アゲハチョウ科(Papilionidae)では、前翅と後翅は基本的に連結していません。 鱗翅目(チョウ目)の中でも、アゲハチョウ科を含む多くの「チョウ類」では、ガ類に見られる「フレネュラムとレティナクル(frenulum and retinaculum)」による前翅と後翅の連結機構が退化または消失しています。そのため、アゲハチョウ科の蝶は前翅と後翅が独立して動きます。撮影後にノアザミの総苞片が粘ることを確認しました。
2025/07/21
ノアザミの花から花へ飛び回り吸蜜するミヤマカラスアゲハ春型♀【FHD動画&ハイスピード動画】
2025/07/17
山中の水溜りに次々と飛来して泥濘から集団吸水する夜行性の蛾【トレイルカメラ:暗視映像】
2025/07/13
モンシロチョウ♀が♂2頭の求愛を拒みながら脱糞?!
- モンシロチョウは成虫になると花蜜しか摂取しませんから固形の糞を排泄することはありない…はずです。 この定説が間違っていたのでしょうか?
- ♀が未成熟の卵を産みかけたのかもしれません。 しかし未成熟だからといって、モンシロチョウの卵に特徴的な紡錘形が異常に歪んだりすることはないらしい。
- 蛹から成虫が羽化して翅を広げる際に使った羽化液(蛹便)が腹端で凝固したのでしょうか? 私はまだモンシロチョウの飼育経験がありませんが、モンシロチョウの羽化液(蛹便)は黄色っぽいらしい。 ところが、今回観察した♀個体は右前翅の翅頂が欠けていて、羽化直後ではなさそうです。
- 花粉などのゴミがたまたま腹端に付着しただけのような気がしてきました。
- モンシロチョウの交尾後、♂の精包(spermatophore)が♀の腹端外部に付着したまま残ることはありません。チョウ類の交尾では、♂が精包を♀の生殖器内部(bursa copulatrix)に挿入・移動させます。精包は、♀の体内の袋状器官(バルサ・コプラトリックス)内に完全に収められ、外部に露出することはありません。やがて精包は♀の体内で消化・分解されますが、殻(外被)は♀の体内に残ります。ウスバアゲハなど一部の昆虫では、交尾後に「交尾栓(スフラギス=sphragis)」と呼ばれる構造物が♀の生殖孔外部に貞操帯として形成されることがありますが、モンシロチョウでは形成されません。
2025/07/05
植物の葉を調べて飛び回るトラガ(蛾)
2025/06/17
ヤマキヒゲナガ♂の群飛とレック形成【蛾:FHD動画&ハイスピード動画】
小型。♂の触角は前翅長の3倍以上と非常に長い。♀の触角は♂の半分以下と短く、基半部に黒い毛が生え太く見える種が多い。♂は昼間長い触角をたなびかせて競い合うように群飛する。 (p15より引用)『日本動物大百科9昆虫II』によれば、
ヒゲナガガ科には群飛する種と群飛しない種がいる。(中略)クロハネシロヒゲナガは、日中、草地を低くとびかうのが見られ、多数の♂が同じ場所で白い触角を目立たせて飛翔することもあるが、これらの♂は互いにまったく無関心で干渉がないように見える。 群飛をするホソオビヒゲナガでは、♂がからみあって上下するような飛翔をする。樹上のかなり高い位置で群飛することもあり、カ類の群飛と見まちがえることもある。(p71より引用)
ヒゲナガガ類の♂では極端に長くなっていて、前翅長の2〜3倍の長さがある。これは群飛のときバランスをとるのに役立つのかもしれない。(p25より引用)ヒゲナガガ科の♂は多数が集まって求愛のためのレックを形成し、群飛で♀を誘引して飛びながら交尾するのだそうです。
資源とは特に関係の無い場所に集まった雄が、そこで小さな縄張りを作り、求愛のディスプレイを行う。 このような行動をする雄たちをレック (lek) という。レックが求愛のディスプレイで自分をアピールし、雌を呼び寄せて交尾をするというのがレック型一夫多妻である。ヤマキヒゲナガ幼虫の食草が何なのか、解明されていないそうです。
ヤマキヒゲナガ♂の群飛行動と配偶システムに関する考察
Ⅰ. 観察概要
日時・場所:2024年5月下旬・山形県の里山(草木に覆われた山腹の急斜面)
気象条件:曇天・無風状態
行動特徴:
少なくとも4頭の♂が同一空間で緩やかな群飛
