2023/12/02

夕方の交尾を邪魔されて中断するニホンアナグマ♀♂【トレイルカメラ】

 



2023年4月下旬・午後18:20頃・(日の入り時刻は午後18:26) 

前回の交尾から2日後の夕方、巣穴Rの近くでまたニホンアナグマ♀♂(Meles anakuma)が交尾していました。 
♂がどうやって巣内の♀を誘い出したのか、求愛の様子は撮れていなくて残念です。
♂が♀の背後からマウントしています。 
明るい日中に自然光下で撮影すると、黒い過眼線のせいで♀の目の大きさが左右異なることが確かめられなくなってしまいます。

意外にも今回は、アナグマ♂が前脚で抱えていた♀をあっさり離してしまいました。 
♀が激しく交尾拒否行動をしている様子もありませんし、離れた直後も♀が怒って♂を撃退することもありませんでした。 
性フェロモンの匂いの変化などで、♀の発情期が終わったことを♂が感じ取ったのでしょうか?  
どうやら近くの農地で作業する重機(トラクターやブルドーザー)の騒音や振動が気になり、交尾どころではないようです。 
やがて♀は走って巣穴Rへ逃げ込んでしまいました。 

アナグマ♀♂の視線の先をよく見ると、奥の二次林内を何か野生動物がやって来て、右から左へ横切りました。 
アナグマ♀はこの怪しい侵入者を目ざとく見つけて警戒し、巣内に避難したと思われます。 
アナグマは視力があまり良くないはずなのに不思議です。 
続けて♂も右へ逃走。 
謎の動物(無粋なお邪魔虫)はアナグマの営巣地(セット)には近寄らず、二次林の奥を右から左へ通過しただけでした。 
遠くてよく見えませんが、尻尾が長いので、なんとなくタヌキよりもホンドギツネVulpes vulpes japonica)ではないかと予想しています。 
アナグマ♀は自身がキツネに襲われるのを恐れたのではなく、巣内の赤ちゃんを守らないといけないと判断したのでしょう。

邪魔が入ったにしても、ニホンアナグマ♀♂が交尾を終えて別れる様子が撮れたのは、ひとつの収穫です。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 鳴き声や重機の騒音が聞き取れるように音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


電柱の天辺で鳴くノスリが飛び去るまで【野鳥:4K動画】

 

2023年3月下旬・午後15:55頃・晴れ 

田園地帯に並ぶ電柱の天辺に止まったノスリButeo japonicus)がピーエ、ピーエ♪と甲高い声で鳴いていました。 
カメラを三脚に固定し、高画質の4K動画で撮影してみました。
やがてノスリは身震いすると飛び去りました。 
飛び立ち直後にも鳴きました。 
羽ばたきと滑空を交互に繰り返して遠ざかります。 

飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@1:08〜) 
翼の下面の斑紋からノスリと確定しました。 

※ 三脚を使って撮影しても映像が揺らいでいるのは、陽炎が立ち昇っているからです。 

2023/12/01

深夜の営巣地で交尾するニホンアナグマ♀♂【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年4月下旬・午前2:56〜4:05 

草木も眠る丑三つ時に、巣穴Rの奥の林縁でニホンアナグマ♀♂(Meles anakuma)が交尾していました。 
交尾に至る求愛の記録されていないのが残念です。 
いつものように夜這いに来た♂が求愛し♀が巣穴Rから出てきて交尾に応じたのか、それとも外出して帰巣途中の♀を掴まえて交尾したのでしょうか? 

体格はやや♀<♂。 
背後から♂にのしかかられた♀は、後脚を畳んで座り込みました。(腹這い?) 
♂は前脚で♀を抱え込むだけでなく、♀の首の皮に噛み付いて保定しているようです。 
♀にマウントしながら♂は腰をスラストさせました。 
アナグマの♂が筋肉隆々なのは、穴掘り作業をするだけでなく、交尾で♀を長時間抑え込む必要あるからなのでしょう。

巣穴の主である♀は、顔を正面から見ると左右の目の大きさが異なります(右目<左目)。 
♀が落ち着き無く動き回ろうとしても、♂が背後からがっちり抱え込んでいるので、逃れられません。 

♀が♂から逃れようともがくことで、ときどき向きが変わります。 
カメラに対して横を向いたり後ろ向きになったり正面を向いたりと、交尾シーンを全てのアングルから記録することができました。 

♀が立ち上がろうとする度に♂が背後から押し潰すように♀を押さえつけます。
交尾しながらコテンと横倒しになっても、すぐに起き上がります。(@18:15〜、@19:07〜)
横倒しのまま交尾を続ける体位のバリエーションは無いようです。 

