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2026/05/16

涸れた水路の底を探索して遊ぶニホンザル(アルビノ子猿と遊び友達)

 

2024年9月中旬・午前11:50頃・晴れ 

秋になると収穫前に田んぼの水を抜くので、山麓を流れる農業用水路には水が流れなくなります。 
その用水路沿いで野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れと遭遇しました。 

アルビノの子猿と同世代の健常個体が水路の護岸の縁を歩いて、どんどん私の方へ近づいて来ます。 
それまで私はかなり時間をかけてニホンザルの群れに接近したので、餌付けをしなくても、すっかり人馴れしてくれました。 


アルビノ個体は私を迂回するためか、梯子を伝って涸れ水路の中に降りました。 
遊び仲間も合流して、アスレチックのように梯子を昇降したり鎖をよじ登って対岸に渡ったりしました。 

猿が岸壁登攀に使った鎖について説明します。
この水路は岸壁が垂直で深いので(深さ170cm、幅250cm)、水が滔々と流れているときは危険です。 
万一ヒトが誤って水路に落ちた場合に、溺死事故を防ぐための安全対策がいくつも施されています。 
自力で脱出できるように、岸壁のところどころに梯子が設置されています。 
他には、プラスチックの大きな「浮き」が鎖で両岸から吊り下げられており、水路を流されてきたヒトが掴まれるようになっています。(そのような浮きが水路内に等間隔で設置されています。) 

しばらくすると、同じ2頭が対岸からぐるっと回り込んで再び此岸に戻ってきました。(@1:18〜) 
水路の設備を使ったアスレチック遊びがかなり気に入ったようです。 
先を争うように赤い梯子を再び降りて、涸れ水路の底を探索しています。 
わずかに残った水溜りに口を直接付けて水を飲みました。 

水が抜かれた水路の底には、藻が溜まってヌルヌルしています。 
アルビノ個体は、このヌルヌルが足の裏に付く感触を嫌がっているようです。 

遊び仲間と別れた後も、アルビノ子猿が単独で再び梯子を下りました。 
頭を下にして、真っ逆さまに梯子を下ります。 
このときちらっと股間が見えて(@2:21〜)、どうやら♀のようです。 

アルビノ個体は水路の底で左足裏をなるべく濡らしたくないのか、苔むしたコンクリート岸壁の斜めになった所を歩こうとするものの、苔でスリップしてしまいます。 
対岸の底部付近に付着した緑の苔を左手でむしり取りましたが、食べませんでした。 
水溜りからすくい取った藻?も、匂いを嗅いだだけで捨てました。 
苔や藻を食べたいのではなくて、(水生)昆虫を捕食したくて探しているのかもしれません。


【考察】 
ニホンザルのアルビノはメラニン色素が欠乏しているため、体毛が純白なだけでなく、虹彩の色も薄い青色でした。
アルビノ個体の視覚特性は、とても興味深いテーマです。


ChatGPTによると、
アルビノではメラニンが欠如するため、視覚系にいくつかの構造的問題が生じます。

(a) 網膜・中心窩の発達不全
中心窩の形成が不完全になりやすい
→ 視力低下
→ 錐体の密度や配置も最適化されない
(b) 視神経の配線異常
視交叉での神経線維の交叉比率が変化
→ 両眼視・空間認識に影響
(c) 眼内の散乱光の増加
虹彩や網膜色素上皮の色素が薄い
→ 迷光が増える
→ コントラスト低下


Q1: 特に(b)「視神経の配線異常」が興味深い先天的症状です。 そうなる理由は?

アルビノ個体の木登りや梯子の昇降を観察できたが、「両眼視(立体視)が低下し距離感が掴めていない」という印象はなくて、同世代の正常個体の行動と遜色なかった。

特に、アルビノ子猿が水路の底から脱出するためにジャンプして鎖を手で掴むシーンでは、鎖との距離を正しく把握していることが分かります。


A1: 観察されている「行動上はほぼ正常に見える」という点は、実はアルビノ(アルビノ)の視覚特性と矛盾しません。ポイントは、“配線の偏りがある=機能が著しく破綻する”ではないという点です。


視神経の「配線異常」とは何か

通常、霊長類(ニホンザルを含む)では

  • 右視野 → 左脳

  • 左視野 → 右脳

というように、視神経は視交叉で一部が交叉し、一部が同側に残ることでバランスが取れています。

アルビノではメラニン欠如の影響で、この発生過程が変化し、

  • 交叉する線維の割合が増える(過剰交叉)

という傾向が知られています。


なぜメラニンが関係するのか

これは単なる「色素の問題」ではなく、発生生物学的な現象です。

  • メラニンを作る細胞(メラノサイト)やその前駆細胞は
    → 眼の発生過程で軸索誘導(どこへ伸びるか)に関わるシグナルと関係しています

  • 色素上皮(RPE)の正常な分化が
    → 網膜神経節細胞の軸索がどちらへ向かうかの判断に影響

そのため、メラニンが欠けると
→ 軸索が「本来とは違う割合で」交叉してしまう


ではなぜ行動は正常に見えるのか

ここが重要な点で、いくつか理由があります。

1. “ズレ”はあるが、完全な破綻ではない

過剰交叉といっても

  • すべてが異常になるわけではない

  • 視野のマッピングは歪むが消えるわけではない

つまり、
「多少ゆがんだ地図」であっても実用は可能です。


2. 脳の可塑性(補正能力)

若齢個体であれば特に、

  • 視覚野が入力に合わせて再編成される

  • 左右の情報の統合方法を学習的に補正する

その結果、

  • 両眼視の精度は理論上低下していても

  • 行動レベルではかなり補償される


3. 木登りは“視覚だけ”に依存しない

樹上移動や梯子の昇降では

  • 手足の触覚・把握感覚

  • 関節位置感覚(固有受容)

  • 過去の運動経験

が大きく関与します。

つまり、
純粋な立体視(両眼視差)への依存は思ったほど高くない


4. 必要な距離スケールの問題

今回のような行動は

  • 手の届く範囲(数十cmスケール)

での判断が中心です。

この距離では

  • 両眼視差だけでなく

  • 運動視差(頭を動かしたときの見え方の変化)

  • ピント調節

など複数の手がかりが使えます。


5. 個体差が大きい

アルビノといっても

  • 視神経の交叉異常の程度

  • 中心窩の発達

  • 眼振の有無

にはかなり幅があります。

したがって、

  • 行動で違和感がほとんどない個体も普通に存在する


観察結果との整合

あなたの観察した

  • 梯子の昇降がスムーズ

  • 距離判断に違和感がない

という点は、

  • 軽度〜中等度の配線偏位

  • 脳による補償が十分働いている

という状態と非常によく一致します。


まとめ

  • アルビノでは視神経の交叉比率が偏る(発生学的要因)

  • しかしそれは「機能喪失」ではなく「幾何的な歪み」に近い

  • 脳の可塑性と多感覚統合により、行動レベルではかなり補償される

  • そのため、木登りなどでは正常個体と見分けがつかないことも十分あり得る


もし今後さらに観察できるなら、

  • 細い枝先でのジャンプやリーチ動作

  • 強い逆光条件での行動

あたりを見ると、視覚的制約がより現れやすい場面かもしれません。


Q2: 網膜のメラニンが不足すると、なぜ視神経の軸索誘導に影響するのか?


