ラベル チョウ・ガ(鱗翅目) の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル チョウ・ガ(鱗翅目) の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2025/02/16

イモカタバミの花蜜を吸うモンシロチョウ夏型♂

 

2023年10月中旬・午後15:15頃・晴れ 

街なかで民家の花壇に咲いたイモカタバミの群落で夏型のモンシロチョウ♂(Pieris rapae)が訪花していました。 
翅を半開きのまま吸蜜しています。 
すぐに飛び去ってしまったので、1/5倍速のスローモーションでリプレイ。

関連記事(10年前の撮影)▶ イモカタバミに訪花吸蜜するモンシロチョウ 


2025/02/12

菊花に群がるキタテハ秋型が吸蜜しながら液状便を排泄

 

2023年11月中旬・午後13:55頃・晴れ 

民家の庭の花壇に咲いた黄色と白色の菊(園芸品種)にキタテハPolygonia c-aureum)秋型が訪花していました。 
多数のキタテハが菊花に群がって、壮観です。 
秋の日差しを浴びて半開きの翅を緩やかに開閉しながら口吻を伸ばして吸蜜しています。 
翅を広げるのは、隣で吸蜜するハナアブ類に対する牽制(占有行動)の意味もありそうです。 

花壇の下で砂利の表面を舐めているキタテハ個体も居ました。 
おそらく♂が、性成熟に必要なミネラル成分を摂取しているのでしょう。 

カメラをゆっくり横にパンしながらキタテハの群れを次々に撮影していると、2頭のキタテハが吸蜜しながら腹端から濁った液体の滴をポトリと排泄しました。 
キタテハ秋型の脱糞シーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@2:18〜) 
初めの個体は、黄土色の液体を1滴、腹端から排出しました。 
翅に破損がなくきれいな個体だったので、羽化直後の羽化液(蛹便)が体内に残っていた可能性があります。 

キタテハの蛹便の色は、一般的にオレンジ色、赤褐色、茶褐色のように表現されることが多いです。  もう少し具体的に言うと、赤みがかったオレンジ色や、濃いオレンジ色、赤茶色といった色合いで、個体差や蛹の状態によって多少色の濃淡に変化が見られることもあります。 (Gemini 2.0 AIより)

次の個体は、花蜜を吸いながら腹端を少し持ち上げ、白っぽい液体を2滴続けて排泄しました。 
直後に次の花へ飛んだので、飛び立つ前に軽量化したのかもしれません。 

関連記事(4、7年前の撮影)▶  


チョウ類では他に、ヤマトシジミ♀(Zizeeria maha)、ベニシジミLycaena phlaeas daimio)、キタキチョウEurema mandarina)が1頭ずつ訪花していました。 
(キタキチョウについては、映像公開予定) 

この菊の花壇で主な送粉者はハナアブ類です。 
オオハナアブ♀♂(Phytomia zonata)が最も多く、他にはナミハナアブ♀♂(Eristalis tenax)、シマハナアブ♀♂(Eristalis cerealis)、ツマグロキンバエStomorhina obsoleta)などが訪花していました。 

晩秋だから仕方がないのかもしれませんが、ミツバチなどのハナバチ類が全く来てないのが心配です。(生物多様性の低下、送粉者の深刻な減少)

 

2025/02/08

カタバミの花蜜を吸うヤマトシジミ♀

 

2023年10月中旬・午後12:35頃・晴れ 

住宅地の道端に咲いたカタバミの群落でヤマトシジミ♀(Zizeeria maha)が訪花していました。 
翅を半開きにしたまま、口吻を伸ばして吸蜜しています。 
秋風が強く吹いてカタバミの花が揺れると、ヤマトシジミ♀は翅を閉じます。 

ルリシジミ♂(Celastrina argiolus)と迷ったのですが、ヤマトシジミ♀で大丈夫でしょう。 
翅表の斑紋からヤマトシジミの♀と判明。 
実は私にとって、ヤマトシジミはちょっと珍しい(馴染みの薄い)蝶なのです。 
この2種類の見分け方をPerplexity AIに質問したところ、私の知らなかった(手持ちの図鑑に載ってなかった)見分け方も教えてくれました。
3. 目の色(複眼): - ヤマトシジミ:グレーまたは褐色です[1][4]。 - ルリシジミ:黒色です[1][4]。 
8. 触角:ルリシジミは触角の先が黄色です[1]。


