化学防衛とエネルギー分配の観点から、非常に理にかなった面白い現象です。

この結果から、この植物が「アサツキ(またはチャイブ)」であることはほぼ間違いないと言えます。なぜそのような奇妙な匂いの偏りが起きるのか、その理由を解説します。

理由1:現在の「花期」という時期特有の現象
6月中旬という時期は、アサツキにとって花期の終盤、あるいは子孫(種子や球根)を残すための最も重要なフェーズです。

植物は、すべての部位に均等に防衛物質(ネギ臭の元となる硫黄化合物)を行き渡らせているわけではありません。

花茎(最優先防衛ライン): これから種子を作る花や、それを支える茎は、今植物にとって最も栄養が集中しており、虫や病原菌に絶対に食害されてはならない「最重要部位」です。そのため、植物は防衛成分(アリインなど)を花茎に集中させて厳重にガードしています。ちぎった時に強いニンニク臭がしたのはこのためです。

葉(お役御免のライン): 一方、アサツキは開花が終わると地上部を枯らして夏眠(休眠)に入る性質があります。この時期の葉は、すでに光合成のピークを終え、あとは枯れるだけの「古い組織」です。防衛コストを割く必要がないため、葉のネギ臭成分は著しく低下し、人間の鼻では無臭に感じられるほどに抜けていたと考えられます。

理由2:成分が気化する「酵素」の働きの差
ネギ属の植物は、細胞の中に「匂いの元(アリイン)」と「それを匂い物質に変える酵素(アリイナーゼ)」が別々に保管されています。傷つけられて細胞が壊れ、この2つが混ざり合うことで初めてあの強烈な匂い(アリシン)が発生します。
花期後半の弱った葉は、単に成分が薄いだけでなく、この「酵素の活性」自体が極めて低下していることがあります。そのため、しつこくちぎったり揉んだりしても化学反応が十分に起きず、草の青臭さしか極端に感知できなかった可能性があります。


2026/06/10

フレンチ・マリーゴールドの花で吸蜜し飛び回るツマグロヒョウモン♂【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2024年10月中旬・午後12:40頃・晴れ 

郊外の住宅街で民家の庭の花壇に咲いたフレンチ・マリーゴールドの群落でツマグロヒョウモン♂(Argyreus hyperbius)が訪花していました。 
翅をゆるやかに開閉しながら、口吻を伸ばして筒状花から花蜜を吸っています。 



ツマグロヒョウモン♂がフレンチマリーゴールドの花から飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:53〜) 
力強く羽ばたくと、少し飛んで近くの花へ移動します。 

セセリチョウ(種名不詳)がカメオ出演してくれました。(@1:20〜) 
右隣りの頭花に留まったものの、翅裏が白飛びしてしまい、種類を見分けられません。 
すぐに身を翻して右に飛び去ってしまいました。 
その間、ツマグロヒョウモン♂は無関心で吸蜜を続けています。


2026/06/08

ノブキの花蜜を吸い飛び回るキンモンガ(蛾)【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2025年8月中旬・午前11:30頃・晴れ 

里山で、ほとんど廃道状態の山道に繁茂するノブキの群落でキンモンガPsychostrophia melanargia)が訪花していました。 
翅を緩やかに開閉しながら吸蜜しています。 
個々の小さな花へ口吻を差し込むために、頭を小刻みかつ上下に動かしています。 
同じ株に咲いた花序から花序へ歩いて移動することが多く、飛翔シーンを撮るにはかなり粘らないといけませんでした。 
林床を少しだけ飛び回り、次のノブキ花序に留まります。 

キンモンガ成虫の性別の見分け方を私は知りませんでした。 
いつもお世話になっている「Digital Moths of Japan」サイトでキンモンガを調べると、
触角は♂♀とも単純だが, ♂の方が太い.
とのことでした。 
そう言われても、野外で単独個体を観察した素人には判別できません。 
腹面を見せたときに、腹端に総排泄孔が目立つということは、この個体は産卵後の♀なのですかね? 




