2020/11/28

ユリズイセンの花で盗蜜するコガタスズメバチ♀

 

2020年8月中旬・午後17:45頃・くもり
▼前回の記事 
ユリズイセンで正当訪花から盗蜜に切り替えるスズバチ
街中の道端の花壇に咲いたユリズイセン(=アルストロメリア)の群落でコガタスズメバチVespa analis insularis)のワーカー♀が吸蜜のために訪花していました。 
この組み合わせは初見です。 
興味深いことに、正当訪花で吸蜜するのではなく、常に盗蜜していました。 
花筒の外側から花弁の根元の隙間を大顎でこじ開けて、蜜腺を直接舐めています。 
雄しべや雌しべに蜂の体が全く触れませんから受粉の助けにはならず、植物にとっては花蜜の盗られ損です。 
ユリズイセンの花筒はコガタスズメバチ♀が正当訪花で潜り込めないほど狭くはないと思うのですが、盗蜜行動の方が効率的だと学習してしまったのでしょう。 
スズメバチ類による盗蜜行動を観察したのは初めてで、ワクワクしました。 

激しい風揺れで撮影に苦労しましたが、後半は指で花を摘んで揺れないように押さえたら、ようやく安定して証拠映像を記録することが出来ました。 

実は、このコガタスズメバチ♀個体は、数m離れた大小2つの群落を交互に訪れていました。 
後半になると盗蜜による栄養補給が済んだようで、ユリズイセンの花には着陸しなくなりました。 
他の訪花昆虫が来るのを狙って(手頃な獲物を探し求めて)ユリズイセンの花壇を飛び回っているようです。(探餌飛翔) 
この群落に縄張りを張って、キアシナガバチ♀やスズバチをユリズイセンの花から追い払うのを見ています。(映像撮れず)

コバギボウシの蕾に離着陸を繰り返すノシメトンボ♀

 

2020年8月中旬・午前8:00頃・晴れ 

林縁の用水路沿いの農道を朝から歩いていると、クリの木の下に咲いたコバギボウシの群落でノシメトンボ♀(Sympetrum infuscatum)が一番上の蕾に止まっていました。 
翅を低く下げて休みながらも、大きな複眼のある頭部がときどきグリグリ動いて周囲を油断なく見張っています。 

蕾から急に飛び立つと、すぐに同じ蕾に舞い降りる、という縄張り行動を繰り返しています。 
口をモグモグさせているので狩りに成功した直後と思われるのですが、捕食シーンは撮れませんでした。  

別になんてことない行動ですけど、この花の名前を知りたくて動画に記録しました。 
虫と絡めて動画に撮らないと、なかなか植物図鑑で調べる気にならないのです。 
オオバギボウシは知っていましたが、これは葉の小さな別種のようです。

 

2020/11/27

ヌルデの花蜜を吸うジガバチ♀とクロヤマアリ♀の喧嘩

 

2020年8月中旬・午後12:00頃・晴れ 

峠道の横に自生するヌルデの灌木でジガバチの一種が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。 
サトジガバチ(Ammophila sabulosa nipponica)かヤマジガバチ(Ammophila infesta)なのか、採集しないと見分けられませんが、顔色が黒いので♀ですね。  
ところが、このヌルデの蜜源をクロヤマアリFormica japonica)も群れでガードしていました。 
吸蜜するジガバチ♀はアリのワーカー♀に噛まれる度に嫌がって走り回ります。 
ジガバチの方が体格で勝るのに、小さなアリに反撃したり飛んで逃げることはありませんでした。
嫌がらせされても、ヌルデの花蜜はよほど魅力的なのでしょう。 
ヌルデは花蜜を報酬にクロヤマアリをボディーガードとして雇った共生関係にあるのかな?

 小さな白いハナグモも白い花に紛れるように潜んで(保護色)獲物を待ち伏せしていますね。

水門でさえずる♪ホオジロ♂(野鳥)

 

2020年8月中旬・午前11:55頃・晴れ 

用水路から川の本流に注ぐ手前にある水門のコンクリート柱の天辺にホオジロ♂(Emberiza cioide)が止まってさえずっていました♪ 
真夏の青空を背景に、気持ち良さそうに囀っています。
翼をわずかに広げて震わせながら鳴いているので、もしかすると幼鳥が親鳥に餌乞いしているのか?と思って撮り始めたのですが、すぐに川の方へ飛び降りて見失いました。  
飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 