カタバミはヤマトシジミ幼虫の食草なのですが、この成虫♀は花から花へ飛び回るだけで、産卵行動を始めてくれませんでした。 

後半は、訪花中に半開きの翅を互いに擦り合わせるように動かしました。(@1:30〜) 
シジミチョウ科で後翅に尾状突起がある種は、それを動かして自分の触角だと天敵(捕食者)に誤認させる自己擬態をします。 
ヤマトシジミの翅には尾状突起も眼状紋もありませんが、自己擬態行動の前適応段階にあるのではないか?と私は推測しています。 
逆に、ヤマトシジミでは尾状突起と眼状紋が退化した可能性も考えられます。 
それとも、後翅を擦り合わせる行動は、シジミチョウ科で何度も独立に進化したのでしょうか? 
後翅を擦り合わせる動きを司る運動神経回路のエボデボ(進化発生生物学)を研究するのが王道ですけど、いかにも大変そうです。 
日本産シジミチョウ科79種の分子系統樹が調べられていれば、とりあえず私の仮説が検証できそうです。 
この疑問を長年抱いていたので、PerplexityやGeminiのAIに相談してみました。 
残念ながら、今のところ網羅的な分子系統樹は描かれていないようです。 
現状では、ムラサキシジミ属の一部、シルビアシジミ属、フジミドリシジミ属などで部分的な分子系統樹が調べられているだけなのだそうです。 

ヤマトシジミ♀が花から飛び立つ瞬間を狙ってハイスピード動画に切り替えたら、途端に飛んでくれなくなりました。 
最後は物を投げつけて無理やり飛び立たせたのですけど、撮影に失敗しました。(映像なし) 


余談ですが、カタバミについて最近ちょっと面白い研究結果が報告されました。 
 関連ニュース記事()▶  

今回私が観察したカタバミは郊外の住宅地の道端にあった群落ですけど、葉は青々としており(緑色)、赤くはありませんでした。 
つまり、当地は幸い自然度が比較的高く保たれヒートアイランドがまだ進行していないことが分かります。    


【アフィリエイト】 

2025/02/04

ウラナミシジミ♂の探雌飛翔とヤブツルアズキの花から飛んで逃げる♀【ハイスピード動画】

 

前回の記事:▶  


2023年9月中旬・午後16:00頃・晴れ 

民家の裏庭にはびこるヤブツルアズキの花で、翅をしっかり閉じて吸蜜しているウラナミシジミ♀(Lampides boeticus)を240-fpsのハイスピード動画で撮っていると、左上から別個体♂が飛来しました。 
すると、訪花中の個体はすかさず飛び立ちました。
2頭ともどこかに飛び去ってしまい、元の花には戻って来ませんでした。 

何が起きたのか、さらに1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみましょう(最終的には1/40倍速になります)。 
訪花していた個体は、翅表の縁の暗色部が広いことから♀と分かりました。 
交尾する気がないのに♂から求愛されそうになったので、飛んで逃げたのでしょう。 
シジミチョウ科は、♂による儀式的な求愛飛翔や、止まったままの♀による交尾拒否行動をしないのかな?

2025/01/31

クモの網から救出したヒメクロホウジャク(蛾)が飛び去るまで【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年10月中旬・午後13:00頃・晴れ 

郊外で家庭菜園の花壇の手前に建てられた鉄パイプの柵(実際はアルミ管)にクモの円網が張り巡らされ、そこに1頭の蛾(スズメガ科)が捕らえられていました。 
花壇に訪花しようと飛来した蛾が道端の網にかかったようです。
ズグロオニグモYaginumia sia)などコガネグモ科が人工物の足場枠に張った垂直円網だろうと予想したのですが、なぜか網の主は見当たりませんでした。 
もしかすると夜行性のクモで、昼間は隠れているのかもしれません。
飛翔力の強いスズメガ類がクモの網に掛かって逃れられないでいるのは珍しいと思い、写真に撮りました。 
全く動かず粘着性の糸にぶら下がっているだけなので、てっきりこの蛾は死んでいるのかと思いました。 

