2024/05/18

朝から獣道の立木に排尿マーキングするホンドタヌキ♂【トレイルカメラ】

 




2023年8月下旬・午前8:18・気温30℃ 

ニホンアナグマMeles anakuma)の家族が転出した後の旧営巣地に朝からやって来たホンドタヌキ♂(Nyctereutes viverrinus)が獣道の横にある立木(樹種不明)の根元に小便をかけてマーキングしてから右に元気よく走り去りました。 
1/3倍速のスローモーションでリプレイすると、排尿時に片足(左後脚)を持ち上げていたので、♂と分かります。 

後半は二次林の右上奥を別個体のタヌキがゆっくり徘徊する姿が写っていました。 

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。


夜の森で飛ぶウスバカゲロウの仲間?【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年7月下旬・午前4:15・気温22℃(日の出時刻は午前4:36)月齢11.4 


明け方にニホンアナグマMeles anakuma)の幼獣2頭が旧営巣地に戻ってきてはしゃぎ回っていました。 
その兄弟姉妹が左へ走り去った直後に、画面の下から上へトンボのような昆虫が飛び立ちました。 
アナグマ幼獣が近くを通り過ぎたせいで、それまで地面や下草、木の幹の下部などに止まっていた個体が驚いて飛び立ったようです。 
1/3倍速のスローモーションでリプレイ。 
トレイルカメラが撮った動画のフレームレートが15fpsと低くても、羽ばたきがトンボより弱々しい様子が伝わってきます。 
夜行性(薄明薄暮性)トンボの黄昏飛行だと面白いのですが、おそらくウスバカゲロウの仲間ではないかと思います。 
この二次林でアリジゴクの巣を見たことがないのですけど、幼虫が巣穴を作らないタイプなのかな? 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 




【アフィリエイト】 

2024/05/17

暗闇の林床で逃げる虫と追いかけるニホンアナグマ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年8月下旬・午後22:54 

晩遅くに左から2頭のニホンアナグマMeles anakuma)が連れ立って旧営巣地にやって来ました。 
通りすがりに巣口Lの匂いを嗅いだだけで、中には入りませんでした。 

画面の赤丸に注目して下さい。 
二次林の林床を何か黒い昆虫が1匹うろついています。 
オサムシ・ゴミムシなど徘徊性の甲虫なのか、それともゴキブリなのか、遠くて映像からは見分けが付きません。 
アナグマは暗闇で獲物が見えてないようですが、虫の歩くかすかな物音で獲物を定位・追跡しているようです。
あるいは嗅覚を頼りにしているのかな? 
逆に、アナグマが近くを歩き回っても謎の虫は必死で逃走することはありませんでした。 
天敵対策で何か起死回生の秘策(対捕食者戦略)があるのでしょうか?
1頭のアナグマがせっかく謎の虫に追いついたところで録画が終了してしまい、狩りや捕食の成否を見届けられませんでした。 
あと数秒だけ延長してくれれば決定的瞬間が撮れたのに…とかなり悔しい思いをしました。 

アナグマ関連の本を読むと、主にミミズを捕食しているらしいのですが、私は未だその様子を観察できていません。


トビが換羽中に帆翔(野鳥)

 

2023年5月下旬および6月下旬 

山麓に広がる田園地帯の上空でトビMilvus migrans)が帆翔しています。 
同じ地点で1ヶ月の間隔を置いて2回撮影したのですが、もしかして、この辺りを縄張りとする同一個体なのでしょうか? 
2回とも、鳴かずに黙って飛んでいました。 


シーン1:5/24・午後13:55頃・くもり(@0:00〜) 
曇天を背景に飛ぶ姿にズームインしても逆光でした。 
尾羽根および左の次列風切がかなり擦り切れた個体です。 


※ 翼裏面にあるトビ特有の斑紋が見えるように、動画編集時に逆光補正を施しています。


シーン2:6/26・午前10:00頃・晴れ(@0:16〜) 
今回は青空にトンビがくるりと輪を描いていました。
トビは一般に春から秋に換羽を行います。(京都市動物園救護センターブログより引用)
撮影した晩春〜初夏はちょうどトビの羽根が生え変わる時期らしいので、同一個体で尾羽の擦り切れ具合が回復したという可能性はあり得るのかな? 
1ヶ月間隔では開き過ぎなので、毎日写真に撮れたら、換羽の経過が分かったはずです。 
換羽にあまり左右されない胴体の斑紋に注目して個体識別をすべきなのかもしれません。
単独飛翔中は体の大きさを示す比較対象物もありません。

