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2024/02/28

川を遡上しながら岸辺の虫を捕食するカルガモ幼鳥の群れと付き添う親鳥♀(野鳥)

 



2023年6月中旬・午後14:15頃・晴れ 

岸辺の幼鳥を見守りながら石垣の護岸で休んでいたカルガモ♀(Anas zonorhyncha)にようやく動きがありました。 
首を前方に伸ばしながら両翼を広げ、欠伸をしながらストレッチ運動をしました。 
カラスと違って、カルガモは成鳥になっても口内はピンク色です。 

そのまま親鳥♀は入水し、川面を上流へ向かって遡上し始めました。 
5羽の幼鳥も母親♀について行きます。 
♀を先頭に雛は2列縦隊になりました。 
おそらく水中でもスリップ・ストリーム効果があり、非力な雛たちは親鳥の後ろについて泳ぐ方が流水から受ける抵抗が少ないのでしょう。 

親鳥♀に引率されたカルガモの家族群は、街なかを流れる川を斜めに渡り、雑草の生い茂る対岸へ辿り着きました。 
幼鳥たちは岸辺を遡上しながら、ヨシ群落に潜む虫を次々に見つけて捕食し始めました。 
目の前に垂れ下がるヨシの葉に素早く飛びついて虫を捕食したり、水面を猛然とダッシュして獲物(落水した虫や水生昆虫)を食べたりしています。 
もっとズームインしてスーパースローで撮らない限り、獲物の種類を見分けるのは難しそうです。
幼鳥は獲物を求めて、雑草の生い茂る中州に上陸することもありました。 

親鳥♀は幼鳥5羽を先に行かせ、自分は殿しんがりを務めるようになりました。 
自分が先陣を切ると、幼鳥の餌となる獲物がどんどん逃げてしまうのを知っているのでしょう。 
幼鳥たちが流れの速い川の中央部に行かないよう、♀は川の内側に位置取りして幼鳥をガードしながら川を遡上します。 
母親♀自身は採食せずに、幼鳥の安全を見守るだけです。 

採食中に親子で鳴き交わす鳴き声は聞き取れませんでした。 
結構人馴れしたカルガモのようで、私が対岸から見下ろすように動画を撮り続けても♀は警戒しませんでした。 
(離れた位置でじっと動かずに撮影する私が人畜無害と分かってからようやく♀は入水したのかもしれません。)
川の水は濁りが少なく、遡上する♀が私の真下に来ると色鮮やかな(オレンジ色の)水かきの動きが見えるようになりました。

親鳥♀に引率されたカルガモ幼鳥群の捕食シーンをしっかり観察できたのは、意外にも今回が初めてかもしれません。


2024/02/22

川岸でカルガモの雛5羽を見守る♀(野鳥):羽繕い・羽ばたき練習・ストレッチ運動

 

2023年6月中旬・午後14:10頃・晴れ 

街なかを流れる川の岸辺でカルガモAnas zonorhyncha)の親子群を見つけました。 
手前から奥に向かって流れる川の岸近くの浅瀬で5羽の雛が集まり、各々が羽繕いしています。 
そこは幼い雛でも立てるほどの浅い水深です。 
羽繕いの合間にときどき立ち上がって素早く羽ばたくのは、飛翔筋を鍛えるための運動かもしれませんが、カルガモ成鳥でも見られるように、羽繕いの後のルーチンと思われます。 
それから、短い翼を伸ばしたり、片足立ちになって後脚を伸ばしたりして、ストレッチ運動するときもあります。 
水かきのついた足で体の痒い部位を掻く行動も見られました。 
身だしなみを整えると、首を曲げて自分の背中の羽毛に差し込み、休息体勢になりました。
欠伸をしている雛もいます。 

その間、親鳥♀だけが石垣の護岸に上陸して佇み、プールの監視員のように油断なく5羽の雛を見守っています。 
黒い過眼線のおかげで、♀がどこを見ているのか分かりにくいのですが、横目で私を警戒しているようです。 

1羽の雛が母親♀の元へ行こうとしても、石垣の護岸を登れません。 
♀の足元で石垣の隙間を啄んでいるのは、小さな虫を捕食しようとしているのでしょう。 
川面にはアメンボ(種名不詳)が滑走していますが、カルガモの雛たちは捕食しようとせず見送りました。 

兄弟姉妹の群れから1羽だけ離れていた雛鳥が川に戻って嘴を川の水に浸し、羽繕いを始めました。 


2024/02/18

トビ(野鳥):謎の背面飛行

 

2023年6月中旬・午前11:50頃・ くもり

里山で山腹の上空を低く飛び去るトビMilvus migrans)を何気なく動画に撮ったら、興味深い行動を披露してくれました。 
滑空と羽ばたきながらの巡行飛行を交互に繰り返してから、急に空中でクルッと裏返しの体勢になりました。 
背面飛行は長く続かず、すぐに正常飛行に戻りました。 
近くに営巣木がありそうだと予想しているのですけど、飛び去るトビをいつも見失ってしまい、突き止められません。 

