2025/07/19

旧営巣地に戻って毛繕いしたり巣穴を内見したりするニホンアナグマ♀【トレイルカメラ】

 



2024年6月中旬〜下旬

シーン0:6/11・午後13:26・くもり・気温35℃(@0:00〜) 
シーン0:6/11・午後14:10・くもり・気温37℃(@0:04〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の様子です。 
平地の二次林にあるニホンアナグマ(Meles anakuma)の旧営巣地(セット)をトレイルカメラでしつこく見張り続けています。 


シーン1:6/19・午後14:28・晴れ・気温28℃(@0:07〜) 
久しぶりにアナグマがセットに戻ってきました。 
林縁で白昼堂々、仰向けになり痒い体をボリボリ掻いていました。 
腹面に乳房が見えたので、♀と判明しました。 
当然ながら、股間に睾丸や陰茎はありません。 

起き上がると、今度は腰の毛皮を舐めました。 
また後足や前足で体をあちこち掻いています。 

今季はこの巣穴ではなく、他所で出産したようです。 


シーン2:6/19・午後15:27・晴れ・気温28℃(@1:08〜) 
1時間後に、セットから左に立ち去るアナグマの尻尾がちらっと写っていました。 


シーン3:6/21・午前10:52・くもり・気温23℃(@1:14〜) 
2日後の昼間にもニホンアナグマ♀がセットに登場しました。 
右から歩いて来て、そのまま巣穴Rの中に潜り込みました。 
横から腹面に乳首がちらっと見えたので、♀と判明。 
外に出て来るシーンがなぜか撮れていません。

先にネタバレしてしまうと、当歳仔の幼獣たちを引き連れてここに引っ越してくる(転入)前に、母親♀が最後の内検に来ていたようです。 




【アフィリエイト】 

軒下の巣に出入りし外皮を増築するコガタスズメバチ♀:6月中旬

 



2024年6月中旬・午後14:20頃 

民家の軒下に作られたコガタスズメバチ(Vespa analis insularis)の巣を久しぶりに定点観察に来ると、本種の初期巣に特有の細長い巣口はすでに撤去済みでした。 
ワーカー♀が羽化したことがわかります。 
丸い巣の底(下面)に歪な形の巣口が開いていました。 

初ワーカー♀が外皮の造巣作業に従事していました。 
パルプの巣材を薄く引き伸ばしながら、外皮の縁に付け足しています。 
少なくとももう1匹(創設女王? 2匹目のワーカー♀?)が巣に出入りしていました。 

しばらくすると、別個体の♀が帰巣しました。 
外皮にいきなり着陸してから巣口に潜り込みました。 
このとき巣材や肉団子など何か口に咥えていたかどうか、真下から見上げるアングルでは不明です。 

巣内から出てきたコガタスズメバチ♀が巣口から外界を覗き、周囲を警戒しています。 
そのまま飛び立って外役に出かけたので、門衛ではありませんでした。 
それと入れ替わるように、外皮の造巣作業を終えた♀個体が入巣。 


2025/07/18

アナグマの旧営巣地で立ったり座ったりを繰り返して休むニホンカモシカ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年6月中旬 

シーン1:6/13・午後14:03・晴れ・気温30℃(@0:00〜) 
平地の二次林にあるニホンアナグマの旧営巣地(セット)に来たニホンカモシカ(Capricornis crispus)が、突っ立ったままアナグマの巣口Lを見下ろし、その場から動こうとしません。 
かと言って、あまり警戒しているようにも見えません。 
 「カモシカの寒立ち」というマタギ(東北地方の猟師)の用語があり、カモシカが冬季に山地の高いところで長時間雪中に立ちつくす様を表しています。 

関連記事(2、10、12年前の撮影)▶  

初夏の季節に林内でぼーっと立ち尽くしているのは、暑さにへばっているのでしょうか? 
横顔しか見えませんが、鼻面の黒い領域に白い線が走っています。 
個体識別に使える特徴なら嬉しいのですが。 


シーン2:6/13・午後19:20・気温26℃(@0:26〜) 
同じ日の晩に、画面の右端で長々と座位休息していたカモシカが立ち上がったまま動こうとしません。 
後足しか見えないので、もしかしたら灌木の葉を採食しているのかもしれません。 


シーン3:6/14・午後12:30・晴れ・気温30℃(@0:39〜) 
翌日も同一個体と思われるカモシカが、アナグマの巣口Rを向いて座り込んでいます。 
うつらうつらと居眠り(昼寝)をしているようです。 
頭が左にガクッと大きく傾いた拍子に目が覚め、立ち上がりました。 
結局、カモシカの反芻行動は録画されていませんでした。 

右へ少し移動しただけで、立ち止まりました。 
地面の匂いを嗅いでから、また少し右へ前進。 
前日の晩と同じ地点で長時間佇んでいます。 
その辺りに自生しているマルバゴマギ灌木の葉にカモシカの採食痕があるかどうか、現場検証すべきでしたね。 


シーン4:6/14・午後12:31・晴れ(@1:28〜)
セットの右端で立っていたカモシカは、やがてその場に再び座り込んでしまいました。 
昼間は暑くて動きたくないのか、それとも体調が悪いのかもしれません。 


シーン5:6/14・午後13:10・晴れ(@1:56〜)
約40分後、カモシカが立ち上がった動きに反応して、監視カメラが起動しました。 
しかしその場に突っ立ったまま、しばらく動きません。 
最後に再び座り込んだどころで、録画が打ち切られました。 


【考察】 
このニホンカモシカ個体にとって、アナグマの旧営巣地が安心してリラックスできるお気に入りの休息場所になったようです。 
立ったり座ったりを繰り返して、ひたすら休息を取っています。 

長時間突っ立っている間に、カモシカは一度も排泄行動をしませんでした。 
ちゃんと食事をしているのか心配になります。 
やはり呼吸器系の疾患(ときどき空咳と呼吸困難の症状)で体調が悪いのでしょうか? 

