2016/07/16

揺籃を作るルイスアシナガオトシブミ♀c【10倍速映像】



2016年5月中旬・午後16:07〜18:06
▼前回の記事
完成した揺籃を切り落とすルイスアシナガオトシブミ♀a


里山に生えたハルニレの幼木で、ルイスアシナガオトシブミ♀c(Henicolabus lewisii)が揺籃を作っていました。
制作過程を10倍速の早回し動画でご覧ください。
カメラの三脚を一台しか持参してなくて、同時並行して別個体♀bの揺籃づくりを微速度撮影するのに使っていたので、こちらの個体♀cでは手持ちハンディカムでの映像が多いです。
風が吹いて枝が揺れる上に多少の手ブレもありますので、ご了承ください。

映像の冒頭は完成後も切り落とさず枝に残ったタイプの揺籃を写しました。
その下の葉で作業を始めた♀cと付き添う♂を見つけました。
既に葉の根元を両裁しており、萎れた葉が垂れ下がりつつあります。
しかし茂みに葉がひっかかり、うまく垂れ下がらないようです。
その間に♀は葉裏であちこちの葉脈に噛み傷をつけています。
徘徊していた♂が♀にマウントしました。
(結合部を接写していないので、交尾なのか交尾後ガードなのか不明です。)
♂は四六時中♀にマウントしている訳ではなく、辺りをパトロールしています。
♀の元に戻ってきた♂が焦って(?)前後逆向きにマウントすることがありました。
その後、♂が向きを変えて交尾に成功?

葉を巻き始める前に、主脈に沿って葉を縦二つ折りにしました。
これ以降は葉裏が揺籃の表側になります。

♂を背負ったまま♀cは葉先から巻き上げ始めました。
産卵行動は見落としてしまいました。

別個体♀bの揺籃づくりに気を取られている間に、♀cの作業がだいぶ進行してしまいました。
♂は近くの枝葉を徘徊しているものの、もはや♀にマウントしなくなりました。
♀が産卵を済ませた後は交尾後ガードする必要が薄れたのでしょう。
♂はどこかへ行ってしまいました。



最後は完成した揺籃を♀cが切り落とすタイミングを見計らって容器を差し出し、ポロリと落ちてきた揺籃を受け止めて採集しました。
揺籃作りの材料となった葉の地上からの高さは100cmでした。


採集3日後の撮影

採集した揺籃cをそのまま容器に入れて室内飼育しているのですけど、この記事を書いている現在(7月中旬)も未だに成虫が羽化してきません。
揺籃が乾燥し過ぎないように注意したつもりですが、もっと水気を与えるべきだったかもしれません。
カビの発生が怖くて霧吹きなどはしませんでした。
揺籃を切って中を調べてみるべきか、もう少し静観すべきか、悩みどころです…。

揺籃完成直後にルイスアシナガオトシブミ♀cを採集しました。
以下は標本の写真です。(掲載予定)




↑【おまけの動画】
同じ素材の映像ですが、ハンディカムで撮影したパートは早回し加工せずにそのままつなげました。
三脚を立てて微速度撮影したパートは10倍速映像になります。
16分間と長いのでブログ限定で公開します。


甘えた声で鳴く♪ハシボソガラスの幼鳥(野鳥)



2013年6月下旬

葉が生い茂ったシダレザクラの樹上でハシボソガラスCorvus corone)の幼鳥が鳴いていました。
あまり聞いたことのない奇妙な声(小声)でずっと鳴いています。
甘えたような、うがいをしているような掠れ声です。
映像には写っていませんが、近くの樹上に居るらしい別個体と鳴き交わしているようです。
腹を空かせた幼鳥が給餌に来る親鳥を呼んでいるのかな?
ときどきシダレザクラの枝葉を引っ張って遊んでいます。
カラスの場合、嘴を開いたときに口の中が赤いのが幼鳥の特徴です。

(参考ブログ:カラスの幼鳥@なんとなく、リスと野鳥のブログ)
巣立ったばかりの幼鳥なのでしょう。
最後は隠し撮りをしている私に気づいて、慌てたように少し羽ばたくと奥の枝に移り茂みに隠れました。

ハシボソガラス幼鳥の鳴き声を声紋解析してみる?


