2022/09/10

夕方の水場でピチャピチャ水を飲むツキノワグマ【トレイルカメラ】

 

2022年7月上旬・午後18:46・気温21℃(日の入り時刻は午後19:04) 

山中の泉を監視している無人センサーカメラ(トレイルカメラ)に、いきなりツキノワグマUrsus thibetanus)の横顔がどアップで写り、驚きました。 
しかも、未だ日没前の明るい時刻にまたもや登場したことに戦慄します。 
熊が夜行性だという思い込みは通用しないようです。

左岸から水面に首を伸ばして、ピチャピチャ♪ズルズル♪と音を立てながら水を飲んでいました。 
舌を使って水を飲んでいると思うのですが、カメラに近過ぎて肝心の口元が見えないのが残念です。 

喉の乾きを癒やしたクマがトレイルカメラを見つけました。 
間近で匂いを嗅ぐ鼻息♪が聞こえます。 
カメラを壊したり持ち去ったりしなかったのは助かりました。 
なんとなく、熊の目のまぶたが腫れぼったい気がします。 
2日前に水浴に来たツキノワグマと同一個体ですかね?
関連記事(2日前の撮影)▶ 昼間の水場に浸かって涼むツキノワグマ【トレイルカメラ】

浅い池を横切ると右岸の崖をよじ登ったようです。 
上陸シーンは画角外で残念ながら写っていません。 
身震いして濡れた毛皮の水気を切る音が聞こえました。 
今回の熊は水浴しませんでした。 

※ 熊が水を飲む水の音や鼻息が聞こえるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。

こんな大迫力の映像を素人が安全に撮れるのですから、トレイルカメラの発明はとんでもない革命です。
カメラを回収に行く時に水場付近で熊とばったり出くわさないかと緊張します。
護身用の熊よけスプレーを必ず携帯するようにしています。

 

コウリンタンポポの花で採餌するツヤハナバチの一種♀【ハイスピード動画】

 

2022年6月下旬・午後12:35頃・晴れ 

河川敷の草地に咲き乱れるコウリンタンポポの群落でツヤハナバチの一種(Ceratina sp.)♀が訪花していました。 
240-fpsのハイスピード動画(1/8倍速のスローモーション)で吸蜜する蜂をよく見ると、後脚の花粉籠に橙色の花粉団子と付けています。 
高画質のFHD動画に切り替える前に逃げられてしまいました。 

同じ日、コウリンタンポポに訪花するミツバチ♀は集粉に苦労していました。 
この時期コウリンタンポポの送粉者の本命はミツバチではなくツヤハナバチなのかな? 




2022/09/09

夏の川岸で水浴するスズメ(野鳥)

 

2022年7月上旬・午後14:10頃・晴れ 

河原の対岸の浅瀬にスズメPasser montanus)が入水すると、水を翼で繰り返し跳ね上げて浴びました。 
ピョンピョン跳んで岸の石の上に戻ると、身震いして水気を切ります。 
さっぱりしたスズメは羽繕いもせずにそのまま飛び去り、行方を見失いました。 
どれぐらい暑いか気温を測るべきでしたね。

ゼフィルス♂の卍巴飛翔【HD動画&ハイスピード動画】

 

2022年6月中旬・午後14:30頃・晴れ 

里山から流れ出る沢の上空を美しいゼフィルスが激しく乱舞していました。 
渓流と呼べるほどではありませんが、沢の水を砂防堰堤でいったん堰き止めた後の細い流れです。 
周囲は雑木林で、比較的自然豊かな環境です。 
 沢沿いに生えた灌木や草むら茂みの上で長々と繰り広げられる卍巴飛翔を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:14〜) 
1/8倍速のスローモーションにすると、羽ばたきがしっかり可視化されました。 
翅表は美しいメタリックグリーンで、翅裏はシルバーに見えます。 
そのため、羽ばたくと裏表2色の翅がチラチラと点滅して見えます。 
なんとなくメスアカミドリシジミ♂(Chrysozephyrus smaragdinus)ではないかと思うのですが、動画を優先したら同定用の写真を撮れませんでした。 
互いに相手の周りで円を描くように飛び回るので、卍巴飛翔と呼ばれています。 