トビは図体ばかり大きくて、帆翔など不器用な飛び方しかできないというイメージがあります。
こんな器用な飛び方をするトビを初めて見ました。 
山腹の上昇気流が急に乱れて失速したようには見えず、意図的に背面飛行になったようです。 
カラスの群れにモビング(擬攻撃)されて逃げている訳ではなく、単独で飛んでいました。 
求愛のためのディスプレイ飛翔だとしたら、もっと目立つ高度で披露するはずです。

背面飛行を1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみましょう。(@0:29〜) 
同時に1.5倍に拡大しました。 
翼下面にあるトビ特有の斑紋が見えるように、逆光補正してあります。 
トビは裏返って急降下すると、ハリギリ(別名センノキ)高木の樹冠の枝葉に足が一瞬触れていました。 
通過後にハリギリの葉が大きく揺れています。
樹上に着地するなら、もっと減速するはずです。
どうやら、ハリギリの葉の上に止まっていた昆虫など何か小さな獲物を見つけて、通りすがりに素早く狩ったようです。 
直後のトビの足に注目しても、鉤爪で何か獲物を掴んでいるようには見えませんでした。 
獲物が小さ過ぎて見えないだけなのか、それとも狩りに失敗したのか、不明です。
謎の背面飛行は、獲物に狙いを定めて咄嗟に急降下するための旋回運動だったのでしょう。
この特殊な飛び方の正式名称をご存知の方がいらっしゃいましたら、教えてください。

トビと言えば死肉食性の掃除屋(スカベンジャー)というイメージがあります。


ハリギリ高木の葉の上に小動物の死骸があるとは考えにくいので、生きた虫を狩ろうとしたと思われます。
その点でも、珍しい事件簿でした。

2024/02/13

笹薮のタヌキ溜め糞場で虫を探すウグイス?【野鳥:トレイルカメラ】

 

2023年4月上旬


笹薮が生い茂る河畔林にあるホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の溜め糞場rpを自動撮影カメラで見張っていると、夕方に小鳥が登場しました。 


シーン1・4/6・午後15:30・(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の様子です。 
オニグルミ大木の下にこんもりと巨大な溜め糞場rpがあります。  


シーン2・4/9・午後17:25頃・晴れ (@0:05〜) 
画面の赤丸に注目してください。 
笹藪の奥から現れた小鳥が林床をピョンピョン跳んで移動(ホッピング)し、溜め糞rpの上を横切りました。 
気温がまだ低いこの時期はハエの幼虫(蛆虫)や糞虫など獲物となる虫は居なかったようで、左に素通りしました。 

この時期はウグイス♂(Horornis diphone)がホーホケキョ♪とさえずる鳴き声がこの地点でよく録音されていたので、今回の小鳥はおそらくウグイスではないかと思うのですが、定かではありません。 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 
旧機種のトレイルカメラには奇妙な癖があって、明るい日中の映像を撮ると画面全体にピンク色のフィルターがかかることが多く、しかもそれが点滅するのです。 
あまりにも見苦しいので自動色調補正して、騙し騙し使っています。 
新機種のトレイルカメラに少しずつ買い替えようとしているのですけど、せっかく買った新機種の方が先に壊れてしまいます。
堅牢性の高い旧機種をなかなか引退させられずに、仕方なく使い続けるはめになっています。 


【アフィリエイト】

2024/02/07

白鳥の北帰行(冬の野鳥)

 

2023年3月下旬・午前9:10頃・晴れ 

雪解けが進む田園地帯で数日前まで採食していたコハクチョウの大群が忽然と居なくなっていました。 
田んぼの餌(落ち穂など)を食べ尽くして、餌場を変えたのでしょうか? 

刈田の上空から白鳥の鳴き声がするので見上げると、白鳥の群れが見事なV字編隊を組んで北に飛び去るところでした。 
群れの個体数を数えてみると、計20羽と大きな群れでした。 
ちょうど私の頭上を通り過ぎたので、飛び去る白鳥を見送るために動画を撮りながら振り返りました。 (白鳥が旋回した訳ではありません。) 
北へ向かって飛び去ったので、日本での越冬を無事に終えた白鳥がシベリアなど北の繁殖地へ帰るところなのかもしれません。 

飛びながら散発的に鳴き交わしています。 
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 
鳴き声を声紋解析すれば、オオハクチョウかコハクチョウか識別できるかな? 
渡りの際に2種の白鳥が混群の状態で編隊飛行することは無いと思われますが、どうやって確かめたら良いでしょうか?