蛾の腹面しか見えなかったので、同定用に背面の写真をしっかり撮るために、クモの網から手掴みで外してやりました。
途端に蛾は激しく羽ばたいて暴れ始めました。 
暴れ疲れて擬死(死んだふり)していただけと判明。 
そうと分かれば、クモの糸にぶら下がっていた状態も動画で記録すべきでしたね。 
すでに疲労困憊しているのか、すぐに私の掌の上で大人しく静止してくれました。 
翅の鱗粉はほとんど剥げ落ちてしまっていますが(まさか憧れのオオスカシバ?!)、胸背がウグイス色だったので、ヒメクロホウジャクMacroglossum bombylans)だろうと判明しました。 
図鑑で近縁種の前翅長を比べると、ヒメクロホウジャクが15〜18mm、クロスキバホウジャクが25mmなので、今回の小さな蛾はヒメクロホウジャクでしょう。 

救出した蛾は翅を小刻みに震わせて、飛び立つ前の準備運動をしています。 
手乗りヒメクロホウジャクが飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:31〜) 
しばらくすると、胸部飛翔筋による準備運動で体温が充分に上がったらしく、ようやく自発的に飛び去りました。 
私の体温で、手乗り蛾を少し温めてやれたかもしれません。
腹端付近に細い白帯が見えました。 


【アフィリエイト】 

2025/01/27

越冬明けのヒオドシチョウ:山道で日光浴からの飛び立ち【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年4月上旬・午後12:20頃〜13:45頃・晴れ 

早春の里山に登ると、上の方には未だあちこちに残雪がありました。 
この日は山道の日向で越冬明けのヒオドシチョウNymphalis xanthomelas japonica)を何頭も見かけました。 

地上のヒオドシチョウが翅をしっかり閉じると、地味な焦げ茶色の翅裏しか見えなくなり、見事な保護色になっています。 

山道の地上に止まる場合、残雪が溶けて地面が露出した地点を選んで日光浴していました。 
残雪の上では体温が下がってしまうのでしょう。
暑くなり過ぎると、全開にしていた翅を少し閉じて半開きにします。 

地面や灌木に止まっているヒオドシチョウの口元をじっくり見ると、いつも口吻を縮めており、何かを舐めている訳ではありません。
(樹液やミネラルを摂取する行動ではない。) 

私は外見でヒオドシチョウの性別を見分けられないのですが、おそらく♂が日向で日光浴しながら縄張りを張り、交尾相手となる♀を待ち伏せしているのでしょう。 
♂の縄張り内に別個体が飛来すると直ちに飛び立ち、追尾や乱舞が始まります。 
動きが激しいのでいつも見失ってしまい、交尾に至るシーンを見届けられませんでした。 
縄張りの蝶道を往復してから元の場所に舞い戻ってきて止まり直すことが多いです。 

各個体が飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。 
いくら待っても自発的に飛んでくれない場合、物を投げつけて強制的に飛び立たせました。
翅を全開にして日光浴しているヒオドシチョウは、体温が充分に上がっているので、素早く羽ばたいてすぐに(準備運動なしで)飛び立つことが可能です。 


ヒオドシチョウは成虫で越冬するので、翅が破損していることが多いのですが、無傷のきれいな状態の個体も見かけました。 
(複数個体を撮影。)

山麓の入山口付近で落葉した蔓に止まっていた個体に近づいて飛び立たせました。
辺りを優雅に飛び回って元の場所に舞い戻る様子を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@2:13〜)

2025/01/23

フレンチマリーゴールドの花で日光浴するベニシジミ夏型の飛び立ち【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年7月中旬・午後15:20頃・晴れ 

道端の花壇に咲いたフレンチ・マリーゴールドに夏型のベニシジミLycaena phlaeas daimio)が訪花していました。 
夏型との組み合わせは初見です。 
関連記事(2年前の撮影)▶ マリーゴールドの花蜜を吸うベニシジミ春型


吸蜜シーンを撮りたかったのですが、ベニシジミ夏型の口元をよくみると口吻を伸ばしていませんでした。 
風が強く吹いているためか、次の花に移動しようとしません。 
非力な小型のチョウが強風下で飛ぶのは無駄に体力を消耗しますし、リスキーなのでしょう。 
翅を半開きにして、日光浴しているのかもしれません。 

