2022/07/30

川を渡る飛び石ブロックで飲み食いする2羽のハシボソガラス

 

2022年5月下旬・午後14:55頃・晴れ 

川を渡れるようにコンクリートの大きなブロックが飛び石のように並べてあります。 
少子化が進み、飛び石を渡って遊ぶ子供もめっきり見かけなくなりました。
しかしヒト以外の生き物も飛び石を渡っているようです。

ハシボソガラスa(Corvus corone)が飛び石ブロックのひとつに飛び降りました。 
飛び石ブロックの上で嘴を横に寝かせて、川の流水を一口飲みました。 
喉を潤したカラスは飛び石ブロックをぴょんぴょん跳んで渡り歩き、此岸に向かいます。 

ここで気配を感じた私がカメラを左にパンすると、対岸の飛び石ブロックに別個体のハシボソガラスbが止まっていました。 
何か謎の食物を足で押さえ付け、嘴でついばみ始めました。 
しつこくカメラで撮り続ける私を警戒してカラスbは餌を咥え直し、対岸の遊歩道まで少し飛んで運びました。 
私から充分に離れてようやく落ち着いたのか、食事を再開しました。 
残念ながら何度見直しても採食メニューは不明です。 
なんとなく、何か果実が干からびた物を拾い食いしているのではないか?という気がします。 
外側は白っぽい皮で包まれています。
赤っぽい中身は硬い種子のようで、カラスは食べずに捨てています。 
外側の白い薄皮も剥がして捨てているので、食べるところがあるのか?と心配になります。 
分解して遊んでいるだけなのかな? 
先を急ぐ用事のあった私は、ハシボソガラスが完食するまで見届けられませんでした。(公衆トイレに行きたかったのです。)

その間に最初の個体aはどこかに飛び去ってしまいました。

2022/07/29

マイマイカブリと野ネズミが出る夜の河畔林【暗視映像:トレイルカメラ】

前回の記事:▶ 晩春の河畔林を夜な夜な駆け回る野ネズミ【暗視映像:トレイルカメラ】

2022年5月下旬・午後21:25 

河畔林に設置したトレイルカメラによく夜行性の野ネズミ(ノネズミ)が写るのですが、今回は珍客も現れました。 
画面冒頭で野ネズミが林床に転がっている落枝の上を伝ってから右下へ跳び下り、走り去りました。 
その直後、野ネズミと入れ違いで黒くて細長い甲虫がニセアカシア(別名ハリエンジュ)の根際に登場し、林床を左下に歩き去りました。 
このシルエットは間違いなくマイマイカブリでしょう。 
短い登場シーンを1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:17〜) 

もしも野ネズミと出会っていたら、果たして暗闇でマイマイカブリを捕食したでしょうか?
マイマイカブリは自衛用の化学兵器を内蔵しているらしいので、野ネズミが噛み付こうとしても撃退したはずです。   
(マイマイカブリは)危険を感じると尾部からメタクリル酸とエタクリル酸を主成分とし、強い酸臭のある液体を噴射する。(wikipediaより引用)
そんな決定的瞬間をトレイルカメラが撮影する僥倖に恵まれるには、地道に続けるしかありません。 

私はマイマイカブリの実物をほとんど見たことがなくて、憧れの昆虫になっています。 
自然豊かな雑木林の林床で昔一度だけ見かけたことがあるだけです。(動画に撮り損ねた悔しさが今でも記憶に残っています。) 
マイマイカブリが夜行性ということも、この河畔林にマイマイカブリが生息しているということも、今回初めて知りました。 
餌となるカタツムリがこの河畔林に多いことを意味しています。 
日本固有種のマイマイカブリは飛べないため、地域によって多くの亜種に分化しています。 
山形県産@鶴岡市は首の部分が赤紫色をしている。(宮沢輝夫『山形昆虫記』より引用) 
赤外線の暗視映像では登場したマイマイカブリの体色について、残念ながら情報が得られません。 
山形県南部に生息するマイマイカブリは、コアオマイマイカブリDamaster blaptoides babaianus) という亜種のはずです。 
この河畔林に落とし穴トラップをあちこちに仕掛けて調べたら楽しそうですけど、なかなかそこまで手が回りません。




2022/07/28

コウリンタンポポの花蜜を吸うヒメシジミ♀

 

2022年6月中旬・午前11:45頃・晴れ 

河川敷に咲いたコウリンタンポポの群落でヒメシジミ♀(Plebejus argus micrargus)が訪花していました。 
この組み合わせは初見になります。 
翅を半開きのままで、頭花の上でゆっくり向きを変えながら長々と吸蜜していました。 
初めは翅表だけを見て一瞬ベニシジミ夏型かと勘違いしたのですが、翅裏も確認するとヒメシジミ♀でした。
関連記事(2年前の撮影)▶ コウリンタンポポに訪花吸蜜するベニシジミ春型【HD動画&ハイスピード動画】
最後にようやく自発的に飛び去りました。 
飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。

