2020/11/21

土や鳥糞を舐めながら排尿するルリシジミ♂

 

2020年8月中旬・午後14:00頃・晴れ 

用水路が川の本流に注ぐ直前で干上がっている区間があり、その湿地帯で色んな生き物がそれぞれ面白い暮らしぶりをしていることが分かったので、気になってまた見に来ました。 
この日はルリシジミ♂(Celastrina argiolus)が湿った土塊の上で口吻を伸ばし吸水していました。 
しっかり閉じた後翅を互いに擦り合わせていますが、本種の後翅には尾状突起がありませんから、シジミチョウ科でよく見られる自己擬態の行動(天敵の捕食者に自分の尾状突起を触角に見せかける)ではありません。 

吸水しながらときどき腹端から透明な尿をポタポタと排泄しています。
▼関連記事(4、10、11年前の撮影) 
鳥糞を舐めつつ排尿するルリシジミ♂ 
ルリシジミ夏型♂の塩分摂取 
ルリシジミの吸水と排尿【HD動画&ハイスピード動画】 
ルリシジミの集団吸水
 
微小な赤アリが近寄って来ると、ルリシジミ♂は慌てて飛んで逃げました。(足を噛まれた?) 
すぐに近くの泥に舞い降りて、好みの吸水ポイントを探し歩きます。 
今度は鳥の糞のような白い小さな物体に乗って舐め始めました。 
糞に含まれるミネラルを摂取しているのでしょう。 
▼関連記事(7年前の撮影)

フラッシュを焚くと複眼が赤く光って見えます。
ルリシジミ♂が排泄する尿の色の変化が興味深く、透明→濃い黄色→薄褐色→透明となりました。 (撮る角度による影響もありそうです。) 

ルリシジミ♂はこの鳥糞?がいたく気に入ったようで、飛び立たせてもすぐに舞い戻ってきます。(映像公開予定) 
撮影中は鳥の糞かと思ったのですが、ここで先日見かけたアメリカザリガニの糞という可能性はどうでしょう? 
とにかく何か生物(動物)の糞であることは間違いないでしょう。
▼関連記事(6日前の撮影) 
干上がった小川の土手に巣穴を掘って隠れるアメリカザリガニ
つづく→ 鳥糞に執着して舞い戻るルリシジミ♂【HD動画&ハイスピード動画】


ユリズイセンで正当訪花から盗蜜に切り替えるスズバチ

 

2020年8月中旬・午後17:45頃・くもり 

街中の道端の花壇に咲いたユリズイセン(=アルストロメリア)の群落でスズバチOreumenes decoratus)が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。  
初めは花筒の奥に潜り込む正当訪花で吸蜜していたのですが、隣の花では盗蜜行動に切り替えました。(訪花行動のスイッチ) 
花筒の外側で根元の隙間から蜜腺を舐める盗蜜行動をすると雄しべや雌しべに体が一切触れませんから、花の受粉に関与しません。 
ハナバチに限らず狩りバチでも機会があれば盗蜜行動するというのは、各個体が学習した成果なのでしょうか? 

ところが、盗蜜を始めたスズバチが、なぜか慌てたように落下してから飛び去りました。 
もしかすると、花筒の中に潜んでいた先客のアリに噛まれたのかもしれません(想像)。

2020/11/20

池で泳ぎ潜水するミシシッピアカミミガメ

 

2020年8月中旬・午後17:25頃・くもり 

蓮池でミシシッピアカミミガメTrachemys scripta elegans)が泳いでいました。 
水面から頭だけ出して遊泳しています。 
水が濁っていて分かりにくいのですが※、横顔に赤い印が見えたのでアカミミガメと判明。 
亀はすぐに水中に潜って見えなくなりました。 
再び浮上したと思いきや、ハスの葉の下に潜り込んで姿を消しました。 
手前の水面にはカルガモが物欲しげに浮いています。 

※ 動画編集時にいつもはコントラストを少し上げるのですが、今回は彩度を少し上げました。 
偏光フィルターをレンズに装着すれば水面の乱反射を抑えて水生動物を綺麗に撮れたのかもしれません。
しかし静物ならともかく、神出鬼没の野生動物には咄嗟に対応できっこありません…。 
偏光フィルターを付けっぱなしにするとテレ端で光学的な副作用が酷いことを身を持って知ったので、普段は外しています。
おそらく達人は水辺に来たときには撮影チャンスを期待して予め偏光フィルターを装着しておくのでしょう。(あるいはカメラ2台持ち?)