途中でイチモンジチョウと思しき蝶が飛来して近くの草むらに着地しました。 
しかしゼフィルス♂は異種の乱入に惑わされずに、ひたすら卍巴飛翔を続けました。 

この行動は♀を待ち伏せする♂同士の縄張り争いと言われているのですが、空中戦の勝敗が着くまで(片方が疲れて逃げ出すまで)見届けられませんでした。 
2頭♂は乱舞しながら渓流沿いの土手を少しずつ降下し、茂みの陰に隠れて見えなくなってしまうのです。 
♂が♀を待ち伏せして縄張りを張る止まり場(おそらく沢に張り出した灌木の枝葉)も見つけられませんでした。

【参考書籍】
この読み応えのある名著の第2章は、まさにメスアカミドリシジミ♂の卍巴飛翔を若き筆者がフィールドで研究した経緯を熱く語っています。
実は飛んでいるメスアカミドリシジミ♂が同種でも相手の性別を見分けられず、ライバル♂でも何でも全て♀と勘違いしてひたすら誤認求愛を続けてしまう結果、卍巴飛翔になってしまうのだそうです。
これは従来の定説に反するパラダイムシフトです。
本書を読んで私も筆者の実験データには納得しましたし、蜂など他の昆虫の♂が誤認求愛する様子を私自身が何度も動画撮影しています。
しかし、どうしても「蝶が相手の性別を見分けられない」という点が信じられません。
出会い頭はうっかり勘違いしても、じきに間違いに気づきそうなものです。
配偶行動に関わる重要な局面で相手の性別をいつまで経っても見分けられないなんて、あり得るのかな?
ミドリシジミ類の翅表の色は分かりやすい性的二型です。
♂は金属光沢に輝く青緑色であるのに対して、♀は地味な茶色です。
もし「蝶が飛んでいる同種個体の性別を複眼の視覚で見分けられない」のであれば、どうして翅の「性標」が安定な形質として集団中に固定されているのでしょう?
チョウの性標は、ヒトの蝶愛好家に鑑賞してもらったり生物学者に性別判定してもらったりするために進化した模様ではありません。
もし蝶自身にとって性標がどうでも良い形質であるならば、世代を重ねると中立変異によって集団中で薄まってしまうはずです。
この点を説明できないのは、仮説として問題があると思います。
性標が効いてくるのは♂の探雌行動の際ではなく、求愛する♂を♀が選ぶ際なのですかね?
本を1回通読しただけなので、勘違いや読み落としがないかどうか、もう一度読み返してみます。
筆者も似たような反論を散々されまくり、論文が受理されるまで非常に苦労したと述懐しています。

Takeuchi, et al. "Territorial behavior of a green hairstreak Chrysozephyrus smaragdinus (Lepidoptera: Lycaenidae): site tenacity and wars of attrition." Zoological science 22.9 (2005): 989-994.

Takeuchi, et al. "The erroneous courtship hypothesis: do insects really engage in aerial wars of attrition?." Biological Journal of the Linnean Society 118.4 (2016): 970-981.

   
↑【おまけの動画】 
「ゆる生きもの行動学ラジオ-蝶のオスは○○を認識していないというコペルニクス的学説」by ゆる学徒ハウス:よしのぶさん

2022/09/08

河畔林でタヌキの古い溜め糞場を偵察に来たハクビシン【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2022年7月上旬・午後21:35頃