交尾中の♂がときどき中腰になり、尻尾を左右に激しく振ることがありました。(例@14:33〜) 
♀の尻尾は交尾中にどういう状態なのか、見えません。 

少し遠い上に春の夜風がゴーゴーと吹くので、ニホンアナグマの鳴き声があまり聞き取れません。 
(トレイルカメラ自体が時計のように規則的に発し続ける内部ノイズも耳障りです。) 
たまに、ワンッワンッ♪またはウッウッ♪のような声で鳴く声がかすかに聞こえます。 
なんとなく♀が抗議して鳴いている気がするのですけど、♀♂どちらの発した鳴き声なのか不明です。 
ときどきかすかに聞こえるキチキチキチ…♪またはグルルルル…♪のような奇妙な鳴き声が、♂の発する求愛声(いわゆるジェジェ・ジェビーム♪)のようです。 
♀を交尾に誘ったり(求愛)、逃げようともがく♀を宥めるため鳴く声なのでしょう。


アナグマは一夫一妻ではなく、一妻多夫の乱婚型なのだとか。 
私は未だアナグマ♂を個体識別できていませんが、近所に住む複数の♂が♀の巣穴へ代わる代わる夜這いに来ていたはずです。 
今回の♀♂カップルが交尾中に、♀を強奪しようと別のあぶれ♂がやって来ることはありませんでした。 
あぶれ♂は遠慮して、少し離れた位置で交尾の順番待ちをしているのでしょうか?  
それとも♀との交尾権をめぐる♂同士の闘争で決着が付いているのかな? 

電力消費の激しい暗視動画を連続撮影するので、トレイルカメラの電池が消耗してきました。 
録画時間を1分30秒間に設定していたのに、後半は録画時間がどんどん短くなり、わずか数秒間で打ち切られるようになりました。 
それでも電圧が回復するとニホンアナグマ♀♂の動きにセンサーが反応してカメラが再起動し、健気にも動画を撮り続けてくれます。 
 遂に交尾時間が1時間を突破しました。 
アナグマ♂の持久力は絶倫ですね。 


♀が♂と長時間交尾している間、実は巣穴の中には生まれたばかりの赤ちゃん(幼獣)が居ます。 
定期的に授乳したり抱いて保温したりする必要があるはずですけど、♀がこれほど長く巣穴を留守にしていて大丈夫なのでしょうか?(育児放棄) 
母親に代わってヘルパーが赤ちゃんの面倒を見ているのかもしれませんが、アナグマの場合は若い♂がヘルパーなので、授乳は無理でしょう。 

アナグマ♀は出産したばかりの育児中に♂と交尾するのです。 
♂との交尾で受精しても遅延着床という仕組みがあって、次の赤ちゃんを翌年の冬から春にかけて出産するようになっています。 
通常は胚が子宮に侵入すると直ちに着床するが、イタチ科やクマ科、鰭脚類(アシカ科・アザラシ科・セイウチ科)、カンガルー、ラットなどの一部の動物種の胚は子宮内で浮遊状態を保ち、条件が整ってから着床する。これを着床遅延(ちゃくしょうちえん)と呼ぶ。wikipediaより引用)

 

(ニホンアナグマの)交尾期は2月〜4月、遅延着床がみられ、妊娠期間は約1年間におよぶ。産仔数は1〜4頭。(福田幸広『アナグマはクマではありません』の表紙カバー裏より引用)

交尾を終えた♀♂ペアが離れる瞬間を撮れずに残念でした。
交尾後の♀は巣穴Rに戻り、♂も自分の巣へ帰っていったはずです。

野生動物の交尾行動を初めて観察できて、とても感動しました。 
初回は早回し加工などはしないで、赤裸々な無修正ノーカットでお届けします。 

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 鳴き声が聞き取れるように音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


・♀は冬眠から覚めて少しすると巣穴で出産します。驚くことに出産後すぐに発情して交尾が始まります。
♀は交尾刺激を受けることで排卵します。そのため交尾は休憩を挟みながら何度も行なわれます。
・♂は交尾の最中もずっとジェジェジェビームを発し続けています。♀は時折「キュッ、キュッ」と声を発する程度です。
・♀は巣の中の赤ちゃんに授乳しながら複数の♂のプロポーズを受け続けたのです。
・交尾の間中、♂は♀の背中に噛み付いたままジェジェジェビームを出し続けているのです。(以上、福田幸広『アナグマはクマではありません』p50より引用)



 

↑【参考動画】 
ニホンアナグマの交尾行動  Japanese Badger's mating by しあわせ動物写真家・福田幸広 /Yukihiro Fukuda 

私のバイブルとなっている写真集『アナグマはクマではありません』の筆者による動画です。
深夜の夜這いに来た♂が巣口で求愛し、中から飛び出してきた♀と交尾を始めるところからトレイルカメラの暗視映像で撮れています。 
♂が♀の首筋に噛み付きながら交尾しています。 
確かに♂がジェジェジェ♪と鳴いていました。 
中盤は40倍速の早回し映像。 
交尾を延々と4時間近く続けてします。 
交尾を終えた♂はすぐに離れて立ち去り、 残された♀はゆっくり巣穴へ戻りました。



