2023/11/18

巣穴に近づくニホンアナグマ♂をワンワン♪鳴いて追い払う♀【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年4月下旬

二次林にあるニホンアナグマ♀(Meles anakuma)の営巣地(セット)を自動センサーカメラで監視しています。 
新機種のトレイルカメラを追加して、2つのアングルから2つの巣穴LRを狙うことにしました。 


シーン1:4/22・午後18:51・気温6℃(@0:00〜) 
今晩も♂が求愛しにやって来て、右の灌木林へ入りました。 
♀が発情したかどうか、頻繁に確かめないといけないのです。
林縁に佇み、手前の巣口Rの様子を伺っています。 

ちょうどその時、外出していた♀が獣道を通って(画面の下端から)セットに早足で帰ってきました。 
手前の巣穴Rに入ろうとしたら、近くに♂が来ていることに気づきました。 
♀は巣口Lで身を伏せて、夜這いに来た♂と対峙します。 
このとき♂による求愛声は聞き取れませんでした。 
強気の♀が少し前進すると、♂は退散しました。 
♀は身震いすると手前の巣口Rに戻り、体をボリボリ掻いたり辺りを警戒したりしています。 
ようやく♀が入巣Rすると、懲りない♂が右奥の灌木林からセットに戻って来ました。(画面の赤丸) 
今度は♀の巣穴に近づかず、林内を右に立ち去りました。 


シーン2:4/27・午前3:46・気温5℃(@1:21〜) 
5日後の未明にセットの奥で♀が佇んでいます。 
身震いしてから向きを変え、右の林内へ立ち去りました。 
セットの主である♀は、左右の目の大きさが違うという分かりやすい特徴があるので見分けられます。(右目<左目) 
このとき茂みの奥に別個体♂の白い目が光っています。(画面の2つの赤丸) 
♀が林縁からセットに戻って来ました。 
手前の巣穴Lの手前でキッと振り返り、♂の方を睨みつけました。 
このとき♂が求愛の鳴き声を発したかどうか、聞き取れませんでした。 
♀が奥へ猛然と突進し、♂を追い払いました。 
このときワンワン♪とイヌが吠えるような鳴き声を発しました。 
これがアナグマが威嚇(喧嘩)するときの鳴き声なのでしょう。 

♀は深追いしないで手前の巣穴Rにすぐ戻ってくると、身震いしてから入巣Rしました。 
このとき実は、♂が早くも未練がましく戻って来ており、奥の茂みの隙間から白い目が光っています。(画面の赤丸) 
アナグマ♂の行動をストーカーのようにしつこいと思うか健気と思うかは見る人次第でしょう。
強風が吹くと、トレイルカメラを固定した灌木が左右に大きく振動します。 


シーン3:4/27・午後3:56・気温10℃(@2:34〜) 
約10分後、♂が再び奥から現れ、一旦いつものように右の二次林へ向かいます。 
ちなみに気温のデータは異常値で信用できません。 
暗視動画を撮影中はトレイルカメラ自体が発熱するので、外気によって冷めるまで時間を開けないといけません。 

♂は地面の匂いを嗅ぎながら、ゆっくり手前の巣穴Rに近づきます。 
慎重に巣口Rを覗き込むも、中には入れず、慌てて身を翻して手前に逃走しました。 
巣内の♀に追い払われたのでしょう。 
このとき♂による求愛声も♀による威嚇の鳴き声も聞き取れませんでした。 


シーン4:4/28・午後20:31・気温14℃(@4:15〜) 
6日後の晩に、手前の巣穴Rのすぐ横に♀が座っていました。 
巣口Rを覗き込んだだけで中には入らず、左の方を見ています。 
急にワンワン♪と威嚇の鳴き声を発しながら、左へ突進しました。 
セットの近くまで来ていた♂を追い払ったのでしょう。 
♀はすぐに左から戻って来ると、入巣Rしました。 

今回の♀は左右の目が同じ大きさなので、ヘルパーかもしれません。



※ アナグマの鳴き声が聞き取れるように、動画の一部は編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 



ハルザキヤマガラシの花で採餌するクロマルハナバチ創設女王

 

2023年4月下旬・午後15:30頃・晴れ 

堤防路に咲いたハルザキヤマガラシの群落でクロマルハナバチ♀(Bombus ignitus)が訪花していました。 
時期的にワーカー♀ではなく創設女王だと思います。 
この組み合わせは初見でした。 