もちろん、素人には病気だと決めつけられません。
こうした怠惰で平和な暮らしが、初夏のカモシカにとって普通の日常なのかもしれません。


山中の水溜りで暮らすカエル【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2024年6月中旬〜下旬 

シーン0:6/17・午後12:50・晴れ(@0:00〜) 
明るい日中にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 
山林の中に少し開けた湿地帯があります。 
湧き水や雨水が溜まった水溜りを野生動物や野鳥が来て水場として利用しているので、自動センサーカメラ(旧機種)で見張っています。 


シーン1:6/19・午前9:00(@0:04〜) 
右手前の水溜まりの中に居たカエルが左の岸にピョンピョン跳んで素早く上陸しました。 
1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@0:15〜) 


シーン2:6/19・午後13:19・晴れ(@0:26〜) 
挙動が不安定な旧機種のトレイルカメラが、珍しくフルカラー録画に戻っていました。 

右手前の水溜まりの右岸からカエルが左に跳んで入水しました。 
泥水の中を少し泳ぐと、此岸に到達しました。 
1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@0:35〜) 


シーン3:6/22・午後23:20(@0:46〜) 
左手前の水溜りの此岸でカエルの白く光る眼が開きました。 
左に少し動いてから静止。 
1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@0:58〜) 


シーン4:6/22・午後23:35(@1:11〜)
左の水溜りの対岸のやや左で、カエルの白く光る眼が開きました。 
しかし、その後は動きません。 
1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@1:25〜) 


シーン5:6/22・午後23:44(@1:37〜) 
左の水溜りの対岸のやや左で、カエルの白く光る眼がじっとしています。 
後半になると、瞬きしながら右にゆっくり移動しました。 
1.5倍に拡大した5倍速でリプレイ。(@2:08〜) 


【考察】 
両生類のカエルは変温動物ですから、本来ならいくら活発に動いてもトレイルカメラには録画されないはずです。
今回の監視映像はいずれも、風揺れや夜蛾の飛来などでトレイルカメラが誤作動した結果と思われます。 

やや遠い上に白黒の暗視動画ですから、カエルの種類を見分けられません。 
ごく普通のニホンアマガエル(Hyla japonica)かもしれませんし、水溜りで育ったアズマヒキガエル(Bufo japonicus formosus)の幼生が変態し、上陸したばかりの幼体かもしれません。 

関連記事(同じ湿地帯にある隣の水溜りで2週間前に撮影)▶ 山中の浅い泥水溜りで泳ぐアズマヒキガエル幼生の群れ 


山中の湿地帯でこうしたカエルを夜行性の野生動物やフクロウが狩りに来るのではないかと期待しているのですが、トレイルカメラでカエル狩りを一度も撮れたことがありません。 
フクロウが夜に水浴や飲水にくる水溜りはなぜか決まっていて、今回の映像では奥に少し写っています。

今回の記事を書くために調べ物をしていてChatGPTに指摘されたのですが、カエルの目が夜に光を反射して見えてもタペータムがあるとは言えないのだそうです。
カエルは発生の各段階(幼生→幼体→成体)でタペータムがないどころか、両生類はタペータムという組織が進化しなかった系統なのだそうです。

タペータムは収斂進化の好例であり、分類群ごとに組織構造・起源・反射特性が大きく異なるらしい。

 タペータム(tapetum lucidum)の定義:
網膜の後方(脈絡膜や色素上皮の深部)に存在する反射層

光が一度網膜を通過し、タペータムで反射されて再び網膜に戻る

これによって視細胞(特に桿体細胞)の光感度が増強される

これは夜行性動物の典型的な適応機構であり、暗所視力を大きく向上させます。

■ 両生類における反射構造の位置と性質
● 両生類の目では:
網膜より後方にあるタペータム様構造は存在しない(通説)

代わりに、網膜の前面側や網膜自体の中にある色素細胞やグリア細胞の配列が、光を乱反射・反射することで、目が「光って見える」ことがあります

しかしこれは、光を“増強して戻す”機構ではなく、あくまで副次的な反射

つまり、構造の位置と機能が異なるため、「タペータム」とは呼べないのです。

■ 例外的な報告の位置づけ
一部の研究(例:樹上性カエルの一部種)では、「タペータム様」構造の存在が示唆されたこともありますが、それらも:

組織的には網膜の後ろではないか、

機能的に反射増幅に寄与している証拠が乏しい

ため、正式な意味での「タペータム」とは区別されています。

なぜカエルはタペータムを持たず、暗視性能を犠牲にするような進化(網膜の手前の層で光を反射する)をしたのでしょうか? 

