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2026/04/14

オドリコソウの花で採餌するトラマルハナバチ創設女王

 

2024年5月上旬・午後15:20頃・晴れ 

農村部の道端に咲いたオドリコソウの群落でトラマルハナバチ♀(Bombus diversus diversus)が忙しなく訪花していました。 
この時期はまだワーカー♀ではなく、創設女王と思われます。
正当訪花を繰り返し、吸蜜して回る蜂は、後脚の花粉籠に少量のクリーム色の花粉団子を付けています。 


関連記事(10年前の撮影)▶ オドリコソウの花蜜を吸うトラマルハナバチ♀

2026/04/10

ヤマザクラの花で採餌するクロマルハナバチの創設女王

 

2024年4月中旬・午後12:45頃・くもり 

里山の西向き斜面の廃道沿いに咲いたヤマザクラクロマルハナバチBombus ignitus)の創設女王♀が訪花していました。 
あまりにも忙しなく花から花へと飛び回っていたので、1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:20〜) 
吸蜜する後脚の花粉籠に少量の橙色の花粉団子を付けていました。 

関連記事(3年前の撮影:花粉籠は空荷)▶ 山桜の花で採餌するクロマルハナバチ創設女王 


女王蜂にしては小柄な個体なので、早く羽化したワーカー♀かもしれません。 
しかし、いくら暖冬だったとは言え、さすがに4月中旬に働き蜂が羽化するのは考えにくい気がします。 
越冬明けの創設女王で、たまたま小型の個体だったのでしょう。 
(それとも、コマルハナバチBombus ardens)創設女王の可能性もありますかね?)

2026/04/04

オオヤマザクラの花で採餌するニホンミツバチ♀

 

2024年4月中旬・午後15:35頃・晴れ 

民家の裏庭で満開に咲いたオオヤマザクラニホンミツバチApis cerana japonica)のワーカー♀が訪花していました。 
吸蜜して回る蜂の後脚を見ると、花粉籠に濃い黄色の花粉団子を満載しています。 

ニホンミツバチの個体数が少なく、春風で枝が揺れて悪条件だったので、じっくり撮れませんでした。 
仕方がないので、1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:18〜)


【アフィリエイト】

2026/04/02

ブロック塀の上を群飛するフタモンアシナガバチ♂:探雌飛翔と誤認求愛【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2024年10月中旬・午後12:25頃・晴れ 

秋晴れの昼下がりに、民家の庭を取り囲むブロック塀の上に沿ってフタモンアシナガバチPolistes chinensis antennalis)の雄蜂♂が何匹も飛び回っていました。 
ブロック塀の上に止まって休憩している個体をよく見ると、顔(頭楯)が白くて触角の先端がカールしているので、雄蜂♂と見分けられます。 

繁殖期の群飛とかレック(集団お見合い場)と呼ぶには♂の個体数が少なかったのですが、交尾相手の新女王を探して飛び回っているようです。 
巣から飛び立った新女王が来るのを今か今かと待ち構えているのでしょう。 
雄蜂♂たちは、まるでラインセンサスするように、ブロック塀の上を低空で往復しています。 
アシナガバチの交尾は早い者勝ちらしいなので、雄蜂♂はとにかく焦っています。 
とにかく同種の蜂なら何でも飛びかかって交尾を挑もうとします。 
触れてみて初めて相手の性別が分かるようです。 
相手の性別を遠くからじっくり見極めてから求愛するのでは、他のライバル♂との♀獲得競争に負けてしまうのでしょう。 

フタモンアシナガバチ♂の探雌飛翔を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:36〜) 
複数個体の雄蜂♂が、ブロック塀の上を間隔を開けて低空で飛び交っています。 
直線状に飛ぶだけでなく、たまに途中で進路変更することもありました。 
先行個体に追いつきそうになったら減速していました。 
2匹の雄蜂♂が空中ですれ違った直後に、片方の個体が減速して相手を振り返りましたが、追いかけることはありませんでした。(@1:03〜) 