トレイルカメラ(無人センサーカメラ)で監視している河畔林のタヌキ溜め糞場rvにハクビシン(白鼻芯、白鼻心;Paguma larvata)が久しぶりに登場しました。 
ローアングルで設置した方のカメラで至近距離から撮った暗視映像です。 
(同時刻にハイアングルのカメラには写っていませんでした。)
初めは画面の左端から横顔だけ見えます。 
溜め糞場rvに首を突っ込んで、下草や左奥のニセアカシアの幹の匂いを嗅いでいます。 
正面を向いたときの鼻面が白いので、タヌキではなくハクビシンと確定しました。 
一旦は画面左の死角に消えたものの、しばらくすると(同一個体が?)再び現れました。 
過去にはすぐ裏にある獣道を少なくとも3頭のハクビシンが一緒に行動していたので、もしかすると別個体かもしれません。 
林床を左から右に横切り、全身像がしっかり撮れました。 
タヌキが使わなくなった古い溜め糞(画面の右下の黒い地面)にハクビシンは全く興味を示しませんでした。 

最近ハイアングルだけでなくローアングルのトレイルカメラを追加で設置したら、タヌキは警戒を強めて溜め糞場にますます近寄らなくなってしまいました。
関連記事(11日前の撮影)▶ 河畔林の溜め糞場に久々に来たホンドタヌキが新しいトレイルカメラに驚いて逃走【暗視映像】

その一方、今回の動画でハクビシンはローアングルカメラの存在をさほど気にしていません。 

※ 動画編集時に自動色調補正を施して画面全体を明るく加工しています。


【追記】
日本の食肉類:生態系の頂点に立つ哺乳類』という専門書の終章「これからの食肉類研究」を読んで一番驚いたのは、
タメ糞はハクビシンなどでも形成されることが知られている。このような食肉類に特有なタメ糞を研究対象にすることは、食肉類の社会生態を知るうえで重要なことである。(p289より引用)
という一文です。
私はまだハクビシンの溜め糞場を見つけたことがありません。
哺乳類のフィールドサイン観察ガイド』を紐解くと、確かにハクビシンの溜め糞の写真が掲載されていました。(p76)
そもそも私はフィールドで獣糞を見つけても、それがハクビシンの糞だと自信を持って見分けることができません。


胸が赤くないムネアカオオアリの新女王(羽アリ)

 

2022年6月下旬・午後14:00頃・晴れ 

ウグイス♂の囀りさえずり♪を聞きながら山道を汗水流して登っていたら、大型の羽アリも山道を徘徊していました。 
結婚飛行を終えた新女王アリが営巣地に適した場所を探し歩いているのでしょう。 
なんとなくムネアカオオアリCamponotus obscuripes)の新女王と思ったのですが、胸背が赤ではなく黒色でした。 
腹部が長い翅で覆われているため、背側から見下ろすと腹背の赤がなかなか確認できません。
たまに体の角度が変わり、ちらっと赤色が見えました。 

翅を摘んで一次的に捕獲し、じっくり観察してみました。 
腹部に赤色は確認できたものの、胸部はやはり真っ黒でした。 
どうやら色彩変異のようです。 
この女王アリから生まれる子孫の体色はどうなるのでしょう?(遺伝するのかな?) 

アリハンドブック』でムネアカオオアリを調べると、
色彩に変異があり、体が黒ずむものや、赤色部が完全にない黒化型が時々見られる。 
・平野部では、5〜6月に結婚飛行を行うが、山地では結婚飛行の時期が遅くなり、8月まで見られる。(p69より引用)
和名のとおり胸部は赤く、頭部と腹部のほとんどは黒。しかし個体差が多少あり、胸だけが赤い個体・腹部の前方も赤い個体などがいる。wikipedia:ムネアカオオアリより引用)
翅をつまんでいた指を離して手乗りさせようとしたら、すぐに落下して逃げました。 

いつか捕獲した女王アリを飼育してコロニーを作らせてみたい…と長年思い続けています。
しかし初期投資(石膏飼育キット)が必要なこともあり、毎年後回しになっています。
関連記事(12年前の撮影)▶ 結婚飛行後のムネアカオオアリ女王

2022/09/07

山の泉で育つオタマジャクシの大群をすくって見る

 

