2022/12/25

山の泉で育つトウホクサンショウウオ幼生をすくって見る

 

2022年8月下旬・午後12:35頃・晴れ 

夏でも冷たい湧き水(地下水)が流れ込む山中の泉で、珍しい水生動物を見つけました。 
これまでアズマヒキガエル幼生(オタマジャクシ)の大群を定点観察していたのですが、変態が完了して池から全て居なくなるまでサンショウウオ幼生の存在に気づきませんでした。 
岸辺の浅いところに居たのを咄嗟に素手で掴み取りました。 
小魚のように逃げるかと思いきや、その動きは鈍かったです。 
透明プラスチックのお魚観察ケース(13.5×3.5×7.0cm)に移してから、じっくり観察してみましょう。 
(映像はここから) 

後で図鑑などで調べると、トウホクサンショウウオHynobius lichenatus)の幼生でした。
生まれて初めての出会いです。 
山中を流れる沢の源流となる、こんな池に居るとは知りませんでした。
尻尾に黒い斑点模様があります。 
四肢が伸びていて、胸部の横に外鰓が張り出しています。 

山渓ハンディ図鑑9『日本のカエル+サンショウウオ類』でトウホクサンショウウオを調べると、
幼生は、秋までに変態して上陸する。(p167より引用)
wikipedia:トウホクサンショウウオによれば、
幼生ははじめは12-14mm程度の大きさで、動物性プランクトンや川エビ、水棲昆虫などを捕食する[4][5][2][3]。共食いをすることもある[2]。 多くの個体は生まれた年の秋までに40mmほどになって成体へ変態するが、なかには越冬して翌春まで幼体のものもいる[4][5]。

容器の底でじっと静止していて、容器を揺らしても無反応。
私が指を水中に突っ込んでしつこく触れると、ようやく泳いで逃げました。 
尻尾を左右にくねらせて小魚のように泳ぎます。 

容器の側面には定規の目盛が刻んであるので、容器越しに採寸することができます。 
真夏でも湧き水の水温が低いために、プラスチック容器の表面がすぐに曇ってしまいます。 
邪魔な結露を布で何度も拭き取りながら撮影しました。 
この日は温度計を持参せず、池の水温を測れませんでした。 

観察した後はトウホクサンショウウオ幼生を池に戻してやりました。(再放流) 
いつか飼育してみたいものです。 
安易に採集しても、真夏に生かしたまま険しい山道を下山して家まで無事に持ち帰れる気がしません。







0 件のコメント:

コメントを投稿

ランダムに記事を読む