2024年7月中旬
シーン0:7/5・午後15:20・晴れ(@0:00〜)
アンズ(杏)の木の下に散乱していた落果を拾い集めて1箇所にまとめて置き、無人センサーカメラで見張っています。
ニホンアナグマ(Meles anakuma)家族の登場シーンを以下にまとめました。
アナグマの営巣地(セット)がある二次林と今回の現場は連続していて、おそらく彼らの行動圏と思われます。
シーン1:7/11・午前2:19・雨天(@0:05〜)
梅雨の雨が降りしきる深夜に、獣道を右からアナグマの成獣がやって来ました。
毛皮が雨で濡れています。
地面を爪の生えた前足や鼻面で浅く掘り返し、好物のミミズを探しているのでしょう。
背側からのアングルでは分かりづらいのですが、腹面に乳首がちらっと見えたので、このアナグマ成獣は母親♀のようです。
アンズ落果の山にはほとんど興味を示さず、左へ立ち去りました。
シーン2:7/11・午前3:49・雨天(@0:47〜)
1時間半後には、アナグマの母子が同時に登場しました。
全員の毛皮が雨で濡れそぼっています。
林床の下草を掘り返しながら、うろついています。
しかし、依然としてアンズ落果を食べようとはしません。
近所のアナグマ営巣地(セット)では母親♀と4頭の幼獣(当歳仔)を確認しているのですけど、ここでは3頭の幼獣しか写っていないようです。
シーン3:7/11・午前3:54(@1:37〜)
5分後にもアナグマの幼獣が再び現れ、走り回っています。
雨は止んでいました。
シーン4:7/11・午後23:56(@1:49〜)
次にアナグマが来たのは20時間後でした。
基本的にアナグマの採食行動は夜行性なのでしょう。
この地点でアナグマが昼間に写ることはありませんでした。
しかし昼間は巣穴でずっと寝ているという訳ではなく、営巣地に設置した監視カメラでは、昼間も活発に遊んだりしていました。
深夜に獣道を右から来たアナグマ成獣が怪しい監視カメラを見上げました。
左右の目(タペータム)が左右均等だったので、母親♀ではない別個体(ヘルパー♂?)のようです。
毛皮が夜露で濡れています。
地面に尻を付け(スクワットマーキングの匂い付け?)、身震いしてから、左へ立ち去りました。
シーン5:7/12・午前1:45(@2:13〜)
日付が変わった深夜にもアナグマが来て、アンズ落果の山の右隣りで地面を浅く掘り返していました。
本当にミミズを食べているのか確かめたいのですが、手前に生えた下草が邪魔で、肝心の口元が見えません。
右へ立ち去ったかと思いきや、戻ってきて左へ横切りました。
※ 雨音やアナグマの鼻息などが聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。
【考察】
結局、ニホンアナグマは熟したアンズの落果を一度も口にしませんでした。
アミグダリンという毒が含まれているので、忌避しているのかもしれません。
アンズ以外で無毒の果物を置いていたら、アナグマは食べてくれたかな?
アナグマ母子の行動圏が垣間見えたのが一番の収穫です。
この辺りは平地の二次林が連続していますから、営巣地(セット)➔溜め糞場stmp➔アンズの木と順に辿ってきたのかもしれません。
もっと多くのトレイルカメラをあちこちに設置したいのですけど、機材を買い足す予算がありません。
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