ハルザキヤマガラシの花序に止まると、蜂の体重で花柄がしなります。 
口吻を伸ばして吸蜜する女王蜂の後脚をよく見ると、花粉籠は空荷でした。 

ところで、菜の花の周囲を高速で飛び回っている(群飛?)微小な昆虫は何でしょうか? 
ハイスピード動画で撮れば分かったかもしれませんね。

2023/11/17

小川の丸木橋を渡るホンドテン【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年4月下旬 

小川に架かる天然の丸木橋を自動センサーカメラで見張っていると、真夜中にホンドテンMartes melampus melampus)が登場しました。 
画面の手前から奥に向かって小川が緩やかに流れています。 


シーン1:4/28・午前0:00 
テンが丸木橋を伝って右岸から左岸へ渡りました。 
前回のイタチよりも体長が大きいので、私にもテンだと分かりました。 



シーン2:4/28・午前0:05 
約4分後に再びテンが右岸から左岸に丸木橋を渡りました。 
別個体だとすれば、♀♂つがいが互いに少し離れて活動しているのでしょうか。 
もしも同一個体なら、小川の少し下流にある別の丸木橋(倒木)を伝って右岸に戻って来た可能性もあり得ます。 

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施して明るく加工しています。


今泉忠明『イタチとテン』を読んでいたら、丸木橋を渡るテンの習性について書いてありました。
テンを専門にとる猟師は、テンが渓流沿いを徘徊し、倒木などが倒れ掛かってできた自然の丸木橋などを渡る性質があることを知っており、猟師はそうした倒木などをあらかじめ一掃し、新たに一本橋をかけ、テンがそれに慣れて渡るようになった時を見計らってトラバサミやくくり罠を仕掛ける。 (p105より引用)



山中の泉に沈んだアカマツの落枝に産み付けられたトウホクサンショウウオの卵嚢

 

2023年4月中旬・午後13:30頃・晴れ 

里山の根雪がすっかり溶けたのを見計らって、山中から地下水が湧き出る水場へ久しぶりの定点観察に行きました。 
岸辺のあちこちにゼラチン質の巨大な卵嚢が幾つも産み付けられていました。 
この泉にはトウホクサンショウウオHynobius lichenatus)生息していることが分かっているので、おそらくトウホクサンショウウオ♀が最近産み付けたばかりの卵嚢でしょう。 



岸辺の浅い水中に産み付けられた大きな卵嚢を右手で掬い上げてみると、ブヨブヨの触感で捉えどころがありません。 
くるんとカールした勾玉のような形状でした。 
岸辺の卵嚢は何にも固定されておらず、水底にゴロンと転がっているだけです。 
胚発生が少し進んでいたものの、まだ自発的な動きはありませんでした。 

サンショウウオには溜まり水など流れのない水(止水)に産卵するものと、産地の谷川など流れのある水(流水)に産卵するものがいる。(秋田喜憲『石川県能登宝達山のサンショウウオ物語:サンショウウオに魅せられて40年』p12より引用)

撮影現場は水の流入および流出があるものの、どちらに分類されるかと言えば止水域です。 

wikipediaによれば、トウホクサンショウウオは
雪解けを迎える3月から6月が繁殖期で、止水域に20-100個でひとかたまりの卵を産む[4]。

実は、池畔の崖に立っていたアカマツが冬の間に積雪の重みに耐え切れず真っ二つに折れてしまい、池の中にアカマツ倒木の枝が突き刺さっていました。 
(あるいはひょっとすると、落雷を受けたのかもしれません。)
水温が低いために、松葉が枯れずに緑色のままです。 
水中のアカマツ落枝にもトウホクサンショウウオの卵嚢が多数産み付けられていました。 
落枝ごと水中から外に引き上げてみると、卵嚢は自重で細長く垂れ下がり、印象がまるで変わりました。
卵嚢がちぎれることはありませんでした。 
アカマツの枝先や針葉に卵嚢が固定されているようです。 

トウホクサンショウウオの産卵シーンを観察できず、残念でした。 
来年以降の宿題として持ち越します。
もっと残雪のある早春に来る必要がありそうです。
この日はトウホクサンショウウオの成体を1匹も見かけませんでした。 
既に繁殖を終えて陸地に帰ったのか、それとも私を警戒して水中に逃げ込んだのか、分かりません。

水場でヤマアカガエルの卵塊が見つかるかと期待して山を登って来たのに、意外にも全くありませんでした。 
この泉でヤマアカガエルは繁殖しないのでしょうか? 
それとも、今春は大量のアカマツ落枝で池の水面がほとんど埋め尽くされたせいで産卵できなかったのかもしれません。

それから、アズマヒキガエルの卵塊も見つかりませんでした。 
ヒキガエルの繁殖期(カエル合戦)にはまだ時期が早そうです。 

水場に無人カメラを設置してサンショウウオやカエルの産卵シーンをなんとか撮影したいところです。
しかし両生類は変温動物のため、いくら激しく動き回ってもトレイルカメラのセンサーが反応してくれないのが問題です。 

