2013/02/02
飛べ!オオハナアブ♂【ハイスピード動画】
2012年10月上旬
道端の野菊(種名不詳)に訪花していたオオハナアブ♂(Phytomia zonata)が飛び立つ瞬間をハイスピード動画に撮ってみました。
虻は羽ばたきが速過ぎて220 fpsではとても太刀打ち出来ません…。
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イネ科の草を食す野生ニホンザル
2012年8月下旬
野生ニホンザル(Macaca fuscata)の成獣が一頭だけ群れから少し離れた土手に腰を下ろしています。
何かイネ科の草(種名不詳)を手繰り寄せると葉先を噛み千切って採食しています。
口にするのは葉先だけです。
以前クズの蔓を採食するニホンザルを観察しましたが、今回の個体は辺りに繁茂しているクズ(葛)には目もくれません。
食後は子猿が遊んでいる階段に戻って腹這いになりました。
ミソサザイの地鳴き♪を声紋解析してみる(冬の野鳥)
2012年11月下旬
雪の付いた潅木で地味な小鳥がチョロチョロ動いていました。
ミソサザイ(Troglodytes troglodytes)です。
短い尾を立てています。
最後はチュンチュン♪と鳴きながら飛び去りました。
これは警戒声の地鳴きなのでしょう。
『日本の野鳥さえずり・地鳴き図鑑2014』p50によれば、ミソサザイの地鳴きは
チュッ、チュッと鳴く。『色と大きさでわかる野鳥観察図鑑』p80によると、ミソサザイの地鳴きは
チャッチャッ。
ミソサザイの地鳴きを声紋解析してみる
元のMTS動画ファイルから音声をWAVファイルにデコードしてから鳴いている2秒弱を切り出しスペクトログラムを描いてみました。
前回は渓流の水音で鳴き声がかき消されてしまいましたが、今回は短いながらも地鳴きの声紋が得られました。
2013/02/01
ハイイロセダカモクメ(蛾)終齢幼虫の蛹化と蛹の蠕動
2012年10月下旬
ヨモギの群落に隠れる擬態の名手ハイイロセダカモクメ(Cucullia maculosa)幼虫を土手で2頭発見。
食草と一緒に採集して持ち帰りました。
食欲が無いように思いつつ忙しくて放置していたら、1週間後に容器の底で緑色の蛹になっていました。
土などを入れていなくても無事に蛹化できたようです。
蛹化直後:側面@方眼紙 |
蛹化直後:背面@方眼紙 |
蛹化直後:腹面@方眼紙 |
日が経つと蛹は濃い褐色に変化。
蛹化翌日:側面 |
蛹化翌日:腹面 |
蛹化翌日:腹面 |
蛹化翌日:背面 |
翌日にはもう一頭も蛹化しました。
採集したハイイロセダカモクメ幼虫は二頭とも終齢幼虫だったことになります。
終齢幼虫が脱皮して蛹になる過程を微速度撮影できたら良かったのですが、忙しくて余力がありませんでした。
ピンセットで蛹に触ってみてもほとんど反応しません。
しつこく挟んだり摘んだりつついたりすると、ようやく腹端だけ回すように蠕動しました。
室温が低いためか、それとも擬死しているのだろうか?
蛹で越冬するようなので、このまま室内飼育を続けます。
果たして羽化は見れるかな?(成虫は8〜9月に出現するらしい)
脱皮殻の造形が好きなので、またコレクションが増えました♪
脱皮殻:側面@方眼紙 |
脱皮殻:顔@方眼紙 |
2匹目の脱皮殻:側面 |
2匹目の脱皮殻:顔 |
トゲアリ♀の喧嘩
2012年11月中旬
山裾の広場に植えられた桜の老木(ソメイヨシノ? 春に要確認)でトゲアリ(Polyrhachis lamellidens)のワーカー♀を発見。
地衣類に覆われた幹をゆっくり徘徊する様子を接写してみると、刺の造形が格好良い。
たまに2匹がニアミスするも、喧嘩せず直ちに別れます。(映像なし)
ところが別の二匹は出会い頭に、キスを始めました。
同じコロニー仲間の栄養交換かと思いきや、喧嘩を始めました。
大顎による噛み合いではなく、押し合いへし合いのような小競り合いです。
やがて何事もなかったかのように、そのまま別れました。
別の巣由来の働き蟻だったのでしょうか?