A2: 結論から言うと、アルビノ(アルビノ)で見られる視神経の過剰交叉は、「メラニンそのものがガイド役をしている」わけではなく、メラニンを作る細胞=網膜色素上皮(RPE)の分化状態が乱れることで、軸索誘導に必要な“分子環境”が変わってしまうために起こります。

少し分解して説明します。


1. RPEは“色をつける組織”以上の役割を持つ

網膜の外側にあるRPEは、

  • メラニンを含む(光吸収)

  • 視細胞の維持・栄養供給

  • 発生期におけるシグナル供給

といった役割を担います。

特に発生段階では、RPEは

  • 網膜神経節細胞(将来の視神経になる細胞)が
    どの性質を持つか(どこへ投射するか)

に影響を与える“パターン形成の中心”です。


2. メラニン欠如は「RPEの機能低下」の指標

アルビノでは、

  • チロシナーゼなどの異常によりメラニンが作れない
    → その結果

  • RPEの成熟・分化が不完全になる

ここが本質で、

「メラニンがない」=「RPEの発生プログラムがずれている」

という関係です。


3. 軸索誘導に関わるシグナルが変わる

視神経の軸索は、発生時に

  • 視交叉で交叉するか/しないか
    を決める必要があります。

この判断には、

  • Eph/ephrin 系(反発シグナル)

  • Zic2 などの転写因子

  • Shh(ソニックヘッジホッグ)などのモルフォゲン

といった分子群が関与します。

RPEの異常はこれらの発現パターンに影響し、

  • 本来「同側に残るべき軸索」が
    交叉側として“誤認”される

結果として過剰交叉が生じます。


4. 「鼻側/耳側」の境界がずれる

通常、網膜には

  • 鼻側(交叉する領域)

  • 耳側(交叉しない領域)

という機能的な区分があります。

アルビノでは、

  • この境界の位置や細胞の性質が変化
    耳側の一部が“鼻側的な性質”を帯びる

ため、交叉線維が増えます。


5. なぜメラニン系がそんな影響を持つのか

これは発生学的に見ると、

  • メラニン合成経路(チロシン代謝)は
    → 神経発生に関わるシグナル経路と部分的に重なっている

  • メラノサイト系と神経堤細胞系は起源的に近い

といった背景があります。

そのため、

色素の異常が“神経配線の異常”として現れる
という、一見遠い現象が結びつきます。


まとめ

  • 問題の本質は「色がないこと」ではなく
    → RPEの分化異常

  • RPEは発生期に網膜神経の性質決定に関与する

  • その結果、軸索誘導シグナルが変化し
    → 視神経の過剰交叉が起こる



Q3: アルビノが発生プログラムの比較的上流の異常(細胞分化の異常)とは知りませんでした。だとすれば、アルビノ個体の体内で、実は他の部位でも微細な先天的異常が生じてるのではないか? 


A3: その理解はかなり本質を突いています。アルビノ(アルビノ)は「色がないだけ」に見えて、実際にはメラニン合成とそれに関わる細胞(とくにメラノサイトやRPE)の発生・分化系に関わる変化なので、影響は眼以外にも及び得ます。

ただし重要なのは、
“全身に広範な異常が出る”タイプの疾患ではなく、影響はかなり系統的に偏るという点です。


どこに影響が出やすいか

1. 眼(最も顕著)

すでに話題に出た通りで、

  • 網膜色素上皮(RPE)の機能低下

  • 中心窩低形成

  • 視神経の過剰交叉

など、発生レベルの影響がまとまって現れます。
これはアルビノの中核的特徴です。


2. 皮膚・被毛

  • メラノサイト自体は存在するが、メラニン合成ができない/弱い

  • 紫外線防御が弱い

ここは“色素機能の欠如”がそのまま表に出る領域です。


3. 内耳(重要だが見えにくい)

メラニン系細胞は内耳にも存在し、

  • **血管条(stria vascularis)**という構造の機能維持に関与

そのため種やタイプによっては

  • 軽度〜中等度の聴覚異常

が出ることがあります(ただし霊長類では必ずしも顕著ではない)。


一方で「広く全身に異常が出る」わけではない理由

ここが誤解されやすい点です。

アルビノの多くは、

  • チロシナーゼなどメラニン合成経路の酵素異常

が原因で、

  • 細胞そのものが作れないわけではない

  • 多くの組織の基本的な発生プログラムは正常に進む

つまり、

「特定の細胞系統の機能が抜ける」タイプの異常であって、
全身の発生が広く崩れるタイプではないのです。


ただし例外:症候群型

アルビノの中には、

  • ヘルマンスキー・パドラック症候群

  • チェディアック・東症候群

のように、

  • リソソーム関連小器官の異常
    → 免疫・血小板・肺などにも影響

という全身性の異常を伴うタイプもあります。

ただし、野外で見られるアルビノ個体(ニホンザルを含む)は、多くの場合こうした重篤な症候群ではなく、

  • 眼+色素系に主に限局したタイプ

であることが多いです。


観察個体についての解釈

あなたの観察では

  • 木登り・梯子昇降が正常

  • 採食も問題なし

とのことなので、

  • 神経筋系・運動制御に明らかな異常はない

  • 重篤な全身性症候群の可能性は低い

と考えるのが自然です。

一方で、

  • 視覚系(特に高精細視や強光下)

  • 紫外線耐性

といった部分では、外見以上に差がある可能性は高いです。


まとめ

  • アルビノは発生プログラムの上流に関わるが
    → 影響は「メラニン関連細胞系」に比較的限定される

  • 眼・皮膚・内耳などには微細〜中等度の異常が出うる

  • しかし多くの器官系は正常に発達する

  • 行動がほぼ正常に見えるのはこのため


このタイプの個体は、「ぱっと見の正常さ」と「感覚系の微妙な制約」のギャップが大きいので、野外観察としては非常に興味深い対象です。


Q4: 当地は雪国なので、網膜の色素が薄いアルビノ個体は冬の晴れた日に雪盲や白内障になるリスクが高いのでは? 老いたアルビノ個体を野外で見かけないのは、寿命が短いということか?


A4: 結論から言うと、「雪国ではアルビノ(アルビノ)個体の寿命が短くなりやすい可能性」は十分考えられますが、野外で老齢個体を見かけない理由をそれだけで断定するのは難しい、というのが妥当な整理です。いくつか要因が重なっているはずです。


1. ご指摘の通り:強光・紫外線リスク

雪面環境では

  • 可視光の強い反射

  • 紫外線(特にUV-B)の増加

があり、網膜色素上皮や虹彩の色素が薄い個体では

  • まぶしさ(羞明)

  • コントラスト低下

  • 角膜・水晶体への慢性的なダメージ(白内障リスクの上昇)

が起きやすいのは確かです。

ただし「雪盲(急性の光角膜炎)」は主に角膜の問題で、慢性的な視機能低下とはやや別系統です。とはいえ、総合的には視覚環境としてかなり不利です。


2. 視覚低下が生存に与える影響

ニホンザル(ニホンザル)では

  • 採食(特に選択的採食)

  • 社会的シグナルの読み取り

  • 危険回避

に視覚が関与します。

アルビノ個体では

  • 高コントラスト条件(雪+晴天)での視認性低下

  • 遠距離の識別能力の低下

が蓄積的に効いて、

  • 採食効率の低下

  • 事故リスクの増加

につながり、生涯生存率を下げる方向には働くと考えられます。


3. ただし「それだけで淘汰される」ほど単純ではない

重要なのはここです。

あなたの観察のように

  • 木登り・移動が正常

  • 近距離採食が成立

している場合、

  • 若齢〜成獣初期までは普通に生存できる

可能性が高いです。

つまり、

  • 致命的なハンディではないが、長期的には効いてくるタイプの不利

です。


4. 老齢個体が見えにくい別の理由

(a) そもそも頻度が極めて低い

アルビノは出生頻度が低いため、

  • サンプル数が少ない
    → 老齢個体に出会う確率はさらに低い


(b) 外見上の識別が難しくなる可能性

完全なアルビノであっても、

  • 汚れ・日焼け・被毛の変化

  • 観察条件(距離・光)

によって識別しにくくなることがあります。


(c) 社会的要因

霊長類では

  • 社会順位

  • 他個体との関係

も生存に影響します。

アルビノが

  • 目立つ外見

  • 視覚的シグナルの差

によって微妙な不利を受ける可能性も否定できません(ただし強い証拠は多くない)。


5. 現実的な解釈

総合すると、

  • 雪国の強光環境はアルビノにとって確実に不利

  • その影響は急性ではなく「累積的」

  • 結果として平均寿命が短くなる可能性はある

ただし、

  • 観察されない理由は
    → 低頻度+検出バイアス+複合的な生存不利
    の組み合わせ

と考えるのが妥当です。


まとめ

  • アルビノは雪面反射環境で視覚的に不利なのは確か

  • それが長期的に生存率を下げる可能性は高い

  • ただし老齢個体が見られない理由は単一ではなく、複数要因の重なりと考えるべき


もし継続観察できるなら、

  • 冬季の活動時間帯(直射光を避けるか)

