2025/12/10
リョウブの花で見張りクマバチを縄張りから追い払うキアゲハ夏型♂
2025/12/08
猛暑日に側溝を流れる家庭排水を飲むセイヨウミツバチ♀の群れ【集団吸水】
2025/12/06
ヒヨドリが食べかけた青リンゴ落果に群がって吸汁するクロヤマアリ♀
写真を拝見しました。これは 鳥による食痕(ほぼ確実にヒヨドリ類、あるいはムクドリ/ツグミ類) と判断できます。
ニホンザルの可能性は非常に低い形状です。以下、写真から読み取れるポイントを整理します。
◆ 判定:鳥(ヒヨドリなど)でほぼ確定
理由は以下の特徴が一致するためです。
1. 食痕が“深くえぐられている”
サルは面を削るようにガリガリ食べるため、
・平らな削り面
・幅のある齧り跡
が残ることが多いです。しかし、写真の果実は
縦方向に深く掘り込まれた不規則なくぼみ
中心が空洞化している(鳥の定番パターン)
完全に鳥の典型的パターンです。
2. 穴の縁がギザギザで、“つつき跡”の集合になっている
写真をよく見ると、
外縁が“歯型”ではなく、複数の小さな尖った跡が連続しています。これは
細いクチバシで小孔を連続してあけ、そこから掘り進めた結果
で、鳥以外にはまず見られません。
3. 入口が比較的小さい(サルならもっと大きく破る)
ニホンザルがリンゴを齧ると、
開口部はもっと広い
一度に広く削るため、ここまで“局所的に深い穴”にならない
写真のような
小さめの開口 → 奥がえぐれて拡大
という形は鳥の習性と一致します。
4. サルなら芯や種の付近も噛むが、これは果肉中心部のみを掘っている
鳥は「柔らかく湿った果肉」を好んで食べ、
芯や種はあまり触りません。写真では
皮のすぐ裏よりも内部の果肉だけ深く掘られている
まさに鳥の食べ方です。
5. 時期的にもヒヨドリがリンゴを突き始める季節
9月上旬は果樹園周辺に
ヒヨドリ
ムクドリ
シロハラ・ツグミ類の初期個体(年により)
がリンゴ落果をよく突きます。
未熟で酸味が強くても、果汁さえあれば普通に食べます。
◆ 結論
最初にこのリンゴを食べたのは、鳥(ほぼヒヨドリ)と断定できます。
ニホンザルの痕跡ではありません。
カラス(ハシボソガラス・ハシブトガラス)の可能性も検討する必要がありますが、
**この食痕はカラスでは“ない可能性が高い”**と言えます。
理由は、写真の食べ方の形状がカラスの典型的な食痕と一致しないためです。以下に、写真を根拠とした「カラスではない理由」を整理します。
◆ カラスでないと判断できる主な根拠
1. カラスは皮を大きく破り、開口部を広くする傾向が強い
カラスがリンゴを食べるときは、
まず皮を大きく裂く
開口部がかなり広い(直径5~6cm以上になることも)
一度につつく力が強い
外側から大胆に削り取る
写真のような
**開口部が比較的小さく、しかも“深く掘り下がる”**形はカラスには珍しい。ヒヨドリ・ムクドリは
「小さな穴 → 内部へ深く掘り込む」
という食べ方をするため、この形状と一致します。
2. カラスの食痕は“丸く大きくえぐれた浅い穴”になりやすい
カラスは、硬い果実でも
“ガバッ”と皮ごと食い破る
大きな浅い凹みをつける
そのため、開口部の形は
楕円で広く、浅く広がった削り跡になるのが一般的です。一方、写真の食痕は
奥行きが深い
外側より内側が広がる
穴の縁が細かくギザギザ
これはカラスより小型鳥類(ヒヨドリ・ムクドリ)の典型的な痕跡です。
3. カラスは“芯”までバキッと食べることが多い
カラスは雑食で咥内操作も得意なので、
果実の芯
種
隔壁部分
も大胆に破壊します。
しかし写真では、
芯付近があまり崩されていない
果肉の柔らかい部分だけを掘っている
これはヒヨドリに非常によく見られる食べ方です。
4. 穴の縁の“細かいギザギザ”はカラスの嘴跡ではない
カラスの嘴は太く、跡は以下のようになります:
直線的で太い刻み
くちばし先端の「二股形」跡は残るが精細ではない
不規則なギザギザがこんなに細かく連続することはない
しかし写真の縁は、
小さな尖り跡の集合
→ 小~中型鳥(ヒヨドリ・ムクドリ)の嘴形状と一致。
5. 掘り進められた内部の果肉の“柱状の残り方”が小鳥型
内部の果肉に残っている“柱状の突起”は、
小さい嘴で少しずつ削ったときの典型的残り方
カラスのような大きな嘴ではもっと滑らかに破壊される
つまり、内部構造が小鳥の削り方に一致しています。
◆ 結論
写真の痕跡から判断すると、
**カラスが最初に食べた可能性は低く、
ヒヨドリ・ムクドリ・ツグミ類など中型の果実食鳥が最有力**
と推理できます。
話が本題から外れますが、「リンゴは被食型の種子散布か?」とChatGPTに確認したところ、「リンゴの祖先種であっても動物散布型とは言い切れない」という意外な回答が返ってきました。