ハシボソガラスは刈田を耕すトラクターを利用して虫を捕るか?(野鳥)オートライシズム

 

2023年4月下旬・午前11:00頃・晴れ 

毎年春になって耕運こううん機(トラクター)が田畑を耕していると、近くに野鳥が集まっていないか気をつけて観察するようにしています。 
騒音を上げて動き回る巨大な機械は、野鳥にとって怪物のように見えるはずです。 
恐怖を克服して野鳥が集まるのは、耕された土に交じって露出したミミズやケラなどの土壌生物をいち早く捕食するためです。 
これはオートライシズムと呼ばれる行動で、片利共生の一種です。
畑を耕している耕運機の後をムクドリ・ハクセキレイなどがついて歩き、掘り起こされた土の中にいる虫を探していることがあります。 鳥が自分の生活のために、他の動物や人の活動を積極的に利用することを「オートライシズム」と呼んでいます。 (平塚市博物館サイトの解説より引用)

大田真也『カラスは街の王様だ』によると、”autolycism”の語源は、ギリシャ神話の泥棒の名前(Autolycus:アウトリュコス)に由来するそうです。


平地の田んぼで水入れする前の耕耘が始まりました。 
作業するトラクターの近くを1羽のハシボソガラスCorvus corone)がうろついていました。 
積極的にトラクターに近づいてきたのでしょうか? 

カラスが頭部の羽毛を逆立てているのは、緊張や恐怖の現れだと思います。 
その状態だとハシブトガラスのようにも見えて紛らわしいのですが、トコトコ歩いて移動する(ウォーキング)ことからハシブトガラスですね。 
ハシブトガラスなら足を揃えてピョンピョン跳んで移動する(ホッピング)はずです。 

土を耕すトラクターの背後に回り込めば虫が捕食できるはずなのに、ハシボソガラスは畦道から反対側の刈田へ逃げてしまいました。 
オートライシズムは後天的に学習する高度な採食行動だと思いますが、この個体は未だ会得していないのかな? 
仲間が集まれば、もっと大胆になるのかもしれません。

鳥のオートライシズムという賢い採食行動は、バードウォッチングの写真集や書籍でたまに掲載されています。
私も動画に撮ってみたいのに、なぜか私のフィールドでは農村部でもあまり見られません。 


当地では収穫期になると爆音器や様々な鳥よけグッズを駆使して農作物を鳥の食害から守りますから、野鳥がヒト(農民)を恐れて近寄らなくなったのでしょうか? 
私が最も懸念しているのは、当地の田畑では長年の農薬使用で虫の数が激減し、トラクターが土を耕しても鳥が捕食したくなる虫がほとんど出てこないのではないか?という可能性です(沈黙の春)。 

ちなみに、水田を区切る畦の側面が水漏れしないよう丁寧に泥が塗りつけられ、きれいに均されていました。
(この作業を正式には何と呼ぶのでしょう?) 

2023/11/30

求愛に来たニホンアナグマ♂を門前払いした♀が追いかけて交尾?【トレイルカメラ】

 



2023年4月下旬・午後18:39頃・(日の入り時刻は午後18:26) 

日が暮れて早々にニホンアナグマ♂(Meles anakuma)が♀の巣穴Rに来ていました。 
巣口Rに頭を突っ込んでいますが、♂による求愛声は聞き取れませんでした。 
中から♀が出て来ると、♂は慌ててセットの右へ逃げました。 
この♂は臆病と言うかとても紳士的で、♀の巣穴に押し入ったり、強引に♀を巣穴から外へ引きずり出したりしませんでした。 

アナグマ♀も、♂が逃げた方へゆっくり歩いて行きました。 
寝起きの♀は機嫌が悪いのではないかと、♂の安否が心配です。 

やがて右の死角から小声で鳴く声が聞こえるようになりました。 
怒った♀がしつこい♂を撃退する威嚇や喧嘩の鳴き声ではなさそうです。 
ニホンアナグマ♀♂がいちゃつく鳴き声だとしたら、遂に交尾が始まったのでしょうか? 
トレイルカメラは完全に固定されていますから、画角の外で何が起きているのか見れないのがもどかしいです。 



※ 動画編集時に自動色調補正を施し、後半は鳴き声が聞き取れるように音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


ハナズオウの花蜜を吸うクマバチ♂

 



2023年4月下旬・午後15:00頃・晴れ 

郊外の畑の片隅に植栽されたハナズオウキムネクマバチ♂(Xylocopa appendiculata circumvolans)が訪花していました。 
赤紫色の蝶形花に口吻を差し込んで吸蜜しています。 