2022年7月上旬・午後15:30頃・晴れ 

トレイルカメラで監視している山中の水場でオタマジャクシが大発生していることに気づきました。 
なぜか分布に偏りがあり、特に南の岸辺付近に集結していました。 
夥しい数の黒いオタマジャクシが岸辺で尾をくねらせています。 
素人目には過密状態で、水中を活発に泳ぎ回っている訳ではありません。 
池底の落葉やプランクトンなどを食べて育つのでしょう。 
この泉は湧き水の水温が低く日当たりが悪いために、山麓にある別のカエル池よりもオタマジャクシの成長が著しく遅れているようです。 


100円ショップで買ってきた「お魚観察ケース」でオタマジャクシの群れを掬って一時捕獲してみました。 
水温が低いために、透明プラスチックの表面がすぐに結露してしまいます。 
バンダナで水滴を拭きながら動画撮影しました。 
容器に定規のように目盛りが刻まれているので、オタマジャクシの大きさが分かります。 
容器のサイズは13.5×3.5×7.0cm。 
肝心の水温を測り忘れてしまいました…。 
湧き水(地下水)が流れ込む辺りに素足で入水すると、夏でも冷たくて長時間は我慢できないほどでした。 

お魚観察ケースを持つ私の左手から出血しているのが気になるかと思いますが、指先を少し切っただけです。 
水場に辿り着く前の激しい運動(登山)中にうっかり指先を負傷したら、びっくりするぐらい出血しました。 
体温と心拍数が上がった状態で指先を切ったからでしょう。
破傷風予防のために、とりあえず清潔なビニール袋を手にかぶせて傷口が汚れないようにしました。 

修行不足の私はオタマジャクシの種類をしっかり見分けられません。 
トレイルカメラの映像にヒキガエル成体がたまに写るので、おそらくアズマヒキガエルBufo japonicus formosus)の幼生だと思います。
関連記事(5日前の撮影)▶ 山中の池から岸に上陸したアズマヒキガエル【トレイルカメラ】
もうひとつの候補であるヤマアカガエルは、ここのトレイルカメラに一度も写ったことがありません。 
池畔の枝先にモリアオガエルの泡巣を見かけないので、モリアオガエル幼生の可能性は除外しました。
春の繁殖行動(カエル合戦・産卵)を観察して確かめるのが来季以降の課題です。 
本来ならば、採取したオタマジャクシを飼育して何ガエルに育つか調べるのが手っ取り早くて確実でしょう。 
しかし忙しくて、飼育する余力がありません。 
長谷川雅美『カエルの田んぼ (森の新聞)』によると、オタマジャクシの種類によって顔つきが違うらしい。




山頂付近でクズの蔓から飛び立つキアゲハ夏型♂

 

2022年6月下旬・午後16:30頃・晴れ 

里山の尾根道(稜線)を歩くと、あちこちでキアゲハPapilio machaon hippocrates)を数頭見かけました。 
山頂付近でクズの蔓に止まっていた個体は夏型♂でした。 
初めは翅を半開きにしていましたが、途中から閉じました。 
交尾相手の♀を山頂で待ち伏せするキアゲハ♂の縄張り占有行動なのでしょう。 
他の蝶が飛来するとすぐに飛び立って追いかけ、相手が別種のチョウ(あるいは同種のライバル♂)なら縄張りから追い払ってしまいます。 
…という教科書(旧来の通説)通りのシーンを動画で記録したかったのですけど、いざ撮り始めたら領空侵犯の蝶がなかなか飛来しません。(マーフィーの法則) 
仕方がないので、先を急ぐ私は持っていた傘を振って飛び立たせました。(ヤラセ映像) 
飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 

【参考】 
竹内剛『武器を持たないチョウの戦い方:ライバルの見えない世界で』という名著の第5章にキアゲハの配偶行動を研究したストーリーが生き生きとエキサイティングに書かれています。

2022/09/06

昼間の水場に浸かって涼むツキノワグマ【トレイルカメラ】

 

2022年7月上旬・午後15:20・晴れ・気温23℃ 

山中の泉を無人センサーカメラ(トレイルカメラ)で監視していると、白昼堂々とツキノワグマUrsus thibetanus)が水浴していて驚きました。 
おそらく左岸から入水したようです。 

