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2026/09/10

ホタルブクロの白い花で採餌するスミゾメハキリバチ♀

 

2026年6月中旬・午後15:20頃・晴れ 

道端の花壇に咲いたホタルブクロムナカタハキリバチ(別名スミゾメハキリバチ)♀(Megachile willughbiella sumizome)が忙しなく訪花していました。 
釣り鐘状の白い花に潜り込んで正当訪花を繰り返しています。 
中の様子は見えませんが、花蜜と花粉を集めているようです。 

1/5倍速のスローモーションでリプレイすると(@0:21〜)、腹部下面のスコパ(集粉毛)に白っぽいクリーム色の花粉をびっしり付けて運んでいました。 
巣に持ち帰って吐き戻した花蜜と花粉をこね合わせて育房内に花粉団子を作り、その上に産卵するらしいのですが、私はまだスミゾメハキリバチの巣を見つけたことがありません。 
今回も花壇から飛び去った蜂をすぐに見失ってしまいました。 


関連記事(2、10年前の撮影)▶ 

2026/09/07

サラサウツギの花蜜を吸うコマルハナバチ♂

 

2026年6月上旬・午後13:30頃・くもり後晴れ 

山麓の入山口の横に咲いたサラサウツギ(=ヤエウツギ)の灌木にコマルハナバチBombus ardens)の雄蜂♂が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。 
体色がレモン色の雄蜂♂ばかりで、同種の♀が来ていないのが不思議です。 

八重咲きの花は雄しべが花弁にホメオティック変異しているため、花粉を生産しません。 
したがって、ヤエウツギに集まる訪花昆虫は吸蜜に専念しています。 
マルハナバチ♀が振動集粉する羽音が聞こえたような気がしたのですけど、空耳でした。 
雄蜂♂は♀と違って花粉を集めませんから、後脚の花粉籠もありません。 

コマルハナバチ♂は茂みの奥で訪花したがるので、撮影には苦労しました。 
手前の花にはもう花蜜が残っていないのでしょう。 


※ 動画素材の順番を編集で入れ替えました。 
複数個体(2匹?)を撮影。

2026/09/01

オオヤマザクラの花で採餌するセイヨウミツバチ♀

 

2025年4月下旬・午後14:50頃・晴れ 

道端でオオヤマザクラの花が満開に咲いていました。 
木の下を通りかかるとから見上げると、群れで飛び回る蜂の羽音がワーン♪と聞こえました。 
ピンクの花を見上げて訪花昆虫を探すと、セイヨウミツバチApis mellifera)のワーカー♀でした。 
この組み合わせは初見です。 



春風で桜の枝が揺れる上に、ミツバチがあまりにも忙しなく花から花へ飛び回るので、動画に撮るのは至難の業でした。 
ハイスピード動画に切り替えるべきだったかもしれません。 
1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみましょう。(@0:26〜) 

一部の個体は、後脚の花粉籠に花粉団子を運んでいました。 
オオヤマザクラの花ですばやく吸蜜すると、次の花に向かう途中の空中でホバリング(停空飛翔)しながら、左右の後脚を擦り合わせていました(身繕い)。 
体毛に付着した花粉を後脚の花粉籠にまとめているのです。

2026/08/29

セイヨウタンポポの花蜜を吸い飛び回るフタモンアシナガバチ創設女王【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2025年4月下旬・午後15:05頃・晴れ 

道端に咲いたセイヨウタンポポの群落でフタモンアシナガバチPolistes chinensis antennalis)の創設女王♀が訪花していました。 
この時期に見られる個体は、ワーカー♀ではなくて、越冬明けの創設女王です。 
共にありふれた普通種ですけど、意外にもこの組み合わせは初見でした。 
頭花の総苞片が反り返っていることから、外来種(帰化植物)のセイヨウタンポポとわかります。 
これまで撮っていたのはエゾタンポポだけでした。 

関連記事(2年前の撮影)▶  


顔を深く突っ込んで吸蜜しても、体は花粉で汚れていません。 
筒状花の雄しべの葯にはもう花粉が枯渇しているようです。 
それでもフタモンアシナガバチ♀は、前脚で左右の触角を拭ってから、羽ばたいて飛び立ちました。 

