2022/10/29

山で泉の水を飲むニホンザルと群れの遊動【トレイルカメラ】

 



2022年7月下旬・午後15:30頃

自動撮影カメラ(トレイルカメラ)で山中の泉を監視していると、ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の小群がやって来ました。 

対岸をゆっくりと右へ歩いて来た個体が、画面右端のギリギリで座り込みました。 
すぐに立ち上がると、右へ遊動して姿を消しました。 

それと入れ替わるように、雑草が生い茂る林道を左から別個体が登場しました。 
草が揺れる動きでニホンザルの行動を推理するしかありませんが、どうやら道草を食っているようです(採食)。 
周囲からニホンザルの鳴き声♪がかすかに聞こえます。 

15分後にカメラが再び起動すると、対岸で静かに水を飲むニホンザル♀が写っていました。(@1:20〜) 
頭を下げて水面に口を付けています。 
右に移動しかけたものの、池から流れ出る水路で立ち止まり、再び水を飲みました。 
水路を右に渡る際に長い乳首が見えたので、経産♀と判明。 
近くに子ザルが居ないのは、どうしたのかな? 

続いて、子ザルを腰に乗せた母猿♀が林道を左から登場しました。 
しかし水場に立ち寄るどころか見向きもせず、林道を右に遊動して行きました。 

奥の林の灌木が揺れ、別個体が林道を右に遊動。 
猿の鳴き声は聞こえなくなり、静かになりました。 

※ 古い機種で撮影すると、昼間の映像なのに色が失われてしまう症状が出てしまいます。
ほとんどモノクロの動画で見劣りしますけど、「無いよりマシ」と思って記録を残しておきます。




タヌキの溜め糞に群がるクロボシヒラタシデムシ、アカバトガリオオズハネカクシ、エンマコガネ?

 

2022年7月下旬・午後13:05頃・晴れ 

低山のスギ林道に残されたホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の溜め糞sで、せっせと糞玉を運んでいるオオセンチコガネの他にも様々な甲虫が糞塊に群がっていました。 

クロボシヒラタシデムシOiceoptoma nigropunctatum)の体表を白っぽいダニが徘徊しています。 

アカバトガリオオズハネカクシ(旧名アカバハネカクシPlatydracus brevicornis)も糞塊の上を走り回ったり下に潜り込んだりしています。
獣糞に大量発生するウジ虫を狩って捕食するのだそうです。
 
関連記事(1年前の撮影)▶ タヌキの溜め糞で徘徊するアカバトガリオオズハネカクシ
黒くて小さな丸っこい謎の甲虫も糞の下から這い出て来ました。 
これはエンマムシの仲間ですかね?
エンマムシは腐肉や糞便などの腐敗有機物食ではなく、そこに発生するクロバエ科、ニクバエ科、イエバエ科といった蛆(ハエの幼虫)の捕食者が多い。(wikipediaより引用)
このグループについて私は全く勉強不足で、エンマコガネとの違いもよく分かっていません。 
正体を突き止めるには採集して調べるしかありませんが、不潔な糞虫を持ち帰れる容器を何も持ってなかったので、困ってしまいました。
動画撮影を優先した私は、現場の糞塊を乱したくなかった、という理由もあります。

糞塊がときどき上下に大きく動くのは、下に潜り込んだ糞虫(センチコガネ、オオセンチコガネ)の仕業だと思われます。

2022/10/28

日没直後の黄昏時に水場を飛び回り始めたコウモリの群れ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2022年7月下旬

里山の泉をトレイルカメラで監視していると、夜な夜な飛び回るコウモリが頻繁に写ります。 
珍しく日没直後の黄昏時に飛来していました。 
まだ真っ暗闇ではなく、太陽の残照があります。 
気の早い個体というか、「早起き」の個体が水場に飛んで来たのでしょう。 

シーン1:7/28・午後19:04・日の入り時刻は午後18:54 
複数個体が池の上空を何度も往復し、いつも水面の特定の地点で一瞬だけ着水しています。 
捕食行動ではなく飲水行動(または水浴)だろうと私は考えているのですけど、結論が出ていません。 


シーン2:7/28・午後19:10 (@0:46〜) 
未だ完全に暗くなっていません。 (薄明)