『いつか僕もアリの巣に』p57によると、トゲアリは「主に関東から南に分布し、森林部に生息する。木の窪みに巣を作る」らしい。
巣を探してみると…→つづく
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闘争
樹皮を毟って虫を探すコガラ(野鳥)♪
2012年11月下旬
山裾の混生林(アカマツ、スギなど)で座って遅い昼食を取っていたら、コガラ(Parus montanus)の群れが警戒を解いて近づいてきました。
近くの潅木の枝に止まり、鳴きながら採食しています。
枝の樹皮を毟って中の虫を探しているようです。
他の野鳥との混群だったので、聞こえる鳴き声がコガラのものか不明。
2013/01/31
ゴジュウカラ(野鳥)の身震いと飛び立ち【ハイスピード動画&HD動画】
2012年11月下旬
山腹で立ち枯れた木の天辺にゴジュウカラ(Sitta europaea amurensis)が止まっていました。
飛び立つ瞬間を220 fpsのハイスピード動画に撮ってみました。
樹上で身震いしてから向きを変え、羽ばたいて飛び去りました。
同一個体?を通常のHD動画でも撮りました。
枯木の天辺で嘴を擦りつけています。
頭を下にして幹を下りるゴジュウカラ独特の行動をようやく撮ることが出来ました♪
頭部を下にして幹を回りながら降りる習性がある(キツツキ類やキバシリは幹に垂直にとまることはできるが、体を逆さまにして降りることはできない)。wikipediaよりもう一羽が枯木に飛来するもすぐに飛び去ってしまいます。
それに続いて初めの一羽も飛び立ちました。
映像には映っていませんが、このとき実はシジュウカラと小さな混群を形成していました。
録音されている鳴き声がゴジュウカラのものか、それとも近くの木に居るシジュウカラのものか不明です。
四十五十喜んで!
ニホンリスの鳴き声を声紋解析してみる
2012年11月下旬
山道を登り始めてすぐの杉林でリスの鳴き声が響きました。
立ち止まって姿を探してみると、一匹のニホンリス(Sciurus lis)が横枝に止まっていました。
ふさふさの尻尾を左右に揺らしています。
朝日を浴びた毛並みが美しい。
突然リスは鋭い鳴き声を発しながら垂直な幹を駆け上がりました。
姿を見失っても隣の梢からしばらく鳴き声が聞こえます。
ニホンリスの警戒声を声紋解析してみる
2013/01/30
ウワミズザクラに訪花するコアオハナムグリの採食と飛翔
2012年5月下旬
里山の山腹で満開に咲いたウワミズザクラの潅木にコアオハナムグリ(Gametis jucunda)が何匹も集まり賑わっていました。
採食に夢中で、まさに「花潜り」状態。
白い花がそよ風で揺れ、辺りには濃密な芳香が充満しています。
山渓フィールドブックス13『甲虫』p57 昆虫の飛翔によると、「カナブンなどのハナムグリ類は、鞘翅を閉じたまま、その下から後翅を広げて飛翔する」らしい。
隣の花に飛んで移動する映像がたまたま撮れたので1/3倍速のスローモーションでリプレイして見ると、確かに鞘翅(前翅)を開いておらず後翅だけで羽ばたいています。
機会があればハイスピード動画で撮ってみたいですね。
関連記事→「アオカナブンの羽ばたき【ハイスピード動画&HD動画】」
隣には体表に泥がこびり付いた個体も居ました。
地中から羽化する際に泥で汚れたのでしょうか?