複眼が大きく発達していて顔の頭楯が白い雄蜂♂は1匹しか見かけませんでした。 
同じハナズオウの木に♀も訪花していたのに、求愛や交尾行動は見ていません。

2023/11/29

水路の丸木橋を渡るハクビシンは複数いる【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年4月中旬〜下旬 

小川に架かる丸木橋を2台の自動センサーカメラで見張っています。
夜な夜な渡るハクビシン(白鼻芯、白鼻心;Paguma larvata)をまとめました。 


シーン1:4/20・午後23:29・(@0:00〜) 
深夜に左岸から右岸に渡りました。 
丸木橋の中央を越えた辺りで対岸に設置したトレイルカメラもセンサーが反応して起動しました。 
そのかすかな物音でハクビシンは少したじろいでいます。 
どうやら右目が失明した隻眼個体のようです。 


シーン2:4/20・午後23:29・気温13℃(@0:14〜) 
実際にもう1台の新機種トレイルカメラに写っていた映像です。 
起動が遅れ、ハクビシンが早足で丸木橋を渡り終えるところでした。 
少なくとも左目は赤外線を反射して白く光っていることが分かります。 
1/3倍速のスローモーションでリプレイ。 


シーン3:4/26・午前0:39・(@0:33〜) 
6日後も小雨がぱらつく夜更け過ぎにハクビシンが登場。 
カメラが起動したときには丸木橋の手前で、水路「内」の右岸に居ました。 
丸木橋の右端の地点で上陸し、右岸の茂みに姿を消しました。 
隻眼個体かどうか不明です。 
少なくとも片目は爛々と光りました。 


シーン4:4/26・午前0:41・気温9℃(@0:58〜) 
監視カメラの設置アングルがいまいちで、丸木橋そのものよりも左岸の崖穴を中心に狙っていたせいで、野生動物が丸木橋を渡ってもカメラの起動が遅れがちです。 
今回もハクビシンがニセアカシア倒木を伝って対岸(左岸)へ渡り終えたところでした。 
左岸の藪に覆われた崖を登る途中でもう1台の旧機種トレイルカメラが起動し、赤外線が照射されています。 
その後も左岸に沿ってハクビシンが下流へ向かって歩く様子が写っていました。 


シーン5:4/26・午前0:55・(@1:20〜)
依然として小雨がぱらついています。 
またもやカメラの起動が遅れ、ハクビシンが丸木橋を伝って左岸から右岸へ渡り終えるところでした。 
左目の状態は見えませんが、少なくとも右目は光っていました。 

 ※ 動画編集時に自動色調補正を施して明るく加工しています。 


同じ日に続けて撮れたシーン3〜5をまとめて考えると、同一個体のハクビシンが短時間で丸木橋を右往左往していることになります。 
まさかトレイルカメラが起動する反応を確かめたり楽しんだりしているのかな? 
あるいは、複数個体が来ていると考えた方が自然かもしれません。 

この流域にはハクビシンの家族群が暮らしていて、その1頭は右目が失明していることが分かっています。 
その他の個体の眼は正常です。 

トレイルカメラで撮影するようになると、夜行性の野生動物に片目を失明した個体が結構いることが分かり驚きました。
隻眼でもそれほど大きなハンディキャップにはなっていないようです。

隻眼のハクビシンは、おそらく負傷による後天的な失明ではないかと思います。 
もしも家族性(遺伝性)の眼病だとすると、教科書にも載っている有名なガン抑制遺伝子の発見につながったretinoblastoma(網膜芽細胞腫)を連想しました。 
うろ覚えだったので調べてみると、 

RB1遺伝子(『岩波生物学辞典 第4版』より引用)
[英RB1 gene] 【同】レチノブラストーマ遺伝子(retinoblastoma gene) 小児の目の癌である網膜芽細胞腫(retinoblastoma)の原因遺伝子として,単離,同定された癌抑制遺伝子.網膜芽細胞腫の40%は遺伝性で,ヒト染色体13q14上に存在するRB1対立遺伝子の一方に変異遺伝子を両親のどちらかから受け継いでいる.この家族性網膜芽細胞腫の場合には,両眼に腫瘍が発生し,その腫瘍細胞中では通常正常対立遺伝子の欠失と変異遺伝子の残存が認められる.散発性網膜芽細胞腫の場合には単眼性で,やはり,対立遺伝子一方の欠失と残存遺伝子における変異が典型的な異常である.(以下略)
私が見ているハクビシンは単眼性の異常なので、家族性retinoblastomaとは違いますね。
他にも様々な眼病がありますから、捕獲して専門医が診察しないことには診断できません。





雪解け田んぼで採食するコハクチョウ大群の離合集散【野鳥:10倍速映像】

 