フタモンアシナガバチ創設女王がセイヨウタンポポの花から飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:39〜)

2026/08/11

アセビの花蜜を吸うセグロアシナガバチ創設女王

 

2025年4月中旬・午後12:20頃・晴れ 

民家の庭に植栽されたアセビセグロアシナガバチ♀(Polistes jokahamae)が訪花していました。 
正当訪花で吸蜜しています。 
この時期の♀はまだワーカーではなく、越冬後の創設女王ですね。 

春風が吹いて馬酔木の花序が揺れ続け、虫撮りには不向きの条件でした。 
風が止むまで待っていたら、セグロアシナガバチ♀は奥の花序に回り込んでしまい、姿が見えなくなりました。 
他の訪花昆虫も飛び回っていたのに、じっくり撮影できず残念でした。


【考察】
ツツジ科のアセビには、ジテルペノイドのグラヤノトキシン類(アセボトキシン)という有毒成分が含まれています。
花蜜にも含まれるので、それを摂取した訪花昆虫への毒性が心配になります。
Perplexity AIに訊いてみました。

Q: グラヤノトキシンは昆虫などの無脊椎動物に対しても有毒か?

A: はい。**グラヤノトキシンは昆虫にも毒性を示し得ます**。ただし、毒性の強さは昆虫種・グラヤノトキシンの同族体・摂取量によって大きく異なり、「無脊椎動物全般に一様に有毒」という意味ではありません。

## 昆虫での実証例

- **セイヨウミツバチ(Apis mellifera)**  
  *Rhododendron ponticum* の花蜜に相当する濃度のグラヤノトキシンI(GTX I)を摂取させた実験では、摂取後6時間以内に急性死亡が生じました。24時間LC50は約 \(0.212\ \mu\mathrm{g/mg}\) と報告されています。グラヤノトキシンIII(GTX III)単独では、同じ条件で明瞭な毒性は確認されませんでした。cite [pure.royalholloway.ac](https://pure.royalholloway.ac.uk/files/25583400/Tiedeken_et_al_2015_F_Ecology_authors_version.docx)
- **単独性ハナバチ(Andrena carantonica)**  
  死亡率への明瞭な影響は検出されなかった一方、過剰なグルーミングや麻痺様の行動など、**亜致死的な悪影響**が増加しました。cite [pure.royalholloway.ac](https://pure.royalholloway.ac.uk/files/25583400/Tiedeken_et_al_2015_F_Ecology_authors_version.docx)
- **マルハナバチ(Bombus terrestris)**  
  同じ実験では、生存率・行動ともにほとんど影響を受けず、比較的高い耐性を示しました。したがって、ハナバチ類の中でも応答は種特異的です。cite [pure.royalholloway.ac](https://pure.royalholloway.ac.uk/files/25583400/Tiedeken_et_al_2015_F_Ecology_authors_version.docx)
- **植食性昆虫**  
  ツツジ科植物のグラヤノイド系ジテルペンには、昆虫に対する摂食阻害・殺虫作用が報告されており、グラヤノトキシンIはツツジ科植物を食害するアザミウマ類にも毒性・忌避性を示すとされています。cite [pubmed.ncbi.nlm.nih](https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37149121/)

## 作用機序

グラヤノトキシンは、神経や筋肉の**電位依存性ナトリウムチャネル**に作用します。通常なら活動電位の後にチャネルは不活性化しますが、グラヤノトキシンはその不活性化を妨げ、ナトリウム流入と脱分極を持続させます。結果として、神経・筋の異常興奮、運動失調、麻痺、場合によっては死亡につながります。cite [pmc.ncbi.nlm.nih](https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC3404272/)

昆虫の電位依存性ナトリウムチャネルも脊椎動物のものと基本的によく似ているため、標的が存在すること自体は合理的です。実際、イカやザリガニの軸索を用いた電気生理学的研究でも、グラヤノトキシンによるナトリウムチャネルの持続的な活性化が示されています。cite [pubmed.ncbi.nlm.nih](https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/6286960/)