オオハナウドの花蜜を吸うヒメウラナミジャノメ



2016年6月上旬

山麓の道端に咲いたオオハナウドの群落でヒメウラナミジャノメYpthima argus)が訪花していました。
翅を半開きにしたままで吸蜜しています。
最後にようやく飛び立ちました。



2016/07/15

ホシカレハ♀(蛾)羽化後の初飛行【HD動画&ハイスピード動画】



2016年5月下旬

ホシカレハの飼育記録#5

▼前回の記事
羽化直後に蛹便を排泄するホシカレハ♀(蛾)

羽化したホシカレハ♀(Gastropacha populifolia angustipennis)がなんとか右手に乗ってくれました。
半開きの翅を小刻みに震わせて胸部の飛翔筋をしばらく温めてから遂に飛び立ちました。
記念すべき処女飛行を動画に記録することができて感無量です。
蛾は明るい窓の方に向かって飛び(走光性)、レースカーテンにしがみついて止まりました。
このときの室温は28.0℃、湿度35%。

前翅長を採寸したくて蛾を方眼紙にそっと乗せようと試みるものの、思い通りにはなりません。
強引に移動させると再び準備運動の後に飛び立ちました。
ブブブブ…♪と激しい羽ばたきの音がします。
重いホシカレハはたとえ危険が迫ってもいきなり急発進で飛び立つことは出来なくて、必ず準備運動が必要なようです。
運動性能の鈍さを補うために翅の保護色(枯れ葉にそっくりで完璧なカモフラージュ)が発達したのでしょう。

最後に、飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:54〜)
準備運動をスローモーションで見ると、半開きの翅ではげしく羽ばたいています。
飛翔筋の激しい運動で胸背が規則的に伸縮していることが分かります。
触角も左右に広げてスタンバイ。
急に羽ばたきが大きくなり、右に急旋回しながら窓に向かって飛び立ちました。
このときの室温は28.2℃、湿度35%。

つづく→#6:暗闇を飛び回るホシカレハ♀【蛾:暗視映像】


飛べ!アカガネサルハムシ【HD動画&ハイスピード動画】



2016年6月上旬

山麓の道端で赤と緑のメタリックな輝きを放つ非常に美しい甲虫が多数集まっていました。
ハムシの美麗種アカガネサルハムシAcrothinium gaschkevitchii gaschkevitchii)を撮れたのは初めてです♪

飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:22〜)。
草の葉の縁でモジモジしているのは、これから飛び立つ予兆です。
ただし、必ずしも飛んでくれるとは限りません。
飛び立つ前は行く先を見定め、足踏みしてから翅をぱかっと広げて羽ばたきます。
前脚は万歳の姿勢になります。

よく晴れて日当たりが良いのは助かるですけど、接写の大敵である風が吹いて、やや厳しい条件でした。
複数個体を撮影。
なぜこの茂みに集まっている(個体数が多い)のでしょうか?
おそらく食草に関係するはずですが、様々な草が生い茂っている上に特徴となる花が咲いていなくて、私には植物名が分かりませんでした。



2016/07/14

羽化直後に蛹便を排泄するホシカレハ♀(蛾)



2016年5月下旬

ホシカレハの飼育記録#4

▼前回の記事
ホシカレハ♀(蛾)の羽化【10倍速映像】
繭から羽化したホシカレハ♀(Gastropacha populifolia angustipennis)は、伸ばした翅を乾かしながら腹端をときどきヒクヒクと収縮させています。
ホシカレハ♀を腹面から撮ると腹部が太く寸胴で、いかにも卵が詰まっていそうです。

午前9:52、繭にしがみついてじっとしていたホシカレハ♀が急に動き始め、勢い良く排便しました!
翅の伸展に使った体液の余りを排泄したのです。
噴射した羽化液(蛹便)は薄い黄土色でした。
水っぽいクリーム色の羽化液が下に敷いた白紙とペットボトル側面にも垂れています。
午前9:30時点の室温は24.9℃、湿度35%。
午前10:24時点の室温は25.8℃、湿度36%。