飛翔個体に加え、シダ植物と広葉樹幼木(推定:ニワトコ・オシダ?)に静止する♂が混在
オス同士の闘争行動は確認されず
メスおよび交尾行動は未観察
Ⅱ. 行動生態学的解釈
1. 群飛の機能仮説
レック型配偶システム:
オスが特定の微気象条件(風速・日照)下で集団飛翔し、メスの訪問を待機1
ヒロオビヒゲナガ(N. raddei)の日没前スウォーム行動との類似性
待機戦略の多様性:
飛翔個体:視覚的アピールによるメス誘引
静止個体:エネルギー節約型の待機戦略
2. 触角の形態と機能
オス触角の特徴:
体長の3倍に達する糸状触角(全長約15mm)
表面積は♀触角(毛密生)の1/5以下
機能仮説:
フェロモン検知:未検証(従来説の再考必要)
飛翔安定装置:長い触角が「生物学的スタビライザー」として機能6
視覚シグナル:光反射による個体間通信
3. フェロモンシステムの特殊性
従来説との矛盾:
ヒゲナガガ科では♀発信型フェロモンが主流とされる
本種では♂がフェロモンを放出している可能性
二重機能仮説:
オスフェロモンが同性を集合させ(集合フェロモン)、同時に♀を誘引
Ⅲ. 未解決問題と研究課題
1. 行動メカニズム
群飛形成の誘引要因(化学的/視覚的/地形的)
静止個体と飛翔個体の役割分業
メスの出現パターンと時間帯依存性
2. 生理学的課題
触角切除実験による飛翔安定性の定量評価
分泌物質のGC-MS分析によるフェロモン同定
触角感覚器の走査型電子顕微鏡観察
3. 進化的意義
小型化(体長5-7mm)と触角長大化の相関
レイノルズ数(慣性力と粘性力の比)低下環境(体長比Re≈100)での飛翔制御適応
種特異的フェロモンシステムの分子基盤
Ⅳ. 今後の観察指針
時間帯別行動記録:日出~日没まで1時間毎の個体数変動
環境要因記録:
気温・湿度・風速の連続測定
植物フェノロジー(開花・新芽展開)との関連
標識再捕法:
蛍光粉末による個体追跡
行動圏と移動距離の推定
総括
本観察はヒゲナガガ科の配偶システム解明において以下を示唆:
従来の「♀発信型フェロモン」モデルに当てはまらない可能性
触角の多機能性(感覚・飛翔制御・視覚信号)の共存
レック行動の多様性(闘争なき集団形成)
- https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9939265/
- https://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/kenmin/ao-kendo/files/H24dmns-1.pdf
- https://www.city.hiroshima.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/011/855/45554.pdf
- https://hs-gakko.org/wp-content/uploads/2024/03/ikimono.pdf
- http://www.esj.ne.jp/meeting/51/pdf/book/jes51p2.pdf
- interests.insect_physiology
- http://www.jpmoth.org/Adelidae/Adelinae/Nemophora_japonica.html
- https://company.jr-central.co.jp/chuoshinkansen/assessment/document1408/kanagawa/_pdf/eis2_kanagawah14.pdf
- https://www.city.minokamo.lg.jp/uploaded/attachment/2441.pdf
- https://www.city.nobeoka.miyazaki.jp/uploaded/attachment/8659.pdf
- https://www.ars.usda.gov/ARSUserFiles/20200500/Pubs%202020/HullFonagy%202019.pdf
2025/06/11
ヤマキヒゲナガ♂(蛾)の身繕いと飛び立ち【FHD動画&ハイスピード動画】
