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2026/02/11

ノボロギクの花蜜を吸い飛び回るキタキチョウ【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2024年10月下旬・午後14:45頃・晴れ 

刈田(稲刈り後の田んぼ)の農道に咲いたノボロギクの群落でキタキチョウEurema mandarina)が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。 
キタキチョウはいつものように翅をしっかり閉じて吸蜜しています。 
陽射しが強いので白飛び気味で、翅裏の斑点模様がよく見えません。 

キク科植物のノボロギクは筒状花だけで構成され、舌状花は退化しています。 
キタキチョウが伸ばした口吻をよく観察すると、口吻の先端をノボロギクの筒状花に差し込むのに苦労していました。 
この映像では毎回口吻を蜜腺まで差し込めずに諦めて飛び去ってるように見えるのですが、繰り返しノボロギクの群落に訪花するということは、なんとか吸蜜できているのでしょう。 

キタキチョウがノボロギクの花から飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:51〜) 
逆光のアングルになると、強い日差しを浴びて翅表の斑紋や胴体が翅裏まで透けて見えました。 

実はこの後、訪花中にキタキチョウの別個体が飛来し、誤認求愛または交尾拒否が繰り広げられたのですけど、残念ながら撮り損ねました。 

花が咲き終わったノボロギクでは白い綿毛が開き、風になびいていましたが、自然に飛散する程の強風ではありませんでした。 
ノボロギク種子の風散布を動画に撮ろうと、私が綿毛を蹴り飛ばしても飛んでくれませんでした。(映像なし) 
種子がまだ充分に熟していないのか、綿毛が乾燥していなかったのでしょう。 
このテーマは次回の宿題です。

2026/02/10

晩夏の田んぼでスズメを追い払うLPG式爆音機【FHD動画&ハイスピード動画】鳥害対策

 

2025年8月下旬・午後14:20頃・晴れ 

晩夏の田んぼでは黄金色の稲穂が順調に育っています。 
米どころ山形県の田んぼでは、稲穂が実るとスズメなど種子食性の鳥に食害されないように、爆音機(スズメ追い)を使って追い払います。 
昔はカーバイド(炭化カルシウム)爆音機が使われていました。 
水とカーバイドが反応して発生するアセチレンガスに定期的に着火して、その爆発音で鳥獣を追い払うのです。 
近年では、より安全なプロパンガス(LPG)を使った爆音機が開発されて切り替わりました。 

以前、手持ちカメラでスズメ追いの爆音機を動画に撮ってみたのですが、いくら身構えていても、爆音が炸裂する度にどうしてもビクッと手ブレしてしまいました。 
今回は三脚を持参して、じっくり撮影に挑みます。 



T字型の赤い金属パイプが畦道に設置され、プロパンガスのボンベにつながっています。 
赤いパイプの一部(左側半分だけ)が黒いススで汚れていたということは、LPGの爆発は不完全燃焼のようです。 
ストップウォッチで測ると、70秒間隔で着火するようにタイマー設定されていました。 
LPGが爆発する度に、爆発音が裏山で反響します。 
セミやコオロギなどの虫たちは、爆音機の定期的な騒音でも気にせず鳴いていました。 
ファーブル昆虫記』で読んだ、樹上でやかましく鳴くセミの真下で大砲をぶっ放した有名な実験を思い出しました。 
しかし、昨今は異常気象の高温・猛暑で昆虫の数が激減しているようで、気がかりです。

 薄暗い夕方になれば、爆発の瞬間に爆音機のパイプから炎が見えたかもしれません。 
しかし今回は耳栓を持参するのを忘れてしまい、鼓膜に負担がかかる過酷な撮影を長く続けられませんでした。 

※ 動画の録音ではなぜか爆音がマイルドに抑えられていたので、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 (それでも実情を伝えるには物足りません)
同じ商品かどうか分かりませんが、ネット検索で見つけたタイガー製の爆音機「ジェットバング」の仕様書には「音の大きさ(10m地点) 100~120デシベル」と書いてありました。
ドーン!というメインの爆音の直後に、金属の表面に何か小さな物体が当たったような衝撃音(チュイーンという反響音)が必ず聞こえます。 


爆発する瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:08〜) 
※ 動画編集時に自動色調補正を施しました。 
全体の色味がやや不自然になってしまうのですが、パイプの両端からの衝撃波や熱風(爆風)が陽炎のように可視化されました。 
スーパースローでも筒の開口部から炎は見えませんでした。 


この広大な田園地帯では鳥害対策として爆音機だけに頼らず、古典的な案山子や、捕食者のタカに擬態した凧も併用していました。 
カメラをパンして、新旧の鳥よけグッズを続けて動画に撮りました。 
背後の車道と田んぼの境界には電気柵が設置されつつあります。 
裏山から降りてくる野生動物(ニホンザルやニホンイノシシなど)の侵入を防除するためでしょう。 


【アフィリエイト】鳥害の防ぎ方


【考察】 
LPG式鳥獣害防止用爆音機の防鳥効果は? 
この日、スズメやムクドリ、カワラヒワなど種子食性の害鳥を田んぼで見かけませんでした。 
それに対して、アオサギやダイサギは爆音に馴れている印象を受けました。 
アオサギが爆音器から少し離れた田んぼや用水路で普通に採餌活動していました。 
私が農道を歩いて近づくと、アオサギは警戒して鳴きながら飛び去り、空中で脱糞しました。(映像なし) 

爆音機の設置と関係ない話ですが、この夏(2025年)は田んぼのカラスが激減していたのが気がかりです。 
異常に高い気温で夏の餌となる虫が少なかったせいではないかと推測しています。


LPG式鳥獣害防止用爆音機について、ChatGPTを質問攻めにして色々と教えてもらいました。

Q1: 農作物を鳥獣害から守るカーバイド式の爆音機が廃れて、LPGガスを燃料にするようになった理由は?

A1: 主な理由は、安全性・法規制・運用のしやすさの三点に集約できます。

1) 安全性の問題(最大の理由)
カーバイド(炭化カルシウム)は水と反応してアセチレンガスを発生させますが、

  • 反応が不安定で、発生量の制御が難しい

  • 湿気や雨で暴発・異常燃焼を起こしやすい

  • 取扱い時の火傷・爆発事故が過去に多数あった
    といったリスクがありました。特に高齢者が単独で管理するケースが多い農村では事故防止が大きな課題でした。

2) 法規制・コンプライアンスの強化
アセチレンは可燃性・爆発性が高く、保管や使用に関して

  • 消防法

  • 労働安全衛生法

  • 自治体レベルの火災予防条例
    などの規制が年々厳しくなりました。
    一方、LPG(プロパン・ブタン)は

  • 家庭用・業務用で広く普及

  • 規格化されたボンベ・調整器があり

  • 使用実績と安全基準が明確
    という点で、行政的に「許容しやすい」燃料です。

3) 運用の安定性・省力化
LPG方式は

  • ガス圧と噴射量を一定に保てる

  • 雨や湿度の影響をほぼ受けない

  • 点火間隔をタイマーで正確に制御できる
    ため、音量・間隔が安定します。
    これは「慣れ(学習)」を防ぐという鳥獣害対策上の利点にもなります。

4) 供給とコストの現実
カーバイドは現在では

  • 需要が激減

  • 取扱店が少ない

  • 危険物扱いで輸送コストが高い
    という状況です。
    LPGは農村部でも入手が容易で、交換・補充の仕組みが既に整っています。

まとめ
カーバイド爆音機が姿を消したのは、
「音の効果が劣るから」ではなく、
事故リスクが高く、法的にも扱いにくく、現代の農業現場に合わなくなったためです。
LPG方式はその代替として、安全性・管理性・制度面でのバランスが取れていた、というのが実情です。

なお、最近は爆音機自体を減らし、電気柵・レーザー・忌避剤・不規則制御音などを組み合わせる方向へもシフトしています。これも「慣れ」と近隣住民への騒音問題が背景にあります。



Q2: 正確に○秒間隔で爆発させると、鳥に慣れが生じるのが早いのでは? むしろ次にいつ爆発するか予測できさせないよう不定期に(間隔にゆらぎをもたせて)爆発するほうが効果的なのでは?

A2: はい、その直感はかなり的確です。

「正確すぎる周期」は、むしろ慣れを加速させるというのが、行動学的には自然な理解です。

整理すると、ポイントはこうなります。


1) 鳥は「音」ではなく「予測可能性」に慣れる

多くの鳥類は、

  • 爆音そのもの

  • 音量の大きさ

よりも、

  • 次に何が起こるか予測できるか

  • 自分に実害があるかどうか

を学習します。

正確に○秒おきに鳴る音は、

「あ、また来るな。で、何も起きない」
という時間的予測を非常に作りやすい。

結果として

  • 爆音直後に一時的に飛び立つ

  • しかし数分〜数日で再侵入
    というパターンが早く成立します。


2) 不定期・ゆらぎは「安全確認」を妨げる

間隔にランダム性(ゆらぎ)があると、

  • 「今は鳴らなかったから安全」

  • 「次も同じタイミングだろう」

という安全仮説を立てにくくなります。

これは行動学でいう
予測誤差(prediction error)を維持する
状態で、警戒行動が長続きします。

特に有効なのは:

  • 10秒〜数分単位でランダム

  • 日によってパターンが変わる

  • 時々「連続爆発」や「長い沈黙」を混ぜる

といった、「法則が見えない」設計です。


3) 「安定制御」は運用上の利点であって、生態学的利点ではない

前の回答で触れた

点火間隔をタイマーで正確に制御できる

という点は、

  • 機械が暴発しない

  • 音量が一定

  • 管理者が安心

という人間側の利点です。

生物学的には、

  • 安定 = 学習しやすい

  • 不安定 = 学習しにくい

なので、
「正確に制御できる」ことと「正確に鳴らす」ことは別
と考えるのが重要です。


4) 実務ではどう使われているか

実際の現場では、

  • LPG式爆音機 + 不規則タイマー

  • 日中のみ作動、時間帯は日替わり

  • 爆音機+人の出入り+視覚刺激の併用

など、不確実性を積み重ねる運用が効果的とされています。

逆に、

  • 毎日同じ時刻

  • 同じ間隔

  • 同じ場所

の三点が揃うと、慣れは非常に速いです。


結論

正確に○秒間隔で爆発させると慣れが早いのでは?