午後になり、前翅長を採寸するために蛾を方眼紙に載せようと思いました。
指をそっと差し出して手乗りを試みたらホシカレハ♀は嫌がって逃げ出しました。
そのまま強引に手掴みにしようとすると怖がって、私の手のひらに抗議の脱糞。
蛹便は生温い(常温の)液体でした。
決して排泄物特有の不快な悪臭ではなく、やや香ばしい匂いがしました。
アキノノゲシなどの茎の切り口から滲み出る乳液の匂いを連想しました。

つづく→#5:初飛行





フランスギクの花で交尾するアカスジカメムシ♀♂



2016年6月上旬

郊外の住宅地で道端に咲いたフランスギクの花でアカスジカメムシGraphosoma rubrolineatum)の♀♂ペアが交尾していました。
よりによって萎れかけの花に居るのはフォトジェニックじゃなくて残念ですけど、逆に言えばカメムシが吸汁した結果、花が急速に萎れたのでしょうか?
隣の花にもう一匹居て、こちらはおそらく吸汁中。





2016/07/13

ホシカレハ♀(蛾)の羽化【10倍速映像】



2016年5月下旬

ホシカレハの飼育記録#3



▼前回の記事
繭を紡ぐホシカレハ(蛾)終齢幼虫【10倍速映像】


オノエヤナギの枝で終齢幼虫が繭を紡ぎ始めてから14日目。
遂に成虫が羽化しました。
終齢幼虫を採集してきた際に体内寄生されていなくて良かったです。
どうしても羽化の瞬間を動画に記録したくて、愚直に微速度撮影で監視した甲斐がありました。
実は飼育中はカレハガだろうと思い込んでいました。
先人の飼育記録をインターネットで検索してみると、営繭から羽化まで11日という例を見つけました。(参考ブログ:廿日市市の自然観察(昆虫)
という訳で、私も営繭10日目から連日監視していたのです。
繭の表面を覆っていた柳の葉は予め取り除いてあります。

羽化の一部始終を10倍速映像でご覧ください。
本格的に蠕動を始めて蛹を破った時刻は午前7:23。

繭の上端の脱出口を押し広げて成虫が抜け出ました。
繭に掴まりつつ少し伝い降りて繭の中央部で静止しました。
翅脈に体液を送り込んで、その水圧でしわくちゃに折り畳まれていた翅を一気に伸ばします。
翅伸展は急速に完了しました。
これを観察するのが蝶蛾類(鱗翅目)を飼育する醍醐味です。
伸びたばかりの翅を乾かすために、しばらく翅を立てた(閉じた)姿勢でじっとしていました。
この状態はカレハガ科にしては見慣れない姿勢です。
午前7:45に測った室温は22.5℃、湿度37%。

午前8:07、遂に翅を屋根状に畳みました。
このときの室温は23.8℃、湿度36%。
翅の色は黄色っぽい黄土色でした。
翅表に黒点が星のように散りばめられていることから、カレハガではなくホシカレハ♀(Gastropacha populifolia angustipennis)と判明しました。
触角が糸状なので♀ですね。
成虫の口吻は退化しているようです。
やがて腹部を激しく収縮するようになりました。(実際の動きはこの映像よりも1/10遅いことに注意。)


つづく→#4:羽化液(蛹便)の排泄


右の触角
成虫の口吻は退化
繭の脱出口



↑【おまけの動画】

結局、羽化の前兆は分かりませんでした。
繭内で蛹がときどき自発的に蠕動していたのかもしれませんが、私は気づきませんでした。
興味のある人のために、羽化する前(午前4:46〜7:21の2時間35分間)の繭を微速度撮影した10倍速映像をブログ限定で公開します。

撮影のために何日も連続照明を繭に当てたのに蛹の体内時計は乱れず、早朝に羽化しました。

繭がしっかり遮光しているとは思えません。
外界の光に依存しない自律性の体内時計があるのでしょうか?
最低気温を感知して羽化を開始するのかもしれません。



ハルジオンの花を後食するカラカネハナカミキリ



2016年6月上旬

山間部の道端に咲いたハルジオンの群落で美しい金属光沢に輝く甲虫が萎れかけの花(蕾なのか?)に止まっていました。
見慣れないカミキリムシでしたが、帰ってから調べてみるとカラカネハナカミキリGaurotes (Paragaurotes) doris)という名前らしい。