2023年3月下旬・午後15:22〜16:02・くもり後晴れ 

雪解けしつつある早春の刈田でコハクチョウCygnus columbianus bewickii)の大群が採食しています。 
ハクチョウの大群が移動しながら採食(落ち穂拾い)するシーンを微速度撮影してみました。 
10倍速の早回し映像で大群の離合集散をご覧ください。 
混み合ったエリアでは、コハクチョウ同士で小競り合いも頻発します。
長撮りしている間にも新たにコハクチョウが次々と飛来し、旋回してから採食群に合流します。 



2023/11/28

夜な夜な求愛に来るニホンアナグマ♂と追い払う♀の攻防戦【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年4月下旬 

二次林でニホンアナグマ♀(Meles anakuma)の営巣地に2台の自動センサーカメラを設置して春の配偶行動を観察しています。 

シーン0:4/21・午後14:19、14:43・(@0:00〜) 
明るい日中に偶々撮れた現場の様子です。 
2つの巣穴LRを隠すように湾曲しながら生えたマルバゴマキ(別名マルバゴマギ、ヒロハゴマキ、オオバゴマキ)の灌木から新緑の若葉がどんどん開いています。 
ここは多雪地帯なので、冬期の雪圧で樹形が低く湾曲しています。 
アナグマが巣穴を隠蔽するために自ら灌木を曲げていたら面白いのですが、そんな行動がこれから撮れたら大発見です。


シーン1:4/21・午後23:24・(@0:07〜) 
夜更けに夜這いに来た♂がセットの奥の二次林でうろついています。 
5倍速の早回し映像でお届けします。 
♀の巣穴を訪問する勇気がなかなか出ないのでしょうか? 
ときどき林内で毛繕いしているようにも見えます。 


シーン2:4/21・午後23:26・(@0:25〜) 
ようやく♂が右側の巣口Rを覗き込みました。 
風が強く吹いているせいか、このとき求愛の鳴き声(ジェジェジェビーム♪)は聞き取れませんでした。 
突然、中から出てきた♀が♂に噛みつきました! 
♂は悲鳴を上げて(?)右に逃走。 
それを見送った♀は悠然と巣穴Rの奥に引っ込みました。 


シーン3:4/22・午前2:32・(@1:03〜) 
日付が変わった未明にも夜這い♂がセットにやって来ました。 
さっきと同一個体が懲りずに戻ってきたのか、別個体の♂が代わる代わる来ているのか、私には見分けられません。 
♂が巣口Rを覗き込むと、巣内から♀が撃退したようです。 
カッ(ガッ)♪という短い威嚇の鳴き声♪がかすかに聞こえました。 
♂はすごすごと巣穴Rから離れ、それでも諦め切れず林縁をうろついて時間を潰しています。 

シーン4:4/22・午前2:35・(@1:44〜) 
戻って来た♂が巣口Rにゆっくり近づいて中を覗き込みますが、無理に押し入ろうとはせずに林縁でに居座り♀を待ち伏せします。 


シーン5:4/22・午前2:38・(@2:02〜) 
どうやらカメラが遅れて起動し、♀が巣口から突進して♂を追い払った直後のようです。 
林縁で2頭が対峙しています。 
奥の灌木林に逃げ込んだ♂が振り返って見ている白い目が光ります。 
睨みつけただけで♂を追い払うと、♀が戻って来て入巣R。 
巣穴の主である♀は左右の目の大きさが異なります(右目<左目)。 
すぐにまた二次林の奥から♂が戻って来て、ちょうど巣口Rに出てきた♀と鉢合わせしました。 
♀uneven-eyesが♂に突進して追い払いました。 
威嚇の鳴き声は、荒い息を吐いたぐらいにしか聞こえません。 
その後♀はセットから右へ向かい、逃げた♂を追撃したようです。 


シーン6:4/22・午前2:43・(@3:12〜) 
セットに戻ってきた♀uneven-eyesが辺りを警戒してから帰巣R。 


シーン7:4/22・午後18:50・(@3:38〜) 
同じ日の晩にも、夜這い♂が二次林からセットに登場。 
カメラの電池が消耗していて、これ以降は断片的な動画になります。 


シーン8:4/22・午後18:50・(@3:44〜) 
巣穴Rから出てきた♀と林縁の♂が対峙。 
今回も♂の求愛声は聞き取れませんでした。 
♀が身震いしただけで♂は慌てて退散したものの、すぐに振り返って♀を見ています。 
♀が巣穴に戻りかけたところで、尻切れトンボに録画終了。 


シーン9:4/22・午後18:51・気温6℃(@3:50〜) 
同じシーン?が別アングルの監視カメラ(新機種)にも撮れていました。 
奥からやって来た♂が右へ回り込んで林縁から巣穴の様子を伺っています。 
そこへたまたま外出から戻った♀が画面の手前から登場。 
手前の巣穴Rに入ろうとしたら、近くに♂が来ていることに気づき、巣口Rで身を伏せて対峙しました。 
♀が強気で少し前進すると、♂は退散しました。 
今回も求愛の鳴き声は聞き取れませんでした。 
♀は身震いしてから巣口Rで体を掻いています。 
しばらく警戒してから入巣R。 

