2015/02/14

破風板の穴に出入りするチャイロスズメバチ♀



2014年10月上旬


▼前回の記事
深夜のチャイロスズメバチのコロニー【暗視映像】

屋根裏に営巣したチャイロスズメバチの定点観察#4

6日ぶりにチャイロスズメバチVespa dybowskii)のコロニーの様子を見に行きました。
この日初めて気づいたのですが、屋根を支える斜めの破風板の上下2箇所に巣ができているようです。
下側の穴から巣の外被の鱗模様が覗いて見えます。
しかしアップにしても、巣口や蜂の姿はありません。
上にある巣口と屋根裏の内部でつながっているとしたら、細長い巨大な巣のようです。
屋根裏に登って実況見分してみないと分かりませんが、歴史のある木造建築ですので過去に作られた歴代のスズメバチの古巣が未だ残っているだけかもしれません。

昼間はワーカー♀が外役のため活発に飛び回り、巣口から出入りしています。
写真を撮ると、最大10匹の成虫が巣口付近の破風板に写っていました。
巣口の横で口づけを交わして挨拶している(栄養交換?)ペアも見受けられます。
いつ見ても巣口を守る門衛の数が(素人目には過剰なほど)多いのはチャイロスズメバチの特徴なのですかね?
ベストセラー本『働かないアリに意義がある』のタイトルのように、チャイロスズメバチも働かないワーカーが非常時に備えてスタンバイしているのでしょうか。


※ YouTubeの動画編集時に自動色調補正を施してあります。

非常に高い梯子が無いと巣に近づけません。(梯子車や高所作業車に出動要請?)
下から指を咥えて見上げるだけでは巣内の様子も分からず、あまり面白くありません。
カメラ搭載のラジコンヘリ(今流行りのドローン)をスズメバチの巣の近くまで飛ばせたら面白いのに…と夢想してみる。


つづく→シリーズ#5:雄蜂の飛来



ヤマハギの花で交尾するトモンハナバチ♀♂【ハイスピード動画】



2014年9月上旬

農道の横に咲いたヤマハギの群落でトモンハナバチAnthidium septemspinosum)が♀♂共に訪花していました。

▼前回の記事
ヤマハギを訪花するトモンハナバチ♀の飛翔【ハイスピード動画】
ヤマハギを訪花するトモンハナバチ♂の羽ばたき【ハイスピード動画】
交尾中の♀♂ペアを見つけたので、240-fpsのハイスピード動画に撮ってみました。
採餌中の♀に♂が飛び付いて交尾を挑む(始める)瞬間は撮り損ねました。
秋風で揺れる枝の花に♀は必死にしがみついています。
ようやく交尾を終えると、♀が先に離脱し、続いて♂も飛び去りました。


▼関連記事
・ムラサキツメクサの花で交尾するトモンハナバチ♀♂【ハイスピード動画】
・トモンハナバチの交尾@クサフジ【HD動画&ハイスピード動画】

トモンハナバチは蜂にしては珍しく体長が♀よりも♂の方がやや大きいことがいつも不思議でなりません。
動物の世界でそのような性的二形(♂>♀)がある場合、交尾相手の♀を獲得するために♂同士で激しい闘争行動があることを示唆しています。(例:ゴリラ、カブトムシ)
しかしトモンハナバチでそのような闘争を見たことがありません。
♀が交尾相手として大型の♂を選り好みしているのでしょうか?
母蜂がコストをかけて(花粉団子の餌を多く与えて)息子♂を娘♀よりも大型に育てる理由は一体何なのでしょう?


『但馬・楽音寺のウツギヒメハナバチ:その生態と保護』p92によると、

日本産のトモンハナバチAnthidium septemspinosumでは、♂が花に採餌にきた♀と頻繁に交尾する。大型の♂ほど花資源の豊かな場所になわばりをもつという。

電線から飛ぶモズ♂(野鳥)



2014年7月上旬

郊外の住宅地でモズ♂(Lanius bucephalus)が電線に止まっていました。
尾羽根を上下させながら黙って(鳴き声を発すること無く)民家の庭を眼光鋭く見下ろしています。
獲物を探しているのかと思いきや、最後に飛び去った際は予想に反して庭には降りませんでした。