ChatGPTの回答は、

■ カエルにタペータムがない理由(仮説)

1. 水中生活に適応した視覚系の名残

オタマジャクシ期、カエルの多くは水中生活を送り、そこでは:


光の散乱が強く、タペータムによる再反射は逆に像の解像度を落とす可能性


反射光によって**水中の微細な粒子によるグレア(かすみ)**が生じやすい


➡ 水中視覚においては、むしろタペータムが邪魔になる可能性がある。


また、両生類の祖先は水中生活者であり、視細胞の高感度化よりも、像の明瞭性の維持を優先する視覚設計が選択されてきた可能性があります。


2. 桿体細胞(暗所視用視細胞)の高密度配置で補っている

両生類の網膜には、桿体細胞が非常に多く、高感度です。


タペータムの助けなしでも、十分な暗所視能力を備えている種もいます。


たとえば:


アカガエル属(Rana)などでは、夜間活動をしながらもタペータムなしで獲物を視認できるという実験報告があります。


タペータムによる「光の二重通過」よりも、ノイズの少ない一次通過の方が精度の高い視覚情報を得られるという観点もあります。


3. 夜行性だが夜目はそれほど必要でなかった

一部のカエルは夜間に活動しますが、完全な暗闇ではなく、薄明かりや月明かりがある環境(湿地、林縁など)を選んでいます。


そのような環境下では、タペータムを必要とするほどの光量不足ではないこともあり得ます。


4. 反射による自己露出リスク

タペータムの存在は、目が光る=捕食者に目立つというリスクを伴います。


両生類の多くは小型で捕食されやすく、夜間の視覚よりも被視認性の低下を優先する選択圧が働いた可能性があります。


5. タペータムを進化させる系統的な基盤を欠いていた可能性

タペータムは、哺乳類・爬虫類・魚類の中でも複数系統で独立に進化しています。


両生類(特にカエル)はそのような器官を形成するための細胞系・発生遺伝的基盤を持たなかった可能性があります。


いままで私が書いたカエルの記事を確認して、「カエルのタペータム」という記述があれば訂正しないといけません。 

2025/07/17

初夏のリンゴ園でシロツメクサの葉を食べるニホンザルの群れ

 

2024年6月中旬・午前11:00頃・晴れ 

山麓でリンゴを栽培する果樹園に野生ニホンザル(Macaca fuscata fuscata)の群れが侵入していました。 
なるべく気づかれないようにそっと近づいて観察すると、散開した群れは下草のシロツメクサをムシャムシャと採食していました。 

果樹園では、被覆植物(カバープランツ)や「コンパニオン・プランツ」としてシロツメクサを意図的に播種しているのだそうです。 
マメ科植物ですから、根粒菌による窒素固定を利用した土壌改良や肥沃度向上が期待できます。 



ニホンザルは、草食獣のように頭を下げて口で直接採食するのではなく、必ず手を使ってシロツメクサを口に運んでいます。 
地面に座り手を使って採食することで、目線をあまり下げずに済み(上半身を立てたまま)、危険な捕食者や外敵の接近をいち早く察知することができそうです。 

しかも、ニホンザルはシロツメクサの花は避けて、葉のついた茎だけを選んで次々と手でむしり取って食べていました。 (部位選択的採食)
なんとなく花の方が蜜が含まれていて甘そうなのに、ニホンザルにとっては美味しくないのでしょう。 
あるいは栄養に乏しかったり、消化が悪かったりするのかもしれません。 
猿は両手を交互に使って採食していましたが、まじめに(定量的に)調べれば個体によって利き手(の傾向)がありそうです。 

群れには子連れの母猿も混じっていました。 
当歳仔の子猿(新生児)は、まだ離乳前のようで、シロツメクサをまったく食べませんでした。 
座ってシロツメクサを採食する母猿の背中によじ登ったり飛び降りたりして遊んでいます。 
枝葉の隙間から隠し撮りしている私に気づいた母親♀が子猿を抱き寄せて、左の木陰に逃げ込みました。

果樹園に侵入したニホンザルはヒトに対する警戒心を高めているようで、特に成獣個体は私に気づくとさりげなく死角に隠れてしまいます。 
一方、若い子猿はヒトに対する恐れを知らないのか、原っぱで独り堂々と、シロツメクサの葉を食べ漁っていました。 
クローバーの茎を手でブチッとむしり取るには、結構力を要するようです。 

最後に、ニホンザルの群れが居なくなった後で、リンゴ園の全景をスナップショットのように撮りました。 
雪国のリンゴ園では、冬の間は電気柵が積雪で潰れないように撤去しています。 
この時期(6月中旬)のリンゴ園はまだ電気柵で囲い直していないため、サルは侵入し放題です。 
ちなみに、1週間後に同じリンゴ園を再び訪れたときには、電気柵でしっかり取り囲まれていました。 


今回Perplexity AIを使った調べ物をしていて初めて知ったのですが、シロツメクサは家畜の牧草としてよく使われるのに、その全草にはシアン配糖体(青酸配糖体)という微量の毒が含まれていることがあるそうです。
ただし、シロツメクサの青酸配糖体の含有量は通常は低く、大量に摂取した場合や極端なストレス条件下(霜害、踏圧、過剰な若葉など)でない限り、家畜の健康被害はほとんどないそうです。


山中の水溜りに次々と飛来して泥濘から集団吸水する夜行性の蛾【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年6月中旬〜下旬 

シーン1:6/20・午後22:13(@0:00〜) 
水溜りからフクロウが飛び去った後で、山中の湿地帯では夜行性の蛾(種名不詳)が飛び回っています。 
やがて右から飛来した1頭の夜蛾が、水溜りの中洲に着陸しました。 
トレイルカメラが照射する赤外線を反射して、夜蛾の複眼が白く光って見えます。 
 1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@0:32〜) 


シーン2:6/20・午後22:39(@0:47〜) 
約25分後、コウモリの飛来で監視カメラが起動しました。(コウモリの映像は割愛。) 
中洲の泥濘に留まったまま休んでいる夜蛾が写っています。 
おそらく口吻を伸ばして泥を舐め、泥水に含まれるミネラル成分を摂取しているのでしょう。 

そこへ右から低空で飛来した別個体の夜蛾が、同じ中洲に着地しました。 
すると先客の個体が驚いて飛び立ち、後から来た個体も釣られて再び飛び立ちました。 
1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@1:28〜) 
同種らしき夜蛾が計3頭集まっていました。 