 ※ ホオジロ♂の囀りさえずりが聞こえるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。

2020/11/26

巣内の幼虫と栄養交換する夜のモンスズメバチ♀【暗視映像】

 

八重桜の樹洞に営巣するモンスズメバチ:#6

▼前回の記事 
樹洞の巣に獲物や巣材をせっせと運び込むモンスズメバチ♀【HD動画&ハイスピード動画】

2020年8月中旬・午前1:20頃・晴れ 

コオロギ♂の鳴き声♪を聞きながら深夜に様子を見に来ると、ヤエザクラ(八重桜)樹洞の開口部の上側を覆う外皮状の被膜が大きく破壊されていて、気分が落ち込みました。
やんちゃな子供が悪戯しただけなら未だ良いのですが、誰かに駆除されてしまったとしたら(私にとってもモンスズメバチにとっても)最悪です。 
駆除の現場を見てないので決めつけられませんし、モンスズメバチVespa crabro)のワーカー♀が自ら壊した可能性も考えられます。 
例えばコガタスズメバチの創設女王は営巣初期の巣の入り口に細長い円筒状の構造を外皮で作りますが、ワーカーが羽化してコロニーの防衛力が上がると、この円筒構造を自分であっさり壊してしまいます。 
樹洞内が暑くなったので、モンスズメバチが巣門の外皮を壊して風通しを良くしたのかもしれません。 
桜の幹をワラジムシが徘徊していたので、あるいはワラジムシやゴキブリなど樹洞内に居候する他の虫が外皮を食害したのかな? (それなら蜂がすぐに修復しそうな気がします。)

心配しながらいつものように暗視カメラで樹洞内の様子を観察すると、コロニーは無事で一安心。 
巣内では多数の内役ワーカー♀が巣内で甲斐甲斐しく活動している一方で、巣盤と巣盤の間で休んでいる(寝ている)個体も居ました。 
多層の巣盤を樹洞の天井から傘のように覆う外皮が前回よりも少し下に拡張され、底の開口部がすぼまりつつあります。  

モンスズメバチは夜行性のはずなのに、依然としてこのコロニーは非夜行性です。 
樹洞入り口(巣門)を守る夜勤の門衛も居ませんし、外役ワーカーも出入りしていませんでした。
まるで夜間外出禁止令が出ているようにステイホームしています。 
  • 観察する時間帯が遅すぎるだけ?  営巣地が人里離れた山奥なら私も気兼ねなく終日観察するのですが、ここは人目につくので、深夜にしか来れません。私がじっと観察しているところを蜂嫌いの人に見つかったら最後、大騒ぎしてスズメバチの巣は駆除されてしまうでしょう。
  • 巣の規模が小さいから?  これから巣が大きくなれば蜂の子(モンスズメバチ幼虫)が求める餌の量も増え、ワーカー♀は夜も採餌に出かけるでしょうか?
  • 駆除で創設女王を失ってコロニーの勢いが無いのではないか?という悲観的な懸念を私はどうしても拭い去れません。 
  • この営巣地は周囲に樹液が出る木が無くて、ワーカー♀が夜に出歩く理由が無いのかもしれません。定点観察に通う道中で、樹液の発酵臭を嗅いだことが一度もありません。 

 夜中も覚醒していたワーカー♀が 翅を震わせながら動き回り始めました。 
巣盤から落ち着き無く出入りして外皮の外側を歩き回り警戒しています。 
しかし、暗視カメラや赤外線投光器に向かって蜂が飛びかかってくるほどの攻撃性はありませんでした。 
「蜂の巣をつついたような騒ぎ」になるかと私は緊張しましたが、扇風行動のように連続的な羽ばたきではなく、断続的でした。 
巣を覗く(寝起きドッキリ)私の気配を感じて少し警戒していただけのようです。 
しばらくすると蜂は落ち着きを取り戻しました。 

巣盤中央部の育房に丸々と太った老熟幼虫の姿が蠢いています。 
 空腹のワーカー♀が幼虫にせがむと、幼虫が流動食(VAAM)を吐き戻して成虫に口移ししています。(栄養交換) 


シロオビハリバエの身繕い

 

