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2026/01/02

カメバヒキオコシの花蜜を吸うクロホウジャク(蛾)のホバリング【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2024年10月上旬・午後13:50頃・くもり 

峠道の道端に咲いたカメバヒキオコシの群落でクロホウジャクMacroglossum saga)が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。 

停空飛翔(ホバリング)しながら薄紫の花から花へと忙しなく訪れて吸蜜しています。 
残像により翅の斑紋が見えるぐらい猛烈な勢いで羽ばたき続けていますが、羽音は聞き取れませんでした。 

クロホウジャクの吸蜜ホバリングを240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:13〜) 
停飛しながら、長い口吻の先をカメバヒキオコシの小さな花筒に器用に差し込んでいます。 


関連記事(4、13年前の撮影)▶ 

2025/12/31

トレイルカメラのザトウムシ対策で粘着トラップを試してみる(その4)マダラカマドウマやツノアオカメムシなども捕捉


前回の記事:▶ トレイルカメラのザトウムシ対策で粘着トラップを試してみる(その3)ザトウムシの歩脚を捕獲 


2024年10月上旬 

平地の二次林でニホンアナグマの営巣地(セット)を監視する2台のトレイルカメラに夜な夜な写り込んで撮影の邪魔をするザトウムシが近づけないように、自家製の粘着トラップを試しに設置しています。 

ミズキ灌木の幹で監視カメラWの上下に巻いた粘着テープ(ガムテープ)に、今回は過去最多の虫が付着していました。 
この期間は雨が少なくて、テープの粘着性が落ちなかったのかもしれません。


新顔の虫としてまず気になったのは、マダラカマドウマDiestrammena japanica)です。 
地面から登って来たカマドウマが、粘着テープに捕らえられて動けなくなった脚を自切して、なんとか逃げのびたようです。 
自切した脚だけでなく、長い触角も粘着テープにへばり付いていました。 
本種は樹液酒場でも見られるため、ミズキの樹液を吸汁しに木登りしていたのかもしれません。 

関連記事(10年前の撮影)▶ 夜にミズナラの樹液を吸うマダラカマドウマ♀ 

以前このミズキ灌木の幹に尖ったドライバーをうっかり刺してしまったとき、傷口から透明なサラサラした液体が溢れるように流れ落ち、さすが水木の名前通りだと感心しました。

アナグマが掘った2つの巣穴L、Rには穴居性のカマドウマが群れで居候していることが後に明らかになります。(映像公開予定)
もしかすると、そこで育ったカマドウマの一部が巣穴の横に生えているミズキの木に登って来たのかもしれません。


本命のザトウムシ(種名不詳)は、自切した歩脚を粘着トラップに残して逃げた個体もいれば、全身がへばりついて逃げられなかった個体もいました。
ザトウムシは上のテープにも下のテープにも付着しており、(常識的な予想に反して)樹冠から降りてきた個体も多いことを示唆しています。
あるいは別の解釈として、地面から幹を登ってきたザトウムシが下側の粘着トラップを歩脚の自切でなんとか突破できたものの、次に待ち構えていた上側の粘着トラップからは逃れられなかったのかもしれません。
どちらの解釈が正しいか確かめるには、ライブカメラで粘着トラップをひたすら監視するか、飼育下で実験するしかなさそうです。

そもそも、どうしてザトウムシがトレイルカメラに集まって居座るのか、謎のままです。
通常光の照明なら夜に虫が走光性で引き寄せられますから、その獲物を狙って肉食性のクモも集まって来るのは納得できます。
しかしトレイルカメラは夜に可視光ではなく赤外線を照射するだけです。
動画撮影の度に発熱するカメラの、ほのかな暖かさが好きなのかな?
 