ひょっとしたら水中の落枝をそのままにした方が、トウホクサンショウウオは捕食を免れてよく育つのかもしれません。 
しかし放置すると野鳥や野生動物が水場として利用しにくそうなので、撮影後はアカマツの倒木や落枝を撤去しました。 

ところで、動画撮影中に周囲の雑木林からツツピーツツピー♪というシジュウカラ♂(Parus minor minor)の囀りさえずりが繰り返し聞こえます。 

本当はトウホクサンショウウオの卵嚢を採取して持ち帰り、飼育してみたいところです。
あれこれ手を広げ過ぎてしまい、忙しくてとても余力がありません。 
できる限り定点観察に通うことにします。
調べてみると山形県のトウホクサンショウウオは 準絶滅危惧種(NT)に指定されているので、採集は控えるべきかもしれません。


同じ山系で雪解け水が溜まった別の池でもトウホクサンショウウオ♀が産んだと思われる卵嚢を先日見つけています。




そちらの池は標高が低くて日当たりも良いので、水温が高そうです
産卵時期も少し早く、胚発生も早く進行するでしょう。

それに対して、雑木林に囲まれた山中の水場は標高が高くて日当たりが良くありません。
しかも地下水の湧き水は夏でも冷たい(水温が低い)ため、トウホクサンショウウオの胚発生はゆっくり進行すると思われます。




【追記】
ネットで調べ物をしていたら、興味を引く文献を見つけました。
藤原愛弓, and フジワラアユミ. "宮城学院女子大学構内における準絶滅危惧種トウホクサンショウウオの産卵地の発見と個体数の推定." 宮城學院女子大學研究論文集 130 (2020): 47-57.
ありがたいことに、全文PDFがダウンロード可能です。
ざっと斜め読みしてみると、私の観察とそっくりの産卵環境が報告されていて驚きました。
MG 産卵地の周囲や水底には、周辺に生育する落葉・常緑広葉樹の落ち葉が厚く堆積しており(写真 4)、主に樹幹部から落下してきたと思われる枯れ枝や数本の倒木が、MG 産卵地の中の数か所に半分没した状態で確認できた。
 卵嚢が多く産み付けられていた場所は、倒木の下(写真 5)や木の枝(写真 6)であった。
広葉樹のみならず、アカマツの枝や葉にも産み付けられていた(写真 7)。同所的に最も多くの卵嚢が産み付けられていたのは倒木の下であり、3 月 19 日には水中に半分没した倒木の側面から下面にかけて、計 24 個の卵嚢が確認された。一方で、落ち葉が堆積した場所に、そのまま産み付けられている卵嚢も確認された。


【追記2】

平凡社『日本動物大百科5:両生類・爬虫類・軟骨魚類』を紐解いてトウホクサンショウウオの産卵生態について調べると、

透明でバナナ状の卵のうの表面に多数のしわがある点で、トウキョウサンショウウオやクロサンショウウオと区別できる。

 3〜6月の 雪どけのころに、繁殖個体が止水に集まり産卵する。止水といっても、(中略)山間の細流のよどみなどのようなわずかに流れのあるところが好まれる。♀は水中の石の下の枯れ枝などに1対の透明な卵のうを産みつける。1匹の♀が産む卵の大きさや卵数は地域により大きく異なるが、直径2.4〜3.2mmほどの卵を20〜100個産卵する。(p13より引用)

卵嚢表面の皺については、私が撮った写真でも確認できます。 

2023/11/16

春の繁殖期に2頭のニホンアナグマが巣穴の近くで出会っても穏やかに過ごす理由とは?【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年4月中旬・午前0:31 

ニホンアナグマ♀(Meles anakuma)の営巣地(セット)を自動センサーカメラで監視しています。 
真夜中に手前の巣穴Rから出た個体aが右の林縁に居ます。 
もう1頭bが奥を右にゆっくり歩いていきます。 
aが身震いしてから奥に行ってbと合流し、二次林の中に向かったようです。 
死角に入ったシーンは退屈なので、5倍速の早回し映像に加工しました。 

しばらくすると、右から戻ってきました。 
 手前の巣穴Rに近づいたところで、録画が尻切れトンボで打ち切られました。 (入巣Rシーンが撮れず。) 
もう1頭も奥から戻って来ました。 