## ただし「昆虫に有毒」の解釈には注意

重要なのは、以下の要因で感受性がかなり変わることです。

1. **同族体の違い**  
   GTX Iはミツバチに強い毒性を示しましたが、GTX IIIでは同じ作用が明瞭でない場合があります。

2. **昆虫種の違い**  
   セイヨウミツバチや一部の単独性ハナバチには有害でも、マルハナバチでは耐性が見られました。ナトリウムチャネルの構造差、吸収・代謝、解毒能力などが関与すると考えられます。cite [pure.royalholloway.ac](https://pure.royalholloway.ac.uk/files/25583400/Tiedeken_et_al_2015_F_Ecology_authors_version.docx)

3. **摂取経路と濃度**  
   花蜜として経口摂取した場合と、注射・局所投与・細胞外からの曝露では毒性が異なります。自然花蜜濃度で影響が出る昆虫がいる一方、葉を食べる植食者では、組織中濃度や摂食量が重要になります。

4. **昆虫以外の無脊椎動物についてはデータが少ない**  
   クモ、ダニ、甲殻類、軟体動物、環形動物などについて、グラヤノトキシンの種別LC50や野外での影響を体系的に調べた研究は、昆虫ほど蓄積していません。したがって、**「昆虫には毒性が実証されているが、無脊椎動物全般については不明な部分が大きい」**というのが妥当です。

なお、ツツジ科植物の花蜜中グラヤノトキシンは、植物にとっては植食者防御物質である一方、送粉者にも影響し得るため、植物—送粉者間の選択圧や耐性進化に関係する可能性があります。*Rhododendron* の葉では花蜜や花弁より高濃度で検出される傾向も報告されています。cite [pubmed.ncbi.nlm.nih](https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37149121/)

**結論としては、グラヤノトキシンは昆虫、特に一部のハナバチや植食性昆虫に対して有毒または忌避的に作用します。しかし、毒性は分類群・種・化学型・曝露量に強く依存し、他の無脊椎動物群への影響はまだ十分には解明されていません。**



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2026/08/07

シロツメクサの花蜜を吸うコマルハナバチ♂【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2026年6月下旬・午後13:40頃・晴れ 

里山で雑草が生い茂る林道に咲いたシロツメクサの群落でコマルハナバチBombus ardens)の雄蜂♂が訪花していました。 
シロツメクサ(マメ科)の小さな蝶形花に丹念に正当訪花を繰り返し、吸蜜しています。 
雄蜂♂は集粉しませんから、後脚に花粉籠がありません。 

コマルハナバチは創設女王の越冬後の営巣開始が早く、初夏には他のマルハナバチ類に先駆けて生殖カースト(新女王および雄蜂♂)が羽化して来るのが特徴です。 

コマルハナバチ♂がシロツメクサの花から飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@2:27〜)

この組み合わせは初見…ではなく、かなり昔に撮っていました。 
関連記事(19年前の撮影)▶ シロツメクサで吸蜜するコマルハナバチ♂ 

全体にレモン色だったので、ミヤママルハナバチ♀(Bombus honshuensis honshuensis)やヒメマルハナバチ♀(Bombus beaticola beaticola)と迷ったのですが、撮影地点の標高が440mと低くて、腹端が明るい橙褐色であることから、コマルハナバチ♂だろうと判断しました。 


2026/07/22

山中で池の水を飲みに通うコガタスズメバチ創設女王

 

2026年5月中旬・午前11:45頃〜午後12:45頃・晴れ 

里山のスギ植林地に囲まれた池の岸辺でコガタスズメバチVespa analis insularis)が低空で飛び回っていました。 
この時期はワーカー♀ではなく、創設女王が単独で活動している時期です。 
静かな池に重低音の羽音が響きますが、女王蜂の攻撃性はかなり低いので、無闇に怖がる必要はありません。 

スギの落葉落枝が泥濘に大量に散乱している岸辺の泥濘にようやく着地すると、泥水を飲み始めました。 
飲水中も腹式呼吸しています。 
一旦、飲み始めたら、私が撮影アングルを求めて岸を歩いて近づいても逃げませんでした。 
水を飲み終えると、どこかに飛び去りました。