前回(シリーズその1)と同じく、 ヒメマダラエダシャクAbraxas niphonibia)らしき蛾の幼虫も1匹だけ下側の粘着テープに捕らえられ死んでいました。
イラガMonema flavescens)の古い繭もミズキ灌木の幹に付着したまま残っていましたが、今回の本題とは関係ありません。 


別の監視カメラNを固定した落葉性灌木(樹種不明)の幹に巻いた粘着テープを調べてみると、少数の虫しか付着していませんでした。 
上側のテープにはオオナミザトウムシNelima genufusca)?が1匹だけ丸ごとへばり付いていました。
やはり樹冠から幹を伝って下に降りてきたのでしょうか。
この灌木には木質の蔓(種名不詳)が巻き付いていて、徘徊性の虫が粘着トラップを回避できる迂回ルートになっている可能性があります。
 
下側の粘着テープにはツノアオカメムシが1匹、付着していました。 
背中に寄生バエの白い卵が産み付けられています。
このツノアオカメムシについては、指で触れてみて死んでいることを確認しました。
下側の粘着テープの反対側に回り込むと、種名不詳のカメムシが1匹、付着したまま死んでいました。 
死骸の体は捕食者(おそらく鳥またはアリ?)に食べられていて損傷が激しく、私にはカメムシの種類を同定できませんでした。
こうして写真を並べて見ると、なかなか悪趣味な昆虫採集ですね。
それでも地道に記録を残すことで、少しでも罪滅ぼしになるかもしれません。 
トレイルカメラでは原理的に恒温動物(温血動物)の活動しか記録されません。
粘着トラップによって、トレイルカメラでは見落としてしまう、この森の昆虫相が少しだけ垣間見えてきます。

トレイルカメラの保守作業を終えると、粘着トラップを上下とも交換して(ガムテープを裏返し粘着面を上にして幹に巻き直し)帰りました。 


つづく→ 


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2025/12/30

ナワシロイチゴの葉裏に隠れたキタキチョウ♀に求愛する♂(交尾拒否)

 

2024年10月上旬・午後14:25頃・くもり 

草むらで三つ葉の裏面に隠れるように止まっていたキタキチョウ♀(Eurema mandarina)に♂が飛来して熱烈に求愛すると、♀は閉じていた翅を開閉して交尾拒否しているようです。 
シロチョウ科の♀は腹端を高々と持ち上げて交尾拒否するはずですが、見下ろすアングルでは肝心の腹部が見えませんでした。 
♂が諦めて飛び去っても、♀は葉裏で翅を閉じたまま静止しています。 

脈なしと悟ると、求愛していたキタキチョウ♂はあっさり諦めて飛び去ります。 
無駄にしつこく求愛したり強引に交尾しようとしたりしないで紳士的に振る舞うのが、シロチョウ科の特徴です。 
それだけ♀の交尾拒否行動が効果的なのでしょう。 
(腹端を持ち上げていれば♂は絶対に交尾できない。) 

関連記事(4、8年前の撮影)▶  

この植物は細い茎に棘が生えているので、おそらくナワシロイチゴと思われます。 
ナワシロイチゴはバラ科なので、キタキチョウ♀が産卵する食草(マメ科)ではありません。 
したがって、キタキチョウ♀がナワシロイチゴの葉裏に留まっていたのはたまたまで、♂から隠れていただけでしょう。 
♀が羽化直後だったという可能性も考えましたが、未交尾の♀なら♂と交尾したはずです。 

単線の線路を敷設するために砂利(バラスト)を盛った土手に雑草が繁茂していて、そこでの出来事でした。

2025/12/28

ニラの花蜜を吸うウラナミシジミ♂

 

2024年10月上旬・午後12:00頃・晴れ 

郊外の道端に咲いたニラの群落でウラナミシジミ♂(Lampides boeticus)が訪花していました。 
これは初見の組み合わせです。 
白い花から花へ次々に飛び回り、翅を半開きで吸蜜しています。 
秋になるとニラの群落で咲いている花はもう少なくなり、花が散った後には丸い実がなっています。

2025/12/18

ヒャクニチソウ(オレンジ)の花蜜を吸い飛び回るツマグロヒョウモン♂【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2024年9月下旬・午後15:15頃・くもり 

住宅地の道端の花壇に咲いたヒャクニチソウ(百日草)の小群落にツマグロヒョウモン♂(Argyreus hyperbius)が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。 
園芸植物にはとんと疎いのですが、花弁がオレンジ色をしたヒャクニチソウの品種の中でも、 ‘Profusion Orange’のようです。 
Z. elegansZ. angustifolia の種間交配に由来する園芸品種らしい。)

