2024/07/06

旧営巣地を訪れるニホンアナグマの諸活動:10月上旬〜中旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年9月下旬〜10月上旬〜中旬 

旧営巣地(セット)を単独で訪れるニホンアナグマMeles anakuma)の様子をまとめました。 
成獣だと思うのですが、性別も見分けられず、個体識別ができていません。 
以前よりも巣穴に出入りする頻度が少し増えたようです。 
ただし、巣穴に住み着くようになったというよりも、二次林で餌を探し回るついでに一時的に立ち寄るだけのようです。 


シーン0:9/25(@0:00〜) 
明るい時間帯にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。 
新旧2台のトレイルカメラで2つの巣穴を監視しています。 


シーン1:10/3(@0:07〜) 
左右の瞳の大きさが均等なので、ここで出産した♀ではなくヘルパー♂かな? 
巣穴Rに入りました。 


シーン2:10/7(@0:56〜) 
巣穴Lに出入りしました。 


シーン3:10/8(@1:22〜) 
巣穴Lに出入りしました。 


シーン4:10/9(@4:01〜) 
明け方に雨が降っていました。 


シーン5:10/10(@4:08〜) 
晩に雨が降っていました。 


シーン6:10/11(@4:16〜) 
午後にはよく晴れて、斜光が二次林に射し込んでいました。 


シーン7:10/12(@4:25〜) 
久しぶりに写ったアナグマは、巣口Lから外に出たばかりなのか、巣口Lから半身を出したまま周囲を見渡し、鼻面を上げて風の匂いを嗅いでいます。
ようやく警戒を解くと、少し歩いて今度は別の巣穴Rに潜り込みました。


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 



スギ林床で足踏みして虫を追い出し捕食するトラツグミ【トレイルカメラ】

 

2023年10月上旬

シーン0:9/25・午後15:01(@0:00〜) 
平地にあるスギの防風林でホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が通う溜め糞場wbcを自動センサーカメラで見張っています。 
明るい時間帯にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 
画面左と手前の2箇所に黒っぽく盛り上がっているのが溜め糞です。 
実は画面の左下外に、もうひとつの糞塊があります。 
トレイルカメラ旧機種のおかしな癖で、これ以降はフルカラーで動画がまともに撮れなくなるので、動画編集時に自動色調補正(モノクロ化)を施しています。 


シーン1:10/5・午前7:39・晴れ(@0:05〜) 
地味な迷彩模様を身にまとった鳥が1羽で来ていました。 
キジバトかと思いきや、トラツグミZoothera aurea)でした。 



スギ林床を歩き回っては嘴であちこちを啄むので、小さな虫を捕食しているようです。 
しかし、他の種類の鳥たちのように落ち葉をめくって虫を探す行動はやりませんでした。 
その代わりに、少し歩き回って立ち止まると、両足を揃えて小刻みに足踏みしています。 
地面に振動を与えて、スギ落ち葉の下に潜む虫を追い出そうとしているのでしょう。 
水鳥のダイサギがやる「足踏み追い出し漁」を連想しました。 


シーン2:10/8・午前6:57(@1:06〜) 
3日後に現れたトラツグミも、「足踏み追い出し法」で虫を取っていました。 
タヌキ専用の溜め糞のすぐ横で「落ち葉めくり」もしました。(@1:17〜) 
関連記事(1年前の撮影)▶  


その後はタヌキの溜め糞にひょいと乗ると、トコトコ歩いて横断し、その上で羽繕いしました。 (@1:30〜)
獣糞が不潔だという認識がトラツグミにはないようです。 
羽繕いの際には、嘴を使って羽根を整えるだけでなく、糞で汚れた足で痒い頭を掻きました。 


シーン3:10/8・午後13:07(@2:00〜) 
今回トラツグミはなぜかほとんど歩き回らず、辺りをあちこち見回しながら1箇所(@画面中央)に留まっています。 
地面の落ち葉を一度もついばみませんでした。 
何かに警戒しているのかもしれません。 


