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2025/02/06

山中の砂利道で産卵のため試掘と跳躍移動を繰り返すミカドフキバッタ♀【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年7月下旬・午後14:10頃・くもり 

里山の砂利が敷かれた坂道で、ミカドフキバッタ♀(別名ミヤマフキバッタ;Parapodisma mikado)が産卵する場所を探していました。 
砂利道をゆっくり横断しながら、腹端で地面に穴をあちこち試掘しています。 
前に少し歩いて移動し、また試掘します。 
フキバッタの仲間は、卵を1個ずつ地中に産み付けるのではなく、泡状の物質とともに卵塊としてまとめて産卵するはずです。 
つまり、もし産卵に成功していれば、腹端の産卵管を地中にもっと長時間伸ばしているはずです。 

少し離れた位置から様子をしばらく見守ったものの、乾燥した土壌が石だらけで硬すぎるのか、ミカドフキバッタ♀は本格的な産卵行動を始めてくれませんでした。 
どうやら深く掘れる土質ではなかったようです。 
それならどうして、硬い砂利道ではなく適度に湿った柔らかい土壌の場所(林床の黒土など)を選んで産卵しないのか、理解に苦しみます。 
卵寄生者や捕食者への対策なのでしょうか? 
小石の下がむしろ掘りやすかったり、水はけの良い砂地や砂利に好んで産卵するのかな? 

しばらくすると、ミカドフキバッタ♀は自発的に跳躍を繰り返して、砂利道を素早く横切りました。 
さすがに場所を大きく変えて産卵地を探そうと思ったのかもしれません。 
産卵シーンを真横から撮りたくて私が少し移動したので、フキバッタ♀を警戒させてしまった可能性もありそうです。 
2回の跳躍シーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@3:57〜) 
後半は、道端で跳んで逃げる様子を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@4:27〜) 
フキバッタの仲間は成虫でも翅が退化しているため、遠くまで一気に飛ぶことができません。


かなり古い図鑑なのですが、保育社『検索入門セミ・バッタ』(1992年)でミカドフキバッタを調べると、気になる記述がありました。
形・色♀の腹部1・2節は本属の他種に比べて幅広く、寒冷地適応と思われる。 
生態:(中略)本属中で最も北に分布をのばしている。 (p72より引用)
下線部の意味が分からず、詳しく知りたかったので、Perplexity AIに質問してみました。 
質問: とある昆虫図鑑で「ミカドフキバッタ♀の腹部1・2節は本属の他種に比べて幅広く、寒冷地適応と思われる。」という記述がありました。どうして幅広い腹部が寒冷地に適応した形質なのですか? まさか、産卵のために凍った土を腹端で掘る必要があるのですか?
回答: ミカドフキバッタ♀の腹部1・2節が幅広いことと寒冷地適応の関係については、直接的な説明が検索結果には含まれていませんが、昆虫の寒冷地適応に関する一般的な知識と推論を用いて説明することができます。 
## 寒冷地適応としての幅広い腹部 
昆虫の寒冷地適応には、主に以下の要因が関係していると考えられます: 
1. **体温調節**: 幅広い腹部は、体積に対する表面積の比率を減少させます。これにより、寒冷環境下での熱損失を抑える効果があります[1]。 
2. **エネルギー貯蔵**: 寒冷地では、活動可能な期間が限られるため、より多くのエネルギーを貯蔵する必要があります。幅広い腹部は、より多くの脂肪や栄養を蓄えるスペースを提供します[1]。 
3. **卵の保護**: ♀の場合、幅広い腹部は多くの卵を保護し、保温する役割を果たす可能性があります。これは、厳しい環境下での繁殖成功率を高めるのに役立ちます。 
4. **凍結耐性**: 寒冷地の昆虫は、体内に糖や糖アルコールを蓄積して凍結耐性を獲得します。幅広い腹部は、これらの物質をより多く貯蔵するのに適しています[1]。 
## 腹端での土掘りについて 
ミカドフキバッタ♀が凍った土を腹端で掘る必要性については、提供された情報からは確認できません。一般的に、バッタ類は産卵管を使って土中に卵を産み付けますが、凍った土を特別に掘る適応があるかどうかは不明です。 寒冷地適応としての幅広い腹部は、主に体温維持、エネルギー貯蔵、および凍結耐性の獲得に関連していると考えるのが妥当です。これらの適応は、ミカドフキバッタが厳しい寒冷環境で生存し、繁殖する能力を向上させると推測されます。 
(出典を34個も列挙したURLリストは割愛) --- Answer from Perplexity: pplx.ai/share