やがて♂が右奥の二次林から戻って来ました。 
♀の巣穴には近づかず、そのまま右に立ち去りました。 


シーン10:4/22・午後20:57・気温5℃(@5:01〜) 
夜這い♂が珍しく左奥の巣穴L付近をうろついています。 
マルバゴマキの藪の陰で見えにくいのですが、巣口Lを覗き込んだり、毛繕いしたりしているようです。 
ただし、♀が巣穴Lに出入りする様子を私はほとんど見たことがありません。


シーン11:4/22・午後20:58(@5:26〜) 
♂が奥の林縁を右に移動。 

シーン12:4/22・午後21:03(@5:31〜) 
♂が巣口Rを訪問。 


シーン13:4/22・午後21:03(@5:36〜) 
録画が切れた合間に♀が撃退したようで、♂は居なくなっていました。 
♀が巣口Rから身を乗り出して奥の灌木林の方を見ています。 


シーン14:4/23・午前5:22(@5:39〜) 
夜が明けました。 
日の出時刻は午前4:51。 
早朝から♂がセットで座り込み、体をボリボリ掻いています。 
巣穴Rに入りかけたものの、後退して再び体掻き。 

しばらくすると、♀が巣穴Rから外に出てきました。 
てっきりいつものように♀が夜這い♂を凄い剣幕で追い払うかと思いきや、驚きの展開になりました。 
♂の横に寄り添うと、仲良く相互毛繕いを始めたのです。 
いよいよ♀が発情し、交尾前の前戯を始めたのでしょうか? 
それとも母親とヘルパー(若い息子♂)なのかな? 


シーン15:4/23・午前5:24(@7:09〜) 
つづき。 
ついさっきまで仲良く相互毛繕いしていた2頭♀♂の間に一体何が起きたのか、突然♀が激昂し、相手♂の首筋に噛みつきながら吠えていました。 
せっかく良い感じになりかけたのに、♂の詰めが甘くて♀の機嫌を損ねたのでしょうか? 
げに難しきは女心と秋の空。 
このとき短くジェジェジェビーム♪も聞こえました。 
♀を宥める鳴き声のようです。(求愛声?) 

♂は右に少し逃げただけで、林縁に留まっています。 
♂を撃退した♀は巣穴Rに後退し、体を掻いてから入巣R。 
再び♀が巣口Rに顔を出すと、♂に突進して右に追い払いました。 
このときワンッ♪という威嚇の鳴き声が聞こえました。 
右から戻ってきた♀が入巣Rしかけたところで録画終了。 


シーン16:4/23・午前5:33(@8:10〜) 
懲りない♂が戻って来ていました。 
早朝から近くの田畑でトラクターによる耕耘作業が始まったようです。 
ゴゴゴゴ♪という騒音と振動が響いても、アナグマは慣れているようで動じません。 
体をボリボリ掻いてから巣口Rに入りかけるも、怖気づいて止めました。 
♀が巣穴Rから顔を出して巣口で腹這いになり、♂を牽制します。 
♂は逃げ腰になりつつも、♀を見ています。 
♀が後退して入巣Rしかけたところで、録画終了。 
近くのハシブトガラスも目覚めてカーカー♪鳴いています。 

まるでラブコメを見ているようで、なかなか面白いですね。


※ 一部の動画には編集時に自動色調補正を施して明るく加工しています。 
鳴き声が聞き取れるように音声を正規化して音量を強制的に上げています。 

 

↑【参考動画】 「Japanese Badger アナグマのジェジェジェビームは凄いんです」by しあわせ動物写真家・福田幸広 /Yukihiro Fukuda 

私のバイブルとなっている見事な写真集『アナグマはクマではありません』の著者ご本人のYouTubeチャンネルです。 
本に繰り返し登場する「ジェジェジェビーム♪」という鳴き声が実際にどんなものか想像つかなかったので、動画を公開してくれるのはありがたいです。 

私の観察したアナグマの求愛行動と福田氏の本『アナグマはクマではありません』の内容には少し違いがあります。
私が見ている♂は求愛声(ジェジェジェビーム♪)をほとんど発していないのです。
♂による求愛の鳴き声に個体差または地域差があるのでしょうか? 
それともトレイルカメラが少し遠いと録音されにくいのですかね? 
他の投稿者によるアナグマの交尾動画でもジェジェジェビームは聞こえないのが気になります。
この点について質問してみると、福田さんから直々に回答をいただきました。
あまりはっきりと発声しない個体もいます。僕の観察個体は地域に関係なく鳴いてます。トレイルカメラでは拾いにくいかもしれません。



葉桜になったソメイヨシノの花で吸蜜するヒヨドリ(野鳥)

 