飛び疲れた♂がブロック塀の上に着陸して休んだり身繕いしたりしていると、飛来した別個体の♂がいきなり襲いかかりました。(誤認求愛) 
相手も雄蜂♂だと分かると、すぐに離して、相次いで飛び去りました。(@3:18〜3:25) 
ライバル♂を攻撃して縄張りから追い払った、という訳ではありません。 

ブロック塀の上で並んで仲良く日光浴(♀を待ち伏せ?)していた2匹の雄蜂♂には、体格に個体差がありました。 
幼虫期の給餌量に応じて、羽化した後の体格に差が出るのでしょう。 

松浦誠『社会性ハチの不思議な社会』p74-75によれば、
日本産のアシナガバチ類の交尾は、9〜10月の晴天の日の日中、午前10時から午後1時ごろまでのあいだ、となっている。 種類によって、交尾のおこなわれる場所とその方法が異なり、つぎのような行動型に区別される。(1)巣口待ち伏せ型、(2)一定コース飛びまわり型、(3)縄張り型、(4)空中交尾型 そしてフタモンアシナガバチは「♂は、樹冠の頂部、林縁、山道にそって一定のコースを飛びまわり、そこを通過する新女王をとらえて交尾する」タイプ(2)

私は未だにアシナガバチの群飛からの交尾行動を野外で観察できたことがありません。
毎年探し歩いているのですが、なかなか幸運に恵まれません。


関連記事(5、11、14年前の撮影)▶  


【アフィリエイト】

2026/03/29

晩秋の陽射しを浴びつつ身繕いするモンスズメバチ♂(腹部斑紋の変異個体)

 

2024年11月中旬・午後12:55頃・晴れ 

里山の尾根道で苔の上に裏返った落ち葉(コナラまたはミズナラ)があり、その上にモンスズメバチVespa crabro flavofasciata)の雄蜂♂が乗っていました。 
触角の長い雄蜂♂で、腹部の黒い斑紋が波打たない個体変異のようです。 


落ち葉の上でぐるぐると方向転換してから、身繕いを始めました。 
前足で顔を拭ってから舐め、触角を前足で拭いました。 
後脚を擦り合わせ、後脚で腹部を擦りました。 

いつものように、モンスズメバチ♂が飛び立つ瞬間をハイスピード動画に撮ろうとしたら、カメラが電池切れになり、逃げられてしまいました。 
左側の翅だけやや半開きだったので、飛べない個体なのかと案じていたら、重低音の羽音を立てて無事に飛び去りました。 
交尾相手の新女王を探しに行ったのでしょう。

この尾根道では毎年のようにモンスズメバチを見かけるので、どこか近くに営巣木や樹洞がありそうです。 

2026/03/25

巣材としてヌスビトハギの葉を切り抜くハキリバチ♀のNG集【FHD動画&ハイスピード動画】

 



2024年8月上旬・午後12:30頃・晴れ 

里山で湧水湿地帯の周囲にあるスギ植林地の林床でハキリバチ科の一種の♀がヌスビトハギの葉をくり抜いてせっせと巣材を集める様子を撮影していると、必ずしも毎回スムーズに葉片を切り取ってはいないことが分かりました。 


シーン1:(@0:00〜) 
ヌスビトハギの葉の縁にしがみついて大顎で丸く切り抜き始めたのに、私がカメラのレンズを近づけたらピントが合う前に飛び去ってしまいました。 
警戒したのか、それとも葉に触れてみて初めて状態が巣材として気に入らなかったのかもしれません。 
1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 

※ 蜂の羽音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


ハキリバチ♀のNGシーンと言っていいのか分かりませんが、240-fpsのハイスピード動画でも面白いシーンがいくつか写っていました。 

シーン2:(@0:22〜) 
せっかく長楕円形に切り抜いたヌスビトハギの葉片を抱えて飛び立とうとしたら、葉から転がり落ちてしまいました。 
それでも大事な荷物を落とすことなく、なんとか空中で体勢を立て直すと、ホバリング(停空飛翔)しながら定位し、巣の方向へ飛び去りました。 


