2018/06/23

早春に台所で発生したノシメマダラメイガ(蛾)成虫



2018年3月上旬・午後19:12

夜のキッチンに入って点灯すると、天井付近をノシメマダラメイガPlodia interpunctella)成虫が飛び回り、ようやく物陰(食器棚の上)に止まりました。
貯穀害虫として悪名高いノシメマダラメイガは、幼虫のステージで冬越しすることが知られています。
ここは北国(雪国)なので、冬は活動せずに休眠越冬するのです。
成虫を見かけるのは、今季初でした。
今年は春の到来が早く気温が高いので、例年よりも早く季節外れに室内で成虫が羽化したのかもしれません。
(映像はここから)

食器棚の外側に止まっていました。
生きている証拠に、指先でそっと体に触れると準備運動なしにいきなり飛び立ちました。
しばらく飛び回ってから台所の天井に再び止まりました。
このときの室温は20.2℃、湿度34%。

画質がいまいちのハンディカムで撮ったので、蛍光灯の照明がちらついて写ってしまいました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



早春の田んぼと笹薮で採食するキジ♀4羽の群れ(野鳥)



2018年3月下旬

雪が溶けたばかりの田んぼでキジ♀(Phasianus versicolor)を発見。
畦道をゆっくり歩きながら採食していたようです。
とても地味な保護色なので、もう一羽の♀が登場するまで群れで居るとは気づきませんでした。
カメラを向けた私に警戒したのか横の道に車が通りかかったせいか分かりませんが、急にキジ♀2羽が慌てて走り始めました。
飛び立つと隣接する笹薮まで低空飛行で逃げました。

一羽の♀はすぐに笹薮の茂みに入って姿を消しました。
カメラを右にパンすると、いつの間にか更に2羽のキジ♀が合流していました。
それまでどこに居たのでしょう?

計3羽のキジ♀が笹薮に沿ってゆっくり歩きながら採食しています。
カラフルで派手なキジ♂とは異なり♀は見事な保護色です。(性的二形)
日陰に入るとキジ♀は更に目立たなくなりました。
動きを止めるともう見つけるのは至難の業です。
1羽ずつ笹薮の中に隠れてしまいました。
笹薮の縁に残った個体が辺りをキョロキョロ見回しています。

繁殖期には未だ早いかもしれませんが、この縄張りで♀4羽のハーレムを囲っている♂がいるはずです。
しかし辺りを探しても♂は見つけらず、縄張り宣言をする鳴き声や母衣打ちも聞こえませんでした。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


キジ♀2(野鳥)@刈田
キジ♀2(野鳥)@笹薮/刈田

2018/06/22

ヤツデの雌花に集まるハナアブ、クロバエ、カメムシの仲間



2017年11月上旬

民家の庭に植栽されたヤツデが地味な花を咲かせていました。
雌しべだけが見えるので、雌性期の花です。
色々なハナアブ科やクロバエ科の仲間が訪花して吸蜜していました。

その間、1匹のカメムシが枝を伝い歩いて下りてきました。
残念ながら背面がしっかり見えないのですが、ミヤマツノカメムシかもしれません。
カメムシがヤツデのどこから吸汁するのか、観察したかったです。



雪が残る田んぼで採食するハシボソガラス(冬の野鳥)



2018年3月下旬

雪解けが始まり水浸しになった刈田を1羽のハシボソガラスCorvus corone)が歩き回り、あちこち啄んでは採食していました。
嘴で地面の枯れ草(藁)を掻き分けて食物を探索中です。
ミミズのような細長いものを食べました。

夕方の西日に照らされて、なかなか美しく撮れました。(ちょっと自画自賛)
実際は早春なのですが、残雪がらみの行動なので「冬の野鳥」とのラベルをタイトルに付けておきます。


ハシボソガラス(野鳥)@残雪刈田+採食

2018/06/21

室内で越冬するキンイロエビグモ幼体の逃走(蜘蛛)



2018年2月下旬・室温19.8℃、湿度27%。

室内の天井にキンイロエビグモPhilodromus auricomus)が逆さまになってへばりついていました。
捕獲して精査した訳ではありませんが、おそらく幼体だと思います。
この部屋は冬でも昼間はときどき窓を少し開けて換気するので、そのときに暖かい室内に迷い込んだのでしょうか。
ブログのネタにするのは初めてですけど、実は毎年出会うありふれた光景です。(季節の風物詩)

この徘徊性クモを採寸するついでに定規で体にそっと触れると、走って少し天井を逃げました。
ビデオカメラの補助照明LEDが眩しかったのかもしれません。


クモ生理生態事典 2016』にてキンイロエビグモの項目を参照し、越冬態に関する情報を抜き書きすると、

・雌7.5~8.5mm,雄7~8mm,成体出現期5~8月.
・冬季はスギ,マツなどの太い樹木の樹皮下に袋状住居を作って越冬する.わら巻きを好み,各地のわら巻き調査で優占種になっている〔新海06〕.

