2021/01/02

プライアシリアゲ♀の飛び立ち

 

2020年8月中旬・午後13:25頃・晴れ 

河畔林の林縁でシリアゲムシの一種♀がクズの葉に止まっていました。 
葉の縁に止まって翅を開閉させています。(翅紋誇示?) 
 飛び降りた下を探すと、ニセアカシア(別名ハリエンジュ)幼木の小葉に止まっていました。 
飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 

脚は黄色で、腹背も黄色でした。 
ネット検索で絵合わせしても、翅紋に変異があるらしく、しっくり来る種類が見つかりません。 
おそらくプライヤシリアゲ♀(Panorpa pryeri)だと思うのですが、どうでしょう? 
そもそも「プライア」なのか「プライヤ」なのか、表記の揺れもあってややこしいです。
名は、発見者の英国人蝶研究家Henry Pryerの名を取って付けられた。(参考サイト:あおもり昆虫記より引用)

ニラの花蜜を吸うキンケハラナガツチバチ♂

 

2020年9月中旬・午後15:00頃・くもり 

河原の土手に咲いたニラの群落でキンケハラナガツチバチ♂(Megacampsomeris prismatica)が訪花していました。 
雄蜂♂との組み合わせは初見になります。 
吸蜜する蜂の体毛は黄色い花粉にまみれていました。
▼関連記事(7年前の撮影) 
ニラの花蜜を吸うキンケハラナガツチバチ♀

2020/12/31

アオダイショウ:朝の日光浴からの蛇行逃走

 

2020年9月上旬・午前6:40頃・晴れ
▼前回の記事 
アオダイショウの高速ベロ【HD動画&ハイスピード動画】
田園地帯の農道で、朝からアオダイショウElaphe climacophora)が全身を伸ばした状態で横たわっていました。 
横顔にズームインしても、舌を出し入れしていませんでした。 
てっきり車に轢かれたロードキルの死骸かと思いきや、全身をじっくり見ても外傷や出血は認められません。  
私が動画を撮りながら近づき、靴の爪先で蛇にそっと触れた途端に、首だけを曲げてこちらをキッと振り返りました。 
更に私が蛇を跨いでも反応が鈍いです。 
私が歩いて近づく振動を感知したはずなのに、逃げ出す気配がありません。 
しばらくするとようやく舌を出し入れし始めました。 

ヘビは変温動物ですから、体温が未だ低い朝には動きが鈍いのでしょう。 
道端の草むらから舗装路に少し出て来て、朝日が差してくるのを待っていたと思われます。 
農道の中央部まで進めば既に朝日が照り始めていたのですけど、猛禽など捕食者に対して丸見えになってしまうリスクがあります。 
日光浴のために路上に出てきたのだとしたら、路面温度および蛇の体温を測るべきでしたね。 
私が赤外線のデジタル温度計を荷物の中からガサゴソと取り出す間にアオダイショウは逃げてしまいそうな気がして、今回は動画撮影を優先しました。 

目測では結構長い個体でした。 
巻尺で採寸したかったのですが、やはり逃げられそうなので諦めました。 

私がアオダイショウの尾を再びそっと踏むと、素早く蛇行しながら前進して道端の草むらに戻り、姿を消しました。 
踏んだ足を噛まれるかと一瞬焦りましたが、臆病なアオダイショウは慌てて逃げただけでした。 
逃げる瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@2:19) 
素早く蛇行すると、尻尾が鞭のように左右にしなります。  

アオダイショウをそのまま農道に放置していたら、車に轢かれたり、猛禽類に捕食されたりしそうな状況でした。 
実際、近くの電柱にはトビが止まっていて、周囲の田んぼを虎視眈々と見渡して獲物を探していました。  

毒を持たないアオダイショウぐらいは生け捕りにするスキルを身につけたいものです。 
YouTubeにはハウツー動画も公開されていて参考になります。


チョウセンカマキリ♀がアレチウリの花で獲物を待ち伏せハナアブを捕食する一部始終

 

2020年9月中旬・午後15:55頃・くもり  

川沿いの土手に蔓延るアレチウリの群落で、褐色型のチョウセンカマキリ♀(Tenodera angustipennis)が葉に乗ってじっとしていました。 
アレチウリに訪花する昆虫を待ち伏せているようです。 

しばらくすると右下のクズの葉に黒いハエ(種名不詳)が飛来して葉の上を徘徊したのに、カマキリは眼中にないのか無反応でした。 
おそらく鎌の射程距離ではないことを自覚しているのでしょう。 

その次には、ハナアブの一種がアレチウリの花に飛来しました。 
撮影中はハナバチ(蜂)の仲間かと思ったのですが、1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみると、ハナアブと分かりました。 
残念ながら、ハナアブの吸蜜シーンは手前の花の陰に隠れて見えませんでした。 
チョウセンカマキリ♀は鎌状の前脚を構えると、前後に揺れながら慎重ににじり寄ります。 
鎌を一閃すると俊敏なハナアブを見事に捕らえました。 
その場で捕食開始。 
獲物の頭部から胸部、腹部と平らげ、翅は食べ残しました。 
獲物の腹背がオレンジ色と黒の横縞模様で、ヒラタアブの仲間のようです。 
ハナアブの蜂に似せるベーツ型擬態はカマキリに通用しなかったことになります。 
(そもそもオオカマキリは毒針を持つミツバチやハナバチ類も難なく捕食すると思われます。) 