2024/02/03

雪解け田んぼに集まるコハクチョウ大群の諸活動:採食・飲水・羽繕い・昼寝・小競り合い【冬の野鳥:4K動画】

 

2023年3月下旬・午後15:10頃・晴れ 

早春の田んぼにコハクチョウCygnus columbianus bewickii)の大群が散開していました。 
あまりにも個体数が多いので、どの個体の行動に注目すべきか、目移りしてしまいます。(計何羽が登場するか数えてみる?) 
採食したり(落ち穂拾い)、雪解け水を飲んで喉を潤したり、羽繕い、昼寝など各々がのんびり過ごしています。 
近くの舗装路を車や自転車が通りかかっても、白鳥は逃げようとしません。 
この大群の中には首輪を装着した個体は見つけられませんでした。 

採食中に群れが混み合ってくると、たまに小競り合いが勃発します。 
畦道から隣の雪田に下りた個体が、目の前を横切ろうとした別個体を邪険に追い払いました。(若鳥同士の小競り合い @2:00〜) 
嘴でつつかれそうになった相手は反撃せずに、慌てて逃げて離れました。 
その左では、別個体が雪田で片足立ちのまま採食しています。 
冷たい雪解け水に浸かった足がしもやけや凍傷にならないように、片足ずつ交互に持ち上げて温めているのでしょう。 

せっかくカメラを三脚に固定して高画質の4K動画で撮っても、雪解けの進む刈田から陽炎が絶えずゆらゆらと立ち昇っています。
もっとシャープな映像を撮るには、気温の低い早朝に撮影する必要がありそうです。

2024/02/01

強風の日にウィンドサーフィンや掴み合いの空中戦を楽しむハシボソガラスの群れ(野鳥)

 

2023年6月上旬・午後15:15頃・晴れ 

山麓の農村部にそびえ立つ2本のスギ(杉)高木の梢からハシボソガラスCorvus corone)の群れが繰り返し飛び立っていました。 
晴れているものの強風が吹き荒れる日で、樹上のカラスは軽く飛び上がると翼の角度を少し変えるだけで急上昇したり急降下することが可能です。 
隣の木にふわりと飛び移りました。 
4羽のカラスが強い逆風を利用してウィンドサーフィン(風乗り遊び)を楽しんでいるようです。 

樹冠に止まった個体がお辞儀をしながら鳴いていますが、風切り音がうるさくて聞き取れません。 
鳴き声が聞こえなくても、鳴き方の姿勢だけでハシボソガラスと分かります。 

杉の木から相次いで飛び上がった2羽が空中で互いに追いかけっこを始めました。 
強風で流されてしまうスリルが楽しいのでしょう。 
元の止まり木に戻るのも大変で、強風に逆らって必死で羽ばたいています。 

強風下の空中戦を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@1:20〜) 
空中で互いに足で蹴り合ったら絡み合ってしまい、きりもみ状態で落ちていきます。 
地上に墜落する寸前で離れました。 
まるで本で読んだことのある猛禽類の求愛行動みたいです。 

空中戦も含めて遊びの行動だと私は解釈しましたが、止まり木を巡る本気の縄張り争いだった可能性もありますかね? 
スギ樹上に塒入りするにはまだ早い時間帯でした。 


関連記事(2、7、10年前の撮影)▶  

2024/01/24

田植え後の水田で採食するカルガモ(野鳥)

 

2023年6月上旬・午前10:35頃・晴れ 

田植えの済んだ水田に1羽のカルガモAnas zonorhyncha)が飛来、着水しました。 
(映像はここから。) 
ときどき嘴を開閉して鳴き声を発しているようですが、風が強い上に遠くて聞き取れません。 
仲間を呼んでいるのでしょうか? 
(私の見る限り、周囲にカモ類は全くいないようです。) 

しばらくすると、田んぼの水面を遊泳しながら嘴を水中に突っ込んで採食を始めました。 
採食の合間にもときどき鳴いています。 

やがて、キジ♂(Phasianus versicolor)が母衣打ちをする絶叫♪がケンケーン♪と辺りに響き渡りました。(@1:10〜) 
縄張りを宣言するキジ♂の声量は圧倒的です。 

稲作で除草剤や殺虫剤をなるべく使わないようにする有機農業にアイガモ農法という試みがあります。 
私は未だ実際に見たことはありませんが、アイガモの雛鳥や若鳥を田植え後の水田に放ち、自由に遊泳・採食させることで、雑草や害虫の発生を抑えることが期待できます。 
アイガモの糞はそのまま水田の肥料となり、育ったアイガモは鴨肉として食べる、という一石二鳥どころか、三鳥、四鳥もあるアイデアです。 
しかし手間の割には肝心の除草効果が安定しないなどの課題が浮かび上がってきたそうです。 

水田で採食する野生のカルガモの数が多ければ、アイガモ農法と同じ原理で除草効果が期待できます。
しかし、野鳥は自由気ままに飛び去ってしまうのが問題です。
(だから合鴨農法では飛べない雛や若鳥を使うのです。)
実は今回、カルガモが採食する田んぼの隣の区画では、最先端のアイガモ・ロボットが黙々と稼働していました。 