2022/07/27

川沿いの獣道を夜に駆けるハクビシンの群れ【暗視映像:トレイルカメラ】

前回の記事:▶ 河畔林の獣道を歩く夜行性ハクビシン?【暗視映像:トレイルカメラ】
2022年5月下旬〜6月上旬 

川沿いの獣道を見下ろすようにトレイルカメラ(無人センサーカメラ)を新たに設置して監視してみました。 
カメラのすぐ背後を川が左から右へ流れています。 
画面の下から上に向かって緩やかに登る斜面になっています。 
雑草に覆われて分かりにくいのですが、その緩斜面はコンクリート・ブロックで護岸されています。 
その護岸を登るとニセアカシアの河畔林があり、これまで何ヶ月もトレイルカメラで調べてきたタヌキの溜め糞場rvがあります。 
つまり、今までとは真逆のアングルから狙ってみました。 
すると早速、新しい発見がありました。

シーン1:5/27・午後23:31 
ハクビシン(白鼻芯、白鼻心;Paguma larvata)が獣道で立ち止まって地面の匂いを嗅いでいます。 
手前の死角ギリギリのところを別個体が追い越して行きました。 
初めの個体も慌てたように走って追いかけます。 
2頭は左へ(川沿いを上流へ)走り去りました。 

短い動画なので、1/3倍速のスローモーションでリプレイ。 
スローシーンだけ自動色調補正を施して明るく加工しました。 


シーン2:6/1・午前2:46 
5日後に再びハクビシンが群れで登場しました。 
初めは2頭が画面の左端にいました。 
その後ろから別個体が走って追いかけてきました。 
3頭が相次いで左に(川沿いを上流へ)走り去りました。 

この3頭のハクビシンは親子や兄弟・姉妹などの家族群と思われます。 
素人目には体格に個体差は認められませんでした。
カメラの画角内で立ち止まってくれないと、トレイルカメラの起動が間に合いません。 
同じ獣道を逆方向に戻って来るハクビシンが一度も撮れていないのも、それが理由でしょう。
(川を渡って対岸を帰る可能性も考えられます。)
カメラに写っていないだけで、本当はもっと多くて4頭以上いるかもしれません。 
この流域でハクビシンが繁殖していることが確定しました。
ハクビシンは基本的にタヌキの溜め糞場に興味を示さず、横を通り過ぎるだけです。


2022/07/26

川岸で死んだ魚を漁る2羽のハシブトガラス(野鳥)

 

2022年5月下旬・午後15:05頃・晴れ 

川の対岸で2羽のハシブトガラスCorvus macrorhynchos)が集まり、何か死骸をガツガツと嘴に詰め込んでいました。 
おそらく川岸に打ち上げられて腐りかけた川魚の死骸を見つけたのでしょう。 
左の個体Lは対岸でカメラを向けている私を露骨に警戒しているようで、大きな餌を咥えたまま飛び去りました。 
上流へ少し飛ぶと、川岸の倒木に止まりました。 
奥の河畔林ではニセアカシア灌木の白い花が満開に咲いています。 
ハシブトガラスLは両足を揃えてピョンピョン跳んだりトコトコ歩いたりして、丸木橋のように倒木を渡ります。 (ハシブトガラスのトコトコ歩きは珍しいです。)

更に上流へ少し飛ぶと、別の倒れかけた木に止まり直しました。 
この止まり木で、ハシブトガラスLは白い泥状の糞をダラっと排泄しました。(@0:26) 
どうしてもメニューを知りたくて私がカラスの口元にデジタルズームインした途端に、ハシブトガラスLはまたもや詮索を嫌って上流へ飛び去り、見失いました。 
Lの後からRも追いかけるように、一緒に飛んで行きます。 
ハシブトガラスRは、餌を詰め込んだ喉袋が大きく膨らんでいます。

この辺りの川岸は治水のためのコンクリートで護岸されていません。
土の崖や砂利、年季の入った倒木など自然な状態が保たれていて、短い区画でも貴重な環境です。
 

2022/07/25

河畔林の溜め糞場で毎晩脱糞するホンドタヌキ【暗視映像:トレイルカメラ】

前回の記事:▶ 春の河畔林でホンドタヌキが溜め糞場に排便する夜【暗視映像:トレイルカメラ】

2022年5月中旬〜下旬 

河畔林の溜め糞場rvを無人センサーカメラ(トレイルカメラ)で監視しています。 
ホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が4夜連続で用を足しに来てくれました。 
利用頻度が急に増えたのはどうしてでしょう? 
繁殖行動と関係があるのでしょうか? 
溜め糞場の下草が生い茂るようになり、安心して用が足せるようになったのかな? 
夜行性のタヌキは暗闇で排泄するのに、溜め糞場の周囲の環境に神経質というのも不思議な話です。 