触角や足を舐めたり足を擦り合わせたりして化粧(身繕い)しています。
やがて頭を花に突っ込んで花粉や花蜜を食べ始めました。
最後は隣の花に移動しました。

実は撮影後に採集を試みたものの、失敗しました。
危険を感じたカミキリムシが擬死(死んだふり)して花からポロリと転げ落ち、見失いました。



2016/07/12

桐の枝で営巣地を探すクマバチ♀



2016年5月中旬

里山でキリの高木に訪花するキムネクマバチXylocopa appendiculata circumvolans)を長時間観察していると、たまに採餌以外に不思議な行動をする個体がいました。
桐の花ではなく枝に興味を示し、調べながら飛び回っています。
穿孔営巣に適した材を探している♀なのでしょうか?※

桐の花はメインの送粉者としてクマバチを当てにしているようです。

▼関連記事
桐の花で採餌するクマバチ
もしクマバチが桐の木に穿孔して営巣するとなると、桐とクマバチは互いにより深く依存した共生関係になりそうです。

※ もし映像の個体が雄蜂♂ならば、解釈がまるっきり変わってきます。


シロツメクサの花を食べるヒトリガ(蛾)幼虫



2016年6月上旬

農村の道端に咲いたシロツメクサの群落で立派な毛虫が細い茎にしがみつき、花をムシャムシャ食べていました。
おそらくヒトリガArctia caja phaeosoma)の幼虫だと思います。
通称クマケムシと呼ばれるように、白髪のような長毛です。
食べっぷりの良さに惚れ惚れします。
時間の余裕があれば食害シーンを微速度撮影したいところでした(夕暮れが近いので先を急ぎます)。
wikipediaによると、ヒトリガの幼虫は基本的に食樹、食草は選ばない広食性であり多種多様な草本、低高木の葉を食べるらしい。

その後、数メートル離れた地点でスイバ(=ギシギシ)の葉にヒトリガ幼虫をもう一頭発見しました。
こちらは休んでいるだけで動画のネタになりそうもなかったので、スルーしました。



2016/07/11

集団塒の街路樹から深夜に飛んで逃げるハクセキレイ【野鳥:暗視映像】




▼前回の記事
電柱からケヤキ樹冠に集団塒を変えたハクセキレイ♂♀(野鳥)

2016年5月下旬・午前3:17〜3:21

ハクセキレイ♂(野鳥)集団塒:定点観察#8


夏季の集団塒で寝静まっているハクセキレイMotacilla alba lugens)の様子を夜鳥観察しに出かけました。
草木も眠る丑三つ時、天気は曇りでおぼろ月夜(月齢19.3)でした。
ひとつ失敗したのは靴の選択です。
革靴ではなく、靴底が柔らかく足音を忍ばせて静かに歩けるスニーカーを履いて来るべきでした。

赤外線の暗視カメラで撮りながら集団塒のケヤキにそっと近づくと、木の根元の歩道が鳥の糞で汚れていました。
次に、この木をぐるっと一周してみました。
ところが枝葉にズームしても、ハクセキレイの姿は全く見つかりません。
茂みに完全に隠れているのか、それとも知らぬ間に集団塒の場所を変えてしまったのか?と不安になりました。

そうこうしているうちに、寝ていたハクセキレイを起こしてしまいました。
警戒した鳥が堪りかねたようにチチチッ♪と鋭く鳴きながら一斉に飛び立ちました。
最初に気づいた個体が警戒声を発したようです。
実は動画に撮れた飛び立ちのシーンは第二陣だけです。
計3回に分けて集団塒の全個体が緊急避難で飛び立ちました。
一斉に四方へ飛び去る様子は爆発的で、天敵の捕食者に寝込みを襲われても的が絞れないだろうということが実感できました。

鳥が集団で塒をとる利点が遺憾なく発揮されました。
深夜の空に散り散りに飛び立ったハクセキレイがどこへ向かったのか、気になります。
夜間に改めて別な場所で再集合するのは無理でしょう。
日の出までの1時間を安全に過ごす場所を各々がなんとか見つけて欲しいものです。