  • 晴天 vs 曇天での行動差

を追うと、この仮説の検証にかなり迫れると思います。


Q5: 当地で暮らすニホンザルの個体群には昔から「白猿」が目撃されていて、地元のヒトは神聖視しています。出生頻度は低いかもしれないが、いつの時代も群れの中にほぼ確実にアルビノが混じって居るという感じです。真のアルビノとは限らず、白化個体が含まれているかもしれない。アルビノや白化という先天的な異常がメンデル型の劣性遺伝だとすると、ヘテロのキャリアが多い(他の地域から遺伝的に隔離された)個体群なのかもしれない。


A5: その推測は方向としてかなり筋が通っています。整理すると、観察事実(「ほぼ常に白い個体がいる」)を説明するには、いくつかの遺伝学的シナリオが考えられます。


1. 単純な劣性遺伝モデルで考える

アルビノ(アルビノ)の多くは、

  • 常染色体劣性(aaで発現)

です。

この場合、集団内のアレル頻度を

  • 正常:A

  • アルビノ:a(頻度 q)

とすると、ハーディ・ワインベルグ平衡では

  • アルビノ個体の頻度:q²

  • キャリア(ヘテロ):2q(1−q)

になります。


2. 「常に見かける」ために必要な条件

仮に

  • 100頭規模の群れで

  • ほぼ常に1頭は白い個体がいる

とすると、かなりラフに言って

  • q² ≈ 1%(= 0.01)程度
    → q ≈ 0.1

となり、

  • キャリア頻度は約18%(2q(1−q) ≈ 0.18)

これは野生動物としてはかなり高い値です。


3. そのような高頻度が成立する理由

(a) 遺伝的隔離(ご指摘の仮説)

  • 山地で群れが半閉鎖的

  • 個体の移出入が少ない

→ 特定アレルが局所的に高頻度化

これは非常に有力な説明です。


(b) 創始者効果(Founder effect)

過去に

  • 少数個体から集団が形成された

  • その中にキャリアが含まれていた

→ 現在まで高頻度で維持


(c) 近交(inbreeding)

  • 血縁個体同士の交配が増える
    → 劣性形質の発現確率が上がる


(d) 表現型の混在(重要)

あなたが指摘している通り、

  • 真のアルビノだけでなく

  • 白化(leucism)や部分白化

が含まれている可能性があります。

ここはかなり効いてきます。

  • 白化は別の遺伝機構(メラノサイトの分布異常など)

  • 眼の色素が正常な場合もある

→ 見た目「白いサル」の頻度は
純粋なアルビノよりかなり高くなる


4. 文化的バイアスも無視できない

「白猿」として認識される場合、

  • 観察者の記憶に強く残る

  • 情報が世代を超えて語り継がれる

結果として

  • 実際の頻度以上に「常にいる」と感じる

可能性もあります。

ただしあなたのように継続観察している場合、これは副次的要因でしょう。


5. 選択圧の観点

通常、アルビノは

  • 視覚・紫外線耐性などで不利

ですが、それでも維持される場合:

  • 不利が「致命的ではない」

  • 中立的に近い(少なくとも若齢期は)

  • 社会的排除が弱い

などが考えられます。


まとめ

あなたの仮説を整理すると:

  • 劣性遺伝で説明可能

  • 頻繁に見られるなら
    → キャリア頻度が高い必要がある

  • その背景として

    • 遺伝的隔離

    • 創始者効果

    • 近交
      が有力

  • さらに
    → 白化個体の混在が見かけの頻度を押し上げている可能性が高い


もし踏み込むなら、識別のポイントとして:

  • 眼の色(赤〜淡色ならアルビノの可能性)

  • 体の一部だけ白いか(白化の可能性)

を記録していくと、この個体群の遺伝的構造にかなり迫れるはずです。

この手の「局所的に高頻度な珍形質」は、野外個体群の進化を考えるうえで非常に面白い題材です。


Q6: 猿害対策で、里に出没するニホンザルを猟師が駆除(射殺)することが、かつては多かった。これは私の想像だが、白猿(アルビノ個体)は目立つものの神聖視されているため、駆除を免れる事例が繰り返され、淘汰圧に影響したのではないか。


A6: その仮説は「あり得るが、単独で頻度を押し上げる主因になるかは慎重に見た方がいい」という位置づけです。仕組みとしては筋が通っています。


1. どういう形で効きうるか(理屈)

ニホンザル(ニホンザル)のように人為的駆除が強い個体群では、

  • 目立つ個体ほど発見・捕獲されやすい(通常は不利)

  • しかし「白猿」を忌避・保護する文化がある場合
    その個体だけ捕獲圧が弱まる

結果として

  • 表現型(白い個体)の生存率が相対的に高くなる

  • とくに繁殖年齢まで生き残る確率が上がる

これは**人為的な“正の選択(保護)”**として働きえます。


2. ただし遺伝子頻度への効き方は限定的

ここが重要です。アルビノ(アルビノ)が劣性(aa)だとすると、

  • 保護されるのは aa個体だけ

  • 集団内の多くは キャリア(Aa) で、見た目は通常個体

したがって、

  • aアレル全体の頻度を上げるには
    → Aa個体の生存・繁殖にも影響する必要がある

白猿保護は主にaa個体にしか作用しないため、

  • 効果は「あるが、強力ではない」
    というのが理論的な評価です。


3. それでも無視できない条件

次の条件が揃うと、影響は現実的になります。

(a) 駆除圧が強い

  • 通常個体が高頻度で除去される
    生き残る個体の違いが遺伝に効きやすい

(b) 白猿が意図的に見逃される

  • 明確な文化的規範がある
    → 偶然ではなく一貫した選択になる

(c) 生存後に繁殖できる

  • 群れ内で排除されない

  • 繁殖機会が確保される


4. 他の要因との“合成効果”が現実的

あなたが前に挙げた

  • 地理的隔離

  • 創始者効果

  • 近交

  • 白化個体の混在

に加えて、

  • 人為的保護(文化的選択)

が重なると、

局所的に「白い個体がいつもいる」状態は十分説明できます。

単独要因というより、

「弱い選択圧が複数重なって効いている」

という見方が一番自然です。


5. むしろ面白い点

この仮説の興味深いところは、

  • 通常:目立つ形質は捕食・捕獲で不利

  • このケース:文化によって逆転する可能性

つまり、

  • 文化が遺伝子頻度に影響する(遺伝–文化相互作用)

の一例になりうる点です。


まとめ

  • 白猿が駆除を免れるなら、生存率は相対的に上がる

  • ただし劣性形質なので、それ単独で頻度を大きく上げる力は限定的

  • 地理的隔離や近交などと組み合わさると、現象全体を説明しやすい

  • 「文化による選択圧」としては十分に現実的な仮説


もし検証に近づけるなら、

  • 過去の駆除記録(白個体の扱い)

  • 白個体の年齢構成(成獣まで生きているか)

  • 群れ間移動の有無

あたりが手がかりになります。これは野外観察と民俗情報がきれいに接続する、かなり面白いテーマです。


Q7: 近交弱勢で衰退しつつあることが分かっているニホンザルの個体群がいたら、他の地域から♂を人為的に導入する施策を行うことが望ましいのか? 国内外来種の問題とどう整合すればよいか?


