2022/09/03

水場の周囲の森に響くアカショウビン♂のさえずり(野鳥)

 

2022年7月上旬・午後15:35頃・晴れ 

トレイルカメラの電池を交換するために山中の泉に行くと、周囲の森(スギと雑木林の混合林)からアカショウビン♂(Halcyon coromanda major)が鳴く声が響き渡りました。 
美声でキョロロロロ…♪と音階が下がる特徴的な鳴き方です。 
どこで鳴いているのか、姿を見つけることはできませんでした。 
複数個体♂が縄張り宣言で鳴き交わしているように私は聞こえたのですけど、どうでしょうか? 

関連記事(1年前の撮影)▶ アカショウビン♂のさえずり♪(野鳥)

アカショウビン♂の囀りさえずりを声紋解析してみる

いつものようにオリジナルの動画から音声をWAVファイルに抽出してからクリアに鳴いている部分を適当に切り出し、スペクトログラムを描画してみました。
尻下がりの声紋が繰り返されています。




※ 動画編集時に音声を正規化して音量を上げています。 

もしかすると、アカショウビンは水場のオタマジャクシを捕食しに来るのではないか?と思いつきました。 
果たしてトレイルカメラで狩りの瞬間が撮れるでしょうか? 
果報は寝て待つことにしましょう。


コウリンタンポポの花で採餌するセイヨウミツバチ♀【HD動画&ハイスピード動画】

 

2022年6月中旬・午前11:00頃および6月下旬・午後12:35頃・晴れ 

河川敷の草地でコウリンタンポポが花畑のように咲いています。 
セイヨウミツバチApis mellifera)のワーカー♀が何匹も訪花していました。 
この組み合わせは初見です。 
筒状花で吸蜜する蜂の後脚を見ると、花粉籠に橙色の花粉団子を満載しています。 
隣に咲いたブタナの黄色い花には訪れませんでした。 

11日後に現場を再訪してセイヨウミツバチ♀がコウリンタンポポの花から花へ飛び立つ瞬間を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:55〜) 
隣接する頭花に移動するときも、羽ばたいてバランスを取りながら歩いていました。 
その日のミツバチは、後脚の花粉籠がほぼ空荷でした。 
コウリンタンポポの花粉はハナバチに採り尽くされてしまった後のようです。 
受粉を終えた筒状花には子房が膨らみ、冠毛が伸びてきます。 

2022/09/02

夜に水場を調べに来たツキノワグマ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2022年7月上旬・午後20:57・気温19℃ 

山中の泉を監視しているトレイルカメラに夜、ツキノワグマUrsus thibetanus)が写りました。 
赤外線の暗視映像でクマの毛皮は漆黒に見えます。 

左岸から身を乗り出して水面の匂いを頻りに嗅いだのに、水を飲んだり浴びたりしないで林道を左に立ち去りました。 
この水場は山の湧き水が溜まったものです。 
湧き水(地下水)自体は夏でも冷たくてきれいなのですが、浅い池に入って歩いたりすると、底に堆積した泥や落ち葉からドブ臭いガス(メタン?)が湧き上がります。 
この個体は池のかすかな悪臭を嗅ぎ取って嫌ったのでしょうか? (潔癖症)
実は5.5時間前に同じ水場で別個体の熊が半身浴しています。
それともトレイルカメラの存在に気づいて警戒したのかな?

歩き去る途中で池の右岸に寄り道し、灌木に顔を擦りつけたのは、カモシカがやる眼下腺マーキングを連想しました。

 

ニンニクの花で採餌するクロマルハナバチ♀

 

2022年6月中旬・午後15:15頃・晴れ 

郊外の原っぱ(休耕地)に咲いたニンニクの群落でクロマルハナバチBombus ignitus)のワーカー♀が訪花していました。 
薄いピンクの花から花へ飛び回って吸蜜する蜂の後脚をよく見ると、1匹は花粉籠に黒っぽい(!)花粉団子を満載しています。

複数個体を撮影。
ニンニクの花粉が黒いとは知りませんでした。
ネット検索してもそのような情報が全く見つからなかったので、次に機会があれば自分でニンニクの花を分解して調べてみるつもりです。

2022/09/01

夕方のスギ山林に響き渡るツツドリ♂のさえずり♪(野鳥)

 