2024/01/22

赤い首輪で標識されたコハクチョウが雪解け田んぼで採食【冬の野鳥:10倍速映像】

 



2023年3月下旬・午後15:45頃・くもり 

早春の雪解け田んぼに集結して落ち穂拾いしているコハクチョウCygnus columbianus bewickii)の大群を撮影した動画を見直すと、赤い首輪を装着した個体が混じっていました。
コハクチョウは、北極圏の繁殖地と日本の越冬地を毎年行き来する渡り鳥です。 
渡り行動を研究するために、一時捕獲した個体に首輪や足輪を付けて放鳥するプロジェクトが続けられています。 
標識された鳥を見つけたら、世界中のバードウォッチャーが報告することになっています。 
撮影中に気づいていれば、この標識個体を重点的に観察したのに、残念です。 
微速度撮影中の私は三脚を立てて画角を決め録画を始めた後はひたすら寒風に耐えるだけで、何が撮れているかチェックしてませんでした。
長撮りする際はカメラの電池を節約するために、液晶画面(バックモニター)の表示をオフにしていたのです。


動画を拡大してみると、プラスチックの赤い首輪に白い文字で「C48」または「C4B」と書いてあります。 
 「標識コハクチョウ名簿」サイトで調べると、「首輪-赤C46」および「首輪-赤C48」が登録されていました。 
目撃情報から、おそらく「首輪-赤C48」だろうと判明しました。 
この個体は2年前の2021年8月1日にロシアの北極海に面するチャウン湾で標識されていました。
標識時には若鳥だったのに、2年後にはすっかり成鳥になっています。 
渡りの途中でも日本各地で何度か目撃されています。 
どうやら新潟県で越冬しているらしく、ここ山形県や北海道を経由してロシアに渡去していました。 
近くの最上川を集団塒として山形県内で越冬する個体群が餌場に通っていた訳ではありませんでした。

地道な個体標識プロジェクトの強み・凄みをまざまざと実感しました。
白鳥の大群を漠然と眺めているよりも解像度が格段に上がり、特定の個体の暮らしぶり(生活史)が浮かび上がってきます。 
個人的には、どうしても白鳥にGPSやアクションカメラ(GoProなど)を装着して移動ルートの詳細なデータを取りたくなります(バイオロギング)。

2024/01/18

早春の雪山に響き渡るキツツキのドラミング音♪(冬の野鳥)

 

2023年3月下旬・午前7:30頃・晴れ 

未だ雪が残る里山に早朝登山した後、下山中に遠くの森からキツツキの仲間が嘴で幹を叩くドラミング音が聞こえました。 
キツツキの姿は見えませんが、ドラミングの音程や響き方が色々でした。 
音程が低いドラミングと高いドラミングが聞こえました。 
叩く木の材質や樹洞の有無によってドラミング音が違うのでしょう。 
同一個体のキツツキが森を飛び回ってドラミングする場所を変えたというよりも、複数個体がドラミング合戦で縄張り争いをしているような気がします。 

キツツキは♂も♀もドラミングをするらしいのですが、♂が囀りさえずりの代わりにドラミングして♀にアピールする求愛目的もあるそうです。 
当地ではアカゲラ、アオゲラ、コゲラと3種類の啄木鳥が生息しています。 
ドラミング音を声紋解析すればキツツキの種類を区別できるのでしょうか? 
今回は残念ながらノイズが多いので、声紋解析は諦めました。 
遠くで救急車のサイレン♪が鳴っていますし、様々な鳥の鳴き声(囀りさえずり)も賑やかに聞こえます。 


※ ドラミング音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。

2024/01/14

夕暮れの樹上で鳴く♪ノスリ(野鳥)

 

2023年5月下旬・午後18:25頃・晴れ(日の入り時刻は午後18:57) 

タヌキの営巣地にトレイルカメラを設置した後、離れた林縁にブラインドを張って望遠で隠し撮りすることを試みました。 
暗くなるまで(日没の30分後まで)粘ったものの、残念ながらタヌキの行動は直接観察できませんでした。 
しかし、その間に他の生き物の活動を垣間見ることが出来ました。 

午後にカラスからモビング(擬攻撃)されて逃げ回る猛禽の鳴き声がときどき聞こえたものの、ブラインド内からは姿が見えませんでした。 

夕方になって1羽のノスリButeo japonicus)が休耕地に隣接する防風林に飛来すると、林縁に一際そびえ立つ高木の横枝に止まりました。(樹種不明:落葉性広葉樹) 
止まり木で西日を浴びながら眼下に広がる休耕地や田畑を眼光鋭く見回し、ピーエ、ピーエ♪と甲高い声で何度も鳴いています。 
毎日朝夕に鳴く囀りさえずり)のような縄張り宣言なのか、それともブラインドに隠れている私のことなどお見通しで、警戒声を発しているのでしょうか? 
ノスリは鳴き声のバリエーションが乏しくて、なかなか意図が読み取れません。