ベッコウハゴロモを捕食するノシメトンボ♀

 

2020年8月中旬・午前7:50頃・晴れ 

山林と水田の間を通る農道でイネ科の葉にノシメトンボ♀(Sympetrum infuscatum)が止まっていました。 
狩りに成功した直後らしく、何か獲物を食べています。 
餌食となったのは、(現場ではクモかと思ったのですが、)ベッコウハゴロモでした。 
獲物の脚は必死に暴れているのに、トンボは構わずにモグモグと捕食しています。 
トンボは手足を使わずに口器だけで器用に獲物を食べ進めます。 
獲物の翅は食べずに捨てていました。 
翅の根元は構わずに噛み砕いて食べました。 
やがて獲物は原形を留めていない不定形の肉団子になりました。 

食事の後半になるとノシメトンボ♀はよそ見をするようになり、口をモグモグしながら首を傾げたりしています。 
完食したので、私が歩いて近づくとトンボは飛んで逃げました。 
アングルを変えながら朝食の一部始終を長撮りしました。 
食後のノシメトンボ♀が飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。
▼関連記事(1年前の撮影) 
シロオビアワフキを捕食するノシメトンボ♀

2020/11/19

モンスズメバチの非夜行性コロニーの謎【巣内の暗視映像】

 

八重桜の樹洞に営巣するモンスズメバチ:#4

▼前回の記事 
桜の樹洞内の巣から飛び立つモンスズメバチ♀


2020年8月上旬・午前1:45頃・雨 

傘をさして4日ぶりにモンスズメバチVespa crabro)の巣を見に来ました。 
ヤエザクラ(八重桜)の樹洞入り口を上から下に塞ぐ外皮の成長は止まっていました。 
この日も巣口を守る門衛の姿はありません。 
巣から出入りする外役ワーカー♀の活動も皆無でした。 
弱い小雨なので、雨の影響とは考えられません。 
どうもこのコロニーには活力というか成長の勢いを感じません。 

私がモンスズメバチのコロニーを観察するのはこれで2例目ですが、もしこれだけを見ていたら、モンスズメバチが夜行性とはとても信じられなかったでしょう。 
必ずしも図鑑の記述通りではなくて例外も多いのが、生物観察の面白いところです。
6年前に観察した1例目のコロニーは山中の雑木林のクヌギ樹洞内に営巣していて、多数の外役ワーカー♀が一晩中(雨が降っても)近くの樹液酒場に通っていました。 
とても同種とは思えないぐらい、夜間の活動性が違います。 
地域性や個体群による違いがあるのかな?
もしかすると、この営巣地は周囲に樹液酒場が無くて、モンスズメバチ♀は夜遊びしたくても出来ないのでしょうか? 

いつものように赤外線の暗視カメラを樹洞内に差し込んで上を撮影してみましょう。 
少なくとも2層構造になった巣盤が見えました。 
育房内で丸々と太った幼虫が元気に蠢いています。 

巣盤にモンスズメバチの♀成虫が計12匹登場しました。 
巣盤の裏にもっと隠れているかもしれません。 
どの個体が創設女王か不明です。 
夜中もほとんどの♀個体が巣内で内役活動していて、身繕いなどをしていました。 
雄蜂♂は未だ羽化していないようです。 

私が樹洞の底に赤外線投光器を2台置いた際にどうしても振動を与えてしまい、巣内で寝ていた蜂を覚醒・警戒させてしまったかもしれません。 
生物の行動に影響を与えないような非侵襲性の観察は難しいです。 
ファイバースコープ(内視鏡)カメラを樹洞内にそっと差し込めば良いのかもしれませんが、最新機材は高嶺の花です。 