2020年8月中旬・午前9:55頃・晴れ 

里山の尾根に鎮座する奇岩を見に行くと(標高約460m地点)、オーバーハングした岩肌に見慣れないハエが止まっていました。 
調べてみると、シロオビハリバエTrigonospila transvittata)のようです。 
左右の複眼が離れていますが、この仲間(ヤドリバエ科)はそれで♀と言えるのかどうか私は知りません。 
朝から夏の日差しが強いので、ひんやりした岩肌の日陰で休んでいるのでしょう。 
ハエはやがて立ち止まると、化粧を始めました。 
半開きの翅の下面に後脚を擦り付けたり、後脚同士を擦り合わせたりして、念入りに身繕いしています。 
最後は岩から飛び去りました。

2020/11/25

オオイタドリの花蜜を吸うエントツドロバチ♀

 

2020年8月中旬・午後12:45頃・晴れ 

堤防路の道端に咲いたオオイタドリの群落でエントツドロバチ♀(別名オオカバフスジドロバチ;Orancistrocerus drewseni)が訪花していました。
ハナバチ類と異なり、狩蜂の仲間は吸蜜するだけで、花粉を集めません。 


 ▼関連記事(2年前の撮影) 

ドバト♀♂の交尾と交尾後ガード(野鳥)

 

2020年8月中旬・午後16:30頃・くもり 

カワラバト(=ドバト;Columba livia)の♀♂カップルが公園で交尾をはじめました。 
♂から♀への熱烈な求愛行動を撮るのは間に合いませんでした。 
身を低く伏せた♀の背に♂aが跳び乗り、羽ばたきながら交尾します。 
「尾を交える」と書いて「交尾」というのは、まさにその通りでした。 
実際の交尾時間は短いので、まずは1/5倍速のスローモーションでご覧ください。 
(その後に等倍速でリプレイ。) 
交尾の間、♀は翼を半開きにして♂が落ちないように全体重を支えています。  

短い交尾が済むと♀♂aペアは歩き去りました。 
そこへもう1羽の♂bが飛来し、♀を追い回し始めました。 
♂aが交尾後も♀に付いて歩いているのは、ライバル♂から♀を守る交尾後ガードなのでしょうか? 
しかしライバルの♂bを追い払ったり♀との間に割って入ったりしないのが不思議です。 
♂bと異なり、♂aは胸を膨らませる求愛姿勢ではありません。 
単に2回目の交尾のチャンスを狙っているだけなのかな? 
じきに♂bは諦めて飛び去りました。 
歩いて逃げる♀を追いかけて♂aも物陰に消えました。


▼関連記事(2年前の撮影)

2020/11/24

円網にかかった獲物を捕食するトゲグモ♀(蜘蛛)

 

2020年8月中旬・午前10:40頃・晴れ 

里山の狭い登山道(標高379m地点)を横切るように張られた垂直丸網の中央のこしきに見慣れない小さなクモが下向きで占座していました。 
マクロレンズで接写してみると、腹背がトゲトゲしくてなかなか格好いい形状です。 
帰ってから図鑑で調べてみると、トゲグモ♀(Gasteracantha kuhli)と知りました。
腹面からも接写して外雌器の有無を確認したかったのですが、円網の裏面にどうしても回り込むことができませんでした。 
背面の外見だけでも♀とみなして大丈夫? 

正常円網は垂直というよりも、やや斜めに張られていました。 
ホツツジの花が咲いている横です。 
地上からこしきまでの高さは約160cmで、その上下に細くて白い縦の隠れ帯が伸びていて、よく目立ちます。 
円網の直径は約20cm弱。 
網を壊さないように遠慮しながら巻尺で採寸したので、大雑把な数値です。  
円網には粘着性のある横糸が密に張られています。 
しかし所々、横糸の張り方が不規則に乱れているのは、どういうことなのでしょう? 
「人間だもの」、ならぬ「クモだもの」ということなのかな?(自然界のクモは造網行動が完璧ではない?) 
網全体の張力を調節するためにそうなったのかもしれません。 
それとも、獲物がかかって破れた所を修繕したのでしょうか? 
甑の部分の縦糸は、円形に食い破られていないようです。 
甑のすぐ外側には、縦糸のみで横糸が張られていない領域があります。 

樹林帯(雑木林)の山道を吹き抜ける風で網が前後に揺れています。 
網に微小な虫がかかった気配を感じたのか、甑上のトゲトゲ♀が急に方向転換して上を向きました。 
しかし異状なしと判断したようで(警報装置の誤作動?)、再び下向きに占座。 
 最後にようやく円網の下方に微小な虫がかかりました。(@2:10) 
振動に反応したクモが即座に駆けつけると獲物を甑に持ち帰り、捕食開始。
獲物は小さ過ぎて正体不明ですが、透明な翅が見えました。 
トゲグモが獲物を糸でラッピングするまでもありませんでした。 