シーン3:(@1:59〜) 
慌てて撮り始めたので、蜂にピントがしっかり合っていません。(奥ピン) 
ハキリバチ♀は、ヌスビトハギの葉の中でも、すでに切り抜き穴がある葉を選んでいるようです。 
巣材植物をなるべく無駄なく利用するというよりも、巣材に適した葉をいちいち吟味する手間が省けるからでしょう。 

今回はなぜか作業の終盤で中断すると、切りかけの葉片を手放し、次の葉を探しに飛び去りました。 
素人目には、切り取りに失敗したようには見えないのですけど、「弘法も筆の誤り」ならぬ、「ハキリバチも大顎の誤り」ということがあるのですね。 
私が邪魔したせいではないと思います。
撮影を続けたまま私が立ち上がると、奥ピンが解消され、ハキリバチ♀の探索飛翔がしばらく写っていました。 


シーン4:(@3:48〜)
スビトハギの葉から今回は大雑把な形状で切り取っています。 
切り取り作業中に姿勢を崩してしまったせいかもしれません。 
葉片を抱えたまま完全に切り落としても、下にある別な葉が蜂ごと受け止めました。 
これはイレギュラー(想定外)な事態です。
ハキリバチ♀は、上下逆さまの状態からどうやって立ち直るのでしょうか? 
抱えた葉片をくしゃくしゃに丸め、足を使って根返りを打つように下の葉から転がり落ちながら、羽ばたいて飛び去りました。 


【考察】 
昔ながらの『ファーブル昆虫記』などを読んでいると、昆虫の本能行動は生まれつき完璧な印象を受けるのですが、実際ハキリバチ♀は葉片を切り抜く際に色んな失敗もしていて微笑ましいです。 
臨機応変な対応に感心しました。 

クズハキリバチ♀との比較 

2026/03/19

ボケの花に潜り込んで吸蜜していたアリが後から採餌に来たセイヨウミツバチ♀を追い払う【占有行動】

 

2024年4月中旬・午後14:25頃・晴れ 

道端の生垣に咲いたボケ(木瓜)の赤い花で採餌するセイヨウミツバチApis mellifera)のワーカー♀を観察していたら、興味深いシーンが撮れていました。 



ボケに訪花していたのはミツバチだけではなく、アリ(種名不詳)も来ていました。 
アリは花の奥に潜り込んで、花蜜を舐めているようです。 
(ミツバチは花粉も集めます。)
後から飛来したセイヨウミツバチ♀がアリの目の前でホバリング(停空飛翔)しても、うろつくアリは強気で逃げませんでした。 

次のシーンはもっと面白いです。 
ボケの花に頭を深く突っ込んで蜜腺を舐めていたセイヨウミツバチ♀が急に慌てて飛び去りました。 
1.5倍に拡大した上で、1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみましょう。(@0:18〜)
どうやら花の奥に潜んでいた先客のアリに噛みつかれて追い払われたようです。 

※ 蜂の羽音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


【考察】
ミツバチの方がアリよりも体格では圧倒的に勝りますが、蜜源植物を巡る争いではアリが勝ってミツバチを追い払うことが分かりました。(占有行動、種間の干渉型競争) 
ミツバチは毒針をもっていますが、一度使うと自分が死んでしまうので、巣を守るときにしか使えません。 
それに、アリは飛べなくても小さくてすばやく逃げ回るので、ミツバチが刺し殺すことも無理でしょう。
ミツバチには翅がありますから、機動力を活かして花から花へ飛び回り、効率的に採餌することでアリに対抗しているのでしょう。(消費型競争)
アリがボケの花に来ても、多くの場合はすでにミツバチによって吸蜜された後になるのです。

2026/03/10

カモシカの溜め糞場で見つけたスッポンタケ【キノコ】

2024年11月中旬・午後12:30頃・くもり 

里山で渓谷沿いのスギ植林地にあるニホンカモシカCapricornis crispus)の溜め糞場sr1を定点観察に来ました。 
最近カモシカは通ってきてないようで、薄暗い林床に新鮮な糞粒は見つかりませんでした。 