セカンドオピニオンとして、同じ質問をGemini2.0 AIにも尋ねてみました。 
その回答は、Perplexityとほぼ同じ内容でしたが、ダブルチェックしてみても、Google検索では関連情報(出典)がろくにヒットしません。 
この問題に対するAIの推論が正しいのか、それとも知ったかぶりのハルシネーションなのか、私には判断しかねます。
ミカドフキバッタの幅広い腹部が寒冷地適応である理由について、複数の要因が考えられます。 
**体積と保温** 
寒冷地では、体温を維持することが重要です。幅広い腹部は、体積を大きくすることで、熱を蓄えやすく、体温の低下を防ぐ効果があると考えられます。また、腹部には内臓器官が集中しているため、幅広い腹部が内臓を寒さから守る役割も果たしている可能性があります。 
**脂肪の蓄積** 
寒冷地では、食料が不足する時期があるため、エネルギー源となる脂肪を蓄えておくことが重要です。幅広い腹部は、より多くの脂肪を蓄えることを可能にし、寒さや飢餓に対する抵抗力を高めると考えられます。 
**産卵と繁殖** 
寒冷地では、繁殖期間が限られています。幅広い腹部は、一度に多くの卵を産むことを可能にし、繁殖効率を高める効果があると考えられます。また、産卵場所の確保や卵の保護にも役立つ可能性があります。 
**その他の要因** 
寒冷地に適応した幅広い腹部は、積雪時などに体が雪に埋もれるのを防ぐ効果や、風雪から体を守る効果も考えられます。また、ミカドフキバッタの祖先が寒冷地に適応した際に、たまたま幅広い腹部を持つ個体が生き残りやすかったという可能性もあります。 
**産卵のために凍った土を掘る必要性について** 
ミカドフキバッタが産卵のために凍った土を腹端で掘る必要性は低いと考えられます。一般的に、バッタ類は土壌中に産卵管を挿入して産卵します。凍った土壌は硬く、産卵管を挿入しにくいため、産卵に適した場所とは言えません。ミカドフキバッタは、比較的温暖な時期や場所を選んで産卵すると考えられます。 
**結論** 
ミカドフキバッタの幅広い腹部は、体温維持、脂肪蓄積、繁殖効率の向上など、複数の要因によって寒冷地適応した形質であると考えられます。産卵のために凍った土を掘る必要性は低いと考えられます。 
**補足** 
ミカドフキバッタの寒冷地適応については、さらなる研究が必要です。他の寒冷地性バッタ類との比較や、遺伝子レベルでの解析などを行うことで、より詳細なメカニズムが解明される可能性があります。

どうやら「近縁な種間では大型の種ほど寒冷な地域に生息する」というベルクマンの法則と似た話のようです。
しかしフキバッタは昆虫で変温動物ですから、ベルクマンの法則は適応されないはずです。
むしろ変温動物の昆虫では、寒冷地に行くほど小型のものが生息する傾向が見られ、「逆ベルクマンの法則」と言われます。
コオロギでは寒冷地では活動できる時間が短いので、成虫になるまでに摂取できる食料が少ないためと言われる。さらに小型のスズムシ類では本州南部では年3回発生、北部では年2回発生する種があり、この場合、本州南部から北に向かうにつれて小型の個体が生息するが年2回になる境界線を越えると一旦大きな個体が現れ、そこから北へふたたび次第に小型になってゆく現象がある。(wikipediaより引用)

フキバッタ類は卵で越冬するので、冬が来る前に成虫は死んでしまいます。
したがって、成虫の凍結耐性向上のために腹部が幅広になったという可能性については考慮する必要はない気がします。

2025/02/04

ウラナミシジミ♂の探雌飛翔とヤブツルアズキの花から飛んで逃げる♀【ハイスピード動画】

 

前回の記事:▶  


2023年9月中旬・午後16:00頃・晴れ 

民家の裏庭にはびこるヤブツルアズキの花で、翅をしっかり閉じて吸蜜しているウラナミシジミ♀(Lampides boeticus)を240-fpsのハイスピード動画で撮っていると、左上から別個体♂が飛来しました。 
すると、訪花中の個体はすかさず飛び立ちました。
2頭ともどこかに飛び去ってしまい、元の花には戻って来ませんでした。 

何が起きたのか、さらに1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみましょう(最終的には1/40倍速になります)。 
訪花していた個体は、翅表の縁の暗色部が広いことから♀と分かりました。 
交尾する気がないのに♂から求愛されそうになったので、飛んで逃げたのでしょう。 
シジミチョウ科は、♂による儀式的な求愛飛翔や、止まったままの♀による交尾拒否行動をしないのかな?