・福島県郡山市・東北歯科大学にて11月10日に巻いた アカマツの巻きわらより全地点で50%以上を占める優占種(2月10日にサンプリング), 4・5~5・0mmの個体が約40%を占めるが,幼体も多く各段階のものが得られた〔窪田・栗城AT89〕. 千葉県立東葛飾高校で10月上旬にマツにわら巻きをして2月に調査,ほぼ亜成体越冬で, 性比は363:34で雌が多かった〔浅間AT89〕. 千葉県内のマツのワラ巻き調査の優占種〔浅間AC55(2)〕.

オナガ(野鳥)の小群と住宅地で遭遇



2018年3月下旬

郊外のコンビニの裏で民家の庭木(常緑針葉樹)のてっぺんにオナガCyanopica cyana)が止まっていました。
警戒心の強いオナガをこれほど近くから撮れたのは初めてかもしれません。

すぐに飛び立ったものの、2羽が近くの電柱に止まり直しました。
(先程とは別個体かもしれません。)
最後に飛び去ったときはピンぼけながらも3羽が写っていました。


オナガ(野鳥)@庭木:常緑針葉樹
オナガ(野鳥)@電線

2018/06/20

タラノキの葉裏で初期巣を増築するキボシアシナガバチ創設女王



2016年6月上旬


▼前回の記事
初期巣にアリ避けを塗布するキボシアシナガバチ創設女王

同じ日に撮った続きです。
巣材を持ち帰ったキボシアシナガバチPolistes nipponensis)の創設女王が帰巣したシーンは撮り損ねてしまいました。
育房の壁に新しい巣材を付け足して薄く伸ばしています。
巣盤が真っ白に見えるので、何を巣材にしているのか気になります。

初期巣の拡張を終えた女王蜂は身繕い。
次は育房全体を点検しながら巣盤の下面に腹部腹面を擦り付けてアリ避け物質を念入りに塗り付けました。
巣盤の上面に登ると、一休み。



ヒメオドリコソウの花とスズメ(野鳥)



2016年4月上旬

ようやく雪が溶けた地上でスズメPasser montanus)が2羽、採食していました。

映像では原っぱのように見えますが、耕作前の畑の端にあるただの狭い土手(畦道)です。
ヒメオドリコソウの群落が紫の花を咲かせています。
ヒメオドリコソウの新鮮な葉や花をスズメは食べるかな?と少し期待したのですが、見ている間は全く口にしませんでした。
地面や落ち葉をかきわけるように啄んで、草の種子や小さな虫を食べているのでしょう。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


2018/06/19

室内で越冬するオニグモの擬死落下(蜘蛛)



2018年2月上旬・午後19:00頃?

夜に部屋の照明を点灯すると、天井の隅で一匹の黒いオニグモAraneus ventricosus)がへばり付くようにぶら下がっていました。

クモの生死を確かめるためにビデオカメラで撮りながら指先でクモの体に触れようとすると、慌てたように擬死落下(死んだふり)しました。
オニグモが生きていることの証拠映像が撮れました。
どこに行ったのか見失ってしまいました。

翌日も夜(19:25頃)に同じ部屋の照明を点灯すると、天井の隅に同一個体と思われるオニグモが居ました。(@0:34〜)
薄暗いので補助照明の白色LEDで照らしながらビデオカメラで撮ると、オニグモは張り渡した糸に沿って移動しました。
徘徊性クモのように天井にぶら下がった状態で走り回るのではなく、天井直下に水平に張り渡された糸を綱渡りしているようです。
背景が白い天井なので、細い糸がよく見えません。

クモに軽く霧吹きすると、慌てて糸を引きながら落下しました。(@1:04)
途中で踏みとどまり、引き糸を伝って天井へスルスルと登り返しました。
このときの室温は18.3℃。

当地は雪国で厳冬期なのに、生きているオニグモと出会えるとは驚きでした。
私は知らなかったのですが、wikipediaで調べるとオニグモの越冬態は

秋に孵化し卵嚢内で幼生越冬、さらに10mm程度の幼体や亜成体、まれに成体でも越冬する[12]。


この部屋は冬でも昼間はときどき窓を少し開けて換気するので、そのときに暖かい室内に迷い込んだのでしょうか。
あるいは、天井の角にあって外界とつながっている換気ダクトの中で冬越し中の個体が、いつの間にか室内に侵入したのかもしれません。
このまま放置して観察してみます。
網も張らないので、生き餌を与える必要はなさそうです。

つづく


オニグモ(蜘蛛)@室内越冬:天井隅
オニグモ(蜘蛛)@室内越冬:天井隅

エゾノコリンゴの熟果を食べ脱糞するヒヨドリ(冬の野鳥)