ツマグロヒョウモン♂は開いた翅を軽く開閉しながら口吻を伸ばして吸蜜しています。 
この個体は、左後翅の前縁角から前縁にかけて破損していました。 
左右非対称の破損なので、鳥に襲われた典型的なビークマークではありません。 
おそらく茂みに翅を引っ掛けて破れてしまったのでしょう。 

実はこの花壇には様々な花色のヒャクニチソウの品種がパッチ状に並んで咲いていました。 
しかしツマグロヒョウモン♂には好みの花色があるようで、花弁がオレンジ色の品種 ‘Profusion Orange’ を好んで訪花していました。 
両隣に咲いた、薄い桃色や黄色(八重咲き)の品種には見向きもしませんでした。 

花から飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:55〜) 
正面を向いて吸蜜していたツマグロヒョウモン♂が慌てて飛び去りました。 
自発的に飛んだのではなく、私が物を投げつけて強引に飛びたたせたように見えますが、もはや覚えていません。 (野帳に記録しておくべきでした。)

その後で2頭のツマグロヒョウモンがニアミスして空中戦(求愛飛翔?)になったのですが、しかも2回あったのに2回とも撮り損ねてしまいました。 
最後は蜜源植物のヒャクニチソウ花壇から少し離れ、道端のコンクリート土留めに並んで留まりました。

記事を書く際の細々とした疑問を調べるために、ChatGPTのお世話になりました。

2025/12/16

ムラサキツメクサの花蜜を吸い日光浴するウラナミシジミ♀

 

2024年9月下旬・午後15:30頃・晴れ 

田んぼの農道(用水路沿い)に咲いたムラサキツメクサ(=アカツメクサ)の群落でウラナミシジミ♀(Lampides boeticus)が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。 

翅を閉じたまま口吻を伸ばして吸蜜しています。 
尾状突起が秋風になびいています。 

やがて口吻を縮めると、ムラサキツメクサの花から葉に移動しました。 
翅を半開きにして、日光浴をしているようです。 
しばらくすると、飛び立ちました。

2025/12/12

クサネムの花で吸蜜するキタキチョウ

 

2024年9月上旬・午前10:45頃・晴れ 

田んぼの畦道に咲いたクサネムの群落でキタキチョウEurema mandarina)が訪花していました。 
翅をしっかり閉じたまま、蝶形花に口吻を伸ばして吸蜜しています。 
少し飛んで別の花へ移動しました。 
翅裏の斑点が薄いのは、陽射しが強くて白飛び気味だからでしょう。 
マメ科のクサネムはキタキチョウ幼虫の食草ですが、私にはこの成虫個体の性別を見分けられませんでした。 



クサネムには花が咲いているだけでなく、実(豆果・せっか)も付いています。

2025/12/10

リョウブの花で見張りクマバチを縄張りから追い払うキアゲハ夏型♂

 

2024年7月中旬・午後14:05頃・晴れ 

尾根道に咲いたリョウブキアゲハPapilio machaon hippocrates)の夏型♂が訪花していました。 
リョウブの花蜜を吸っているのかと思いきや、よく見ると口吻を伸ばしていませんでした。 
翅を半開きのまま静止しています。 
日が射すとようやく翅を全開にしてくれて、翅表の斑紋からキアゲハの夏型♂と同定できました。 

このキアゲハ♂は尾根道に咲いたリョウブの花を見張り場所として、交尾相手の♀が来るのを待ち構えているようです。 
キアゲハの成虫は交尾のため山頂に集まることが知られていますが、この里山はすっきりと目立つ山頂を形成しないので、尾根に集まるようです。
上空を何か虫が飛来するとキアゲハ♂は見張り場所からすぐに飛び立って追いかけるので、一見すると好戦的に縄張りを防衛している(占有行動)ようです。
しかし実は目の識別能力があまり高くなくて、誤認求愛で追いかけ回しているだけなのだそうです。 
キアゲハ♂は尾根道に沿って何度も往復すると、同じリョウブの花に舞い戻ってきます。 
このような行動は、縄張り防衛のためチョウが蝶道を形成しているのだと説明されてきましたが、それも誤認求愛による追尾の結果かもしれません。 