シーン4:10/8・午後13:10(@3:00〜) 
2分後に監視カメラが起動したときには、トラツグミは画面中央から少し右に移動していて、「足踏み追い出し法」を再開していました。 
やがて尾羽を持ち上げると、少量の白い糞をポトリと排泄しました。(@3:36〜) 
トラツグミの脱糞(排便)は初見です。 


シーン5:10/8・午後13:24(@4:00〜) 
12分後にトラツグミが再び現れました。 
画面の右エリアでダンスのような独特のリズムで足踏みを披露してくれました。 


シーン6:10/9・午前7:42(@5:00〜) 
翌日に来たトラツグミは、スギ林床を左から右へ歩きながら、いつものように「足踏み追い出し法」で虫を捕食しています。 
立ち止まって身震いしました。(@5:37〜) 


シーン7:10/10・午前10:04・雨(@6:00〜) 
次の日はトラツグミが2羽現れました。 
小雨がぱらつく中、初めの個体aがいつものように「足踏み追い出し法」をしていると、左から別個体bが飛来したのです。(@6:46〜) 
タヌキの溜め糞の右横に着地しました。 
2羽のトラツグミは互いに無関心そうに見えますが、♀♂つがいなのかな? 

実は、単独で採餌中のaが立ち止まって嘴をぱくぱく動かすことがありました。 
パートナーbに対して小声で鳴いたのかと思って音量を上げてみても、聞き取れませんでした。 


シーン7:10/10・午前10:05・雨(@7:00〜) 
いつのまにか画面奥の切株にカケスGarrulus glandarius)が止まっていました。 
一方2羽のトラツグミはカケスに対して無関心で、林床で「足踏み追い出し法」による虫取りを続けています。 
偵察に来たカケスはしばらくすると、ジェー♪と一声鳴いて左へ飛び去りました。 


【考察】 
この地点でトラツグミは初見でした。 
タヌキの溜め糞wbcには特に執着せず、スギ林床をあちこち歩き回り、小さな虫を捕食していました。 
ここでは「落ち葉めくり」よりも「足踏み追い出し」の方が採餌効率が良いのでしょう。 
スギ林にはめくる落ち葉が無い、ということはありません。
広葉樹の落ち葉も散乱しているのに、好んで足踏み追い出しで虫を取っていました。
トラツグミ以外の鳥はこの地点で広葉樹の落ち葉めくりによる虫取りをしています。


【追記】
1ヶ月後にも現場近くで同じ採餌行動が見られました。


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2024/07/05

採石場跡を遊動中に採食するニホンザル

 

2023年10月上旬・午後13:00頃・晴れ 

採石場跡の岩山でニホンザルMacaca fuscata fuscata)を見つけました。 
性別が見分けられません。
座り込んでもぐもぐ何かを咀嚼しています。 
立ち上がって右にトラバースし始めました。 

クロマツの陰で立ち止まり、何かを拾って食べました。(@0:30〜) 
映像をいくら見直しても、採食メニューが分かりません。 
階段状に岩が削られて植物があまり生えていない荒涼とした岩山なのですが、まさか松ぼっくりですかね? 
ニホンザルは再び右へ遊動を始めました。 
その行く手に、群れの仲間がいるのです。

シラハギに産卵するツバメシジミ♀

 

2023年9月下旬・午前11:15頃・くもり 

墓地の片隅に咲いたシラハギ(白萩)ツバメシジミ♀(Everes argiades hellotia)が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。
いつものように、ツバメシジミ♀はしっかり閉じた翅を互いに擦り合わせ、後翅の尾状突起を触角のように動かしています。(自己擬態) 
ちらっと見えた翅表は茶色でした。 
吸蜜シーンを撮りたかったのですが、風揺れに悩まされ、いつの間にか飛び去ってしまいました。 

撮影中は気づかなかったのですが、動画を見直すと、腹端を前方に曲げて産卵していました。 
ツバメシジミの幼虫はマメ科植物を食草とするので、納得です。 
手前の蕾が邪魔でしっかり見えなかったのが残念でした。 