これまで、巣穴の主である♀が夜這いに通う♂を激しく追い払うシーンを何度か見てきました。 
それに対して、今回の映像はのんびり平和なニアミスでした。 
撮影当時はその理由がさっぱり分からず首をひねっていたのですが、今になって見直すと解釈できるようになりました。 
今回登場した2頭は成獣の♀♂ペアではありません。 
普段から同じ巣穴に住んでいる母親とヘルパーの組み合わせだから、巣外で出会っても敵対しないのです。 

岩波生物学辞典 第4版』によると、
(子守行動とは)同一社会集団内で,母親以外の個体が幼児や子の保護・世話をすること.この行動をする個体をヘルパー(helper)という


ヘルパーが助ける相手は自分の両親か兄姉などの血縁個体であるのがふつうで,その場合には養育の成功が自分の()包括適応度の向上に結びついていることになる.また血縁関係がない場合でも条件の良い生活環境に住むことで生存率が高くなったり,なわばりを継承しやすくなるなどの利益を得ていると考えられる. 


アナグマ関連の本を読むと、ニホンアナグマのヘルパーは若い息子♂だとされているのですが、この動画でヘルパーの外見は♀タイプです。 
成体♂に性成熟するまで、若い♂の外見は♀と似ているのかな? 
それとも通説に反して、若い娘♀も母親のヘルパーになり得るのかもしれません。 
股間の外性器や乳首を見るまで、私には性別をしっかり見分けられません。 

※ 動画編集時に自動色調補正を施して明るく加工しています。 

今はトレイルカメラの設置アングルを試行錯誤しているところです。 
後に母親♀とヘルパーの仲睦まじい様子を好アングルからしっかり撮れるようになったので、お楽しみに。(映像公開予定)


河川敷でオニグルミの堅果を拾って持ち去るハシボソガラス(野鳥)

 

2023年3月下旬・午後15:45頃・晴れ 

早春の河川敷で枯れた芝生に覆われた遊歩道を1羽のハシボソガラスCorvus corone)が餌を探してうろうろと歩き回っていました。 
河畔林のオニグルミの並木道には、秋に落ちた堅果が未だ少し残っているようです。 
野ネズミやリスなど、クルミを貯食するライバルの野生動物が居るはずですが、春まで見逃されてきた落果なのでしょう。

近づく私に気づくと、カラスは逃げ腰になりました。 
私が立ち止まると警戒を解き、オニグルミの落果を嘴で拾い上げました。 
嘴で軽くつついたり咥え直してから、クルミの堅果を持って右へ飛び立ちました。 

逆風に煽られながらも堤防を飛び越えて市街地の方へ向かい、見失いました。 
胡桃の実をどこかに隠す(貯食)つもりなのか、それとも殻を割って中身を食べるつもりなのでしょう。

2023/11/15

笹藪の溜め糞場で体を掻きむしるホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年4月中旬・午前0:51・小雨

小雨がぱらつく深夜にホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が単独で笹薮の溜め糞場rpにやって来ました。 
溜め糞の匂いを嗅ぎながら、右後脚で痒い脇腹をボリボリ掻いています。 
あいにくトレイルカメラの電池が消耗していて、その後は細切れの映像になってしまいました。 
よほど痒いのか、タヌキは排便しないでひたすら毛皮を掻きむしっています。 
今度は左後脚で脇腹を掻いています。 

冬毛から夏毛に生え変わる途中で痒いなのかな? 
それとも、疥癬ダニ(ヒゼンダニ)に感染しているのではないかと心配です。 
今のところは激しい脱毛もなく、健康体の毛皮に見えます。 


 関連記事(7年前の撮影)▶  


つづく→

ハナズオウの花でクマバチ♀が飛び回り採餌【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年4月下旬・午後15:05頃・晴れ

民家の畑の一角に植栽された落葉灌木に見慣れない赤紫色の花が満開に咲いています。 
落葉したまま若葉は全く出ていないのに、マメ科に特有の豆果が枝に未だ残っています。 
名前を調べてみると、中国原産のハナズオウと知りました。
キムネクマバチ♀(Xylocopa appendiculata circumvolans)がハナズオウに訪花していました。 
マメ科の蝶形花に正当訪花を繰り返し、採餌しています。 
口吻を伸ばして吸蜜するクマバチ♀の後脚を見ると、花粉籠は空荷でした。 
ハナズオウの花粉は少ないのでしょうか。 

花から飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:49〜) 
後半(@4:45〜5:50)に暗転部分がカットされないまま長々と流れるのは、動画編集のうっかりミスです。


関連記事(同所同日の撮影)▶ ハナズオウの花蜜を吸うクマバチ♂

2023/11/14

里山の溜め糞場で排便するニホンカモシカ【トレイルカメラ】

 



2023年4月中旬 

里山でスギ植林地の上端部に残されたニホンカモシカCapricornis crispus)の溜め糞場srを自動センサーカメラで見張っていると、ようやく待望の証拠映像が撮れました! 