正午前後の1時間で4回も飲水シーンが撮れました。 
おそらく同一個体のコガタスズメバチ創設女王が何度も通って来ているのでしょう。 
毎回岸辺のほぼ同じ地点で水を飲んでいます。 
越冬後の女王蜂はワーカーの助けを借りずに独りで巣を作るため、水を吐き戻しながら樹皮を噛みほぐしてパルプの巣材を次々と作る必要があるのです。 
そのためすぐに喉が乾くのでしょう。 
夏の酷暑日になるとスズメバチ♀は巣の冷却のために水を汲んでくることもあるのですが、まだ5月ですからそれほど暑くありません。 

もしかして、他の昆虫のように、ミネラル摂取のために泥を舐めている可能性もありますかね? 
それなら1日に何度も通って来ることはない気がします。 
吸水中に腹端から余分な水分を排泄することもありませんでした。 


関連記事(5、18年前の撮影)▶ 


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コガタスズメバチの撮影に集中しているときは全く気づかなかったのですが、池の浅瀬の泥濘にメタリックグリーンの微小なハエが集まっていました。
謎のハエは口吻を伸縮させていないので、何をしているのか分かりません。
ハエハンドブック』を眺めてみると、p137-139に掲載されたミギワバエ科やニセミギワバエ科の種類が似ています。

関連ブログ(ムシをデザインしたのはダレ?)▶ ビオトープの生き物 ?ヒラウキフネミギワバエ



2026/07/14

ハナショウブの白い花で採餌するクマバチ♀

 

2026年6月中旬・午前9:45頃・晴れ 

民家の家庭菜園の一角に咲いた白いハナショウブの群落でキムネクマバチ♀(Xylocopa appendiculata circumvolans)が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。 

アヤメ科の花の見分け方をいつも忘れてしまうのですが、今回は花びらの基部が黄色なので、ハナショウブ(ノハナショウブの園芸種)と分かります。 
その黄色がハナバチなどの送粉者にとって蜜標になっているのでしょう。 
花弁が白い品種でした。 

撮り続けた同一個体のクマバチは、頭楯が黒いので♀と分かります。 
後脚の花粉籠はまだ空荷でした。 
ハナショウブの花から花へ忙しなく飛び回るばかりで、ろくに採餌してないということは、花蜜や花粉がもう残っていないようです。

2026/07/02

アズマシャクナゲの花蜜を吸うニッポンヒゲナガハナバチ♂

 

2026年4月下旬・午後12:40頃・晴れ 

民家の裏庭に咲いたアズマシャクナゲの植え込みでニッポンヒゲナガハナバチ♂(Eucera nipponensis)が訪花していました。 
長い触角は、ヒゲナガハナバチ属の雄蜂♂に特有の形質です。
正当訪花で吸蜜しながら、左右の後脚を擦り合わせていました。 
付着した花粉を払い落としているのでしょう。 
♀と違って雄蜂♂は花粉を集めることはありませんし、後脚に花粉籠もありません。 
口元をよく見ると、黒い口吻を伸ばして蜜腺に差し込んでいました。 

飛び去る瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:40〜) 
前翅の亜縁室が3個(緑の矢印@0:43)だったことから、ニッポンヒゲナガハナバチと判明。 


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2026/06/16

ベニサラサドウダンの花蜜を吸うセグロアシナガバチ♀創設女王

 

2026年5月下旬・午前11:30頃・晴れ 

道端に咲いたベニサラサドウダンの生垣でセグロアシナガバチ♀(Polistes jokahamae)が訪花していました。 
この時期はワーカー♀がまだ羽化しておらず、越冬明けの創設女王だと思われます。 

下向きに咲いた釣り鐘状の花に正当訪花を繰り返し、吸蜜していました。 
花を下から見上げるアングルだと、花筒の底の蜜腺を舐めていることがよく分かります。 

花から花へ飛び回ると、羽音がかすかに聞こえます。 
最後は生垣の茂みの奥に潜り込んで、撮れなくなってしまいました。 
この組み合わせは初見です。 

救急車のサイレンに混じって、スズメやカワラヒワCarduelis sinica)が近くで鳴き続けています♪ 


【考察】 
素朴な疑問をChatGPTにぶつけてみました。 

Q: 植物の花の中には下向きに咲く種類がある(釣り鐘状の花など)。その場合、蜜腺から分泌された花蜜が重力で滴り落ちずに、訪花昆虫が来るまで残っているのはなぜか? 表面張力や粘性? 