2018年2月中旬・晴れ

庭木のエゾノコリンゴ(別名ヒロハオオズミ、サンナシ)で葉を落とした枝に熟した果実が残っています。
赤かった実も寒風にさらされ茶色になっていました。
1羽のヒヨドリHypsipetes amaurotis)がその熟果を採食しに来ていました。
一部の枝に少し残雪が見えます。

同じ庭の反対側にあるカキノキの甘い熟柿は野鳥によって全て食べ尽くされていました。
どちらの味が野鳥に好まれるかと言えば(嗜好性)、カキの実>エゾノコリンゴの実ということなのでしょう。
実際にエゾノコリンゴの実を試食してみると、とても渋みが強いのだそうです。(『野鳥と木の実ハンドブック』p13より)

食事の合間にヒヨドリが赤いジャムのような軟便をダラーッと排泄しました。(@1:08)
これぞまさしく種子散布の瞬間です。
いかにも果実を食べた後の糞に見えます。

ヒヨドリはエゾノコリンゴの果実を嘴でつついて回るものの、うまく食べられていない様子です。
どうして嘴で果肉をチョビチョビとつつくのではなく熟果を丸ごと咥えて飲み込まないのでしょうか?
素人目には、あまり気乗りのしない採食行動に見えます。
私を警戒してるのか、それとも食欲があまりないのかな?
果実の細い柄を長くして鳥に食べられにくくしているのが植物側の戦略だとしても、どういう目的なのか、ちょっと分かりません。
種子散布のためには、果肉を報酬として種子ごと鳥に飲み込んでもらわないといけないはずです。

実は同じ場所で昨年も撮れたのですが、今回のヒヨドリは単独行動でした。
▼関連記事
エゾノコリンゴの果実を採食するヒヨドリの群れ【冬の野鳥】
ヒヨドリ以外の他種の野鳥が来ていなかったのが残念でした。
横の車道を車が雪解け水のしぶきを上げて走行する音がうるさくて、ヒヨドリの鳴き声がよく聞き取れませんでした。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2018/06/18

オオハンゴンソウの花蜜を吸うクロマルハナバチ♂



2016年9月下旬

農道沿いに咲いたオオハンゴンソウの群落でクロマルハナバチ♂(Bombus ignitus)が訪花していました。
吸蜜しています。
雄蜂♂の体色は♀と全く異なり(性的二形)、黄色・黒・茶色という明るくカラフルな縞模様です。


この日はオオハンゴンソウの花で他の種類のマルハナバチを見かけず、クロマルハナバチの♀も来てないのは不思議でした。
(オオハキリバチは多数、訪花していました。)
オオハンゴンソウの同じ花でクロマルハナバチ♂とオオハキリバチが出会っても、互いに無関心で争いになったりしませんでした。



▼関連記事
オオハンゴンソウに訪花するクロマルハナバチ♂の羽ばたき【HD動画&ハイスピード動画】




【追記】
この花はハチミツソウではなくてオオハンゴンソウでした。
遅まきながら訂正します。
YouTubeのコメント欄でsatoko kurodaさんからご指摘頂きました。





2018/06/17

夕暮れの川上空を飛んで行くシラサギの群れ(野鳥)



2016年11月上旬・午後16:57〜17:04

日没後の川で白鳥(コハクチョウ)を眺めていたら、白鷺の群れが続々と飛来しました。
川の上空を上流へ飛んで行きます。
この近くにある集団塒(鷺山? コロニー?)に帰投すると推察されます。
もしかすると、先客のコハクチョウの群れが居る川面にシラサギも着水したかったのに、私が近くの川岸で撮影していたせいで警戒して急遽着水を中止して上流へ飛び去ったような気もしてきました。

白鷺(シラサギ)には何種類かいますけど、おそらく冬鳥で大型のダイサギArdea alba)だと思います。

ちなみに、この日の日の入り時刻は午後16:35。
かなり薄暗い夕方に撮ったので、カメラのAFも効き難く、画質も粗いです。
それでも純白の白鷺の舞うような飛翔シーンがとても美しかったです。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


1ヶ月後(37日後)の夕暮れにも同じ流域で、シラサギの群れが川に塒入りする様子を観察しました。

▼関連記事
白鷺が集団就塒する川【前編:冬の野鳥】
白鷺が集団就塒する川【後編:冬の野鳥】


【追記】
浅間茂『カラー版 虫や鳥が見ている世界―紫外線写真が明かす生存戦略 』(中公新書)を読んでいたら、白鷺の色についてとても興味深いことが書いてありました。

鳥類や多くの爬虫類は4タイプの錐体細胞を持っている(4色型色覚)。だから鳥類の羽毛はあれほどカラフルだといえる。当然鳥は紫外線が見えているので、我々が見えない色を見ていることになる。白いサギは、サギには白く見えない。もっとはっきりいえば、鳥の見ている世界にはほとんど白色はないことになる。鳥が紫外線を見ることができるとわかったのは1990年頃からである。 (p6より引用)
私も紫外線で動画が撮れるカメラが欲しくなりました。


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