前日に降った雨のせいかもしれません。
赤銅色に輝く個体も居ました。
マエジロヒラタマルハキバガ(蛾)の越冬準備?@外壁の隅
2012年11月下旬・気温5℃@日なた
山中の建物の外壁(南面と東面に挟まれた隅)に薄い灰褐色の地味な蛾が一頭止まっていました。
成虫で越冬する種類の蛾でしょうか。
寒いのか指で突いても飛べず、壁面を歩き回るだけです。
落ち着ける隠れ家を探し歩いて再び静止しました。
カモフラージュ効果を狙っているのか、壁面の小さな窪みに身を寄せました。
素人目にはなんとなくヒラタマルハキバガ類と似ている気がするものの、全く自信がありません。
いつもお世話になっている虫我像掲示板にて問い合わせたところ、ATSさんより以下の回答を頂きました。
翅の付け根付近から外側に沿って白っぽく見えるのでこちらではないかと思います。最近この分類群は再検討されて和名もマエジロマルハキバガ(Depressaria taciturna)からマエジロヒラタマルハキバガに変更された、と蛾LOVEさんよりご教示頂きました。
科名もヒラタマルハキバガ類からヒラタマルハキバガ科に変更。
現場で採寸 |
2013/01/29
アカショウマの花で振動集粉するトラマルハナバチ♀
2012年7月下旬
山道の横に咲いたアカショウマ?の白い花にマルハナバチのワーカーが訪れていました。
たぶんトラマルハナバチ(Bombus diversus diversus)だと思うのですが、あまり自信ありません。
後脚の花粉籠に白い花粉団子を付けており、花の上を歩き回りながら花粉を集めています(振動集粉?)。
何匹ものマルハナバチが入れ代わり立ち代わり訪花するので花粉があまり残っておらず、実入りの少ない作業に見えます。
トラマルハナバチ?♀ |
アカショウマ?の花 |
アカショウマ?の葉 |
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訪花
クリシギゾウムシ?の飛び立ち【ハイスピード動画&HD動画】
2012年11月上旬・気温18℃
シギゾウムシの一種(Curculio sp.)が山道を徘徊していました。
せかせかと歩き回る眼の前にホオノキの大きな枯葉を置いてやると、登ってきて天辺から飛んでくれます。
なぜかあまり遠くまで飛べないので、飛び立つ瞬間をハイスピード動画(220 fps)で繰り返し撮影することが出来ました。
甲虫が鞘翅をパカッと広げる瞬間が個人的に何度見ても気持ち良いポイントです♪
この個体は右中脚の脛節以下を欠損していますが、飛ぶ直前に必ず中脚を持ち上げて準備をしていることが分かります。
後半(0:57〜)はNG集です。
後翅がきれいに開かないうちに慌てて羽ばたいても当然飛べません。
翅を広げても離陸を躊躇ったり上手く飛べないのは疲れてしまったのか、あるいはシギゾウムシにとって気温が低いためでしょうか。
通常のHD動画でも同一個体を撮ってみました。
なんとなくクリシギゾウムシ(Curculio sikkimensis)かな?と思うのですが、近縁種との見分け方を知らないので自信がありません。
どなたか教えて下さると助かります。
樹上で鳴くエナガの群れ(野鳥)♪と声紋解析
2012年11月下旬
河畔林を歩いていたら、エナガ(Aegithalos caudatus)の群れが近くの柳の木にやって来ました。
好奇心旺盛というか、明らかに私の様子を偵察しに来たように思いました。※
(誰かが餌付けしているのかな?)
賑やかに鳴き交わしながら枝から枝へ飛び回ります。
※【追記】
『鳥はなぜ集まる?:群れの行動生態学』p98に「エナガたちは昼間フクロウのとまっている所にやってきて、まわりで騒ぎ立てるが、実際にフクロウを攻撃することはなく、常に一定の距離をおいている」と題したスケッチが載っていました。(第10章 小鳥は昼間に仇討ち―モビングの行動学―より)
エナガの群れがよく私の周りにやって来るのは好奇心ではなく私に対するモビング(擬攻撃)だったのかもしれないという説はとても新鮮だったので、覚書として記しておきます。
エナガの鳴き声を声紋解析してみる
元のMTS動画ファイルから音声をWAVファイルにデコードしてから、間近でジュリリ…ジュリリ…♪と鳴き交わしている部分を切り出し、スペクトログラムを描いてみました。
どうなんでしょう?