2025/01/31

クモの網から救出したヒメクロホウジャク(蛾)が飛び去るまで【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年10月中旬・午後13:00頃・晴れ 

郊外で家庭菜園の花壇の手前に建てられた鉄パイプの柵(実際はアルミ管)にクモの円網が張り巡らされ、そこに1頭の蛾(スズメガ科)が捕らえられていました。 
花壇に訪花しようと飛来した蛾が道端の網にかかったようです。
ズグロオニグモYaginumia sia)などコガネグモ科が人工物の足場枠に張った垂直円網だろうと予想したのですが、なぜか網の主は見当たりませんでした。 
もしかすると夜行性のクモで、昼間は隠れているのかもしれません。
飛翔力の強いスズメガ類がクモの網に掛かって逃れられないでいるのは珍しいと思い、写真に撮りました。 
全く動かず粘着性の糸にぶら下がっているだけなので、てっきりこの蛾は死んでいるのかと思いました。 

蛾の腹面しか見えなかったので、同定用に背面の写真をしっかり撮るために、クモの網から手掴みで外してやりました。
途端に蛾は激しく羽ばたいて暴れ始めました。 
暴れ疲れて擬死(死んだふり)していただけと判明。 
そうと分かれば、クモの糸にぶら下がっていた状態も動画で記録すべきでしたね。 
すでに疲労困憊しているのか、すぐに私の掌の上で大人しく静止してくれました。 
翅の鱗粉はほとんど剥げ落ちてしまっていますが(まさか憧れのオオスカシバ?!)、胸背がウグイス色だったので、ヒメクロホウジャクMacroglossum bombylans)だろうと判明しました。 
図鑑で近縁種の前翅長を比べると、ヒメクロホウジャクが15〜18mm、クロスキバホウジャクが25mmなので、今回の小さな蛾はヒメクロホウジャクでしょう。 

救出した蛾は翅を小刻みに震わせて、飛び立つ前の準備運動をしています。 
手乗りヒメクロホウジャクが飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:31〜) 
しばらくすると、胸部飛翔筋による準備運動で体温が充分に上がったらしく、ようやく自発的に飛び去りました。 
私の体温で、手乗り蛾を少し温めてやれたかもしれません。
腹端付近に細い白帯が見えました。 


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2025/01/27

越冬明けのヒオドシチョウ:山道で日光浴からの飛び立ち【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年4月上旬・午後12:20頃〜13:45頃・晴れ 

早春の里山に登ると、上の方には未だあちこちに残雪がありました。 
この日は山道の日向で越冬明けのヒオドシチョウNymphalis xanthomelas japonica)を何頭も見かけました。 

地上のヒオドシチョウが翅をしっかり閉じると、地味な焦げ茶色の翅裏しか見えなくなり、見事な保護色になっています。 

山道の地上に止まる場合、残雪が溶けて地面が露出した地点を選んで日光浴していました。 
残雪の上では体温が下がってしまうのでしょう。
暑くなり過ぎると、全開にしていた翅を少し閉じて半開きにします。 

地面や灌木に止まっているヒオドシチョウの口元をじっくり見ると、いつも口吻を縮めており、何かを舐めている訳ではありません。
(樹液やミネラルを摂取する行動ではない。) 

私は外見でヒオドシチョウの性別を見分けられないのですが、おそらく♂が日向で日光浴しながら縄張りを張り、交尾相手となる♀を待ち伏せしているのでしょう。 
♂の縄張り内に別個体が飛来すると直ちに飛び立ち、追尾や乱舞が始まります。 
動きが激しいのでいつも見失ってしまい、交尾に至るシーンを見届けられませんでした。 
縄張りの蝶道を往復してから元の場所に舞い戻ってきて止まり直すことが多いです。 

各個体が飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。 
いくら待っても自発的に飛んでくれない場合、物を投げつけて強制的に飛び立たせました。
翅を全開にして日光浴しているヒオドシチョウは、体温が充分に上がっているので、素早く羽ばたいてすぐに(準備運動なしで)飛び立つことが可能です。 


ヒオドシチョウは成虫で越冬するので、翅が破損していることが多いのですが、無傷のきれいな状態の個体も見かけました。 
(複数個体を撮影。)

山麓の入山口付近で落葉した蔓に止まっていた個体に近づいて飛び立たせました。
辺りを優雅に飛び回って元の場所に舞い戻る様子を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@2:13〜)

2025/01/23

フレンチマリーゴールドの花で日光浴するベニシジミ夏型の飛び立ち【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年7月中旬・午後15:20頃・晴れ 

道端の花壇に咲いたフレンチ・マリーゴールドに夏型のベニシジミLycaena phlaeas daimio)が訪花していました。 
夏型との組み合わせは初見です。 
関連記事(2年前の撮影)▶ マリーゴールドの花蜜を吸うベニシジミ春型


吸蜜シーンを撮りたかったのですが、ベニシジミ夏型の口元をよくみると口吻を伸ばしていませんでした。 
風が強く吹いているためか、次の花に移動しようとしません。 
非力な小型のチョウが強風下で飛ぶのは無駄に体力を消耗しますし、リスキーなのでしょう。 
翅を半開きにして、日光浴しているのかもしれません。 