シーン3:7/29・午後19:08・日の入り時刻は午後18:55 (@1:03〜) 
翌日も同じ時間帯(日没直後の黄昏時)にコウモリが現れました。 
雨上がりで、やや霧がかかっています。 
まだ真っ暗闇ではなく、太陽の残照があります。 




オオベンケイソウの花蜜を吸うフタモンアシナガバチ♀

 

2022年7月下旬・午後17:20頃・晴れ 

民家の庭先の花壇に咲きかけたオオベンケイソウフタモンアシナガバチPolistes chinensis antennalis)のワーカー♀が3匹、訪花していました。 
いずれも小型のワーカーで、レンズを近づけても逃げず一心不乱に吸蜜しています。 

多肉植物であるオオベンケイソウの肉厚で鋸歯のある葉を写して終わります。
関連記事(5年前の撮影)▶ オオベンケイソウの花蜜を吸うウラギンスジヒョウモン♀

2022/10/27

夜の水場に来たニホンアナグマ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2022年7月下旬・午後22:00頃 

トレイルカメラで監視している山中の泉にある夜、ニホンアナグマMeles anakuma)が初めて登場しました。 
対岸の水路(池からの湧き水が沢へと流れ出る地点)からやって来たものの、池には入水せずに岸へ戻りました。 
岸辺の草むらの匂いを嗅ぎ回っています。 
左岸に移動すると、そのまま左に立ち去りました。
残念ながら、水場で水を飲んだり水浴したりしませんでした。

赤外線の暗視映像ではアナグマの顔にある白黒縦縞が写りにくいのでしょうか? 
4本の足も黒いはずなのに、白っぽく見えます。
当地の個体群は毛の黒色色素が薄いのかな? 
別の地点(溜め糞場s)に設置したトレイルカメラでも、アルビノらしき白毛のアナグマが繰り返し写っています。 (映像公開予定)
同一個体のアルビノ?が水場まで遠出してきた可能性も考えられます。

※ 本来は1分間の動画を撮るように設定していたのですが、このときはカメラの電池が消耗していて、13秒間の短い映像しか撮れていません。 
数秒休んで電圧が少し復活するとすぐにまた熱源の動体検知でカメラが起動し、5秒間の録画で切れました。 
短いながらも限界まで記録を残し続けようとするトレイルカメラが健気です。 

雨夜にタヌキの溜め糞に飛来した蛾の謎【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2022年7月下旬・午前1:40頃・雨 

里山のスギ林道にある溜め糞場sをトレイルカメラ(自動撮影カメラ)で監視していると、雨が激しく降る深夜に夜行性の蛾が低空で飛来しました。 
そのまま着陸した場所が黒々と見えるホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の溜め糞だったのは、果たして偶然でしょうか? 
何をしているのか少し遠くてよく見えませんが、その後も溜め糞に留まっています。
雨宿りなら林道の真ん中ではなく、例えば道端の草むらの葉裏に止まるべきです。 
夜蛾がタヌキの糞便臭に誘引されて風下から飛来したのだとしたら、面白い話です。 
獣糞から吸汁してミネラル成分を摂取する蝶はさほど珍しくありません。
関連記事(同時期に同所で撮影)▶ ホンドタヌキの溜め糞から吸汁するイチモンジチョウ

しかし、蛾についてはあまり聞いたことがありません。 
このブログで過去の記録を遡ってみると、昼行性の小蛾を1例だけ観察していました。
関連記事(8年前の撮影)▶ 獣糞を舐めるキオビトビノメイガ(蛾)

※ 雨音が聞こえるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。

そもそも今回トレイルカメラが何に反応して起動したのか不明です。 
変温動物の蛾が飛来しても反応するはずがありません。
何か別の小動物(恒温動物)が一瞬だけ横切ったのに撮り損ね、たまたま蛾の飛来が録画されたのでしょう。

この溜め糞場sはタヌキとアナグマが共有していることが監視映像で判明しました。 
つまり、タヌキの糞とアナグマの糞が並んでいるのです。
食糞性の夜蛾がアナグマの糞ではなくタヌキの糞をあえて選択したのだとしたら、嗜好性の理由も気になります。