2022年6月下旬・午後17:20頃・くもり 

夕方に杉林の山道を歩いていると、急にツツドリ♂(Cuculus saturatus)が鳴き始めました。 
ポポ、ポポ、ポポ…♪と単調に繰り返しています。 
照度が下がり、夕方のコーラスタイムになったのでしょう。 
ちなみに、この日の日没時刻は午後19:06ですが、山の東側斜面では太陽が山の端に隠れてしまうとすぐに薄暗くなります。 
どこで鳴いているのか、ツツドリ♂の姿を見つけられませんでした。 
ツツドリはカッコウの仲間ですから、♀は托卵します。
その様子をいつか観察してみたいのですが、まずは山林で宿主の鳥の巣を見つける必要があります。

関連記事(4年前の撮影)▶ 柳でイモムシを捕食するツツドリ(野鳥)


ツツドリ♂の囀りさえずりを声紋解析してみる

オリジナルの動画から音声をWAVファイルに抽出し、スペクトログラムを描いてみました。
集音マイクを使っている訳ではないので、他種の野鳥の鳴き声のきれいな声紋の方が目立っています。



松田道生、蒲谷鶴彦『野鳥を録る―野鳥録音の方法と楽しみ方』によると、
・低い声のツツドリのさえずりは400Hzに、音の中心があり一定していることがわかります。
・ツツドリの声紋は400Hzの低音域で、一本調子に2声ずつ鳴いている。(p206、p208より引用)

ハルジオンの花蜜や花粉を舐めるナミハナアブ♀

 

2022年6月中旬・午後16:55頃・晴れ 

田園地帯の農道沿いに咲いたハルジオンの群落でナミハナアブ♀(Eristalis tenax)が訪花していました。 
この組み合わせは意外にも初見です。 
口吻を伸ばして花粉や蜜を舐めています。 

風揺れと逆光に悩まされる撮影になりました。 
風揺れを抑えるために、後半は左手でハルジオンの茎を掴みながら通常マクロモードで接写してみました。 
やや強い風が吹いているせいか、ナミハナアブ♀は飛んで逃げませんでした。

2022/08/31

夜の河畔林で活動する野ネズミを高低2アングルから撮影してみる【トレイルカメラ:暗視映像】

前回の記事:▶ 夜の河畔林でクルミの実を運ぶ野ネズミ【トレイルカメラ:暗視映像】

2022年6月下旬〜7月上旬 

野ネズミ(ノネズミ)たちの夜の活動をトレイルカメラ(無人センサーカメラ)で調べています。 
河畔林の地面に残されたタヌキの溜め糞場rvを見下ろすように狙う従来のハイアングルのカメラに追加して、ローアングルで狙うトレイルカメラを新たに設置してみました。 
理想的には同じ被写体を別角度から同時に記録したかったのですが、現実にはなかなか上手くいきません。 
ローアングルで監視するとカバーする画角が狭くなり、野ネズミがなかなか写りません。 
逆に画角の広いハイアングルの映像では被写体までやや遠く、素人には小さな野ネズミの種類も見分けられません。 
夏は林床の下草が生い茂るため、ハイアングルでは地面をうろつく野ネズミの姿がほとんど見えなくなってしまいます。 
2台同時に使用することで、互いに補い合うことができると考えました。 
カメラに内蔵された時計の時刻を秒単位で正確に合わせておくことが大切です。 
夜の林床で餌を探し回る野ネズミを間近に撮れた暗視映像をまとめてみました。(ハイライト集) 

シーン1:6/22・午後21:44 (ローアングル@0:00〜) 
林床に転がっている落枝の上を野ネズミが伝い歩きしかけたものの、奥の草むらに移動しました。 
トレイルカメラの赤外線を反射して白く光る野ネズミの目だけが草葉の陰をチラチラと点滅しながら右往左往しています。

ローアングルでニセアカシアの根元を狙ったのは、それまでのハイアングルでの撮影で、この木の根元付近に野ネズミの巣穴があるのではないか?と予想したからです。
しかし実際にローアングルで長期間監視してみても、野ネズミの巣穴は無さそうです。


シーン2:6/22・午後21:50 (ローアングル@1:09〜) 
先程の個体が数分後に戻ってきたのでしょうか?(別個体かも) 
林床の落枝を渡って手前まで来てくれました。 
この落枝の上を野ネズミが頻繁に行き来することが分かっていたので、ローアングルで設置したカメラで野ネズミを狙い通り間近から撮ることができました! 
これはアカネズミApodemus speciosus)ですかね? 
(もし間違っていたらご指摘願います。ヒメネズミ?) 
落枝の太さを採寸すること。 