撮影中は気づかなかったものの、暗視映像を見直すと、樹洞内でモンスズメバチの巣盤の外縁に居候の昆虫が潜んでいるようです。 
長い触角がゆらゆらと動いているだけで、姿をはっきり捉えられませんでした。 
おそらくゴキブリではないかと予想しています。 

今回は温度計を持参し忘れてしまいました…。
体感では特に気温が低い夜ではありませんでした。 



 

イタドリの花蜜を吸うコミスジ

 

2020年8月中旬・午後13:35頃・晴れ 

河畔林の林縁に咲いた群落イタドリの群落でコミスジNeptis sappho)が訪花していました。 
日向で翅を開閉しながら吸蜜しています。 
満足すると花穂から飛び立ち、近くの葉に止まり直しました。 
葉上でゆるやかに翅を開閉しながら日光浴しています。 
口吻はゼンマイのように丸めた状態でした。 
後半になると暑くなったのか、翅を閉じてしまいました。



▼関連記事(同日の撮影)

2020/11/18

駐車場の隅で雛のために虫を捕るセグロセキレイ♂(野鳥)

 

2020年7月上旬・午後16:55頃・くもり 

川から少しだけ離れた空地(駐車場の片隅)でセグロセキレイ♂(Motacilla grandis)が餌を探し歩いていました。 
雑草が枯れた茂みの横を通り過ぎたのに、わざわざ引き返してから何かついばんだのは、草の実でしょうか。(@0:06) 
これはその場で飲み込みました。
続いて目の前を飛んだ虫を捕ろうとフライングキャッチを試みました。(失敗?) 
1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 

その後、近くを車が徐行して通り過ぎたのに、セグロセキレイ♂は飛んで逃げませんでした。 
(車のナンバープレートにモザイク処理するのが面倒なので、編集でカットしました。) 
舗装した路上にセグロセキレイ♂が脱糞したシーンも撮り損ねました。  

アスファルトや砂利の敷かれた広場ではなく、更にその奥の土手の辺りに行って探餌徘徊を続けます。 
雑草が疎らに生えた地面のあちこちで啄んで何か虫を捕食しています。 
次々と捕まえた昆虫をその場で食べずに嘴に溜めていくので、巣で待つ雛または幼鳥に給餌するのだと分かります。 
帰巣するまで見届けるべきだったのですが、撮影中の私はセグロセキレイ♂が咥えている獲物を見落としていました。 

ハクセキレイとは異なり、川(水辺)からあまり離れたがらないセグロセキレイを駐車場で見かけるのは珍しいと思って撮影しました。 
でも実は、水が流れる川の音が聞こえるように、現場は川の近くです。

 

オオウバユリの花に止まり身繕いするニクバエの一種

 

2020年8月上旬・午後16:40頃・晴れ 

オオウバユリの花弁の外側にニクバエ科の一種(種名不詳)が止まって休んでいました。 
風で揺れてもハエは飛んで逃げずに身繕いを始めました。 
左右の前脚を擦り合わせたり顔を拭ったりと、化粧に余念がありません。  
しばらく待ってもオオウバユリの花粉や花蜜を舐める行動は見られませんでした。

この夏はオオウバユリの送粉者を調べるため自生地に何度か通ってみたものの、しっかり吸蜜する訪花昆虫を一度も見かけませんでした。 
やはり予想通り、薄暗いスギ林には昆虫があまりやって来ないのでしょう。 
それとも、見に行った時間帯の問題かな?
しかし秋になると無事に結実したので、受粉を媒介する送粉者が来ていることは間違いありません。
もしかすると、虫媒花とは限らないかもしれません。(たとえばカタツムリ?)
日陰(暗い杉林)でヤブ蚊の襲来に耐えながら一日中待ち構えるのは撮影の効率が悪そう(精神衛生にも悪そう)なので、来年は明るい日向に咲くオオウバユリを探してみることにします。

【追記】 
9日後の8月中旬、オオウバユリの花が散った後に実が膨らんでいました。  
その未熟果の天辺にもハエが休んでいました。 
 これは偶然でしょうか? 
未だ咲いている花も少しあったので、やはりハエが吸蜜に来ているのかもしれません。