実はこの直後、同じ町内で2羽の百舌鳥♂が縄張り争いで鳴き交わしている様子を観察しています。
その一方と同一個体だったのかもしれません。



2015/02/13

剥いたリンゴの皮や芯を吸汁するクロスズメバチ♀



2014年10月下旬・気温20℃

里山の頂で昼食のデザートを食べようとリンゴの皮をナイフで剥いたら、熟果の芳香をすぐに嗅ぎつけてクロスズメバチ♀(Vespula flaviceps lewisii)が飛来しました。
ハエのような羽音を立てて飛び回ります。
地面に置いたリンゴの皮と芯に集まって吸汁開始。
リンゴの品種は確認していませんが、熟していわゆる蜜が入った状態で、食べると甘酸っぱいというよりもかなり酸味が強かったです。
こんなに酸っぱくても蜂は好きなんだ!と少し意外に思いました。
蜂はリンゴの皮の裏側に潜り込もうとするので、接写に苦労しました。
直射日光が暑いので日陰に入ろうとしているだけかな?
複眼の内側の白紋がやや幅広く、頭楯の黒い斑紋が下縁に達していないのでクロスズメバチと判明。
時期的に新女王かもしれませんが、私にはワーカー♀と見分けが付きません。
食後に顔を拭ってから飛び去りました。



同定のため、撮影後に採集しました。
以下は標本写真。

採集後はもうクロスズメバチが来なかったということは、通って来ていたのは同一個体なのかもしれません。
つまりミツバチのように巣の仲間を餌場にリクルートしていないことを示唆しています。
(日が傾いてきて採餌時間が終わっただけかもしれませんが。)

実はクロスズメバチに先立ってシダクロスズメバチ♀もリンゴの皮を舐めに来ていました。

▼関連記事 
剥いたリンゴの皮や芯を吸汁するシダクロスズメバチ♀

砂利道で採食するキジバト(野鳥)



2014年10月下旬

雑草が疎らに生えた農道で一羽のキジバトStreptopelia orientalis)が歩きながら地面を啄んで採食していました。
私が長撮りしてもなぜか逃げようとしません。
まるでドバトのように人馴れしている印象を受けました。
ひょっとして誰か近所の人が餌付けしてるのかしらん?

砂利道の先には稲刈り後の田んぼが広がっています。






2015/02/12

深夜のチャイロスズメバチのコロニー【暗視映像】




▼前回の記事
破風板に集結して休む夜のチャイロスズメバチ【暗視映像】
2014年10月上旬

屋根裏に営巣したチャイロスズメバチの定点観察#3

5日ぶりの深夜(草木も眠る丑三つ時;夜明け前の午前3:47)に様子を見に行きました。
寝ているチャイロスズメバチVespa dybowskii)を起こさないよう懐中電灯を点けずに暗視ビデオカメラの画面だけを頼りにこっそり近づきました。

神社の屋根の下の破風板で前回同様、多数の成虫(門衛・夜警)が集結していました。
前回よりも個体数は半減しています。
残りは巣内に入っているためか、それともコロニー解散に向けて個体数が減っているのか不明です。
深夜で蜂は寝静まっているかと思いきや、破風板を活発に歩き回り(警戒して?)います。
ただし昼夜を問わず外役活動するモンスズメバチとは異なり、暗闇で飛び回ったりはしません。

巣を駆除された後の残党だったり、あるいは他所から引っ越して来たばかりのコロニーだとしたら、この場所に巣の外被が再建されるはずです。
しかしその予想は外れました。
やはり破風板を齧って開けた穴の奥(屋根裏)に営巣しているようです。
どうして夜に巣内で休まず、気温の低い巣口の外に集まっているのか、相変わらず謎のままです。
これはチャイロスズメバチに特有の習性なのですかね?
夜間の観察は未だ一例目なので、よく分かりません。

この日持参したのはビデオカメラだけで、ストロボ写真は撮っていません。
今思うと、巣から追い出された雄蜂が集結している可能性もありますかね?(暗視映像だけでは判断できません。)

つづく→シリーズ#4


天然ナメコの群落



2014年10月下旬

里山の雑木林で山道を塞ぐ倒木に赤褐色のキノコが群生していました。
指で触れると粘液のぬめりがありました。
キノコに疎い私ですが、これはナメコの幼菌ですよね?
いつかキノコが育つ様子を微速度撮影してみたいのですが、野外では照明機材が要りそうです。

せっかくなのでナメコを採集すればよかったですね。
後日再訪したら誰かに根こそぎ採られていました。
昔毒キノコに当たって酷い目に遭ったことがあるので、素人判断で食べる気になれません…。