シーン3:6/24・午後19:35(ローアングル@1:26〜) 
いつもの落枝を伝って右から左へ駆け抜けました。 
地面に降りると、奥の草むらをチョロチョロと徘徊したり、たまにピョンと跳んだりしています。 


シーン4:6/30・午後23:34 (ハイアングル@1:47〜) 
ハイアングルのカメラで撮れた映像です。 
対面にあるニセアカシアの幹の低い位置に固定されたローアングルのカメラが既に起動しており、赤外線LEDが煌々と点灯しています。 
このとき林床は2台のカメラの赤外線LEDで同時に照らされており、かなり明るくなっています。 
野ネズミの目に赤外線は見えないとされており、全く警戒せずに活動しています。 
溜め糞場の周囲に自生するノイバラ低木の茂みに出入りしています。 
ハイアングルの監視映像では、伸びた雑草の下に野ネズミがほとんど隠れてしまいます。 
撮影のために下草をきれいさっぱり刈り取ってしまって良いものかどうか、悩んでいます。 
下草で遮蔽されていることで野ネズミも安心して活動できるのかもしれません。
林床に下草が無くて地面が露出した状態では、例えば夜行性のフクロウに捕食されてしまうリスクが高まる気がします。


シーン5:6/30・午後23:34 (ローアングル@2:12〜) 
同じ被写体が同時刻にローアングルのカメラに記録された映像です。 
ニセアカシアの根際を右から左へチョロチョロと駆け抜け、折り返すように落枝の上を右へ伝い歩きしました。 


シーン6:7/5・午前00:56 (ローアングル@2:23〜) 
林床に転がっている落枝の上を伝って右へ移動。 


シーン7:7/5・午前00:56 (ハイアングル@2:30〜) 
直後に撮れたハイアングルの監視映像です。 
対面に見えるローアングルのカメラは野ネズミの録画を終了した後のようで、赤外線LEDは消灯しています。 
野ネズミは林床の溜め糞場を横切りましたが、溜め糞そのものに興味はなさそうです。 
そもそも最近ではタヌキがこの溜め糞場rvになぜか全く来なくなったので、新鮮な糞は残されていません。 


※ 動画編集時に自動色調補正を施して明るく加工しています。 


 

 ↑【おまけの動画】 
実は冒頭で公開した動画は、記録の一部を抜粋したハイライト集です。 
ローアングルで監視すると、画面奥の草葉の陰で野ネズミの白く光る目がチラチラと移動する様子が写っているだけの動画がほとんどでした。 
そんな暗視映像を長々と見せても多くの人には退屈でしょうから、全記録はブログ限定で公開しておきます。 
ほぼ毎晩のように野ネズミが出没しました。

6/22 
6/23 
6/24 
6/25 
6/26 
6/27 
6/30 
7/2 
7/3 
7/4 
7/5

シロツメクサの花で採餌するトラマルハナバチ♀

 

2022年6月中旬・午前11:50頃・晴れ 

河川敷に咲いたシロツメクサの群落でトラマルハナバチBombus diversus diversus)のワーカー♀が忙しなく訪花していました。 
ありふれた普通種同士の組み合わせなのに、意外にも初見でした。 
かなり小型の個体なので、おそらく創設女王が育て上げた第1世代の娘なのでしょう。 

正当訪花を繰り返し、長い口吻を伸ばして吸蜜しています。
蜂の後脚を見ると、花粉籠に茶色い(薄い橙色)花粉団子を満載しています。 
隣接する頭花には飛ばずに歩いて移動することもあります。(省エネ採餌)

2022/08/30

夜の泉に飛来するコウモリは岸のザトウムシを捕食するか?【トレイルカメラ:暗視映像】

 

 2022年6月下旬
前回の記事:▶ 複数で飛びながら泉の水を飲む夜行性コウモリ【暗視映像:トレイルカメラ】

山中の泉を監視するトレイルカメラ(無人センサーカメラ)のレンズに覆い被さるように、歩脚の長いクモが居座っています。 
カメラに対してあまりにも近過ぎるので種類を見分けることは無理そうです。
その場で歩脚の屈伸運動を繰り返していますから、造網性クモや徘徊性クモではなくザトウムシの一種だと思います。 
これまでこの水場の岸辺を夜に徘徊するザトウムシが何度かトレイルカメラに写っています。
ザトウムシの動きにトレイルカメラのセンサーがいちいち反応して誤作動してしまうので、迷惑千万な話です。 
夜の照明設備にクモ類がよく集まるのは、獲物となる虫が光に誘引されて(走光性)狩りの成功率が上がるからです。
しかし、このトレイルカメラの機種は赤外線を照射するだけですから、虫は集まらないはずです。
水場に飛来する夜行性コウモリ(種名不詳)の動画撮影を繰り返すトレイルカメラは発熱するので、ザトウムシはその暖かさに惹かれて来たのでしょうか? 