嬉しいことに、カモシカ溜め糞場sr1のすぐ横で、スッポンタケの立派な子実体を見つけました。 
長い柄が地表すれすれに倒伏しながらも伸びていました。 





真っ白な柄の先端部で深緑色の粘液に覆われたグレバに鼻を近づけて匂いを直接嗅ぐと、アンモニアのような弱い刺激臭がしました。 
不思議なことに、悪臭を放つグレバにハエ類は1匹も群がっていませんでした。 
晩秋(11月中旬)の山中とは言え、正午過ぎで気温はそれほど低くなかったので、やはりスギ林は昆虫相が貧弱なようです。
見つけたときには周囲をシダの群落に囲まれていたので風通しが悪く、グレバの匂いが拡散しにくかったのかもしれません。




周囲のシダ植物やスギ落ち葉などを慎重に取り除いてから、改めてスッポンタケの写真を撮りました。 
スッポンタケの白い柄の根元付近で、スギの落ち葉が真っ白な菌糸が覆われていました。


15cm定規を並べて採寸







薄暗い林床で撮影している間は気づかなかったのですが、ストロボを焚いて撮った写真を帰宅後に拡大すると、微小なアリがグレバに来ていました。 
このアリの種名を知りたいので、こんな写真でも見分けられる方がもしいらっしゃいましたら、ぜひ教えてください。 





今季見つけた2個目のスッポンタケが成長・分解する様子を再度タイムラプス撮影すべきか迷いました。 
スッポンタケの柄はおそらく既に伸び切っているようです。
  1. この地点ではスッポンタケのグレバにハエ類が全く誘引されないのか? 
  2. グレバから胞子を放出し終わった後は、子実体の柄が前回と同じくポキリと自然に折れるのか? 
  3. スッポンタケを食べに来るナメクジやカタツムリはいるか?
という3つの疑問を確かめたかったのです。 

関連記事(1週間に平地で撮影)▶ 

しかし山行で疲れていた私は、離れた場所に設置してあるトレイルカメラを取り外して持ってくるのが億劫で、やりませんでした。 

当地のスッポンタケは、晩秋の11月に見つけやすい(よく発生する)のでしょうか。
それとも、私がスッポンタケを最近発見したばかりだったので、フィールドでまた見つける眼力が養われたのかもしれません。


【考察】 
今回見つけたスッポンタケについて、Perplexity AIに色々と質問してみました。 

Q1: スッポンタケの子実体を、ニホンカモシカの溜め糞場の近くで見つけました。これは偶然だろうか? それとも、いわゆるアンモニア菌のようにスッポンタケも動物の排泄物(獣糞)を栄養として育つことがあるのか? 


A1:  スッポンタケ科は基本的に「豊富な有機物を含む腐植・マルチ・堆肥」由来の腐生菌で、典型的なアンモニア菌リストには挙がっておらず、「糞専属」というタイプではなさそうです。agcrops.osu+2

スッポンタケの好む環境

  • スッポンタケ(Phallus impudicus など stinkhorn 類)は、腐った木片、落ち葉、マルチ、堆肥、よく肥えた土壌など、有機物に富む場所でよく発生するとされています。mdc.mo+2

  • 栽培法でも、基質としてオガ粉・木質マルチなどを用いており、特に糞や尿を必須とする記述はありません。patents.google+1

アンモニア菌との対比

  • 典型的なアンモニア菌は、タヌキ糞場やモグラ雪隠、人・犬の放尿跡など、「たんぱく質分解後のアルカリ性・高窒素パッチ」に局在して発生する種群として整理されています。jstage.jst.go+2

  • これらは「糞・尿由来のアンモニアが主なキー要因」であるのに対し、スッポンタケ類は「広く有機物に富む腐植環境」で見られるとされており、アンモニア菌として扱われてはいません。soil.evs.buffalo+1

カモシカ溜め糞場との関係の解釈

  • ニホンカモシカの溜め糞場は、局所的に有機物・窒素・微生物量が高いパッチであり、周辺の腐植・落ち葉層の分解が進みやすい環境になっていると考えられます。

  • スッポンタケがその近くに出ていたのは、「動物糞を一次基質としたアンモニア菌」というより、「糞場によって肥沃化・保湿された落ち葉・腐植パッチをうまく利用した腐生菌」という位置づけで見るのが妥当そうです。agcrops.osu+1



Q2: 山林で見つけたスッポンタケの子実体にアリが群がっていた。スッポンタケのグレバが悪臭でハエを誘引するのは有名だが、アリについては知られているか? 