シーン2:6/22・午後21:27(@1:58〜) 
コウモリが飛び去った後で、1頭の夜蛾が右から低空で飛来し、水溜りの岸の泥濘に着陸しました。 
1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@2:13〜)


【考察】
昼行性なら、集団吸水行動をする鱗翅目(チョウ・ガの仲間)は珍しくありません。 
水場で吸水している仲間を飛びながら視覚的に見つけると、近くに舞い降りて飲み会に参加します。 
ミネラル成分が濃い地点を味見しながら自力で探す手間が省け、水場で捕食者に襲われるリスクも下がるのでしょう。 
同じ地点で吸水およびミネラル摂取する個体数が連鎖反応でどんどん増えて、集団吸水の群れが形成されます。 

その一方で、夜行性の蛾では水場で仲間を視覚的に見つけるのは難しいはずです。 
集団吸水の群れが夜も形成されるとしたら、個々で探索行動をした結果たまたま同じ地点に集まってしまう場合か、仲間を嗅覚で誘引する集合フェロモン(性フェロモン?)を放出しているのでしょう。 

謎解きする上で次の一手としては、この水溜りに集まって吸水・ミネラル摂取する夜蛾の種類を同定したいものです。
そのためにはどうしても現場で夜蛾を採集するか、ストロボを焚いて同定用の写真を高画質でしっかり撮る必要があります。
しかし現場入りして夜通し水場を見張るのは大変そうですし、プロジェクトの主要目的である野生動物や野鳥が私を怖がって水場に来なくなってしまうのでは本末転倒です。
無人カメラで闇雲にインターバル撮影するとしたら、フラッシュを光らせる電池の消耗が激しそうです。

2025/07/16

アナグマの旧営巣地で昼寝の後に角を研ぐニホンカモシカ【トレイルカメラ】

 


2024年6月中旬・午後14:40頃・晴れ・気温30℃ 

昼下がりにニホンアナグマの旧営巣地(セット)で巣口Rの横に座ったまま30分以上も休んでから、ようやくニホンカモシカ(Capricornis crispus)が立ち上がりました。
脚を伸ばすストレッチ運動をしています。 

この個体は空咳をしていたので体調が悪いのかと心配でしたが、30分間という座位休息の時間は、カモシカにしては別にそれほど長い訳ではありません。

オニグルミの手前に生えたマルバゴマキ(別名マルバゴマギ、ヒロハゴマキ、オオバゴマキ)の細い灌木に角をゴシゴシと擦りつけて研ぎ始めました。 
これも縄張り宣言のマーキング行動なのでしょう。 
トレイルカメラで撮れたのは初めてです。



その後は満足そうにペロペロと舌舐めずりしています。 
カモシカは向きを変えると、平地の二次林で獣道を通って左に立ち去りました。 


【考察】
ゴマキの仲間には名前の通り、ゴマ(胡麻)のような香ばしい芳香があります。
今のところ、ニホンカモシカはマルバゴマキの葉を食べることは一度もありません。
しかし、眼下腺の分泌物をマルバゴマキの枝に擦りつけて匂い付けしたり、角を研いで(幹に擦り傷を付けて)マーキングしたりするので、もしかするとカモシカはマルバゴマキの芳香が好きなのかな?と思いました。

Perplexity AIにカモシカの角研ぎ行動について疑問を投げかけてみました。

ニホンカモシカの角研ぎ行動について、現時点で明確な結論は出ていませんが、観察や研究から次のようなことが分かっています。

角を鋭く研いでいるのか?
「武器として使用するために先端を尖らせる」といった説もありますが、実際の角研ぎの場面を見ると、先端よりも根元の方を木にこすりつけていることが多いと報告されています。老獣では根元部分が角研ぎによってえぐれていることも観察されています。したがって、「角の先端を鋭く研ぐ」ことが主目的とは言い難いです。

マーキングが目的ではないのか?
角研ぎの後で眼下腺から液を出して縄張りを主張するマーキング行動が見られることから、角研ぎ自体がマーキングの一環である可能性が高いと考えられています。

角が痒いときに掻いている可能性は?
カモシカの角は、骨の芯をケラチンの鞘が覆う構造で、角自体には神経や感覚器はありません。したがって、完成した角が「痒くなる」ことは基本的にありません。

 

まとめると、ニホンカモシカの角研ぎは「角を鋭く研ぐ」ことが主目的ではなく、むしろマーキングや社会的アピールの意味合いが強いと考えられています。また、痒みを取るための行動である可能性は低いです。


山中の水溜りで行水するカケス【野鳥:トレイルカメラ】

 

2024年6月中旬

シーン0:6/17・午後12:50・晴れ(@0:00〜) 
明るい日中にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 
山林に囲まれた湿地帯に点在する水溜りが野生動物や野鳥の水場になっているので、2台の自動撮影カメラで見張っています。 


シーン1:6/19・午前10:47・晴れ(@0:04〜) 
左の水溜まりの左岸に1羽のカケス(Garrulus glandarius)aが来ていて、水溜まりを見つめています。 
この地点でカケスは初見です。 

すぐに別個体のカケスbが右から飛来して右の水溜りの岸に着地したものの、なぜかすぐに左上に飛び去ってしまいました。 
大型車両の騒音に驚いたのかもしれません。

カケスaが対岸の泥濘に飛び移ると、泥水に嘴を何度も突っ込みました。 
これは泥水を飲んでいるのでしょうか? 
(飲水行動なら、一口ごとに上を向いて水を喉に流し込むはずでは?) 
水中のオタマジャクシを捕食しているようには見えません。 

しばらくすると、浅い水溜りで水浴を始めました。 
水溜りに身を浸しながら翼を羽ばたいて、自分の体にパシャパシャと水をかけています。 
カケスの水浴行動を見るのは珍しいので、1.5倍に拡大した上でリプレイ(@1:06〜)。 

関連記事(2、3年前の撮影)▶  


普段は静かなのに、なぜか大型車両のエンジン音や振動がうるさく聞こえます。 
まさか、近くの林道や山頂で土木工事が始まったのでしょうか? 