2020/11/17

夜行性ヤマトシミ:飼育下の食餌【暗視映像】

 

2020年8月上旬・午前00:25頃 

深夜にヤマトシミCtenolepisma villosa)の様子を見ると、ようやく餌皿の中に入り込んでいました。 
赤外線の暗視カメラで食事シーンをそっと撮影してみましょう。 
ペットボトルの蓋を再利用した餌皿は、直径3cm、深さ1.4cm。  
日本語版wkipediaでヤマトシミを調べると、奇特な有志が飼育方法を詳しく書き残してくれていました。 
それを参考にしながら適当にアレンジした今回の給餌メニューは、短く砕いたソバの乾麺、和風だし用の魚粉をひとつまみ、米糊を少々です。 
最後の米糊は、電気炊飯釜の内側で米飯の澱粉がオブラートのように半透明に乾いた薄いシートです。 
こんな粗食で生きていけるのなら、これほど楽な飼育はありません。
もし餌にカビが生えても、皿ごと捨てれば飼育容器内を楽に掃除できて、衛生状態が清潔に保たれます。  

円筒形の飼育容器の蓋を静かに外してもヤマトシミは逃げ出さずに、じっとしていました。 
背面から撮っても皿の中で動きがないので、本当に餌を食べているかどうかよく分かりません。 
もしかすると、私の気配を感じて食事を中断し、警戒しているのかもしれません。 


 つづく→

涸れた小川の土手に通い巣材の泥を集める2匹のオオハキリバチ♀【HD動画&ハイスピード動画】

 

2020年8月上旬・午後15:30〜15:55・晴れ 

用水路が川の本流に合流する前に干上がっていて、その土手にオオハキリバチ♀(Megachile sculpturalis)が繰り返し訪れて採土していました。 
少なくとも2匹の♀が代わる代わる飛来して、毎回ほぼ同じ地点から巣材の泥を集めていましす。 
借坑性のオオハキリバチ♀は、ハキリバチ科なのに植物の葉ではなく樹脂を巣材に用います。 
既存坑に可塑性のある樹脂を運び込んで育房を整形し、花粉団子を貯食します。 
産卵が済むと再び樹脂で仕切りを作り、次の育房に貯食を始めます。 
最後に巣穴の入り口をベトベトした樹脂で塞いでから、泥や木屑を塗って強化(偽装)します。 
この最終過程で土塊が必要となるのです。
▼関連記事(8、10、11年前の撮影) 
オオハキリバチ♀の採土行動 
オオハキリバチ♀の泥集め 
オオハキリバチによる巣穴の閉鎖:4砂粒
オオハキリバチ♀は土手に沿って何度も往復飛行したり、あちこちで試掘を繰り返したりして、土質を慎重に吟味しています。 
どうやら粘土質の土手が好みのようです。 
気に入った場所を見つけると土手の湿った土を大顎でかじって掘り、土塊を大顎で咥えたまま飛び立ちました。 
蜂が飛び去った後の土手に歯型が微かに残っています。 
オオハキリバチ♀は「砂を噛むような生活」も全く苦にしません。  

2匹の♀が同時に飛来すると、どちらの個体を撮るか目移りしてしまいます。 
採土に通って来るオオハキリバチ♀は、胸背の色で個体識別が可能でした(明るい茶色/くすんだ茶色)。 
おそらく羽化後の日齢の差を反映しているのでしょう。 
同じ採土場で競うように働いた2匹のオオハキリバチ♀は涸れ水路の土手からそれぞれ少し違う飛行ルートで帰び去りました。
どうやら川を渡って対岸の河畔林に営巣地があるようです。 
オオハキリバチの営巣行動は単独性とされていますが、もし2匹(以上)の♀(母娘?)が同じ巣穴で協力して営巣しているのだとしたら、それはそれで大発見です。(社会性の萌芽) 