シーン1:4/11・午前6:11・気温6℃・(@0:00〜)日の出時刻は午前5:08。 
早朝に右から歩いて来たカモシカが手前の溜め糞srの匂いを嗅ぐと、左向きのまま立ち止まりました。 
ちらちらとカメラ目線になりつつも、立ったまま糞粒をポロポロと大量に排便しました。 
脱糞中は尻尾を少し持ち上げています。 
用を足すと左下に立ち去りました。 
残念ながら股間の肛門や外性器は見えず、カモシカの性別は不明です。 
ちなみに同じ溜め糞場srで排尿シーンも撮れたのですが、その体勢から♂が来ていることが分かっています。 



トレイルカメラをもう少し左に向けて設置すれば良かったですね。 
それでも、念願だった野生カモシカの排便シーンが遂に撮れて、感無量です。 


シーン2:4/14・午後・(@0:55〜) 
3日後に山を登り、現場入りしました。 
トレイルカメラと同じアングルから現場検証を始めましょう。 
撮影中は気づかなかったのですが、動画の冒頭でカメラのレンズの近くをハエが飛び回っていました。 
獣糞に集まる食糞性昆虫の活動が再開したことを示しています。 
奥の斜面には未だ少しだけ残雪があります。 

スギの落ち葉が敷き詰められた林床の溜め糞場srには新旧の糞粒が大量に残されていました。 
3日前に残された新鮮な糞粒は黒く艶があります。 
個々の糞粒は歪んでいたり潰れていたり、形がまちまちでした。 
排泄から日にちが経つと糞粒は色褪せ、黒から茶色になります。 
糞塊の横に私の右手を広げて写し込み、大きさの目安としました。 
スギ大木の右下に残る最大の糞塊が最も古いようです。 
これが全て1頭のニホンカモシカが残した糞塊なのか、それとも複数個体が溜め糞場srを共有しているのか、知りたいところです。

※ いつもの私の悪い癖で、現場検証の撮影ではカメラを忙しなく振り回してしまい、酔いそうな動画になってしまいました。 
もっとゆっくりゆっくりカメラを動かさないといけません。 
苦肉の策として、再生速度を70%に落としたスローモーションに加工してお届けします。 
落葉落枝を踏みしめる足音が間延びしているのはそのためです。 


ニホンカモシカの排便行動について知りたい疑問は未だ山ほどあり、これから面白くなりそうなのに、本プロジェクトを泣く泣く打ち切りました。 
限られた台数の撮影機材でやり繰りするとなると、プロジェクトに優先順位を決めないといけません。 
アナグマ営巣地のプロジェクトに回すため、カモシカ溜め糞場srのトレイルカメラを撤去することにしました。(選択と集中) 

カモシカが夏も冬と同じ溜め糞場srに通って排便するのなら、糞虫の活動を観察したいところです。 
しかし私が定点観察に通っても、夏にはカモシカの新鮮な糞粒が見つからなくなりました。 
(スギ大木の右下で、茶色くなった古い糞粒だけがいつまでも残っていました。)
気温の高い夏は糞虫の活動が活発ですから、排便後すぐに糞虫が地中に埋めたのかもしれません。 
それともニホンカモシカが溜め糞場srに来なくなったのかな? 
いずれまたトレイルカメラを設置し直して、上記の疑問について必ずや決着を付けるつもりです。


休耕田の野焼き【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年4月中旬・午後14:40頃・晴れ 

広大な田園地帯の一角で野火が燃えていました。 
休耕田の中央部に農家の人が灯油を一直線に撒いてから、意図的に火を放ったようです。 
強風に煽られて枯れた草や藁が激しく燃え、着火点(線)から両側に延焼していきます。 
私が子供の頃には田んぼでよく野焼きが行なわれていた記憶があるのですが、久しぶりに見ました。 

激しく燃え盛る火炎の動きを240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@3:15〜)
まるで生き物のような炎に魅せられて、長々と撮影してしまいました。
火のスローモーションはずっと見てられますね。 
黒い燃えカスが熱い上昇気流に乗って舞い上がります。 
強風で火の粉が周囲に飛んで(山)火事の原因になりそうなら119に通報しないと…と心配で見守りましたが、広大な田園地帯の真ん中なので近くには人家もありません。 

枯草が素早く燃え尽きた焼け跡には黒々とした灰が残り、そのまま田んぼの肥灰こえはいとなります。 
野焼きしなければ、枯れ草を刈り取って土に漉き込む作業が面倒になるのでしょう。
風が強い日だったので、野放図に延焼するのではないかと心配でしたが、無事に自然鎮火して一安心。 
野焼きを見張るヒトが誰もおらず、消火器や水を用意してないのは、素人目にも危なっかしく写りました。 
そもそも野焼きは無風の日を選んでやるべきでしょう。