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2024/07/04

トホシカメムシ

2023年10月上旬・午後13:50頃・くもり 

山間部の峠道の道端(標高620m地点)で見慣れないカメムシを見つけて写真に撮りました。 
Googleレンズで名前を調べてみると、初見のトホシカメムシLelia decempunctata)でした。 
山地性のカメムシらしい。 
動画にも撮ろうと不用意に近づいたら、逃げられてしまいました。 
トホシカメムシが止まっていた葉っぱの種類(植物名)を記録し忘れたのも痛恨のミスです。


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峠道の藪から鳴きながら飛び去るヤマドリの群れ(野鳥)

 


2023年10月上旬・午後13:35頃・くもり 

里山でつづら折れの舗装された峠道を私が静かに歩いて登っていると、法面の藪に潜んでいたヤマドリ(亜種キタヤマドリ:Syrmaticus soemmerringii scintillans)が2羽、慌てたように飛び去りました。
 「ヤマドリが1羽いたら、もっと居ると思え」という過去の経験則を活かして、動画に撮りながら私は再び歩き始めました。 
すると予想通り、同じく林道脇の斜面の藪に隠れていたヤマドリが慌てて鳴きながら続々と飛び立ち、車道を横切り谷側へ飛び去りました。 
この作戦で空振りしたことも何度もありますが、無駄撮りだったら動画ファイルをカメラからすぐに削除するだけです。
ヤマドリ群れの全個体を撮り漏らしたくないのであれば、GoProのようなアクションカメラを装着して一人称目線での動画を入山時から撮り続けるしかないでしょう。




ヤマドリの鳴き声(地鳴き、警戒声)を録画できたのは今回が初めてです。 
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。

日本の野鳥さえずり・地鳴き図鑑』でヤマドリの鳴き声を調べると、
コココまたはクククあるいはウォッと低い声で鳴く(p88より引用)
と書いてある通り、コココ♪と鳴きながら飛び去りました。



1羽目は飛んで車道をすぐに横切りましたが、2羽目の方は車道に沿って長く飛びました。 
キジ科のヤマドリは飛翔が苦手(不器用)で、ほとんど直線的にしか飛べないようです。
飛びながら曲がり切れずに峠道のカーブミラーに激突して死んだヤマドリも現場近くで目撃しています。

ヤマドリが次々に飛び立つ様子を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:23〜) 
映像を見直すと、この2羽は別々の場所に隠れていました。 
動画からヤマドリの性別が見分けられる方がいらっしゃいましたら教えてください。 
♀は尾の先が白いらしい。(上記の図鑑より)
最初の2羽を撮り損ねたものの、計4羽のヤマドリの群れが一緒に採餌活動していたことが分かりました。 
繁殖期ではないので、一夫多妻のハレムというよりも母子の家族群ではないかと予想しています。 


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2024/07/03

秋のスギ防風林で落ち葉をめくって虫を探し歩くクロツグミ♀♂【野鳥:トレイルカメラ】

 

2023年10月上旬〜中旬

シーン0:9/25・午後15:01(@0:00〜) 
明るい日中にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。 
平地にあるスギの防風林で画面左と手前の2箇所に黒っぽく盛り上がっているのがホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の溜め糞場wbcです。 
ここをトレイルカメラで監視しています。 


シーン1:10/11・午前11:14・晴れ(@0:00〜) 
真っ黒なクロツグミ♂(Turdus cardis)がスギ林床で餌を探し回っていました。 
腹面は白く、斑点があります。
ホッピングで移動しながら嘴で落ち葉を跳ね除け、裏に隠れている虫を探しています。 
クロツグミ♂がめくっている落ち葉は、スギではなく広葉樹の落ち葉でした。 


シーン2:10/10・午前6:31(@1:06〜) 
地味な小鳥が溜め糞wbcの右上奥で林床の落ち葉をしきりに啄んでいました。 
クロツグミの♀かもしれないと思ったのですが、残念ながらフルカラーで録画されなかったので、なんとも言えません。 