カケスの濁った鳴き声がジェー♪と一声聞こえたものの、水浴中の個体が鳴いたかどうか不明です。 
カケスの行水を最後まで見届ける前に、1分間の録画が打ち切られました。


シーン2:6/19・午前11:00・晴れ(@2:00〜) 
12分後に、1羽のカケスが対岸の細い落枝に留まっていました。 
別個体が左から飛来して地上の湿地に降り立つと、入れ替わるように右へ飛び去りました。 
この2羽は♀♂番(つがい)なのかな? 
縄張り争いで水場から追い払った、という解釈もできそうです。
このときカケスの鳴き声は聞き取れませんでした。 

ホッピングで右へピョンピョン移動し、死角に消えました。 
もう一つの水溜まりに向かったようですが、そっちの監視カメラにはなぜか写っていませんでした。 
しばらくすると画角内にカケスが戻ってきて、最後は手前に飛び去りました。 


シーン3:6/19・午前13:06・晴れ(@2:33〜) 
使っている旧機種のトレイルカメラは挙動が気まぐれ(不安定)で、急にフルカラーに戻りました。 
現場の状況をもう一度見せて終わりにします。 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 


つづく→

2025/07/15

獲物を口に咥えて夜の獣道を運ぶホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年6月中旬・午後22:08・気温23℃ 

平地の二次林でニホンアナグマの旧営巣地(セット)に、ある晩ホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)が単独で通りかかりました。 
アナグマの巣口Lの横を素通りして、獣道を足早に立ち去りました。 

1.5倍に拡大した上で1/3倍速のスローモーションでリプレイしてみると、口に何か黒っぽい物を咥えて運んでいました! 
初めて撮れた行動です。
この時期は親タヌキが幼獣を運搬している(引っ越し)可能性もありますが、素人目には幼獣ではなく野ネズミ(ノネズミ)などの小動物を獲物として狩ってきたように見えます。 
近くの休耕地にある巣穴に運んで、幼獣に給餌するのでしょう。 
獲物としては、アカネズミ、ヒメネズミ、ハタネズミなどが考えられます。 
あるいは、小動物の死骸を拾ってきたのかもしれません。 


【追記】
今回登場した個体が親ダヌキではなくヘルパーという可能性もあり得るのですけど、「オッカムの剃刀」という原則に従って、当面は難しいことを考えないようにします。

ちなみに、翌2025年にはヘルパーの存在が確定しました。(映像公開予定)


ヤマホタルブクロの花筒に潜り込んで採餌するスミゾメハキリバチ♀

 

2024年6月中旬・午後12:45頃・晴れ 

民家の花壇に咲いたホタルブクロに蜂が忙しなく訪花していました。 
萼片の形状(基部が反り返る)からヤマホタルブクロ(別名ホンドホタルブクロ)のようです。 
花弁の色は赤紫でした。 

釣鐘状の花筒から外に飛び出してきた蜂を1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみて(@0:20〜)ようやく、ムナカタハキリバチ(別名スミゾメハキリバチ)♀(Megachile willughbiella sumizome)と分かりました。 
正当訪花で釣鐘状の花筒に潜り込むと、中でしばらく吸蜜・集粉していたようです。 
花筒の内部にいる蜂の影が花弁を通して透けて見えることはなかったのですが、蜂が動き回ると花弁がベコベコと動いたような気がしました。 

次の花を探してホバリング(停空飛翔)しているスミゾメハキリバチ♀の腹面を見ると、スコパは赤褐色でした。 
これは本種のスコパ本来の毛の色ですし、ホタルブクロの花粉は白いはずなので、今回のスミゾメハキリバチ♀は花粉をほとんど集めれなかったようです。 
ホタルブクロは雄性先熟らしいのですが、今回は雄しべの葯の花粉が既に枯渇していたのかもしれません。 
だとすると、次の花筒に潜り込まずにスミゾメハキリバチ♀がヤマホタルブクロの群落から飛び去ってしまったのも納得です。 

関連ブログ ▶ ~ ホタルブクロに 来たハチ ~ by 「足立直義の丹沢・大山山麓だより」 
スミゾメハキリバチ♀のスコパに白い花粉が大量に付着した見事な写真が掲載されていました。 
今回の私の観察だけでは分からなかったのですが、スミゾメハキリバチ♀はホタルブクロに訪花する常連客で、送粉者として働いているようです。 

ホタルブクロの花粉の色について、Perplexity AIを宥めすかしながら相当しつこく問い合わせて、ようやく役に立つ情報が得られました。 
実際にホタルブクロの花筒を裂いてみて内部構造を観察したり、雄しべの葯に触れて花粉の色を確認したかったのですけど、他人様の庭に勝手に侵入できませんから、諦めました。
野生のホタルブクロ群落なら好きなだけ調べられるのですけど、野山で見つけたことがありません。