一方、キムネクマバチXylocopa appendiculata circumvolans)の雄蜂♂もリョウブの花の近くで縄張りを張り、停空飛翔(ホバリング)していました。 
クマバチ♂の目的も同じで、蜜源植物の近くの空域で縄張りを張り、交尾相手のクマバチ♀を待ち構えているのです。 
クマバチの交尾は早い者勝ちのため、近くを飛ぶ物にとにかく早く飛びつくのが肝心で、相手をじっくり見分けている暇はありません。 
石ころを投げつけても誤認してクマバチ♂は全速力で追いかけて行くぐらい慌てものです。 


この2種がリョウブの花の近くで出会うと、キアゲハ♂が見張り場所から飛び立ち、クマバチを追い払いました。 

リョウブの花から飛び立ったキアゲハ♂が蝶道を何度か往復してから同じ見張り場所に戻ってくる様子を証拠映像に撮りたかったのですが、予想が外れ、なぜか戻って来ませんでした。 
うーん、生き物の観察はなかなか思い通りに行きません。


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2025/12/07

場違いなウスムラサキイラガ(蛾)幼虫の謎

2024年9月上旬・午後11:50頃および午後13:05頃・晴れ 

里山にある少し開けた湿地帯の周囲に点在する常緑低木のユキツバキ群落で、鮮やかな黄緑色の虫を見つけました。 
しげしげと眺めると、昔懐かしのウスムラサキイラガAustrapoda hepatica)の幼虫でした。 
グミのような見た目ですが、素手で触れてはいけません。

関連記事(8年前のまとめ)▶ ウスムラサキイラガ(蛾)の飼育記録:2016年 

体表に生えている毒棘が細いので、近縁種のムラサキイラガ(Austrapoda dentata)ではなくウスムラサキイラガの幼虫です。 



濃い緑色をしたユキツバキの葉に堂々と乗っていた黄緑色の毛虫は、とてもよく目立ちます。 
全く保護色(隠蔽擬態)ではありません。 
身を守る毒棘があるので、隠れる必要があまりないのでしょう。 
ユキツバキの葉に食痕(虫食い跡)はありませんでした。 


その後、近くの水溜りで見つけたヤマカガシの撮影に夢中になっていたら、いつの間にかウスムラサキイラガの幼虫は隣にそびえ立つホオノキの幹に移って木登りしていました。 
私がユキツバキの枝葉を跨ぐように立ったまま長時間ヘビの動画を撮っていたので、幼虫は私の体を伝い歩いて移動したのかもしれません。 
毒毛で痛みを感じたり皮膚がかぶれたりすることはありませんでした。 

ユキツバキにしてもホオノキにしても、ウスイロイラガ幼虫の食樹リストに含まれていません。
ウスムラサキイラガの幼虫は、コナラ(ブナ科)、ウメ(バラ科)、ヤナギ類(ヤナギ科)など多食性(安田守『イモムシハンドブック2』p35より引用)

食樹とは無関係の樹上で一体何をしていたのか不明です。 
蛾の幼虫の多くは、蛹化する前に活発に動き回ります。 
しかしウスムラサキイラガの幼虫は地中に潜って蛹化・営繭するので、食樹以外の木に登る必要はないはずです。 
脱皮する前だったのかな? 



2025/11/22

イヌトウバナの花蜜を吸うスジグロシロチョウ夏型♂

 

2024年8月下旬・午後12:00頃・晴れ 

里山(低山)の林道で、車のわだちに挟まれた中央草帯に白い小さな花が咲いていて、パッチ状の小群落が形成されていました。
そこにスジグロシロチョウPieris melete)の夏型♂が訪花していました。 
いつものように翅をしっかり閉じたまま、小さな唇形花に口吻を差し込んで吸蜜しています。 
少し飛んで別な株の花序に移動しました。 