待てど暮せど吸蜜を再開してくれないので、痺れを切らした私はベニシジミを強引に飛び立たせて飛翔シーンを240-fpsのハイスピード動画で撮ることに切り替えました。(@1:36〜) 
Take1では、靴の爪先でフレンチマリーゴールドの花をそっと揺らすと、ベニシジミはすぐに飛び去りました。 
あまり遠くまでは逃げずに、近くの別の花(フレンチマリーゴールド)に止まり直していました。
Take2では、同一個体の蝶の上から物を落として飛び立たせました。

2025/01/15

クロホウジャク2頭がホトトギスの花序で競い合うように停飛吸蜜【蛾:ハイスピード動画】

 




2023年11月上旬・午後15:35頃・晴れ 

堤防路の花壇に咲いたホトトギスの群落でクロホウジャクMacroglossum saga)の吸蜜ホバリングを240-fpsのハイスピード動画で撮影していると、2頭が同じ花序でニアミスしました。 
お互いの激しい羽ばたきによる乱気流に巻き込まれないかと心配しましたが、全く平気で、競い合うように別の花で吸蜜していました。 

この花壇では多数のホトトギスの花が咲き乱れているためか、蜜源植物を巡る縄張り争いや占有行動は見られませんでした。 
ニアミスしても求愛・交尾行動を始めなかったということは、この2頭は同性なのでしょうか。
(私は外見でクロホウジャクの性別を見分けられません)

一方が先に飛び去ると、残った個体もすかさず反転して離れて行きました。 
衝突回避行動が実に見事です。
同様のニアミス・シーンがもう一度撮れていました。 

ホトトギスの蜜腺は、花の根元に小さく膨らんだきょの内部にあるのですが、クロホウジャクは停飛して羽ばたきながら細長い口吻を花筒の奥にある距の中に上手く差し込めずに苦労するときがあります。
見ている方も感情移入して苛々してしまいます。 

1頭になってからも吸蜜ホバリング行動を撮り続けると、伸ばした口吻を引き抜く際に透明な蜜の滴が口吻の途中に付着していました。(@1:35〜) 
口吻の先端ではなく途中に滴が付いていた理由が説明できず、ちょっと不思議です。 
花蜜ではなく、水滴が付着しただけかもしれません。 
その滴はすぐに振り落としたようです。

ハイスピード動画で何でもとりあえず撮ってみると、予期せぬシーンがたまたま撮れていることがあり、それが楽しみになります。 


2025/01/11

ヒャクニチソウの花蜜を吸いながら排尿するオオタバコガ【蛾:FHD動画&ハイスピード動画】

 



2023年10月中旬・午後15:30・晴れ 

ヒャクニチソウ(百日草)の色とりどりの品種が咲き乱れる花壇に私が戻ってくると、オオタバコガHelicoverpa armigera armigera)がまた訪花していました。 
本種は訪花中も翅を小刻みに震わせ続けて飛び立つための準備運動(アイドリング)をしています。 
その翅をよく見ると、この個体は右の翅頂が欠けていて、30分前に観察したオオタバコガ♀とは別個体であることが分かりました。 

吸蜜後にクルクルと丸めて縮めた口吻が、オレンジ色の花粉にまみれていました。 
次の花に移動する前に身繕いして、顔や触角に付いた花粉を落としています。 
舌状花の花弁が散った後の筒状花でもオオタバコガは貪欲に吸蜜していました。 

オオタバコガが訪花中に240-fpsのハイスピード動画に切り替えたら(@1:14〜)、面白いシーンがたまたま撮れていました。 
吸蜜しながら腹端から透明な液体を1滴排泄したのです。(@1:25〜) 
本種の排尿シーン(おしっこ)は初見です。 
花蜜を大量に吸い、余分な水分を排泄して飛ぶために体重を軽量化したのでしょう。

 

2025/01/07

靴底の泥を舐めに来たウラギンシジミ♂【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年9月下旬・午後14:10頃・晴れ 

里山の雑木林を抜ける山道を私が下っていると、前方の地面(?)から飛び立った蝶が私の足元にまとわりつきました。 
履いていた長靴の底に横から止まったので、驚きました。 
窮屈な体勢で見下ろしながら、動画を撮り始めました。 

蝶の正体は翅裏が銀白色のウラギンシジミ♂(Curetis acuta paracuta)でした。 
靴底に付いていた泥を口吻の先で舐めてミネラル摂取しています。 
ウラギンシジミは人懐っこく(無防備に)近寄ってくる習性があります。
関連記事(3、4年前の撮影)▶  

私がバランスを崩して足を動かしてしまったので、ウラギンシジミ♂は飛んで逃げてしまいました。 
少し飛んだだけで、道端に自生するクリ幼木の葉に止まりました。 
もしかすると、この山道でウラギンシジミ♂は縄張りを張って♀を待ち構えていたのかもしれません。 