2023年4月下旬・午前10:55頃・晴れ 

街路樹のソメイヨシノ老木でヒヨドリHypsipetes amaurotis)が訪花していました。 
ソメイヨシノという品種は、花後に若葉が開きます。 
花弁が散った後の花からでもヒヨドリは嘴を差し込んで吸蜜しています。 
首をねじって多少無理な体勢でも吸蜜します。
散り残った花も未だ少しあるのに、わざわざ選んで訪花することはありませんでした。 
ヒヨドリは葉桜の花蜜に夢中で、飛び去る気配がありません。 

関連記事(6年前の撮影)▶ 葉桜の花蜜を吸うヒヨドリ(野鳥)

2023/11/27

右目を失明したニホンアナグマ♀が♂を避けて巣穴に逃げ込む【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年4月下旬・午後20:42 

動画の冒頭から2頭のアナグマが登場しています。(画面の赤丸2つ) 
手前にニホンアナグマ♀(Meles anakuma)が居て、何か謎の動物が奥の二次林から来るのを見ています。 
私はてっきり♂がまた夜這いに来たのかと思ったのですが、なぜか♀の営巣地(セット)には近づかず、林内を右へ移動して行きます。 

それを見送った♀が広場から巣穴Rに入ろうと向きを変えた際に顔が見え、右目が失明していることが分かりました。 
これまで巣穴の主の♀は左右の目の大きさが不均一(右<左)でしたが、それよりも酷い症状です。 
穴掘りでうっかり土が目に入ってしまい痛めたのか、あるいは求愛♂との交尾や喧嘩で負傷したのでしょうか? 
一時的に悪化した症状ではないとすると、初見の老齢個体(白内障?)なのかな? 
♀の片目が遺伝的に弱い家系なのか?と先走って考えてしまいます。 (※追記参照)

 アナグマ♀(右目失明)が侵入者をセットの近くから追い払わずに巣穴Rに逃げ込んだということは、近所に住むホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が通りかかったのでニアミスを避けたのでしょうか? 
しかし、この直前にも求愛に来たアナグマ♂がしつこくうろついていたので、やはり林内に居たのはアナグマ♂の可能性が高そうです。 

カメラの電池が消耗していて、わずか6秒間しか撮れていませんでした。 
それでも重要な記録なので、1/3倍速のスローモーションでリプレイ。 

※ 後半は動画編集時に自動色調補正を施して明るく加工しています。 




※【追記】
教科書にも載っている有名なガン抑制遺伝子の発見につながったretinoblastoma(網膜芽細胞腫)を連想したのです。
RB1遺伝子(『岩波生物学辞典 第4版』より引用)
[英RB1 gene]
【同】レチノブラストーマ遺伝子(retinoblastoma gene)
小児の目の癌である網膜芽細胞腫(retinoblastoma)の原因遺伝子として,単離,同定された癌抑制遺伝子.網膜芽細胞腫の40%は遺伝性で,ヒト染色体13q14上に存在するRB1対立遺伝子の一方に変異遺伝子を両親のどちらかから受け継いでいる.この家族性網膜芽細胞腫の場合には,両眼に腫瘍が発生し,その腫瘍細胞中では通常正常対立遺伝子の欠失と変異遺伝子の残存が認められる.散発性網膜芽細胞腫の場合には単眼性で,やはり,対立遺伝子一方の欠失と残存遺伝子における変異が典型的な異常である.(以下略)

私が見ているアナグマ♀は単眼性の異常なので、家族性のretinoblastomaとは違いますね。

ハルザキヤマガラシの花蜜を吸うフタモンアシナガバチ創設女王

 

2023年4月下旬・午後14:30頃・晴れ 

郊外の道端に咲いたハルザキヤマガラシの群落でフタモンアシナガバチ♀(Polistes chinensis antennalis)が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。 
時期的にワーカー♀ではなく、越冬明けの創設女王と思われます。 

まずは望遠マクロで撮りました。 
次は通常マクロモードでそっと近づき、接写してみます。 
臨場感はあるものの、奥ピンになりがちです。 
レンズを近づけても吸蜜中のフタモンアシナガバチ創設女王は逃げませんでした。 

ハルザキヤマガラシの株は未だ蕾が多く、花序ごとに少数の花しか咲いていませんでした。

2023/11/26

倒木を伝って春の小川を渡るホンドタヌキと古靴の落とし物【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年4月下旬 

小川に架かった天然の丸木橋を自動センサーカメラで見張っています。

シーン0:4/28・午後13:04・(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた参考映像です。 
小川の流れ(手前から奥へ)は止まって見えるぐらい穏やかです。 

シーン1:4/28・午後19:03・(@0:03〜) 
ある晩カメラが起動したときには、ホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が丸木橋を右岸へ渡り終えるところでした。 
そのまま動画を撮り続けると、右岸の茂みの奥から白い目が2回ほど光りました。 