A7: 結論から言うと、近交弱勢が実証され、自然分散では回復が見込めない場合に限って、他地域からの雄導入(いわゆる genetic rescue)を検討する価値はあるが、国内外来種リスクとの整合はかなり厳密な条件付きになります。野生のニホンザルでは、安易な移植はむしろ問題を増やす可能性があります。


1. まず前提:自然回復が最優先

ニホンザルは通常、

  • 若い雄が出生群を離れて他群へ移入する

という分散があるため、本来はこれが**遺伝子流動(gene flow)**を担います。
したがって最初にやるべきは

  • 分断の原因(道路・市街地・捕獲圧など)を緩和

  • コリドー(移動経路)を確保

です。これで回復するなら人為導入は不要です。


2. 人為導入が正当化される条件

それでも改善しない場合に限り、次の条件を満たすなら検討対象になります。

  • 小集団で近交係数の上昇・繁殖成功の低下が確認されている

  • 周辺からの自然移入がほぼ起きない(地理的に孤立)

  • 絶滅リスクが現実的に高い

  • その個体群を保全する明確な理由(地域固有性・生態系上の役割など)がある

この枠組みは、野生動物管理でいう「遺伝的救済」に相当します。


3. 国内外来種との整合(ここが核心)

同じ種でも地域が違えば、

  • 遺伝的系統

  • 病原体相

  • 生態的適応

が異なります。無計画に導入すると

(a) 遺伝子撹乱(outbreeding)

  • 局所適応の破壊

  • 不適合な遺伝子組み合わせの出現

(b) 疾病の持ち込み

  • 新規病原体の侵入

  • 既存個体群の崩壊リスク

(c) 行動・人馴れの差

  • 農作物被害の悪化

  • 管理難易度の上昇

つまり、国内外来種問題と本質的に地続きです。


4. 現実的な折衷案(ガイドライン的発想)

人為導入をやるなら、少なくとも以下が必要です:

① 遺伝的に近い供給源を選ぶ

  • 同一の地域集団(できれば隣接個体群)

  • 系統解析(mtDNA・核DNA)で距離を確認

② 少数の雄に限定

  • 雄は自然でも移出入する性
    → 社会構造への影響が小さい
    → 遺伝子流入を最小限で確保

③ 健康・病原体スクリーニング

  • 結核・寄生虫・ウイルス等のチェック

④ 段階的導入+モニタリング

  • 一度に多数入れない

  • 繁殖成功・行動変化・遺伝構造を追跡


5. 重要な視点:守るべきものは何か

ここを曖昧にすると判断を誤ります。

  • 個体群の存続を優先するのか

  • 地域固有の遺伝的特徴を守るのか

両者はしばしばトレードオフです。

極端に言えば:

  • 絶滅寸前 → 遺伝的純度を多少犠牲にしても救う

  • まだ余裕あり → 人為介入は控える

という判断になります。


6. あなたの事例への当てはめ

これまでの話(白猿が継続的に見られる集団)からすると、

  • 完全な崩壊状態ではなさそう

  • むしろある程度の個体数と再生産が維持されている

可能性が高いです。

この場合、

  • 近交弱勢が「実測データで確認される」までは
    人為導入は見送るのが原則

になります。


まとめ

  • 雄導入は理論的には有効(genetic rescue)

  • しかし国内外来種問題と表裏一体でリスクが大きい

  • 実施は「孤立・近交弱勢・絶滅リスク」が揃った場合に限定

  • その際も遺伝的近縁個体から少数を慎重に導入

  • 多くの場合はまず「自然分散の回復」が優先


このテーマは、生態学・遺伝学・地域社会の価値観が交差する典型例です。現場ごとに最適解が変わるので、もし実際に検討対象の個体群があるなら、その規模や孤立度、被害状況などをもう少し具体的に見ていくと判断の精度が上がります。


Q8:ヒトでもアルビノ個体は視神経の配線に異常が生じるのか?


A8: はい。ヒトでもアルビノ(アルビノ)では視神経の配線に特徴的な異常(過剰交叉)が生じることがよく知られています。


何が起きているのか

通常のヒト(ヒト)では、視交叉で

  • 網膜の鼻側から来た線維 → 反対側へ交叉

  • 耳側から来た線維 → 同じ側に残る

というバランスになっています。

アルビノではこのバランスが崩れ、

  • 本来は同側に残るはずの線維の一部まで交叉してしまう(過剰交叉)

という状態になります。


なぜ起きるのか(要点)

原因は単なる「色の欠如」ではなく、発生過程でのシグナル異常です。

  • 網膜色素上皮(RPE)のメラニンが不足

  • それに伴い、軸索誘導に関わる分子環境が変化
    → 視神経線維が「どちらへ進むか」の判断がずれる


どの程度の影響が出るか

この配線異常は多くの症例で確認されますが、影響の出方は幅があります。

よく見られる関連所見は:

  • 立体視(精密な両眼視差)の低下

  • 眼振(無意識の眼球運動)

  • 視力低下(中心窩低形成を伴うことが多い)

ただし重要なのは、

  • 両眼視そのものが完全に失われるわけではない

  • 日常行動(歩行・階段昇降など)は通常問題なく行える

という点です。


あなたの観察との関係

ニホンザルで見られた

  • 距離感に違和感がない

  • 樹上移動がスムーズ

という印象は、ヒトのアルビノでもよくある状況と対応しています。

つまり、

  • 配線には偏りがある

  • しかし脳がその入力に適応する

  • さらに触覚・運動感覚などが補助する

ことで、行動レベルではほぼ正常に見えることが十分あり得ます。


まとめ

  • ヒトでもアルビノでは視神経の過剰交叉が生じる

  • これは発生段階でのメラニン欠如に起因する

  • 視覚機能には影響が出るが、行動上は大きく補償されることが多い


霊長類で共通して見られる現象なので、今回の野外観察はヒトのケースともかなり整合的な内容と言えます。

2026/05/06

芝生の庭で取っ組み合いをして遊ぶニホンザルの幼獣

 

2024年11月中旬・午後13:30頃・晴れ 

山麓にある芝生が敷かれた広い庭でニホンザルMacaca fuscata fuscata)の幼獣2頭が格闘遊びを繰り広げていました。 
相手を組み伏せても甘噛みするだけで、本気の闘争(喧嘩)ではありません。 
そのまま追いかけっこ遊びに移行し、画角から消えました。 
やや遠いせいか、鳴き声は聞き取れませんでした。

2026/04/28

明け方に巣穴を掘り広げるニホンアナグマ♀と横で遊ぶ幼獣たち:7月中旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年7月中旬 

二次林でニホンアナグマMeles anakuma)の営巣地(セット)を無人撮影カメラで見張っています。 
私の手違いで未公開のまま眠っていた動画が1本見つかったので、遅ればせながら公開します。 


シーン1:7/13・午前3:59・気温26℃(@0:00〜)・日の出時刻は午前4:24 
未明にセットを左から歩いて来た母親♀(タペータムが右目<左目)が、巣穴Rに入りかけたものの、後退しながら穴掘りを始めました。 
授乳期の母親♀は、腹面に乳房が発達しています。 

巣外で独り遊びしている幼獣が構って欲しくて、母親♀の背後からまとわりつくように穴掘りの邪魔をしています。 


シーン2:7/14・午前4:38・気温20℃(@1:00〜)・日の出時刻は午前4:25 
日の出後の薄明に3頭の幼獣が巣外で遊んでいます。 

母親♀が巣穴Rから外に後ろ向きで穴掘りしながら出てきました。 
鋭い爪のある前足で地中から掘り出した土を巣口Rのアクセストレンチに捨てると、再び巣穴Rに潜り込みます。 
手狭になった巣穴Rを掘って拡張工事しているようです。


シーン3:7/14・午前4:39(@2:00〜) 
幼獣の1頭が母親♀の穴掘り作業に興味を示し、近くで見学しています。 
他の2頭は広場で格闘したり、木登りに挑戦したりして、遊んでいます。 
取っ組み合いしたまま巣口Rに転がり落ちることもありました。 


シーン4:7/14・午前4:39(@3:00〜) 


シーン5:7/14・午前4:40(@4:00〜) 


シーン6:7/14・午前4:41(@5:00〜) 
母親♀の穴掘り作業に興味津々の幼獣個体は、手伝いのつもりなのか、巣穴Rに潜り込みました。 
母親♀はそんな幼獣を叱ったり邪魔者(足手まとい)扱いにはしませんでした。
巣外で待っている間に身震いして体の泥を振り落としました。 


シーン7:7/14・午前4:43(@6:00〜) 
レスリングをして遊んでいた幼獣2頭が、隣の巣穴Lに駆け込みました。 
もう1頭の幼獣は巣穴Rの奥に入っているようです。 
母親♀はアクセストレンチを巣口Rの右に伸ばしています。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
薄明に連続して撮れた動画で一つおきに赤外線LEDが点灯したり消えたりしています。 
これはトレイルカメラの故障ではありません。
撮影時は薄暗い明け方で、赤外線の暗視モードに切り替わるかどうかの閾値の照度だったようです。 
赤外線LEDを照射せずにほぼ真っ暗だった映像素材を画像処理で強引に明るくしたら、なんとかアナグマの動きが分かるようになりました。 
ジョルジュ・スーラの点描画のように、粗いモザイクの映像になりました。
どうせなら、モノクロ映像に加工すれば良かったかもしれません。