完食するとチョウセンカマキリ♀はこちらに顔を向けて舌舐めずり。 
獲物を捕らえるために閉じていた右鎌を開くと、獲物の体液の雫が鎌に付着していました。
カメラ目線で凝視している複眼には偽瞳孔が見えます。 
「見たなー!」と言わんばかりの、凄みのある殺し屋の目つきにぞっとしました。
食後のカマキリは汚れた鎌の掃除・身繕いをするはずですけど、先を急ぐ用事があった私は待ち切れずに現場を離れました。 

野外でカマキリが獲物を狩る瞬間を観察したのはこれが初めてでした。 
次回はハイスピード動画で狩りの瞬間を記録してみたいものです。


【追記】
よく調べずにてっきりオオカマキリ♀だと思い込んでいたのですが、チョウセンカマキリ♀と訂正します。

 

2020/12/30

オオイタドリの花蜜を吸うクロヤマアリ♀

 

2020年8月中旬・午後13:20頃・晴れ 

堤防路沿いに咲いたオオイタドリの群落でクロヤマアリFormica japonica)のワーカー♀が訪花していました。 
吸蜜シーンを望遠マクロでなんとか撮れました。 

イタドリの仲間には花外蜜腺があるのですが、オオイタドリの花外蜜腺をアリが舐める様子の撮影は今後の宿題です。 

 ▼関連記事(12年前の撮影) 

砂地を舐めてミネラル摂取するウラギンシジミ♂【HD動画&ハイスピード動画】

 

2020年9月中旬・午後15:20頃・くもり 

河川敷の水溜りの横でウラギンシジミ♂(Curetis acuta paracuta)が吸水していました。 
私が知らずに近づいたら飛び立ってしまい、しばらく待っても水溜りには戻って来てくれませんでした。 
激しく飛んで河川敷を蝶道のように往復し、砂利道の地面に降り立ってはあちこちで吸水を繰り返しています。  
翅をしっかり閉じたまま、口吻を伸ばして砂利道を舐めていました。 
水たまりに比べて地面がそれほど湿っているようには見えないのですが、ナトリウムなどのミネラル成分を摂取しているのでしょう。 
翅裏は純白(銀色)で、周囲の砂利に紛れてあまり目立ちません。 

ヒトの気配に非常に敏感なので、なかなか近づけません。 
仕方がないので、望遠レンズを装着して撮影しました。 

飛び立つと、翅表が赤いことから♂と判明。 
羽ばたくと赤と白が激しく点滅します。
低空で忙しなく飛び回っては砂利道に着陸し、地面の湿り具合を味見して回ります。 
 ウラギンシジミ♂の飛翔シーンを240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:44〜)

2020/12/29

夏の水田を走るキジ♂(野鳥)

 

2020年7月上旬・午後18:30頃・くもり 

夕暮れの田んぼで農道を慌てて走り去るキジ♂(Phasianus versicolor)を見つけました。 
知らずに近くを通りかかった私を警戒して逃げ出したのでしょう。 
途中で立ち止まって、水田の右に隣接するヨシ原を見ています。  
すぐにまた歩き始め、狭い用水路をぴょんと飛び越えました。(@0:20) 

近所の線路を列車が轟音を立てて通過しても、特に怯える素振りはありませんでした。
この辺りを縄張りとするキジ♂にとって日常茶飯事ですから、列車の騒音には慣れているのでしょう。
▼関連記事(3年前の撮影:別の縄張りの別個体) 
列車の通過音に驚いて逃げるキジ♂(野鳥)
農道から細い畦道に入ると、ヨシ原の方を目指しています。 
やがて、青々と生い茂ったイネにキジ♂の姿が隠れてしまいました。 
しばらく見失ったものの、私の予想通り、畦道からヨシ原へと警戒しつつ歩いて逃げ込みました。 
どうやら、ヨシ原の茂みの奥にキジのねぐらや巣がありそうです。 
いずれ良きタイミングを見計らって、このヨシ原に踏み込んで調査してみたいものです。

 
▼関連記事(2ヶ月前の撮影) 
耕耘中の田んぼを飛んで逃げるキジ♂(野鳥)
今回と逆のアングルから撮影した映像です。 
この田んぼを縄張りとしている同一個体と思われるキジ♂が、♀と共に同じヨシ原へ飛んで逃げ込みました。

ニラの花蜜を吸うウラギンスジヒョウモン♀

 

2020年9月中旬・午後15:00頃・くもり 

河原の土手に逸出したニラの群落でウラギンスジヒョウモン♀(Argyronome laodice japonica)が訪花していました。 
半開きの翅を開閉しながら吸蜜しています。