【追記2】
松原卓二『エナガのねぐら』という素敵な本(写真集)を読むと、p88に様々な鳴き声についてその意味がまとめてあり、勉強になりました。
チュルリ(ジュルリやツリュリュと聞こえることも)
野鳥多しといえども、この鳴き方をするのはエナガだけ。いちばん特徴のある声です。モビング・コールかと思ったのは、私の考え過ぎだったようです。
一方、エナガの警戒声は
チルルルルルルルルルルル(長く)カラスやトンビなどの大きな鳥が上空を飛ぶと、この声を出して仲間に危険を知らせます。
2013/01/28
リンゴを食すハラオカメコオロギ♂
ハラオカメコオロギ♂の飼育記録
2012年11月下旬・室温17℃
冬が近づき野外で鳴く虫も減ってきましたが、見慣れないコオロギを採集してきました。
調べてみるとハラオカメコオロギ♂(Loxoblemmus campestris)のようで、普通種ですけど初めての出会いになります。
エンマコオロギよりも小型です。
飼育容器にリンゴを入れてみると、早速食べ始めました。
つづく→「ハラオカメコオロギ♂の鳴き声と食餌、脱糞」
落ち葉の上で見つけました。 |
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食事
首輪を付けた野生ニホンザルの落穂拾い
林道に佇むニホンカモシカ(アオの寒立ち)
2012年11月下旬
アカマツの立ち並ぶ尾根道を下っていると、前方にニホンカモシカ(Capricornis crispus)を発見。
路傍に佇み、ときどき横を向いて風の匂いを嗅いでいます。
耳をそばだててピクッと動きました。
こちらも動きを止めて、カメラを構える腕が疲れてくるのを我慢しながら撮り続けます。
カモシカはなんと8分間も立ち尽くしていました。
この間カモシカはフシュフシュ♪という威嚇の鼻息を発しませんでした。
長時間の対峙の末、意を決したようにゆっくりと砂利道を横切りました。
アカマツの木陰で一度振り返ってから茂みに消えました。
(映像はここまで。)
カモシカの立っていた場所に急行すると、茂みの奥から鼻を鳴らす音がするだけで姿は見えず、潅木に覆われた斜面を下って逃げたようです。
この間カモシカはフシュフシュ♪という威嚇の鼻息を発しませんでした。
長時間の対峙の末、意を決したようにゆっくりと砂利道を横切りました。
アカマツの木陰で一度振り返ってから茂みに消えました。
(映像はここまで。)
カモシカの立っていた場所に急行すると、茂みの奥から鼻を鳴らす音がするだけで姿は見えず、潅木に覆われた斜面を下って逃げたようです。
飯島正広『野生動物撮影ガイドブック:機材選びから撮影テクニック、動物の探し方まで』によると、
カモシカは寒空の下で「アオの寒立ち」といわれるほどポカンと立ちつくす行動が報告されている(p206より引用)ちなみに「アオ」とはカモシカの俗名(方言?)です。
2013/01/27
オナガヒメバチの一種♀が桜の幹に産卵
2012年11月中旬
山裾の広場に生えた桜の老木(ソメイヨシノ? 春に要確認)にオナガヒメバチの一種♀が産卵していました。
長い産卵管を幹に対して垂直に突き立てながらグルグルと体の向きを変えています。
場所を変えて二回、穿刺・産卵したようです。
撮影後、同定してもらうために蜂を採集。
先日観察した枯木に産卵する蜂と同じくオナガヒメバチの一種でしょうか?
忙しくて10日間も放置していたら右翅と触角が折れてしまいました。
(映像を見直すと右翅は初めから曲がっていたようです。)
長い産卵管は乾燥して縦2本に裂け、鞘?の表面には剛毛が生えていました。
木に刺すときに抵抗があると思うのですが、何のための剛毛なのでしょう。
ベルクロのように互いに接着して一本の鞘を作るための機構でしょうか?
標本側面@方眼紙 |
胸部側面 |
胸部側面 |
腹部側面 |
胸背 |
腹背 |
顔:貧弱な大顎 |
腹部腹面は白い |
腹端腹面 |
産卵管 |
左翅脈 |
Dolichomitus属にしては小さすぎるような気がします。とりあえず、ヒラタヒメバチ亜科フシダカヒメバチ族の一種としておきます。
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ハチ・アリ(膜翅目),
産卵
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