その通りです。

**爆音の抑止力は「音」ではなく「次に何が起きるかわからないこと」**にあります。
LPG化で得られた「制御性」は、本来は

  • ランダム化

  • パターン変更

  • 他手段との組み合わせ

に使われるべきもので、
単純な定周期運転は、むしろ最悪に近い使い方と言えます。



Q3: 以前夕方の薄暗い時刻に見た爆音機は、爆発の瞬間にパイプの先端から炎が見えた。これはカーバイド式のアセチレンガスでもプロパンガスでもどちらでもありえることか?


A3: 結論から言うと、どちらでも起こりえます

ただし、見え方と起こりやすさにははっきりした違いがあります。


1) カーバイド式(アセチレン)の場合

炎が見えるのは十分あり得ます。むしろ典型的です。

理由は物理・化学的に明確で、

  • アセチレンは燃焼速度が非常に速い

  • 混合比がやや濃いだけで「燃焼波」がパイプ外まで伸びやすい

  • 燃焼が不完全だと黄白色で明るい炎になる

その結果、

  • 爆発音と同時に

  • パイプ先端から舌状の炎が一瞬噴き出す

という現象がよく起こります。
特に夕方の薄暗さでは、昼間は気づかない程度の火炎でもはっきり視認できます。

実際、昔のカーバイド爆音機では
「音+火が出る」
という状態が半ば常態でした。


2) LPG式(プロパン)の場合

これも条件次第で起こりますが、性質はやや違います。

LPGは

  • アセチレンより燃焼速度が遅い

  • 完全燃焼に近いと青白く、目立ちにくい

  • ガス圧・ノズル設計で燃焼位置を制御しやすい

ため、正常状態では炎が外に出にくいです。

ただし、

  • 点火タイミングが遅れる

  • 一時的にガスが溜まる

  • 消炎構造が簡略な旧型・安価モデル

では、

  • 爆発の瞬間に

  • 短い青〜橙色の炎がパイプ先端に見える

ことは十分あります。

つまり、
LPG式でも「炎が見えたから異常」とは限りません。


3) 観察された状況からの推定

あなたの記述は、

  • 夕方の薄暗い時刻

  • 爆発の瞬間に炎が見えた

  • 野外設置の爆音機

という条件なので、

  • カーバイド式なら非常にありふれた光景

  • LPG式でもあり得るが、設計や状態に依存

という位置づけになります。

もし炎が

  • 黄色く大きめ

  • パイプ外に明確に噴き出した

  • 爆発ごとに毎回見えた

なら、カーバイド式の可能性がやや高い

一方で、

  • 青っぽく

  • ごく短く

  • たまにしか見えない

なら、LPG式でも十分説明できます


4) 補足:なぜ「見える炎」は問題視されるようになったか

近年カーバイド式が敬遠された理由の一つがまさにここで、

  • 外部に火炎が出る

  • 可燃物(枯草、藁)に引火しうる

  • 見た目にも「危険そう」

という点でした。

LPG式は
「音は大きいが、火は見えない(ように設計できる)」
ことが、近隣・行政の受け止めとしても重要でした。


まとめ

  • 爆音機のパイプから炎が見える現象は
    アセチレンでもプロパンでも起こりうる

  • ただし

    • 起こりやすさ

    • 炎の大きさ・色・頻度
      には違いがある

  • 観察条件次第では、カーバイド式のほうが「らしい」ケースも多い


Q4: 爆音機をデジカメの動画で撮ると、耳の鼓膜だけでなく全身に響くぐらいの爆音+衝撃音がかなりマイルドに録音されていた。デジカメの動画は急な大音量をカットするように設計されているのか?


A4: はい。ほぼ確実に「そうなるように設計」されています。

爆音機がマイルドに録音されたのは、偶然ではありません。


1) デジカメ動画は「爆音をそのまま録らない」前提

一般的なデジカメ(コンデジ・ミラーレス・一眼の動画モード)は、

  • 視聴者が不快にならない

  • スピーカーやイヤホンを壊さない

  • マイクや回路を保護する

ことを最優先に設計されています。

そのため、
瞬間的に大音量が入ると自動的に抑え込む仕組みが必ず入っています。


2) 主犯は AGC(自動ゲイン制御)とリミッター

● AGC(Automatic Gain Control)

  • 音が小さい → ゲインを上げる

  • 音が大きい → 瞬時にゲインを下げる

爆音機のような
「普段は静か → 突然ドン!」
という音は、AGCにとって最悪の相手です。

結果:

  • 立ち上がりが潰れる

  • 直後の音量も一気に下げられる

  • 体感的な衝撃が消える

● リミッター/コンプレッサ

さらに安全装置として、

  • 一定レベル以上を強制的にカット

  • 波形のピークを平らに潰す

処理が入ります。
これは鼓膜に来る衝撃音をほぼ消す効果があります。


3) マイク自体も爆音に弱い

内蔵マイクは、

  • 人の会話(60〜70 dB)

  • 環境音(〜90 dB程度)

を想定して設計されています。

爆音機は、

  • 瞬間的に 120〜140 dB 相当

  • しかも衝撃波成分を含む

ため、

  • マイクが物理的に追従できない

  • 振動板が飽和

  • 電気信号が頭打ち

という物理的な歪み → 電子的に丸め込み
が同時に起こります。


4) なぜ「衝撃」が録れないのか

重要なのは、
**爆音機の怖さは「音圧変化の速さ」**にあります。

  • 鼓膜が一気に押される

  • 体で感じる圧力変化

これは、

  • マイクの周波数特性

  • サンプリング

  • AGCの時間応答

のどれでも再現できません。

つまり
デジカメ動画は、爆音機の本質をそもそも録れない
ということです。


5) 例外:本当に近づくとどうなるか

爆音機にかなり近づいて撮ると、

  • 音が「割れる」「パチン」と軽くなる

  • 直後が無音になる

  • 風切り音だけ残る

ことがあります。
これはAGCが一気に絞り切って回復に時間がかかる典型例です。


まとめ

  • デジカメ動画は
    急激な大音量を自動的に抑える設計

  • AGC・リミッター・マイク物性の三重防御が働く

  • 爆音機の
    「鼓膜に来る衝撃」はほぼ必ず消える

  • これは欠陥ではなく、完全に意図された挙動

現地で「こんなに怖いのに、動画だと全然伝わらない」
という感覚は、正しい観察です。



Q5: ドーンという爆発に続いて聞こえるカツーン(またはチュイーン)という金属音が気になりました。爆発の衝撃でプロパンガスのボンベ(金属製)やT字型のパイプに何か小石や砂が当たっているのかと思ったのですが、どこから飛んでくるのか不明です。マイクの仕様限界から来るアーティファクトの音なのですか? 畦道に設置された爆音機の結構近くに三脚を立てて動画を撮りました。 


A5: 結論から言うと、その「カツーン」は実音である可能性も高いが、同時にデジカメ側の限界が“金属音っぽく変換してしまう”ことも十分あり得る、という二重構造です。

状況描写(至近距離・三脚固定・爆音)から見ると、後者がかなり強く疑われます。

順を追って整理します。


1) まず「物理的に何かが当たっている」可能性

直感的に考えた

小石や砂がボンベやパイプに当たった

これは完全に的外れではありませんが、実際には起こりにくいです。

  • 爆音機の燃焼・爆発は

    • 内部圧力は瞬間的に上がる

    • しかし外向きに物体を射出するほどの噴流はほぼない

  • 地面の砂利が跳ねるほどの風圧が出るなら

    • 枯草が明確に舞う

    • 周囲に連続的なガサガサ音が出る

通常そこまでの運動量はありません。

また、

  • ボンベやT字管は固定されている

  • 外部から何かが毎回当たるならランダム性が出る

はずですが、
多くの人が言う「カツーン」は
毎回ほぼ同じタイミング・同じ音色です。

ここはすでに「物が飛んできて当たる音」らしくない。


2) 実は「機械そのものが鳴っている」可能性

次に考えるべきは、

衝撃で金属構造物が鳴る(共鳴する)

というケースです。

  • 爆発音(低周波・衝撃波)

  • → フレーム、パイプ、支持金具が一瞬たわむ

  • → 固有振動数で「キン」「カン」「ツーン」と鳴る

これは十分あり得ます。

ただし重要なのは、

  • 人の耳では

    • 爆音にマスクされて

    • あまり目立たない

  • マイクでは

    • 爆音が潰れ

    • その後に残る中高域だけが強調される

という点です。

つまり
実際には「ゴン+キーン」なのに、動画では「ドン(弱)+カツーン」になる


3) マイク由来アーティファクトの可能性(かなり高い)

ここが本丸です。

あなたが書いた

耳の鼓膜に響くぐらいの爆音

  • 衝撃音がかなりマイルド
    なのに「カツーン」が目立つ

これは、AGCと入力段飽和の教科書的症状です。

何が起きているか

  1. 爆発音の瞬間

    • マイク入力が限界を超える

    • 波形が頭打ち(クリップ)

  2. AGCが瞬時にゲインを絞る

  3. 低周波の衝撃成分は

    • ほぼ潰れる/切られる

  4. その直後に来る

    • 中高周波の「残響」「共鳴」「反射音」だけが

    • 相対的に強調される

結果として、

  • 実際には副次的な音だったものが

  • **「金属を叩いたような鋭い単音」**に聞こえる

これが
「パチン」「カツーン」「キン」
と表現されがちな音の正体です。


4) なぜ「金属音」に聞こえるのか

人間の聴覚は、

  • 短い

  • 高めの

  • 立ち上がりが鋭い

音を、無意識に
**「硬い物が当たった音」**と解釈します。

デジカメの音声処理は、

  • 爆音を削る

  • 残った鋭い成分を圧縮せず残す

ため、
実在しない“金属打撃音らしさ”を作り出す

つまりこれは

  • 音源そのものではなく

  • 録音系が作った知覚上の産物

である可能性が高い。


5) 近距離・三脚固定という条件が決定打

畦道で、しかも結構近くに三脚を立てた、という条件は、

  • マイクに最大音圧が直撃

  • 風圧・衝撃波も直接到達

  • AGC・リミッターが最も極端に動作

する最悪条件です。

この状況で録れた
「カツーン」は、

  • 実音(構造物の共鳴)