A2:  スッポンタケのグレバにアリが群がるという観察はよくあるようですが、「アリを利用した胞子散布」が機能的に示された研究報告は見当たりませんでした。wikipedia+1

既知の散布様式

  • スッポンタケ科は「強い悪臭を放つグレバでハエ類を誘引し、身体表面や消化管を介して胞子を拡散させる」“虫散布型(主に双翅目)”として記載されています。tonysharks+2

  • 一般向け解説・図鑑レベルでも、誘引対象として一貫してハエ類が挙げられており、アリへの特記は見当たりませんでした。morinowa.exblog+2

アリが集まる理由として考えられること

文献・図鑑類で明示的な説明は見つかりませんが、観察事例から推測できる可能性としては以下がありえます(いずれも仮説レベルです):

  • グレバ中の糖・脂質・アミノ酸などを「餌」として摂取している可能性(腐肉・腐敗果実などに来る雑食性アリと同様の行動)。

  • グレバに集まったハエや他の小昆虫をアリが捕食・スカベンジャーとして利用している可能性。

  • 強烈な匂いに対する単なる探索行動の結果として、一部のアリが集まっているだけの可能性。

現状、これらを検証した実験的なデータや、「アリによる胞子散布」を示す研究は確認できませんでした。

まとめ

  • スッポンタケの既知の受粉(胞子散布)システムは、ほぼハエ類に特化して記載されています。wikipedia+2

  • アリがグレバに群がる現象自体はフィールドでは珍しくないと思われますが、その生態学的意義(単なる採餌か、散布への寄与があるのか)は、少なくとも一般的な文献・図鑑レベルでは「知られていない/言及されていない」と言ってよさそうです。


Q3: 海外産のハキリアリが巣内でキノコを栽培するのは有名ですが、日本のアリでは聞いたことがありません。日本産のアリでキノコを好んで食べる種類はいるのか? 


A3: 日本産アリで、ハキリアリ類のように「キノコを専門的に栽培・専食する」種類は知られていません。菌類栽培は、新世界産の菌食アリ類の特殊な進化形と考えられており、日本産アリには該当しないとされています。academist-cf+1

一方で、「キノコをまったく食べない」わけではなく、以下のような形で菌類を利用する可能性は高いと考えられます(ただし系統的な研究例は非常に乏しいです)。

  • 腐朽木や林床リターを利用する種が、そこに生える菌類や菌糸を副次的に摂食する(腐食食・雑食の一部として)。

  • ハチミツアリのように糖質に強く依存する種が、子実体表面の分泌物・分解途中の糖類を舐め取る。

ただし、これらは「キノコを好む専食性」というより、「雑食性の一部として機会的に菌類も利用する」レベルとみなされます。日本産アリ相で、ハキリアリのような高度な菌類農業(巣内培養・専食・共進化)が報告されていない、というのが現在の理解でよさそうです。global+1


Q4: スギ林の林床からスッポンタケの子実体が伸びていたのだが、白い柄の根元付近で、スギの落ち葉の一部が白い菌糸で覆われていました。これはスッポンタケの菌糸と考えてよいか? 