シーン2:5/1・午後20:43・(@0:35〜) 
3日後の晩にもタヌキが登場しました。 
下草が急激に伸びてレンズの視界を右上から遮ってしまい、赤外線を反射して見苦しい映像です。 

今度はおそらく、行動を共にする♀♂ペアのうち先行する個体が通り過ぎた後にカメラが起動したようです。 
左岸の茂みが揺れ、後続の個体がニセアカシア倒木を右に渡り始めました。 
丸木橋の途中で立ち止まって振り返りました。 
両目が白く光っています。 

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 


余談ですが、この小川の右岸の獣道に使い古しのスニーカーが片方だけ落ちていました。 
丸木橋を渡る手前の地点です。 
2023年3月下旬に撮った写真を掲載しておきます。
落とし物にしては不自然な状況です。
自然に分解されて土に帰る素材ではありませんから、川辺を汚さないように持ち帰って不燃ゴミとして処理しました。
まさか拾得物として警察に届けろとか言い出す人はいないですよね?
 

たまたまテレビの動物番組(番組名を失念)を見ていたら、靴の落とし物にタヌキが関与していることを知りました。
このように、野外でなぜか靴の片方だけが落ちていたり、ボロボロになった古靴が大量に集められていることがあります。 
また、民家の玄関先や庭の軒下などからヒトが履き古した靴やサンダルが片方だけ次々に盗まれる事件が全国的に起こっています。 
監視カメラを設置した結果、靴フェチの連続盗難事件は野生動物(特にキツネやタヌキなど)の仕業だと分かってきました。 
靴の中敷きには履いたヒトの汗や皮脂の体臭が強く残りますから、獲物の腐肉と誤認した親タヌキが幼獣のために持ち帰るのだろうと考えられています。 
食べられないと分かると、営巣地付近で子ダヌキがヒトの古靴を玩具にして遊んだりすることもあるのだそうです。 
古靴に歯型が付いていたりボロボロになって見つかるのはそのためです。

私も注意して見て回ると、タヌキの生息域で謎の古靴をいくつも発見できたので、随時紹介することにします。
古靴が見つかったということは、この近くにタヌキやキツネの巣穴があるのではないかと期待が高まります。
実際に古靴を咥えて運んでくるタヌキの証拠映像がトレイルカメラで撮れたら良いのですが、写ってくれるまで気長に待つことにします。
やろうと思えば、ヤラセ映像を撮ることも可能です。
例えば、私の履き古した靴にGPSを仕込んでタヌキの通り道に放置したら、持ち去る様子が監視カメラに写るでしょうか。
やってみたら面白そうです。
ヤラセ映像というと人聞きが悪いですけど、番組でも検証実験としてやっていました。


関連記事(2ヶ月後の撮影)▶ 獣道に片方だけ捨てられた古い長靴の謎


 

↑【おまけのニュース映像】
 「こども園で13人分の上履きが盗まれる「連続窃盗」3度目の犯行時に防犯カメラに映っていた犯人は 福岡」by FBS福岡放送ニュース

イタチが靴を盗んで巣材とすることがあるそうです。

高圧線に並んでいちゃつくハシブトガラスの♀♂カップル(野鳥)

 



2023年4月下旬・午後13:50頃・晴れ 

ハシブトガラスCorvus macrorhynchos)の♀♂つがいが営巣地の送電塔#KN7から横に伸びる高圧線に仲良く並んで止まっていました。 
よく晴れて気温も高いので、♀が抱雛を中断して巣を留守にしても大丈夫なのでしょう。 
巣からちょっと離れ、私を警戒するついでに、カップル水入らずで過ごしています。 

ハシブトガラスはハシボソガラスと違ってカーカー♪と澄んだ声で鳴くとされているのに、ガラガラの嗄れ声で鳴き交わしています。 
仲睦まじく嘴同士で触れ合ったり、顔の辺りを優しく相互羽繕いしたりしています。 
はしゃいだように高圧線上で互いにひょいと飛び越えて、位置を頻繁に変えました。 
高圧線に止まり直すと、互いに歩み寄って再びキスを交わします。 

やがて、1羽が嗄れ声で鳴きながら白い液状便をダラっと排泄しました。(@0:19〜) 
脱糞の瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 
真下に居るパパラッチ(私)に対して嫌がらせとして糞爆弾を投下したのかもしれませんが、幸い命中しませんでした。 

散々いちゃついた後に一方が身を屈めたのは、♀が♂に交尾を催促しているのでしょうか? 
足場が不安定な高圧線上で交尾するのは、さすがに無理な気がします。 
結局は交尾することなく、1羽が高圧線から飛び降りてしまいました。 
せっかくカップルの絆を深める微笑ましい行動を見たのに、マウントしない限りカラスの性別を見分けられないのが残念です。

最後にカメラを左にパンして、営巣地の鉄塔#KN7との位置関係を示します。 


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