2020/02/01

池の岩場でのんびり休むクサガメ♀♂とカルガモの群れ(野鳥)



2019年9月上旬・午後15:25頃


▼前回の記事
池の岩場に集まる生き物の営み【10倍速映像】亀・鯉・鴨

定点観察している蓮池の岩場で、この日はクサガメMauremys reevesii)の♀2匹と♂1匹が甲羅干ししていました。

別の岩には点々と計4羽のカルガモAnas zonorhyncha)が休んでいました。
全て成鳥です。
幼鳥の羽根がようやく生え揃って一人前になったのでしょうか。
今季ここで育った幼鳥を含む家族群だと思うのですが、足環を付けないと個体識別できません。

今季の定点観察記録は以上です。(亀の終見日)
その後は岩場で亀の姿を見かけなくなりました。
後半にミシシッピアカミミガメを見かけなくなったのは、外来種として駆除されたのかな?
亀をただ漫然と眺めていても目の付け所が分からず退屈なので、もう少し亀の生態や行動について勉強(予習)する必要を感じました。


クサガメ♂1♀2@蓮池:岩場+甲羅干し

飛べ!マメハンミョウ



2019年9月中旬・正午頃

堤防の土手でピンクの蕾が咲きかけたコスモス(秋桜)の群落にマメハンミョウEpicauta gorhami)が飛来しました。
腹部が膨満しているので♀なのかな?
葉に止まったので食事シーンを期待して撮り始めたものの、葉には口を付けてくれません。
初めは私を警戒しているようでしたが、やがて翅を半開きに開閉すると徘徊し始めました。

蕾の天辺から翅を開いて飛び立とうとするも失敗しました。
ようやく飛んでも飛距離は短く、奥の茂みへ突っ込みました。
体の小さな昆虫にとってコスモスの葉の茂みはジャングルのようです。

マメハンミョウの飛翔シーンは初見です。
飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。
黒い鞘翅を開くと後翅は透明でした。
腹部の両側面に目立つ橙色の縦帯が走っています。
頭部の橙色と合わせて、いかにも捕食者に対する毒々しい警告色を身にまとっています。

その後もハイスピード動画に切り替えて撮ろうとしばらく粘ったのですが、もう飛んでくれなくなりました。


マメハンミョウ@コスモス葉
マメハンミョウ@コスモス葉・全景

2020/01/31

オミナエシの花蜜を吸うニホンミツバチ♀



2019年9月中旬

家庭菜園の一角に咲いたオミナエシニホンミツバチApis cerana japonica)のワーカー♀が訪花していました。
吸蜜している個体の後脚を見ると花粉籠は空荷でした。
複数個体を撮影。

オミナエシという花にこれまで私はあまり馴染みがなかったのですが、今回はなんとも形容し難い独特の悪臭が気になりました。
平凡社『世界大百科事典』でオミナエシの項目を引くと、

においが腐った豆醤とうしょう(豆で作ったひしお)に似ているため中国では敗醤はいしょうの名があり,オミナエシやオトコエシを生けたあとの水には悪臭がある。
この悪臭でハエ類を誘引して送粉者として利用する魂胆なのでしょうか?
確かにこのときキンバエの仲間(およびスコットカメムシ?)も訪花していたのですが、撮り忘れました。

ニホンミツバチ♀@オミナエシ訪花吸蜜
ニホンミツバチ♀@オミナエシ訪花吸蜜

オミナエシ花
オミナエシ花
オミナエシ葉
オミナエシ花・全景

トビイロスズメ(蛾)の幼虫を見つけた!