翅を広げて日光浴しています。 
翅表が鮮やかなオレンジ色なので、♂と分かりました。 
私はまだウラギンシジミの♀を見たことがありません。 

ウラギンシジミ♂が飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:45〜) 
下山を急いでいた私は、蝶が自発的に飛び立つまで待てず、今回は物を投げつけて飛び立たせました。 
ウラギンシジミ♂は、頭上に物体の影が近づいただけで敏感に素早く飛び去っていました。 


余談ですが、生物調査で野外を歩く際には、長靴が結局一番便利なことが分かってきます。 
特に、雨上がりで下草が濡れていたり、地面が泥濘になったり、薮漕ぎを迫られたりしたときに、その威力を発揮します。 
高価で高性能な登山靴(トレッキングシューズ)はもちろん素晴らしいのですが、1年間で靴底が磨り減って履きつぶすことを考えると、気楽に買い換えられる長靴のコストパフォーマンスが際立ってきます。 
どうせ山中で他のヒトと出会うことは滅多にありませんから、足元のお洒落を気にしても仕方がありません。
ゴム長靴は靴底が摩耗するよりも先に、どこかゴムが破けて水漏れし、駄目になることが多いです。

2025/01/03

ママコナの花で吸蜜中のミドリヒョウモン♀を追い払うアリ【ハイスピード動画】

 



2023年8月下旬・午前11:05頃・晴れ 

低山の尾根道に咲いたママコナの群落でミドリヒョウモン♀(Argynnis paphia)の吸蜜シーンを240-fpsのハイスピード動画で撮ってみたら、ちょっと面白い事件が起きていました。 
近づいてきたクロアリ(種名不詳)のワーカー♀がミドリヒョウモン♀の足(右中脚跗節)に噛み付いて、ママコナの花から追い払ったのです。
蜜源植物を防衛する占有行動でしょうか。
アリに足先を噛まれたミドリヒョウモン♀は、驚いて飛び去りました。

2024/12/27

シロバナヤマフジの花蜜を吸い藤棚を飛び回るクマバチ♂【ハイスピード動画】

 


2023年5月上旬・午後15:20頃・晴れ


民家の藤棚に咲いたシロバナヤマフジ(シラフジ、白藤)の群落でキムネクマバチXylocopa appendiculata circumvolans)の雄蜂♂が訪花していました。 
240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。 
マメ科シロバナヤマフジの蝶形花で正当訪花を繰り返し、吸蜜しています。 
訪花の合間に飛んだ際に、顔の頭楯が白く、複眼が大きく発達していることから、雄蜂♂と分かりました。 

栄養補給を済ませた雄蜂♂は蜜源植物の近くでホバリング(停空飛翔)して空中に縄張りを構え、交尾相手の♀を待ち構えます。 
そこまでは本に書いてある通りで、理屈として分かるのですが、同じ藤棚でクマバチ♀も忙しなく訪花していたのに、なぜか求愛・交尾行動は一度も見られませんでした。 


空中で停飛(ホバリング)している雄蜂♂は、早い者勝ちで♀を獲得するために、周囲で動く物に対しては反射的に何でも飛びつく習性があるぐらいです。
したがって、藤棚で訪花を繰り返しているクマバチ♀の存在に気付いていないはずがありません。


クマバチは同種の仲間を個体識別したうえで「この♀は脈なしだ(以前に交尾拒否された?)」という判断を雄蜂♂が下しているとしか思えません。

 ※ 動画編集時に逆光補正処理を施してあります。 


関連記事(同所で7年前の撮影)▶ 白藤の花蜜を吸うクマバチ♂



【追記】
ときどき復習しないと私も忘れそうになるのですが、クマバチはミツバチ科に属しているものの、ミツバチのような真社会性ハチではなく亜社会性のハチです。
つまりクマバチの♀は女王蜂と働き蜂のようなカーストに分かれておらず、単独または少数の♀が共同で採餌と育児を行います。
したがって、交尾の様式も異なります。
ミツバチのように新女王蜂と雄蜂♂が結婚飛行で交尾するのではなく、ホバリングで縄張りを占有するクマバチ♂は同種の♀であれば誰でも交尾可能ということになります。
また、クマバチの雄蜂♂は♀と交尾してもミツバチ♂のように即死することはなく、何度でも交尾可能なのだそうです。
しかし、クマバチ♀の交尾拒否行動については、あまりよく分かっていないらしい。
キムネクマバチの♀が雄蜂♂を誘引する物質(性フェロモン)を分泌していることは、行動観察などから確認されています。
クマバチ属の一部の種では、♀が分泌する性フェロモンの成分が特定されていて、主に炭化水素やエステルといった化合物の混合物で構成されていたそうです。
しかし、日本産のキムネクマバチでは♀の性フェロモンの実態は化学的に同定されていないらしい。
そうと分かれば、訪花中のクマバチ♀に対して雄蜂♂が求愛しない理由も簡単に説明できそうです。
(交尾する気がない♀は、性フェロモンを分泌していない。交尾する♂を♀が選り好みしている?)