最新のChatGPTで深い推論をすると、そういう(我々の素朴な直感に反した)結論になるのかもしれません。
AI特有のもっともらしい嘘(ハルシネーション)かどうか私には判断できないのですが、別のAI(GeminiとPerplexity)では被食型の種子散布という回答でした。
何が言いたいかと言うと、AIの回答を鵜呑みにしてはいけません。
もちろん、複数のAIの多数決で決めるというのも、それだけでは信用できません。
2025/12/04
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巣材の泥玉を作る砂利道で争うスズバチ♀の謎
砂利道でスズバチ2匹の雌が巣材(泥団子)をめぐって小競り合いしていた場合、次のような可能性が考えられます。
巣材の資源防衛・強奪行動の可能性
ドロバチ類は泥団子などの巣材を使って巣を作りますが、巣材自体が「限定資源」となる場面は局所的・一時的にだけ見られることもあります。sharing-tech
しかし、広く泥や水分が得られる状況では、巣材資源の強い占有や防衛行動は通常あまり観察されません。hachi-kujyo+1
一方、個体によっては巣材を失敬(横取り)する、あるいはすでに作った泥団子を持ち去るといった行動が、極めて稀に観察されることもあり得ますが、これが定常的な「労働寄生」として成立しているという生態学的な報告はドロバチ類・スズバチではみられません。sharing-tech+1
小競り合いの直接的な要因
2個体が泥団子製作・運搬中に至近距離で遭遇した場合、お互いのスペース確保や接触回避、あるいは巣材・巣作りの作業場の「一時的な所有権主張」として小競り合いが発生することがあります。hachi-kujyo+1
これは「資源防衛」とまではいかず、むしろ偶発的・局所的な接触による攻撃・排除行動であり、自然界では他の単独性ハチ類にも時折見られます。sharing-tech
巣材強奪=労働寄生?
スズバチの成巣や巣材調達の過程で、他個体の産み出した泥団子を本格的に奪って利用する、またはそれが系統的な「種内労働寄生」として認められる現象は、専門文献でも報告されていません。hachi-kujyo+1
観察された争いも、資源強奪型の労働寄生ではなく、たまたま同時に同じ場所で巣材を扱っていた際の短期的な競合や排除行動とみなされます。sharing-tech+1
したがって、「巣材の資源が豊富なのに小競り合いが発生した」のは、局所的な行動圏の重複や一時的なスペース争いが主要因であり、スズバチ種内で「泥団子の労働寄生が生態学的に確立している」という証拠は現在のところありません。稀に一過性の泥団子の強奪が起きることも考えられますが、これはあくまで例外的な偶発行動といえます。hachi-kujyo+1
※【追記】
スズバチの生息環境には巣材の土が無尽蔵にあるという私の認識がそもそも間違っているのかもしれません。
スズバチ♀が作り始めた泥巣から遠くない所で、巣材に適した土が得られる採土地点は意外に限られている可能性があります。
だとすれば、採土場で他の個体が貴重な巣材資源を集めていたら気が気ではなくて、できれば追い払いたくなるのも納得です。
2025/11/14
木造の屋根裏に引っ越してきたモンスズメバチのコロニー(夏に二次巣を形成)
巣の引っ越し(nest relocation)
モンスズメバチとキイロスズメバチにおいて越冬後の女王蜂によって狭い空間に巣が創設された場合、巣の発達に応じて広い場所に新たな巣を造り移動すること。最初の巣を母巣(primary nest)、後の巣を移動巣(第二次巣:secondary nest)という。 (小野正人『スズメバチの科学』p171より用語の解説を引用)
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シュレーゲルアオガエルの死骸に群がるオオヒラタシデムシとクロオオアリ
ヒメジョオンの花蜜を吸うヤノトガリハナバチ♀
労働寄生性のハナバチは、宿主の集めた花粉を利用するために、自分で集める必要がなく、花粉運搬毛(スコパ:しぐま註)は退化している。 (横井智之『ハナバチの教科書 』p74〜75より引用)
(ヤノトガリハナバチは)顔面の毛は黄褐色(多種は灰色に近い)であることでも区別できる。 (『日本産ハナバチ図鑑』p295より引用)
2025/10/17
オオバギボウシの花で穿孔盗蜜を繰り返すクマバチ♀【FHD動画&ハイスピード動画】
2025/10/11
マミガサキアザミの花で採餌するハナバチの一種がキマダラセセリに体当たり(占有行動?)
