2016/08/20

ヨシゴイ♂(野鳥)との出会い:葦原で朝の日光浴



2016年6月中旬・午前5:45

溜池の畔で青々と茂ったヨシ原に早朝、全体が褐色の見慣れない野鳥が止まっていました。
徹夜明けで疲れた私の脳は、色形がまるでカレハガ科のタケカレハという蛾の成虫にそっくりだなと連想しました。(もちろん擬態などと言うつもりはありません。)
帰ってから図鑑で調べてみると、ヨシゴイ♂(Ixobrychus sinensis)と判明。

ヨシゴイ♂は背が高く伸びたヨシ原の中で枯れた茎に足で掴まってじっとしています。
朝の日光浴なのでしょうか?
朝露で濡れた羽根を広げて乾かす訳でもなく、羽繕いもせずにただ静止しています。
性別は後に♂と分かります。
近くの線路を列車が通過しても無反応で、ヨシゴイ特有の擬態姿勢(上を向いて首を伸ばす)にはなりませんでした。

引きの絵にすると、葦原の右側に一羽のオオヨシキリAcrocephalus arundinaceus)を見つけました。(@2:05)
水際でヨシの茎から茎へ活発に飛び回り虫を次々と捕食しています。
その場で獲物を食べずに嘴に虫を貯めているので、巣に持ち帰って雛に給餌するのでしょう。
枯れ茎に止まってポトリと脱糞しました。(@3:10)
最後は茂みの奥に消え、巣の位置は突き止められませんでした。
その間、ヨシゴイは全く無反応でした。
葦原を住処とする二種の動と静の対比が興味深く思いました。



つづく→ヨシゴイ♂(野鳥)が葦原で活動開始






トウネズミモチを訪花するセグロアシナガバチ♀



2016年6月中旬

農道脇に植栽されたトウネズミモチの生垣でセグロアシナガバチ♀(Polistes jokahamae)が訪花していました。
ひたすら忙しなく飛び回っているので、花蜜が目当てではなく獲物を探索しているようです。


早朝に電線で羽繕い、脱糞するキジバト(野鳥)のつがい



2016年6月下旬・早朝5:50・晴れ

キジバトStreptopelia orientalis)2羽が電線に並んで止まり、東を向いて羽繕いしていました。
日が昇った東の空が背景なので逆光になっています。
寄り添うように並んでいておそらくつがいだと思うのですが、相互羽繕いではなく各自で羽繕いしていました。
やがて右側の個体がポトリと排便しました。(@1:33)

撮影を一旦中断して三脚を用意している間に、電線から一羽ずつ下の畑に飛び降りる瞬間を撮り損ねてしまいました。

つづく→大豆の芽生えを食害するキジバト(野鳥)

ちなみにこの日は夏至で、日の出時刻は午前4:15。


逆光のスナップショットを自動色調補正してみました。

2016/08/19

トウネズミモチを訪花するオオフタオビドロバチ♀



2016年6月中旬

農道沿いに植栽されたトウネズミモチの生垣でオオフタオビドロバチ♀(Anterhynchium flavomarginatum)が訪花していました。
忙しなく飛び回るため、落ち着いて吸蜜するシーンが撮れていません。
吸蜜目的ではなく、獲物のイモムシを探索していたのかもしれません。
ハナバチではなく狩蜂ですから、花粉を集めたりしません。

以下の写真に蜂は写っておらず、トウネズミモチの花です。
この日初めて見る植物で、樹種を調べるときにネズミモチと迷いました。
葉裏を見ると葉脈の主脈も側脈もくっきりと透けて見えることからトウネズミモチと判明。



2016/08/18

夜明けにハクセキレイ(野鳥)が集団塒の街路樹から飛び立つまで



2016年6月中旬・午前3:39〜4:08・快晴・(日の出時刻は4:15)

ハクセキレイ(野鳥)集団塒の定点観察#10


ハクセキレイMotacilla alba lugens)の群れが一夜を過ごした集団塒から出て行く様子(離塒)を観察するために、夜明け前から出かけました。
ケヤキ並木でいつもと同じ木に塒入りしたことを前日の夕方に確認しておきました。(→#11
夜のハクセキレイは生い茂った葉に完全に隠れていて、枝のどこに止まって寝ているのか全く分かりません。