やがて満ち足りた蝶は、近くのチヂミザサの葉に留まりました。 
翅を閉じ、ゼンマイ状に丸めた口吻をかすかに伸縮させています。 
小休止の後、スジグロシロチョウ♂はどこかに飛び去りました。 

さて、この地味な花の植物は何と言う名前なのでしょうか? 
細い茎に指先で触れると断面が四角形で、おそらくシソ科だろうと予想がつきます。 
葉をちぎっても、ミントの匂いはしませんでした。 
写真に撮ってGoogleレンズで画像認識してもらうと、イヌトウバナと判明しました。 
近縁種のヤマトウバナは分布が本州中部以西とのことで、除外できます。








2025/11/12

マミガサキアザミの花蜜を吸うクロアゲハ♂

 

2024年8月上旬・午後12:35頃・晴れ 

里山の林縁でマミガサキアザミが1株だけ草丈高く伸び、花が咲いていました。
そこにクロアゲハ♂(Papilio protenor)が訪花していました。 
半開きの翅を羽ばたきながら、がっつくように吸蜜しています。 
薄暗い林縁ではピントを合わせにくかったのですが、同じ頭花に何度も舞い戻ってくれるので助かりました。 

クロアゲハの習性について調べると、図鑑に書いてある通りでした。 
・♂は後翅表の前縁に横長の白斑があり、飛翔時に目立つ。 
・樹木が茂ったやや日当たりの悪い場所を好む。(フィールドガイド『日本のチョウ』p55より引用) 

撮影後に、アザミの頭花の総苞が粘らず、棘も痛くないことを確認しました。 


関連記事(7、12年前の撮影)▶  

2025/11/08

イタヤカエデ幼木の葉から飛び去るオナガアゲハ

 

2024年8月上旬・午後14:25頃・くもり 

里山で、ほぼ廃道状態の山道を静かに下っていると、黒いアゲハチョウを発見。 
山道を塞ぐ倒木の横に生えてきたイタヤカエデ稚樹の葉に翅を広げたまましがみついていました。 
後翅に長い尾状突起があるので、オナガアゲハPapilio macilentus)のようです。 
久しぶりの出会いで嬉しかったのに、背側からしっかり撮ろうとしたら、その前に素早く飛び去ってしまいました。 

今回はオナガアゲハの性別を見分けられませんでした。 
後翅の前縁が白ければ♂なのですけど、確認できませんでした。 
薄暗いので、スロー再生してもぶれてしまって羽ばたきがよく見えないのです。 
オナガアゲハ幼虫の食樹植物はミカン科ですから、成虫がカエデに留まっていたのは産卵が目的ではなく、ただの休息です。 


関連記事(10年前の撮影)▶ ニセアカシアの葉にぶら下がるオナガアゲハ



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2025/10/31

ヒトの汗や皮脂を吸汁するコミスジ:ミネラル摂取

 

2024年8月上旬・午後12:45頃・晴れ 

里山の林縁で私がハキリバチ♀の撮影に熱中していると(映像公開予定)、いつの間にかコミスジNeptis sappho)が飛来して、私の汗ばんだ迷彩シャツに留まっていました。 
腹側に止まったから蝶に気づいたのですが、それまで私の背中にずっと止まっていたのかもしれません。

翅を開閉しながら私のシャツの上を人懐こく歩き回り、口吻を伸ばすと、シャツに染み込んだ私の汗を吸汁しています。 
性成熟に必要なミネラル成分(ナトリウムやアンモニアなど)を摂取している蝶の性別は主に♂なのですが、例外もあるので決めつけられません。 
図鑑によるとコミスジの雌雄は翅脈で判別するらしいのですが、この動画では難しそうです。 

コミスジのミネラル摂取行動は初見です。
フィールドガイド『日本のチョウ』という図鑑でコミスジの生態について調べると、ちゃんと書いてありました。
各種の花を訪れるほか、路上で吸水したり、腐果・樹液・獣糞に集まるほか、人の汗もよく吸う。(p212より引用)

