2012/05/19

ホンドタヌキとのニアミス、警戒、逃走



2012年4月下旬

薄暗い杉林の沢に下りようとしたらホンドタヌキNyctereutes viverrinusとニアミスしました。
私の接近に驚いて逃げ出したようです。
タヌキは雪渓に立ち止まって茂みの蔭からこちらを警戒しています。
カメラのAFが最も苦手とする状況で、奥のタヌキにどうしてもピントが合ってくれません…。
甲高い声でヒュンヒュンヒューン♪と聞こえるのはタヌキの鳴き声なのだろうか?(それとも野鳥の声?)
タヌキは鼻を上げて風の匂いを嗅いでいます。
最後は沢から対岸の急斜面を駆け上がって逃げて行きました。
意外に俊敏ですね。

ニホンアマガエル褐色型の跳躍【ハイスピード動画】




2012年5月上旬

越冬明けのニホンアマガエルHyla japonica)が林道上を跳んで移動し、土場の枯れ枝に隠れようとしていました。
褐色の迷彩パターンなので、見事な保護色で周囲に溶け込んでいます。
跳躍シーンをハイスピード動画(220fps)で撮影してみました。
アマガエルの立ち幅跳びをスローモーションでご覧下さい。

いつの日か、カエルが長い舌を使って獲物を捕食する行動をスーパースロー映像で撮ってみたいものです。



2012/05/18

アオゲラ♀が木に登る【野鳥】



2012年4月下旬

私の通うフィールドにアオゲラが生息するのは分かっていたのですが、ようやく映像に収めることが出来ました!
後頭部だけが赤いので、この個体は♀です。

夕方の雑木林でアオゲラ♀がヒョコヒョコ跳んで木を登っていました。
嘴で幹を軽く突ついて回る間、鳴き声は発しませんでした。

残念ながらカメラのバッテリーが切れてしまい、尻切れとんぼに終わりました(痛恨のミス…)。
それでも満ち足りた気分で山を下りました。
♪あおげら~尊し我が師の恩~。



2012/05/17

エナガの鳴き声と脱糞【野鳥】



2012年4月下旬

雪の残る雑木林で疲れて休んでいたら、エナガAegithalos caudatusの方から近くの木に飛来してくれました。 
鳴きながら忙しなくあちこち移動するので、カメラのオートフォーカスが追いつきません。
枝の上で脱糞しました。(@00:06)





カタクリの花で集粉、身繕いするヒメハナバチの一種?【ハイスピード動画】



2012年5月上旬

カタクリに小さな蜂が訪花していました。
ちょうど他の虫を220-fpsのハイスピード撮影しているときで、そのままの設定で撮りました。
画質は落ちますけど一瞬の出会いをスローモーションで見直すことができます。
ヒメハナバチの一種でしょうか。
花の葯に掴まり、身繕いしているようです。
後脚に白い花粉団子を付けており、吸蜜はしてないと思います。
蜂は忙しなく次の花へ飛び去りました。



カタクリの花をのぞきこむと、花びらのそりかえる部分が黒いすじにかこまれています。
このおくに、みつがあることを、虫たちに教えているようです。
これはハニーガイドと呼ばれ、それぞれの花で、その形や色が、ちがっています。
(森の新聞3 『アリのお花畑』 p18より)


【追記】
Newton special issue『植物の世界 第1号 ナチュラルヒストリーへの招待』p66~67によると、
(カタクリの)花被片が後方に大きくそりかえっているため、蜜を吸いに訪花した昆虫は花被片につかまって体を支えることができず、花の奥から突きでた雄しべと雌しべの束にとまる。昆虫の体を仲立ちにした花粉の交換が行われやすいのである。(しかしヒメハナバチ類は)カタクリには小さすぎるため、あまり有効なポリネーターとはいえない。クマバチやマルハナバチなどの大型のハナバチは、カタクリの最も重要なポリネーターである。

2012/05/15

スズメの鳴き声を声紋解析してみる【野鳥】



2012年4月下旬

スズメが一羽が電線に止まって鳴いていました。
静かな新興住宅地にチュンチュン♪と鳴き声が響き渡ります。
飛んで庭先に並んだ杭の上に移動しました。



鳴き声の声紋解析

元の動画からデコードしたWAV音声ファイルのスペクトログラムを描いてみました。
周囲の建物に反響して若干エコーがかかって聞こえるのは声紋にどのように現れているのでしょうか。