待てど暮せど吸蜜を再開してくれないので、痺れを切らした私はベニシジミを強引に飛び立たせて飛翔シーンを240-fpsのハイスピード動画で撮ることに切り替えました。(@1:36〜) 
Take1では、靴の爪先でフレンチマリーゴールドの花をそっと揺らすと、ベニシジミはすぐに飛び去りました。 
あまり遠くまでは逃げずに、近くの別の花(フレンチマリーゴールド)に止まり直していました。
Take2では、同一個体の蝶の上から物を落として飛び立たせました。

2025/01/19

農道の草むらから飛び立つツマグロヒョウモン♀

 

2023年9月下旬・午後14:30頃・晴れ 

田園地帯の農道でツマグロヒョウモン♀(Argyreus hyperbius)が草むらに止まっていました。 
ちょっと珍しい光景なので、私は初め、産卵中なのかと思いました。 
翅を開閉しながらイネ科雑草の上に乗っていたのですが、腹端を草に押し付けてはいませんでした。 
もしかすると、ツマグロヒョウモン幼虫の食草となるスミレ類を農道の草むらで探していたのかもしれません。 

左の前翅および後翅の縁が破損した個体です。 
破損が左右非対称ですから、鳥に襲われたビークマークではなさそうです。 
やがて草むらから飛び立ったので、翅が破れていても飛翔に支障はありませんでした。 

横の田んぼでは、稲穂が黄金色に実っていました。



素人目にはスミレの群落は見つからず。



2025/01/15

クロホウジャク2頭がホトトギスの花序で競い合うように停飛吸蜜【蛾:ハイスピード動画】

 




2023年11月上旬・午後15:35頃・晴れ 

堤防路の花壇に咲いたホトトギスの群落でクロホウジャクMacroglossum saga)の吸蜜ホバリングを240-fpsのハイスピード動画で撮影していると、2頭が同じ花序でニアミスしました。 
お互いの激しい羽ばたきによる乱気流に巻き込まれないかと心配しましたが、全く平気で、競い合うように別の花で吸蜜していました。 

この花壇では多数のホトトギスの花が咲き乱れているためか、蜜源植物を巡る縄張り争いや占有行動は見られませんでした。 
ニアミスしても求愛・交尾行動を始めなかったということは、この2頭は同性なのでしょうか。
(私は外見でクロホウジャクの性別を見分けられません)

一方が先に飛び去ると、残った個体もすかさず反転して離れて行きました。 
衝突回避行動が実に見事です。
同様のニアミス・シーンがもう一度撮れていました。 

ホトトギスの蜜腺は、花の根元に小さく膨らんだきょの内部にあるのですが、クロホウジャクは停飛して羽ばたきながら細長い口吻を花筒の奥にある距の中に上手く差し込めずに苦労するときがあります。
見ている方も感情移入して苛々してしまいます。 

1頭になってからも吸蜜ホバリング行動を撮り続けると、伸ばした口吻を引き抜く際に透明な蜜の滴が口吻の途中に付着していました。(@1:35〜) 
口吻の先端ではなく途中に滴が付いていた理由が説明できず、ちょっと不思議です。 
花蜜ではなく、水滴が付着しただけかもしれません。 
その滴はすぐに振り落としたようです。

ハイスピード動画で何でもとりあえず撮ってみると、予期せぬシーンがたまたま撮れていることがあり、それが楽しみになります。 


2025/01/11

ヒャクニチソウの花蜜を吸いながら排尿するオオタバコガ【蛾:FHD動画&ハイスピード動画】

 



2023年10月中旬・午後15:30・晴れ 

ヒャクニチソウ(百日草)の色とりどりの品種が咲き乱れる花壇に私が戻ってくると、オオタバコガHelicoverpa armigera armigera)がまた訪花していました。 
本種は訪花中も翅を小刻みに震わせ続けて飛び立つための準備運動(アイドリング)をしています。 
その翅をよく見ると、この個体は右の翅頂が欠けていて、30分前に観察したオオタバコガ♀とは別個体であることが分かりました。 

吸蜜後にクルクルと丸めて縮めた口吻が、オレンジ色の花粉にまみれていました。 
次の花に移動する前に身繕いして、顔や触角に付いた花粉を落としています。 
舌状花の花弁が散った後の筒状花でもオオタバコガは貪欲に吸蜜していました。 

オオタバコガが訪花中に240-fpsのハイスピード動画に切り替えたら(@1:14〜)、面白いシーンがたまたま撮れていました。 
吸蜜しながら腹端から透明な液体を1滴排泄したのです。(@1:25〜) 
本種の排尿シーン(おしっこ)は初見です。 
花蜜を大量に吸い、余分な水分を排泄して飛ぶために体重を軽量化したのでしょう。