近年の異常気象で雨不足の夏に頻発する山火事は、人間社会に甚大な被害をもたらす悪(天災・人災)とされています。
しかし落雷などで自然発生する山火事は、自然の摂理でもあります。 
定期的に火入れをする原始的な焼畑農業も自然破壊どころか、(ある条件下では)むしろ持続可能だったりします。

山火事による撹乱の生態学はなかなか面白いテーマです。 
今回は地表の枯れ草だけがさっと燃えたので、地中に埋没した種子に高温は伝わっていないはずです。 
野焼きの後にどんな先駆パイオニア植物が生えてくるか植生の遷移を調べたかったのですが、この区画は後に水稲栽培の水田になっていました。 
草灰の肥灰だけでは充分ではないので、化学肥料も投入したはずです。
この区画は後にヨシ原が再生しました。
ガマセイタカアワダチソウも混じって生えました。
ヨシ、ガマなどは湿地に生える抽水植物です。
休耕田だと思ったのは私の勘違いで、田んぼの隣の区画にある小さな湿地帯(湿原)でした。
(水田の端にヨシ原が残されています。)

【参考】
新山恒雄『休耕田で群落遷移を追う』(『現代生態学とその周辺』p284〜291に収録)


藤井一至『大地の五億年:せめぎあう土と生き物たち』は近年稀に見るエキサイティングな名著(ベストセラー)です。
第3章に「酸性土壌と生きるには」と題した一節があり、野焼きや焼畑を科学的に解説していました。
特に勉強になった記述を抜書しておきます。

草木灰はカルシウムやカリウムなどのアルカリ成分を含み、土の酸性物質を中和する中和剤となる。焼畑農業は、ヒトの酸性土壌への適応術ともいえる。
 草木灰は即効性のある中和剤だが、雨に溶けて流されやすいため、有効期間は短い。

人口に対して広い森林さえあれば、焼き畑は持続的な伝統農業である。(中略)焼畑農業が時に環境破壊となる問題の本質は、人口増加である。その土地が持つ焼畑による人工扶養力を超えてしまうのだ。

 焼畑農業そのものは、酸性土壌へのヒトの適応戦略として、生態学的にも理にかなった仕組みである。しかし、どんな農業にもルールがあり、扶養できる人口には限界がある。


関連して、アンドルー・C・スコット『山火事と地球の進化』という本も出ているようです。


春の強風のせいで私が立っているだけでも体勢がぐらついてしまい、手持ちカメラによる撮影では手ブレが生じてしまいます。 
野火があっという間に燃え広がったので、三脚を使う余裕がありませんでした。 
動画編集時に手ブレ補正処理したらだいぶ改善しました。
次に機会があれば、野火が燃え広がる様子を引きの絵の定点で微速度撮影するのも面白そうです。


【追記】
2024年4月22日のNHK山形放送局「山形県のニュース」によると、
産業廃棄物処理法では、野外で廃棄物を燃やすことは原則、禁止されていますが、県は「農業などやむを得ない場合は、事前に消防署に届け出を行い、消火用の水が入ったバケツなどを準備してほしい」としています。

その上で、県は、強風や空気の乾燥時にたき火や野焼きをしないこと、枯れ草の近くなど火災が起こりやすい場所ではたき火をしないことを呼びかけています。

また、たき火などをするときは、その場を離れずに完全に火を消すことなど、火の取り扱いに十分注意するよう呼びかけています。




↑【おまけの動画】
"Why Only Earth Has Fire" by PBS Eons 
火が存在することが知られている惑星は宇宙の中で地球だけです。
生命(シアノバクテリア)の誕生によって初めて地球上で火が燃えるようになり、その後は山火事に適応した陸上生物(特に植物)の進化が始まった、という実に見事なストーリー建てのプレゼンです。


2023/11/13

ニホンアナグマ♀の巣穴に出入りするヘルパーと夜這いに通う♂【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年4月中旬〜下旬

二次林にあるニホンアナグマ♀(Meles anakuma)の営巣地に設置したトレイルカメラの映像記録です。
当時は何が起きているのかよく分からなかった雑多な動画をまとめただけです。
今になって見返すとアナグマの性別がなんとか見分けられるようになり、少し解釈できるようになりました。