現場に到着した午前3:35には、既に目覚めたハクセキレイの鳴き声があちこちから(塒以外の場所からも)聞こえていました。
一体どこで鳴いているのか、暗くて姿は見えません。
周囲の建物で鳴き声が反響しているのか、別な塒があるのか、それとも特別に早起きの個体が既に活動してるのかもしれません。

集団塒の街路樹に無遠慮に近づいて撮影するとハクセキレイが目覚めて警戒されそうなので、車道を挟んで反対側の歩道に三脚を立てて狙いました。
早朝の配達でときどき車やバイクが通りを通過します。

ケヤキの枝から直接飛び去る個体もいれば、近くの電線に止まってぐずぐずしている個体もいます。
樹上の電線で鳴いたり羽繕いしている個体に注目すると、♂ばかりでなく背中が灰色の♀も見つけました。
集団塒からバラバラに飛び去ったハクセキレイは群れを作らず、昼間は個別の縄張りで採餌や育雛を行います。

午前4:03になると、塒のケヤキは完全に静まり返りました。
辺りに聞こえるのはスズメやカワラヒワの鳴き声だけです。
午前4:07、ケヤキの梢にズームして調べても既にもぬけの殻で、ハクセキレイは一羽も見当たりません。
そして、誰も居なくなった。
車道を一晩中照らしていたナトリウムランプは、撮影終了時でも未だ点いていました。

ちなみに、この日は月齢14.0で日の出時刻は4:15。
遠くの山から日が昇るので、実際はそれより少し遅れます。
以下は、撮影中に測定した気象データ。
午前3:46の気温は19.8℃、湿度63%。
午前3:56の気温は16.7℃、湿度78%。
午前4:01の気温は16.3℃、湿度81%。

日の出直前に離塒が完了するのは、以前の観察結果と同じでした。

▼関連記事
早朝ハクセキレイ♂(野鳥)の群れが集団塒の電柱から飛び立つまで

つづく→#11:ハクセキレイ(野鳥):ケヤキ樹冠への集団就塒


トウネズミモチの花で採餌するセイヨウミツバチ♀



2016年6月中旬

農道脇に植栽されたトウネズミモチの生け垣でセイヨウミツバチApis mellifera)のワーカー♀が訪花していました。
よく見ると、花の手前でホバリングしながら口吻を伸ばしていることがありました。



2016/08/17

モズ♀(野鳥)の縄張りでセグロセキレイが虫を捕食していると…



2016年6月中旬

溜池の岸辺でセグロセキレイMotacilla grandis)がせっせと虫を捕食していました。
ヒトを恐れないのか、それとも私に気づいていないのか、水際を小走りでどんどんこちらに近づいて来ます。

捕らえた虫をその場で食さず嘴に貯めているので、巣で待つ雛に給餌するのだろうと分かりました。
大きな虫も素早く捕らえました!
撮影中はカゲロウの仲間かと思ったのですが、動画のスナップショットを見直すとオツネントンボSympecma paedisca)のように見えます。

やがてセグロセキレイが嘴を閉じたままヂュン、ヂュン♪と大声で鳴き始めました。
最後は鳴きながら慌てて逃げ去りました。
何事かと思いきや、モズ♀(Lanius bucephalus bucephalus)がすぐ近くの岸で枯れたガマ群落の茎のてっぺんに止まりました。
この溜池一帯を縄張りとするモズ♀(映像公開予定)が、競合するライバルを狩場から追い払ったのでしょう。

▼関連記事枯木で羽繕いするモズ♀(野鳥)
あわよくばセグロセキレイを狩ろうと急襲を試みたのかもしれません。
最後は百舌鳥♀も飛び去りました。






オトギリソウの花で採餌するクロマルハナバチ♀



2016年6月中旬

川沿いの花壇に咲いたオトギリソウの群落でクロマルハナバチBombus ignitus)のワーカー♀が訪花していました。
黄色い花から花へ忙しなく飛び回って採餌しています。
後脚の花粉籠にオレンジ色の花粉団子を付けていました。
隣に咲いたヒメジョオンの花には見向きもせずに、オトギリソウだけを訪花していました。



※ この花はセント・ジョーンズ・ワート(別名セイヨウオトギリソウ)の可能性もありますかね?