シーン1:5/20・午前3:03 
冒頭から画面の左下を向いて排便中でした。 
鼻面が尖って精悍な顔つきです。 
夏毛のたぬきは痩せて見えるようです。 
左下に立ち去ると、林床に黒い糞が残されていました。 

シーン2:5/21・午前0:02 
前夜と同じく左下を向いて脱糞中でした。 
溜め糞場の林床から生えたイタドリの茂みの下にタヌキの顔が隠れてしまいました。 
排便中のタヌキ目線からはトレイルカメラの赤く光るLEDが見えなくなり、好都合かもしれません。 
ところが、左下に立ち去る間際に地面の匂いを嗅いでいたタヌキがふと見上げてトレイルカメラの存在に気づいてしまいました。 
トイレを盗撮する隠しカメラの存在を一体どう思っているのか、タヌキに本音を聞いてみたいところです。

シーン3:5/21・午前3:40 
珍しく画面右上を向いて排便していました。 
排便の方角に個体差があれば面白いのですけど、残念ながら私にはタヌキの個体識別ができていません。 
今回は肛門から脱糞する瞬間が撮れていました。 
黒くてやや軟便でした。 
すっきりしたタヌキは、ニセアカシア立木の奥へ姿を消しました。 


※ 実は夜明けにもう1回タヌキが来たのですけど、別の記事に改めて書きます。 


シーン4:5/21・午後20:17 
画面の右上を向いて排便すると、右上に立ち去りました。 


シーン5:5/22・午後20:43 
画面の左下を向いて脱糞中に見上げてカメラ目線になりました。 
立木の間をすり抜ける手前で振り返り、カメラを気にしながら身震いしました。 
やがて立木の奥を右へ立ち去りました。 


シーン6:5/23・午後21:04 
ペアで行動するタヌキのうち、先導する個体がカメラの前を横切ったのを撮り損ねたようです。 
トレイルカメラがようやく起動すると、2頭目が画面の左下から登場しました。 
いつもの溜め糞場を跨ぐと、立ち止まって身震いしました。 
右上を向いて排便すると、珍しくUターンして来た方へ引き返しました。 


シーン7:5/23・午後23:00 
珍しく右下を向いて排便中でした。 
顔は画角の外で見えません。 
そのまま右上へ立ち去り、最後まで顔を見せてくれませんでした。 


個体識別できないことには、計何頭のタヌキがこの溜め糞場rvを利用しているのかも分かりません。
登場する時刻も規則性があるようで無いようで、よく分かりません。

実は5/23を最後に、タヌキ達はこの溜め糞場rvでなぜか排便しなくなりました。




【おまけの動画】
理想を言えば、タヌキを一時捕獲してマイクロチップを埋め込み、厳密に個体識別したいところです。
しかし素人には手が出せません。
最近、犬の鼻紋で個体識別できるという話をBBCニュースで知りました。
スマホで飼い犬の鼻を接写すれば個体識別してくれるアプリ(WEBサービス?)があるのだそうです。
タヌキもイヌ科ですから、同じことができるかもしれません。
しかし、野生のタヌキが鼻面をカメラのレンズに近づけてくれるように餌で釣って教え込む必要がありそうです。

"Dog nose prints could help identify missing pets – BBC News"




2022/07/24

トンネルの天井に独りうずくまるコウモリ【暗視映像】

 

2017年9月中旬・午後17:35頃(日の入り時刻は午後17:43) 

真っ暗なトンネルの天井に横方向のヒビ割れがあり、そこに単独のコウモリが逆さまになってうずくまって(天井にしがみついて)いました。 
天井から足でぶら下がる体勢でないのは珍しいと思い、動画で記録しました。 
赤外線の暗視カメラで撮ると、薄目を開けて私を見ています。 
夜行性のコウモリは昼間に寝ていますが、日没直前なのでそろそろ覚醒するようです。 
この映像でコウモリの種類を見分けられる方がいらっしゃいましたら、教えてください。 

最後、コウモリの近くに潜んでいた蛾が天井を歩き去りました。 
トンネル内を飛ぶ蛾はコウモリの餌食になりそうですけど、コウモリの昼ねぐらの近くまで来れば逆に安全なのかもしれません。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

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