やがてコミスジは少しだけ飛ぶと、私の左腰にぶら下げた剪定バサミの柄に留まり直しました。 
翅を開閉しながら、プラスチック製の柄の表面を頻りに舐めています。 
私が剪定バサミを使う度に柄を握るので、手から分泌された皮脂や乾いた汗を摂取しているのでしょう。 
乾いた固形物を舐める際には、口吻から微量の唾液を吐き戻して表面に付着したミネラル成分を溶かしてから吸汁するのでしょう。

レンズを近づけて接写しても、コミスジは逃げようとしません。 
被写体に影が落ちないように、途中から私は体の向きを変えて撮影を続けました。 
夏の強い日差しを浴びると、コミスジの胸背や腹部の前半部が緑っぽい金属光沢に輝いてきれいですね。 

途中で私がハキリバチ♀の撮影に切り替えても、コミスジは私にまとわりついて逃げませんでした。
シグマ汁の味がかなり気に入ったようで、飛び立っても繰り返し舞い戻ってきました。 

剪定バサミを収納するホルダー(100円ショップで購入)のベルクロ(マジックテープ)部分も舐めています。 
最後にようやく飛び去りました。 


余談ですが、フィールドでは剪定バサミを持参すると便利です。 
植物採集に使うだけではありません。
夏の野山では道なき道で薮漕ぎを余儀なくされることがあります。
そんなときに、鎌やナタを振り回してバッサバッサと雑草を伐採しながら豪快に道を切り開くよりも、剪定バサミで必要最小限に雑草を切除する方が体力の消耗が少なく、静かに作業できます(近くにいる野生動物や野鳥を怖がらせない)。 
ノイバラやキイチゴなど鋭い棘のある草木が密生していても安全に取り除けますし、体に引っかかったクズなど蔓植物の頑丈な蔓もチョキンと切って進むことができます。 
細い灌木や枯れ木の小枝ぐらいなら、ノコギリを使わなくても切り落とすことができます。 
剪定バサミは昔テレビで動物番組を見ていたときに海外で猿を調査するフィールドワーカーが使っていた方法で、私も真似しています。 
ジャングルの中を遊動する猿の群れを静かに追跡するには、剪定バサミが必要なのだそうです。
鎌やナタを持ち歩いていると、警官に職務質問されたときに銃刀法違反の疑いで緊張が走るのですけど、剪定バサミなら文句を言われません。
100円ショップで売っている安価な剪定バサミは切れ味も悪く耐久性に劣り(安かろう悪かろう)結局買い直す羽目になるので、ホームセンターで購入することをお勧めします。
カッコつけて迷彩柄や緑・茶色などの商品を選んでしまうと、野外で剪定バサミをうっかり落としてしまったときに見つからなくなりますから、目立つ色を選びましょう。

2025/10/23

アオバセセリの飛び立ち

 

2024年7月中旬・午後14:00頃・くもり 

里山(低山)の尾根道でアオバセセリChoaspes benjaminii japonica)を見つけました。 
幼木(樹種不明:なんとなくタニウツギ?)の葉にしがみつき、翅をしっかり閉じて休んでいます。 
もしかして産卵しているのかと疑い、真横から撮ろうと私が少し移動したら、飛んで逃げてしまいました。 
1/5倍速のスローモーションでリプレイしても、羽ばたきが速すぎてしっかり見えません。 

これまでアオバセセリを沢や渓流沿いでしか見かけたことがなかったので、尾根道で見るのは不思議でした。 
アオバセセリ幼虫の食樹は、主にアワブキらしいのですが、この葉は違うと思います。 

近くでウグイス♂(Horornis diphone)が囀るさえずる鳴き声が聞こえます。

2025/10/21

ミズナラ幼木の葉から葉に飛び回り産卵するムラサキシジミ♀【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2024年7月中旬・午後12:30頃・晴れ 

里山の遊歩道沿いで翅が青く輝く美しい蝶が飛び回っていました。 
ムラサキシジミNarathura japonica)を見たのは生まれて初めてです。 

葉から葉へと忙しなく飛び回り、ミズナラ幼木の先端部にある葉芽に触角や足で触れてみて次々に調べているようです。 
撮影中は、てっきりアブラムシの甘露を舐めているのかと想像したのですが、映像を見直してもアブラムシは写っていません。 
翅表の斑紋から、この個体は♀であることが分かりました。 
どうやら産卵に適した食樹植物(ブナ科の常緑樹または落葉樹)を探索しているようです。 
ミズナラ以外の別の樹種(フジですかね?)の葉にも留まったのですが、すぐにミズナラの葉に戻りました。 
やはりミズナラが好みのようですが、なぜか産卵してくれません。
おそらく産卵に適した葉芽がなかなか見つからないのでしょう。 