水場の岸に居座るこのザトウムシをコウモリが捕食するのではないか?と期待しました。 
しかし、夜通し飛来するコウモリはなぜか捕食を試みようとしません。 
池の上を飛び回るガガンボ類も格好の獲物であるはずですが、コウモリは狩ろうとしません。(動画に撮れてないだけ?) 
コウモリの超音波エコロケーションの性能は、私が思っているよりも低くて、ザトウムシの存在を感知できないのかな? 
コウモリが狙っているのは、もう少し大きな夜蛾なのでしょうか? 
蚊柱のように密集した集団に飛び込んで獲物を狩るのかな? 
それともコウモリがこの水場に来る目的は、獲物の捕食ではなく飲み水なのかもしれません。 
ザトウムシの屈伸運動は、コウモリに見つかりにくくするための対捕食者戦略だったりして…?
もしかすると、コウモリはザトウムシの存在に気づいていても、硬いカメラに激突するのを恐れて捕食しないのかな?

シーン1:6/26・午前1:19・気温19℃ 
 ザトウムシは歩脚を曲げて身繕いする動きもしました(歩脚の跗節を口で舐めた?)。 

シーン2:6/26・午後23:17・気温23℃ (@0:26〜) 
2時間後も同様のシーンが撮れていました。
ザトウムシの 頭胸部は全く写っていません。 
その場で歩脚をゆっくりリズミカルに動かしています。 

ザトウムシが歩脚の屈伸運動を止めると、監視カメラが起動しなくなりました。 

砂利道を舐めてミネラル摂取するウラギンスジヒョウモン♂

 

2022年6月中旬・午後14:30頃・晴れ 

河川敷の砂利道でウラギンスジヒョウモン♂(Argyronome laodice japonica)が吸水していました。 
砂地の地面は湿っているのものの、わだちに水溜まりができるほどではありません。 
口吻を伸ばして砂の表面を舐めているウラギンスジヒョウモン♂は、翅を開閉しながらときどき向きを変えたり歩き回ったりしています。 
吸水というよりも、性成熟に必要なミネラル成分を土壌から摂取しているのでしょう。 
ウラギンスジヒョウモンのミネラル摂取シーンは初見です。 

私が動画を撮り始めたらすぐに大型トラックが轟音を立てながら横を通りかかり、驚いた蝶は飛び去ってしまいました。

2022/08/29

河原で水浴びするハクセキレイ♂【野鳥:HD動画&ハイスピード動画】

 

2022年6月下旬・午後13:05頃・晴れ 

河原の浅瀬でハクセキレイ♂(Motacilla alba lugens)が水浴していました。 
浅瀬に入水して身を屈めると、頭を水に浸けながらバシャバシャと羽ばたいて水を背中にかけています。 
水浴が一段落すると、岩の上に飛び乗って羽繕いし、身震いで羽根の水気を切ります。 

行水シーンを240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:21〜1:36) 
盛んに水飛沫を跳ね上げる水浴シーンはハイスピード動画の格好の被写体です。 
スローモーションで見ると水浴行動の詳細がよく分かります。 
ハクセキレイ♂は頭を水に漬け、尾羽を左右に振りながら翼で背中に水を掛けていました。

最後は上流へ飛び去りました。

ブラックベリーの花で採餌するクマバチ♀【HD動画&ハイスピード動画】

 

2022年6月中旬・午前10:25頃・晴れ 

民家の庭先に咲いたブラックベリー(=セイヨウヤブイチゴ)キムネクマバチ♀(Xylocopa appendiculata circumvolans)が訪花していました。 
単眼の周囲に茶色の毛が密生している個体が重低音の羽音♪を響かせて花から花へ忙しなく飛び回ります。 
吸蜜するクマバチ♀の後脚をよく見ると、花粉籠は空荷でした。 
ブラックベリーの花の雄しべにはもう花粉はほとんど残っていないようです。 
既に受粉を済ませて未熟な果実がたくさん育っています。 

