2017/10/28

冬の川で水浴するオナガガモ♂【HD動画&ハイスピード動画】冬の野鳥



2016年12月中旬・午後15:22〜15:30

川面に浮かんでいるオナガガモ♀♂(Anas acuta)の群れを見ていると、頭から勢い良く水中に潜ったり水面を翼で叩いたりして水浴びする個体がときどきいます。
水浴の後は伸び上がりながら羽ばたき、身震いして水を切ると、羽繕いをします。

後半は水浴行動を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:26〜)
派手に水飛沫を上げる水浴シーンは、スーパースローで見るのに絶好のテーマです。
水浴を始める前兆が全く分からないので、適当に長撮りを繰り返した映像から水浴シーンを抜き出してまとめました。
岸辺に近いところで水浴することが多く、なかなか全身を見せてくれないのが残念でした。

まとめた映像を見直すと、水浴してる個体はなぜか全て♂でした。
これはただの偶然なのか、それとも何か理由があるのでしょうか?
たとえば♀に魅せつけるアピールまたは♂同士の誇示行動(ディスプレー)という一面もあったりするかもしれません。
♀よりも♂の方がきれい好きなのかな?

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



ハスの花で採餌するオオマルハナバチ♀



2017年7月下旬・午前6:08〜7:09

早朝の蓮池で開花したばかりのハス(蓮)オオマルハナバチBombus hypocrita hypocrita)のワーカー♀が何匹も訪花していました。
ハスの花はとにかく花粉の量が豊富らしく、時間が経つほど体中が花粉にまみれてマルハナバチの種類を見分けるのにかなり難儀しました。(クロマルハナバチとオオマルハナバチで迷いました。)
後脚の花粉籠が空荷の個体と橙色の花粉団子を付けた個体がいます。

オオマルハナバチと言えば山地性という認識だったので、こんな平地で観察できるとは意外でした。
蓮池のすぐ近くに草木の生い茂った丘というか小山があるので、そこで営巣しているのかもしれません。

複数個体を撮影。
一緒に訪花していたミツバチおよびクロマルハナバチについては、それぞれ記事を改めて書きます。(映像公開予定)


2017/10/27

巣立ちの近いハシボソガラス雛の冒険:後編【2.5倍速映像:野鳥】



高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#28


2017年6月中旬

いつものようにハシボソガラスCorvus corone)の巣を微速度撮影で長時間監視していたら、巣立ち前の雛のとても興味深い行動が記録されていました。
前回の記事で紹介した10倍速映像から該当部分を抜粋して、2.5倍速まで速度を落としてみます。
リアルタイム(1倍速)まで速度を落とすと動きに残像が出て不自然になってしまうのです。

給餌後に雛が排泄した糞を持って親鳥が巣から離れると(@0:40)、4羽いる雛鳥のうち腕白な1羽の個体が、巣の右に張り出した鉄骨にピョンと進出しました。(@1:01)
その場で羽ばたき練習したり、足元の鉄骨のボルトを嘴でつついて悪戯したりしています。
強風に吹かれてバランスを崩し、慌てて羽を広げているようにも見えます。

やがて親鳥がまた帰巣し、巣に残った3羽の雛に給餌しました。(@1:41)
鉄骨に居る腕白な雛は、その様子を物欲しそうに見ています。
給餌を終えた親鳥が同じ鉄骨に並んで止まると、腕白な雛は親鳥を向いて軽く餌乞いしました。
腕白な雛が嘴を開けて鳴いた際に、口の中が赤く見えました。(カラスの雛および幼鳥の特徴)
微速度撮影の際に音声が録音されないのはカメラの仕様です。

もしかすると、この雛はそのまま巣立ちするのかな?と私は内心興奮しました。
しかし横で見ている親鳥は
餌で釣ることもなく、雛の巣立ちを促しているようには見えませんでした。
むしろ、危ないから早く巣に戻るよう叱ったのかな?(擬人化しすぎ)
もちろん、もし雛が飛び降りたら親鳥もすぐに追いかけて、茂みなど安全な場所まで雛を誘導するはずです。
やんちゃな雛も高さに怖気づいたのか、危なかっしい足取りながらも自力で鉄骨を伝い歩きして無事に巣へ戻りました。(@1:59)
それを見届けてから親鳥は鉄骨から飛び立ち、次の採餌へ出かけました。(@2:03)
雛の自立や成長を感じさせる行動が偶然撮れてラッキーでした。
欲を言えば、微速度撮影ではなく通常のHD動画でリアルタイムに録画できていれば最高でした。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



↑【おまけの映像】
1.25倍速
リアルタイム(1x)近くまで速度を落とすと動きにもっと残像が出て不自然になってしまいます。
微速度撮影はフレームを間引きして記録しているので、仕方がありません。

つづく→#29:雛に餌を与えるハシボソガラス(野鳥)