この辺りでノスリを何度も見かけるので、もしかすると近くにノスリの営巣木があるのかもしれません。 
4年前に私は河畔林で営巣するノスリを定点観察していたことがあるのですが、今回はタヌキの観察を優先しているため、ノスリがタヌキの幼獣を狩って捕食するのではないか?と気が気ではありません。 
(そんなシーンが撮れたらすごいスクープ映像です。)
しばらくすると、ノスリは自発的に飛び去ってくれて、一安心。(映像なし) 


※ 風で木の葉がザワザワ♪揺れているため、ノスリの鳴き声が聞き取れるように動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 
近くで小鳥(ホオジロ?)がチチチチ…♪と鳴き続けているのは、見慣れないブラインドを不審がって警戒声♪を発しているのかもしれません。

ノスリが止まっていた高木の樹種を調べに行かないといけません。
なんとなくハンノキかな?と予想。

2024/01/12

雪が溶けた田んぼで採食するコハクチョウの若鳥【冬の野鳥:4K動画】

 

2023年3月下旬・午後15:20頃・晴れ  

雪解けが進む早春の刈田で採食するコハクチョウCygnus columbianus bewickii)大群の中で若鳥に注目し、高画質の4K動画で撮影しました。 
頭部が黒っぽくて薄汚れて見えるのが若鳥の特徴です。 
白鳥が田んぼの泥で汚れたのではなく、若鳥は羽根の色自体が元から黒っぽいのです。
成鳥へと成長すると白い羽根に生え変わります。
嘴の中がピンク色なのは、雛のときに口を大きく開けて親鳥にアピールして給餌してもらうための名残でしょう。
(この点はカラスも同じです。)
ちなみに、もっと若い個体は嘴全体がピンク色です。

雪解け水でぬかるんだ田んぼを歩き回って落ち穂拾いしています。

2024/01/08

コンクリートの橋桁に巣作りを始めたイワツバメ♀♂(野鳥)

 

2023年5月下旬・午後12:35頃・晴れ 

河原の橋の下にツバメの群れが高速で出入りしていました。 
カメラでズームインしてみると、いわゆる普通のツバメではなく、イワツバメDelichon urbica)という白黒の種類でした。 
どうやら橋桁の下に泥巣の土台を作り始めた基礎工事の段階のようです。 
私が近くからカメラを向けて撮影しても、イワツバメはさほど気にせずに造巣作業を続けています。 

ファーブル昆虫記』では人家に泥巣を作る蜂(ドロバチ類)の習性と比較するために、ツバメの造巣行動も観察しています。 
私はいわゆる普通のツバメの造巣行動もまだ観察できていません。 
この川の流域にイワツバメが生息することは気づいていたのですが、まさか巣作りを観察できるとは、千載一遇のチャンスです。 

関連記事(4年前の撮影)▶ 飛んでいるイワツバメを見つけた!(野鳥) 


実は、同じ流域の別な橋で橋桁の垂直な壁面(高所)になすりつけた泥汚れを過去に見た記憶があります。
てっきり悪童が泥団子を橋脚に投げつけて遊んだ跡なのかと当時は思ったのですけど、今思えばあれもイワツバメが作った泥巣の痕跡だったのでしょう。(※追記参照)

この橋の下をよく調べると、進捗状況の異なるイワツバメの泥巣が2箇所に作られていました。 
造巣を始めたばかりの♀♂ペアに注目します。

橋の下は鉄筋コンクリートの橋桁や橋脚に囲まれているため、イワツバメの鳴き声♪が反響しています。 
他にはカワラヒワも鳴いています♪。 
私の背後から川のせせらぎ♪も聞こえます。 





飛来したイワツバメは垂直のコンクリート壁面に塗りつけた泥玉を足掛かりとして辛うじて止まると、嘴に咥えた巣材の泥を新たに塗りつけ、泥巣の形を整えています。 
橋桁のコンクリートの壁面だけでなく、天井部の隅にも泥の巣材を塗り付けようとした形跡がありました。 
 『やまがた野鳥図鑑』でイワツバメの造巣習性を調べてみると、理由が分かって納得しました。
集団繁殖する種で、校舎の軒下や橋げた、歩道橋下などに営巣し、付近の上空を群れで飛んでいる。  「岩燕」と書く。もともとは山地の岩棚に営巣していたのだろう。建造物を岸壁などに見立てて巣作りするケースが増えている。イワツバメはツバメと違って天井ぎりぎりに巣を設け、その出入り口は狭い。中にはたくさんの羽毛が入っているようだ。(p91より引用)

イワツバメが泥巣aに飛来し、飛び去る様子を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 
垂直な壁面に危なっかしく止まっている際には、キツツキと同じく硬い尾羽根の先端で体を支えていることが分かり、興味深く思いました。 