以上、この追記部分は、AIのGeminiに質問しまくった回答を自分なりにまとめました。
ダブルチェックしても情報の出所が不明な点(肝心の性フェロモンについて)もあり、AIに特有の知ったかぶり(ハルシネーション)なのかもしれませんが、一応ここにまとめておきます。

2024/12/23

イモカタバミの花で採餌し飛び回るハキリバチの一種♀【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年10月中旬・午後15:15頃・晴れ 

民家の軒下の花壇に咲いたイモカタバミの群落でが訪花していました。 
正当訪花を繰り返して吸蜜しています。 
腹面のスコパが橙色の花粉で汚れています。 
採餌の合間に身繕いして、体に付着した花粉をスコパに移しています。

イモカタバミの花から飛び立つ瞬間の羽ばたきを240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:56〜) 


関連記事(4か月前、4年前の撮影)▶  

2024/12/19

アジサイの花で採餌して飛び回るクロマルハナバチ♀の群れ【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年7月中旬・午前10:00頃・くもり 

道端の花壇に咲いたアジサイ(紫陽花)の群落でクロマルハナバチBombus ignitus)のワーカー♀が訪花していました。 
この組み合わせは意外にも初見です。 

関連記事(7、11年前の撮影)▶  


アジサイの花序を歩き回るクロマルハナバチ♀の体表には白い花粉が付着しており、後脚の花粉籠に薄茶色の花粉団子を大量に付けて運んでいる個体もいます。 
振動集粉するかと期待したのですが、耳を澄ましてもその羽音は聞き取れませんでした。 
アジサイの花をよく見ると、雄しべの葯には花粉がほとんど枯渇していました。 
もう既にハナバチたちがほとんど集粉し尽くした後なのでしょう。 

紫陽花の花から蜂が飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:10〜) 
集粉してから飛び立つと、腹面の体毛に付着した花粉を足で掻き落とし、空中で両脚を擦り合わせて花粉籠に移します。 

2匹のクロマルハナバチ♀がアジサイの花序でニアミスするシーンもたまたま撮れていました。
先客が飛んで逃げたものの、舞い戻ってきてライバルを追い払いました。 
同じコロニーから来た仲間ではないのかな?

複数個体を撮影。 
小さなミツバチ?も訪花していたようですが、撮り損ねました。

2024/12/13

ヒャクニチソウの花蜜を吸い飛び回るイチモンジセセリ【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年9月上旬・午後12:10頃・晴れ 

郊外で民家の裏庭の花壇に咲いた色とりどりのヒャクニチソウ(百日草)の群落でイチモンジセセリ♀♂(Parnara guttata)が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。 
イチモンジセセリはいつものように翅をしっかり閉じたまま、口吻を伸ばして吸蜜しています。 

ヒャクニチソウの花から次の花へ飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:09〜) 
この花壇には、ピンク系統だけでも様々な色の花弁のヒャクニチソウが咲いていました。

2024/12/09

ヤブツルアズキの花蜜を吸い飛び回るウラナミシジミ【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年9月中旬・午後16:00頃・晴れ 

郊外にある民家の裏庭で、草ぼうぼうの花壇(家庭菜園?)にマメ科植物が黄色い蝶形花(左右非対称)を咲かせていました。
その群落にウラナミシジミ♀♂(Lampides boeticus)が群がっていました。 
花から花へ忙しなく飛び回り、口吻を伸ばして吸蜜しています。 
訪花中は翅を半開きにするか、閉じていました。 
横の車道を車が走ると、すぐに飛んで逃げてしまいます。 

このマメ科植物の名前を私は知りませんでした。 
まず、この群落が雑草なのか栽培品種なのか、分かりづらい状況なのです。 
インゲンのような細長い豆果が実っていますが、インゲンほど立派ではありません。 
茎が自立しておらず、蔓性であることに気づきました。 
蔓の若い先端付近は緑ではなく、赤みを帯びています。 
「9月に黄色い花を咲かせ、細長い実をつけ、蔓性であるマメ科植物」という条件でAIのGeminiに相談すると、ヤブツルアズキだろうと候補を教えてもらえました。 
ノアズキの可能性は、豆果の形状が違うので除外できます。 
アズキの原種であるヤブツルアズキの豆は食用できるらしいのですが、家庭菜園にわざわざ雑草のヤブツルアズキを植えて栽培しているのでしょうか? 
昔はアズキを栽培していた畑を放置していたら、先祖返り(野生化)して蔓性に戻ったのかな?
アズキとヤブツルアズキは同種の変種扱いなので、交雑できるらしい。
アズキはふつう蔓なしだが、半蔓性のものもあり、原種は蔓性だったと推測される。(中略)ヤブツルアズキは、アズキの原種とも、アズキの栽培種が逃げ出して野生化したともいわれる。 (POINT図鑑『フェンスの植物: はい回る蔓たち』p158より引用)