A4:  「そうだと考えてよい可能性は高いが、断定はしない方が安全」というくらいの答えになります。

スッポンタケの菌糸の位置と広がり

  • Phallus impudicus は「落ち葉下の腐植層や埋没木片上に菌糸を広げ、そこから卵状の幼菌と子実体を伸ばす」腐生菌とされています。archive.bio.ed.ac+2

  • 地中では、基質(腐朽木・粗朶など)に白色の菌糸束(リゾモルフ様)で付着していると記載されており、子実体基部周辺のリターが白い菌糸に覆われていても不自然ではありません。mushroomexpert+1

「白い菌糸=そのキノコ」と言い切れない理由

  • 林床の落ち葉に見える白い菌糸は、実際には多くの腐生菌・白色腐朽菌で共通の外観をとり得ます。dorukusu+1

  • 同じ地点に他の腐朽菌(フミヅキタケなど)が入っていると、やはり落ち葉表面が白い菌叢で覆われるため、「見た目のみ」で菌種を特定することは困難とされています。[sizenkansatu]​

現場での判断の目安

  • スッポンタケの卵(幼菌)や子実体基部と連続する太めの菌糸束・菌糸索が、その白い菌糸に直接つながっているのが確認できれば、「スッポンタケの菌糸である可能性が高い」と見なせます。archive.bio.ed.ac+1

  • 一方、少し離れた落ち葉にパッチ状に白い菌糸があるだけで連続性が不明な場合は、「スッポンタケの可能性もあるが、他菌類の菌糸かもしれない」というレベルにとどめるのが無難です。[sizenkansatu]​

結論的な言い方

  • スギ林のスッポンタケ子実体の根元周辺で落ち葉が白い菌糸に覆われているなら、「それがスッポンタケの菌糸である蓋然性はかなりある」。

  • ただし、白色腐朽菌など他の腐生菌の菌糸も同様に見えるため、掘って幼菌・基部の菌糸束との連続を確認するか、培養やDNA解析 などをしない限り「スッポンタケの菌糸と断定」はしない、というスタンスが適切だと思います。mushroomexpert+2



Q5: 菌糸で真っ白になっていたスギの落ち葉を持ち帰って上手く培養・栽培すれば、スッポンタケ(または別種のキノコ)の子実体が育つことが期待できるか? 


A5: 「白い菌糸付きのスギ落ち葉をそのまま持ち帰って培養すれば子実体が出る」とまでは期待しない方がよく、条件をかなり整えないと難しいと思います。tan.tobiiro+1

理屈の上では「不可能ではない」

  • 一般論として、キノコは「十分量の生きた菌糸体+適切な基質と環境」が揃えば子実体を形成し得ます。[tan.tobiiro]​

  • スッポンタケも、鋸屑マルチや落ち葉混じりのオガ粉など有機物豊富な基質で培養し、菌糸が基質をしっかり占有したのちに、屋外のマルチ層で子実体を出させる栽培法が特許レベルでは提案されています。picturethisai+1

落ち葉片からの培養が難しい理由

  • 林床の落ち葉に生えている菌糸は、他のカビ・キノコ類・細菌と混在している可能性が高く、「そのまま持ち帰ると雑菌優占になりやすい」ことが大きなネックです。[tan.tobiiro]​

  • シイタケなどの菌床栽培では、オガ粉や糠を混合した培地を高温殺菌し、無菌的に種菌を接種してから培養するのが基本で、野外のリターを直接種菌とすることはほとんどありません。rakuten.ne+1

現実的にやるとしたら

  • その白い落ち葉片を「純粋培養の種菌源」と見なすのではなく、あくまで「もしかしたらスッポンタケ等の菌が含まれているかもしれない混合菌源」として扱うことになります。

  • 殺菌したオガ粉や落ち葉堆肥などの培地を別途用意し、小片を埋め込んで培養すれば、いずれかの菌(何かのキノコ or カビ)が優占して菌床化する可能性はありますが、それがスッポンタケであり、かつ子実体まで至る保証はありません。patents.google+1

結論

  • 観察・試行として「培養を試してみる」こと自体は面白いですが、

    • 菌種は特定できない

    • 雑菌汚染のリスクが高い

    • 子実体まで持っていく再現性は低い
      という意味で、「期待値は低めに見積もる」のが妥当です。picturethisai+2


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2026/03/07

巣を冷やす扇風行動が下火になった9月のモンスズメバチ 【FHD動画&ハイスピード動画】獲物搬入・空中衝突

 