 

2025/01/07

靴底の泥を舐めに来たウラギンシジミ♂【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年9月下旬・午後14:10頃・晴れ 

里山の雑木林を抜ける山道を私が下っていると、前方の地面(?)から飛び立った蝶が私の足元にまとわりつきました。 
履いていた長靴の底に横から止まったので、驚きました。 
窮屈な体勢で見下ろしながら、動画を撮り始めました。 

蝶の正体は翅裏が銀白色のウラギンシジミ♂(Curetis acuta paracuta)でした。 
靴底に付いていた泥を口吻の先で舐めてミネラル摂取しています。 
ウラギンシジミは人懐っこく(無防備に)近寄ってくる習性があります。
関連記事(3、4年前の撮影)▶  

私がバランスを崩して足を動かしてしまったので、ウラギンシジミ♂は飛んで逃げてしまいました。 
少し飛んだだけで、道端に自生するクリ幼木の葉に止まりました。 
もしかすると、この山道でウラギンシジミ♂は縄張りを張って♀を待ち構えていたのかもしれません。 

翅を広げて日光浴しています。 
翅表が鮮やかなオレンジ色なので、♂と分かりました。 
私はまだウラギンシジミの♀を見たことがありません。 

ウラギンシジミ♂が飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:45〜) 
下山を急いでいた私は、蝶が自発的に飛び立つまで待てず、今回は物を投げつけて飛び立たせました。 
ウラギンシジミ♂は、頭上に物体の影が近づいただけで敏感に素早く飛び去っていました。 


余談ですが、生物調査で野外を歩く際には、長靴が結局一番便利なことが分かってきます。 
特に、雨上がりで下草が濡れていたり、地面が泥濘になったり、薮漕ぎを迫られたりしたときに、その威力を発揮します。 
高価で高性能な登山靴(トレッキングシューズ)はもちろん素晴らしいのですが、1年間で靴底が磨り減って履きつぶすことを考えると、気楽に買い換えられる長靴のコストパフォーマンスが際立ってきます。 
どうせ山中で他のヒトと出会うことは滅多にありませんから、足元のお洒落を気にしても仕方がありません。
ゴム長靴は靴底が摩耗するよりも先に、どこかゴムが破けて水漏れし、駄目になることが多いです。

2025/01/03

ママコナの花で吸蜜中のミドリヒョウモン♀を追い払うアリ【ハイスピード動画】

 



2023年8月下旬・午前11:05頃・晴れ 

低山の尾根道に咲いたママコナの群落でミドリヒョウモン♀(Argynnis paphia)の吸蜜シーンを240-fpsのハイスピード動画で撮ってみたら、ちょっと面白い事件が起きていました。 
近づいてきたクロアリ(種名不詳)のワーカー♀がミドリヒョウモン♀の足(右中脚跗節)に噛み付いて、ママコナの花から追い払ったのです。
蜜源植物を防衛する占有行動でしょうか。
アリに足先を噛まれたミドリヒョウモン♀は、驚いて飛び去りました。

2024/12/29

アップルミントに訪花するシロオビノメイガ(蛾)

 

2023年9月上旬・午後14:55頃・くもり 

堤防路に咲いたマルバハッカ(別名アップルミント)の群落でシロオビノメイガSpoladea recurvalis)が訪花していました。 
触角を小刻みに動かしながら吸蜜しているようですが、後ろ姿で肝心の口吻が見えません。 
アップルミントの白い花穂に対して下向きに止まっているため、翅の面にしっかり正対して撮れないのも、もどかしいです。 
後半に自ら方向転換してくれたのですが、そのときには口吻を伸ばしてはいませんでした。 

その後、私が近くの茂みをうっかり足で揺らしてしまったせいで、警戒心が強いシロオビノメイガは、花や葉の陰に隠れてしまいました。 

この組み合わせで、吸蜜シーンのもっと良い映像が撮れたら、差し替えます。

2024/12/25

水溜りの泥を舐めてミネラル摂取するツバメシジミ♂

 