2024/05/16

アナグマが掘り返したばかりの古い巣穴に興味津々のホンドタヌキ♀♂ペア【トレイルカメラ】

 




2023年8月下旬 

シーン1:8/23・午前8:16・晴れ・気温27℃(@0:00〜) 


旧営巣地(セット)の古い巣穴LをリフォームしたニホンアナグマMeles anakuma)のペアが立ち去ってから3時間15分後、今度はホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)のペアが左から白昼堂々やって来ました。 
自然光下で見ると体色に違いがあるのが面白いですね。 
白っぽい毛の個体と、焦茶色の毛の個体のペアです。 
尻尾の黒斑だけを比べても全く異なります。

アナグマの残り香がするのか、匂いを嗅ぎながら巣口Lの手前から慎重に忍び寄ります。 
2頭が横に並んで同時に巣口Lに顔を突っ込み、匂いを嗅ぎました。 
夜明け前後にアナグマが巣口Lの拡張工事をしたばかりなので、近所のタヌキは興味津々です。 
土を掘り返したばかりの匂いで異変に気づいたようです。

急にタヌキ(茶)が振り返って自分の左肩を甘噛みしました。(@0:36〜) 
吸血昆虫に刺されて痒いのかな? 

巣穴Lには結局入らず、2頭のタヌキは左右に別れました。 


シーン2:8/23・午前8:17・晴れ・(@1:00〜) 
別アングルに設置した監視カメラに続きが撮れていました。 
ハエ(キイロコウカアブ?)がぶんぶん飛び回る巣口Rへ慎重に近づいたものの、匂いを嗅いだだけで中には入りませんでした。 
左へ戻りました。 


シーン3:8/23・午前8:17・晴れ・気温29℃(@1:25〜) 
左から戻って来たタヌキ(白茶)が、ゆっくり慎重に入巣Lしかけたものの、上半身をトンネルに入れただけで止めました。 
獣道を右上奥に立ち去りかけたのに、立ち止まって身震いしました。 
やっぱり巣口Lが気になるようで、再び戻ってきました。 
巣口Lに左からパートナーのタヌキ(焦茶)も戻ってきました。 
合流した2頭は縦列で右へ向かいます。 

はしゃいだり遊んだりする様子が全くなかったので、幼獣ではなく♀♂つがいの成獣なのでしょう。 


※ 動画の一部(シーン2)は編集時に自動色調補正を施しています。 



タヌキの溜め糞を舐めながら翅紋を誇示するヒロクチバエ科Rivellia cestoventris

 

2023年8月上旬・午後12:20頃・晴れ 

平地のスギ防風林の獣道にホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が残した溜め糞場wbc-1の定点観察に来てみると、久しぶりに新鮮な糞が追加されていました。 
獣糞には未消化のトウモロコシが大量に混じっています。 
常連の昆虫たちで賑わっていましたが、今まで見たことのない、カラフルで丸っこい微小なハエ2匹に注目しました。 
オレンジ色の体色で、腹部には黒い横縞模様があります。 
口吻を伸ばして獣糞から吸汁しながら、翅をリズミカルに開閉していました。
透明な翅には独特の斑紋があり、これを誇示しているようです(ディスプレイ行動?)。 
実は、同種と思われるハエが数百m離れた別の地点の溜め糞場phにも来ていて、気になっていました。 



マクロレンズを装着してじっくり接写したかったのですが、如何せんスギ林は暗過ぎます。 
仕方がないので、動画編集時に1.5倍拡大してリプレイしてみました。(@1:03〜) 