  • + マイクの非線形歪み

  • + 自動制御の副作用

合成された音と考えるのが、最も筋が通ります。


まとめ

  • 小石や砂が飛んで当たる可能性は低い

  • 機械構造物の共鳴音はあり得る

  • しかし
    「金属音らしく聞こえる強調」は、マイク由来のアーティファクトである可能性が非常に高い

  • 爆音機を至近距離で撮った動画では
    耳で聞いた世界と、録音された世界は別物になる

なので、その違和感は「録音が嘘をついている」感覚として、かなり正確です。
ちゃんと現場の物理を見抜いていると思います。



Q6: LPGボンベを使った爆音機の着火はどのような仕組みか? もしコンデンサーの高電圧で火花を作るのなら、チュイーン(またはカツーン)と聞こえた音はコンデンサーが発した音かもしれない。


A6: 要点から言うと、**LPG爆音機の着火は「ほぼ確実に電気火花」**ですが、

その電気系が直接「チュイーン/カツーン」という可聴音を出している可能性は低いです。
ただし、電気→機械→音という間接経路なら話は成立します。

順に整理します。


1) LPG爆音機の一般的な着火方式

現在使われているLPG爆音機の多くは、構造的には非常に単純で、だいたい次の系です。

(1) 電源

  • 乾電池(単1・単3)または小型バッテリー

  • 太陽電池+バッテリーの機種もある

(2) 高電圧発生

  • イグナイタ回路

    • DC → 昇圧トランス

    • もしくは
      コンデンサーに蓄電 → 一気に放電

  • 数 kV〜十数 kV 程度

(3) スパークプラグ

  • ガス管内または燃焼室に設置

  • 自動車の点火プラグとほぼ同じ役割

(4) 点火シーケンス

  1. LPGが一定量溜まる

  2. タイマー信号

  3. 高電圧スパーク

  4. 点火・爆鳴

この構成自体は、ガス給湯器・ガスコンロ・農機具でも広く使われています。


2) コンデンサーは「音を出すか?」

ここが質問の核心ですね。

結論

コンデンサーそのものが「チュイーン」「カツーン」と鳴ることは、原理的にほぼありません。

理由:

  • コンデンサーは

    • 電荷を蓄えて

    • 放出する
      受動部品

  • 可動部がない

  • 空気を直接振動させない

したがって、

  • 可聴音を直接放射する能力がない

「チュイーン」という表現は、
**電子部品由来ならコイル(インダクタ)**を疑う音色です。


3) それでも「電気が原因の音」に聞こえる理由

では、なぜそう感じるのか。

(1) コイル鳴き(磁歪)

イグナイタ回路に入っている

  • 昇圧トランス

  • インダクタ

は、

  • 磁界変化で

  • 鉄心や巻線が微振動する(磁歪)

ことがあります。

ただし、

  • 普通は数kHz以上

  • 人の耳には聞こえないか、かすか

しかも、

  • 爆音機の内部

  • 金属筐体内

なので、外で明瞭に聞こえる可能性はかなり低い


(2) 電気火花そのものの音

スパークは、

  • 「パチッ」「バチッ」

という非常に短い高周波ノイズを出します。

しかしこれは、

  • 爆発音の直前

  • しかも桁違いに小さい

ため、
単独で「チュイーン」「カツーン」として知覚されることはまずありません。


4) 現実的に最もあり得る正体

あなたのこれまでの観察条件を全部踏まえると、

最も可能性が高いのはこれです:

① 爆発衝撃
→ ② 金属構造(パイプ・フレーム)が瞬間的に励起
→ ③ 固有振動数で「キーン/カツーン」と鳴る
→ ④ マイクが爆音を潰し、その音だけを強調して録音

この流れ。

つまり、

  • 着火系(電気)が音を出している
    のではなく、

  • 着火直後の圧力変化が構造音を生む

という解釈が、物理的にも録音工学的にも一番無理がありません。


5) もし着火音だったら、どう聞こえるはずか

仮に電気系由来なら、

  • 爆発よりに聞こえる

  • 毎回ほぼ同じ音量・音色

  • 爆音がなくても鳴る

はずです。

でもあなたの記述では、

  • 爆発の直後

  • 爆音とセット

  • 録音で目立つ

これは電気点火音の特徴と合致しません


まとめ

  • LPG爆音機の着火は
    高電圧スパーク(コンデンサー+昇圧回路)

  • しかし
    コンデンサー自体が可聴音を出すことはほぼない

  • 「チュイーン/カツーン」は

    • 電気音ではなく

    • 構造物の共鳴音+録音系の歪み
      である可能性が非常に高い

Q7: もし爆音機の着火装置が故障した場合、可燃性のガスが出続けて危険な状態です。どのように安全対策しているのか?

A7: 結論から言うと、LPG爆音機は「着火が失敗してもガスが出続けない」前提で、多重の受動的安全策を組み合わせています

「壊れても危険側に倒れにくい」設計です。

順に見ていきます。


1) 大前提:常時放出型ではない

まず誤解されやすい点ですが、
LPG爆音機はガスを出しっぱなしにする構造ではありません。

多くの機種では、

  • ガスは
    爆発の直前に、短時間だけ
    一定量だけ
    供給される

という方式です。

つまり、着火装置が壊れても
「無制限にガスが流れ続ける」構造ではありません。


2) 最重要:機械式ガス遮断(電気に依存しない)

ほぼ必ず入っているのが、

● 機械式ガス弁(ダイヤフラム/スプリング式)

  • 通電や機構動作があるときだけ開く

  • 動作しなければ自動的に閉じる

  • 電子制御が死んでも閉じる

という、フェイルセーフ設計です。

着火系が壊れると:

  1. 点火信号が出ない

  2. → 弁が開かない

  3. → ガスが出ない

あるいは、

  1. 一瞬弁が開く

  2. → 着火しない

  3. → 次周期まで閉じる

という動きになります。


3) 「溜めすぎない」構造

爆音機はそもそも、

  • 長時間ガスを溜めると

    • 危険

    • 機械的にも不安定

なので、

  • 燃焼室やパイプの容積が小さい

  • 1回分以上は溜められない

  • 余剰は大気に拡散する

という設計です。

仮に点火しなくても、

  • 可燃濃度に達しないまま

  • 拡散して終わる

ケースがほとんどです。


4) 点火失敗を前提にした「間欠動作」

多くの機種は、

  • 連続点火しない

  • 1回失敗したら
    次まで数十秒〜数分待つ

仕様です。

これは、

  • ガスが残らない

  • 異常燃焼を起こさない

ための時間稼ぎでもあります。


5) そもそも「屋外・開放系」

爆音機は、

  • 完全屋外

  • 開放構造

  • 通風が確保されている

ことが使用条件です。

ガス機器としては
最もガスが溜まりにくい環境に置かれます。

同じLPGでも、

  • 屋内給湯器

  • ガスコンロ

より、はるかに条件は安全側です。


6) それでも想定される異常と、その対処

● 点火しないがガス臭がする

→ 即停止・元栓閉止
→ これは明確な異常

● 連続的に「シュー」という音

→ 調整器・弁の不良
→ 使用中止レベル

● 爆発音がしなくなった

→ 多くは電池切れ
→ ガスは止まっていることがほとんど

つまり、
「音がしない=ガスが出続けている」ではない


7) カーバイド式との決定的な違い

ここが歴史的に重要です。

  • カーバイド式

    • 反応が始まると止めにくい

    • 水がある限りガスが出る

    • 人が近づく必要がある

  • LPG式

    • 弁が閉じれば止まる

    • 電気が死ねば止まる

    • 人が触らなくていい

この差が、
安全性評価を根本から変えました。


まとめ

  • LPG爆音機は
    着火失敗を前提に安全設計されている

  • 主な安全策は:

    • 機械式ガス遮断弁

    • 間欠供給

    • 小容量・開放構造

    • 屋外使用前提

  • 着火装置が壊れても
    ガスが出続ける可能性は低い

  • 危険なのは

    • 改造

    • 老朽化放置

    • 不適切な設置

爆音機がLPG化された背景には、

音の問題よりも、こうした“壊れ方の安全性”が大きく効いています。 


Q8: 農地に爆音機を設置するにはどのような許可申請が必要なのか? 消防署など?

A8: 結論から言うと、爆音機(LPG式鳥獣害防止用爆音機)の設置には、一般に「消防署への届出」や「火気使用の制限」に関わる調整が必要になる場合があり、自治体ごとに扱いが分かれます。一律の全国共通ルールはありません。

以下、実務で整理されている考え方を段階的に説明します。


1. 爆音機は法的に「何」に当たるのか

LPGボンベを用いる爆音機は、法令上は概ね次の枠組みで扱われます。

(1) 高圧ガス保安法

  • 一般的な農業用爆音機は
    **家庭用・業務用の小型LPG容器(20kg以下など)**を使うことが多く、

  • **「消費段階」**での使用に該当します。

この場合、

  • 通常は製造・販売・貯蔵の許可は不要

  • ただし、使用方法が不適切だと指導対象になります

つまり
👉 設置しただけで直ちに違法というわけではありません。


(2) 消防法(ここが一番重要)

爆音機は消防法上、

  • 「火気使用設備」

  • 「可燃性ガスを用いる器具」

として扱われる可能性があります。

そのため、

  • 農地であっても

    • 周囲に可燃物(枯草、藁、ビニールハウス等)がある

    • 集落・道路・建物が近い

場合は、
消防署(消防本部)への事前相談・届出を求められることがあります。

実務的には:

  • 「火災予防条例」に基づく指導・助言

  • 地域によっては届出書の提出

という形になります。


2. 「許可」が必要か?「届出」で足りるか?