シーン3:10/10・午前6:03(@2:09〜)日の出時刻は午前5:39。 
早朝にクロツグミの♀♂つがいと思われる2羽が互いに少し離れて採餌活動していました。 
♀と思われる個体が溜め糞場wbcで盛んに落ち葉めくりをしています。 
右奥の切株に行って採食した真っ黒な個体がクロツグミ♂でしょう。 
途中からもう1羽が上から舞い降りるように飛来しました。(@2:50〜) 
最後にめくった落ち葉を咥えて持ち去ろうとした瞬間に録画が打ち切られてしまいました。 
その思わせぶりな謎の行動を1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(画面左下隅@3:10〜) 


シーン4:10/10・午前6:06(@3:21〜) 
計3羽(以上?)の群れがスギ林に散開して、林床で落ち葉めくりをしたり虫を捕食したりしています。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
分かりやすさのため、撮影順から入れ替えました。 


色と大きさでわかる野鳥観察図鑑』でクロツグミの食性を調べると、
丘陵や山ろくの広葉樹林に多く、スギ林でも見られる。主に林床を跳ね歩きながら、ゴミムシなどの昆虫やミミズを探し食べるが、秋には木の実なども食べる。(p88より引用)


つづく→ 


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ヘリアンサス「レモンクイーン」の花で採餌するオオハキリバチ♀

 

2023年9月下旬・午後14:15頃・くもり 

山麓の裏庭に咲いたヘリアンサス「レモンクイーン」の群落でオオハキリバチ♀(Megachile sculpturalis)が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。 

ぐるぐる回りながら吸蜜する蜂の口元と足先がオレンジ色の花粉で汚れています。 
背面から撮ると腹面のスコパはあまりよく見えませんでしたが、花粉を少し付けているようです。

2024/07/02

ホンドタヌキ幼獣の群れが互いに追いかけっこや取っ組み合いをして遊び回る昼間の二次林【トレイルカメラ】

 




2023年10月上旬 

シーン1:10/2・午後16:25・気温19℃(@0:00〜) 
ニホンアナグマMeles anakuma)家族が転出した後の旧営巣地に幼獣と思われる1頭のホンドタヌキNyctereutes viverrinus)aがやって来ました。 
巣口Lの匂いを嗅いでいたら、別個体bが続けて右から登場しました。 
aは一旦左へ行ってから、すぐにまた走って戻って来ました。 
仲間(b)を追いかけっこ遊びに誘っているようです。 
左から更に別個体cが走ってくると、はしゃぎ回る追いかけっこ遊びが始まりました。 
取り残された個体も走ってついて行きます。 
しばらくすると、4頭目dも合流しました。 


シーン2:10/2・午後16:25(@0:53〜) 
別アングルに設置した監視カメラでもタヌキ幼獣たちの追いかけっこ遊びが撮れていました。 
登場したタヌキはやはり計4頭でした。 
周囲の二次林でカケスが野次馬のように鳴き騒ぐ声♪が聞こえます。 
タヌキがキャン♪と鋭く短く鳴く声も聞こえました。(@1:18〜) 


シーン3:10/4・午後14:05・気温19℃(@1:24〜) 
2頭のタヌキ幼獣が縦列になって獣道を右上奥に走り去りました。 
しばらくすると、更に2頭の別個体が走ったり歩いたりして登場します。 


シーン4:10/6・午後16:58(@1:58〜) 1頭がアナグマの巣口Rに頭を深く突っ込んで中を調べている間に、他の2頭が追いかけっこ遊びを始めて右に消えました。 
巣口Rに居残っていた個体を戻ってきた個体が遊びに誘い、一緒に左へ走り去りました。 