A:  主な理由は、ご推察のとおり 表面張力と粘性 です。ただし、それだけでなく花の構造も重要です。

下向きの花で花蜜が落ちない理由を整理すると、次のようになります。

1. 花蜜の量が非常に少ない

まず、花蜜は私たちが想像する「液体がたまった状態」ではないことが多いです。

多くの花では、蜜腺から分泌された蜜は数マイクロリットル(μL)程度しかなく、花の内壁や蜜腺の表面に薄い液滴として付着しています。

液滴が小さいほど表面張力の影響が重力より圧倒的に大きくなるため、簡単には落下しません。

身近な例では、逆さにしたガラス板に小さな水滴がしばらく張り付いているのと同じです。

2. 花蜜は水ほどさらさらではない

花蜜にはショ糖・ブドウ糖・果糖などの糖類が大量に含まれています。

濃度は種によって異なりますが、20〜70%程度になることもあります。

そのため純水より粘性が高く、

  • 液滴がまとまりやすい

  • 流れにくい

  • 滴下しにくい

という性質があります。

特にハチ媒花では比較的高濃度の蜜が多く見られます。

3. 蜜は花の奥に保持されている

釣鐘状や筒状の花では、蜜腺が花の基部にあり、花冠の内壁に囲まれています。

たとえば、

  • ツリガネニンジン

  • ホタルブクロ

  • ドウダンツツジ

などでは、蜜は花の最も奥に位置しています。

そのため、たとえ花が下向きでも、蜜は「ぶら下がっている」のではなく、花の基部のくぼみに保持されています。

4. 花の内面が蜜を保持しやすい

花冠内部には微細な毛や凹凸があることがあります。

これらは毛細管現象を生じさせ、

  • 液体を保持する

  • 広がらせる

  • 滴下を防ぐ

働きをします。

スポンジに水が保持されるのと似た効果です。

むしろ下向きの花の利点

興味深いことに、下向きの花は花蜜を失いやすいどころか、しばしば花蜜を守る方向に進化しています。

下向きに咲くことで、

  • 雨水が花の奥に入りにくい

  • 花粉が濡れにくい

  • 花蜜が希釈されにくい

という利点があります。

そのため山地や冷涼な地域の植物では、釣鐘状で下向きの花がよく見られます。

要するに、下向きの花の蜜が落ちないのは、「蜜が少量であること」「高糖度で粘性があること」「表面張力が重力に勝つこと」、そして「花の構造そのものが蜜を保持するようできていること」が組み合わさった結果です。実際には、重力よりも表面張力の方が支配的なスケールで現象が起きている、と考えるのが分かりやすいでしょう。



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2026/05/29

ツマグロヒョウモン♂とハキリバチ♀がアフリカン・マリーゴールドの花をめぐり小競り合い【ハイスピード動画】

 

2024年10月中旬・午後13:20頃・晴れ

花壇に咲いた八重咲きのアフリカン・マリーゴールドツマグロヒョウモン♂(Argyreus hyperbius)が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。


飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画で撮り始めました。
半開きの翅を軽く開閉しながら、口吻を伸ばして吸蜜しています。 

右から飛来したハキリバチの一種♀が目の前を通過したら、ツマグロヒョウモン♂は驚いて飛び去りました。 
腹面にスコパのあるハキリバチ♀が左から戻って来ました。 
蝶を追い出した花にせっかく着陸しそうだったのに、気づかなかった私は録画を終えてしまいました。 
ハキリバチ♀による蜜源植物の占有行動(競争相手ライバルをさり気なく追い払い)だったのでしょうか。

2026/05/12

ヤブガラシの花蜜を吸うオオモンクロクモバチとクロアナバチ

 

