マドガ(Thyris usitata) メスの方がオスより大きめで、オスの触角は片側のみ櫛歯状で、メスは繊毛状。 また、オスの腹端は細長く伸びているが、メスの腹端は丸い。動きがない蛾を撮っただけでは動画ブログのネタにならないので、飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。(@0:17〜)
関連記事(9年前の撮影:220fps)▶ マドガ♂(蛾)の飛び立ちハイスピード動画ちなみに、真夏の直射日光は強過ぎるので、照射面を最小にするためクズの葉が立っていました。
マドガ(Thyris usitata) メスの方がオスより大きめで、オスの触角は片側のみ櫛歯状で、メスは繊毛状。 また、オスの腹端は細長く伸びているが、メスの腹端は丸い。動きがない蛾を撮っただけでは動画ブログのネタにならないので、飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。(@0:17〜)
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水田の畦でヘビに対してカラスの親が大騒ぎをしていた。少し離れたところで幼鳥が見ている。親はヘビを挑発して、慎重に間合いを詰めてから尻尾を咬むことまでした。ヘビの危険さと間抜けさを教えているようである。更に半月後、今度は畑で大騒ぎ。ネコを挑発していた。少し離れたところで幼鳥たちが見学している。親はネコの尻尾を噛んだり、腰のあたりを突いたりした。(中略)カラスの親がやっていたことは「危険だから逃げろ」と教えるだけでなく、「このように間合いを取れば安全だ」とか、「このように攻撃したら撃退できる」と実地に教えているように見えた。危険なものにいかに対応するかを、わが身を危険にさらしながら現場で教えているらしい。(p208より引用)
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(オニヤンマの)成熟♂は夏の朝夕を中心に、木陰の多い細流に沿って長距離を往復飛翔しながら♀を探す。川沿いの林道上などもよくパトロールする。(『日本のトンボ』p291より引用)
この行動は私も観察済みです。
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少し古い本ですが、『トンボの繁殖システムと社会構造 (動物 その適応戦略と社会)』によると、
オニヤンマやムカシトンボなどでは、♂は縄ばりをもたないで広く♀を探し回る。トンボの♂が♀を獲得するために縄張りをもつか、それとも探索するかは、種によって固定されたものであるという考えが以前は根強かった。 (p63より引用)
さほど忍耐力を持ち合わせないトンボの場合には、♀が卵を産んでいそうな場所を探す積極戦法をとる。その代表がオニヤンマで、川に沿って行ったり来たりしながら♀を探す。産卵している♀を見つけると、そっと近づいて狙いを定め、次の瞬間♀に飛びついてゲットする。♂同士が出会うと追いかけるものの、あまり激しい争いはしない。 (p46より引用)
(オニヤンマは)成熟すると流水域に移動して、オスは流れの一定の区域をメスを求めて往復飛翔する。従来、この往復飛翔は縄張り維持とされていたが、最近の研究で、オスは羽ばたくものはすべてメスと見なしてしまい、出会うオスをメスと見なして追いかけ、縄張り維持でないことがわかった。(中略)オニヤンマのオスは流れの一定区域をパトロールし、侵入する同種個体に接触を図る。オスに出会うと激しく追いかけて排除し、メスに出会うと捕まえて交尾をおこなう。
この記述によれば、今回私が撮影した空中戦は2匹の♂が互いに♀だと誤認して追尾し合い、縄張り争いのように見えただけ、ということになります。
後半の下線部はまさに縄張り行動だと思うのですけど、前後半で筆者が違うのでしょうか?
次に機会があれば、♀が飛来するまで待って、どうなるか見届けたいものです。
♂同士が戦って♀を獲得する動物の中には、生まれつき体格に劣り喧嘩に弱い♂個体はスニーカー戦略(サテライト戦略)という裏技で子孫を残そうとする例が知られています。
つまり♂の繁殖戦略に個体差があっても不思議ではありません。
あえて個人的な仮説を立てるならば、オニヤンマでも強い♂は縄張りを張って♀を待ち伏せし、縄張りを獲得できなかった弱い♂個体が♀を積極的に探索する放浪の旅に出るのではないでしょうか?
トンボの古い図鑑ではどう説明されているかと言うと、
未熟な(オニヤンマの:しぐま註)成虫は林冠の樹梢をしばしば数匹〜10数匹の小群をつくって高飛するが、夏日やぶのそばの路上の同じ場所を往復飛翔する性質のあることはよく知られている。また成熟した♂は流れの上を往復飛翔して縄張りをつくりパトロールする。(保育社『原色日本昆虫生態図鑑IIトンボ編』(1969年)p100より引用)
前回の記事:▶ クリ樹洞の巣口を守り迎撃に飛び立つモンスズメバチ♀門衛
一定の空間を占有し、侵入してくるライバルの♂を追飛などの行動で追い払い、やってくる♀と交尾しようとする「縄張り」行動を繁殖戦略に採用している種も知られている。ベニシジミの場合、幼虫の寄主植物であるギシギシやスイバの生育している湿潤な草地において、♂は静止場所一帯で排他的な占有行動を示し、通過する♀に交尾を試みている。 (渡辺守『チョウの生態「学」始末』より引用)
チョウが互いに相手の周りを飛び回る卍巴飛翔は、縄張り争いの一種と説明される。しかし鋭い牙も爪も持たないチョウがただ飛び回ることが、なぜ「闘争」になるのだろうか。試行錯誤の末に著者がたどり着いたのは、チョウにはライバルという認識がないために縄張り争いが成り立つという“常識外れ”な結論だった。(竹内剛『武器を持たないチョウの戦い方: ライバルの見えない世界で (新・動物記 2)』商品紹介より引用)
4〜5月の午前中に、岸近くの浅瀬で大きな水しぶきがあがっていることがある。これはいわゆるコイの”乗っ込み”で、産卵行動である。コイはバスとソウギョ両者の食性をもち、汚染水にも耐性のある魚であることから、生態系の均衡を考えて、野外への意識的放流は避けるべきであろう。 (野上宏『街の水路は大自然―1.8kmの川で出会った野生動物たち』p89より引用)
前回の記事:▶ 八重桜の樹洞内の巣を夜に守り威嚇するモンスズメバチ♀【暗視映像】
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