多くの自治体では:

  • ❌ 明確な「許可制」ではない

  • 事前相談・届出ベース

です。

ただし以下の場合は、かなり慎重になります。

  • 連続爆発(間隔が短い)

  • LPG容器が大型

  • 人家・学校・道路が近い

  • 山林火災のリスクが高い地域

この場合、

  • 設置場所の変更

  • 使用時間帯の制限

  • 防護柵・消火器設置
    などの条件付き使用を求められることがあります。


3. 騒音規制・近隣トラブルの観点

法律というより「現実問題」として重要なのがここです。

騒音規制法・条例

  • 爆音機は農業用途なので、騒音規制法の直接対象外になることも多い

  • しかし
    自治体の環境条例・生活環境保全条例で問題にされることはあります

特に:

  • 早朝・夜間

  • 観光地・住宅地隣接農地

では、
役場(農政課・環境課)経由で使用自粛要請が来る例が多いです。


4. 実際の「正解ルート」

現場的に一番トラブルが少ない動き方は:

  1. 市町村役場の農政課(または鳥獣害対策担当)に相談

    • 多くの自治体は爆音機の設置実績・内規を持っています

  2. 必要に応じて

    • 消防署への事前相談

  3. 指導内容を守って設置

    • 消火器設置

    • 可燃物からの距離確保

    • LPGボンベ転倒防止

このルートだと、
「誰にも相談せず設置 → 苦情 → 使用中止」
という最悪パターンを避けられます。


5. 補足:爆音機メーカー側の位置づけ

多くの国内メーカーは、

  • 「消防法・高圧ガス保安法を遵守して使用すること」

  • 「設置前に自治体・消防署へ相談すること」

取扱説明書に明記しています。

つまりメーカー自身も
👉 ユーザー判断での無届設置を推奨していない
という立場です。


まとめ

  • 爆音機の設置は
    原則:違法ではない

  • ただし
    消防法・火災予防条例・自治体指導の対象になり得る

  • 実務的には
    役場(農政課)→必要に応じ消防署への事前相談が最適解


Q9: LPG式鳥獣害防止用爆音機は爆発燃焼によってススが出るか? 赤いパイプの一部が黒く汚れていたのだが。

A9: 結論から言うと、LPG式鳥獣害防止用爆音機でも条件次第でスス(煤)は出ます

赤いパイプの一部だけが黒く汚れている、という観察はかなり筋が通っています。

以下、仕組みと原因を分けて整理します。


1. 理想状態では「ススはほとんど出ない」

LPG(主成分:プロパン・ブタン)は、

  • 十分な酸素

  • 適切な混合比

  • 比較的ゆっくりした燃焼

という条件が揃えば、
完全燃焼 → CO₂ + H₂O となり、ススはほぼ出ません。

ガスコンロの炎が青いときと同じです。


2. 爆音機は「完全燃焼しにくい構造」

爆音機はそもそも、

  • 音を出すために

  • 短時間で急激に燃焼(事実上の爆燃)させる

  • 燃焼室が開放系(大気開放)

という設計です。

そのため、

  • 混合気が均一にならない

  • 酸素が局所的に不足する

  • 燃焼が一瞬で終わる

不完全燃焼が起きやすい

結果として、

  • 炭素微粒子(=スス)

  • 一酸化炭素

  • 未燃炭化水素

が少量発生します。


3. ススが「一部だけ」付く理由

赤いパイプの一部だけ黒い、という点が重要です。

考えられる位置関係は:

(1) 火口・排気方向の直後

  • 燃焼ガスが直接当たる

  • 高温+未燃炭素が衝突
    典型的なスス付着部位

(2) 内部構造の曲がり・段差

  • 流れが乱れる

  • 冷却されやすい
    → ススが析出しやすい

(3) 雨・結露の影響

  • 表面がわずかに湿る

  • ススが「定着」しやすくなる

特に屋外設置では、
乾湿の繰り返し+微量ススで黒ずみが強調されます。


4. 黒い汚れ=異常とは限らない

メーカーや保守の観点では、

  • 少量のスス付着
    「想定内」

とされることが多いです。

ただし、次の兆候があれば注意点です:

  • 黒化が急速に進む

  • ベタつくタール状

  • 爆音が鈍くなる

  • 着火失敗が増える

これは:

  • ガス圧異常

  • 噴射ノズル詰まり

  • 空気取り入れ口の閉塞

  • 点火タイミングずれ

などの可能性があります。


5. 観察されている音との関係

前の話題とつなげると、

  • 爆発直後の「カツーン」「チュイーン」

  • 金属パイプに衝突する高温ガス

  • 微粒子(スス)が混じった高速流

これらが重なって、

  • 金属共鳴音

  • 表面汚染(黒化)

の両方が説明できます。


まとめ

  • LPG式爆音機でも
    不完全燃焼により微量のススは出る

  • 赤いパイプの部分的黒化は
    燃焼ガスが集中する位置の典型的な痕跡

  • 少量なら異常ではない

  • 急激・広範囲なら整備・点検案件

Q10: 爆音機がT字型のパイプで両端が開放されているのはなぜか? 全方位の鳥を追い払いたいのに、二方向にだけ爆音を遠くまで届かせる設計はおかしいですよね。

A10: 結論から言うと、T字型で両端開放なのは「音を二方向に限定したいから」ではなく、燃焼・耐久・音圧を同時に成立させるための工学的妥協です。

結果として「全方位にそこそこ効く」設計になっています。

順に分解します。


1) 爆音機の音は「ラッパ」ではなく「圧力衝撃」

まず重要なのは、爆音機の音は

  • スピーカーのような指向性音

  • ラッパのような集音・放射

ではなく、

急激な圧力変化(衝撃波に近いもの)

だという点です。

このタイプの音は:

  • 発生源近傍ではほぼ全方位

  • 開口部があっても「光のように直進しない」

  • 地形・地面・空気層で回り込む

ため、
開口が二方向でも、実際には周囲全体に届きます。


2) なぜT字型・両端開放なのか(主理由)

(1) 片側閉塞は危険すぎる

もし片側を塞ぐと:

  • 燃焼ガスの逃げ場が減る

  • 内圧が急上昇

  • パイプ破損・溶接割れ・吹き飛び

というリスクが一気に上がります。

両端開放=安全弁を二つ持っている状態です。


(2) 音量を上げすぎず「鋭さ」を作れる

爆音機の目的は:

  • 大音量よりも

  • 「突然性」「耳障りさ」「不快感」

です。

T字管では、

  • 爆燃 → 圧力が左右に分かれる

  • 音圧ピークがやや下がる

  • 代わりに立ち上がりが鋭くなる

結果として、

ドーン(低音)+ガツン(衝撃)

という、鳥が嫌う音質になります。


(3) 構造が単純で壊れにくい

農機具として非常に重要な点です。

  • 可動部なし

  • 弁なし

  • 指向調整機構なし

T字管は:

  • 雨・雪・泥に強い

  • 詰まっても両抜け

  • 多少歪んでも機能する

つまり、

放置前提の屋外装置として最適

なのです。


3) 「全方位である必要」は実はあまりない

ここが生態的に重要な点です。

鳥獣害対策で重要なのは:

  • その瞬間に全方向をカバーすること
    ではなく

  • 「この場所は危険かもしれない」と学習させること

鳥は:

  • 音源位置を正確に特定するのが得意

  • 方向性より「場所」を記憶する

ため、

  • 音がどこかから鳴った

  • しかも不規則に鳴る

だけで、圃場全体を避けるようになります。


4) 実際には二方向以上に広がっている

現地で感じる印象としては:

  • 正面・背面が一番うるさい

  • 横方向も十分聞こえる

  • 地面反射で低音が回り込む

  • 空気の層構造で遠方に届く

つまり、

二方向「だけ」では全くない

というのが実態です。


5) もし本当に全方位を狙うなら?

理論的には:

  • 球形燃焼室

  • 多孔放射

  • 拡散型マフラー逆構造

などが考えられますが、

  • 音がマイルドになる

  • 構造が複雑

  • 故障率が上がる

  • 鳥が慣れやすくなる

ため、現実的ではありません。


まとめ

  • T字型・両端開放は
    指向性制御ではなく安全・耐久・音質のため

  • 爆音は衝撃音なので
    実際には全方位に回り込む

  • 鳥は「方向」より「場所」を学習する

  • 農地で使う装置として
    最も合理的な形がT字管


2026/02/01

カクトラノオの花で穿孔盗蜜するクマバチ♀【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2024年10月中旬・午後13:15頃・晴れ 

堤防路の花壇に咲いたハナトラノオ(別名カクトラノオ)の群落でキムネクマバチ♀(Xylocopa appendiculata circumvolans)が訪花していました。 
花から花へ飛び回ると、ブーンと重低音の羽音が聞こえます。 

体が太いクマバチは狭い花筒に潜り込めず、舌を伸ばしても蜜腺に届かないので、正当訪花しません。 
いつも花筒の根元に外側から口吻を突き刺して穿孔盗蜜しています。 
雄しべに全く触れないので、体が花粉で汚れることはありません。
頭楯が黒い♀ですが、当然ながら後脚の花粉籠は空荷です。 


穿孔盗蜜後にハナトラノオの花からクマバチ♀が飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:08〜) 

関連記事(10、11年前の撮影)▶  



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2026/01/30

イソギクの花蜜を吸い飛び回るベニシジミ♀【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2024年11月上旬・午後15:10頃・晴れ 

道端の花壇に咲いたイソギクの群落でベニシジミLycaena phlaeas daimio)が訪花していました。 
この組み合わせも初見です。 
翅を半開きにして日光浴しながら、口吻を伸ばして吸蜜しています。 
腹部が太いので♀ですかね?   