『ヤマケイポケットガイド15:きのこ』で「ナメコ」を調べると(p152-153)、

完全に傘を開いた野生の成菌を見ると、あまりの違いにびっくりする。
傘の粘液は生長すると失われ、色も淡色になる。
北日本に多い。




2015/02/11

食用菊?の花蜜を吸うオオハキリバチ♂



2014年10月上旬

農家の花壇に咲いた紫色の菊の花でオオハキリバチ♂(Megachile sculpturalis)が吸蜜していました。
頭楯が白いので雄蜂です。


近くで♀も訪花していましたが、交尾行動などは見られませんでした。



ところで、このキク科の花は食用菊ですかね?
それとも観賞用の品種ですか?
群落全体を見ても枯れかけた花ばかりで分かりにくいのですが、細い花弁は紫色です。
園芸種の植物にはまるで疎いので、ご存知の方はお知らせ下さい。
山形県で生産される紫色の食用菊には「もってのほか」という品種が有名ですけど、花の中心部の色が違いますね…。
仮に食用菊だとして、その学名を調べるのに非常に苦労しました。
Chrysanthemum morifoliumで良いのかな?
菊の品種を学名で表記する習慣が無いのでしょうか?



雑木林のニホンカモシカ



2014年10月下旬

里山の雑木林で野生ニホンカモシカCapricornis crispus)と遭遇しました。
私が斜面を静かに登っていると、向こうが先に気づいた模様。
カモシカの方が斜面のやや上に位置しており、こちらを真っ直ぐに見つめています。
角の根元の角輪が目立つものの、角自体は細いようです。
耳介に個体識別できそうな特徴はありませんでした。

長いにらめっこの末に根負けしたようにカモシカが先に視線を外しました。
体の向きを変え、左半身を見せつつ歩き去り始めました。(@1:50)
木立の陰(死角)に入った所で立ち止まり、フシュ♪と威嚇の鼻息を鋭く発しました。(@1:57)
私が横に少し動いて全身像を映像に収めると、連続して鼻息で威嚇してきます。
やがて腹立たしそうに鼻息威嚇を続けながら逃走開始。(@2:13)
斜面を駆け下り、森の奥へ姿を消しました。
その後もしばらく、鼻息威嚇の音が響いてきました。

贅沢な話ですが、カモシカと遭遇しても一連の行動が毎度毎度ワンパターンであまり面白くありません。
鼻息を真似してこちらもシュッ♪と鋭い歯擦音
を発してみると、しばらく鳴き交わしの応酬になりました。(映像なし)
▼関連記事野生ニホンカモシカと鼻息で鳴き交わしてみる


2015/02/10

破風板に集結して休む夜のチャイロスズメバチ【暗視映像】



2014年9月下旬
▼前回の記事
屋根裏に営巣したチャイロスズメバチ

屋根裏に営巣したチャイロスズメバチの定点観察#2

チャイロスズメバチVespa dybowskii)の巣を見つけた日の晩に神社を再訪してみました。(午後18:48)
暗視ビデオカメラに内蔵された赤外線LEDではとても光量不足で、赤外線投光機の助けが無ければ撮れない高さでした。
(映像後半は赤外線投光機のバッテリー切れで急に光量が弱くなってしまいました。)


昼夜を問わず外役活動するモンスズメバチ(昼行性かつ夜行性)とは異なり、チャイロスズメバチのコロニーは日が暮れると(暗くなると)外役活動を止めていました(昼行性)

巣の外を飛んでいる蜂は1匹もいません。
巣口付近の破風板にワーカー♀が身を寄せ合って休んでいます。
個々の蜂は完全に静止しているのではなく、身繕いするなどの動きがあります。
夜が更ければ寝静まって完全に静止するのかな?



動画撮影後に記録のためストロボを焚いて写真も撮りました。
写真を拡大して数えると58匹もの成虫が破風板に集結していました。
昼間見た時よりも明らかに個体数が多いのは、外役に飛び回っていたワーカー♀が全て帰巣したためでしょう。

巣内にはあと何匹の蜂がいるのかな?
ピント合わせのため赤色LEDライトで照らしながら写真を撮りました。(2枚目の写真が全体に赤っぽいのはそのせいです。)
通常の白色LEDライトで照らすと寝ていた蜂を起こしてしまうのではないかと恐れて、虫の目に感知されにくい赤色光ライトを使用しました。


チャイロスズメバチの巣を夜に観察するのは初めてです。

それにしても、なぜ巣内で寝ないのか不思議でなりません。
巣盤・育房作りなどの内役作業をしないで良いのでしょうか?
これほどの数の門衛(夜警)が必要なのでしょうか?
つまり巣口付近で何か特別に警戒を要する外敵の脅威があるのでしょうか?
蜂の子を狙う夜行性哺乳類に夜な夜な襲撃されているとか?
やはりこの巣は、最近誰かに駆除されたばかり(削り落とされた巣)で、残党のコロニーを見ているだけかもしれません。
オオスズメバチに襲撃された可能性もありますね。
それとも何らかの理由でここに引っ越してきたばかりのコロニーなのかな?
どうもチャイロスズメバチの巣の典型例を見ている気がしないのですけど、混沌とした謎を読み解けるようになるには地道に観察を積み重ねるしかありません。