アメリカセンダングサの花蜜を吸うキタテハ秋型



2016年9月下旬

水辺に近い遊歩道の脇に咲いたアメリカセンダングサの群落で秋型のキタテハPolygonia c-aureum)が訪花していました。
この組み合わせは意外にも初見でした。
秋型は翅の先が尖っているのが特徴です。
翅をゆるやかに開閉しながら吸蜜しています。



2017/10/26

脱糞後に飛び立つキセキレイ♀【ハイスピード動画:野鳥】



2016年11月下旬・午後16:04

▼前回の記事
キセキレイ♀の羽繕い(野鳥)

夕方の山麓で柵の鉄パイプにキセキレイ♀(Motacilla cinerea)が止まっていました。
辺りをキョロキョロ見渡しながら尾羽を上下しています。

飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画で長撮りしてみました。
急に尾羽を持ち上げて白っぽい糞を4滴、排泄しました。
排便して体重を軽くすると、水平の鉄パイプを横に数歩ずれてから飛び立ちました。
羽ばたきながら柵から斜め下に飛び降りたようです。

後半は更に1/5倍速のスローモーションでリプレイ。

※ 薄暗い夕方で画質が粗いため、動画編集時に自動色調補正を施しています。



アベリアに正当訪花して吸蜜するクロマルハナバチ♀



2017年7月下旬


▼前回の記事 
アベリアの花で盗蜜するクロマルハナバチ♀

アベリア(別名ハナツクバネウツギ、ハナゾノツクバネウツギ)の生垣で忙しなく訪花しているクロマルハナバチBombus ignitus)のワーカー♀を観察していると、釣鐘型の花筒の入り口から潜り込んで吸蜜する個体もいました。
このように花の受粉を助ける採餌法を正当訪花と呼びます。
「舌が短く盗蜜癖がある」と称されるクロマルハナバチも、単純な話ではないようです。
おそらく正当訪花で蜜腺に舌がギリギリ届く個体がいるのでしょう。
アベリアの花筒の長さや捕獲したクロマルハナバチの舌の長さなどを地道に採寸すれば検証できるはずです。

撮影した2匹は、後脚の花粉籠に白い花粉団子を付けている個体と空荷の個体でした。
大型の個体は頭部と胸背が白い花粉で汚れています。

ある個体が外役中にアベリアの花筒の深さに応じて臨機応変に正当訪花と盗蜜行動を切り替えるのかどうか、気になるところです。
残念ながら、この生垣ではあまりにも蜂の数が多い上に飛び回る動きが早過ぎて、追跡の途中で見失ってしまいました。
外役の経験豊富な個体が学習の結果として盗蜜を覚えるのかな?
生まれつき舌の短い個体が盗蜜しがちなのでしょうか?
それとも気紛れな日和見主義なのでしょうか?

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※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。





2017/10/25

巣立ちの近いハシボソガラス雛の冒険:前編【10倍速映像:野鳥】




高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#27


2017年6月中旬・午後16:20〜17:26

ハシボソガラスCorvus corone)の親鳥が共働きで巣に通って4羽の雛に給餌する様子です。

前半は通常のHD動画で撮影したもので、給餌を1回記録しました。
食後に雛が排泄した糞を受け取ったようで、出巣する親鳥の喉袋が膨らんでいます。

後半(@0:41〜)は微速度撮影で63分間、長撮りしました。
10倍速の早回し映像でご覧ください。
計14回、給餌しました。
親鳥を待つ間、暇を持て余した雛鳥はいつものように、各自で羽繕いしたり羽ばたきの自主練をしたりしています。

さて、後半の10倍速映像を注意深くご覧になって、いつもと違う雛の行動に何かお気づきになられましたでしょうか?
親鳥の留守中に1羽の腕白な雛が巣を離れて右の鉄骨まで移動したのです。
横に張り出した鉄骨で羽ばたき練習したり、帰巣した親鳥とその雛が鉄骨に並んで餌乞いしたので、そのまま巣立ちするのかと期待しました。
ところが、しばらくすると兄弟姉妹の居る巣へ自力で無事に戻りました。(@2:35〜2:53)
雛の自立・成長を感じさせる行動が偶然撮れてラッキーでした。
詳しくは次回。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


つづく→#28:後編


ヤクシソウの花蜜を吸うキタキチョウ



2016年11月中旬

峠道の道端に咲いたヤクシソウの群落でキタキチョウEurema mandarina)が訪花していました。
翅を閉じて吸蜜しています。
晩秋の強い日差しを浴びて、翅の模様が透けて分かりにくくなっています。

この日は里でも山地でも活動している蝶はキタキチョウばかりでした。
他種の蝶はもう死に絶えたか越冬に入ったのでしょう。



2017/10/24

ハシボソガラス雛の羽ばたき特訓と羽繕い(野鳥)



高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#26


2017年6月中旬・午後16:14〜16:23

ハシボソガラスCorvus corone

2日ぶりに様子を見に来ると、雛4羽とも未だ巣立ちせずにいました。(雛鳥の数は3羽ではなく4羽でした
親鳥♀♂は依然として雛に給餌するため、せっせと巣に通っています。