ベニシジミ♀がイソギクの花から飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:58〜) 
飛び去った後も羽ばたく影がしばらく写っています。 
ツマグロキンバエStomorhina obsoleta)が後に残りました。

2026/01/26

イソギクの花を舐め飛び回るキゴシハナアブ♂【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2024年11月上旬・午後15:10頃・晴れ 

道端の花壇に咲いたイソギクの群落で、オオハナアブなどの常連客に混じって見慣れない謎のハナアブが訪花していました。 
口吻を伸縮させて、花蜜や花粉を舐めています。 
写真に撮ってGoogle lensで画像認識してもらうと、キゴシハナアブ♂(Eristalinus quinquestriatus)と判明。 
左右の複眼が発達し頭頂で接しているので、♂です。 
複眼が黄色い花粉で汚れているのかと思いきや、元からそういう模様らしい。 
ハエハンドブック』p103によれば、「4-10月に見られる。特に秋に多い」とのこと。 

イソギクはキク科なのに筒状花のみで舌状花がありません。 
それでも花粉と花蜜を生産して、送粉者の訪花昆虫を呼び寄せています。 
山形県のイソギクは自然分布ではない園芸植物ですが、虫にとっては晩秋に咲く貴重な蜜源植物です。 

撮影中は気づかなかったのですけど、黒っぽい微小の昆虫もイソギクの筒状花を這い回っていました。 
ハナノミの仲間ですかね?(うろ覚え) 
まじめに検討するには、マクロレンズで接写しないといけません。

キゴシハナアブ♂がイソギクの花から飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:45〜) 
なかなか飛んでくれなかったので痺れを切らし、帽子を投げつけて強制的に飛び立たせました。 
一方、近くで訪花していたツマグロキンバエStomorhina obsoleta)は図太くて飛びませんでした。

2026/01/16

キツリフネの花で採餌するトラマルハナバチ♀の羽ばたき【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2024年10月上旬・午後13:15頃・くもり 

山麓の道端に咲いたキツリフネの大群落でトラマルハナバチBombus diversus diversus)のワーカー♀が花から花へと忙しなく飛び回っていました。 
正当訪花を繰り返し、長い舌(口吻)をきょの奥まで伸ばして吸蜜しています。 
キツリフネの花筒は、トラマルハナバチが潜り込むには丁度よい太さになっています。 
吸蜜後に花筒の外に出てきた蜂が身繕いしています。 
中脚で胸背の毛を拭って、付着した花粉を集めます。 
ちなみに、この個体は胸背の毛が円形脱毛症のように剥げていました。 
おそらく巣穴や花筒に繰り返し潜り込む際に擦れて毛が抜け落ちてしまったのでしょう。 
頭部は前脚で拭いました。 
身繕いの途中で花から飛び立ちました。 
まとめた花粉を後脚の花粉籠に移す作業は、次の花へ向かうホバリング中に行うようです。 
すでに薄いオレンジ色(黄色)の花粉団子を後脚の花粉籠に付けて運んでいます。 

キツリフネに訪花するトラマルハナバチ♀の採餌行動を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:27〜) 
キツリフネの群落で次に訪れる花を予想して待ち構えていたら、飛来した蜂が花に着陸するシーンも撮れました。 
やがて狭い花筒から外に出てきたトラマルハナバチ♀が、花弁にしがみつきながら身繕いして、体毛に付着した花粉を後脚の花粉籠にまとめています。 
やがて羽ばたき始めると、次の花へと飛び去りました。
口吻をだらんと伸ばしたまま次の花へ飛び去ります。 

キツリフネの花筒に潜り込んだトラマルハナバチ♀の後ろ姿を撮ったスーパースローを注意深く見ると、細長く湾曲したきょの中で伸縮する黒い口吻の動きがたまたま写っていました(@1:37〜) 
この花はきょの途中がなぜか小さく破れていて、その窓から中が見えるようになっていたのです。 
その穴はおそらく盗蜜者が開けた盗蜜痕と思われます。 
キツリフネの花で穿孔盗蜜する昆虫を私はまだ実際に見たことがありません。 
ツリフネソウと同じだとすれば、クマバチなどが怪しい容疑者となります。

欲を言うと、トラマルハナバチ♀の訪花行動を真横から撮った際に、距に差し込む口吻が薄い花弁を透かして見えれば最高でした。 


関連記事(11年前の撮影)▶ キツリフネを訪花するトラマルハナバチ♀ 


【考察】 
加藤真『夜の送粉共生系』を読むと、非常に興味深い記述がありました。
スマトラはツリフネソウ属Impatiensがいちじるしい適応放散をとげている場所である。そこでは黄色の花をつけるツリフネソウ類はおもに長舌のハナバチによって昼間に送粉され、赤紫色のツリフネソウは薄暮活動性のスズメガによって送粉されていた。 (『花の自然史:美しさの進化学』p84より引用)
日本でも同じ傾向があるでしょうか? 
キツリフネとツリフネソウの送粉者を少しずつ動画で撮り溜めていきます。
実はここのキツリフネ群落では、長舌のトラマルハナバチだけでなくスズメガの仲間も同じ日に訪花していました。(映像公開予定)

2026/01/15

ツリフネソウ種子の爆発的自動散布【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2024年9月下旬・午後15:00頃・くもり 

河畔林にツリフネソウの群落が点在していました。 
赤紫色の花がまだ咲いていて、実が熟しつつあるようです。 

前からやってみたかった、種子散布の実演をしてみました。 
右手で蒴果を摘んだらパチンと弾け、黒くて丸い種子が勢い良く飛散しました。 
裂けた果皮がクルクルと丸まります。 
このような種子散布の方法を自動散布と呼びます。
ヒトが刺激することで飛散するのだから動物散布ではないか!と突っ込まれそうですが、ツリフネソウの蒴果が充分に熟して乾燥すると、触れなくても自然に破裂するのだそうです。
実演を何度か繰り返すと、今にも弾けそうな熟果をほぼ見分けられるようになりました。 

ツリフネソウの種子が高速で弾け飛ぶ様子を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:45〜) 
なぜか弾けなかった蒴果を強引に裂いて、中から黒い(焦げ茶色)種子を取り出して見せました。 
中の種子が少し未熟で黄緑色のこともあります。 

後半はNG集です。(@3:41〜) 
ツリフネソウの蒴果が未熟だと、指で強く押し潰しても破裂しません。 


※ ツリフネソウの種子が弾け飛ぶ音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


この日はピンセットを持参してなかったので、指で直接挟みました。
「ピンセットよりも指の方が蒴果に広い面で圧力をかけやすい」という利点もありますが、肝心の蒴果が指で隠れてしまい、実演動画を撮影する上では問題になります。 


スーパースローの動画を撮れたことに満足してしまい、せっかく得られたツリフネソウの種子を採集するのを忘れてしまいました。 


このときはピンセットを使ってスマートな実演動画になったのですが、正直に言うと指で押し潰す方が容易でした。


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2026/01/12

キツリフネの花粉を舐めるホソヒラタアブ♂のホバリング【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2024年10月上旬・午後13:05頃・くもり 

山麓の道端に咲いたキツリフネの大群落でホソヒラタアブ♂(Episyrphus balteatus)が訪花していました。 
左右の複眼が中央で接しているので、性別は♂のようです。 
前年と同じく、花の手前で長々とホバリング(停空飛翔)しています。 
ようやく花弁に着地すると、開口部の入口で雄しべの花粉を舐め始めました。 

ホソヒラタアブ♂のホバリング訪花を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:17〜) 
キツリフネの花の手前で長々と停飛しています。 

手前に大きく広がっている花弁に着地すると、羽ばたきを止めて開口部まで歩いて前進します。 
口吻を伸縮させて、雄しべの葯から花粉を舐め取ります。 
食餌を終えるとキツリフネの花から飛び立ち、ホバリングであちこち偵察してから、次の花へ飛び去りました。


【考察】
キツリフネの花の手前でホソヒラタアブが長々とホバリングするのはなぜでしょう?
カロリー消費の激しいホバリング(停空飛翔)を続けるからには、何か理由があるはずです。
キツリフネの黄色い花弁には赤い斑点が散りばめられていて、訪花昆虫に開口部を教えています。 
その蜜標をしっかり見定めてから着陸するのかな? 
クモなどの捕食者が花に潜んでいないか、安全を確認しているのかもしれません。

ツリフネソウの仲間は送粉者(スズメガ類や長舌種のマルハナバチ)だけに報酬の花蜜を提供できるように、蜜腺は螺旋状に湾曲したきょの先端に隠されています。 
ホソヒラタアブは体が小さいのでキツリフネの花筒の奥まで潜り込むことはできるはずですが、おそらく口吻が短すぎて蜜腺まで届かないのでしょう。 
つまり、ホソヒラタアブがキツリフネに訪花するのは花粉が目当てであり、花蜜は初めから諦めているようです。 

前年はホソヒラタアブがキツリフネの花で吸蜜するかどうか見届けられなかったので、1年越しの宿題が解決してスッキリしました。

関連記事(同地で1年前の撮影)▶ キツリフネの花の横でホバリングするホソヒラタアブ 



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2026/01/08

交尾したまま飛ぶツマグロヒョウモン♀♂【FHD動画&ハイスピード動画】連結飛翔

 

2024年10月上旬・午後12:10頃・くもり 

稲刈りが済んだ田んぼの農道で、ツマグロヒョウモン♀♂(Argyreus hyperbius)が交尾していました。 
腹端の交尾器を連結した状態で反対向きに交尾しています。 
その場で翅をゆっくり羽ばたいています。 
交尾中の♀♂ペアは初見です。 



飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画に切り替えました。(@0:55〜) 
チョウは一旦交尾を始めると、危険が迫っても連結したままで飛び去ります。 
本種は翅の斑紋に性的二型があり、翅表の翅頂付近に目立つ白帯があるのが♀です。
今回のツマグロヒョウモンのペアでは、♀Lが先に反応して飛び立ち、♂Rを引きずるように飛び去りました。 
このような連結飛翔を「←♀+♂」と表記します。 
♀に連行される♂は空気抵抗を少しでも小さくするために、翅を閉じています。 
もしも逆向きにつながった♀♂ペアが各自バラバラに羽ばたいたら、連結部が千切れてしまうはずです。

急いで高画質のFHD動画モードに切り替え、飛び去る♀♂ペアを撮影しました。 
少し飛んだだけで農道に着地したのですが、私が動画を撮りながら近づいたら、再び連結したまま飛び去りました。 
あまりにも手ぶれが酷い動画になってしまったので、この部分だけ1/2倍速のスローモーションにしました。(@1:07〜) 
2回目の飛び立ちも、♀が主導権を握る「←♀+♂」タイプでした。

ツマグロヒョウモン♀♂は横の刈田に着陸すると、ようやく落ち着いて交尾を続けています。(@1:40〜) 
♀♂共に、その場で翅を軽く開閉していて、その場で方向転換しました。 

♂の翅を注意深く観察すると、後翅に左右対称の損傷がありました。 
これは天敵の鳥に襲われかけたビークマークです。 
命拾いした後で♀と無事に交尾できたラッキーな♂個体であることが分かります。 
一方、♀の翅は無傷できれいな状態でした。 