採土後に土手から飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@7:05〜) 
現場は昼なお薄暗い河畔林の林床です。 
ハイスピード動画には光量不足で画質も粗くなってしまうのですが、動画編集時に自動色調補正を施して無理やり明るく加工しています。  
採土後のオオハキリバチ♀は土手から羽ばたいて離陸直後、定位飛行のように扇状にホバリング(停空飛行)してから巣を目指して帰ることがありました。 
定位飛行だとすれば、気に入った採土地点の周辺の風景を記憶しているのでしょう。 
しかし次に戻って来た蜂は全く同じ場所で採土するとは限らず、再び採土場の探索・吟味をやり直すことが多いので、見ている私にはよく分からなくなってしまいました。  
採土後の蜂が定位飛行せずに、まっしぐらに帰巣することもありました。 
若い個体(胸背が明るい茶色)よりも経験豊富な老いた個体(くすんだ茶色)の方が採土地点の決定に迷いが少ない傾向がある?…かどうか調べてみたら面白いかもしれません。 

今回、同じ2匹の♀が延々と30分以上も採土を繰り返すので、呆れてしまいました。 
いつまで採土作業を続けるのか、最後まで見届けるべきでしたが、私の方が飽きてしまいました。 
築坑性のドロバチ科でもないのに、借坑性のオオハキリバチ♀がこれほど大量の土を造巣に必要とするとは思えません。 
ひとつ考えられる可能性は、川を飛び越えて帰巣する際にせっかく掘り集めた土塊をほとんど落としてしまうのかもしれません。 
築坑性で泥巣作りのスペシャリストであるドロバチ科やヒメクモバチ♀(クモバチ科)と異なり、オオハキリバチ♀は採土の際に水を吐き戻しながら滑らかな泥玉(泥団子)に整形しません。 
抱えた土塊や木屑を空輸中にポロポロと無駄にこぼしてしまうオオハキリバチ♀を私は以前、営巣地で観察しています。 
それならもっと巣の近くに採土場を変更するべきだと思うのですが、蜂の本能行動はそれほど融通が効かないのでしょう。 
あるいは、巣材に適した土質をシビアに吟味・選択する結果として、複数個体が自然に集まる集団採土場ができるのかもしれません。


2週間後に現場を再訪したときも巣材集めをしていました。

2020/11/16

電柱のワイヤーや金具に悪戯するハシボソガラスの幼鳥(野鳥)

 

2020年8月上旬・午後16:05頃・晴れ 

道路沿いの電柱の天辺にハシボソガラスCorvus corone)の幼鳥が独りで止まり、ひっきりなしに奇妙な声で鳴き騒いでいました。(多彩な鳴き方) 

※ カラスの鳴き声がよく聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。  

嘴の中が赤いので、幼鳥と分かります。 
親鳥が給餌に来るのを待っている間に、幼鳥は暇つぶしをしているのかもしれません。 
ワイヤーやボルトなど電線を電柱に固定する器具を嘴でいじくり回して遊んでいます。 
悪戯の合間に嘴を足元のワイヤーに擦り付けたり、足で顔を掻いたりしています。(@1:39)  

そこへ蜂が1匹、左から飛来しました。(@1:50) 
黒装束のカラスが蜂に刺されるかと内心期待したのですが、何事も起こりませんでした。 
やや遠くて蜂の種類を見分けられません。 
電柱の金具のボルト穴に興味を示したようなので、オオハキリバチ♀など借坑性のハチが営巣地を探索に来たのかもしれません。 

それにしても、これがもしカラスの成鳥なら、私がこんなに近距離から長時間撮影していると、気まずくなって(警戒して)早々に飛び去るはずです。 
カラスの幼鳥はヒトを未だあまり恐れていないというか、遊びに夢中でヒトなど眼中にないのかもしれません。 