2024年8月中旬・午後12:00頃・晴れ 

道端に蔓延るヤブガラシの群落で訪花するオオモンクロクモバチAnoplius samariensis)を動画に撮り始めたら、途中からクロアナバチSphex argentatus fumosus)が乱入してきました。 

関連記事(11年前の撮影)▶ ヤブガラシを訪花するオオモンクロクモバチ 


1/5倍速のスローモーションで、クロアナバチの登場シーンをリプレイ。(@0:18〜) 
微妙な差異ですが、顔面の毛がコクロアナバチは「銀黄色」でクロアナバチは「灰白色(銀白色)」らしいです。 
今回の蜂は頭楯が白っぽいので、クロアナバチだろうと判断しました。


周囲でミンミンゼミ♂(Hyalessa maculaticollis)が鳴いています。

2026/05/04

アリが来るとボケの枝から跳んで逃げるマミジロハエトリ♂(蜘蛛)

 

2024年4月中旬・午後14:25頃・晴れ 

道端に植栽されたボケ(木瓜)の灌木に赤い花が咲きました。 
訪花昆虫を観察していると、マミジロハエトリ♂(Evarcha albaria)を見つけました。 

細い横枝の上で獲物を待ち伏せしているようです。(日光浴かな?) 
同じ枝を伝って赤っぽいアリ(種名不詳)が奥から接近すると、マミジロハエトリ♂はくるっと向き直りました。 
獲物と認識してアリに跳びつくかと思いきや、アリが一気に間合いを詰め、マミジロハエトリ♂を追い払ってしまいました。 
マミジロハエトリ♂は慌てて枝から跳び下りて逃げたようですが、徘徊性のクモは常に命綱の「しおり糸」を張っているため、ほとぼりが冷めたら元の横枝に戻って来れます。 

ハエトリグモとアリの遭遇を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:12〜)

2026/04/22

クマイチゴの花蜜と花粉を集めるオオマルハナバチ創設女王

 

2024年5月下旬・午後13:00頃・晴れ 

里山で谷沿いのハリギリ大木の下に咲いたクマイチゴの群落でオオマルハナバチBombus hypocrita)の創設女王♀が忙しなく訪花していました。 
花蜜を吸って回る蜂の後脚を見ると、後脚の花粉籠に白い花粉団子を満載しています。

『日本産マルハナバチ図鑑』p84でオオマルハナバチの巣外活動時期を調べると、この時期(5月下旬)は越冬明けの創設女王がまだ独りで外役もこなしているはずです。 
しかし、暖冬で春の訪れも早かった上に小型の♀だったので、最近羽化したばかりの初ワーカーかもしれません。 


関連記事(1ヶ月前、10年前の撮影)▶  


※ 蜂の羽音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。

2026/04/14

オドリコソウの花で採餌するトラマルハナバチ創設女王

 

2024年5月上旬・午後15:20頃・晴れ 

農村部の道端に咲いたオドリコソウの群落でトラマルハナバチ♀(Bombus diversus diversus)が忙しなく訪花していました。 
この時期はまだワーカー♀ではなく、創設女王と思われます。
正当訪花を繰り返し、吸蜜して回る蜂は、後脚の花粉籠に少量のクリーム色の花粉団子を付けています。 


関連記事(10年前の撮影)▶ オドリコソウの花蜜を吸うトラマルハナバチ♀

2026/04/10

ヤマザクラの花で採餌するクロマルハナバチの創設女王

 

2024年4月中旬・午後12:45頃・くもり 

里山の西向き斜面の廃道沿いに咲いたヤマザクラクロマルハナバチBombus ignitus)の創設女王♀が訪花していました。 
あまりにも忙しなく花から花へと飛び回っていたので、1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:20〜) 
吸蜜する後脚の花粉籠に少量の橙色の花粉団子を付けていました。 

関連記事(3年前の撮影:花粉籠は空荷)▶ 山桜の花で採餌するクロマルハナバチ創設女王 


女王蜂にしては小柄な個体なので、早く羽化したワーカー♀かもしれません。 
しかし、いくら暖冬だったとは言え、さすがに4月中旬に働き蜂が羽化するのは考えにくい気がします。 
越冬明けの創設女王で、たまたま小型の個体だったのでしょう。 
(それとも、コマルハナバチBombus ardens)創設女王の可能性もありますかね?)