1回の巣作り作業は短時間で終わり、またすぐに飛び去ります。 
おそらく近くの川岸で巣材の泥を採取して来るのでしょう。 





2羽のイワツバメが相次いで飛来して、作りかけの泥巣に並んで止まることがありました。 
てっきり♀♂つがいが協力して巣作りしているのかと思ったのですが、イワツバメは集団でコロニーを形成するらしいので、2羽の♀が隣合うようにそれぞれの泥巣を作っているのかもしれません。 
私はイワツバメで性別の見分け方を知りません。 
ツバメと同じく尾羽根の長さに注目するのかな? 
バードリサーチニュースの生態図鑑でイワツバメを参照すると、素人には識別が難しそうです。
・羽色は雌雄同色.(中略)オスは肩羽および背から頭上にかけての藍色光沢が強い傾向にある. 
・さえずりは「ピチュルピチュルピチュル」と早口に長く繰り返す.繁殖期は飛翔中や巣内でよくさえずり,この声はオスのみが出すと思われる.地鳴きは「ジュリ,ジュリ」と鳴く. 
・繁殖システムは一夫一妻.つがい関係は毎年異なるものが多く…(後略) 
・巣: 建造物や岩場の崖,トンネルの出入り口などの雨の当たりにくい場所に営巣するが,近年は自然物への営巣は少ない.建造物は人家よりも橋桁や高架下,学校や病院などを好む.一般的にコロニーを作って繁殖し,一度作られた巣は長期間にわたって利用される.コロニーを放棄することもあるが,放棄されたコロニーが数年後に再び利用される例もある.巣材は泥が中心で,壁や庇の下に深い椀形で出入り口の狭い巣を作る.泥はコロニーから約200m離れた水田や約50m離れた水溜りから運んでいることが観察されている.(中略)多くの個体が古巣を補修して繁殖をおこなうが,新たに巣を作る場合の造巣日数は21.1±3.8日(n=14)であった (西 2009).

せっかくなのでイワツバメの造巣過程を微速度撮影しようと思い、急いで三脚を取りに家へ戻りました。 
ところが2時間後(午後14:45頃)に戻ってきて微速度撮影をいざ始めたら、イワツバメの親鳥は全く来なくなってしまいました。 
短いですが、10倍速の早回し映像を最後にお届けします。 (@3:16〜)
こんなことなら、三脚なしの手持ちカメラで動画撮影を続けるべきでした。
黒く濡れた泥は、新しく作られたばかりの部分です。 
巣材の泥が乾いた部分は白っぽく見えます。 









同じ橋桁で少し離れた地点にもう1つ別な泥巣bを見つけたので、後半はそちらを微速度撮影しました。 
初めに見つけた泥巣aよりも造巣作業がずっと進んでいて、素人目にはほぼ完成しているようです。 
長撮り監視しても、巣内で雛が顔を出すことはありませんでした。












さて、どうしてイワツバメは造巣を途中で止めてしまったのでしょうか? 
一日の中でも特定の時間帯にしか造巣行動をしないのかな? 
巣材の泥が乾いて強度が増すまで待っているのではないか?と推測しました。 
それとも、私が橋の下に設置した三脚カメラを警戒して営巣地に近寄らなくなってしまったのでしょうか? 
一応、橋の下に生えた雑草の茂みに三脚を隠したつもりで、微速度撮影中の私はカメラから離れて時間を潰していました。 
次回は迷彩ブラインドを持参して、三脚カメラ全体を本格的にカモフラージュ(隠蔽)するべきかもしれません。 
しかし、ツバメはカラスなどの天敵(捕食者)を避けるためにわざわざ人家の近くに営巣するシナントロープです。 
この橋の下も昼間はヒトがジョギングやイヌの散歩のため結構頻繁に往来しています。 
イワツバメも他の野鳥に比べてヒトに対する警戒心は薄いと思うのですが、どうなんでしょう? 

作りかけの泥巣の真下には、コンクリート基質に付着できなかった巣材の泥玉が大量に散乱していました。 
巣内で孵化した雛が排泄した糞なのか?と一瞬思ったのですが、よく見ると白く乾いた泥玉(巣材)でした。 

泥巣aの直下



泥巣bの直下




この時期の私は忙しくて、定点観察に連日通うのは無理でした。 
後日、現場入りしてみると、残念ながらイワツバメの営巣は失敗していました。 
まさか橋の下に作られたイワツバメの巣をわざわざ高所作業車を使ってまで駆除するヒトは居ないはず…と信じたいです。 
イワツバメがコロニーを作ったぐらいで橋脚の機能や強度に悪影響は無いはずです。 
糞害を嫌う潔癖症のヒトは居るかもしれません。 