キンモンガが羽ばたいて飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@3:18〜) 
いくら待っても自発的に飛んでくれなかったので私は痺れを切らし、物を投げつけて強制的に飛び立たせました。 
後半はハリギリ(別名センノキ)幼木の葉の上で翅を広げて休んでいました。 

ちなみに、周囲の山林で単調に鳴き続けている声の主はエゾゼミ♂(Lyristes japonicus)です。 


ノブキとキンモンガの組み合わせは初見です。 
というか、いつも通う里山で長年気になっていた植物(下草)の名前が今回ようやく分かり、すっきりしました。 
フキのように丸い葉ですが、葉柄に翼があります。 
花が咲く時期を毎年見逃してしまい、素性が不明でした。 
酷暑の真夏に山に登るのは熱中症のリスクがあって大変ですが、今年こそと意気込んで来たら、ようやく開花した状態と訪花昆虫を観察することができました。 
花と葉の写真を撮ってAI(Googleレンズ)に画像認識してもらうと、すぐに名前が判明しました。

ノブキの種子散布法をついでに調べると、意外にも付着型の動物散布(ひっつき虫)でした。
痩果は人や動物に粘着して散布される[4]  (wikipediaより引用)
とのことで、廃道や獣道を歩き回る私自身もノブキが林床に繁茂する一因でした。
キク科植物の種子散布は多様で、タンポポやフキは風散布ですし、アメリカセンダングサは付着型の動物散布です。




ノブキの葉にはリーフマイナー(潜葉虫・絵かき虫)の穿孔痕(マイン)がよくあります。 
Perplexity AIにマインの写真を見せたところ、おそらくハモグリガ類の幼虫のしわざだろうと教えてもらいました。
このテーマを探求するのも面白そうです。


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2026/05/29

ツマグロヒョウモン♂とハキリバチ♀がアフリカン・マリーゴールドの花をめぐり小競り合い【ハイスピード動画】

 

2024年10月中旬・午後13:20頃・晴れ

花壇に咲いた八重咲きのアフリカン・マリーゴールドツマグロヒョウモン♂(Argyreus hyperbius)が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。


飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画で撮り始めました。
半開きの翅を軽く開閉しながら、口吻を伸ばして吸蜜しています。 

右から飛来したハキリバチの一種♀が目の前を通過したら、ツマグロヒョウモン♂は驚いて飛び去りました。 
腹面にスコパのあるハキリバチ♀が左から戻って来ました。 
蝶を追い出した花にせっかく着陸しそうだったのに、気づかなかった私は録画を終えてしまいました。 
ハキリバチ♀による蜜源植物の占有行動(競争相手ライバルをさり気なく追い払い)だったのでしょうか。

2026/05/28

ホウセンカ種子の爆発的自動散布【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2024年10月中旬・午後12:05頃・晴れ 

道端の花壇でホウセンカの花が咲いていました。 
ホウセンカと言えば、果実(蒴果)が熟すと破裂して種子をばらまくことで有名です。 
そのような種子散布の形式を自動散布とか機械散布と呼びます。 
蒴果が大きく膨らんでいたので、実演してみました。 

持参したピンセットで蒴果を摘んだら、パチンと弾けて褐色(焦げ茶色)の種子が飛び散りました。 
裂けた果皮がピンセットの先にクルクルと巻き付きます。 
240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:13〜)

ホウセンカはツリフネソウ科です。 
個人的には園芸植物のホウセンカよりも野草のツリフネソウやキツリフネの方に馴染みがあるのですが、そう言われてみれば確かに似ていると納得しました。 


関連記事(同年秋の撮影)▶  


うまく破裂して種子が飛び散ると爽快ですが、残念ながらこの日はまだホウセンカの蒴果が充分に熟していなかったようです。 
指やピンセットで強く押し潰す必要がありましたし、きれいに弾けないことが多かったです。 
黄緑色から茶色くなった蒴果が熟しているのかと思って選んでも、なかなか弾けませんでした。 
未熟な種子は薄い茶色でした。 
日を改めて実験をやり直すつもりが、忙しくなってやれませんでした。 
ホウセンカの蒴果を採集して、フライパンで乾煎りするとか強制乾燥させれば、ポップコーンのように豪快に弾けるのかどうか、試すのも面白そうです。 

なんとか蒴果が裂けたものの弾け飛ばなかった種子をビニール袋に採取して持ち帰り、写真に撮るつもりだったのに、忘れてそのうち紛失してしまいました。 


【考察】 
Perplexity AIに相談してみました。 

Q1: ホウセンカは蒴果が破裂して種子を自動散布することで有名です。その様子を実験したいのだが、今にも破裂しそうな熟した蒴果を見分けるには?  弾ける前に蒴果の成熟度を見分けたいのであって、ごく軽い触刺激で弾けてしまった後では実験になりません。