2026/04/04

オオヤマザクラの花で採餌するニホンミツバチ♀

 

2024年4月中旬・午後15:35頃・晴れ 

民家の裏庭で満開に咲いたオオヤマザクラニホンミツバチApis cerana japonica)のワーカー♀が訪花していました。 
吸蜜して回る蜂の後脚を見ると、花粉籠に濃い黄色の花粉団子を満載しています。 

ニホンミツバチの個体数が少なく、春風で枝が揺れて悪条件だったので、じっくり撮れませんでした。 
仕方がないので、1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:18〜)


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2026/04/02

ブロック塀の上を群飛するフタモンアシナガバチ♂:探雌飛翔と誤認求愛【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2024年10月中旬・午後12:25頃・晴れ 

秋晴れの昼下がりに、民家の庭を取り囲むブロック塀の上に沿ってフタモンアシナガバチPolistes chinensis antennalis)の雄蜂♂が何匹も飛び回っていました。 
ブロック塀の上に止まって休憩している個体をよく見ると、顔(頭楯)が白くて触角の先端がカールしているので、雄蜂♂と見分けられます。 

繁殖期の群飛とかレック(集団お見合い場)と呼ぶには♂の個体数が少なかったのですが、交尾相手の新女王を探して飛び回っているようです。 
巣から飛び立った新女王が来るのを今か今かと待ち構えているのでしょう。 
雄蜂♂たちは、まるでラインセンサスするように、ブロック塀の上を低空で往復しています。 
アシナガバチの交尾は早い者勝ちらしいなので、雄蜂♂はとにかく焦っています。 
とにかく同種の蜂なら何でも飛びかかって交尾を挑もうとします。 
触れてみて初めて相手の性別が分かるようです。 
相手の性別を遠くからじっくり見極めてから求愛するのでは、他のライバル♂との♀獲得競争に負けてしまうのでしょう。 

フタモンアシナガバチ♂の探雌飛翔を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:36〜) 
複数個体の雄蜂♂が、ブロック塀の上を間隔を開けて低空で飛び交っています。 
直線状に飛ぶだけでなく、たまに途中で進路変更することもありました。 
先行個体に追いつきそうになったら減速していました。 
2匹の雄蜂♂が空中ですれ違った直後に、片方の個体が減速して相手を振り返りましたが、追いかけることはありませんでした。(@1:03〜) 

飛び疲れた♂がブロック塀の上に着陸して休んだり身繕いしたりしていると、飛来した別個体の♂がいきなり襲いかかりました。(誤認求愛) 
相手も雄蜂♂だと分かると、すぐに離して、相次いで飛び去りました。(@3:18〜3:25) 
ライバル♂を攻撃して縄張りから追い払った、という訳ではありません。 

ブロック塀の上で並んで仲良く日光浴(♀を待ち伏せ?)していた2匹の雄蜂♂には、体格に個体差がありました。 
幼虫期の給餌量に応じて、羽化した後の体格に差が出るのでしょう。 

松浦誠『社会性ハチの不思議な社会』p74-75によれば、
日本産のアシナガバチ類の交尾は、9〜10月の晴天の日の日中、午前10時から午後1時ごろまでのあいだ、となっている。 種類によって、交尾のおこなわれる場所とその方法が異なり、つぎのような行動型に区別される。(1)巣口待ち伏せ型、(2)一定コース飛びまわり型、(3)縄張り型、(4)空中交尾型 そしてフタモンアシナガバチは「♂は、樹冠の頂部、林縁、山道にそって一定のコースを飛びまわり、そこを通過する新女王をとらえて交尾する」タイプ(2)

私は未だにアシナガバチの群飛からの交尾行動を野外で観察できたことがありません。
毎年探し歩いているのですが、なかなか幸運に恵まれません。


関連記事(5、11、14年前の撮影)▶  


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2026/03/29

晩秋の陽射しを浴びつつ身繕いするモンスズメバチ♂(腹部斑紋の変異個体)

 