2022/10/26

夏の水田を闊歩するキジ♂(野鳥)

 

2022年7月下旬・午後17:30頃・晴れ 

私が夕方に田んぼの農道を静かに歩いていたら、近くに潜んでいたらしいキジ♂(Phasianus versicolor)が慌てて逃げ出しました。 
鳴かずに少し飛ぶと、隣接する水田に着地。 
(映像はここから。) 
キジ♂が水田を歩いて横切る間、イネの葉がキジの背丈よりも高く伸びているため、隠れて姿があまり見えません。 
畦道に登ると、畦道に沿って歩き去りました。 
畦道に生えたヨシはもっと高く伸びています。 

キジは歩行時に一歩ずつ頭部をしゃくるように動かしています。
 

ときどきキジ♂は立ち止まると、背伸びをして周囲を見渡します。 
いかにも母衣打ちしそうな雰囲気は出すものの、やりませんでした。 
畦道を歩いて私からどんどん遠ざかって行きます。 
道草も食いませんでした。(採食なし) 

別になんてことのない動画ですが、青々とした水田(青田)にキジ♂の赤い顔がよく映えて強烈な印象に残りました。
おそらく、この辺りを縄張りとする顔馴染みの同一個体♂だと思われます。

タヌキの溜め糞場から糞の欠片を後ろ向きに転がして運ぶオオセンチコガネ

 

2022年7月下旬・午後13:20頃・晴れ 

里山のスギ林道でタヌキとアナグマが共有している溜め糞場sに行くと、新鮮な糞が3ヶ所に点々と残されていました。 
溜め糞には様々な食糞性昆虫やそれを捕食する昆虫が群がり、ひとつの生態系(食物連鎖)を形成しています。 
監視カメラに記録された映像を見直すと、糞塊の一つ(杉の木に一番近い地点の軟便)はニホンアナグマの糞と分かったのですが、今回はホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が残した健康そうな固形糞塊に注目します。 

背面が鮮やかなピンク色の金属光沢に輝くオオセンチコガネPhelotrupes(Chromogeotrupes) auratus auratus)が1匹で「糞転がし」をせっせと繰り返していました。 
腹面はメタリックグリーンです。
タヌキの新鮮な固形糞をオオセンチコガネは先の尖った頭楯で崩して適当な大きさに千切ると、後退しながら前脚で糞玉を引き込むように転がして運びます。 
『ファーブル昆虫記』に登場するフンコロガシは逆立ちの姿勢になり後脚で糞玉を押して運びますが、オオセンチコガネの運び方とはまるで違います。
オオセンチコガネが糞を転がしやすいよう球形に整形することはありません。 

糞玉が大き過ぎてうまく転がせないと分かると、頭楯で突き崩して細かくします。 
せっかく糞玉を細分化したのに、繊維質が多くて気に入らず、その場に捨て去ることがありました。 
オオセンチコガネは運ぶ糞の質を選り好みすることが分かりました。 
そもそも、アナグマの糞よりもタヌキの糞を選んで持ち去っています。
糞玉よりも自身が先に巣内に入る結果、巣口が糞玉で塞がれることになります。 

林道上に散乱するスギの落葉や落枝が障害物となり、糞を転がすのに苦労しています。 
特に、太い落枝を乗り越えて糞玉を運ぶのは無理なようです。 
現場の林道は緩やかな坂になっているのですが、地面に敷き詰められた落ち葉の摩擦のおかげで、運搬中の糞玉が勝手に坂を転がり落ちてしまうことはありませんでした。 
オオセンチコガネは行く手を後脚で地ならし(整地)してから糞玉を運ぶことがあります。 
地ならしというか、障害物を予めどけていました。 

糞塊の近くのスギ落葉の下にオオセンチコガネの巣穴があるようで、そこに糞玉を繰り返し搬入していました。 
他種の糞虫に横取りされないように餌を独り占めにして、巣内でゆっくりと自分で食べたり産卵したりするのでしょう。 
オオセンチコガネの巣穴はあまり深くなさそうです。 
スギ落葉の下に糞玉を軽く隠しているだけのような気がします。 
後でちゃんと調べようと思いつつ、長時間の動画撮影で満足してしまい、巣穴の発掘調査をすっかり忘れてしまいました。 