横に咲いたリョウブの花で吸蜜するかと期待したのですが、一度も訪花しませんでした。
後で調べると、ムラサキシジミの成虫は花蜜をほとんど吸わず、樹液やアブラムシの甘露などを摂取するのだそうです。 

ムラサキシジミ♀の探索および産卵行動を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:27〜) 
いつもなら、飛び立つ瞬間だけを編集で切り取ります。
今回は意味のある探索行動も含まれていたので、カットしませんでした。 

ハイスピード動画モードに切り替えると固定焦点になるので、蝶が前後に動き回るとピンぼけになるのは仕方がありません。 
(撮りながらカメラを前後に動かしてピントを合わせる必要があるのですが、私が下手に動くと蝶が怖がって逃げてしまうので、静止して撮り続けました。) 

忙しない行動もスーパースローでじっくり観察することができました。 
羽ばたくと翅表のメタリックな青色が日光に輝いて、息を呑むほど美しいですね。 
ミズナラの葉から少し飛んでは近くの葉に移動し、足先や触角で葉芽に触れて調べています。 
葉から葉へ伝い歩いて移動することもありました。 

遂に、ムラサキシジミ♀は腹端を曲げて葉の根本の裏面に産卵したようです。(@1:34〜) 
卵から幼虫が孵化したら、すぐ近くにミズナラの葉芽があることになります。※ 
産卵行動が撮れたのはこの1回だけでした。 

※ ミズナラの芽形成サイクルを考えると、7月中旬の枝先に見られる芽は、基本的にすべて「葉芽」です。 
初夏~夏(6~8月)の時期は、すでにその年の新梢(当年枝)が伸び切りつつあり、先端や葉の付け根に次年度の葉芽が形成されつつある段階です。 
ミズナラの花は春に当年枝上に形成されるため、この時期に花芽は存在しません。 



【考察】 
(1)ムラサキシジミはゼフィルスの仲間ではない。
雑木林に生息する金属光沢が美しいシジミチョウだったので、てっきりムラサキシジミはゼフィルスの仲間だと思い込み、知ったかぶりで筆がすべりそうになりました。
念のために確認すると、ゼフィルスはミドリシジミ族の愛称であって、ムラサキシジミ族のムラサキシジミは含まれないそうです。
(危ない、危ない…。)
翅脈構造に注目した形態分類だけでなく、生活史もゼフィルスとは全く違うそうです。 
ゼフィルス類が年一化で卵越冬型であるのに対し、ムラサキシジミは多化性(年数回発生)で成虫越冬を行います。


(2)今回ムラサキシジミ♀がほとんど産卵しなかった理由についてPerplexity AIに相談してみると、他の可能性も提示してくれました。

産卵条件の未成立

ムラサキシジミは新芽や柔らかい葉柄基部を好むため、ミズナラの新芽が適度に展開していない場合は産卵を見送ることが多い。7月中旬はミズナラ新梢の成長期が過ぎて葉が硬化していることが多く、産卵に適する状態ではない可能性が高い。実際、観察例では「近くに新芽が控えていない枝では探索のみで去る」行動が確認されている。

成熟段階と時期の問題

ムラサキシジミは多化性で、7月個体群の一部は羽化直後でまだ成熟期に達していない雌が多い。産卵器官が完全に成熟する前は、産卵行動の探索だけを繰り返すことがある。そのため、見かけ上「産卵探索のようで産卵しない」行動が頻発する。気温が高い時期は交尾や体内卵形成が遅れる場合もある。