2024年11月中旬・午後12:55頃・晴れ 

里山の尾根道で苔の上に裏返った落ち葉(コナラまたはミズナラ)があり、その上にモンスズメバチVespa crabro flavofasciata)の雄蜂♂が乗っていました。 
触角の長い雄蜂♂で、腹部の黒い斑紋が波打たない個体変異のようです。 


落ち葉の上でぐるぐると方向転換してから、身繕いを始めました。 
前足で顔を拭ってから舐め、触角を前足で拭いました。 
後脚を擦り合わせ、後脚で腹部を擦りました。 

いつものように、モンスズメバチ♂が飛び立つ瞬間をハイスピード動画に撮ろうとしたら、カメラが電池切れになり、逃げられてしまいました。 
左側の翅だけやや半開きだったので、飛べない個体なのかと案じていたら、重低音の羽音を立てて無事に飛び去りました。 
交尾相手の新女王を探しに行ったのでしょう。

この尾根道では毎年のようにモンスズメバチを見かけるので、どこか近くに営巣木や樹洞がありそうです。 

2026/03/25

巣材としてヌスビトハギの葉を切り抜くハキリバチ♀のNG集【FHD動画&ハイスピード動画】

 



2024年8月上旬・午後12:30頃・晴れ 

里山で湧水湿地帯の周囲にあるスギ植林地の林床でハキリバチ科の一種の♀がヌスビトハギの葉をくり抜いてせっせと巣材を集める様子を撮影していると、必ずしも毎回スムーズに葉片を切り取ってはいないことが分かりました。 


シーン1:(@0:00〜) 
ヌスビトハギの葉の縁にしがみついて大顎で丸く切り抜き始めたのに、私がカメラのレンズを近づけたらピントが合う前に飛び去ってしまいました。 
警戒したのか、それとも葉に触れてみて初めて状態が巣材として気に入らなかったのかもしれません。 
1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 

※ 蜂の羽音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


ハキリバチ♀のNGシーンと言っていいのか分かりませんが、240-fpsのハイスピード動画でも面白いシーンがいくつか写っていました。 

シーン2:(@0:22〜) 
せっかく長楕円形に切り抜いたヌスビトハギの葉片を抱えて飛び立とうとしたら、葉から転がり落ちてしまいました。 
それでも大事な荷物を落とすことなく、なんとか空中で体勢を立て直すと、ホバリング(停空飛翔)しながら定位し、巣の方向へ飛び去りました。 


シーン3:(@1:59〜) 
慌てて撮り始めたので、蜂にピントがしっかり合っていません。(奥ピン) 
ハキリバチ♀は、ヌスビトハギの葉の中でも、すでに切り抜き穴がある葉を選んでいるようです。 
巣材植物をなるべく無駄なく利用するというよりも、巣材に適した葉をいちいち吟味する手間が省けるからでしょう。 

今回はなぜか作業の終盤で中断すると、切りかけの葉片を手放し、次の葉を探しに飛び去りました。 
素人目には、切り取りに失敗したようには見えないのですけど、「弘法も筆の誤り」ならぬ、「ハキリバチも大顎の誤り」ということがあるのですね。 
私が邪魔したせいではないと思います。
撮影を続けたまま私が立ち上がると、奥ピンが解消され、ハキリバチ♀の探索飛翔がしばらく写っていました。 


シーン4:(@3:48〜)
スビトハギの葉から今回は大雑把な形状で切り取っています。 
切り取り作業中に姿勢を崩してしまったせいかもしれません。 
葉片を抱えたまま完全に切り落としても、下にある別な葉が蜂ごと受け止めました。 
これはイレギュラー(想定外)な事態です。
ハキリバチ♀は、上下逆さまの状態からどうやって立ち直るのでしょうか? 
抱えた葉片をくしゃくしゃに丸め、足を使って根返りを打つように下の葉から転がり落ちながら、羽ばたいて飛び去りました。 


【考察】 
昔ながらの『ファーブル昆虫記』などを読んでいると、昆虫の本能行動は生まれつき完璧な印象を受けるのですが、実際ハキリバチ♀は葉片を切り抜く際に色んな失敗もしていて微笑ましいです。 
臨機応変な対応に感心しました。 

クズハキリバチ♀との比較 

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