2012/05/14

ヒヨドリがヘクソカズラの果実を採食【野鳥】



2012年4月下旬

河川敷でヒヨドリHypsipetes amaurotisが地上の枯草に下りて何やら採食していました。
どうやら枯れた蔓植物に残った実を啄んでいるようです。
食事が済むと鳴きながら飛び立ち、近くの木の枝に止まりました。
しばらく川面を眺めてから、上流の方へ飛び去りました。
どれどれ何を食べていたのかな?と近寄って草の実を接写してみました。





ヘクソカズラのような気がするのですが、どうでしょう。
もし間違っていたらどなたかご指摘ください。
匂いを嗅いでみるのを失念…。
ヘクソカズラ生の果実はかなりの臭気を放つのに対して、乾燥したものは不思議と臭いが消えるらしい。
野鳥も臭みが抜けるのを待ってから採食するのだろうか?(※)


※ 『身近な草木の実とタネハンドブック』のヘクソカズラの項によると、一般に鳥は匂いに鈍感なのだそうです。


日本列島では木の実の運び手として、もともと照葉樹林につく鳥と考えられているヒヨドリが重要な役割を果たしています。多くの木や草の実はヒヨドリの口にあう大きさになっています。(『タネはどこからきたか?』p36より)

 


『マン・ウォッチングする都会の鳥たち』p222より
ヒヨドリやスズメを都市鳥というのであれば、ヘクソカズラは代表的な都市植物であろう。この種子をヒヨドリなどが食べ、種子散布の媒体となっているのである。
関東地方で採取した野鳥の糞を調べると、ヘクソカズラの種子の出現頻度は80%だったらしい。




【追記】
唐沢孝一『果実食鳥による種子散布』によると、
(ヒヨドリの:しぐま註)糞内種子の中には、自然に分布しているヘクソカズラとナツヅタの種子が多く含まれている。ツル植物であるヘクソカズラは、空地や工事現場などを囲む有刺鉄線や人家の金網などに巻きつき、秋〜冬に果実をつける。これを鳥が食べ、フェンスなどで休止して種子散布して分布を拡大する。ヘクソカズラが林縁に多いのも、ヒヨドリが林縁に止まりやすいことと関係している。ヘクソカズラは、直接的な人為の手助けなしに、鳥散布を通して都市環境に適応した植物といえよう。(『現代生態学とその周辺』第4章p212より引用)






2012/05/13

ショウジョウバカマの花で吸蜜ホバリングするビロウドツリアブ【ハイスピード動画】




2012年4月下旬

ようやく根雪が消えた里山の斜面にショウジョウバカマの花がピンク色に咲き誇っていました。
早春を告げるいわゆるスプリング・エフェメラル(※)の一つです。
※ スプリングエフェメラルの由来は、ギリシア神話に登場する妖精エフェメロス(1日限りの生存の意)。
『森のいろいろ事情がありまして』p10より

春を待ちわびた様々な昆虫が花蜜を求めてやって来ます。
ホバリングの名手であるビロウドツリアブ(ビロードツリアブ;Bombylius major)が長い口吻を花に差し込んで吸蜜する様子をハイスピード動画(220 fps)で撮影してみました。
ホバリング飛行の神髄をご堪能ください。
スローモーションで見ると、花弁に着陸している(脚を掛けている)間も激しく羽ばたき続けていることが分かります(アイドリング)。
ひたすら同じ場所で長いこと吸蜜したかと思えば、飛びながら少しずつ小さな花を変えて飲み屋をハシゴしています。
たまたま飛来した他の昆虫とニアミスするシーンも捉えられていました。

この日は初夏を思わせるほど日差しが強く、日向に居ると暑いぐらいでした。




【追記】
Newton special issue『植物の世界 ナチュラルヒストリーへの招待 第4号』の中でショウジョウバカマのポリネーターを解説した記事によると、
(ビロウドツリアブなど)ツリアブの仲間は飛翔しながら吸蜜するが、そのとき腹部が葯や柱頭にふれる。また、葯や柱頭を足でつかんだりすることもある。(p104より)
蜜腺は花被片の基部にあるが、花が杯状に開くので、ハナバチやクマバチのような大型のハチのみならずハナアブやツリアブのような小型の昆虫でも楽に吸蜜することができる。昆虫相がまだ豊富でない早春に開花する不利さを、可能なかぎりの昆虫を花にひきつけることによって補っているのだろう。(p100より) 


キジ♂が隣で鳴いても動じないスズメ【野鳥】



2012年4月下旬

河畔林を縄張りとするキジ♂(Phasianus versicolor)が土手を登って河川敷の遊歩道まで来ました。
やおら縁石に登ると、お立ち台で勇ましく母衣打ちを披露。
たまたま隣の縁石でスズメPasser montanus)が採食中でした。
至近距離で大声で鳴かれてもスズメは慣れているのか驚いて逃げたりしませんでした。

リサイタル特等席♪



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