お見せする動画は分かりやすいように結末を先にした倒叙法で編集してあります。
寝起きドッキリと言えばお決まりの「おはようーございます!只今の時刻は午前3:17です」と乗り乗りのヒソヒソ声で始めるべきでしたね。
撮影直後に測った気温は21.8℃、湿度は59%。
ちなみに、この日の日の出時刻は午前4:20。
以下の写真は全て、鳥が逃げた後に撮りました。
もしハクセキレイが寝ている木の下でストロボを焚いたら間違いなく起こしてしまうでしょう。

欲を言えば今回の反省を活かして後日にまた深夜の緊急避難を撮り直したいところです。
しかし、怯えたハクセキレイが集団塒の場所を放棄して引っ越してしまったら(退去)困ります。
鳥たちが戻ってきてくれることを願い、ほとぼりが冷めるまでは我慢して定点観察の期間を開けることにします。

つづく→#9:ケヤキに塒入りするハクセキレイの羽ばたき【HD動画&ハイスピード動画】



キリの花蜜を吸うウスバアゲハ



2016年5月中旬

里山でキリの花に来る送粉者はクマバチなどのハナバチ類だけでしょうか?
桐の花は非常に強い芳香を辺りに漂わせて昆虫を誘惑しているのに、蝶類は滅多に訪花しないようです。
一本のキリ高木の傍で長時間粘って執念深く監視したところ、ようやくウスバアゲハ(=ウスバシロチョウ;Parnassius citrinarius)の吸蜜シーンを撮れました!
ニアミスした2頭が求愛飛翔を始めることもありました。
花から飛び立つラストシーンのみ、1/4倍速のスローモーション。



2016/07/10

路上で暴れる飛べないコマルハナバチ♀の謎



2016年5月中旬

水田脇の夜道で様子のおかしいコマルハナバチ♀(Bombus ardens ardens)を見つけました。
営巣開始の早いコマルハナバチの場合は、この時期でも創設女王ではなくワーカーでしょう。
弱っていて飛べないようです。
こうした瀕死状態のマルハナバチを時々見かけます。
寿命なのか、農薬散布の影響なのか、飛んでいて走行車にぶつかったのか、うっかり有毒植物から採餌した中毒症状なのか、色々と推理するものの原因は不明です。

採集した標本を後日、接写してみたら、顔に白い糸屑のような物が絡みついていました。
夜に採集したので現場では全く気づきませんでした。
採餌活動の途中でクモの網に捕まりかけ、命からがら逃げてきた蜂なのかもしれません。
顔に付いたクモの粘着糸を落とそうと必死で身繕いしていたのでしょう。

ただし、採集後に付いたゴミである可能性もあります。
ありあわせの採集容器内に足場や保湿のためにその辺の雑草をむしって蜂と一緒に入れておいたのですが、その生葉にクモの巣が付いていたかもしれません。

今回、蜂を採集した目的は、近縁種のクロマルハナバチとコマルハナバチを自分でしっかり見分けられるようにするためです。
『日本産マルハナバチ図鑑』p116の検索表を見比べて、特に後脚基跗節の形状に注目してみました。
幅が狭くて外縁の弧のカーブが緩いことから、コマルハナバチで大丈夫だと思います。


腹面
後脚内面
後脚外面
顔+クモの糸?
毒針
前翅の翅脈

雪面で屍肉を食べるハシボソガラス(冬の野鳥)



2013年3月上旬

晴れた庭で2羽のハシボソガラスCorvus corone)が雪面で仲良く並んで採食していました。
採食メニューは正体不明ですが、動画撮影中は腐った植物のように見えました。
すぐ近くの用水路から水草を掬って来たのか、あるいは堆肥や生ゴミを漁ったのかもしれない、と思いながら見ていました。
しかし後でスナップ写真をじっくり見直すと、どうやら腐りかけた動物(ネズミやモグラ?)の死骸のようです。
カラスは繊維質の臓物を脚で押さえつけながら嘴で引っ張り啄んでいます。
仲間が食べている隙を盗んで少し餌をかっさらいました。
先に一羽が餌を咥えたまま飛び去りました。
残された一羽も屍肉を完食せずにトコトコ歩いて立ち去りました。



ハルジオンの花蜜を吸うモンシロチョウ



2016年5月中旬

道端に咲いたハルジオンの群落でモンシロチョウPieris rapae)が訪花していました。
翅を半開きにしたまま吸蜜しています。

ありふれた組み合わせですけど、意外にもこんちゅーぶ!初登場になります。



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