つづく→

2026/04/13

雪原に並ぶハードル?を様々な方法で攻略して進むニホンザルの群れ【トレイルカメラ】

 



2025年1月中旬〜下旬

ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れが連日通ってくるカキノキ大木を自動撮影カメラで監視しているのですが、画面右奥の雪原に柵のような謎の構造物が連続して設置されています。 
個々の柵は、細いパイプを縦横2本ずつ組み合わせて、簡単な格子状(井桁状)にしてあるだけです。
決してニホンザルの群れを農地から排除するための柵ではありません。
夏に畑で何か作物(食用菊?)を育てるときに使った支柱を冬もそのまま放置してあるようなのですが、正式名称や役割など詳しいことは不明です。 
豪雪地帯では、雪の下に埋もれると重みで金属のポールやフレームがぐにゃぐにゃに曲がったり潰れたりしがちなのですが、春まで放置しても大丈夫なのでしょうか。
(路肩に設置してある頑丈なガードレールですら、除雪しないと積雪の重みで壊滅的なダメージを負います。)

厳冬期の雪原を遊動するニホンザルの群れが、この障害物をどうやって乗り越えていくか、という点に注目して動画をまとめました。 
多数の老若男女が同じルートを往来するので、雪面には獣道ができています。 

遊動してきたニホンザルが、格子の細い横棒に座って休憩することがあります。 
雪面を歩き続けると手足の裏が冷たくなりますし、雪面に直接座ると尻がキンキンに冷えてきます。 
できればニホンザルも雪に触れない状態で休みたいようです。 
(樹上で休みたがるのも、それが理由の一つでしょう。) 

若い単独個体は、連続して並べてある格子の横棒(下段)をハードルのように次々と跳び越えて行きます。 
上段の横棒を飛び越える個体はさすがに居ません。

子猿を背中や腹面にしがみつかせて運んでいる母親♀は、重いので柵?を一つずつ慎重に乗り越えていきます。 

柵の下段の横棒の下をくぐって行く個体もときどきいます。 
体高が低い若い個体にとっては、横棒の下をただくぐり抜ける方法が一番楽そうです。 
しかし、体高が大きい成獣♂でも、わざわざ横棒の手前でいちいち身を屈めて下をくぐるのが好きな個体がいるのが、興味深いです。 

独りで歩けるようになった子猿は、下段の横棒によじ乗ると、隣の柵の下段横棒へ身軽にピョンと跳び移ります。 
横棒下段に座って休む母親のそばで、格子を使って鉄棒やジャングルジムのように無邪気に遊ぶ幼い子猿の様子はいかにも楽しそうです。 
成獣になると、そのような遊びは見られなくなります。 

わざわざ人工的な障害物をハードルのように連続して乗り越えるのは無駄にカロリーを消費するだけですから、ニホンザルは柵を迂回してただ雪原を目的地に向かって歩いていけば良さそうな気もします。
しかし、猿にとっては雪原の途中に障害物や休憩所がある方が、アスレチック感覚で楽しいのかもしれません。 

ニホンザルの個体ごとに柵の攻略法に癖や好みがありそうですが、私はこの群れの個体識別ができていません。 
おそらく猿の年齢や体格、連れ子の有無で決まっているはずです。 
さらに、そのときどきの積雪量によって格子の横棒の高さが変わりますから、それに応じてニホンザルの攻略法も変わってくるはずです。 

ちなみに、奥の雪原をときどき右から左へ遊動するニホンザルが小さく写っていますが、左のスギ防風林に塒入りしているようです。 


※ 動画編集時に自動色調補正やモノクロ加工を施しています。
1/12および、1/17〜1/25に毎日撮れた映像をまとめました。 
必ずしも日付順に素材を並べた訳ではありません。 
私が使い続けている古い機種のトレイルカメラには奇妙な癖があって、明るい昼間に撮れた動画の色調がおかしいだけでなく、画面全体がなぜか気まぐれに点滅することがあります。 
その症状が酷くなると非常に見苦しいのですが、編集でカットするのも惜しいので、後半に回しました。 
皆さんは我慢してまで後半を見る必要はありません。 


つづく→



2026/04/02

捕らえた家ネズミを弄んでから丸ごと平らげるイエネコ♂

 

2021年4月下旬・午後1610頃

今は亡き飼い猫のキジトラ去勢♂が若い頃に、家ネズミを狩って帰宅しました。 
持ち帰った獲物は家ネズミのようですが、ハツカネズミMus musculus)ですかね? 
(屋根裏や地下室などの室内で家ネズミを狩ったのかもしれませんが、その瞬間を見ていません。)

イエネコ♂(Felis silvestris catus)は私に獲物を奪われると思っているようです。
物陰に隠れようとするので動画に撮りにくく、獲物をじっくり見せてくれませんでした。 
ネズミはすでに死んでいて、ぐったりと動きません。 
それでも猫は、ネズミが生き返っても逃げないように、尻尾を前足で押さえつけています。 
前足で死骸をチョイチョイつついて、反応を見ています。 
やがて獲物を口で咥えると、何度も放り投げて遊び始めました。 
狩りに成功して興奮しているようです。 

ようやく狩猟本能が満足したようで、猫は獲物を捕食し始めました。 
家ネズミの尻尾を左前足で押さえつけながら、ネズミの頭部を首から噛み切ると、頭骨もバリバリと噛み砕きながら食べました。 
断頭されたネズミの首の切り口から赤身の肉が見えるものの、出血はありません。 
猫はネズミの尻尾を押さえていた前足を離すと、ネズミの残った身体を食べ進みます。 
毛皮も足も尻尾も全て残さずペロリと平らげました。 
家ネズミを完食した後は、獲物の体液(血液?)で少し汚れたカーペットを舐めました。 

ネズミを捕食しても物足りなかったらしく、ケージに歩み寄ると、トレイに入ったキャットフードをガツガツ、ボリボリと食べました。 
育ち盛りですごい食欲です。
キャットフードは別腹のデザートなのでしょうか。
水を飲むことはありませんでした。

これでようやく満腹になったようで、捕食現場に戻るとカーペットの匂いを嗅いで舐めました。 
最後はお気に入りの絨毯に移動すると、座りこんで前足を舐めたり顔を拭ったりして、食後の毛繕いをしました。 


※ 捕食シーンで咀嚼音(獲物の骨を噛み砕く音)が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


【余談】
実はこの数日前にも、同一個体のキジトラ♂による捕食シーンを観察しています。(映像なし)
その時は獲物の家ネズミはまだ生きていて、室内を素早く走って逃げ回るネズミを追いかけて再捕獲する遊びを繰り返していました。 
「窮鼠猫を噛む」は実現しませんでした。 


【アフィリエイト】 

2026/03/20

雪国で年末にカキノキ樹上の果実を食べ尽くしたニホンザルの群れ【トレイルカメラ】

 



2024年12月下旬 

シーン0:12/21・午後13:18・くもり・気温20℃(@0:00〜) 
細長い樹形に育ったカキノキ全体を画角に収めるために、トレイルカメラを90°傾けて設置してみました。 
いわゆる縦型動画です。 
タブレットやスマホで試聴している方は、ご自分で画面を回転してご覧ください。 
PCで視聴していてメンタルローテーションに苦労する人は、ブラウザの拡張機能を導入すれば、画面を回転した状態で再生可能です。 

カキノキの樹冠部には熟した果実(熟果)がまだ実っていて、木の下の雪面には落果が大量に散乱しています。 
ニホンザルMacaca fuscata fuscata) の登場シーンをまとめました。


シーン1:12/24・午後16:46・吹雪・気温-1℃(@0:03〜) 
激しい吹雪が降っていて、カキノキや左隣りのアンズの木にも冠雪しています。 


シーン2:12/26・午前9:02・晴れ・気温1℃(@0:12〜) 
せっかく縦向きで設置したのに、いつの間にかカメラの画角が少し斜めになってしまいました。
ニホンザルが悪戯したのか、ワイヤーロックのせいかもしれません。 