給餌を終えた親鳥が巣の左横の鉄骨から飛び立ち、鉄塔の天辺から西に伸びる高圧線に止まり直しました。
ここは親鳥が気に入っている監視場所の一つなのです。

親鳥が留守の間、雛が元気に羽ばたき練習を始めました。
自主トレの合間には、自分でのんびり羽繕いしています。
強風に煽られて雛の羽が逆立って見えます。

動画には撮れていないのですが、縄張りを監視していた親鳥が高圧線から飛び立つと、領空侵犯したトビをモビングしに急行しました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#27:巣立ちの近いハシボソガラス雛の冒険:前編【10倍速映像:野鳥】



アベリアの花で盗蜜するクロマルハナバチ♀



2017年7月下旬

アベリア(別名ハナツクバネウツギ、ハナゾノツクバネウツギ)の生垣でクロマルハナバチBombus ignitus)のワーカー♀も訪花していました。
クロマルハナバチと言えば舌が短く盗蜜の常習犯として悪名高いマルハナバチです。

あまりにも忙しなく花から花へ飛び回るので分かりにくいのですが、スロー再生すると確かに盗蜜していました。
釣鐘型の花筒の入り口から潜り込んで正当訪花するのではなく、花筒の根本に外側から穿孔し吸蜜しているのです。

それにしても、クロマルハナバチ♀が花筒に着地したときに盗蜜する気満々だったのに、なぜ「この花には蜜がもう無い」とすぐに分かるのか、不思議でなりません。
最近に訪花した他のハチの残り香があるのか、それとも盗蜜痕(穿孔)の有無を調べているのですかね?

複数個体を撮影。
映像をよく見ると、後脚の花粉籠に白い花粉団子を付けている個体が中には居ます。
これは一体何の花粉なのでしょうか?
盗蜜だけしているのなら雄しべに触れることはありませんから、体も花粉で汚れず花粉籠は空荷のはずです。(実際にそのような個体もいます)
同一個体が正当訪花と盗蜜を臨機応変に切り替えながらアベリアの花で採餌(吸蜜、集粉)しているのでしょうか?

つづく→アベリアに正当訪花して吸蜜するクロマルハナバチ♀

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2017/10/23

セアカツノカメムシ♀の擬死落下と起き上がり運動



2016年10月下旬

峠道の横で美しく紅葉したヌルデの葉と葉の間にセアカツノカメムシ♀(Acanthosoma denticaudum)が隠れていました。
真っ赤な葉をそっとめくってみると、セアカツノカメムシは慌てて動き出しました。
カメムシの体に触れた訳ではないのに、警戒して脚を縮め葉から転がり落ちました。
緊急避難のための擬死落下ですね。

路上を歩いて逃げて行くカメムシをしつこく追いかけて、仰向けに裏返してみました。
腹端下面にハサミが無いので♀と確認できました。
舗装路で起き上がるのに苦労したものの、なんとか自力で寝返りを打って起き上がることができました。
こんな悪戯をしてみても、なぜか臭気を放つことはありませんでした。



ヘクソカズラの花で獲物を探すセグロアシナガバチ♀



2017年7月下旬

民家の板塀に蔓延るヘクソカズラの群落でセグロアシナガバチPolistes jokahamae)のワーカー♀が飛び回っていました。
前伸腹節に黄色斑が無いのでキアシナガバチではなくセグロアシナガバチと判明。

花蜜目当てだとしたら盗蜜するのではないか?、と気になって見ていると、どうやら獲物を探索しているようです。
例えばホシホウジャクという蛾の幼虫などがヘクソカズラを食草にすることが知られています。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


2017/10/22

オオハンゴンソウの花蜜を吸うオオハキリバチ♀



2016年10月上旬

山麓の農村で道端に咲いたオオハンゴンソウオオハキリバチ♀(Megachile sculpturalis)が何匹も訪花していました。
飛ぶのが億劫な個体は、隣の花へ渡り歩いていました。
同じ花で2匹が吸蜜しても互いに寛容で、喧嘩にはなりませんでした。
腹面のスコパ(集粉毛)に花粉は付けていません。

複数個体を撮影。


【追記】
この植物はハチミツソウではなくてオオハンゴンソウですね。
遅ればせながら訂正しておきます。




アベリアの花で盗蜜するクマバチ♀



2017年7月下旬・午前8:08〜8:15

アベリア(別名ハナツクバネウツギ、ハナゾノツクバネウツギ)の生垣でキムネクマバチ♀(Xylocopa appendiculata circumvolans)が訪花していました。
クマバチといえば盗蜜行動の常習犯として有名です。
採餌シーンをよく見ると案の定、正当訪花せず常に釣鐘型の花筒の根本に穿孔して花蜜を吸っていました。
雄しべに触れることがありませんからクマバチの体も花粉で汚れず、後脚の花粉籠が空荷なのは当然です。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



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