2023年9月中旬・午後15:30頃・晴れ

田園地帯の農道に水溜まりができていました。 
その岸にツバメシジミ♂(Everes argiades hellotia)が止まって、乾きかけた泥を舐めていました。 
ツバメシジミの吸水行動は初見です。 
しかし近くにいたキタキチョウ♂の集団吸水の撮影に集中していた私はツバメシジミ♂に気付くのが遅れてしまい、ズームインしたときには口吻を伸ばしていませんでした。 
飛び去る直前に腹端を下げて接地させたのは、排尿行動ですかね? 
地上では翅をしっかり閉じているので、性別不明でした。 
飛び立つ羽ばたきを1/5倍速のスローモーションでリプレイすると、翅表が紫青だったので♂と判明。

2024/12/21

ヤブツルアズキの葉に乗って日光浴するウラナミシジミ♂

 

2023年9月中旬・午後16:00頃・晴れ 

民家の裏庭に蔓延るヤブツルアズキの群落でウラナミシジミ♂(Lampides boeticus)が蔓の先の小葉に止まっていました。 
翅を半開きにしてまま日光浴しています。 
マメ科植物はウラナミシジミの食草ですから、産卵に来る♀を待ち伏せて交尾しようとしているのかもしれません。(縄張り占有行動?) 
しばらくすると、翅を閉じてしまいました。 
暑くなった(体温が上がり過ぎた)のかな?


つづく→ウラナミシジミ♂の探雌飛翔とヤブツルアズキの花から飛んで逃げる♀【ハイスピード動画】

2024/12/17

ウラギンスジヒョウモン♂同士の誤認求愛?

 




2023年7月中旬・午前11:55頃・晴れ(強風) 

民家の裏庭に咲いたオレガノ(別名ハナハッカ)で花蜜を吸っているウラギンスジヒョウモン♂a(Argyronome laodice japonica)を動画に撮っていると、同種の別個体♂bが飛来し、訪花中の個体♂aも直ちに飛び去りました。 

何が起きたのか、1/10倍速のスローモーションでリプレイしてみましょう。(@0:07〜) 
酷い風揺れを我慢しながら撮影したのですが、スローモーションに加工すれば、それなりに見れる動画になります。 
まず、2頭とも翅表に黒い性斑(性標)がある♂でした。 
♂aは迎撃のために飛び立ったのでしょうか? 
 蜜源植物を巡る縄張り争いがあるのかな? 
しかし、手前で訪花していたキタテハ♀(Polygonia c-aureum)夏型に対してウラギンスジヒョウモン♂は全く興味を示しませんでした。 
したがって、同種の♂同士の誤認求愛だろうと思われます。 
ウラギンスジヒョウモン♀がオレガノの花に来たら求愛交尾しようと♂は待ち伏せしていたのでしょう。 

直後にオオフタオビドロバチAnterhynchium flavomarginatum)もオレガノの花壇から飛び去りました。

2024/12/13

ヒャクニチソウの花蜜を吸い飛び回るイチモンジセセリ【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年9月上旬・午後12:10頃・晴れ 

郊外で民家の裏庭の花壇に咲いた色とりどりのヒャクニチソウ(百日草)の群落でイチモンジセセリ♀♂(Parnara guttata)が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。 
イチモンジセセリはいつものように翅をしっかり閉じたまま、口吻を伸ばして吸蜜しています。 

ヒャクニチソウの花から次の花へ飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:09〜) 
この花壇には、ピンク系統だけでも様々な色の花弁のヒャクニチソウが咲いていました。

2024/12/09

ヤブツルアズキの花蜜を吸い飛び回るウラナミシジミ【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年9月中旬・午後16:00頃・晴れ 

郊外にある民家の裏庭で、草ぼうぼうの花壇(家庭菜園?)にマメ科植物が黄色い蝶形花(左右非対称)を咲かせていました。
その群落にウラナミシジミ♀♂(Lampides boeticus)が群がっていました。 
花から花へ忙しなく飛び回り、口吻を伸ばして吸蜜しています。 
訪花中は翅を半開きにするか、閉じていました。 
横の車道を車が走ると、すぐに飛んで逃げてしまいます。 