ネイチャーガイド『日本のクモ』という図鑑でトゲグモを調べてみて気になったのは、
網の枠糸には数センチおきに白色の糸クズを飾りのように付ける。(p228より引用)
現場で私は気づかなかったものの、動画を見直すと確かにちらっとだけ写っていました。  

生憎この日は三脚も一脚も持ってこなかったし、網が風で揺れてピントが合わないし、被写体は小さいし、夏の日差しが強くて白飛びするし…と接写にとても難儀しました。 (言い訳三昧)


ヒメジョオンの花で吸蜜するヒメウラナミジャノメ♀

 

2020年8月中旬・午後13:30頃・晴れ 

河畔林の林縁に咲いたヒメジョオンの群落でヒメウラナミジャノメ♀(Ypthima argus)が訪花していました。 
全開にした翅を独特のリズムで軽く開閉しながら吸蜜しています。 
翅に描かれた眼状紋がよく目立ちます。 
♀なので腹部が太いですね。 
私が移動して撮影アングルを変えようとしたら、飛んでしまいました。  

ヒメウラナミジャノメ♀は少し飛んだだけで、ニセアカシア灌木の下草のヨウシュヤマゴボウの葉に止まりました。 
今度は翅をしっかり閉じて小休止してくれたおかげで、翅裏の目玉模様がよく見えるようになりました。
▼関連記事(1年前の撮影) 
ヒメジョオンの花蜜を吸うヒメウラナミジャノメ【HD動画&ハイスピード動画】

2020/11/23

軒下で寄主の巣穴を探し回るハラアカヤドリハキリバチ♀

 

2020年8月中旬・午前10:25頃・晴れ 

郊外の古い木造家屋(平屋建て)の軒下を1匹の赤い蜂が興奮したように高速で飛び回っていました。 
寄主オオハキリバチMegachile sculpturalis)の巣穴を探しているのでしょう。 
木の梁の下面に作られた泥巣口に興味を示し、素早く縁に止まって中を覗きました。 
一旦飛び去ったものの、しばらくすると再びハラアカヤドリハキリバチ♀が飛来しました。 
寄主?の巣口に顔を突っ込んで物色したものの、産卵行動はせずに飛び去りました。  
エントツドロバチの巣穴だったのかもしれません。

労働寄生種のハラアカヤドリハキリバチ♀は、寄主オオハキリバチの巣を見つけると巣口の厳重な戸締まりを壊し、中の育房をすっかり改造してからオオハキリバチの貯食物に自らの卵を産み付けるのです。

 
▼関連記事(8年前の撮影) 
オオハキリバチの巣に侵入を試みるハラアカヤドリハキリバチ♀:前編 
オオハキリバチの巣に侵入を試みるハラアカヤドリハキリバチ♀:後編

ハラアカヤドリハキリバチ♀のまるで赤い彗星のような素早い飛翔シーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。
 実はハラアカヤドリハキリバチ♀と一緒に黒っぽい寄生虻(コウヤツリアブ♀)も軒下をホバリングしていたのですけど、そちらの産卵行動については記事を改めます。 
どちらに注目して撮影すべきか、目移りしてしまいました。

 

堤防路を次々に横切るキジ幼鳥の群れ(野鳥)

 

2020年8月中旬・午後12:50頃・晴れ 

川沿いの細い堤防路を私が忍び足で歩いていると、キジPhasianus versicolor)が道端の草むらから飛び出してきたものの、私に気づくと驚いて元の草むらに走って逃げ込みました。 
(映像はここから。) 
しばらくすると、同一個体?が道を逆に横断して戻って行きました。 
私が少し離れたところで見張っていると、キジ幼鳥の群れが警戒しながらも次々に草むらから現れ、堤防路を小走りで横断しました。 
どうもキジの♀成鳥ではなく、今年巣立った幼鳥の群れが草むらに潜んでいたようです。 
周囲に親鳥♂の姿は見かけませんでした。 
私が知る限り、この時期にキジの♀成鳥が群れて♂の縄張り内でハーレムを形成することはないはずです。 

