2018年10月中旬
溜池の畔にある柳(種名不詳)の梢に見慣れない鳥が止まっていました。
胸に独特の縞模様があり、カッコウの仲間か小型の猛禽類か迷いました。
この季節(秋)にカッコウなんて…?と不思議に思いつつ図鑑で調べると、カッコウ科のツツドリ(Cuculus saturatus)でした。
柳の葉に居た黄緑色のイモムシ(種名不詳)を目ざとく見つけたツツドリは、すかさず捕食しました。
幼虫が暴れても構わずに丸呑みすると、食後は嘴を目の前の枝に擦り付けます。
その後すぐ下の小枝に止まった赤トンボに対しては、捕食行動を起こしませんでした。(@1:15)
どうやらツツドリは私に望遠レンズで撮られていることを嫌がっている(警戒)ようで、柳の枝伝いに少し下りて茂みの陰に隠れてしまいました。(池の向こうに飛び去ったかも?)
ツツドリと言えば特徴的な鳴き声が有名ですが、撮影中には全く鳴きませんでした。
余談ですが、柳の小枝のあちこちに丸い虫こぶが見えます。
帰宅後に図鑑で調べると、夏鳥のツツドリが秋になって渡去する途中だったようです。
蛾の幼虫(イモムシ、毛虫)を好んで食べるそうです。
高木清和『フィールドのための野鳥図鑑:野山の鳥』でツツドリの生態を調べると、
春と秋の渡り期は、公園の雑木林や桜並木に毛虫を食べにくる。
食性:昆虫類、幼虫(主に蛾類)(p38より引用)
一方、叶内拓哉『山渓フィールドブックス4:野鳥』によると、
(ツツドリは)夏鳥として渡来。
樹上でガの幼虫などの昆虫を食べる。小鳥類の好まない毛虫も食べる点にカッコウ類の特色がある。
春秋の渡りの時期には、市街地の公園などでしばしばカッコウ類が見られるが、その多くはツツドリである。(p237より引用)
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
つづく→柳にツツドリ(野鳥)
【追記】
餌食となった幼虫を映像から同定できるほど細かな特徴がよく見えないのですが、柳を食す緑色のイモムシということで、例えばコムラサキの幼虫などが候補として考えられます。
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