ハナバチが他の昆虫(例:チョウ)に体当たりして花から追い払う行動は、偶発的な衝突だけでなく、実際に蜜源植物や採餌資源を守る「占有行動」や「排除行動」として観察されることがあります。
ハナバチによる訪花虫の排除行動
多くのハナバチ(特に大型のミツバチ、マルハナバチ、単独性ハナバチ)は、給餌・繁殖資源である花が限られている場合、近づく他の花訪者(チョウ、ハエ、別種あるいは同種のハチ)に対して「アタック」や「体当たり」、威嚇飛翔、時に追い払いを行うことがある。
こうした行動は「餌場の占有(resource guarding)」または「テリトリアル(territoriality)」と呼ばれ、特に蜜源が限られる状況や豊富な蜜・花粉を持つ花で顕著に見られる。
チョウ以外にも、ハナアブや他の花訪問性昆虫に対してしばしば見られる。
偶発的な衝突との区別
偶然の衝突事故も、蜜源の上で訪花昆虫が多い場合や、花での動きが重なると時折発生する。
しかし、特定のハナバチが意図的に直線的に飛んで相手にぶつかり、相手が花から離れた場合は「攻撃的な排除行動」の可能性が高い。
一節には、マルハナバチ属では蜜源の縄張りを主張するため、積極的に他個体を威嚇または追い払い、同じハチ同士でも激しい排除が観察される。
まとめ
ハナバチが他の昆虫を花から追い払う行動は、「蜜源防衛(占有)行動」として複数の研究で記録されています。観察した現象が意図的に思われた場合、偶発的な事故ではなく、資源の独占のための進化的に適応した行動と考えて問題ありません。
参考文献・補足
より詳細な行動や具体的な種例が知りたい場合、英語では"bee territoriality at flowers"や"bee aggressive displacement behavior"などが文献検索キーワードとなります。
: 複数のハチ種で花上の他昆虫への攻撃的排除行動が報告されている専門文献
: マルハナバチの“餌の独占行動・追い払い”観察例
: 訪花生物間の資源競争、蜜源独占行動を扱った研究レビュー
観察された「ハナバチがセセリチョウに体当たりしたが、ハナバチ自身が逃げてしまい、結局セセリチョウが同じ花に戻った」という事例は、蜜源の占有(競争)行動や排除行動が必ずしも成功するとは限らないこと、そして花上での種間相互作用が一方的でないことを示しています。knowledge.carolina
占有・排除行動の「失敗」もある
ハナバチが他の昆虫(例えばチョウ)に対して追い払いや体当たりを試みても、相手があまり驚かなかった場合や、逆にハナバチ自身が脅威を感じて離脱することは珍しくありません。knowledge.carolina
特に、相手(この場合セセリチョウ)が比較的動じずに花に留まった、あるいはハナバチが意外な反応を示して逃げる、といった現象は、「競争的排除が必ず成立するわけではない」「個体の性格や状況によるバリエーションがある」ことを反映しています。plantsciencejournal+1
花上での昆虫間関係の多様性
花上の昆虫間でみられる占有・競争行動は、状況や個体の強さ・行動特性により結果が異なり、排除が失敗する場合も実際に観察されています。plantsciencejournal+1
セセリチョウの多くは花の上で動じずにとどまりやすく、ハナバチもサイズや性格によっては「威嚇してみたが自分が驚いて退く」ことが起こり得ます。knowledge.carolina
まとめ
蜜源をめぐる占有・排除行動は多くの訪花昆虫で見られますが、必ずしも「排除に成功する」とは限らず、失敗例や挙動にバリエーションがあることは生態的に自然な現象です。今回のケースも、実際のフィールド観察例として重要な「行動の幅」の一端です。plantsciencejournal+1
【アフィリエイト】