巣穴への糞玉搬入は1匹が繰り返し行っていましたが、♀♂つがいの性別に応じた分業があるのかな? 
となれば、今回観察したオオセンチコガネ個体の性別が知りたくなります。 
舘野鴻『うんこ虫を追え(たくさんのふしぎ2022年6月号)』は児童書の扱いですが、見事な精密画でオオセンチコガネの飼育記録と謎解きを綴った素晴らしい名著です。 
p10にオオセンチコガネの♂と♀の違いを図解してありました。 
今回の個体は頭楯の先が尖っているのでオオセンチコガネと分かります。 
その頭楯が黒いので♀かと思ったのですが、タヌキの糞が付着して黒く汚れているだけかもしれません。 
前脚の跗節の形状にも性差があるらしいのですが、いずれにせよ採集して体をきれいに洗ってから細部を精査する必要があります。 
今回は動画撮影を優先した結果、採集できませんでした。
(最後は巣穴に潜って外に出てこなくなりました。) 

謎の甲虫(エンマコガネなど小型の糞虫?)が糞玉に取り付いていても、オオセンチコガネは取り除いたり追い払ったりせずに、どんどん運んで行きます。 
異変を感じたエンマコガネ?は、途中で諦めて糞玉から離脱しました。 
先客のエンマコガネにしてみれば、餌資源をオオセンチコガネに横取りされた訳ですから、労働寄生の被害者になります。 

運搬作業中のオオセンチコガネは、ときどき糞玉から一旦離れて巣口の位置を確かめに戻ります。 
目指す巣穴を確認してから、糞玉の運搬を再開します。 
せっかく糞玉を巣口のすぐ横まで運んだのに、巣口の位置を忘れたのか、迷子になりました。 
辺りをウロウロと徘徊し、ようやく正しい巣口を探し当てたようです。 
向きを変えて無事に糞玉を巣穴に搬入しました。 
ところで、短距離とは言えオオセンチコガネは自分の巣の位置をどうやって記憶しているのでしょうか? 
これはナビゲーション(帰巣本能)の問題です。
確か太陽や星座を利用しているという話を昔読んだ覚えがあります。(要確認) 
鬱蒼と育ったスギ林の林床は昼間も暗くてあまり日が射さないのに、果たして天体からの情報を利用できるのか、疑問です。 
もしも私がオオセンチコガネの真上から覆いかぶさるように撮影・観察して天上の視界を遮ると、帰巣できなくなるでしょうか? 

巣穴から再び出てきたオオセンチコガネが自分の体よりも大きいタヌキ糞塊の下に潜り込んで脚で持ち上げ、試しに回しています。 
運ぶ荷物の大きさや重さを体感で認識するのでしょう。 

オオセンチコガネの体表に微小の白いダニ(種名不詳)数匹、取り付いています。 
吸血のため糞虫に体外寄生しているのではなく、ヒッチハイクして獣糞を渡り歩いているダニだとなにかの本で読んだ記憶があります。 (要確認)

路上のスギ落葉や枯れた茎に引っかかり、糞玉をうまく転がせません。 
見ている私ももどかしくなり、邪魔な落葉を運搬路から取り除いてやりたくなります。 
苦労してなんとか障害物を乗り越えました! 

実はオオセンチコガネの他に、藍色のセンチコガネ(頭楯の先が丸い)もタヌキ糞塊の中に潜んでいました。 
オオセンチコガネの♀♂つがいのパートナーが巣口をガードしているのかと初めは思ったのですが、よく見ると別種でした。 
なぜかセンチコガネは糞の運搬作業(糞転がし)をほとんど行いませんでした。 
しばらく様子を観察すると、赤紫のオオセンチコガネと紫のセンチコガネは別々の巣穴に糞玉を運び入れていることが判明しました。 

午前中の早い時間帯から入山して見に行かないと、夜に排泄されたタヌキの糞が跡形もなく地中に埋められてしまうことがよく分かりました。 
(気温の高い夏は特に糞虫が活発。)
溜め糞場の周囲の邪魔な落枝や落葉などを全て取り除いて整地してやると、糞虫の作業効率が更に高まり、あっという間に地中に埋められてしまいそうです。 