謎の小バエの正体を知りたくて、みんなで作る双翅目図鑑 画像一括閲覧ページで絵合わせすると、 どうやらヒロクチバエ科Rivellia cestoventris らしいと判明。 
和名はまだ付いていないようです。 
ちなみに、学名で肝心の種小名がR. cestoventirsと書いてあるのは誤植ではないでしょうか? 
英語版wikipediaでRivellia属の種名を列挙したページを参照すると、R. cestoventrisと書いてありました。 
難しい学名はみんな初出の情報源からコピペするようで、後発組の虫撮りブログなどで誤字誤植がどんどん広がってしまいます。 
まるでDNA複製酵素のエラーから突然変異が生じ、集団内に広がっていく様を連想します(ミームの一種?)。
ふつうは些細な誤植にいちいち目くじらを立てることは無いのですが、学名の誤植は1文字でも致命的(有害な変異)なので、誰かが気づいたらDNA修復酵素の役割を果たして訂正する必要があります。
ヒューマン・エラーやケアレスミスで「cestoventirs」と誤字しそうになったときに、AIが「もしかしてcestoventris?」と注意喚起のスペルチェック(サジェスチョン)してくれるようになると助かります。
どなたか出典の原著論文で学名の種小名を確認してもらえると助かります。 
BYUN, Hye-Woo, et al. A systematic study of Rivellia Robineau-Desvoidy in Korea, with emphasis on the species allied to Rivellia basilaris (Diptera: Platystomatidae). Journal of Asia-Pacific Entomology, 2001, 4.2: 105-113.
Google Scholarで検索すると、全文PDFをダウンロードするには有料でした。
しかし要旨を読むと、R. cestoventrisとしっかり書いてありました。
韓国の同じ研究グループによる続報が出ており、そちらは無料で全文PDFがダウンロード可能でした。
この論文でも種小名の表記はcestoventrisでしたので、間違いないでしょう。
BYUN, Hye‐Woo; HAN, Ho‐Yeon. Revised key and phylogenetic analysis of Korean Rivellia (Diptera: Platystomatidae), with redescriptions of two little known species. Entomological Research, 2004, 34.2: 83-90.


他にタヌキの溜め糞場wbc-1に集まっていた昆虫を列挙すると、オオヒラタシデムシNecrophila japonica)の成虫および幼虫、キンバエの一種、ニクバエの一種、ハネカクシの一種、などです。 


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2024/05/15

古い巣穴を掘り返し古い寝床を外に捨てるニホンアナグマのペア【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年8月下旬

ニホンアナグマMeles anakuma)の家族が転出した後の旧営巣地(セット)をトレイルカメラでしつこく監視を続けていると、ようやく面白い新展開がありました。

シーン1:8/14・午後13:51(@0:00〜) 
たまたま明るい日中に撮れた現場の様子です。 


シーン2:8/23・午前4:51・気温24℃(@0:03〜)日の出時刻は午前4:58。 
日の出直前に2頭のアナグマが巣穴L付近に現れました。 
小柄な個体(幼獣? 成獣♀?)が巣口Lの左をうろついている間に、もう1頭(ヘルパー♂?)が巣口Lに頭を突っ込んで拡張工事を始めました。 
長い不在の間に巣穴が崩落していたようです。 
これまでの観察では、巣穴を掘る重労働はヘルパー♂の役割とされています。 
しかし穴を掘る後ろ姿の股間を見ても、外性器(睾丸や陰茎)がはっきりしません。 
未だ若い♂なのか、それとも非繁殖期は男性器が退化(萎縮)するのかな? 
前足を使って土を後方へ掻き出すところで録画終了。 


シーン3:8/23・午前4:53(@1:04〜) 
さっきまで穴掘り作業をしていたアナグマの同一個体でしょうか? 
左から来ると、巣口Lに詰まっていた枯れ葉・枯れ草などの古い巣材を前足で後方に掻き出しながら後ずさりしました。 
アナグマは雨で湿った巣材を天日干しするらしいのですが、私はまだ実際に観察できていません。 
今回外に掻き出した巣材はかなり古くて、幼獣たちの糞尿で汚れていたはずですから、良い堆肥(腐葉土)になるはずです。 
後半はそのまま巣口拡張の土木工事(穴掘り作業)に移行したので、植物質の古い巣材は土砂の下に埋もれてしまいました。 
もはや巣材(寝床)として再利用するつもりがないのでしょう。 
巣口の後方に土砂や古い巣材を掻き出す結果、アクセストレンチが形成されます。 
最後は入巣Lしたところで1分間の録画終了。


シーン4:8/23・午前4:57(@2:04〜) 
2頭のアナグマが巣口Lに並んでいました。 
明らかに体格差がありますけど、親子なのか性差♀♂(♀<♂)なのか、どちらでしょう?
あまり自信はないのですが、♀♂ペアということにして話を進めます。
体の大きなヘルパー♂は穴掘り作業が一段落すると、身震いして体の土を落としてから、一旦左へ向かいました。 
その間に体の小さな♀が巣穴Lの中に入ったきり、出てこなくなりました。 
ヘルパー♂の仕事っぷりを内検しているようです。
左から戻ってきたヘルパー♂が巣口Lで穴掘り拡張作業を再開しました。 
巣口Lから前足で土を後ろのアクセストレンチにせっせと掻き出しています。 