2019年9月中旬

トビイロスズメ(蛾)幼虫の飼育記録#1


堤防の道端に自生するニセアカシア(別名ハリエンジュ)灌木の葉裏に緑色の丸々と太った芋虫を見つけました。
トビイロスズメClanis bilineata tsingtauica)の幼虫です。
体長を採寸すると約45mm。
腹端に尻尾のような曲がった尾角があります。
本種の食草はマメ科植物で、ニセアカシアも含まれていますが、この個体が休んでいたニセアカシアの葉に食痕は見当たりませんでした。
ニセアカシアの枝には寄生植物のアメリカネナシカズラの蔓が絡みつき、白い花が咲いていました。

下を向いてじっとしているので、脱皮前の眠状態なのかな?
枝ごと採集して持ち帰り、飼育してみることにしました。
剪定バサミを持参し忘れたので、枝の棘が手に刺さらないように注意しながら小型ナイフで鉛筆削りの要領で、葉の付いた枝をそっと切り落としました。



つづく→ニセアカシアの葉を蚕食するトビイロスズメ(蛾)幼虫【30倍速映像】

トビイロスズメ(蛾)幼虫:側面@ニセアカシア葉裏
トビイロスズメ(蛾)幼虫:背面@ニセアカシア葉裏
トビイロスズメ(蛾)幼虫@ニセアカシア葉裏・全景

2020/01/30

探索飛翔を繰り返すウラギンシジミ♂の謎【HD動画&ハイスピード動画】



2019年9月中旬・午後13:06〜13:19・晴れ

昼下がりの公園で見慣れない蝶が激しく飛び回っていました。
冒頭10秒間だけは1/5倍速のスローモーション。
後半は240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:18〜)

日当たりの良い歩道の上を低空で往復するように飛び交っています。
たまに高く飛び上がると、隣の築山に植栽されたコナラの樹冠を飛び回ることがありました。
隣のカシワには興味を示しませんでした。
ちょっと見失いましたが、しばらくすると降りて来て、再び地上付近を低空で飛び回ります。

翅表には赤い斑紋があり、翅裏は白(銀色)でした。
そのため、羽ばたく度に紅白の翅がチラチラと交互に明滅しています。
初めはツバメエダシャクのような純白の翅の蛾を連想したのですけど、翅表が赤い蛾は思いつきません。
公園に植栽されたカシワまたはコナラを食樹とするゼフィルスかな?
帰宅してから調べてみると私の予想は全く外れていて、ウラギンシジミ♂(Curetis acuta paracuta)と判明しました。
南方性の蝶で、図鑑では山形県に分布しないことになっています。
台風による迷蝶にしては、翅の破損が無くてきれいな個体でした。
近年の地球温暖化で北進しているようです。
インターネット検索で調べてみると、1994年に山形県での初記録が報告されていました。

水野重紀; 柴田稔. ウラギンシジミの山形県における初記録. 蝶と蛾, 1994, 45.3: 169-170.

ウラギンシジミと出会ったのはこれが初めてで、一体何が目的で飛び回っているのか初めは分かりませんでした。

幼虫の食草はマメ科植物とのことで、コナラやカシワは関係ありませんでした。
ようやく地上に着陸したので、土を舐めてミネラル摂取するのかと思ったら…。

つづく→謎解き篇



ミゾソバの花蜜を吸うオオコンボウヤセバチ♀【ハイスピード動画】



2019年9月中旬・午前10:50頃

川沿いに咲いたミゾソバの群落でオオコンボウヤセバチ♀(Gasteruption japonicum)が忙しなく訪花していました。
小さな花に正当訪花で吸蜜しています。

細長い産卵管が特徴的です。
その先端が白くて、飛翔中も目立っていました。

240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。
高画質のHD動画に切り替えようとしたら、残念ながら逃げられてしまいました。


▼関連記事
イタドリの花蜜を吸うオオコンボウヤセバチ♀
竹筒トラップを窺うヒメコンボウヤセバチ♀


2020/01/29

田んぼと畦道に集まり稲穂を食すスズメの群れ(野鳥)【HD動画&ハイスピード動画】



2019年9月上旬・午後16:45頃

秋の田んぼでイネが実ると、スズメPasser montanus)の群れが稲穂を食べに襲来します。
スズメは警戒心が強いので、広い田んぼの中央部ではなく端から侵入します。
しかも、危険が迫るとすぐに避難できるように近くに電線や樹木がある所を選ぶことが知られています。
この習性は、鳥害対策をする際には重要なポイントになります。

▼関連記事(2年前の撮影)
田んぼの稲穂を食害するスズメの群れ(野鳥)
※ 田んぼ内の食害分布が中心部よりも辺縁部に集中するというのは、一種のエッジ効果(edge effect)と呼んでも良いのでしょうか?