A1: ホウセンカの蒴果は「色・硬さ・張り具合」で、破裂直前かどうかをかなり判別できます。

破裂直前の蒴果の見た目

  • 色:未熟なうちは濃い緑色だが、熟すとやや淡い緑〜黄緑、さらに黄味がかってくるものが多い。

  • 表面:ふっくらと膨らみ、ラグビーボール状で縦の筋がはっきりする(心皮の境界)。

  • 触感:軽く指でつまんだり押しただけで「パチン」と弾けるものが熟果で、つまんでもただ潰れるだけなら未熟。

 「弾ける直前」ではなく、その一歩手前で止めたいのであれば、色・大きさ・質感を組み合わせた“非破壊指標”を決めておくと扱いやすいです。

触らずに見分ける指標の例

  • 蒴果の色

    • 未熟:濃い緑色で細め。

    • 完熟・爆発直前:全体が明らかに黄〜黄緑に変わる段階(多くの園芸情報が「サヤが黄色く熟した頃」と表現)。
      → 実験用には「まだ全体が黄変しきっていないが、濃緑よりはやや明度が上がった中間段階(緑寄りの黄緑)」を優先的に採る。

  • 形とサイズ

    • 成熟に伴い長さ・太さとも増し、ラグビーボール状にふっくら膨らむ。

    • 同一株内で「最も太く、長さも最大クラスだが、色はまだ完全な黄色ではない」ものは、種子はほぼ充実していても、弾性破裂はまだやや起こりにくい段階である可能性が高い。

  • 表面の質感・光沢

    • 若い実:表面がややマットで、張りはあるが「皮が厚そう」に見える。

    • 完熟直前:皮が薄く、光沢が増し、縦筋(心皮の境界線)がくっきり浮き出る。
      → 光沢と縦筋の明瞭さをスコア化しておき、「最大級に光沢が出る直前」で採集する、といった運用ができます。

微小な非接触テストのアイデア

  • 風揺れ・茎揺らしのみで評価

    • 指で直接蒴果に触れず、花茎や株元を軽く揺らす。

    • この段階で飛ぶものは「実験用には遅すぎ」と見なし、揺らしても飛ばないが、上記の色・形の条件を満たす個体を本試験に回す。

  • 光学的な段階区分

    • 研究的にやるなら、同じ株の蒴果を色チャートや写真撮影で段階分けし、「段階3(淡緑)で採集」「段階4(黄緑〜黄)で自然破裂観察」とあらかじめ決めておくと、破裂前サンプリングと破裂挙動観察を分けやすくなります。

実験デザイン上の割り切り

  • 「確実に弾けないが種子は成熟している群」と「弾けるがまだ全部は飛び切らない群」を分けて扱うとよいです。

    • 前者は解剖・組織・含水率や機械特性測定用(色中間・最大サイズだが黄変しきっていないもの)。

    • 後者は散布挙動観察用(明瞭な黄変・高光沢で、茎揺らし程度でも一部が弾け始めるもの)。

まとめると、「全体が黄変する一歩手前で最大サイズかつ光沢が出始めた淡緑〜黄緑色の蒴果」を視覚的に選び、直接触れずに茎揺らしなどでスクリーニングするのが、非破裂状態での成熟蒴果を確保しやすい条件になります。


Q2: 充分に熟したホウセンカの種子は何色か?

A2: 充分に熟したホウセンカの種子は、黒色~黒褐色です。botanica-media+2

Q3: ホウセンカの花色は様々な品種が開発されている。どの花色の品種でも、今にも弾けそうな蒴果の色は同じか? 


A3: 現在知られている範囲では、ホウセンカの花色が違っても、蒴果の成熟過程で見られる色調変化のパターン(濃い緑 → やや淡い緑〜黄緑 → 黄〜黄褐色寄り)は基本的に同じと考えられます。hanasaku-gift+2

理由の整理

  • ホウセンカの花色のバリエーション(赤・ピンク・白・紫・複色など)は、花弁の色素やその発現に関わる遺伝子の違いによるもので、果皮や種皮の色とは独立して変化するのが普通です。horti+1

  • 園芸的な解説や教材では、品種を問わず「緑の実がだんだん熟し、黄〜黄褐色寄りになり、軽い刺激で弾ける」と説明されており、花色ごとに蒴果の色が全く異なるといった記述は見当たりません。japic+1

  • 種子も、一般に黒〜黒褐色であるとされており、花色に応じて白種子や極端に異なる色が出るという報告は通常の園芸品種では知られていません。tohokuseed+1

実務的な結論

  • 少なくとも通常流通するホウセンカ園芸品種の範囲では、「今にも弾けそうな蒴果の色」は花色によらずほぼ同様の範囲(淡い緑から黄〜黄緑、最終的には黄〜黄褐色寄り)とみなして扱って差し支えないと思われます。horti+1

  • 厳密に確認するには、複数花色品種を同条件で栽培し、果皮色の推移を定量的に記録する必要がありますが、そのような「花色別に蒴果色が系統的に違う」というデータや記述は一般向け文献では見つかっていません。hanasaku-gift+1

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