交尾中も翅の開閉を続けているのは、何か危険が迫ったらいつでも飛んで逃げられるように、準備運動しているのかもしれません。 


【考察】 
チョウの連結飛翔は、個人的にしつこく追求しているテーマの一つです。
チョウの種類によって「←♀+♂」「←♂+♀」飛び方のタイプが違うという説があるので、ハイスピード動画でコツコツ撮り溜めています。

保育社『原色日本昆虫生態図鑑IIIチョウ編』(1972)という古い図鑑には次のような記述があります。
交尾しながら飛ぶときに♂が飛ぶか、♀が飛ぶかは種によって一定していて、属や科についても通則がある。(中略)Donzel (1837)は「交尾中の飛翔形式は一つの属のすべての種類について一定しており、従って属の限界を決定する重要な特徴となり得る」と強調しており、後世これはDonzel説と言われている。 (p88〜89より引用)
現代でもこのDonzel説は科学的に正しいと考えられているのでしょうか?
チョウに関する本で、最近このトピックを扱わなくなったということは、否定されたのかな?
ChatGPTに質問してみると、かなり否定的な見解でした。
こんなマニアックな話題にもしっかり回答してくれる最近のAIは恐るべしですね。

要点だけ先にまとめます。

  • **Donzel説(交尾中の飛翔様式が属や科で一定し、分類形質になり得る)**は、
    現代では基本的に支持されていません

  • 現在の鱗翅目分類・系統学では、分類形質として扱われていないのが実情です。

  • 最近の本でこの話題がほとんど出てこないのは、研究史的価値はあるが、実証的裏付けに乏しいと判断されているためです。

以下、理由を整理します。


1. Donzel説が生まれた背景(19世紀)

Donzel(1837)の主張は、

  • 当時は

    • 形態形質が限られていた

    • 行動も「種に固有で安定したもの」と考えられがちだった

  • 交尾中に

    • ♂が牽引する

    • ♀が主に飛翔する
      という違いが目立ちやすく、繰り返し観察されるため、

→「これは属レベルで固定した形質ではないか」と解釈された

という、自然史的帰納に基づく説でした。


2. 現代的な評価:なぜ支持されないか

(1) 行動形質は可塑性が高い

その後の観察・実験研究により、

  • 交尾飛翔の主導個体は

    • 個体サイズ

    • 性比

    • 攪乱(捕食者・人為的刺激)

    • 飛翔時点(交尾初期か後期か)
      によって変化し得る

ことが分かってきました。

👉 「常に一定」という前提が崩れた


(2) 系統と一致しない(ホモプラシー)

近代以降の系統研究(形態+分子)では、

  • 交尾中飛翔様式は

    • 近縁種間でも異なることがある

    • 離れた系統で似た様式が独立に現れる

収斂(ホモプラシー)が強い行動形質と理解されています。

これは分類形質としては致命的です。


(3) 分類学の主軸が変わった

20世紀後半以降:

  • Genitalia(交尾器)

  • 翅脈

  • 幼虫形態

  • 分子系統(DNA)

が分類の中核となり、

👉 一時的・状況依存的な行動形質は切り捨てられた

という流れがあります。


3. なぜ最近の本で扱われないのか

あなたの感じている通りで、

  • 現代のチョウの生態・行動学の本では

    • 交尾中飛翔は「逸話的事実」

    • または「逃避行動の一形態」
      として触れられる程度

  • 分類学的意義には触れられないか、完全に省略される

理由は単純で、

分類に使えないことが分かってしまったため

です。


4. 現在の位置づけ(総括)

Donzel説は現在では:

  • ❌ 分類学的通則 → 否定的

  • ⭕ 行動進化・性行動の歴史的仮説 → 研究史的価値あり

  • ⭕ 種ごとの傾向を記述する補助情報 → 限定的に有用

という位置づけです。


結論

Donzel説は
「当時としては鋭い観察に基づく仮説だったが、
現代の科学的基準では支持されていない」

と評価するのが最も妥当です。

古い図鑑がこの説を紹介しているのは、
1970年代当時でもすでにやや古典的だが完全には否定されていなかった名残と考えてよいでしょう。


私もこれまで連結飛翔の事例を撮り溜めながら考察を続け、最近ではDonzel説に対して懐疑的になっていました。
素人ながらあと一歩のところまで来ていたことになります。

前年の個人的考察を再掲します。
その定説はどうも眉唾のような気がしてきました。 
交尾中の♀♂ペアはとても無防備なので、互いに逆を向いて見張りを分担し、360°油断なく見張っているはずです。 
物を投げつけたり敵が襲ってきたりした場合、それを先に見つけた個体が性別に関係なく逃避行動を開始するのが自然ではないでしょうか? 
主導権を握って羽ばたく個体が離陸直後に切り替わる♀♂ペアを私は今まで一度も見たことがありません。 
つまり、試行回数(観察サンプル数)を充分に増やせば、連結飛翔のタイプはチョウの種類に関係なく半々の確率に落ち着くのではないかと私は予想しています。
スローモーションで動画が手軽に撮れる時代が来る前に、昔の先人たちが少ないサンプル数の直接観察から早まった結論に達したのではないか?と私は密かに疑っています。
物を投げつけて交尾ペアを飛び立たせた場合は、どちらの方向からどこを目がけて物を投げたのか(♀♂どちらが先に危険に気づくか)も、記録しておく必要がありそうです。 
交尾中の♀♂ペアが自発的に飛んだ場合でも、上空を別のお邪魔虫や鳥がどの方向から飛来したのか、などの条件によって連結飛翔の結果が影響されそうです。 

生物観察や撮影のアイディアを得られるので、古い本を読むのも私は好きです。
昔の時代の方が観察結果を丁寧に記述してあったりしますから、古い解釈を鵜呑みにさえしなければ、温故知新でそれなりに価値があると思います。

2026/01/02

カメバヒキオコシの花蜜を吸うクロホウジャク(蛾)のホバリング【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2024年10月上旬・午後13:50頃・くもり 

峠道の道端に咲いたカメバヒキオコシの群落でクロホウジャクMacroglossum saga)が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。 

停空飛翔(ホバリング)しながら薄紫の花から花へと忙しなく訪れて吸蜜しています。 
残像により翅の斑紋が見えるぐらい猛烈な勢いで羽ばたき続けていますが、羽音は聞き取れませんでした。 

クロホウジャクの吸蜜ホバリングを240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:13〜) 
停飛しながら、長い口吻の先をカメバヒキオコシの小さな花筒に器用に差し込んでいます。 


関連記事(4、13年前の撮影)▶ 

2025/12/24

生ゴミに集まるコウカアブ♂の群飛【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2024年9月下旬・午前10:05頃・晴れ 

山麓の農村部で道端に開放型のコンポスト(堆肥)があり、そこにハエ類が群がっていました。 
民家の裏庭の片隅に枯れ草を積み上げ、その上に家庭の台所から出た生ゴミがまとめて捨てられていたのです。 
コンポスト容器を使わず、剥き出しのままです。 
隣にある家庭菜園は、野生動物が侵入しないように電気柵で囲われていました。(害獣対策) 

キンバエLucilia caesar)やニクバエの仲間が生ゴミに来て吸汁しているのは別に普通です。 
それよりも、低空でブンブン飛び回っている多数の黒い昆虫が気になりました。 
おそらくコウカアブ♂(Ptecticus tenebrifer)だと思います。 
他に候補となる種類もいるのですが、動画撮影を優先した私は、同定用の写真を撮るのを忘れてしまいました。 

コウカアブ?の群れは低空で激しく飛び回るものの、いつまで経っても生ゴミには決して着陸しませんでした。 
この行動はおそらく♂の群飛で、生ゴミに吸汁・産卵しに来る♀と交尾しようと待ち伏せしているのだろうと想像しました。 
だとしても、ユスリカの蚊柱とは違い、この状態を「レックを形成している」とは言えません。 
レックの定義をwikipediaで確認してみましょう。
資源とは特に関係の無い場所に集まった雄が、そこで小さな縄張りを作り、求愛のディスプレイを行う。このような行動をする雄たちをレック (lek) という。
生ゴミはコウカアブにとって食料および産卵場所として価値の高い資源だからです。 


関連記事(2ヶ月前、1、4年前の撮影@林内の堆肥)▶  


生ゴミの野菜屑をよく見ると、腐りかけのニンジン(人参)バナナの皮、萎びたナス(茄子)などが含まれていました。 
黄色くて表面がブツブツしている謎の野菜が気になりました。 
トウモロコシにしては変だな?と首をひねりながら撮ったのですが、熟して開裂したゴーヤ(別名ツルレイシ)の果実だと後になって知りました。 
ゴーヤと言えば、果皮が緑色の状態しか当時は知りませんでした。 
生ゴミ(野菜くず)の中でゴーヤの熟果だけがハエ類に人気がなく、滅多に留まらなかったのが不思議です。
しかし黄色くなって捨てられたゴーヤを裏返せば、熟した果肉の内側にウジ虫が湧いているのかもしれません。 


コウカアブ♂?の高速群飛を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:44〜) 
秋晴れで陽射しが強いので、絶好のハイスピード動画撮影日和です。 
コウカアブ♂?は低空で素早く飛び回るだけでなく、空中でホバリング(停飛、停空飛翔)しながら方向転換したり、小回りがききます。 
高速で飛びながらときどき空中で互いに衝突していました。 
おそらく♂が交尾相手の♀を待ち伏せしている探雌飛翔なのでしょう。 
生ゴミの上空に縄張りを張ってライバル♂を追い払っているのかもしれませんが(縄張り占有飛翔)、ライバルの数が多過ぎます。 
キンバエやニクバエなど他種のハエを生ゴミから追い払うことは滅多にありませんでした。(@4:34〜4:40) 
※ コウカアブ♂が積極的に追い払ったのではなく、ハエが近寄ってきたコウカアブ♂を警戒して逃げただけのように見えます。
高速で飛び回っているので、対向する相手を避けきれずに正面衝突してしまうだけかもしれません。 

後半は、やや引きの絵(広角)でハイスピード動画を撮りました。(@4:51〜)