つづく→シリーズ#3


飛べ!シロモンノメイガ【蛾:ハイスピード動画】



2014年8月中旬

里山の遊歩道で見つけた小さな蛾です。
一瞬マドガかと思ったのですが、違いますね。
黒い羽に白い斑点が散りばめられています。
触角の先が白く、静止している時もその触角を震わせています。
飛翔力が弱いみたいで、歩くのが主で遠くまで飛べません。
下草や幼木の葉に止まるとすぐ葉裏に隠れようとします。
飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画に撮ってみました。
採寸代わりに指を写し込んだついでに翅に触れて飛び立たせました。
映像後半は更に1/5倍速のスローモーションでリプレイ。


いつもお世話になっている新・蛾像掲示板 にて問い合わせたところ、里山遊さんよりシロモンノメイガBocchoris inspersalisではないかとご教示頂きました。
また、私が初めに書いた「ミクロ蛾」という用語に関してibota_mothさんから以下のようなご指導を頂きました。
ミクロ蛾の定義は国内外で異なりますが、日本だと大きさではなく分類群(コバネガ上科からツトガ上科までがミクロ、それ以降がマクロ)で分ける事が多いと思います。
シロモンノメイガはツトガ科ですから、ミクロ蛾と呼んで差し支え無さそうです。



樹上で鳴き♪ながら脱糞するホオジロ♂(野鳥)



2014年6月下旬

里山の雑木林でホオジロ♂Emberiza cioides)が木の枝に止まって鳴いていました。
リップシンクロを確認した(嘴の動きと鳴き声が同期)ので、この個体の発する鳴き声に間違いありません。
途中で鳴きながら脱糞しています。(@0:09)

※ YouTubeの動画編集時に自動色調補正を施しています。

ホオジロ♂の警戒声を声紋解析してみる?
他種の野鳥の鳴き声が混入していますね。





2015/02/09

屋根裏に営巣したチャイロスズメバチ



2014年9月下旬

屋根裏に営巣したチャイロスズメバチの定点観察#1

山麓に佇む神社でハエのような羽音がうるさいので見上げると、多数のチャイロスズメバチVespa dybowskii)が北面の屋根の辺りを飛び回っていました。
神社の木造建築の部位の名称に関してまるで無知なのですが、三角屋根の下で破風(はふ)板と呼ばれる部位でしょうか。
破風板には大きな巣口の他に、穴が幾つも開いており、多数のワーカー♀が活発に出入りしています。
年季の入った材木の表面はかなり風化してザラザラです。
その破風板を蜂が齧って穴を開け、屋根裏に侵入しているのかもしれません。
言葉でうまく表現できないのですけど、巣口の周囲で蜂が集結している部分は外から見ると複雑に凸凹しています。

どう見ても巣のきれいな外被という感じではありません。
  • 最近駆除された(削り取られた)巣?
  • オオスズメバチに襲撃された後の巣?
  • 逃去してきたコロニーが引っ越してきた(転入)ばかり?
(スズメバチは前年の古巣を再利用することはありません。)
ここは結構よく訪れる場所なのに、もっと早く巣の存在に気づかなかったことが悔やまれます。
この辺りはキイロスズメバチが多いので、元々はキイロスズメバチの創設女王が作った巣をチャイロスズメバチの女王が乗っ取った(社会寄生)コロニーかもしれません。

ワーカー♀同士で口づけによる挨拶をしています。(栄養交換?)
恐れ知らずのハエが巣口に近い破風板に止まりました。
チャイロスズメバチのワーカー♀が気づいて追い払いましたが、すぐに戻って来てなんとも思わせぶりです。
寄生ハエ♀なのかな?