なぜか腫れぼったい目をした個体でした。 
単なる顔貌の個体差なのか、それとも蜂の子を捕食しようとしてまぶたを蜂に刺されたのかな? 
田口洋美『ヤマケイ新書 クマ問題を考える 野生動物生息域拡大期のリテラシー』によると、
・夏期から秋期にはアリやハチ(ジバチ、スズメバチ)の巣を襲って食べる 
・5月下旬〜7月上旬は繁殖期。♂は♀を探して盛んに動き回る。
水深が浅くても、ツキノワグマは気持ち良さそうに半身浴しています。 
池の底に堆積した泥や腐った落ち葉をかき混ぜるとドブ臭いメタンガスが湧き上がっているはずなのに、熊は特に気にしてない様子。 
水場の左岸近くに蠢いている大量のオタマジャクシ(映像公開予定)を捕食するかと思いきや、熊は全く興味を示しませんでした。 
やがて、池の中央に進出して腹を浸しました。 
いかにも気持ち良さそうです。 
「整うわー」
此岸にどんどん近づいて来ます。 
無邪気にトレイルカメラを壊されると困るのですが、突然ツキノワグマは慌てたように身を翻して左岸に上陸し、林道を走り去りました。 
急に逃げ出したのは、隠しカメラの存在に気づいたのでしょうか? 
人工物に嫌悪感を抱いたり、ヒトの残り香に敏感なのかもしれません。 
濡れた毛皮の水気を切る行動は今回も見られませんでした。

熊が居なくなった泉はすっかり泥水になりましたが、冷たい湧き水(地下水)が常に流入しているので、しばらくすると再び澄んできます。 

※ 水浴びの音が聞こえるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


キウイフルーツの花で集粉するトラマルハナバチ♀

 

2022年6月中旬・午後15:30頃・晴れ 

果樹園の蔓棚にキウイフルーツの黄色い花が咲いていました。 
トラマルハナバチBombus diversus diversus)のワーカー♀が雄花を訪れていました。 
すぐに飛び去ってしまい戻って来なかったので、短い映像を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 
花弁が開ききった花ではなく、開花しかけの蕾に訪花していました。 
後脚の花粉籠に白い花粉団子を満載しています。 
キウイフルーツは雌雄異株の蔓植物で、花蜜を分泌しないのだそうです。 

東北地方の雪国でもキウイフルーツを栽培できるとは最近まで知りませんでした。 
訪花昆虫(送粉者)を撮影したいと思い立ったのが時期的に少し遅すぎたようです。 
あちこちの庭などを見て回ったのですが、花期がまちまちなのは品種の違いなのか、日当たり条件の違いなのかな? 
(同じ日に、別な庭では花がとっくに散り終えて小さな未熟果がなっていました。)
来季はもっと重点的に観察してみます。


 

2022/09/05

古池やヒヨドリ飛び込む水の音♪【野鳥:トレイルカメラ】

 

2022年7月上旬・午後18:00頃・晴れ・気温27℃(日の入り時刻は午後19:06) 

トレイルカメラ(無人センサーカメラ)で山中の泉を監視していると、夕方にヒヨドリHypsipetes amaurotis)が水浴びを始めました。 
岸の止まり木(灌木)から飛来して池に着水すると、すぐに止まり木へ舞い戻ります。 
すると夕日が映っていた水面に波紋が広がります。 
ヒヨドリは右から左から続けて水場に飛び込みましたが、同一個体なのか別個体なのか、私には見分けられません。 

1/4倍速のスローモーションでリプレイすると、池に飛び込んだヒヨドリが着水と同時に素早く行水してすぐに飛び去っていることが分かります。(@0:26〜) 
ヒヨドリはなぜ水場でいつもそんなに慌てているのでしょうか? 
独特の短い水浴行動がどうして進化したのか、究極要因が気になります。
水場で捕食者に襲われるかもしれないという警戒心が非常に強いのでしょうか? 
そう言えば、ヒヨドリの飲水行動を私は未だ見たことがありません。