2024年9月中旬・午後15:00頃・くもり・気温27℃ 

モンスズメバチVespa crabro flavofasciata)の二次巣(引っ越し巣)を定点観察しています。 
山麓にある木造建築の年季が入った破風板に複数の穴が開いていて、その裏側の屋根裏に営巣しているのです。 
ただし、ワーカー♀が出入りしている巣口は一つだけです。 

巣口にしがみついたまま全力で羽ばたいて、巣を冷やすための扇風行動をしているワーカー♀個体が居ます。 
扇風役が1匹だけということは、この日はあまり暑くないのでしょう。 
気温を測ると27℃で、確かに30℃を下回っていました。 
他の種類のスズメバチと比べて、モンスズメバチは暑がりな印象があります。
多少涼しくても扇風行動をしているのを見かけます。

関連記事(10年前の撮影)▶ 

巣口で外向きに円陣を組むようにたむろしている他の個体は、扇風をサボっているというか、門衛を努めているだけなのでしょう。 
その間に、他のワーカー♀は次々に飛び立って外役に出かけたり、帰巣したりしています。 
しばらくすると、巣口の扇風役は2匹に増えていました。(@1:01〜) 


240-fpsのハイスピード動画に切り替えて撮影してみました。(@1:38〜) 
曇天で光量不足のため、やや不鮮明な映像です。 
これ以降は巣口で扇風行動しなくなってしまいました。 
日が陰るともう暑くなくなり、扇風冷却が不要になるのでしょう。 
私が観察したときは、ちょうど扇風するかしないかの境目の気温だったようです。

外役から帰巣した蜂に対して巣口から迎撃に飛び立ち、空中で頭同士が衝突することがありました。(@1:59〜) 
門衛が巣に近づく怪しい仮想敵を迎え撃ったようにも見えますが、単に飛び立ちが下手糞な個体というだけかもしれません。 
相手に触角で触れてみて同じコロニー出身の味方だと分かると、激しい喧嘩にはなりません。 

巣口で羽ばたき始めた個体も、扇風を再開する訳ではなくて、すぐに飛び立ってしまいます。 
獲物を狩った後に白っぽい肉団子を運んできたワーカー♀が帰巣しました。(@3:31〜) 
これが果たしてセミを解体した肉片なのかどうか、突き止めたいのですが、帰巣した蜂を片っ端から捕獲して肉団子を取り上げ、DNA検査するしかなさそうです。 
(モンスズメバチはセミを狩るのが得意だと言われていますが、狩りの様子を私は見たことがありません。) 

もう少しズームインしてからハイスピード動画に撮っても、巣口に陣取る門衛は扇風行動していませんでした。(@4:01〜) 
帰巣した個体が飛来したときだけ門衛が軽く羽ばたいているのは、警戒や威嚇牽制のようで、すぐに羽ばたきを止めてしまいます。 
巣口の下の外皮ポケットにもワーカー♀(門衛?)が潜り込んでいて、下界を見下ろしています。 

白っぽい肉片を大顎に咥えて巣に持ち帰ったワーカー♀個体がいます。(@4:41〜) 
巣材パルプの色は焦げ茶色なので、明らかに違います。 
巣口で出迎えた(誰何した)門衛は、すぐに横にどいて入巣を認めました。 
巣内で育つ幼虫に給餌するために狩ってきた新鮮な肉団子の分け前を門番が要求することはありませんでした。 
スズメバチは成虫になると固形物を食べることができず、肉団子を噛みほぐしながら肉汁を吸ったり、スズメバチ幼虫が吐き戻す液体を吸ったり(栄養交換)するだけです。 
あとは外役の際に樹液や花蜜を舐める程度です。 

外役ワーカー♀が続々と帰巣しますが、巣口が混雑していると、一旦飛び去ってからアプローチをやり直します。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