どうやら橋脚のコンクリート表面が滑らか過ぎて、巣材の泥がしっかり付着できず、重さで自然に剥落してしまったようです。 
橋桁を建造する際に、この点を何か改善してもらえれば(コンクリートの表面を一部ザラザラに加工する等)、イワツバメにとって優しい営巣環境ができるはずです。 
ツバメの仲間は蚊やハエ、羽アリなどを飛びながら捕食してくれる益虫です。 
「害虫が大発生した!」と騒いで殺虫剤を毎年大量に撒かないといけない事態になるのは、近年ツバメが住宅難(営巣地不足)から数を減らしているのが一因です。 
イワツバメを含めた生物多様性を確保すれば、生態系のバランスが適度に保たれて害虫の大発生は抑えられるはずです。



※【追記】
半年前の冬に撮っていた写真を掘り出しました。

2022年12月上旬
同じ川の流域で少し下流に架けられた別の橋の下をくぐって通り抜ける際に見つけたものです。
コンクリート護岸に鳥の糞がまとまって大量に落ちていたので上を見上げると、コンクリートの橋桁の裏面にイワツバメが作ったと思われる古巣を見つけました。

もっと昔に撮った未公開写真があるはずなので、探しています。




2024/01/06

河原で脱糞後に飛び立つセグロセキレイ(野鳥)

 

2023年4月下旬・午後14:00頃・晴れ 

河原で石の上に乗ったセグロセキレイMotacilla grandis)が羽繕いしていました。 
私がカメラを向けたら羽繕いを止めてしまい、身震いしたり、辺りをキョロキョロ見回したりしています。 
私を警戒したのか、一声鳴きながら下流へ飛び去りました。 
セグロセキレイの背側がしっかり見えず、性別は不明です。 
現場は橋の下で、石だらけの中洲でした。 

1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみると、飛び立つ直前に脱糞していました。 
尾羽根を持ち上げ、足を少しかがみながら、白い糞を少量排泄しています。 

※ スロー映像は1.5倍に拡大しました。

2024/01/04

送電塔天辺の巣で4羽の雛を育てるハシブトガラスの親鳥【10倍速映像】給餌行動など

 



2023年5月中旬・午後14:15〜17:00・晴れ 

三脚を立ててカメラを固定し、ハシブトガラスCorvus macrorhynchos)の巣を微速度撮影してみました。 
10倍速の早回し映像をご覧ください。 

送電塔の天辺にある巣の中には4羽の雛が順調に育っています。 
風が吹くと雛の羽毛がなびいて逆立ちます。 
好奇心旺盛な雛鳥は暇潰しで巣材の小枝を嘴でつついています。 
鉄骨のボルトを締めるナットが気になり、嘴で何度も悪戯している個体がいました。 
ボルトが外れると大惨事なので、外れないように電力会社は対策すべきでしょう。 

親鳥が帰巣したのが計5回。 
そのうち♀♂つがいがほぼ同時に帰巣したのが1回でした。 
横から飛来して直接入巣するのではなく、鉄塔の下段に一旦止まってから、鉄骨を梯子のようにピョンピョン登って入巣することが多いようです。 

親鳥が帰巣すると、雛たちは一斉に嘴を大きく開けて空腹をアピールします。(餌乞い) 
嘴を開いたときに口内が赤いのがカラスの幼鳥の特徴です。 
成長すると口の中が黒くなります。 
親鳥は喉袋に詰め込んできた餌を口移しで雛に与えます。 
複数の雛に口移しで次々と給餌しますが、 最も空腹そうな(強くアピールする)雛鳥から優先的に給餌しているようです。 
親鳥による給餌シーンは、等倍速でリプレイしました。 

食後に雛は排泄します。 
巣の縁から外に上手く排泄できれば良いのですけど、巣内に排泄してしまった場合は、親鳥が摘み上げて外に捨てに行きます。(排糞行動) 
雛の糞はゼラチン質の袋に包まれていて、汚さずとも簡単に持ち運びができるようになっています。 
給餌後の親鳥は雛が便意を催すまで、しばらく巣内で見張っています。 
雛の肛門(総排泄孔)を覗き込んで、白い糞が出て来るやいなや咥えて飛び去りました。 
排糞行動は4回撮れてました。 

巣から飛び去った親鳥は次の餌を探しに出かけますが、ときどき巣の横の高圧線に止まって、周囲を警戒したり鳴いたりすることがあります。 

 次の食事まで待っている間、雛は各々が羽繕いしています。 
巣立ちに備えて羽ばたきの練習をする個体がいたものの、すぐに止めてしまいました。 
後半(夕方)になると、巣内の雛は頭をこっくりこっくり下げて居眠りするようになりました。

※ 水を入れたペットボトルを重りとして三脚に吊るせば、風が吹いても振動が抑えられます。 
私の三脚は安物なので、剛性が足りないのです。(軽いのが取り柄です) 

2024/01/02

田んぼで代掻きするトラクターを利用して虫を捕食するムクドリとハクセキレイの群れ(野鳥:オートライシズム)