 「古池やひよどり飛び込む水の音」 (字余り)
 ※ 水飛沫の音が聞こえるように、動画編集時に音声を正規化して音量を上げています。

新機種のトレイルカメラを導入したら、前回よりも高画質の動画で記録できました。

柳の葉から飛んで樹液酒場に辿り着いたコムラサキ♀

 

2022年6月下旬・午後12:15頃・晴れ 

用水路が川の本流に合流する手前の岸に自生する(樹種不詳)の若葉にコムラサキApatura metis substituta)が止まっていました。 
翅を半開きにしたまま日当たりの良い葉表に静止しています。 
柳はコムラサキの食樹ですが、♀の産卵行動でもありません。 
柳の葉の表面(に付着した甘露)を舐めていたら面白いと思って撮り始めたのですけど、私がカメラを向けたら黄色い口吻の伸縮を止めてしまいました。 

レンズをズームアウトしかけたら、急にコムラサキが飛び立ちました。 
コムラサキ♀の飛翔シーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@1:59〜) 

河畔林の柳の灌木の周りを素早く飛び回ると、同じ柳の幹に着地しました。 
そこは樹液が滲み出す場所の少し上でした。 
翅表の色が地味なので、ようやく♀と判明。 
コムラサキ♀は柳の枝を歩いて降りて樹液酒場に辿り着くと、黄色い口吻を伸ばして吸汁開始。 
現場では樹液の発酵臭(甘酸っぱい芳香)を私の鼻で嗅ぎ取れず、樹液酒場の存在に気づきませんでした。
コムラサキ♀が教え導いてくれた樹液酒場は先客で混み合っていました。 

2022/09/04

夜の河畔林で高低2アングルから撮影したアカネズミの採食行動【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2022年6月下旬・午後21:55頃
前回の記事:▶ 夜の河畔林で活動する野ネズミを高低2アングルから撮影してみる【トレイルカメラ:暗視映像】

トレイルカメラ(無人センサーカメラ)2台体勢で監視している河畔林で夜にアカネズミApodemus speciosus)が地表に立ち止まって何かを採食していました。 
タヌキの溜め糞場rvのすぐ横ですが、最近タヌキは利用しておらず、新鮮な糞は供給されていません。 
ローアングルで間近に撮影しても暗視映像は白黒なので、残念ながら採食メニューは分かりませんでした。 
地中から何か土壌昆虫を捕まえて翅を毟りながら捕食したようにも見えますし、種子を拾い食いしたようにも見えます。 
飯島正広、土屋公幸『リス・ネズミハンドブック』でアカネズミを調べると、
雑食で根茎部、種子、昆虫などを食べる。樹上生活が得意ではなく、地表や倒木の上を駆け回る。(p59より引用)
食事中の野ネズミの背後で謎の黒い昆虫が徘徊しているのに、暗闇の野ネズミは気づいていないようです。 
食べ終わるとアカネズミは画面の下方(カメラLの死角)へ立ち去りました。 

その直後に、同一個体のアカネズミの活動がハイアングルのトレイルカメラHに続けて写っていました。(@0:28〜) 
下草がパッチ状に生い茂る林床をチョロチョロと徘徊し、次の餌を探し求めています。 
対面に見えるレイルカメラL(ローアングル)の赤外線LEDが途中で消灯しました。 
起動してから90秒間の動画を撮影してから切れるように設定してあります。 
野ネズミの目には赤外線が見えていないようで、全く気にしている様子がありません。 

※ 動画編集時に自動色調補正を施して明るく加工しています。 




 

クリの花で採餌するクロマルハナバチ♀

 

2022年6月中旬・午後14:55頃・くもり 

道端に聳え立つクリ(栗)の木でクロマルハナバチBombus ignitus)のワーカー♀が咲きかけの花穂を訪れていました。 
この組み合わせは初見です。 

2匹を撮影したところ、後脚の花粉籠が空荷の個体と白い花粉団子を満載した個体がいました。 
なぜか2匹とも茶色の体毛がだいぶ剥げかけていました。
関連記事(同所同日の撮影)▶ クリの花で採餌するオオマルハナバチ♀

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