ヤブツルアズキ:3出複葉+蔓
ヤブツルアズキ:3出複葉+蔓
ちなみに、ウラナミシジミは隣に咲いていたキク科のガーベラ?には全く訪花しませんでした。 
ウラナミシジミ幼虫の食草はマメ科植物ですから、成虫はやはりマメ科のヤブツルアズキに好んで訪花するのでしょう。 
産卵に来る♀を♂が待ち伏せしているのかもしれません。(動画公開予定) 

ウラナミシジミがヤブツルアズキの蝶形花から飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:05〜1:30) 
翅の破損状態に注目すると、複数個体を撮影していたようです。 
例えばサムネイルの個体は♂ですが、性別を見分けられない個体も登場します。 
ウラナミシジミの性別を見分けるには、翅表の斑紋をじっくり検討する必要があります。 
晴れて気温が高いせいか、あるいは求愛行動に必死なせいか、ウラナミシジミの羽ばたくスピードが速すぎて、スーパースローでも翅表がしっかり見えないのです。 
日差しが強すぎると、翅の角度によっては翅裏の斑紋が翅表に透けてしまうこともあって混乱します。 


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2024/12/05

ヒャクニチソウの花蜜を吸い飛び回るキタテハ秋型【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年10月中旬・午後15:00頃・晴れ 

街なかの花壇に咲いたヒャクニチソウ(百日草)の群落で秋型のキタテハPolygonia c-aureum)が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。 
吸蜜中は翅をしっかり閉じていることが多いですけど、たまに開閉しています。 
秋晴れの陽射しが強くてキタテハも暑いのでしょう。 

ヒャクニチソウでも舌状花の花弁が色とりどりの品種が同じ花壇に咲き乱れていましたが、今回の撮影中にキタテハは黄色、緋色、白赤二色花を選んで訪花していました。 
真面目に調べたら、好みの花色がありそうです。 

たまに舌状花の花弁の表面を舐めているのは、こぼれ落ちた花粉を舐めているのでしょうか? 
口吻の先端で筒状花の蜜腺の在処を探っているだけのようには見えません。 




キタテハ秋型がヒャクニチソウの花から飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@3:13〜) 

翅表の斑紋にある鱗粉の細かな擦過傷に注目すると、複数個体(少なくとも2頭以上)が登場していたことが分かりました。
翅裏には白いコンマ紋が目立ちます。 







2024/11/30

アキノノゲシの花蜜を吸い飛び回るモンシロチョウ夏型♀【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年9月下旬・午前10:05頃・晴れ 

山麓の農村部で道端に咲いたアキノノゲシの群落に夏型のモンシロチョウ♀(Pieris rapae)が訪花していました。 
こんなありふれた普通種同士の組み合わせなのに、意外にも初見でした。 
翅をしっかり閉じたまま、口吻を伸ばして吸蜜しています。 

モンシロチョウがアキノノゲシの花から飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:22〜) 
翅裏の黄色みが強いことと、羽ばたく瞬間に見せてくれた翅表の斑紋から、夏型♀のようです。 

ところで、訪花中のモンシロチョウ♀の周囲を飛び回る謎の微小な黒い虫の正体が気になります。 
コマユバチ科などのモンシロチョウを寄主とする寄生蜂なら面白いのですけど、有翅のアブラムシですかね? 

2024/11/18

羽ばたきながらヒャクニチソウの花で吸蜜・産卵するオオタバコガ♀(蛾)【FHD動画&ハイスピード動画】

 


2023年10月中旬・午後15:00頃・晴れ 

街なかの花壇に咲いたヒャクニチソウ(百日草)の群落でオオタバコガ♀(Helicoverpa armigera armigera)が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。 
左前翅の翅頂が欠けた同一個体を撮り続けました。 

花弁が色とりどりの品種が咲いている中で、赤、白、黄色の花で吸蜜しました。 
筒状花から口吻を引き抜くと、オレンジ色の花粉が付着しています。 
次の花へと移動する前に、触角を前脚でぐいっと拭うことがありました。(身繕い) 
隣接する花に移動するときには、省エネのためにわざわざ飛ばずに歩いて行きました。 

くらべてわかる蛾 1704種』という図鑑でオオタバコガを調べると、
♀は(翅表が:しぐま註)橙褐色 
食草:イネ科、キク科、ウリ科、ナス科、バラ科など広食性 (p115より引用)

農薬メーカー?シンジェンタジャパンのサイトでは、次のように書いてありました。

前翅は雄は黄色味を帯び、雌は赤味を帯びる。 


この記述に従えば今回の個体は♂ということになるのですが、後に産卵したので♀と判明しました。
翅色の個体変異なのか、それとも強い日差しで翅の色が白飛びしてしまったのかな? 