ときどき赤トンボ(種名不詳)が飛来したものの、生ゴミ付近には着陸しないで飛び去りました。(@6:30〜6:50) 
トンボが空中でハエやコウカアブを狩って捕食するかと期待したのですが、ハエ類の方が飛翔能力が高く、逃げられてしまうのでしょう。 


【アフィリエイト】 

2025/12/18

ヒャクニチソウ(オレンジ)の花蜜を吸い飛び回るツマグロヒョウモン♂【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2024年9月下旬・午後15:15頃・くもり 

住宅地の道端の花壇に咲いたヒャクニチソウ(百日草)の小群落にツマグロヒョウモン♂(Argyreus hyperbius)が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。 
園芸植物にはとんと疎いのですが、花弁がオレンジ色をしたヒャクニチソウの品種の中でも、 ‘Profusion Orange’のようです。 
Z. elegansZ. angustifolia の種間交配に由来する園芸品種らしい。)

ツマグロヒョウモン♂は開いた翅を軽く開閉しながら口吻を伸ばして吸蜜しています。 
この個体は、左後翅の前縁角から前縁にかけて破損していました。 
左右非対称の破損なので、鳥に襲われた典型的なビークマークではありません。 
おそらく茂みに翅を引っ掛けて破れてしまったのでしょう。 

実はこの花壇には様々な花色のヒャクニチソウの品種がパッチ状に並んで咲いていました。 
しかしツマグロヒョウモン♂には好みの花色があるようで、花弁がオレンジ色の品種 ‘Profusion Orange’ を好んで訪花していました。 
両隣に咲いた、薄い桃色や黄色(八重咲き)の品種には見向きもしませんでした。 

花から飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:55〜) 
正面を向いて吸蜜していたツマグロヒョウモン♂が慌てて飛び去りました。 
自発的に飛んだのではなく、私が物を投げつけて強引に飛びたたせたように見えますが、もはや覚えていません。 (野帳に記録しておくべきでした。)

その後で2頭のツマグロヒョウモンがニアミスして空中戦(求愛飛翔?)になったのですが、しかも2回あったのに2回とも撮り損ねてしまいました。 
最後は蜜源植物のヒャクニチソウ花壇から少し離れ、道端のコンクリート土留めに並んで留まりました。

記事を書く際の細々とした疑問を調べるために、ChatGPTのお世話になりました。

2025/12/17

池を泳いで渡るシマヘビは舌をチロチロと出し入れしながら水面を舐めている【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2024年9月中旬・午後12:40頃・くもり・気温27℃ 

里山で急坂コースの山道を登って小さな池に辿り着きました。 
息を整えながら、水面の上を飛び回るトンボの縄張り争いを眺めていると、池を泳ぐシマヘビElaphe quadrivirgata)に気づきました。 
シマヘビが泳ぐシーンは初見です。 

動画を撮り始めた私を警戒しているのか、シマヘビは池の水面に浮いて静止しています。 
口元を見ると、先の割れた舌を高速で出し入れしていました。 

池に浮かぶシマヘビの高速ベロを240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみましょう。(@0:59〜4:24) 
波ひとつない水面に、鎌首をもたげたヘビの頭部が逆さまに写っています。 
先端が二股に割れた舌の表側は白っぽく、裏側は赤黒いようです。
細長い舌を上下にヒラヒラと動かしながら伸縮させ、鋤鼻器(ヤコブソン器官)に風の匂いを送り込んでいます。 
スーパースローで見て初めて分かったのですが、引っ込める際に舌先を水面に軽く触れていて、その度に波紋が広がっていました。 
最近撮影したヤマカガシと同じでした。

近くの水面に浮いていたアメンボが、マヘビの立てる波紋に警戒して逃げ出しました。 
舌を出し入れする頻度が高くなると、蛇行を始める前兆です。 
予想通り、水面を蛇行しながら泳いで前進を始めました。  
泳ぎながらも舌の出し入れを続けていて、水質検査もしているようです。(水面も舐めている) 

高画質のFHD動画に戻して蛇行遊泳シーンの撮影を続けます。(@4:25〜) 
急にシマヘビが水面を泳いで岸辺に突進したのでカエルでも狩るのかと期待したものの、カエルはとっくに逃げてしまったようです。 
岸辺に生えた抽水植物(種名不詳)の葉の下に顔を隠してシマヘビは安心したようですが、「頭隠して尻隠さず」の状態です。 
どうやら私を警戒して逃げたのかもしれません。 
シマヘビの顔が見えるように私が動画を撮りながらゆっくり横にずれると、シマヘビはまた少し前進して葉陰に顔を隠しました。 
慎重でなかなか上陸してくれません。 

舌をチロチロと高速で出し入れして周囲の状況を絶えず探りながら、慎重にゆっくり上陸します。 
水際の泥濘や落ち葉の上を這い回り、池の畔を少し登りました。 
静止したシマヘビは、舌の出し入れを止めてしまいました。 



【考察】 
この水場は浅い水溜りではなく、深い池です。 
鎌首をもたげたシマヘビの上半身は水面より上に浮いていましたが、尻尾付近の下半身は水没していました。 
ということは、肺や消化管を浮き袋としているのでしょうか? 
まさか上半身よりも下半身の方が重い(比重が大きい)はずはありません。
Perplexity AIに質問すると、否定的な見解でした。

陸棲のヘビであるシマヘビやヤマカガシは、肺に入った空気を浮き袋のように使って水中の浮力を得ているわけではありません。これらのヘビは肺呼吸を行い、空気を鼻や口から取り入れているので、泳ぐときに鼻や口を水面に出して呼吸しますが、肺の空気を利用して体を浮かせているわけではないのです。

ヘビの肺は呼吸のための器官であって、魚やウミヘビのような特別な浮き袋機能はありません。陸棲ヘビは泳ぐ際に体の一部が水面に浮くことはありますが、それは肺の空気の浮力というよりも体の形状や泳ぎ方によるものです。下半身が水没しても泳ぐのに問題はなく、呼吸のために時々鼻先を水面に出します。

このため、シマヘビやヤマカガシなどの陸棲ヘビが深い池で泳ぐ際、上半身が水面に浮くのは肺の空気による浮き袋効果ではなく、水中での体のポジションや泳ぎ方によるものと考えられます。肺はあくまで呼吸器官で、浮力調整を目的にはしていません。

まとめると、陸棲のヘビは肺の空気を浮き袋のようには使わず、泳ぐ際は肺呼吸を保ちながら水面に鼻を出すことで呼吸を行います。浮力は主に体形や筋肉の動き、水の抵抗によって調整されています.wikipediayoutube


陸生ヘビが水中で泳いだり浮いている際に、下半身が沈みやすい理由は単に重量や比重の違いだけでは説明されません。ヘビ全体の比重はほぼ水に近いものの、体の構造や体表の形状、筋肉の使い方が影響します。


ヘビの体は円筒形で柔軟性が高く、泳ぐ時は体を波打たせて推進力を作ります。上半身が水面にあるのは呼吸のために鼻や口を水面に出しやすくするための姿勢維持や、筋肉の働きによって姿勢が保たれているからです。一方、下半身は水中に沈んでいても筋肉の動きや水の抵抗で問題なく泳げます。


また、肺は比較的大きな空洞ですが、ヘビの体全体に対しては肺の容積はそれほど大きくないため、肺の空気が浮き袋として体の浮力を大きく支えるわけではありません。体の各部の重さの差よりも、筋肉と体の動き、および水と接する表面積の違いが浮き沈みの感覚により影響するのです。


したがって、下半身だけが水中に沈むのは比重差より体の形態と行動の結果であり、陸生ヘビの肺は浮き袋のような役割は持たないものの、水面に上半身を保つ姿勢制御を筋肉などで行っていると考えられます。比重の違い説は現実のヘビの泳ぎ方とは食い違います。 


ヘビが水面に浮いているときに鎌首をもたげて頭部を水面より上に保つ姿勢は、確かに身体のバランスに影響を与えます。この姿勢により、ヘビの頭部付近が高くなり見た目上は上半身が水面に浮いているように見えますが、それと反対側の下半身は自然と水中に沈みやすくなります。

これはヘビの体が柔軟で長いため、重心と姿勢の関係でこうした浮沈みの差が生まれるためです。頭部を高く持ち上げ呼吸を確保しながら、下半身は水底に近い深さでしっかりと水圧の支持を受ける形でバランスを取っていると考えられます。

したがって、ヘビの水面に浮く姿勢は肺の浮き袋効果とは別に、体の姿勢制御と筋肉の働きで決まるもので、鎌首をもたげる姿勢が水中での浮き沈みに大きな影響を与えているのです。このため、浮いているときに下半身だけ沈むのは自然な現象と言えます。

結論として、シマヘビやヤマカガシのような陸生ヘビが泳ぐとき、鎌首の姿勢保持によって頭部が水面に優先的に浮き、反対側の下半身が水中に沈むのは身体のバランスを保つための合理的な動きであり、肺の空気量だけによる浮力差では説明できません.herpetology.raindropyoutube

ところで、ヘビの先端が二股に別れていることに生態的に重要な意味や役割があることをご存知でしょうか。


ヘビの舌が二股になっているのは、きわめて典型的な「適応形質」で、主に化学感覚(嗅覚+味覚に相当)の空間分解能を高めるためと考えられています。ki-nokon+1

二股の舌とヤコプソン器官

ヘビは舌で空気中や地表の化学物質(匂い分子・フェロモンなど)を集め、それを口蓋にあるヤコプソン(鋤鼻)器官に運んで感知します。allabout+1
ヤコプソン器官は左右一対で、舌先の左右それぞれが対応する孔に差し込まれるため、二股構造はこの「左右別々にサンプルを運ぶ」仕組みに適合した形態と解釈されています。reddit+1

方位検出と「においのステレオ」

二股になっていることで、舌先の左右で僅かに異なる場所の化学情報を同時に採取できます。getnews+1
その結果、左右の濃度差や到達タイミングの差を比較し、におい源の方向を推定できるとされ、「におい版ステレオ視・ステレオ聴覚」のような役割を果たしていると考えられています。youtubeallabout