シーン5:10/6・午後16:59・気温14℃(@2:24〜) 
別アングルのトレイルカメラでも記録されていました。 
アナグマの巣口Lの匂いを嗅いでいた個体が急に独りではしゃいだように駆け回ってから、立ち止まりました。 
左に一旦立ち去ってから、すぐにまた仲間と一緒に戻って来ました。 
アナグマの巣口L付近でタヌキ2頭の格闘遊びが勃発しました。 
相手の毛皮に甘噛みしているようです。 
このとき小声でクゥーンと鳴く声♪が聞こえました。 
2頭が一緒に獣道を右に走り去ると、しばらくしてから別個体が追いかけるように駆け抜けました。 

タヌキの幼獣たちが全力で遊び回る光景は微笑ましいですね。


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正(モノクロ化)を施しています。 
※ タヌキの鳴き声が聞き取れるように、音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


スギ防風林に迷い込んだキジバト【野鳥:トレイルカメラ】

 

2023年10月上旬・午後13:35頃 

ホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の溜め糞場wbcがあるスギ防風林の林床を珍しくキジバトStreptopelia orientalis)がトコトコ歩き回っていました。 
 種子食性のキジバトが好むような餌はスギ林床に落ちて無いはずなので、溜め糞場に含まれる未消化の種子を食べに来たのでしょうか? 
ところが結局、キジバトは何も食べないで飛び去りました。 
地面を一度も啄みませんでした。 

飛び立つ瞬間を1/3倍速のスローモーションでリプレイ。 
力強い羽ばたきに煽られて落ち葉が舞い上がります。 

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


関連記事(2年前の撮影@山中のタヌキ溜め糞場)▶ 里山の林道上で採食するキジバト?(野鳥)【トレイルカメラ:暗視映像】 


2024/07/01

カケスがスギ防風林にドングリを隠した?【野鳥:トレイルカメラ】

 

(一部修正した動画に差し替えました。)


2023年10月上旬 

シーン0:9/25・午後15:01(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 
平地にあるスギの防風林で画面左と手前の2箇所に黒っぽく盛り上がっているのがホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の溜め糞場wbcです。 
ここを自動センサーカメラで見張っています。 


シーン1:10/8・午後14:09(@0:06〜)
アカゲラが止まっていたスギの幼木に、10分後にはカケスGarrulus glandarius)が止まっていました。
嘴に何か小さな木の実を咥えています。
そのまま左へ飛び去りました。
飛び立つ瞬間を1.5倍に拡大した上で1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:13〜)
拾った堅果をどこかに貯食しに行くのでしょう。
近くの雑木林にドングリがなる木(ミズナラやコナラ)があるはずですが、私が探しても見つかりません。


関連記事(10年前の撮影)▶ ドングリを採食するカケス(野鳥)


シーン2:10/1・午前7:37・晴れ(@0:30〜) 
画面の左下隅でカケスが林床を啄んでいたのですが、タイムスタンプ表示のせいでよく見えません。 
実は画角の左外にもうひとつタヌキの溜め糞があるので、そこに集まる食糞性昆虫を捕食しに来たのかと初めは思っていました。


シーン3:10/3・午前8:56・晴れ(@0:53〜) 
2日後もカケスが林床でスギの落ち葉を繰り返し啄んでいました。 
溜め糞場から離脱したハエの終齢幼虫または蛹を探して捕食するのかと思ったのですが、改めてじっくり見直すと、逆に何かを地面に埋めてから落ち葉を巧妙にかぶせて隠しているようです。 
虫を探す「落ち葉めくり」行動とも少し違います。
左上に飛び去ったときには嘴に何も咥えていませんでした。 

おそらくきっと、ドングリの実を隠したのでしょう。(貯食) 
食糧難の冬に掘り起こして食べるはずですが、もし隠し場所を忘れたり食べ残したりすると、春に実生が育ち、ドングリの種子散布にカケスは協力したことになります。 
ただし、ここは鬱蒼としたスギ林なので林床に届く日照がきわめて乏しく、ドングリから芽が出ても残念ながら枯死してしまう可能性が高いです。 


シーン4:10/4・午前11:04(@1:22〜) 
その翌日にもカケスが来ていました。 
前日(シーン3)と全く同じ地点に来たことから、おそらく同一個体のカケスが前日に隠した餌が無事に残っているかどうか落ち葉の下を覗き込んで確かめたようです。 