晴れていても風が強い日でした。 
電柱を見上げながら撮影している私の体が強風でぐらついてしまうほどでした。 
体幹の筋肉をもっと鍛えないといけませんね。 

ハシボソガラスの幼鳥が電柱天辺の金具の隙間を嘴でつついたら、中に詰まっていたゴミ(小石?)がボロボロと落ちました。(@2:40) 
こんな所に小石が詰まっているのは変なので、別個体のカラスがガラクタを貯食していたのかもしれません。  
最後は鳴きながら電柱から飛び立ちました。(@4:09) 
少し離れた隣の電柱に止まり直した直後に黒っぽい固形の糞をポロポロと排泄しました。(@4:21) 
鳥は普通、飛び立つ直前に軽量化のため排便するはずなのに、意外でした。
幼鳥は想定外のことを色々とやってくれるので、見ていて飽きません。

▼関連記事(6年前の撮影) 
電線の器具に悪戯するハシボソガラス【冬の野鳥】
カラスが悪戯しても感電事故が起こらないように、電柱や電線の金具はしっかり対策されているのでしょう。

池畔で求愛飛翔するメスグロヒョウモン♀♂【HD動画&ハイスピード動画】

 

2020年8月上旬・午後12:10頃・晴れ 

溜め池の岸の上空をメスグロヒョウモンDamora sagana)の♀♂ペアが乱舞していました。 
互いにもつれ合うように激しく乱舞しています。 
池の方からカワセミ♪が鳴く声が聞こえますね。  

メスグロヒョウモン♀♂の求愛飛翔を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:21〜) 
背後はスギ林なのですが、2頭は薄暗い林縁ではなく明るい陽だまりに留まって求愛飛翔を続けています。 
逃げる♀(黒い翅)を♂(オレンジ色の翅)が追い回しています。 
♀が誘っているのに、どうも♂の追尾能力・飛翔能力が低いような印象を受けました。  
今回も交尾には至らず、最後は♂が諦めて飛び去ってしまいました。 
♀は樹冠に飛び上がったようで、見失いました。

2020/11/15

夜の廊下に潜むゲジをつついてみると…【暗視映像】

 

2020年8月上旬・午後22:00頃・室温30.5℃ 

夏の夜、家の廊下の壁面の下の方にゲジが下向きに止まっていました。 
夜行性のゲジが逃げないように照明を消してから、赤外線の暗視カメラでこっそり撮影してみましょう。 
ゲジの複眼は紫外線が見えるらしいのですが、赤外線は見えてないようです。 
頭部から伸びる長い触角とは別に、最後部の歩脚が後方にひときわ長く伸びていて、これも触角のように使うのだそうです。 

定規で採寸すると体長が約16mmだったので、未だ幼虫なのかもしれません。 
しかし歩脚を数えると、成虫と同じ15対でした。 
私は多足類について勉強不足でよく分からないのですが、小型の成虫としておきます。  

ついでに定規でゲジの体に軽く触れると、横の柱を回り込んで上に少し登りました。 
続いてビデオカメラの白色LEDを点灯しても、ゲジは意外にも動じませんでした。 
再び定規で触れると、今度は慌てふためいて下に逃走開始。 
扉の下のわずかな隙間から潜り込んで隣室へ逃げ込みました。  

逃走シーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 
15対の歩脚が絡まりもせずにゾワゾワ整然と動く様子は壮観です。 
次に機会があれば、歩行時の歩脚の動かし方をハイスピード動画で撮り直したいものです。 
生け捕りにしてゲジを飼育するのも面白そうです。 
捕食や脱皮、自切の様子を観察してみたいのです。 
ただし、動きが素早いので飼育容器から逃げられないように工夫が必要でしょう。

ヨウシュヤマゴボウの花蜜を吸うキボシアシナガバチの雄蜂♂

 

2020年8月上旬・午後14:30頃・ 晴れ

 河畔林の林縁に咲いたヨウシュヤマゴボウの群落でキボシアシナガバチ♂(Polistes nipponensis)が訪花していました。 
今回は雄蜂♂の吸蜜シーンが撮れました。 
顔色が白く、触角が長くて先端がカールしているのが雄蜂♂の特徴です。
▼関連記事(3日前の撮影) 
ヨウシュヤマゴボウの花蜜を吸うキボシアシナガバチ♀
冒頭で訪花中にキボシアシナガバチ♂がハナグモ?(蜘蛛)の幼体とニアミスしたものの、あまりの体格差にクモの方が怖がって逃げました。

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