実は、別種のハキリバチ?らしい小型のハナバチもヤマホタルブクロの花壇で忙しなく飛び回っていたのですが、ピントが合わなかったので編集でカットしました。

釣鐘状の花筒をもつ植物は、有能な送粉者を選別するために進化したのですが、そうなると締め出された蜂は必ずや穿孔盗蜜で対抗します。
ホタルブクロの花で盗蜜する蜂(おそらくクマバチと予想)を観察したくて、長年注意して見て回っているのですが、いまだに出会えません。
もしかして、ホタルブクロは盗蜜行動をさせないような仕組みを対抗進化させているのでしょうか?
そのような絶え間ない軍拡競争が進行中だとしたら、面白い話です。
ホタルブクロの花筒は太いので、日本の昆虫はほとんどの種が(太っちょのクマバチですら?)自由に出入りできそうです。
だとすれば、わざわざ穿孔盗蜜する必要はありませんね。
とりあえず、ホタルブクロの花筒の根元に盗蜜痕があるかどうか、調べてみないといけません。

2025/07/14

山中の湿地帯で下生えを採食に来たニホンカモシカがトレイルカメラに興味津々【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2024年6月中旬・午後19:50頃 

山中の湿地帯にある水場を2台の自動撮影カメラで見張っていると、ある晩に左から来た謎の獣がカメラの至近距離に写っていました。 
初めは頭を下げて泥濘の匂いを嗅いでいるようでしたが(下生えを採食?)、右に数歩前進してからようやく頭を上げると、ようやく角が見えてニホンカモシカ(Capricornis crispus)と判明。 
この地点でカモシカは初見です。 

木の幹に付いている異物の存在に気づいたようで、鼻を近づけてトレイルカメラの匂いを念入りに嗅いでいます。 
カモシカの鼻息♪がフンフンと聞こえます。 
ホオノキの幹に監視カメラを設置した高さは地上90cmでした。 

これほど至近距離からカモシカの顔を撮れたのは初めてかもしれません。 
至近距離でもピンぼけにならず、眼下腺の膨らみもしっかり撮れていました。 
無人カメラならではの迫力のある映像になりました。 
角輪を数えれば、ニホンカモシカの年齢を推定できるかもしれません。
ヤブ蚊がカモシカの毛皮の上スレスレを飛び回っています。 

カモシカが右に立ち去ると、対面に設置したもう1台の監視カメラが起動しました。 
別アングルの映像に切り替えると、カモシカが立ち止まってカメラを見つめていました。 
やがて警戒を解くと、獣道をゆっくり左に歩いて行きます。 

画面の左端で立ちどまり、頭を下げました。 
おそらく湿地帯に生える下生えを採食しているようです。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 



池畔のマユミ枝先に集まって次々と泡巣を作り産卵するモリアオガエル♀♂【微速度撮影#3】ニホンザルが泡巣を捕食?

 



2024年6月上旬〜中旬 

繁殖池で、岸辺に自生するマユミの枝葉にモリアオガエル♀♂(Rhacophorus arboreus)が集まって白い泡巣を次々に作り、産卵する様子をタイムラプス動画で記録しています。 
夏至(6/21)が近づき日が長くなったので、タイムラプス専用カメラのタイマー設定を午前5:30〜午後18:00に前後30分ずつ延長しました。 
1分間隔のインターバル撮影で、ちょうど一週間分(7日間)の記録です(6/7〜6/14)。 
最近は雨不足のようで、池の水量が減り、岸辺は干上がりつつあります。 
当分は雨が降らないとの週間天気予報で、心配です。 

それでは早速、撮れたタイムラプス映像を見てみましょう。 
撮影を延長した薄明薄暮の時間帯も充分明るく撮れていました。 
モリアオガエルの産卵は主に夜行われるようですが、昼間でも新しい泡巣が作られていました。 
例えば6/13午前8:00〜午後13:00の映像が分かりやすく撮れています。 

この時期、面白い事件がいくつか起きていました。 

(1)ニホンザルによるモリアオガエル泡巣の捕食?
カメラが狙っていたマユミ樹上の比較的新しい泡巣のいくつかが、動画の冒頭で突然、しかもほぼ同時に溶け落ちました。 
泡巣の内部でモリアオガエルの幼生(オタマジャクシ)が孵化してある程度育つと、雨が降る日に自然と泡巣が溶け落ち、オタマジャクシは下の池に脱出します。 
しかし、今回の泡巣が自然に溶けたにしては時期が早すぎます。 
つまり、あまりにも不自然な溶解です。 
タイムラプス動画をコマ送りでじっくり見直すと、泡巣消失の謎が解けました。 
事件が起きたのは、6/7の午後15:44〜15:57です。 
何者かがマユミの灌木を激しく揺すったりしならせたりしたせいで、泡巣が何度も水中に没していました。 
そのせいで泡巣が早く溶けてしまったようです。 

このとき、池の対岸を遊動するニホンザル(Macaca fuscata fuscata)が写っていました。
山林を遊動してきた群れが池を訪れ、一部の個体が狼藉を働いたようです。
猿が木から木へと伝い歩く際に、細いマユミ灌木上の泡巣が激しく揺すられて、泡巣が壊れたり溶け落ちたりしてしまったのでしょうか?
好奇心旺盛な子ザルがモリアオガエルの泡巣を果物と誤認して興味を持ち、調べに来たのかな? 