2016/08/16

ケヤキに塒入りするハクセキレイの羽ばたき【HD動画&ハイスピード動画】



2016年5月下旬・午後18:55〜19:05

ハクセキレイ(野鳥)集団塒の定点観察#9


前回は深夜の寝起きドッキリをして怯えさせてしまったので、ハクセキレイMotacilla alba lugens)の群れが身の危険を感じて集団塒から逃居する(引っ越しする)のではないかと心配でした。

▼前回の記事
集団塒の街路樹から深夜に飛んで逃げるハクセキレイ【野鳥:暗視映像】
そろそろほとぼりが覚めただろうと5日ぶりに様子を見に行ってみると、相変わらず同じ街路樹(ケヤキ)の樹冠に塒入りしていたので一安心。

日没が迫るとまず、近くの建物の屋根や電線、電柱に少しずつハクセキレイが集まって来ます。(就塒前集合)
ケヤキが葉をつける前の時期に塒としていた電柱Nに今やハクセキレイは1羽も止まっておらず、電柱Sには柱上変圧器の周囲に♂ばかり5羽止まっていました。
ケヤキの上の電線から、葉が生い茂ったケヤキの梢に一羽ずつ(各自のタイミングで)飛び込んで行きます。
塒入りを済ませた個体は♂ばかりで、♀は見当たりませんでした。(私が見逃している可能性もあります)

後半はハクセキレイがケヤキの樹冠に就塒する瞬間を240-fpsのハイスピード動画でも撮影してみました。(@2:28〜)
光量不足で画質がかなり粗いですけど、飛び込むケヤキの枝の手前で激しく羽ばたき、見事なホバリング(停空飛翔)を披露してくれます。
なぜか塒から再び飛び出して、別の枝へ入り直す個体も居ます。

ちなみに、この日の日の入り時刻は18:56。
撮影後に雷を伴う夕立が降りだしました。

つづく→#10:夜明けにハクセキレイ(野鳥)が集団塒の街路樹から飛び立つまで



トウネズミモチの花蜜を吸うウラギンヒョウモン♂



2016年6月中旬

農道の生け垣に植栽されたトウネズミモチの生け垣でウラギンヒョウモン♂(Fabriciana adippe)が訪花していました。
翅を開閉しながら吸蜜しています。



2016/08/15

枯木に登って辺りを見張るキジ♀(野鳥)



2016年6月中旬・午前8:44

池に近いヨシ原で立ち枯れした木に褐色の地味なキジ♀(Phasianus versicolor)が登っていました。
キョロキョロと辺りを見渡しています。
翼を広げようとして枝にひっかったりしながら、ようやく下のヨシ原に飛び降りました。

直前までに何度もキジ♂の縄張り宣言(さえずり)が聞こえていた場所に近く、枯れ木の下に巣があるのかもしれません。
背高く生い茂った葦原の奥へ調べに行ってみたい誘惑に駆られますが、親鳥の抱卵や育雛の邪魔をしないように、遠慮しておきました。
繁殖期が終わったら、見に行くつもりです。

※ ♀成鳥ではなく幼鳥の可能性もありますかね?



トウネズミモチの花蜜を吸うオオハキリバチ♂



2016年6月中旬

農道の生け垣に咲いたトウネズミモチオオハキリバチ♂(Megachile sculpturalis)が訪花していました。
顔が白く、腹面にスコパが無いので雄蜂ですね。
白い花に止まると、ときどき腹部を持ち上げる謎の姿勢で吸蜜しています。
最後は吸蜜中に飛来したミツバチとニアミスし、オオハキリバチ♂は慌てて飛んで逃げました。

複数個体を撮影。



2016/08/14

送電線の鉄塔dに帰巣したハシボソガラス(野鳥)