少なくとも計4羽のキジ幼鳥が登場しました。 
いずれも未だ♂の特徴が出ていません。 
キジ幼鳥はハトのように首を前後に振りながら歩いていました。  

堤防の横は雑草が旺盛に生い茂っているため、幼鳥の群れの行く先を見失ってしまいました。 
画面右の河畔林から土手を登ってから道を渡り、反対側(画面左)のトウモロコシ畑を目指してキジの家族群が遊動中だったのかもしれません。 

  カラー自然シリーズ45の遠藤公男『キジ』を紐解いて、キジの幼鳥について調べてみました。
若い♂キジは、生後40日ごろから、顔にくまどりができてきます。からだも大きくなって、♀と区別できます。60日ごろから、顔がうす赤くなり、ピィヨ、ピィヨの鳴き声が、かすれかかった、ツェー、ツェーという声にかわってきます。やがて、肩や胸に、おとなの羽がはえてきます。胸が黒くなってくると、尾にも、おとなの長い羽がはえてきます。 (p22より引用) 
秋の風がふくころ、子どもたちのかざりばねがはえそろってきました。そろそろわかれのきせつです。 (p25より) 
最初、10羽も生まれたひなが、半分になっています。あんなに気をつけていたのに、外敵にやられてしまったのです。しかし、5羽育つのはいいほうです。わたしが調査した48家族は、1ヶ月以内に、ほとんど5羽以下になってしまいました。平均2.9羽。ひなが全滅することも、めずらしくありません。 (p20より) 
キジの子育ては、梅雨の時期になります。 (p18より)

2020/11/22

オオイタドリの花で食事するセマダラコガネ♂

 

2020年8月中旬・午後13:30頃・晴れ 

川沿いの堤防路に咲いたオオイタドリの群落でセマダラコガネ♂(Anomala orientalis)が訪花していました。 
花粉や花蜜を食べているようですが、とても警戒心が強くて、私が通常マクロモードのカメラを近づけると擬死落下したり飛び去ったりとすぐに逃げてしまいます。 
飛んでも少し離れた花穂に着陸し、食事を再開します。 
風揺れ対策としてオオイタドリの茎を手で押さえながら接写しようとしただけで、セマダラコガネに警戒されてしまうので、お手上げです。 
「お手上げ」と言えば、セマダラコガネも警戒すると、後脚だけを後方にピンと伸ばしました。 

複数個体を撮影。
触角の先端部の形状から、いずれも♂と分かりました。

樹洞の巣に獲物や巣材をせっせと運び込むモンスズメバチ♀【HD動画&ハイスピード動画】

 

八重桜の樹洞に営巣するモンスズメバチ:#5

▼前回の記事 
モンスズメバチの非夜行性コロニーの謎【巣内の暗視映像】

2020年8月中旬・午後15:40頃・晴れ 

2日後の昼間に定点観察に来ました。 
ヤエザクラ(八重桜)の樹洞の入り口を上から塞ぐ外皮が更に下へ伸びていました。 
残念ながら実際に巣門の外皮を増築する作業は未見です。 
外皮は薄いパルプなので、よく見ると破損した穴やひび割れがありました。 
この破損部をモンスズメバチVespa crabro)のワーカー♀は今後、修復するでしょうか? 

樹洞を見ていると、ワーカーが外役から続々と帰巣しました。 
大顎に小さな塊を咥えて帰る個体がいます。 
巣に搬入するペレット(団子)は、白っぽい物と黒っぽい物の2種類ありました。 
搬入シーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 
 狩った獲物を肉団子にしたものか、それとも巣材のパルプなのか、私には見分けられませんでした。 
空荷で帰巣する個体もいます。 
どの個体も幹のほぼ同じ場所に着地してから歩いて樹洞内に入ります。 
2匹が連続して帰巣すると、巣門で渋滞している間にホバリング(停空飛翔)で待機していました。 

 一方、樹洞の中から歩いて外に出てきた個体が、羽ばたいて外役に飛び去りました。 
出巣の際も入巣と同じ場所から現れます。 
離陸直後に蜂が扇状に飛んで巣の位置を記憶するための定位飛行をしたようですが、カメラが樹洞に寄り過ぎていて動画にはしっかり写っていません。  
帰巣および出巣のシーンを240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:32〜) 

私は対スズメバチ専用の防護服を持ってないので、蜂が活動的な日中は当然ながら巣に近づき過ぎないように注意してますし、樹洞の中を覗いてみるような無茶はしません。 
逆に、防護服を着なくてもスズメバチに対するエチケットを守りさえすれば、これぐらいの映像は落ち着いて安全に撮ることが可能です。 



 

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