夏の暑い日にニホンザルは池に飛び込んで水遊びをすることが知られています。
関連記事(10年前の撮影)▶ 湖で泳ぐ野生ニホンザルの群れ
今回も池畔のマユミ灌木から無邪気に池へ飛び込もうとして、泡巣を意図せずに破壊・融解してしまったのでしょうか?
しかし、干上がりかけた浅い泥沼にニホンザルが入水するとは思えません。

実は、対岸(画面左端)に自生するミヤマガマズミの灌木にもモリアオガエルの白い泡巣が産み付けられています。 





下の連続写真で示すように、別個体のニホンザルがこのミヤマガマズミ群落を訪れて、しばらく座り込んでいました。
どうやらモリアオガエル泡巣に含まれる卵やオタマジャクシを捕食したようです。
ニホンザルにとって、貴重なタンパク源になるでしょう。

ちなみに、翌日6/8には、このミヤマガマズミの枝先にモリアオガエルの新しい泡巣が産み付けられていました。 
ニホンザルが来る前の泡巣の様子。まるで白い果実のように泡巣がたわわになっている。
対岸左のミヤマガマズミにニホンザル登場。右手前のマユミ枝葉が何者かによって大きくしなり、泡巣が写ってない。

ニホンザルが対岸左のミヤマガマズミでモリアオガエルの泡巣を捕食中?

別個体のニホンザルが対岸のスギ林縁を右から左へ遊動。右手前のマユミ枝葉が何者かによって大きくしなり、泡巣が写ってない。
対岸左のミヤマガマズミからニホンザルが去る。

右手前のマユミ枝葉を何者かが激しく揺する。
ニホンザルが居なくなると、マユミ樹上の泡巣は短時間ですっかり溶け落ちていた。

その後はマユミ灌木の真下だけでなく、水面のあちこちにモリアオガエルの溶けた泡巣が浮いていました。 
風に吹かれて水面を移動したのかと思ったのですが、ニホンザルが枝を激しく揺すって泡巣を水面に浸けたことで説明できそうです。 

1分間隔のインターバル撮影では、断片的な情報しか得られません。
もし今後もニホンザルがモリアオガエルの繁殖池に来て泡巣の採食を繰り返すようなら、池畔にトレイルカメラを追加して、動画による証拠映像を撮るしかありません。





【参考文献】
ニホンザルがモリアオガエルの泡巣を捕食するなんて、私にとっては全く予想外の事件で興奮しました。
GoogleScholarで文献検索してみると、残念ながら新発見ではなく、すでに論文になっていました。
井上光興; 辻大和. 野生ニホンザル Macaca fuscata によるモリアオガエル Rhacophorus arboreus 泡巣の採食事例. 霊長類研究, 2016, 32.1: 27-30.(全文PDFをダウンロード可)

ブログで報告している人もいます。
・サルが食べていたのは・・・ @秋田・青森県


外来種のアライグマがモリアオガエルの泡巣と成体を捕食した事例も別に報告されていて、この論文は要旨だけ読めました。
ICHIOKA, Yukio; HIJII, Naoki. Raccoon Predation on Foam Nests and Adults of the Forest Green Tree Frog (Zhangixalus arboreus: Rhacophoridae) in Central Japan. Current herpetology, 2021, 40.2: 129-136.
外来種のアライグマが当地で生息しているという確かな証拠映像はまだ撮れていません。

野生動物による捕食圧が高まれば、モリアオガエルも対抗策を進化させる可能性があります。
今の泡巣は白っぽくて樹上でよく目立つので、緑の色素を混ぜ込んで迷彩を施せば、保護色になりそうです。

もしかすると逆に、モリアオガエルはニホンザルに泡巣を見つけてもらいたいのかもしれません。
樹上の果実に擬態してニホンザルの気を惹いているという大胆な仮説です。
泡巣が産み付けられた木にニホンザルがよじ登ろうとしても、細い灌木のことが多いので、猿の体重を支えきれずに大きくしなり、泡巣は水没してしまいます。
泡巣の一部はニホンザルに捕食(食卵)されてしまうかもしれませんが、泡巣が溶けてオタマジャクシが水中に脱出するのをニホンザルが助けているのかもしれません。



(2)6/9午後12:20に対岸の水際をホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)らしき野生動物がうろついていました。
(3)6/12午前7:49にコガラ(Poecile montanus)がマユミ樹上に来ていました。 
モリアオガエルの泡巣に集まる昆虫(ハエやシリアゲムシなど)を捕食しに来たのかな? 

他にも私が見落としている事件がまだまだありそうなので、皆さんもタイムラプス動画をスロー再生して見つけたら教えてください。


2025/07/13

アカマツの幹に固定したトレイルカメラを手荒に調べるツキノワグマ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2024年6月中旬

シーン0:6/14・午後12:14・晴れ(@0:00〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の状況です。 
里山にある雑木とスギの混交林で、ニホンカモシカの溜め糞場sr2を自動撮影カメラで見張っています。 
基本的には画面の左から右に向かって上り坂ですが、溜め糞場の付近はほぼ平坦になっています。 
画面の手前から奥に向かう獣道と左右に通る獣道の交差点になっています。 

ツキノワグマ(Ursus thibetanus)の登場シーンを以下にまとめました。 


シーン1:6/18・午後19:03・気温20℃(@0:04〜)日の入り時刻は午後19:07。 
日没直前でかなり薄暗いです。 
撮影地点は山腹にあるので、日没時刻よりだいぶ早く太陽が山の端に隠れて暗くなります。 

真っ黒なクマが奥から手前に向かってノシノシ歩いて来ました。
林床に残されたカモシカの糞粒の匂いを嗅ぎ回っても、特に反応しませんでした。 
途中でクマはミズナラの木をちらっと見上げました。 
自動色調補正で明るく加工した上で、リプレイしてみましょう。(@0:23〜) 

手前の死角(アカマツの根元)に来たツキノワグマは何をしているのか、鼻息だけがときどき聞こえます。 
アカマツの根元で私の足跡の残り香をクマは嗅ぎ回っていたようです。 
クマが急に立ち上がり、アカマツ幹に固定してあるトレイルカメラに前足で触れて乱暴に動かしました。 
ガチャガチャと物凄い音がして、撮影アングルが少しずれてしまいましたが、トレイルカメラが壊されずに済んで助かりました。 
ストラップだけでなくワイヤーロックも使ってトレイルカメラをしっかり固定しておいたおかげです。 

諦めたクマは、どこかに立ち去ったようです。 


シーン2:6/18・午後20:18・気温20℃(@2:08〜) 
1時間13分後、すっかり暗くなった晩にツキノワグマが再び現れました。 
獣道を右へ立ち去る途中で左折して、奥へ向かいました。 
(その先には巨大なハリギリ?の倒木が転がっています。) 
同一個体のクマが戻ってきたのか、それとも別個体が生息しているのかな? 