訪花中も葉に止まっているときも、ほぼ休みなく翅を小刻みに震わせています。 
足を着地していますから、ホバリング(停空飛翔)ではなくて、いつでも飛び立てるように飛翔筋を震わせて体温を上げる準備運動(アイドリング)をしているのでしょう。 
暖かい日向ですから気温が低い訳ではないのですが、本種は寒がりなのか、特有の習性のようです。 
もしかして、捕食圧の高い地域なのでしょうか? 



オオタバコガがヒャクニチソウの花から飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:08〜) 
撮影中は気づかなかったのですが、黄色い花の品種のヒャクニチソウで花蜜を吸いながら、腹端を前方に屈曲させて筒状花の側面に付けました。(@1:13〜) 
元の姿勢に戻るときに産卵管を伸ばしていたことから、産卵行動と判明しました。 
つまり、この個体は♀でした。 
準備運動していた羽ばたきが力強くなると、次の花に飛び去りました。 
前後の動画をじっくり見直しても、産卵していたのはこのときだけでした。 

オオタバコガ♀の産卵行動を観察できたのは、これが2例目です。 
関連記事(3年前の撮影)▶ ナスの葉に産卵するオオタバコガ♀(蛾) 

オオタバコガの産卵習性についてネット検索すると、石川県の病害虫防除室が公開しているPDF資料『オオタバコガ - 石川県 防除室だよりvol12』 がヒットしました。
雌は夜間に葉裏や新芽、花蕾付近等に1粒ずつ、一晩で200~300 粒、期間中に2000粒程産卵します。
卵を何個もまとめて産み付けるのではなく、1個ずつしか産まないというのは、私が観察した通りです。 
今回は花に産卵したので驚いたのですけど、オオタバコガ♀では珍しくないことを知りました。
撮れた写真や映像を改めて見直すと、ヒャクニチソウの群落で虫食い跡のある葉や花弁があちこちに見つかります。 
卵から孵化したオオタバコガ幼虫による食痕とは限りませんが、可能性はあります。 


2024/11/14

ヒャクニチソウの花蜜を吸い飛び回るモンシロチョウ♀夏型【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年10月中旬・午後15:00頃・晴れ 

街なかで道端の花壇に咲いたヒャクニチソウ(百日草)の群落でモンシロチョウ♀(Pieris rapae)夏型が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。 
秋晴れの陽射しを浴びたモンシロチョウ♀は、翅を半開きにしたままヒャクニチソウの花蜜を吸っていました。 

同じヒャクニチソウでも舌状花の花弁が色とりどりの品種が同じ花壇に咲き乱れています。 
私が見た限り、このモンシロチョウ♀個体は黄色または白(花弁の根元が赤)の花を選んで次々に吸蜜していました。 
花弁が真っ白な品種の花よりも、白い花弁で根元が蜜標のように赤い品種の花を好んで訪れていました。 
どうやらモンシロチョウは花の色に好みがあるようです。(赤色は認識しにくい?) 
品種改良の結果、花弁の色が違う品種では分泌する花蜜の量が異なる可能性も考えられます。

ヒャクニチソウの花から飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:57〜) 
花から花へ飛び回るだけでなく、羽ばたきながら歩いて移動することもありました。

2024/11/12

イモカタバミの花で採餌して飛び回るニホンミツバチ♀【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年10月中旬・午後15:10頃・晴れ 

街なかの猫の額ほどの庭に咲いたイモカタバミの群落でニホンミツバチApis cerana japonica)のワーカー♀が訪花していました。 
意外にもこの組み合わせは初見です。 


ニホンミツバチ♀はイモカタバミに正当訪花を繰り返して吸蜜・集粉しています。 
後脚の花粉籠に付けて運んでいる橙色の花粉団子はまだ少量だけでした。 

花から飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:24〜)

2024/11/04

ヤツデの花蜜を舐めて飛び回るオオハナアブ♀【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年11月中旬・午後13:45頃・晴れ 

民家の裏庭に咲いたヤツデオオハナアブ♀(Phytomia zonata)が訪花していました。 
ヤツデの散形花序を歩き回りながら、口吻を伸縮させて花蜜や花粉を舐めています。 
左右の複眼が離れていることから、♀と分かります。 
もっと多数が集まっていたのですが、撮影できたのは2匹の♀です。 

今回のヤツデは両性花だったのに、オオハナアブ♀の体にヤツデの花粉が全く付着していませんでした。 
訪花昆虫が雄しべの葯から花粉を全て取り尽くした(食べ尽くした)後だったのでしょう。 

関連記事(6年前の撮影)▶ ヤツデの雄花で吸蜜するオオハナアブ♀


ヤツデの花序に離着陸する瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:06〜)
訪花中に別個体のオオハナアブが飛来して目の前でホバリング(停空飛翔)すると、平気なときもあれば、ラストシーンのように慌てて花から滑落するように逃げる(飛び去る)ときもあるのが興味深く思いました。
蜜源植物をめぐる占有行動があって体格差で勝負が決まる、という単純な話ではなさそうです。

 

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