巣の真下に立って撮影を繰り返していると、急に警戒したワーカー♀1匹が警戒飛翔を始めました。
望遠レンズを付けた黒いカメラを構えた私の目の前でホバリング(停空飛翔)しながら大顎をカチカチ♪鳴らしました。
スズメバチの本で読んで知識はあったのですが、実際に警告音を聞くのはこれが初めてでした。
感動しつつも慌てて撮影を止め、静かに後退して難を逃れました。

警告を無視してそれ以上巣に近づくと襲われて毒針で刺されてしまいます。
防護服があればこの行動を動画に記録できるのに…。(無念)

その後定点観察に通っても、チャイロスズメバチに警告されたのはこの一度切りでした。
よほど虫の居所が悪かったのでしょうか。

※ YouTubeの動画編集時に自動色調補正を施してあります。

つづく→シリーズ#2



ヤマドリ(野鳥)



2014年10月下旬

里山の山道を静かに登っていると、カラマツ林の斜面をこっそり歩いて下る野鳥を発見。
私からの逃走というよりも、ひっそりと離脱する感じでした。
キジ♀かもしれませんが生息環境から同じキジ科でもヤマドリSyrmaticus soemmerringii)だと思います。
茂みに隠れ、尾羽もよく見えません。
撮影アングルを求めてこちらが移動すると、バサバサと羽ばたいて飛び去ってしまいました。
(映像なし。撮りながら動けば良かった…。)
ヤマドリは保護色で警戒心が強く、いつもこちらが気づく前に飛び去ってしまうので、初めて撮れたのは大進歩で嬉しかったです。

※ YouTubeの動画編集時に自動色調補正でコントラストを上げています。




2015/02/08

クヌギ樹洞のモンスズメバチ古巣



2014年10月下旬
▼前回の記事
クヌギの樹洞を物色するオオスズメバチ♀

モンスズメバチの巣の定点観察16

6日ぶりに様子を見に来ました。
もはや雄蜂の姿も無く、完全にコロニーは解散した模様。
赤外線の暗視ビデオカメラで暗い樹洞内を接写してみました。
もぬけの殻(空巣)だと判明したので、後半は白色LEDを点灯。
狭い穴から覗くだけでは、ひっそりと静まり返った樹洞内に巣盤や育房は見えません。
モンスズメバチの巣は釣鐘状で、外被の下部は開放型なのだそうです。
欲を言えばクヌギの木を縦切りにし樹洞の中を調べたいところですが、雑木林で勝手に切り倒す訳にはいきません。
非破壊検査の道具としてファイバースコープが欲しいところですけど、今思うとせめて歯科医が使うような小さな丸鏡を差し込んで上方を覗いてみれば良かったですね。

映像に撮り損ねたのですが、クロスズメバチの一種がこの樹洞を訪れたものの巣には侵入しませんでした。
また、幹の裏側にある別な樹洞をこの日もオオスズメバチが訪れていました。(これも映像なし)

シリーズ完




夏の水田で採食するカルガモ(野鳥)



2014年7月上旬

水田でカルガモAnas poecilorhyncha)を2羽見つけました。
青々と生い茂ったイネから首を伸ばすと顔が覗きます。
首を下げるのは採食行動だと思うのですが、隠れて見えません。
ときどきガーガー♪と鳴き交わしています。



【追記】
大田眞也『田んぼは野鳥の楽園だ』によると、
 近年、稲田の助走にアイガモの幼鳥を放つ方法が普及しつつありますが、カルガモは体が大きくて稲苗を踏み倒したり、また、実った稲穂を啄んだりして、除草効果より害の方が上回るとして農家からは嫌われているようです。 (p138より引用)
wikipedia「合鴨農法」へのリンク



【追記2】
『種子散布:助け合いの進化論〈2〉動物たちがつくる森』という本を読んでいたら、『葉っぱを食べる鳥』と題した興味深いコラムがありました。
ガンカモ類の多くは草を食べるが、細胞壁のセルロースを分解できるのではなく、砂嚢(筋胃)で葉をすりつぶして細胞壁以外の部分を消化しているのである。その点、セルロースを分解できる草食獣たちと比べても、多量の葉を食べねばならず、効率の悪い採食法だと思われる。 (p27より引用)







ニホンザルの糞に群がるベッコウバエ♀



2014年10月上旬

山間部の路上に黄土色の新鮮な獣糞が落ちていました。
ニホンザルが残した糞だと思います。
初め2匹のベッコウバエNeuroctena formosa)が糞に止まって居たのですが、動画に先立って写真を撮ったらストロボの閃光に驚いた1匹が飛んで逃げてしまいました。
ベッコウバエ以外にもう1匹居るのはキアシフンバエScathophaga mellipes)ですかね?(自信なし)
背面なので獣糞を舐めているかどうか、口器の動きは見えません。
撮影後に獣糞からガードレール裏に飛んで逃げたベッコウバエを採集しました。


15cm定規を並べた


以下は標本写真。

腹部が黒褐色で毛が目立たないので♀のようです。(『樹液に集まる昆虫ハンドブック』p65参照)



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