私がフンコロガシの撮影に熱中していると、後半に近くの杉林でバキバキ♪と樹皮を剥ぐ音が聞こえて気になりました。 
まさかツキノワグマが皮剥ぎしているのでしょうか? 
振り向きたいのを我慢して、気配を消して撮影を続けます。 
幸い、謎の大型獣(イノシシかも?)とニアミスすることはありませんでした。
(フィールドでは護身用のクマよけスプレーを肌身離さず携帯しています。) 
 ※ 後半のクマ剥ぎシーンだけ動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 








左:センチコガネ、右:オオセンチコガネ
オオセンチコガネの腹面は緑色の金属光沢(構造色)

2022/10/25

深夜の池で水を飲み餌を探す野ネズミ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2022年7月下旬・午前2:26・ 

トレイルカメラで監視している山中の泉で、対岸の草むらが少し揺れました。 
草むらを右往左往する夜行性の野ネズミ(ノネズミ)目だけが白く光ってチラチラと明滅して見えます。 
よくぞこんな小さな熱源を動体検知できるものだと、トレイルカメラの性能に感心します。
対岸の水際まで降りてきたのは、水を飲みに来たのかな? 
野ネズミは左岸をチョロチョロと走り、落枝の上に乗って立ち止まって何かを採食しています。 
まさか、池の左岸付近に集結しているオタマジャクシを捕食したのでしょうか?
野ネズミはドングリなどを食べる、と言われていますが、夏の間は何を食べているのでしょうね?
残念ながら、尻切れトンボで録画が終わっていました。 

草木も眠る丑三つ時で晴れているものの、時おり池の上に発生しかけた霧が風でフワッと流れていきます。

オカトラノオの花粉を後食してから飛ぶアカハナカミキリ

 

2022年7月下旬・午前10:40頃・くもり 

里山の山道に沿ってポツンと咲いたオカトラノオアカハナカミキリStictoleptura (Aredolpona) succedanea)が訪花していました。 
この組み合わせは意外にも初見です。 
食事の合間に左前足で顔を拭いました。 
最後は鞘翅をパカッと広げて飛び去りました。 
飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 

現場は日当たりが悪い林床なので、オカトラノオの葉の緑色が薄く黄色っぽくなっている上に、花穂の付き具合も貧弱です。 

鈴木知之『新カミキリムシハンドブック』でアカハナカミキリについて調べると、
成虫は6月頃から出現し、ノリウツギなど各種の花を訪れ花粉を後食します。(p3より引用)

2022/10/24

朝霧の水場にヤマドリが登場【野鳥:トレイルカメラ】

 

2022年7月下旬・午前6:30頃・朝霧と雨 

トレイルカメラ(自動センサーカメラ)で山中の泉を監視していると、早朝にいきなりヤマドリ(亜種キタヤマドリ:Syrmaticus soemmerringii scintillans)が至近距離に登場しました。 
横を向いた際に長い尾羽も見えたので、ヤマドリで間違いありません。 
残念ながらレンズが朝露で曇っていて、全体がぼやけています。 
ヤマドリの性別もこれでは分かりません。

ただでさえ水場の周囲は湿度が高い上に梅雨のシーズン(雨季)なので、気温が下がる夜から朝にかけて霧がよく立ち込めます。 
トレイルカメラにもレンズの結露を自動で拭いてくれるワイパーが欲しいところです。 

カメラの存在に気づいたせいか、ヤマドリはせっかく水場に来たのに、水を飲んだり浴びたりすることもなく、左に立ち去りました。 
その後も左岸の水際を右往左往しつつ採食しているようですが、ぼけていてろくに見えません。 

※ 冒頭だけ動画編集時に自動色調補正を施して1/3倍速のスローモーションにしました。 
直後に等倍速でリプレイ。



トリアシショウマの花を舐めるコガネオオハリバエ

 

2022年7月下旬・午後14:15頃・くもり 

つづら折れの細い山道に沿って咲いたトリアシショウマの群落で コガネオオハリバエServilla luteola)が訪花していました。 
花穂から花穂へ飛び回り、花蜜や花粉を舐めています。 
花穂に乗って休んでいることも多く、♂だとしたら♀を待ち伏せしているのかもしれません。