シーン1:4/13・午後23:54・(@0:00〜) 
真夜中に1頭のアナグマ♂が奥の巣穴Lの周囲をうろついています。 
巣口Lを覗き込んだものの、中には入らず左に立ち去りました。 
しばらくすると、左から戻ってきました。 
手前の巣穴Rに近づいたところで1分間の録画終了。 


シーン2:4/14・午前0:38・(@1:00〜) 
日付が変わった深夜にアナグマ♀が奥からセットに戻って来ました。 
この♀個体(若い♂かも?)は左右の目の大きさに違いはなく、正常に見えます。 
この個体がヘルパー(前年に生まれた子供)で、左右の目の大きさが違う♀が母親だと考えています。 
どうやらこの営巣地(セット)には、少なくとも2頭の♀が住んでいるようです。 

手前の巣穴Rにしっかり入巣したものの、後退して(巣内の土を掻き出しながら?)再び外に出てきました。 
巣口Rを改修
巣口Rの近くで座り込み、体を曲げて痒いところを甘噛みしています。(毛繕い) 


シーン3:4/14・午前0:53・(@1:53〜) 
奥の巣穴Lの周囲をひたすら徘徊しているのは、ヘルパー♀かな? 


シーン4:4/20・午前3:38・(@2:31〜) 
夜這いに来た♂がセットの奥をうろついています。 
右の二次林に入ってしばらくすると、戻ってきました。 
手前の巣穴Rを覗き込むだけで入巣せず、すごすごと右へ引き返しました。 
このときは巣内の♀が♂を撃退しませんでした。 


シーン5:4/20・午前3:40・(@3:20〜) 
♂が巣口LR付近の地面の匂いを嗅ぎ回り、ひたすらウロウロしています。 


シーン6:4/20・午前4:01・(@3:59〜) 
画面中央の林縁で♂が毛繕いしているようですが、手前の枝葉の陰でよく見えません。 
右奥の二次林の林縁をぶらついています。 


シーン7:4/20・午前4:04・(@4:27〜) 
左奥に立ち去りました。 


シーン8:4/20・午前4:05・(@4:38〜) 
画面中央奥の林縁で♂が何か(採食?)しています。 
右の林縁からセットを見守ります。 
夜明け前の記録はここまでになります。 


シーン9:4/20・午後23:08・(@5:00〜) 
深夜に現れた♂が左奥のエリアを徘徊しています。 
立ち止まって身震い。 
奥の巣穴Lに侵入を試みたものの、諦めて左に立ち去りました。 


シーン10:4/21・午前2:49・(@5:42〜) 
日付が変わった未明に奥の獣道から♂が♀のセットに現れました。 
今回は巣口LRには近づかず、未練がましくセットに周囲をうろついています。 


シーン11:4/21・午前2:51・(@6:38〜) 
いつの間にか♂が回り込んで手前の巣穴Rに近づいて来ます。 
入巣Rしないで右の二次林に立ち去りました。 
その後、右の死角から♂が求愛する鳴き声が聞こえます。(@6:54〜) 
いわゆる「じぇじぇじぇビーム」です。 
♂が独特の求愛声を発しながら、右下から戻ってきて、♀の巣穴Rに近づきます。 
残念ながら、ここで録画が打ち切られていました。 


金子弥生『里山の暮らすアナグマたち:フィールドワーカーと野生動物』には「音声によるコミュニケーション」と題した章があり、少し参考になりました。
アナグマが音声によるコミュニケーションについても豊富なバリエーションを持っていることはあまり知られていない。 (p66より引用)
 ニホンアナグマでも、私の知る限り、ヨーロッパアナグマで報告されている唸り声、威嚇音、遠吠えは存在する。さらに交尾のときに♂が巣穴の前で♀を呼ぶ「ジジジジ…ジジジジ…」というささやき声もある。(p67〜68より引用)

アナグマの配偶行動について最も参考になったのは、福田幸広『アナグマはクマではありません』です。
 日本各地でアナグマの恋を観察しましたが、恋の季節はすんでいる地域によって少し違うようです。2月下旬ぐらいから始まり、4月中旬頃から下旬までに終わるようです。
 ♂は♀よりも広い範囲を行動圏としていて、1頭の♂の行動圏の中には複数の♀が生活しています。♂は♀よりひと足早く冬眠から目覚めて、自分の行動圏内にある巣穴を見て回り、♀の冬眠場所を特定するようです。♀は冬眠から覚めて少しすると巣穴で出産します。驚くことに出産後すぐに発情して交尾が始まります。(p50より引用)


※ 動画編集時に自動色調補正を施して明るく加工しています。 
今回は右の茂みが邪魔で、白飛びしています。 
今のところはトレイルカメラの設置アングルを試行錯誤しているところです。
これから初夏にかけて巣穴の周囲の灌木に葉が生い茂ると、ますます観察しにくくなることが予想されるので、それまでになんとかしないといけません。