(3)南方性のチョウの分布拡大について。 
私のフィールド(山形県の多雪地帯)でムラサキシジミを見たのは生まれて初めてで、興奮しました。
本種はもともと南方系の蝶らしいです。
近年の温暖化の影響で、分布が北進しているのでしょうか?
当地で食樹探しには苦労しませんから、積雪量が減って成虫が無事に越冬できれば、もっと個体数が増えるはずです。

ムラサキシジミ(Narathura japonica)はもともと九州・四国・本州中部以南の暖地性樹林性シジミチョウだが、近年では明確に北方へ分布を拡大しており、山形県での記録も珍しいながら定着しつつあるとされる。nacsj+4

山形県での記録

山形県では2010年代以降に複数の観察が報告されており、山形市や鶴岡市など県内各地で確認例がある。特に2015年には山形市で雌の採集記録が報告され、これが「温暖化に伴う北進例」として全国的に注目された。従来、ムラサキシジミの分布北限は宮城県南部付近とされていたが、現在は山形県内にも不定期に出現している。nanyodoshoten+3

北進と温暖化の関係

日本全体でみると本種は1990年代以降に急速に北上しており、その要因として地球温暖化による冬季気温上昇が主要因と考えられている。越冬は成虫で行うため、厳しい寒さが続く地域では生存が難しかったが、近年は冬季の最低気温が上昇し、北方でも越冬可能になったとみられる。また、寄生蜂などの天敵が分布北限では未到達であり、これが繁殖成功率を高めているという研究結果もある。kpu+3

まとめ

  1. 山形県でのムラサキシジミ記録はまだ多くはないが、2010年代以降しばしば確認されるようになった

  2. その要因は、温暖化による冬の気温上昇と寄生者不在による生存率上昇が主と考えられている。

  3. 現状では散発的な発生段階だが、今後定着が進む可能性が高い。

したがって、山形県での出現はかつては稀であったが、 近年の地球温暖化と気候緩和の影響を受けた北進個体群の一部であるとみるのが妥当である。



(4)学名のシノニムについて
英語版wikipediaでは、ムラサキシジミの学名はArhopala japonicaとなっています。 
日本語版wikipediaに載っている学名(Narathura japonica)と違います。
ともに(Murray, 1875)と同じ分類学者が同じ年に発表している場合、どちらのシノニムが優先されるのでしょうか?
Perplexityに質問すると、ややこしい事情があって現在も確定していないようです。

ムラサキシジミの学名については、Narathura japonica (Murray, 1875) が現在の日本国内の分類体系(たとえば日本鱗翅学会・日本チョウ類保全協会など)で主に採用されているが、Arhopala japonica (Murray, 1875) も依然として国際的な文献では通用しており、両者は**同じ種を指すシノニム(異名)**である。digital-museum.hiroshima-u+4

分類学的経緯

もともとMurrayが1875年に発表したときはArhopala japonicaとして記載され、その後、Arhopala属を細分する見解の中でNarathura属が独立され、日本の研究者によって本種がNarathura属に移された。両属の区別点は翅脈や♂交尾器などに基づくとされるが、明確な形態的境界がないため、近年もどちらの属に置くかは研究者の体系によって異なるpteron-world

命名上の優先順位

両方とも同じ記載者Murrayおよび同年(1875)であるため、国際動物命名規約(ICZN)上では「記載時の原属名」――すなわちArhopala――が名義上の原組み合わせとして優先されるが、実際の「有効名(valid combination)」としては分類体系で採用される属名に従う。そのため、分岐学的にNarathuraを独立属と認める場合にはNarathura japonicaが有効名となり、そうでない体系ではArhopala japonicaが使用される。mizumoto-koen.blogspot+1

現行の整理

  • 日本鱗翅学会や広島大学デジタル博物館など国内主要機関では Narathura japonica (Murray, 1875) を採用。wikipedia+1

  • 海外のデータベース(EoL, GBIF, LepIndexなど)では Arhopala japonica (Murray, 1875) が主流。sugisaka.sakura+1

結論として、どちらも正しいが、属の扱いが異なるだけで同一種を指す。命名規約上の原記載は Arhopala japonica、しかし日本国内の現行標準は Narathura japonica である。



以上の調べ物でPerplexity AIをフル活用し、とても勉強になりました。(スレッド12




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