シーン5:8/23・午前4:58(@2:54〜) 
ヘルパー♂が独りで穴掘り(巣口Lの拡張工事)を続けています。 
遂に2頭とも巣穴Lに入ったきり、外に出てこなくなりました。 


シーン6:8/23・午前5:00(@3:11〜) 
どうやら1頭のアナグマaが出巣Lした瞬間を撮り損ねたようです。 
再び穴掘りを再開しました。 巣口Lのアクセストレンチに座り込むと体の痒い部位を後足でボリボリ掻きました。(@3:24〜) 
そのとき、巣穴Lの中から別個体bが顔を出して、2頭が互いに見つめ合いました。 
bが巣外に出てきて2頭が並ぶと、体格差(a<b)が明らかになりました。 
これまでのストーリーと辻褄を合わせるために、♀aとヘルパー♂bというように解釈することにします。 
♀も少しは穴掘り作業をやることが分かり、新しい発見でした。 
大型の個体(ヘルパー♂?)の方が激しい穴掘り作業の結果、体毛が土で黒く汚れています。 
ヘルパー♂は巣口Lで身震いして土汚れを落とします。 

最後にアナグマのペアは仲良く並んで林床を右へ立ち去りました。 
てっきりリフォームした巣穴Lにこのままペアで住み着くと予想していたのに、意外な結末でした。 
非繁殖期には、あまり特定の巣穴には執着しないのかもしれません。


【考察】
観察歴の浅い私は、アナグマの個体識別や性別判定に苦労しています。 
この営巣地で出産した♀には特徴があり、首筋に♂が噛んだ交尾痕があるのと、赤外線の暗視カメラで見たときに左右の目が不均一でした(右目<左目)。 
今回の小柄な個体が♀だとしても、交尾痕が無く、両目の大きさは同じでした。 
出産・育児から解放された♀の「慢性の疲れ目」が回復したのでしょうか? 
腹面に乳首も見えなかったのは、幼獣が離乳して乳房が退化したのかな? 
辻褄合わせのため苦し紛れで仮定に仮定を重ねるのは無理があります。
オッカムの剃刀の原則からしても、新顔の♀がパートナー(ヘルパー♂)を連れて巣穴Lを物色しにやって来たような気がしてなりません。 
まさか、今季産まれたばかりの幼獣♀が早くもつがいを形成して実家に戻ってきたのでしょうか? 
謎は深まるばかりです。


近所のタヌキは結局、アナグマの空き巣を乗っ取りませんでした。 
そもそもアナグマの家族がこの営巣地から転出した理由は何でしょう?
思いつく限り、仮説を立ててみました。
  1. 梅雨の時期で巣穴に雨水が浸水し、巣材が湿ってカビが生え、幼獣にとって居住環境が悪化したので引っ越した? 
  2. 巣穴が崩落したので引っ越した?
  3. 巣材(寝床)にダニやシラミが大発生し、幼獣に体外寄生、吸血するようになったので、新しい巣穴へ逃去した? 
  4. 私が2台も設置したトレイルカメラに四六時中監視される生活がストレスで、我慢できずに逃去した? 
寄生虫対策の仮説(3)が我ながら気に入っています。
転出してしばらく日数が経ってから古い巣材を外に捨てれば、巣内に蔓延する体外寄生虫の数を抑制することができそうです。
私がバイブルにしているアナグマの本(福田幸広『アナグマはクマではありません』)を読むと、巣穴の転出はよくあることのようです。
出産して幼獣が育つと、母親が幼獣を引き連れて新しい巣穴に引っ越すのだそうです。 
新しい巣穴がどこにあるのか、残念ながら突き止められていません。


キジ♂が田んぼの畦道に佇み、採食、羽繕い(野鳥)

 