餌場の雪解け田んぼに向かって飛びながら鳴く♪白鳥の群れ(野鳥)

 

2023年3月下旬・午後13:50頃・くもり 

白鳥の群れが次々と南へ向かって飛んで行きます。 
日本の越冬地からシベリアの繁殖地を目指して渡る北帰行ではなく、安全な餌場を探して飛来したようです。 
V字型の雁行陣で鳴き交わしながら飛んでいます。 
曇天でやや風が強い午後でした。 
私の上空に続けて飛来した白鳥は、6羽と8羽から成る2つの群れでした。

白鳥の行き先を追いかけると、広大な田園地帯(雪解けした刈田)で採食しているコハクチョウCygnus columbianus bewickii)の大群が居ました。 (映像公開予定)

※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。

2023/11/12

春の笹藪を夜にうろつくニホンノウサギ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年4月中旬 

草丈の高い笹薮の生い茂る河畔林でタヌキの溜め糞場rpをトレイルカメラで見張っていると、未明にニホンノウサギLepus brachyurus angustidens)が久しぶりに現れました。 


シーン1:4/6・午後15:30・(@0:00〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の様子です。 


シーン2:4/13・午前4:21・(@0:05〜) 
オニグルミ大木の背後から左に出てきたノウサギが笹薮をゆっくり左へ移動していきます。 
冬毛か夏毛か見分けられませんでした。 


※ 動画編集時に自動色調補正を施して明るく加工しています。

深夜の春山に浮かぶ謎の未確認生物(UMA)クモ?ミノムシ?【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年4月中旬 

里山でニホンカモシカの溜め糞場srに設置した自動センサーカメラに奇妙な物体、謎の未確認生物(UMA)が写っていました。 


シーン1:4/7・午後17:00頃・気温14℃・(@0:00〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の状況です。 
山腹に植林したスギ林の上端部で、斜面を下から見上げるアングルです。 
斜面の上の方には未だ残雪があります。 
画面中央の左寄りに立つスギの大木にはフジの太い蔓が寄り添っています。 
右下に見える太い落枝は、冬に積雪の重みで折れたスギの枝です。 


シーン2:4/11・午前3:00頃・気温5℃・(@0:05〜) 
深夜未明にカメラが起動すると、見えないぐらい細い糸で吊り下げられた白い小物体が空中で不規則な動きをしていました。 
周囲のスギの枝葉は激しく揺れていませんから、そよ風ぐらいの弱い風しか吹いていないはずです。 
まるで誰かがレーザーポインターを照射して悪戯しているようです。 
夜蛾の飛翔シーンではありません。 

謎の小物体は縦に細長い形状なので、ミノムシ(蓑虫)の一種でしょうか? 
スギの枝葉からしおり糸で懸垂下降したクモ(蜘蛛)、または何かの幼虫(イモムシ、毛虫)かもしれません。 
クモが腹端から糸を吹き流して、飛び去ろうとしている(バルーニング行動)途中なのかな? 

トレイルカメラが起動したということは、謎の小物体そのものが熱を帯びていることになります。 
早春の山中で越冬明けの虫が自ら発熱するとは、にわかには信じ難い話です。 
もし本当なら大発見です。
それとも、直前に恒温動物(鳥類や哺乳類)が素早く横切るなど何か別の原因で起動したセンサーカメラに偶然写っていただけかもしれません。 


シーン3:4/11・午前3:15頃・気温6℃・(@1:06〜) 
約15分後にトレイルカメラが再び起動したときにも写っていました。 
ニホンノウサギが画面の右下隅にちらっと登場した直後の映像です。 


ノウサギと謎の未確認生物(UMA)との関係が気になりますけど、互いに無関心でした。 
つまり、ノウサギが林床を通りかかっても、空中のUMAは逃げませんでした。
謎の小物体は相変わらず、空中で吊り下げられたまま不規則に揺れ動いています。 

かなり強引で無理があるのですが、なんとか他の仮説をひねり出してみました。 
生き物の行動ではなく、ただの光学現象(光の悪戯)かもしれません。 
赤外線の暗視カメラで野生動物を撮ると、瞳に反射して白く光って見えるだけでなく、乱反射した目の虚像が見えることがあります。 
今回も例えば、1羽のノウサギがカメラの真下の死角にずっと座っていて、月明かりまたはカメラの赤外線に反射した眼光がレンズにたまたま写っている、という可能性はどうでしょうか? 
謎の小物体の不規則な動きは、ノウサギの眼球の動きということになります。
全く瞬きしないのは不自然でしょうか。




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