カケスの貯食物を野ネズミが見つけて盗んだり、カケス同士でも隠したドングリを盗むことがあるらしいので、油断ができません。 
自分で貯食したドングリを後になって掘り出して別な場所に隠し直すこともあるそうです。 
秋冬の1シーズンで合計すると数百〜数千個のドングリの隠し場所を覚えているのですから、とんでもない記憶力です。 

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
ストーリーを分かりやすく伝えるために、動画素材を撮影順から入れ替えました。


【考察】 
シーン2〜4は、タヌキの溜め糞場でカケスの探餌行動が撮れただけのつまらない映像だと当時は思い、適当にまとめた映像でした。
ところが改めて見直すと、貯食行動に関係していると気づき、シーン1と一緒にまとめ直しました。 
(我ながら観察眼が前よりも鋭く磨かれてきたようで、嬉しいです。) 
トレイルカメラの起動が間に合わず、飛来したカケスがドングリを埋めて隠す肝心のシーンが撮れていないのが残念です。 

溜め糞場に集まる食糞性昆虫を捕食するのが目的だとしたら、カケスは通年やって来るはずです。
しかし、秋になって初めてカケスがここの監視カメラに写りました。

 雑木林で拾ってきたドングリの実(堅果)をカケスがわざわざスギ林に運んできて隠すとは意外でした。 
それだけ貯食物を盗まれないようにする工夫が必要なのかもしれません。


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ヤマハッカの花蜜を吸うシロオビノメイガ(蛾)

 

2023年9月下旬・午後12:00頃・晴れ 

山腹の急斜面をつづら折れで登る山道に沿って咲いたヤマハッカの群落でシロオビノメイガSpoladea recurvalis)という昼行性の蛾が訪花していました。 
触角を振り立てながら、ヤマハッカの小さな唇形花に口吻を挿し込んで吸蜜しています。 
飛んだり歩いたりして隣の花に移動します。 
最後はヤマハッカの花に潜んでいた小さなクモ(ハナグモの仲間)に気づいて飛び去りました。 
複数個体を撮影。 


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2024/06/30

ニホンアナグマが古い巣穴に入ると中から慌てて大群で逃げ出す謎の昆虫とは?【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年10月上旬・午後17:35頃・気温15℃・日の入り時刻は午後17:16。 

ニホンアナグマMeles anakuma)の家族が転出した後の旧営巣地(セット)に日没後、アナグマ成獣が単独で戻ってきました。 
この個体の性別を私には見分けられなかったのですが、左右の瞳の大きさが同じだったので、♀ではなくヘルパー♂ではないかと推測しています。 

巣口Lの匂いを念入りに嗅いでから、中に潜り込みました。 
するとアナグマと入れ替わるように、大量の虫が巣穴Lから脱出し始めました。 
白黒の暗視映像を等倍速で見ても虫の動きが分かりにくいのですが、5倍速の早回し映像に加工すると分かりやすくなります。 
映像を見直しても、アナグマが入巣Lする前には、虫の出入りはありませんでした。 
アナグマが巣穴に入ったことで、中に居た虫の大群が「蜘蛛の子を散らすように」脱出してきたようです。 
飛べない徘徊性の昆虫のようですが、暗い夜だから飛べないのかもしれません。
アリにしては大きいです。 
クロスズメバチの巣をアナグマが地中で壊してしまったのか?などと想像を逞しくしてしまいます。 
越冬のために集まっていた虫という可能性もありますが、さすがに時期がまだ早い気がします。 

巣穴の内部が虫の大群に占拠されていて、アナグマは平気なのか?と心配になります。
虫嫌いのヒトにとっては、想像するだけでも絶叫したくなるぐらいの悪夢でしょう。
しばらくすると、何事もなかったかのようにアナグマが巣口Lから外に出て立ち去りました。 
出巣Lしたアナグマの体表にたくさんの虫がまとわりついているかと思いきや、不思議とそんなことはありませんでした。 
アナグマは古巣を内検したついでに、巣内で数匹の虫を捕食したのかもしれません。 