このマメ科植物の名前を私は知りませんでした。 
まず、この群落が雑草なのか栽培品種なのか、分かりづらい状況なのです。 
インゲンのような細長い豆果が実っていますが、インゲンほど立派ではありません。 
茎が自立しておらず、蔓性であることに気づきました。 
蔓の若い先端付近は緑ではなく、赤みを帯びています。 
「9月に黄色い花を咲かせ、細長い実をつけ、蔓性であるマメ科植物」という条件でAIのGeminiに相談すると、ヤブツルアズキだろうと候補を教えてもらえました。 
ノアズキの可能性は、豆果の形状が違うので除外できます。 
アズキの原種であるヤブツルアズキの豆は食用できるらしいのですが、家庭菜園にわざわざ雑草のヤブツルアズキを植えて栽培しているのでしょうか? 
昔はアズキを栽培していた畑を放置していたら、先祖返り(野生化)して蔓性に戻ったのかな?
アズキとヤブツルアズキは同種の変種扱いなので、交雑できるらしい。
アズキはふつう蔓なしだが、半蔓性のものもあり、原種は蔓性だったと推測される。(中略)ヤブツルアズキは、アズキの原種とも、アズキの栽培種が逃げ出して野生化したともいわれる。 (POINT図鑑『フェンスの植物: はい回る蔓たち』p158より引用)

ヤブツルアズキ:3出複葉+蔓
ヤブツルアズキ:3出複葉+蔓
ちなみに、ウラナミシジミは隣に咲いていたキク科のガーベラ?には全く訪花しませんでした。 
ウラナミシジミ幼虫の食草はマメ科植物ですから、成虫はやはりマメ科のヤブツルアズキに好んで訪花するのでしょう。 
産卵に来る♀を♂が待ち伏せしているのかもしれません。(動画公開予定) 

ウラナミシジミがヤブツルアズキの蝶形花から飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:05〜1:30) 
翅の破損状態に注目すると、複数個体を撮影していたようです。 
例えばサムネイルの個体は♂ですが、性別を見分けられない個体も登場します。 
ウラナミシジミの性別を見分けるには、翅表の斑紋をじっくり検討する必要があります。 
晴れて気温が高いせいか、あるいは求愛行動に必死なせいか、ウラナミシジミの羽ばたくスピードが速すぎて、スーパースローでも翅表がしっかり見えないのです。 
日差しが強すぎると、翅の角度によっては翅裏の斑紋が翅表に透けてしまうこともあって混乱します。 


【アフィリエイト】 

2024/12/05

ヒャクニチソウの花蜜を吸い飛び回るキタテハ秋型【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年10月中旬・午後15:00頃・晴れ 

街なかの花壇に咲いたヒャクニチソウ(百日草)の群落で秋型のキタテハPolygonia c-aureum)が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。 
吸蜜中は翅をしっかり閉じていることが多いですけど、たまに開閉しています。 
秋晴れの陽射しが強くてキタテハも暑いのでしょう。 

ヒャクニチソウでも舌状花の花弁が色とりどりの品種が同じ花壇に咲き乱れていましたが、今回の撮影中にキタテハは黄色、緋色、白赤二色花を選んで訪花していました。 
真面目に調べたら、好みの花色がありそうです。 

たまに舌状花の花弁の表面を舐めているのは、こぼれ落ちた花粉を舐めているのでしょうか? 
口吻の先端で筒状花の蜜腺の在処を探っているだけのようには見えません。 




キタテハ秋型がヒャクニチソウの花から飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@3:13〜) 

翅表の斑紋にある鱗粉の細かな擦過傷に注目すると、複数個体(少なくとも2頭以上)が登場していたことが分かりました。
翅裏には白いコンマ紋が目立ちます。 







2024/11/30

アキノノゲシの花蜜を吸い飛び回るモンシロチョウ夏型♀【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年9月下旬・午前10:05頃・晴れ 

山麓の農村部で道端に咲いたアキノノゲシの群落に夏型のモンシロチョウ♀(Pieris rapae)が訪花していました。 
こんなありふれた普通種同士の組み合わせなのに、意外にも初見でした。 
翅をしっかり閉じたまま、口吻を伸ばして吸蜜しています。 

モンシロチョウがアキノノゲシの花から飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:22〜) 
翅裏の黄色みが強いことと、羽ばたく瞬間に見せてくれた翅表の斑紋から、夏型♀のようです。 

ところで、訪花中のモンシロチョウ♀の周囲を飛び回る謎の微小な黒い虫の正体が気になります。 
コマユバチ科などのモンシロチョウを寄主とする寄生蜂なら面白いのですけど、有翅のアブラムシですかね? 

ランダムに記事を読む