 

2023年5月中旬・午後16:45頃・晴れ 

雪国の田園地帯に水入れが始まり、田植えに備えてトラクターが代掻きしていました。 
作業するトラクターの近くに珍しく野鳥が集まっています。 
ムクドリSturnus cineraceus)の群れの他にはハクセキレイ♂(Motacilla alba lugens)1羽の姿を認めました。 
稲刈り後の刈田は水を抜かれて乾田でした。 
急に水没した上に泥土を撹拌されて溺れそうになった虫を鳥が捕食しに来たのです。 

トラクターが轟音を上げて通り過ぎた直後にムクドリやハクセキレイが飛来して、撹拌したばかりの泥濘に虫がいないか探して啄んでいます。 
獲物はケラやミミズなどと思われますが、映像では遠くてしっかり確かめられませんでした。 
泥の上に浮かぶ藁などに乗れば、ムクドリやハクセキレイはほとんど泥に沈まないで立つことができます。 
トラクターが近づくと、その前方に居た個体は横の畦道に飛んで一時避難してやり過ごします。 
 動画ではスズメの鳴き声も近くから聞こえますけど、スズメは水入れ直後の田んぼに来ませんでした。

代掻き作業中のオートライシズム(片利共生の採餌行動)を実際に観察できたのは今回が初めで、いたく感激しました。 
この採餌行動を撮りたくて、ここ何年も私はしつこく田んぼのトラクターを注視していたのです。 
鳥の本や写真集に載っているのに、オートライシズムをなかなか観察できないというのが私の実感です。
 (トラクターが田畑で作業していても、鳥がその周りに必ずしも群がるとは限らない。)
当地の野鳥はたとえ人里近くで暮らすシナントロープでも農民やトラクターをひどく恐れてなかなか近寄ろうとしないのでしょうか?
あるいは、長年の農薬使用によって田んぼで暮らす虫の数が激減しているのではないか?と疑っています。 
過去に遡るのは無理ですけど、有機農法(減農薬)の田んぼで比較すれば検証できるはずです。


関連記事(4、5、7年前の撮影)▶  



※ 動画編集でモザイク処理を練習するため、動き回るトラクターのナンバープレートをモザイク処理してみました。 
動体追尾機能(モーショントラッカー)に頼るよりも、手動でちまちまと数フレームごとにモザイク範囲を指定する方が結局は早いですね。 
Kdenliveを使って編集している私が今回参考にした動画がこちら↓。 


2023/12/30

小川を歩いて遡上して丸木橋の下をくぐり抜けるアオサギ【野鳥:トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年5月中旬・午後18:23・気温16℃(日の入り時刻は午後18:44) 

日没前の夕方なのになぜか暗い日で、赤外線の暗視モードでトレイルカメラが起動しました。 
小川の中に1羽のアオサギArdea cinerea jouyi)が来ていました。 
ゆっくり歩いて右岸を上流に向かって遡っています。 
頭を少し下げて、丸木橋の下をくぐり抜けました。 
左岸の水際に注目して、獲物となる小魚を探しているようです。 

画面の左から右に向かって緩やかに流れている小川の上空で、小虫が飛び回っていますが、蚊柱というほど密集していません。 

2023/12/28

送電塔の巣内で抱卵するチゴハヤブサ♀(野鳥)

 



2023年5月中旬・午後13:10頃・晴れ 

前回から4日後に送電塔#20の様子を見に来てみると、1羽のチゴハヤブサFalco subbuteo)が巣の縁に立って辺りをキョロキョロ見渡していました。 

私が移動して逆向きから撮影すると、警戒を解いたチゴハヤブサがようやく西を向いて巣内に座り込みました。 
抱卵を始めたということは、この親鳥は♀なのでしょう。 
頭部がたまに少しだけ見えます。 
巣の外に突き出ている尾羽根が細かく震えているのは何故でしょう? 
風は吹いてないはずなので、嘴で羽繕いしているのでしょう。 
♂は採餌に出かけているのか、姿が見えません。

交通量の多い交差点ではじっくり撮影できず、通りすがりに短時間の観察しかできませんでした。 
撮影行為そのものが親鳥にストレスを与えるかもしれないので、むしろ私の撮影に歯止めがかかって好都合かもしれません。 
良くないことに、交差点を掘り返す道路工事が始まり、騒音が酷いです。 
こんな喧騒がある街なかでも平気で営巣する猛禽がいることが驚きです。 

残念ながら、チゴハヤブサの姿を見たのはこの日が最後でした。 
結局ここでは繁殖を止めてしまいました。 
近くで騒々しい道路工事が始まったり、鉄塔の真下で草刈り作業をしたりと、人為的なストレスが多くて耐え難い環境だったのでしょう。 
チゴハヤブサが居なくなった後に送電塔#20でカラスが営巣することもなく、古巣はそのまま放置されました。

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