しばらくすると、左奥の暗闇で白い目が光りました。 
クマがそっちに移動したのかと思ったのですが、映像を確認すると、クマが来る前にも既に1回光っていました。 
クマ以外の野生動物やカエルが巨大倒木の周辺に潜んでいたようです。 
蛍の光ではなさそうです。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ クマの鼻息や物音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


【考察】
この地点でツキノワグマは初見です。 
クマが樹上のトレイルカメラに気づいて手荒に悪戯する衝撃映像が撮れていました。
録画時間を2分間に延長しておいてよかったです。 
クマの前足にはニホンザルの手のような器用さはまったくなさそうです。(※ この点は認識を改める必要がありそうです。後述の「おまけの動画」を参照)

もしやクマはアカマツに木登りしたかと思ったのですけど、後日に現場検証すると、アカマツ幹にツキノワグマの爪痕は残っていませんでした。 
トレイルカメラの設置角度(斜め下を狙いたい)を微調節するために、カメラの背面とアカマツ幹の間にオニグルミ堅果の殻(中味なし)を挟んでおいたのですが、その匂いにクマが敏感に反応したのかもしれません。 
現場検証すると、そのクルミもトレイルカメラの裏に挟まったままで無事でした。 
ちなみに、監視カメラの高さは地上から約160cmです。 

クマの背が届かない高所にトレイルカメラを設置し直すべきかもしれませんが、クマが本気なら高い木にも楽々と登れますから、対策しても無駄でしょう。 


つづく→



↑【おまけの動画】
“Could the bear unlock a window? Zoo experiment examines bears’ intelligence after Fukushima attack”  by Nippon Television News Japan

動物園で飼育されているツキノワグマで実験した結果、人家の窓をスライドして開けるぐらい器用なことが示されました。
人家に立てこもったクマが窓の鍵を開けたり水道の蛇口をひねって水を飲んだ事例も報道されています。(再現実験はまだ)

モンシロチョウ♀が♂2頭の求愛を拒みながら脱糞?!

 

2024年6月上旬・午後15:40頃・晴れ 

水田の農道沿いに咲いたハルジオンの群落で春型のモンシロチョウ♀(Pieris rapae)が訪花していました。 
そこに同種の♂aが飛来し、♀の背後でホバリングしながら求愛しています。 
しかし♀は腹端を高々と持ち上げて、断固とした交尾拒否の姿勢を取っています。 
モンシロチョウ♀の腹端に付着している黄色い固形物が気になりました。 

さらに別個体の♂bが右から飛来し、求愛に参戦しました。 
♂bが♀の半開きの翅に着地して触れた拍子に、♀腹端の付着物がポロリと落ちました。 
♀が嫌がって飛び立ち、2頭の♂が直ちに追いかけます。 

一瞬モンシロチョウを見失いましたが、少し右上にパンすると、♂が翅を半開きでハルジオンの花蜜を吸っていました。 
どうやら♀は♂の求愛を嫌がって逃げたようです。 


【考察】 
教科書にも書いてあるモンシロチョウの交尾拒否行動については、もう既に何度も撮影済みです。 

それよりも今回気になったのは、♀の腹端にあった、乾いた鼻くそのような謎の付着物です。 
その正体について検討します。 
  • モンシロチョウは成虫になると花蜜しか摂取しませんから固形の糞を排泄することはありない…はずです。 この定説が間違っていたのでしょうか?
  • ♀が未成熟の卵を産みかけたのかもしれません。 しかし未成熟だからといって、モンシロチョウの卵に特徴的な紡錘形が異常に歪んだりすることはないらしい。 
  • 蛹から成虫が羽化して翅を広げる際に使った羽化液(蛹便)が腹端で凝固したのでしょうか?  私はまだモンシロチョウの飼育経験がありませんが、モンシロチョウの羽化液(蛹便)は黄色っぽいらしい。 ところが、今回観察した♀個体は右前翅の翅頂が欠けていて、羽化直後ではなさそうです。 
  • 花粉などのゴミがたまたま腹端に付着しただけのような気がしてきました。 
  • モンシロチョウの交尾後、♂の精包(spermatophore)が♀の腹端外部に付着したまま残ることはありません。チョウ類の交尾では、♂が精包を♀の生殖器内部(bursa copulatrix)に挿入・移動させます。精包は、♀の体内の袋状器官(バルサ・コプラトリックス)内に完全に収められ、外部に露出することはありません。やがて精包は♀の体内で消化・分解されますが、殻(外被)は♀の体内に残ります。ウスバアゲハなど一部の昆虫では、交尾後に「交尾栓(スフラギス=sphragis)」と呼ばれる構造物が♀の生殖孔外部に貞操帯として形成されることがありますが、モンシロチョウでは形成されません。

今回もPerplexity AIとブレインストーミングしながら記事を書きました。

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