吹雪が止んで穏やかに晴れた朝、4頭のニホンザルがカキノキ樹上で熟柿を採食していました。 
新雪の雪面に手前からカキノキに向かって新しい足跡が真っ直ぐ残っています。 
樹上の猿は、食べかけや果皮をどんどん下に捨てました。 

カキノキの右下奥の雪原に子猿が座っていました。 
落柿を拾い食いしているのかと思いきや、手に持っていた白い雪玉?を下に置きました。 
写真集『スノーモンキー』の表紙を飾った写真を連想しました。 
その子猿は、左奥に向かって雪原を歩き始めました。 
道中で何やら採食しているようですが、遠くてメニューの詳細は不明です。 


シーン3:12/26・午前9:10・晴れ・気温4℃(@2:12〜) 
猿たちは全員、カキノキから下に降りていました。 
カキノキの奥のスギ林縁には少なくとも4頭以上の母子の群れがいました。 
子猿2頭が母親♀の近くで落葉灌木に登って独り遊びしています。 
カメラに背を向けて雪原に座っていた母親♀が立ち上がると、子猿が登っていた細い落葉灌木に自分も強引に登りました。(@3:55〜) 
その細い落葉低木は成獣の体重が加わってしなりながらも、折れませんでした。 
雪面に尻を直接付けて座るのが冷たくなったのかもしれません。
ニホンザルは自前の座布団(尻ダコ)があるので、冷たい雪面に座り続けても平気なのかと思っていました。 
しかし座る場所を変えたということは、雪国のニホンザルでも雪面に付けた尻が冷たくなり、樹上に座るようにしたのでしょう。 

その間に、別個体の成獣♀が手前から奥へ、雪に覆われた獣道をゆっくり歩いて来ました。
顔が真っ赤なので、発情した成獣です。
カキノキの真下で雪面に落ちていた柿の実を次々と拾って採食しました。 
しばらくすると、その成獣がカキノキで木登りを開始。 
熟柿が残っている樹冠部を目指して一気に幹をよじ登りました。 
横枝を手繰り寄せて、枝先に残った熟柿を採食しています。 
果皮は食べながら下に捨てます。 


シーン3:12/26・午前9:16・晴れ・気温7℃(@4:13〜)
カキノキ樹上で採食していた個体aは、更に上の梢まで移動していました。(赤丸○) 
別個体bの成獣が、雪面に残る足跡を辿って、左下手前へ歩き去りました。 
やがて、猿aがカキノキの木から下り始めました。 
逆さまになって幹をするすると身軽に下り、最後は細い横枝を経由してから雪面に降りました。 
無鉄砲な子猿と違って体重の重い成獣は、地上へ一気に跳び下りて足を怪我しないように注意している印象です。 
奥に向かって少し歩き、カキノキの根元で落柿を拾い食い。 
しかし落柿も選り好みしています。 
拾ってすぐ背後に捨てたのは、果皮だけだったのでしょう。 
(渋くて不味い柿は、見ただけで分かるのかな?) 
落柿を片手に持ったまま、なぜか後足で立ち上がってカメラ目線になると、立ったまま中腰の姿勢で落柿を食べました。 

やがて四足歩行で雪原を奥へ歩き去ります。 
林縁の落葉灌木を経由して、右のスギ防風林へ向かいました。 
そこで遊んでいた子猿たちはもう居なくなっていました。 
 「そして誰も居なくなった」かと思いきや、右奥のスギ林縁から1頭の猿が雪原を手前に戻って来ます。 


シーン4:12/26・午前10:18・くもり・気温6℃(@4:13〜)
1時間後、いつのまにかカキノキに登っていた成獣(発情して顔が真っ赤)が、下部の横枝にぶら下がってから雪面に跳び下りました。 
枝が激しく揺れたはずみで、樹上に残っていた熟柿が雪面に落ちました。 
猿は獣道を通って手前へ歩いて来ます。 


シーン5:12/31・午前9:24・晴れ・気温12℃(@9:24〜)
5日後の大晦日にたまたま撮れた現場の様子です。 
落柿は積もった雪の下にすっかり埋もれました。 
カキノキ樹上に熟果はもう1個も残っていません。 
熟柿を食べ尽くすと、この餌場にニホンザルもカラスも来なくなりました。 


つづく→ 


【考察】 
珍しく、カラスの群れは来ていません。 

「猿が柿の実を食べ尽くした」とタイトルに書きましたが、この地域の柿の実を全て食べ尽くしたという意味ではありません。
この特定のカキノキをトレイルカメラで監視するプロジェクトが終了した、という意味です。
様々な生きものが入れ代わり立ち代わりやって来て、餌資源を巡る種間競争が面白かったです。
これに味をしめて(二匹目のどじょうを狙って)、まだ樹上に果実が残っている別のカキノキ大木にトレイルカメラを設置し直すことにしました。


 

↑【おまけの動画】 
見やすいように、画面の向きを修正してみたのですが、オリジナルの動画よりも画質が落ちてしまった(情報量が減った)ので、ブログ限定で公開しておきます。 
このようなおしゃれ?な画角の映像を、ダッチアングル(斜め) と呼ぶのだそうです。

2026/03/10

熟果の採食を終えたニホンザルが立ち去るのを待って、カキノキに集まって来るカラスの群れ【冬の野鳥:トレイルカメラ】

 



2024年12月中旬〜下旬

シーン1:12/19・午前8:53・くもり・気温1℃(@0:00〜) 
落葉したカキノキの樹上からニホンザルMacaca fuscata fuscata)の成獣が隣接する落葉灌木(樹種不明)を伝って地上に降りました。 
成獣はやんちゃな子猿のように跳び下りずに、慎重に幹を下りました。 

しばらくするとカラスaが飛来し、左手前のオニグルミ樹上に留まりました。 
更に別個体のカラスbが左から飛来し、カキノキの梢に留まりました。
カラスbはもっと上の枝に移動し、画角の外へ一旦消えてから、また下の枝に降りてきました。
カキノキ樹上の熟果を採食しているのでしょう。
次のカラスcが左から飛来し、落葉したアンズの木に留まりました。 
アンズの枝から枝へ少しずつ移動し、慎重にカキノキへ近づいています。 


シーン2:12/21・午前10:29・くもり・気温9℃(@1:06〜) 
2日後、冬至の日の様子です。 
黒い首輪を装着したニホンザル♀個体が、カキノキの根元で落柿を探しています。 
その猿が獣道を手前に歩き去ると、強い競合相手が居なくなったので、雪原に居たカラスの群れがどんどんカキノキに近寄って来ました。 
カラスの歩き方はウォーキングもホッピングも両方見られたので、ウォーキングが得意なハシボソガラスCorvus corone)とホッピングが得意なハシブトガラスCorvus macrorhynchos)との混群かもしれません。 
やや遠いので、嘴の形状でカラスの種類を見分けられませんでした。 
カラスたちは怖い鬼(猿)の居ぬ間に、カキノキの下に散乱している落柿をのんびり啄んでいます。 


シーン3:12/21・午前10:08・晴れ・気温7℃(@2:11〜) 
編集の都合で、少し時間をさかのぼります。 
画面右奥の赤い丸で囲んだ林縁に注目してください。 
(奥には暗いスギの防風林があります。) 
いつの間にか、ニホンザルの母子が来ていました。 
幼い子猿が母親♀のそばで、落葉灌木(樹種不明)に登って独り遊びしています。 
林縁の雪上に座って日向ぼっこしている母親♀の胸に、遊んでいた子猿が飛びつきました。 
子猿の遊ぶ様子は、いつ見ても微笑ましいですね。 

カキノキ樹上にニホンザルが居ないので、カラスが次々に飛来し、集まってきます。 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 
※ カラスの鳴き声が聞き取れるように、編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。


【考察】
カキノキの果実という限られた餌資源を巡って、雪国のニホンザルとカラスは競合関係にあります。
猿がカラスを攻撃的に追い払うことはなくなりましたが、依然として緊張関係が見て取れます。
ニホンザルの方が強いという力関係がはっきりしたので、猿が食餌を終えるまでカラスは遠慮して待っているようです。
猿が退去した後は、ようやくカラスの天下になります。
待ちかねたようにカラスの群れがカキノキに続々と集結して、樹上の熟柿や雪面の落柿を採食し始めます。