今回観察した群れはさらに狡猾でした。
田んぼの横を車やバイクが通りかかる度に近くの電線に飛び上がって避難するのも面倒になったのか、田んぼの端の畦道に並んで一時避難していました。
車道から見ると、畦道は一段下がった死角になっているのです。
しかし自転車が通りかかるとスズメは警戒して田んぼから飛び立ち、散り散りになりました。
逃げたスズメはほとぼりが冷めるとすぐにまた引き返して来て、イネの実を啄みます。
畦道では落穂拾いしたり横の稲穂に飛びついて食べたり、メヒシバなど雑草の種子を採食している個体もいます。

スズメが続々と田んぼに飛来して、頭を垂れた稲穂に着陸する様子を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:49〜)
着陸する前に見事なホバリング(停空飛翔)を披露しました。

田んぼの周囲の電線や樹木を止まり木として使えないように対策すればスズメによる食害が防げるはず…と思っていたのですが、そう簡単ではないようです。("Life will find a way.")
畦道に沿って鳥よけの赤銀テープを張り巡らせていれば、食害を減らすことが出来たかもしれません。
今回もスズメの群れは田んぼの中央部には決して行きませんでした。
見通しが悪い中で採食すると天敵に襲われるリスクが高いのでしょう。
その天敵(捕食者)が何なのか、知りたいところです。猫かな?


【追記】
日本の多くの田んぼは縦横に走る畦道によって小さな区画に分けられています。
もしも区分けしないで広大な田んぼのままならば、スズメが安心できる端っこ(畦道)が無くなりますから、食害しなくなるのでしょうか?


スズメ(野鳥)群れ@水田/畦道+稲穂採食
スズメ(野鳥)群れ@水田/畦道+稲穂採食
スズメ(野鳥)群れ@水田/畦道+稲穂採食・全景

イチジクの熟果を食べるクロヤマアリ♀とショウジョウバエ



2019年9月上旬

民家の庭に植栽されたイチジク(無花果)の木でクロヤマアリFormica japonica)のワーカー♀が4匹、食べかけの熟果に集まっていました。

熟したイチジクの果実を最初に食害したのは、おそらくスズメバチ類の仕業だと思います。(野鳥による食害は未だ見たことがありません)
よく見るとアリの他には、ショウジョウバエの仲間も1匹来ていて
、果肉を舐めていました。

果皮の傷口に白い乳液が滲んでいるように見えるのが気になりました。

(イチジクの)果肉や葉から出る白い乳液にはゴムに近い樹脂分が含まれるが、民間薬として、疣(いぼ)に塗布したり[1][2]、駆虫薬として内服した。正常な肌に乳液がつくと、かぶれやかゆみが起こることがある[1][2]。(wikipediaより引用)


2020/01/28

池の枯草に離着陸を繰り返すシオカラトンボ成熟♂【HD動画&ハイスピード動画】



2019年9月上旬・午後15:40頃・晴れ

池の水中から伸びたまま枯れた細い茎(枝?)のてっぺんにシオカラトンボOrthetrum albistylum speciosum)の成熟♂が止まっていました。
辺りを油断なく見張っています。
獲物の昆虫や交尾相手の♀を待ち伏せしているのでしょう。
たまに飛び立ってもすぐに舞い戻って来ます。
飛行中の縄張り占有行動(または狩り)については、動画に撮れませんでした。
トンボの動きが速過ぎる上に水面の照り返しが眩しくて、すぐに見失ってしまうのです。
石垣の岸辺を黒っぽい小魚が泳ぎ回っていました。

シオカラトンボ♂が枯れ茎から飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:36〜)
急に上空を見上げてから素早く飛び立ちました。
しばらくすると戻ってきたものの、なぜか一度着陸を躊躇して通り過ぎ、アプローチからやり直しました。
同じ枯れ茎に前回とは逆向きに着陸することもありました。

(シオカラトンボの)成熟♂は水辺に静止して縄張り占有し、♀が近づくと飛びかかって交尾する。(図鑑『日本のトンボ』p471より引用)