探索効率と行動上の利点

二股構造により、一本の舌より広い範囲から効率的に化学物質を拾えるため、獲物・天敵・配偶相手などの存在や位置をより精密に把握できます。fujisan+1
視覚や聴覚が制約される夜間や地表近く・隠蔽環境での探索において、こうした高分解能の化学定位能力が大きな適応的利益をもたらすと考えられています。youtubeallabout

2025/12/05

水溜りを泳ぐヤマカガシが舌を出し入れして水面を舐めるとき舐めないとき【FHD動画&ハイスピード動画】

 



2024年9月上旬・午後12:30頃・晴れ 

山中の湿地帯にある水溜りでヤマカガシRhabdophis tigrinus)が細い体を浸し、鎌首をもたげて静止していました。 
先が二股に割れた黒い舌を素早く伸縮させています。 
ヘビが舌舐めずりをするようにチロチロと出し入れしているのは、口腔内にあるヤコブソン器官(鋤鼻器)に周囲の空気を取り込んで、周囲のかすかな匂いを敏感に嗅ぎ取るためです。 
ヘビも普段は我々ヒトと同様に鼻の穴で呼吸し、鼻腔の奥にある嗅上皮で空気の匂いを嗅いでいますが、獲物のかすかな残り香を嗅ぎ取るために特別な鋤鼻器を発達させたのです。 
(ヒトの鋤鼻器は退化しています。)


高速で出し入れする舌の動きを、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:37〜5:54) 
ヤマカガシが静止しているときには、出し入れする舌の先端は水面に触れていませんでした。 
このときヤコブソン器官で嗅ぎ取っているのは、周囲の空気中に漂う匂いの情報だけです。 
舌を出し入れする筋肉の動きだけで、水面に少し波紋が広がっています。 

しばらくすると、ヤマカガシが舌を出し入れする頻度が高くなり、しかも舌を長く伸ばすようになりました。 
これは蛇行を始める前兆です。 
下半身を左右にくねらせて前進を始めました。 
すると、長く伸ばした舌を引っ込める際に先端が水面にピタピタと軽く触れるようになりました。 
まるで水面に鞭を打っているようです。 
そのたびに水面に波紋が広がります。 
初めは正面を向いていたヤマカガシが左に移動し始めたので、側面からも舌の出し入れを撮ることができました。

蛇行する際は、持ち上げていた頭部を少し下げる(前傾姿勢)ので、舌先が水面に触れるのは仕方がない(不可抗力)のかもしれません。 
それとも、蛇行しながら意図的に水面を舐めて、空中だけでなく水中に漂う微量な匂い分子も鋤鼻器に取り込んでいるのかもしれません。
Perplexity AIに質問した回答がこちら。

水面や泥水に舌をピタピタと触れさせる「水中化学探索行動」と、空気中で舌を高速で出し入れする通常の化学探索行動は、機能や役割に違いがあります。

機能の違い

  • 水面や泥水に舌先を触れさせる行動は、液体中の溶存化学物質やその濃度分布をダイレクトに検知する機能があります。舌先に付着した水や泥水中の化学物質は、そのまま口腔内の鋤鼻器へ運ばれ、獲物や環境情報(微量な匂い・代謝物など)をピンポイントで感知できます。ivma+1

  • 通常の空気中の舌フリッキングは、空気中に漂う揮発性化学物質(匂い分子)を舌に集め、周囲の広い範囲の情報や個体間フェロモンなどを検知します。獲物や繁殖相手の探索、危険回避行動など広範な目的を持ちます。exoinfo+2

役割の違い

  • 水面(液体)への舌の接触は、カエルなどの水生獲物の痕跡(代謝物、分泌物、卵、粘液など)の探索や環境状態の把握に特化した役割を持ち、一種の「水生化学的ターゲット探索」と位置づけられます。

  • 空気中の舌フリッキングは、個体間コミュニケーション、広域の獲物探索、捕食者の検知などに寄与する「空中化学探索行動」といえます。

補足

どちらの行動も「鋤鼻器(ヤコブソン器官)」を使っており、環境に応じて液体/気体から最適な化学情報収集方法を選択していることが分かります。水中でも舌を出し入れする行動は、特に水生環境での餌探索に重要となります。city.kobe+1

つまり、水面や泥中への舌の接触は、液体に存在する化学物質の「局所的・直接的な検知」、空気中での舌フリッキングは「広域的・揮発性化学物質の検知」という機能分化があります。


ヘビが水を飲むシーンを私はまだ実際に観察したことがないのですが、イヌやネコのようにピチャピチャと舌を使って飲むのではなく、水面に口を付けて直接飲むのだそうです。 
つまり今回の高速ベロは、喉の乾きをいやす飲水行動ではありません。

ヘビは基本的に水容器や自然の水たまりの水を直接口に含んで飲む方法をとります。ヤマカガシも例外ではなく、水辺や水溜りなどで水を飲む際は、頭を水面近くに下ろし、舌を出し入れしながら水を口に含みます。この際、直接水に口をつけて飲むことが多いです。exoroom+1

自然界での水飲み行動においては、水たまりの水を利用したり、葉や石に溜まった水滴をなめたりすることもありますが、ヤマカガシは水場に来て実際に水を飲む習性があります。また、湿度を保つために水辺周辺で時間を過ごすことも多いです。exoroom


かなり穿った仮説として、近くのアメンボをおびき寄せてから捕食するために、わざと舌先で水面に触れて波紋を立てている可能性はあるでしょうか? 
しかしスーパースローの映像を見てもらうと分かるように、ヤマカガシのすぐ目の前の水面をアメンボが滑走してもヤマカガシは無視することが多いです。 
しかも、ヤマカガシが眼の前のアメンボに襲いかかろうとしても、いつもアメンボは波紋を敏感に察知して素早く逃げてしまいます。(例@3:41〜3:45) 

動画の後半は、ヤマカガシが水溜りで静止しながらも舌を高速で出し入れしている様子を再び高画質のFHD動画でご覧ください。 
蛇足かもしれませんが、せっかく長々と観察できた記録映像を捨てるのも惜しいので付け足しました。 
水溜りの中を蛇行で移動しながら舌を高速で出し入れする様子は、前回の記事で紹介しました。 




【考察】 
水面を舐めているヤマカガシが「泥水の味見をしている」と表現するのは誤解を招きます。

確かに、ヘビが水面を舐めている行動を「泥水の味見」と表現するのは誤解を招きやすいです。ヘビの舌には味覚受容器がほとんどなく、舌の主な役割は「鋤鼻器(ヤコブソン器官)」に匂い分子を運ぶことで化学情報を得ることにあります。つまり、ヘビが水面を舐めるのは「味を感じている」わけではなく、水や泥に含まれる化学物質を検出し、周囲環境や獲物の存在を把握するための「化学探索行動」です。

したがって、観察者としては「水面の化学的な情報をサンプリングしている」「水中や周囲の環境を匂いで調べている」と表現するのが正確であり、味覚的な「味見」とは区別して理解することが重要です。omnh

ヘビの舌には味覚はほとんど発達していません。ヘビは丸呑みで食べる習性があり、舌にもヒトのような味蕾はほとんど存在しないか非常に少ないと考えられています。そのため、食物の味を詳細に感じ取る能力は弱く、主に嗅覚によって獲物や環境の情報を得ています。uenonorenkai+1

ヘビの味覚は舌ではなく、口内の一部や咽頭などにわずかにある可能性はありますが、味覚の感度や役割はヒトや他の哺乳類に比べて限定的です。その代わりに、ヘビは鋤鼻器(ヤコブソン器官)を通じて化学物質を検出し、行動決定に重要な情報を得ています。exoroom+1

ヘビのゲノムには味覚受容体の遺伝子が、多くの他の動物に比べて減少していることが研究で示されています。特に哺乳類が持つ甘味や苦味などの味覚受容体遺伝子の一部が、ヘビでは数が大幅に減少していたり(時には機能を失っている場合も)、特定の味覚受容体遺伝子が完全に欠損していることがあります。

これはヘビが丸呑みで食物を摂取し、味覚よりも嗅覚や触覚に頼る生活様式に適応した結果と考えられています。舌を使い鋤鼻器へ匂いを運ぶ嗅覚情報が重要な役割を果たしているため、味覚受容体の機能は比較的低下したと解釈されています。


ヘビのゲノムにおける味覚受容体遺伝子の減少は、一般的に「退化現象」と考えられています。ヘビは丸呑みで捕食し、味覚よりも嗅覚に大きく依存した感覚系に進化しているため、味覚受容体の遺伝子が機能的に不要になった結果、遺伝子が失われたり非機能化したと解釈されています。

一方で、爬虫類全般では必ずしも同一の傾向は見られません。例えばトカゲやワニなど他の爬虫類はヘビほど味覚受容体の遺伝子が減少しておらず、彼らはヘビとは異なる食性や捕食方法を持つため、味覚の重要性や遺伝子の保存度は高いままです。

したがって、味覚受容体遺伝子の減少はヘビに特有の適応的退化であり、爬虫類全体には当てはまらない進化的特性といえます。



高速ベロの他にもう一つ興味深いのは、水溜りを泳ぐヤマカガシの眼球が一度だけ左にキョロッと動いた(ように見えた)ことです。(@4:17〜) 
しかし、何度も見返すと、単にヘビが進む方向を変えた(頭部の向きを変えた)だけで、眼球が動いたように見えたのは私の錯覚(思い込み)かもしれません。 
Perplexity AIに質問すると、ヘビは基本的に眼球を動かすことはないらしい。

ヤマカガシが蛇行中に一度だけ眼球をキョロキョロ動かした行動は、ヘビの中でも一般的には珍しい動きとされています。ヘビは基本的に眼球を独立に動かすことは少なく、視野の調整は頭や体全体の動きで行うことが多いです。

しかし、ヤマカガシのような種類でも特に水中や湿地帯の環境で探索や警戒行動中に、眼球を動かして視界の細かい変化を確認しようとすることが稀に観察されます。このような動きは外界の動く物体や捕食対象の細部を精密に見極めるための補助的な機能と考えられ、珍しいものの異常ではありません。nacsj+1

したがって、キョロキョロと眼球を動かす行為は珍しいが、ヤマカガシが水中で細かく環境認識を行うための一環として自然な行動とも言えます。




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