高圧線の鉄塔に営巣したハシボソガラスの定点観察#3


2016年6月上旬・午後18:54〜19:00
▼前回の記事
雛の糞を巣から捨てに行くハシボソガラス親鳥(野鳥)

映像冒頭でハシボソガラスCorvus corone)親鳥の一羽が高圧線の鉄塔dに帰巣しました。
巣にもう一羽の黒いカラスがちらっと見えたのですが、抱雛しているつがいの片割れなのか、それとも雛鳥なのか、不明です。
鉄塔との距離を少しずつ詰めながら色んなアングルでカラスの巣を撮影してみました。
帰巣した親鳥が巣に頭を突っ込んで何をやっているのか、下から高所を見上げるアングルでは全く分からず、もどかしい限りです。

※ 日没(19:00)直前で実際はかなり薄暗い映像なのですが、動画編集時に自動色調補正を施してあります。


ここは田舎なので近くに巣を見下ろせるような高層ビルなどは建っておらず、高圧線の下からカメラ付きのドローンを飛ばすのも当然許可されないでしょう。
どうしたものやら…。
カラス好きの勝手な希望を駄目元で言わせてもらうと、送電線を保守管理する電力会社がカラスの巣を闇雲に駆除するのではなく、粋な計らいで巣の真上にライブカメラを設置してくれれば、色んなことが分かって子どもたちも楽しめそうです。
ただし実際に監視カメラを設置しに登ろうとすると親鳥に襲われそうです。
作業員に決死の覚悟が必要そうで、軽々しく頼めませんね。

『マン・ウォッチングする都会の鳥たち』p257によれば

カラスの送電線との接触事故を防止するために、単にカラスを追い払うのではなく、鉄塔の安全な場所に営巣場所を積極的に設置することによって事故防止に功を奏しているという。

『カラスの思惑:ヒトに一番近い鳥…その構造を検証する』p22によると、

カラスは4月から5月にかけて卵を産み、かえったヒナを7月の初めごろまで巣で育てる。


つづく→#4:鉄塔dの巣で羽繕いするハシボソガラス(野鳥)




トウネズミモチの花で採餌するクマバチ♀



2016年6月中旬

農道の脇に植栽されたトウネズミモチの生け垣で満開の白い花にキムネクマバチ♀(Xylocopa appendiculata circumvolans)が採餌に来ていました。
吸蜜するクマバチの顔や体の下面、脚が花粉で白く汚れています。
後脚の花粉籠には花粉団子というほどたくさんの花粉は未だ積んでいません。
複数個体を撮影。






大豆の芽生えを食害するキジバト(野鳥)



2016年6月下旬・午前5:57


▼前回の記事 
早朝に電線で羽繕い、脱糞するキジバト(野鳥)のつがい

早朝、キジバトStreptopelia orientalis)が畑に降りて採食していました。
何か作物(または雑草?)の芽生えを啄んでいるようです。

その後、この畑に育ってきた作物を見ていると、おそらくダイズ(枝豆)だと思います。



【追記】
藤岡正博、中村和雄『鳥害の防ぎ方』によると、
(豆類を加害する)ハトは出芽してきた子葉を食べに来るのですが、まだ出芽した直後で子葉が十分展開していないと、子葉と一緒に生長点までもぎ取っていきます。この場合は、もちろんダイズは枯れてしまいます。子葉が十分展開して本葉が出てくると、ハトは子葉だけをもぎ取っていきますから、その後の生長は遅れるものの収穫期までにほぼ回復するようです。 (p191より引用)

この本を読むとキジバトやドバトによる被害は深刻なようで、具体的な対策の実証研究も進んでいるようです。


ランダムに記事を読む

  • エントツドロバチの捕獲標識17/01/2011 - 0 Comments
  • 杉の木で巣材を集めるホオナガスズメバチ♀12/11/2014 - 0 Comments
  • オオフタオビドロバチ♀が巣穴を掃除23/12/2010 - 0 Comments
  • 高圧線鉄塔の巣に餌を運ぶハシボソガラス親鳥♀♂【10倍速映像:野鳥】20/10/2017 - 0 Comments
  • ノスリの巣を見つけた!(野鳥)20/08/2019 - 0 Comments