 



2026/02/21

カキノキに次々登って熟柿を食べるニホンザルの群れと飛来したカラスの小競り合い【野鳥:トレイルカメラ】

 



2024年12月上旬・午前10:00〜10:30頃・晴れ・気温29℃ 

収穫の終わったソバ畑の端に立つカキノキの下に散らばっていた落果をまとめて置き直し、自動センサーカメラで見張っています。 
ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の登場シーンをまとめました。 

カメラの画角が斜めになっているのは、恐らく猿がカメラをいつの間にか悪戯したせいです。


シーン1:12/2・午前9:59・晴れ・気温29℃(@0:00〜) 
子猿が3頭、給餌場に来ていました。 
年長の個体が左へ立ち去った後も、年少の子猿2頭が給餌場に残って落柿を拾い食いしています。 
子猿にとって、落柿は両手で抱えても持て余すぐらい大きな餌です。 

手前の死角に隠れていた別個体の成獣がカキノキの幹に飛びついて、スルスルと木登りを開始。 
樹上に残っている熟柿を採食しに行ったのでしょう。 
手前の死角に隠れていた別個体の幼い子猿が真似してカキノキ幹に飛びつこうとしたものの、その手前の細い灌木に引っかかってしまいました。 
気勢を削がれた子猿は、諦めて地上へ不格好に(逆立ちするような格好で)下りました。 

給餌場で採食した子猿のうちの1頭がカキノキに飛びつくと、細い蔓を掴んで素早く登りました。 
他の子猿たちは、なぜか手前に走り去りました。 

別の成獣も死角から来てカキノキに登りました。 
しばらくすると、子猿が樹上から地上に飛び降りました。 
すぐにまた別の子猿が入れ替わるように木登り。 
幼い子猿も、蔓を利用することで独りでなんとか木登りが可能です。 

やがてカラスが2羽続けて飛来すると、カキノキ樹上から幼い子猿が慌てて飛び降りました。 
カラスから逃げてきた子猿は、口をもぐもぐさせながら、地面の落柿を手で弄んでいます。 


シーン2:12/2・午前10:02・晴れ(@2:00〜) 
カキノキに登る途中の猿がちらっと見えました。 
細い横枝に進出して器用に熟柿を採食しているようですが、幹の陰に隠れてよく見えないのが残念です。 
食べかけの熟柿を惜しげもなく捨てています。 
細い枝先についた熟果に手を伸ばしても届かないようです。 
体重の重い成獣が無理して枝先の熟柿を取りに行こうとすると、細い枝が折れてしまうことを猿も知っていて(猿も木から落ちる)、自重しています。 
監視カメラの画角が斜めにずれたことで偶然撮れるようになった、奇跡の産物です。 


シーン3:12/2・午前10:05・晴れ(@3:41〜) 
次に監視カメラが起動したときには、柿の木から飛び降りたと思われるニホンザル個体が左へ立ち去るところでした。 

カラスが次々に飛来して、カキノキ樹上のニホンザルを追い払おうとしているのかな? 
カラスとニホンザルが餌資源の熟柿を巡って占有行動を繰り広げていたら面白いのですが、もっと広角で証拠動画を撮らないといけません。 
周囲から聞こえるカラスの鳴き声は澄んでいるので、おそらくハシブトガラスCorvus macrorhynchos)のようです。 

カキノキ樹上の死角にニホンザルはまだ何頭か残っているようで、ときどき枝が揺れ、上から食べかすが落ちてきます。 


シーン4:12/2・午前10:08・晴れ(@4:06〜) 
猿がカキノキによじ登っています。 
樹上の死角で採食しているようで、ときどき食べかすを捨てています。 
カラスが鳴きながら周囲を飛び交っています。 


シーン5:12/2・午前10:14・晴れ(@4:11〜) 
ニホンザル成獣が左へ歩き去りました。 
給餌場をスルーしたということは、柿の木から飛び降りた直後なのかな? 

別個体の子猿がカキノキから下り始めました。 
一気に地面に飛び降りずに、左隣りのクワ幼木に一旦飛び移りました。 
体重の軽い子猿ならではの木下り法です。 
別個体の幼い子猿はカキノキから地面に飛び降りて、左へ向かいました。 

右から地上を歩いてきた個体がカキノキの奥で後ろ向きに座ると、落柿を拾い食いし始めました。 
手前に私が置いておいた落柿ではなく、自然に落ちた熟果を採食しています。 


シーン6:12/2・午前10:19・晴れ(@5:20〜)
猿の成獣♀がカキノキ樹上から地上に下りると、落柿を拾い食いしてから、ソバ畑の端を通って左に遊動しました。 
この♀個体は、テレメトリー調査のための黒い首輪(GPS内蔵?)を装着していました。 
同一個体と思われる首輪ニホンザルが近くの別なトレイルカメラでときどき記録されています。 
関連記事(年前の撮影@アナグマの営巣地)▶  

しばらくすると、左から幼い子猿が走ってきて、カキノキの幹に飛びついてよじ登り始めました。 
幼い子猿は、必ず細い蔓を掴んで登ります。 
もはや樹上採食が目的ではないようで、ぶら下がって遊んだり、すぐに左のクワ灌木に飛び移って遊んだりしています。 


シーン7:12/2・午前10:22・晴れ(@6:17〜)
幼い子猿が覚束ない手付きでカキノキに登ろうとしています。 
手前から成獣が現れ、手本を示すように木登りしました。 
仲間の幼い子猿達も続々と集まって、木登りします。 
体重の軽い幼い子猿は、細い枝先にも行けるので、アクロバティックに仲間と遊んでいます。 
樹上に最後まで残った熟柿を手に入れることが出来るのは、体重の軽い幼い子猿だけでしょう。 


シーン8:12/2・午前10:29・晴れ・気温29℃(@8:05〜) 
落葉灌木(樹種不明)の細い枝先で、2頭の幼い子猿がもつれ合うように遊んでいます。 
やがて成獣が柿の木から下りてきました。 
頭を下にして(真っ逆さまに)垂直な幹を器用に下りてきます。 
子猿は樹上から一気に地面に飛び降りたり、幹を上向きで恐る恐るずり落ちてきたりします。 
カキノキから続々と降りたニホンザルたちは、左のスギ防風林へ遊動したようです。 

立ち去ったニホンザルと入れ替わるように、待ちかねたカラスが飛来してカキノキの枝に止まりました。 
地上の獣道を右から殿しんがりのニホンザルが登場しました。 
給餌場にもカキノキにも立ち寄らず、ソバ畑の端を左に歩き去り、群れの仲間を追いかけます。 
するとカラスもう一羽飛来しました。



【考察】 
木登りがまだあまり得意ではない幼い子猿や老いた猿のために、樹上の成獣が食べ残した柿の実を惜しげなく落としてやるのかと思ったのですが、どうでしょうか。
少なくとも、思いやり(利他行動)で食べ残しを樹上から捨てている訳ではなさそうです。

 


今回の現場は郊外の平地です。
裏山から降りてきた野生ニホンザルの群れは、普段からここに居座っている訳ではありません。
ここに餌資源のカキノキがあることを知っていて(学習済み)、晩秋になるとぞろぞろと遊動してくるのです。
一方、この辺りを縄張りとしているカラスもいます。
カラスもニホンザルも甘い熟柿が大好物ですから、貴重な餌資源を巡って競争になります。
真っ黒なカラスが飛来すると、カキノキに登っていた子猿は怖がって逃げました。
しかし多数のニホンザルがカキノキに登ると、カラスに勝ち目はないようです。 
果実をさんざん食べた猿が柿の木から降りると、近くで待っていたカラスが入れ替わるように柿の木に戻ってきました。 

カラスとニホンザルのカキノキをめぐる攻防について、Gemini AIとブレイン・ストーミングしました。


Q1: カラスがニホンザルにモビング(擬攻撃)することはあるか?