【考察】 
実は後日にも、同様のシーンが繰り返しトレイルカメラに撮れていました。(映像公開予定) 
長い期間ずっと空き巣になっているアナグマの古巣に、次は誰が移り住むのか、誰が最も頻繁に縄張り宣言のマーキングをするか、などと住環境の面ばかり私は気にしていました。 
穴居性の昆虫が群れをなして巣穴に潜んでいる(居候)となれば、虫を食べるアナグマやタヌキが絶好の狩場として繰り返し訪れているのだと理由が分かりました。 


謎の虫の大群の正体は何でしょうか? 
本来ならば現場検証して巣穴の中を実際に調べてみるべきですが、実現できていません。 
巣穴に出入りする野生動物を刺激したくない私は、巣口に決して近寄らないようにしています。 
それから、トレイルカメラで撮れた膨大な動画の整理が追いつかず、この現象を動画で知ったときにはすっかり寒い冬になっていました。 

カマドウマの幼虫ではないか?という仮説は、たまたま宮崎学『森の365日:宮崎学のフクロウ谷日記』という本を読んでいて着想を得ました。
 カマドウマは、肉食で、死んだ虫などを食べる森の掃除屋でもある。昼間は洞窟や樹洞など湿っぽいところに潜み、夜になると出歩く夜行性の昆虫だ。日々行動していていい隠れ場所があると、そこをすみかとしてしまう (p70より引用)

 

キリギリスやカンタンなどの仲間は卵で越冬するが、カマドウマは若者で冬を越す。だから、真夏に世代交代をするのだ。(p117より引用)

近くにあるタヌキ専用の溜め糞場wbcで9月上旬に未消化の昆虫のクチクラ断片が混じった糞塊が残されていました。
素人目にコオロギかと思ったのですが、もしかするとタヌキがカマドウマを大量に食べたとすると、辻褄が合いそうです。
関連記事(1ヶ月前の撮影)▶ ホンドタヌキが捕食したコオロギ類の未消化クチクラが大量に含まれた溜め糞



アキヤマタケ?(黄色いキノコ)

2023年9月下旬・午後14:35頃・晴れ 

山麓を流れる用水路沿いに見慣れない黄色いキノコが点々と生えていて気になりました。 
アカマツの並木に関係あるのかな? 
周囲の環境は林縁で、頻繁に草刈りされて日当たりの良い草地(芝生?)だと記憶していたのですけど、写真を見返すとコケ(種名不詳)の群落の中から鮮やかな黄色い小さなキノコが生えていました。 

下山してきて疲れていた私は、キノコを採寸するのも億劫で、柄やひだの写真も撮っていません。 
ブタナの黄色い花と一緒に写っています。 

Googleレンズで画像検索するとアキヤマタケですかね? 
身近なキノコの名前も少しずつ勉強しないといけません。


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ブタナの花が左に写り込み

スギ防風林で幼木から飛び立つアカゲラ【野鳥:トレイルカメラ】

 

2023年10月上旬・午後14:00頃 


シーン1:9/25・午後15:01(@0:00〜) 
明るい日中にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。 
平地にあるスギの防風林で画面左と手前の2箇所に黒っぽく盛り上がっているホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の溜め糞場wbcを自動センサーカメラで見張っています。 


シーン2:10/8・午後13:58(@0:04〜) 
画面手前右にヒョロヒョロと生えた細いスギ灌木にアカゲラDendrocopos major)が止まっていました。 
啄木鳥がこんな細い幼木にも止まるとは、ちょっと意外でした。 
この映像では後頭部が赤いかどうか見分けられないので、性別不明です。 
木登りもしないで、すぐに右へ飛び去りました。
たとえ溜め糞場に多数の虫が集まっているのを見つけても、キツツキは捕食しようとしない(捕食できない)のでしょうか? 

1/3倍速のスローモーションでリプレイ。 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 


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