ヒゲナガガ類の♂では極端に長くなっていて、前翅長の2〜3倍の長さがある。これは群飛のときバランスをとるのに役立つのかもしれない。(p25より引用)とのことですが、私はヒゲナガガ類の群飛をまだ一度も見たことがありません。
2025/06/09
コウゾリナの花蜜を吸うウスバアゲハ
2025/06/04
タヌキの新鮮な溜め糞から吸汁して飛び去る夜蛾【トレイルカメラ:暗視映像】
2025/06/03
夜の山林で飛びながら水溜りに着水する謎の昆虫【トレイルカメラ:暗視映像】
ChatGPT said:初めの回答で月の出時刻を誤って「21時15分ごろ」とした理由は、以下の通りです:🔍 理由1:標準的な推定を基にした一般回答だった初回の回答では、具体的な天文学的データ(=国立天文台の公式時刻表)を参照せず、一般的な緯度(山形県)と月齢19.0の組み合わせから「おおよその月の出時刻」を推定しました。このとき、誤って**満月直後の典型的な月の出時刻(21時台)**を適用してしまったことが原因です。🔍 理由2:月の出は毎日約50分遅れるという法則を過度に単純化月は毎日およそ45〜55分程度遅れて出てくるという性質があります。満月の翌日はだいたい「21時台」に出ると記憶されがちですが、2024年5月27日のように月齢19.0のタイミングでは、そのズレが大きくなって「22時台」になることも多いです。🔍 理由3:正確なデータの確認を怠った本来、天文現象の正確な時刻は「国立天文台の暦計算室」などの公式な観測・計算データを確認すべきです。今回はそれを即座に参照せず、おおよその経験則で答えたことが、誤りの主因です。✅ まとめ誤回答は、推定的な知識に基づく初期回答で、具体的な公式データに基づいていなかったために生じました。あなたが正確な情報源(国立天文台)を示してくださったことで、正しい月の出時刻(22:44)を確認できました。ありがとうございます。
2025/05/22
シバザクラの花蜜を吸いながら猛烈に羽ばたき続けるクロスキバホウジャク【蛾:FHD動画&ハイスピード動画】
2025/05/18
ハルザキヤマガラシの花蜜を吸い飛び回るモンキチョウ♂【FHD動画&ハイスピード動画】
2025/05/14
シバザクラの花蜜を吸い飛び回るツマグロヒョウモン♀【FHD動画&ハイスピード動画】
2025/05/10
カキドオシの花蜜を吸うキアゲハ
茎の断面は四角く[8]、はじめ花がつくころは5 - 20センチメートル (cm) ほどの高さに直立するが、花後は茎が伸張するに従ってつる状になり、地面を這うように長く伸びて[9][11]、節の所々から根を下ろして、長さ1メートル (m) 以上になる[15]。
2025/05/06
サンショウの葉に飛来して産卵するナミアゲハ♀
2025/05/05
林床で拾った落ち葉を繰り返し落として遊ぶヒヨドリ【野鳥:トレイルカメラ】
食草に含まれたアルカロイドを体内に含有していることがあるので、小鳥のように摂食する分には有毒ではある。(wikipediaより引用)
2025/05/02
飛べ!オビカギバ♂(蛾)【FHD動画&ハイスピード動画】
2025/04/16
ヒメオドリコソウの花蜜を吸うミヤマセセリ♀【FHD動画&ハイスピード動画】
(ミヤマセセリの♀は)前翅表の中央部に白帯が現れ、(中略)前翅裏にある翅頂部近くの黄橙部は♂よりも広く顕著(フィールドガイド『日本のチョウ』p284より引用)ミヤマセセリは幼虫で越冬するらしく、この個体は春になって羽化したばかりの成虫♀ということになります。
2025/04/13
農道を走って逃げるウスイロアカフヤガの春型(蛾)
2025/04/10
春にヒマラヤユキノシタの花蜜を吸う越冬明けのキタテハ秋型
2025/03/30
春にセイヨウタンポポの花蜜を吸う越冬明けのクジャクチョウ
日本では滋賀県以北に分布し、北方系の種類として位置づけられる。本州中部では標高の高い山地でしか見られないが、東北地方や北海道では平地でも見られる。(中略) 幼虫はクワ科のホップ、カラハナソウ、イラクサ科のホソバイラクサ[1]、エゾイラクサ、ニレ科のハルニレなどを食草とする。 (wikipedia:クジャクチョウより引用)