A1: カラスがニホンザルにモビング(擬攻撃)することは、一般的に考えられる生態系における行動パターンではありません。

その理由としては、以下の点が考えられます。

  • 生態系の位置づけ: カラスは雑食性で、様々なものを食べますが、ニホンザルは群れで行動し、植物や昆虫などを主食とする動物です。生態系における位置づけが大きく異なるため、直接的な対立関係にあるとは考えにくいのです。

  • モビングの対象: カラスがモビングを行う対象は、主に自分よりも大きく、捕食される可能性のある動物、例えばタカやフクロウなどの猛禽類が一般的です。ニホンザルは、カラスにとって直接的な捕食者ではなく、むしろ競合相手や中立的な存在であると考えられます。

  • 体の大きさや力: ニホンザルはカラスよりも体が大きく、力も強いです。カラスがニホンザルに対してモビングを行っても、効果的に追い払うことは難しいでしょう。

ただし、以下の可能性も考えられます。

  • 個体差や状況による例外: 個体差や状況によっては、カラスがニホンザルに対して威嚇行動をとる可能性はゼロではありません。例えば、巣を守るために、たまたま近くにいたニホンザルを追い払おうとするケースなどが考えられます。

  • 餌をめぐる競争: 餌となる資源が限られている状況下では、カラスとニホンザルが同じ餌を求めて競合し、その結果、互いに威嚇し合う場面が見られるかもしれません。

結論として、カラスがニホンザルにモビングを行うことは、一般的な現象ではなく、非常に稀なケースであると考えられます。

もし、実際にそのような場面を見かけた場合は、非常に興味深い観察結果と言えるでしょう。

補足

  • モビングは、鳥類が外敵から身を守るための重要な戦略の一つです。

  • カラスは非常に知能が高く、様々な状況に対応できる動物です。

  • ニホンザルもまた、社会性が高く、複雑な社会構造を持つ動物です。


Q2: 冬にカキノキに美味しい果実がなっていて、カラスもニホンザルも採食にやって来る。ニホンザルが群れで広く遊動するのに対して、カラスは縄張り定住性が高いと考えられる。カラスの縄張り内にあるカキノキにニホンザルの群れがやって来て、カキノキに登って果実を食べ始めたら、餌資源を防衛するためにカラスはニホンザルを追い払おうとするのではないか? カラスが襲ってきたら幼い子猿は怖がって逃げるのではないか?


A2: 冬場にカキの実を巡ってカラスとニホンザルが競合する場面は、自然界でよく見られる光景です。

カラスがニホンザルを追い払おうとする可能性は十分に考えられます。

  • 縄張り意識の強さ: カラスは、特に繁殖期や餌が豊富な時期には、縄張り意識が非常に強く、侵入者を激しく追い払うことがあります。

  • 餌資源の価値: 冬場は餌が少なくなるため、カキの実のような高カロリーな食物は、カラスにとって特に重要な資源です。

  • 個体差と状況: カラスの性格や、その時の状況によっても、ニホンザルに対する反応は変わってくるでしょう。特に、巣がある場合や、雛がいる場合は、より攻撃的に反応する可能性があります。

一方で、ニホンザルもまた、カラスの攻撃に対して様々な対応策を持っていると考えられます。

  • 群れの力: ニホンザルは群れで行動するため、数が多ければカラスの攻撃を凌ぎ切ることも可能です。

  • 学習能力: ニホンザルは非常に学習能力が高く、過去の経験から、カラスの攻撃パターンを学習し、それに対応する行動をとる可能性があります。

  • 個体差: ニホンザルも個体差があり、大胆な個体や臆病な個体など、様々な性格の個体が存在します。

幼い子猿にとって、カラスの攻撃は確かに怖い経験となるでしょう。

  • 恐怖体験: 幼い子猿は、カラスの大きな鳴き声や急襲に恐怖を感じる可能性があります。

  • 学習効果: しかし、このような経験を通して、カラスを危険な存在として認識し、警戒心を養うことができるでしょう。

まとめると、カラスとニホンザルの間には、餌をめぐる激しい競争が繰り広げられており、特に冬場は、その対立が顕著になることがあります。

しかし、同時に、両者は互いの存在を認識し、それぞれの戦略を駆使して、この競争を乗り越えようとしていると言えるでしょう。


Q3: 餌資源を巡るカラスの攻撃性はモビングとは呼ばないのか? あくまでも猛禽などの天敵に対してカラスが繁殖期に行うのがモビングか?


A3: 餌資源をめぐるカラスの攻撃性は、必ずしも「モビング」とは呼ばれません。

モビングと餌をめぐる攻撃性の違い

  • モビング: モビングは、主に繁殖期に、カラスが巣や雛を守るために、自分よりも大きな捕食者(タカやフクロウなど)に対して行う威嚇行動です。集団で攻撃し、大きな音を立てたり、糞を浴びせたりするなど、より積極的な攻撃行動が見られます。

  • 餌をめぐる攻撃性: 餌資源をめぐって、他の動物と争う際にカラスが見せる攻撃性は、モビングよりも範囲が広く、対象も多様です。ニホンザルだけでなく、他の鳥類や哺乳類、時には人間に対しても、餌を守るために攻撃的な行動を取る場合があります。

では、餌をめぐる攻撃性を何と言うのでしょうか?

厳密な定義はありませんが、一般的には「縄張り争い」や「資源防衛行動」などと呼ばれます。

なぜ区別するのか?

  • 目的の違い: モビングは、自分や子孫を守るための防衛行動であるのに対し、餌をめぐる攻撃性は、生存に必要な資源を守るための行動です。

  • 対象の違い: モビングの対象は主に捕食者であるのに対し、餌をめぐる攻撃性の対象は、餌と競合する他の動物です。

  • 行動のパターン: モビングは、集団で攻撃し、大きな音を立てるなど、より特徴的な行動パターンを示すことが多いです。

まとめ

カラスの攻撃性は、その目的や対象によって様々な種類があります。モビングは、捕食者に対する防衛行動という点で特徴的な行動ですが、餌をめぐる攻撃性も、カラスの生存戦略において重要な役割を果たしています。


Q4: 複数のカラスがカキノキに飛来して(上空を低く通り過ぎたり、枝に止まったり)、木に登っていたニホンザルを追い払ったように見えたのだが、それはモビングとは呼べないのですね。


A4: はい、その状況はモビングとは厳密には呼べません。

なぜモビングとは言えないのか?

  • モビングの対象: モビングは、通常、カラスよりはるかに大きく、捕食の危険性のある猛禽類などの鳥を対象に行われます。

  • モビングの目的: モビングの目的は、巣や雛を守るための防衛行動です。

  • 行動パターン: モビングでは、集団で攻撃し、大きな音を立てたり、糞を浴びせたりなど、より積極的な威嚇行動が見られます。

今回のケースでは、

  • 対象: ニホンザルは、カラスの捕食対象ではなく、むしろ競合相手です。

  • 目的: 餌となるカキの実を守るための資源防衛行動です。

  • 行動パターン: 必ずしも集団で攻撃するわけではなく、単独で追い払ったり、威嚇するなど、状況によって行動が異なります。

では、今回のカラスの行動を何と呼ぶべきか?

  • 縄張り争い: カラスが縄張りとみなしているカキノキに、ニホンザルが侵入してきたため、それを追い払おうとしたと考えられます。

  • 資源防衛行動: カキの実という貴重な餌資源を守るために、ニホンザルを追い払おうとしたと考えられます。

まとめ

カラスの行動は、状況や相手によって様々です。モビングは、特定の状況下で行われる特殊な行動であり、全ての攻撃的な行動をモビングと呼ぶわけではありません。

今回のケースのように、餌資源をめぐる争いにおいて見られるカラスの行動は、縄張り意識や資源防衛行動として捉えるのが適切でしょう。


補足

  • 個体差: カラスの性格や経験によって、同じ状況でも異なる行動を取る場合があります。

  • 状況依存性: 餌の量や、ニホンザルの数など、状況によってカラスの行動は変化します。

  • 学習能力: カラスは学習能力が高いため、過去の経験から、より効果的な行動を学習していく可能性があります。

これらの点を踏まえて、実際の観察結果と照らし合わせながら、カラスの行動をより深く理解していくことができます。



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