最後は背後から黄色い花粉まみれのキンケハラナガツチバチ♂(Megacampsomeris prismatica)が飛来し、同じニラの花序に着陸しました。
それに対してウラギンスジヒョウモン♀は翅をピクッとさせただけで逃げませんでした…と思いきや、結局は飛び去りました。


▼関連記事(7年前の撮影)

2020/12/28

オオイタドリの花蜜を吸うキンケハラナガツチバチ♀

 

2020年8月下旬・午前8:55頃・晴れ 

堤防路に沿って咲いたオオイタドリの群落でキンケハラナガツチバチ♀(Megacampsomeris prismatica)と思しきツチバチが訪花していました。 
すぐに奥の花穂へ移動してしまい、形態上の細かな特徴や吸蜜シーンをあまり観察できませんでした。


▼関連記事(同日に撮影)

オスグロトモエ夏型♀(蛾)の飛び立ち

 

2020年9月上旬・午前10:25頃・晴れ 

郊外の林縁の草むらでオスグロトモエ夏型♀(Spirama retorta)が止まっていました。 
翅を全開にして前翅表の巴紋を披露しています。 
捕食者を威嚇するための眼状紋を同心円ではなく渦巻模様で表現しているのでしょう。
右上にツユクサの花が咲いているものの、吸蜜してる訳ではありませんでした。(※追記参照)
そもそもツユクサの花には蜜腺がありません。

動画ブログで紹介するためには、じっとしている蛾像を撮るだけでは物足りません。 
映像を撮り続けながら左腕を振っただけで準備運動なしに飛び去りました。 


※【追記】
自分でも忘れていたのですが、オスグロトモエとは9年ぶりの再会でした。
▼関連記事(9年前の撮影) 
オスグロトモエ♂夏型(蛾)

そのとき腹面から撮った写真を見直すと、成虫の口吻は退化していませんでした。

果実を吸汁・加害する害虫(吸蛾類)のひとつとして果樹農家には嫌われているのだそうです。

参考:『夜蛾百種:吸蛾類を中心として』p52〜53より

 

2020/12/27

河原でさえずり♪ながら朝食を摂るセグロセキレイ♂(野鳥)

 

2020年8月下旬・午前7:00頃・晴れ 

岩だらけの河原でセグロセキレイ♂(Motacilla grandis)が水際を歩きながらひっきりなしに鳴いていました。 
鳴きながら水際の浅瀬に何度も嘴をつっこんで、水生昆虫などを次々に捕食しているようです。 

かなり複雑な節回しで長々と鳴いています。 
朝からさえずって縄張り宣言しているのでしょう。 
セグロセキレイ♂の囀りさえずりを聞いたのは初めてかもしれません。 
実は、この美声の主がまさかセグロセキレイ♂だとは思いませんでした。  

せっかくなのでセグロセキレイ♂の囀りを声紋解析してみたいのですが、周囲の河畔林からやかましく聞こえる蝉しぐれ(ミンミンゼミ♂など)のピンクノイズに残念ながらかき消されてしまっています。 
こういう場合は、指向性の高い集音マイクを使えば改善するのですかね?  

※ 対岸の鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 

 高木清和『フィールドのための野鳥図鑑:水辺の鳥』を紐解いて調べると、セグロセキレイのさえずりは以下のように聞きなしされていました。
ヂインチュイチュイ、ヂュヂュ、ヂュクヂュクピピ、ヂィヂィッ、チッヂピチュイ、ヂヂヂ(濁った声や澄んだ声で複雑に) (p156より引用)
朝日を順光で浴びて、なかなかフォトジェニックな映像になりました。 
私は対岸に張った迷彩ブラインド内の狭い空間で胡座をかいて座ったまま、手持ちカメラで隠し撮りしています。(三脚を不使用) 
セグロセキレイ♂が右にどんどん移動するにつれて、私はカメラを構えたまま上半身をどんどん右にねじり、ヨガのような窮屈な体勢になりました。 
そのため、映像後半は画面の水平が取れず、不自然なほど斜めになってしまいました。 

最後、セグロセキレイ♂は聞き馴染みのある警戒声♪を発しながら飛び去りました。 
飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイすると、カメラの目の前を再び横切っていました。 

朝露を飲むメスグロヒョウモン♂

 

2020年9月上旬・午前9:00頃・くもり
▼前回の記事 
路上の苔を舐めるメスグロヒョウモン♂
峠道沿いに生えたアカソの群落に移動したメスグロヒョウモン♂(Damora sagana)が葉に溜まった朝露(雨水?)を飲んでいました。 
翅をしっかり閉じたまま吸水しています。 

この個体は少なくとも10分以上も路上の湿った苔を舐めたり葉上に溜まった朝露を飲んだりと、大量の水分を摂取していました。 
よほど喉が渇いていたようです。
昼間の猛暑に備えて、予め朝のうちに体に水分を蓄えておくのかな? 

最後に、私が歩み寄ったらメスグロヒョウモン♂は飛んで逃げました。 
飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。

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