シオカラトンボ成熟♂a:側面@池:枯草天辺
シオカラトンボ成熟♂a:顔@池:枯草天辺
シオカラトンボ成熟♂a@池:枯草天辺・全景

オオアワダチソウを訪花するケブカスジドロバチ



2019年8月下旬・午後13:07


▼前回の記事
オオアワダチソウの花で食餌する赤銅型のコアオハナムグリ

オオアワダチソウの花で食事中の赤銅型コアオハナムグリGametis jucunda)を動画に撮っていると、ハエのような羽音を立てながら小型のドロバチが飛来しました。
風で揺れる花穂には着陸せず、残念ながらすぐに飛び去ってしまいました。
オオアワダチソウの花蜜が目的ではなくて、♀が獲物を探していたのでしょう。(探餌飛翔)

一瞬の出会いを1/5倍速のスローモーションでリプレイすると、謎の狩蜂はおそらくケブカスジドロバチAncistrocerus melanocerus)のようです。
もし間違っていたら、ご指摘願います。

▼関連記事
ケブカスジドロバチの営巣:定点観察記録シリーズ(2014年)

コアオハナムグリは食餌に夢中で、ドロバチが近づいても全く気にしませんでした。
一方、同じく訪花中の小さな黒い羽虫は狩蜂の羽音を聞いた途端に慌てて花穂の陰に回り込んで隠れた(ように見えた)のが興味深く思いました。
しかし、ケブカスジドロバチ♀が狩る獲物は鱗翅目の幼虫(イモムシ)です。


2020/01/27

糞害対策の鳥よけCD-ROMを吊り下げた車庫(野鳥)



2019年9月上〜中旬・晴れ

民家の屋外ガレージ(カーポート)の屋根の軒先に計5枚のCD-ROMが紐で吊り下げられていました。
風が吹くとCD-ROMがくるくる回転し、眩しい反射光がキラキラと点滅します。
鏡面のようにピカピカ光る反射板として使われるCD-ROMは、使用済みの古い廃品を再利用しています。
庭先に停めた自家用車にただ屋根をかけただけの駐車場(カーポート)なのですが、おそらく車体が野鳥による糞害に悩まされているのでしょう。
ただの板状の鏡を吊り下げるよりも、CD-ROMは中央に穴の開いた円盤ですから、鳥が怖がる眼状紋の効果もあるかもしれません。

9日後に現場を再訪して逆アングルからも追加で撮影しました。
玄関先の庭にCD-ROMのキラキラした反射光が激しく踊る様子がちょっとした現代アート作品のようでした。
それも動画に撮りたかったのですけど、表札など個人情報が映り込むので止めました。
車のナンバープレートも写さないように注意しました。

実際に鳥よけの効果はどのぐらい続くのでしょう?
撮影した2回とも、ガレージ周辺に野鳥の姿はありませんでした。
CD-ROMの設置目的を住民に問い合わせていないので、私の推測ですが、猫よけの可能性もありますかね?


鳥よけCD-ROM(野鳥)@車庫軒下
鳥よけCD-ROM(野鳥)@車庫軒下・全景

ナナホシテントウの脱糞?



2019年9月上旬

線路沿いに生えたアキノノゲシの先端に並んだ蕾でナナホシテントウCoccinella septempunctata)が徘徊していました。

同じ茎の下部にはタイワンヒゲナガアブラムシUroleucon formosanum)と思われる赤いアブラムシのコロニーが群がっていました。
有翅の個体も混じっています。

アブラムシを捕食するシーンが見れるかと期待して動画を撮ると、ナナホシテントウが腹端から透明な液体を排泄しました。
液状便なのに糞切りが悪く、腹端にしばらく付着していました。
テントウムシ成虫の脱糞を見たのは初めてです。
もしかすると排便ではなくて、異性を誘引するための性フェロモンを分泌した可能性もありますかね?

アブラムシをマクロレンズで接写するべきでしたが、先を急ぐ用事があったので来季の宿題に回します。





ナナホシテントウ@アキノノゲシ蕾
ナナホシテントウ@アキノノゲシ蕾+タイワンヒゲナガアブラムシ群れ@茎・全景
タイワンヒゲナガアブラムシ:コロニー@アキノノゲシ茎

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