2022/10/23

雨の夜明け前にスギ林道の溜め糞場で用を足すホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2022年7月下旬・午前4:14・大雨(日の出時刻は午前4:34)
前回の記事:▶ スギ林道の溜め糞場で夜な夜な排便するホンドタヌキのペアは尻尾で見分けられる?【トレイルカメラ:暗視映像】

里山の杉林を通る林道をトレイルカメラで監視していると、激しい雨が降る未明にホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が溜め糞場sに来ていました。
尻尾がフサフサした個体(フサ尾)が左を向いて排便しています。
顔の一部が画角の外に見切れてしまっています。
 (トレイルカメラの画角をもう少し左に設置するべきでした。) 
モリモリと脱糞しながら左を向いてカメラをちらっと見上げました。 
用を足したタヌキ(フサ尾)は、そのまま林道を左に立ち去りました。 
ちなみにこの辺りは溜め糞場sとしてタヌキとアナグマが共有しているのですが、2種は排便する地点が重ならないように微妙に変えているようです。(溜め糞場内での棲み分け)

※ 激しい雨音が聞こえるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 
鬱蒼と育った杉林では、上に重なり合って生い茂る枝葉で雨が遮られるため、林床では実際の雨の勢いよりも大したことないように写ります。 
つまり杉林は雨宿りに最適で、撮影時はかなりの土砂降りです。 


捕まえると鳴いて♪威嚇するセンノキカミキリ

 

2022年7月中旬・午後14:20頃・晴れ 

里山の急斜面に落葉広葉樹の大木が倒れていました。 
この木だけが倒れていたので、土砂崩れではなく、冬に積もった大雪の重みに耐え切れず倒れたようです。 
※ 長年センノキカミキリの幼虫に材を食い荒らされたせいで、幹が脆くなっていたことも影響してそうです。

その倒木に私が何気なく近づくと、何か昆虫がボトッと地面に落ちました。 
地面を早足で逃げ回る甲虫の正体は、センノキカミキリAcalolepta luxuriosa luxuriosa)でした。 
触角が長いので、なんとなく♂かと思うのですが、どうでしょうか? 

倒木に枝葉は付いてなかったので、初めは樹種が分かりませんでした。
センノキカミキリの食樹リスト(ウコギ科)の中で、樹皮の様子と大木に育つことから、ハリギリ(別名センノキ)の倒木だと樹種が判明しました。 
このハリギリ巨木が倒れる前に心材部を食べて育ったセンノキカミキリ幼虫が成虫に育ち、羽脱したばかりなのかな?と想像したものの、定かではありません。 

倒木に戻して発見シーンのやらせ動画を撮ろうとしても、すぐに擬死落下したり飛んだりして逃げてしまいます。 
冒頭の飛び立つシーンは1/5倍速のスローモーションでまずご覧ください。 
直後に等倍速でリプレイ。 

手掴みで捕獲すると、胸の関節を曲げてキューキュー♪と鳴いて怒りました。 
胸を摘むと鋭い大顎で噛まれそうですし、発音も阻害しそうなので、今回は後脚を摘んで保定。 
飛んだ直後に畳んだ後翅の先端が腹端からはみ出しています。 

鈴木知之『新カミキリムシハンドブック』でセンノキカミキリについて調べると、
ホスト:ウコギ科植物の生木。平地から山地に生息し、人里周辺で普通に見られる。成虫は7〜10月に出現し、ハリギリやタラノキなどウコギ科植物の新梢や葉柄の樹皮を後食する。♀は樹皮を噛み切り、その内部に産卵する。(p84より引用)
今まで私は「センノカミキリ」と間違って覚えていたので、昔の記事も訂正しておきます。 
センノキとはハリギリの別名です。
関連記事(6年前の撮影)▶  
センノキカミキリ♂の擬死落下 
捕獲すると液体を吐き戻すセンノキカミキリ♀ 
センノキカミキリ♀を見つけた!(身繕い、徘徊、飛び立ち)

センノキカミキリの鳴き声を声紋解析してみる? 
周囲でウグイス♂や直翅目の昆虫(キリギリス類?)が鳴いており、ノイズが汚いので諦めました。

 ※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 



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