2026/03/05

晩秋にモンスズメバチの古巣に潜り込むナミテントウ:二紋型



2024年11月中旬・午後13:30頃・晴れ 

山麓にあるモンスズメバチVespa crabro flavofasciata)の二次巣(引っ越し巣)を久しぶりに定点観察に来ました。 
破風板の裏側の屋根裏に営巣したコロニーは、既に解散したようです。 
巣に出入りする蜂は1匹もいませんでした。 
(駆除されていないことを祈ります。) 

記録のために巣口の写真を3枚撮ったら、巣口付近の外皮に二紋型のナミテントウHarmonia axyridis)が留まっていたことに後になって気づきました。 
連続写真を見ると、ナミテントウは巣口横の外皮ポケット内に潜り込んでいました。 
安全に越冬できる場所を探索しているのでしょう。 
現場で気づいていれば動画に撮ったのに、残念でした。 
冬にモンスズメバチの古巣を採集して調べてみれば、集団越冬するナミテントウの群れが見つかるかもしれません。
同じ連続写真をトリミングして、ナミテントウを拡大。



2026/03/01

スッポンタケの柄が折れた後もグレバに群がり吸汁するハエ類(ベッコウバエ、キンバエ、ショウジョウバエなど)

 


2024年11月上旬・午後13:20頃・くもり 

スッポンタケの成長をタイムラプスで記録したトレイルカメラを回収するために現場入りすると、子実体の白い柄が途中で折れていて、先端部のグレバが横の林床に転がっていました。 
その場でタイムラプス映像を確認すると、スッポンタケの柄は何者かが(ぶつかって)折ったのではなく、自然に軟化崩壊して折れ曲がり、やがて切れ落ちたことが判明しました。 



途中で折れた柄を見下ろして撮ると、中空でスポンジ状の組織であることがよく分かります。 

グレバ直下の柄の一部分だけ、白い内部組織が見えています。 
キノコ食の昆虫やナメクジなどが食害したのかもしれません。 

グレバの残骸に鼻を近づけると、かすかにアンモニア臭が残っていました。 
全盛期に比べるとあまりきつい匂いではありません。 
匂いの低下に伴い、グレバに誘引されたハエ類の数も激減していました。 
グレバから分泌された、胞子を含む黒い粘液は乾燥しつつあります。 
それでも少数の虫が集まって、グレバに残ったわずかな粘液を舐めていました。 
ベッコウバエDryomyza formosa)は1匹の♂だけが来ていました。 
キンバエLucilia caesar)の仲間やキノコ食性ショウジョウバエの仲間なども来ていました。 
微小のアリや蜂も来ていましたが、私には名前が分かりません。 




2026/02/03

イソギクの花で採餌するセイヨウミツバチ♀

 

2024年11月上旬・午後15:20頃・晴れ 

道端の花壇に咲いたイソギクの群落でセイヨウミツバチApis mellifera)のワーカー♀が訪花していました。 
この組み合わせも初見です。 

口吻を伸ばしてイソギクの筒状花で吸蜜しています。 
この個体は集粉し始めたばかりのようで、後脚の花粉籠はまだ空荷でした。 
午後の遅い時間なので、もう花粉が雄しべにほとんど残っていないのかもしれません。


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2026/02/01

カクトラノオの花で穿孔盗蜜するクマバチ♀【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2024年10月中旬・午後13:15頃・晴れ 

堤防路の花壇に咲いたハナトラノオ(別名カクトラノオ)の群落でキムネクマバチ♀(Xylocopa appendiculata circumvolans)が訪花していました。 
花から花へ飛び回ると、ブーンと重低音の羽音が聞こえます。 

体が太いクマバチは狭い花筒に潜り込めず、舌を伸ばしても蜜腺に届かないので、正当訪花しません。 
いつも花筒の根元に外側から口吻を突き刺して穿孔盗蜜しています。 
雄しべに全く触れないので、体が花粉で汚れることはありません。
頭楯が黒い♀ですが、当然ながら後脚の花粉籠は空荷です。 


穿孔盗蜜後にハナトラノオの花からクマバチ♀が飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:08〜) 

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