白い花から飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:16〜) 
訪花中のクマバチ♀の背後をオオフタオビドロバチらしき狩蜂が飛び去りました。(@2:32)
オオフタオビドロバチもブラックベリーの花蜜を吸っていたのか、それとも狩りの獲物を探索しているのかもしれません。
    

2022/08/28

野生ニホンザルが塊根?を掘り出して採食した謎の植物【名前を教えて】

 

2022年6月下旬・午後16:10頃・くもり

前回の記事:▶ 里山の尾根道を遊動する野生ニホンザルの群れと遭遇

里山の尾根道で遭遇した野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)小群の観察記録です。 
細い尾根道を縦列でこちらに向かって来る2頭のうち、後続の個体が座って道草を食い始めました。 
手前に自生するイヌツゲ?の低木が邪魔でよく見えないのですけど、何か1本の植物を選ぶと根こそぎ手で引っこ抜いたようです。 
その茎を口に咥えたまま、山道を私の方へ歩いて来ます。 
再び座り込んで食餌を再開。 
茎全体を手でしごいて葉や細根、泥を取り除いてから、少し膨らんだ太い根を食べました。 
ニホンザルが餌に付いた泥をきれいに落としてから食べる行動を初めて実際に観察した私は、ちょっと感動しました。
かの有名な「幸島の猿の芋洗い行動」を連想したからです。
興味深いことに、ニホンザルが食べたのは膨らんだ根だけで、葉や茎は全く食べずに捨てました。

食べた根の切り口は白く見えます。 
この膨らんだ根っこはデンプン質に富む球根や鱗茎、塊根なのでしょうか? 
問題の採食シーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイ(@1:22〜)してみても、私にはこの植物の名前が分かりません。 
ズームインしても少し遠い上に、花や果実などの分かりやすい特徴が無いのです。 
そもそも草本植物なのか、木本植物の幼木なのかも、分かりません。 
少なくともヤマノイモのような蔓植物ではなさそうです。 
もしかすると、ヒトの食用(サバイバルの非常食)にもなる山菜なのかな? 
山菜採りをしない私は、知識がありません。 
撮影直後に猿の食べ残し(茎と葉)を回収するか、猿が採取した辺りの植物をじっくり調べてみるべきでしたね。 
このときの私は遊動するニホンザルの群れにノコノコついて行ってしまったのです。 

名前を聞きかじったことのあるノビルギョウジャニンニクの鱗茎なのでしょうか? 
しかし撮影地点の標高は約610m(ブナ帯よりも少し標高の低いミズナラ帯、冷温帯落葉樹林)で、分布する生息環境が違います。 
葉の形状、葉脈を映像と見比べると、ノビルやニンニクっぽくありません。 
文献検索(Google Scholar)でヒットした次の論文のPDFをダウンロードして読むと、ノビルもギョウジャニンニクもリストに含まれていました。
三戸幸久. "ニホンザル採食植物リスト." Asian paleoprimatology 2 (2002): 89-113.
ニホンザルが食べた謎の根っこの植物名をご存知の達人がいらっしゃいましたら、是非教えてください。


【追記】
中川尚史『サルの食卓―採食生態学入門 (平凡社 自然叢書)』によると、
地上部分に対して根や根茎など地下部分はススキやツワブキなど一部のものを除いて、ニホンザルはほとんど利用しない。(p71-72より引用)

今回ススキは明らかに除外できます。

当地(里山の尾根筋)で常緑のツワブキが自生するかどうか、分布域から考えると微妙なのですが、ツワブキを候補として探してみることにします。 

水田すれすれに飛びながら虫を捕り水浴するツバメ(野鳥)

 

2022年6月中旬・午後17:20頃・晴れ
前回の記事:▶ 水田の畦道で巣材の泥を集めるツバメの親鳥(野鳥)

夕方に農村部の水田でツバメHirundo rustica)が高速で低く飛び回っていました。 
おそらく蚊柱などの小さな飛ぶ昆虫を空中で次々に捕食しているのでしょう。 
水面にすばやく着水したので1/5倍速のスローモーションで見直すと、飛びながら水浴していました。 

その田んぼの横を通る車道(舗装路)の端でツバメ3羽の群れが鳴き交わしながら休んでいました。 
ツバメは滅多に地上に着陸しないので、珍しい光景です。 
なんとなく、巣立ったばかりの幼鳥なのかな? 
カメラを向けたらすぐに飛んで逃げてしまいました。 
水田の上を高速で低く飛び去る個体を流し撮り。 
1/5倍速のスローモーションでリプレイ。

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