2023年7月上旬・午前10:40頃・くもり 

田園地帯を私が歩いていると、キジ♂(Phasianus versicolor)が近くから慌てて畦道を走り去りました。 
少し離れてようやく落ち着いたので、動画を撮り始めました。 
しばらくは油断なく横目で私の方を警戒しています。 
 縄張り宣言の母衣打ちを披露してくれることを期待して長撮りしてみたのですが、全く鳴いてくれません。 
周囲の縄張りからもキジ♂の鳴き声は聞こえません。 
ライバル♂が周囲に居なければ、わざわざ縄張り宣言するモチベーションがなくなるのでしょうか? 
それとも、既にキジの繁殖期は終わって鳴かなくなったのかな? 
しかし過去の記録を遡ると、4年前には7月上旬にケンケーン♪と母衣打ちしていました。 

関連記事(4年前の撮影)▶ 早朝の階段で羽繕い、絶唱するキジ♂(野鳥) 


ようやく警戒を解くと、畦道をゆっくり歩きながら採食するようになりました。 
田んぼの畦道にはさまざまな水田雑草の穂が既に実っているので、キジはそれを食べて暮らしているのでしょう。 
立ち止まって周囲を見回すと、羽繕いを開始。 
緑一色の水田にキジ♂の真っ赤な顔がよく目立ちます。 

ちなみに、帰路に再訪した際には、同じ水田に隣接するヨシ原から母衣打ちするキジ♂の鳴き声♪が聞こえました。


※ 撮れた映像素材の順番を変えました。 
動きに乏しい警戒シーンは後半に回しました。

   

2024/05/14

ホンドタヌキの諸活動:8月中旬〜下旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年8月中旬〜下旬 

ニホンアナグマMeles anakuma)の家族が転出した後の旧営巣地にホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の家族が昼も夜も通ってきます。
実はタヌキの家族が住む営巣地も近くの休耕地にあります。 
タヌキはときどき通りすがりにアナグマの巣穴の入り口で匂いを嗅いで行きます。
たまに空き巣に潜り込んで中を調べることもあります。
しかし、近所のタヌキはアナグマの空き巣を乗っ取る訳でもなく、日々の採餌に出かける途中に立ち寄るだけのようです。 
タヌキの個体識別ができていないので、更に余所者のタヌキも遠征して来ているかもしれません。 
尻尾の黒斑だけに注目しても、複数個体が出没していることが分かります。

何か特筆すべき行動があれば個別の記事にするのですけど、とりとめもない残り物のシーンをまとめました。 
観察歴の浅い私が見落としている行動がありそうですし、動画ファイルを削除する前に、念のため全て公開しておきます。 (ただの貧乏性ですね…) 


シーン0:8/14・午後13:51(@0:00〜) 
 シーン1:8/14・午後14:13(@0:03〜) 
明るい時間帯にたまたま撮れた現場の様子です。 
新旧2台のトレイルカメラで見張っています。 


シーン2:8/15(@0:07〜) 
シーン3:8/16(@3:43〜)
シーン4:8/17(@4:14〜) 
シーン5:8/18(@7:48〜) 
夜にはコオロギらしき虫の音が聞こえるようになりました。

シーン6:8/19(@14:00〜) 
シーン7:8/20(@16:36〜)
シーン8:8/21(@17:12〜)
シーン9:8/22(@17:39〜) 

縄張りの池を守り争うオニヤンマ♂【トレイルカメラ】

 



2022年8月上旬・午後14:35〜17:10 

山中の湧き水が溜まった泉が野鳥や野生動物の水場となっているので、トレイルカメラで監視しています。 
細長い形の浅い池の水は画面の奥に向かって流れ出し、沢の源流になっています。 

昼間はオニヤンマ♂(Anotogaster sieboldii)がこの池の上空を何度も往復し、縄張りを張っています。 
池に来なくなる時間帯は、どこか近くの草木に止まって翅を休めながら、縄張りを油断なく見張り、♀を待ち伏せしているのでしょう。 
たまに別個体が池に飛来すると、2匹の激しい空中戦になります。 
1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@1:09〜2:30、4:06〜5:19) 
♀が産卵にやって来ると交尾を挑み、ライバル♂が飛来すると追い払うのですが、私には映像から2匹目の性別を見分けられませんでした。 
(動画のフレームレートが15fpsと低いのが問題です。)
目の肥えたトンボ・マニアは、2匹の飛び方を見ただけで闘争なのか求愛なのか、見分けられるのでしょうか。 

水場に来るオニヤンマ♂を片っ端から一時捕獲して油性ペンなどで分かりやすい色を塗れば(個体標識)、何か面白いことが分かるかもしれません。 
例えば、それまで右岸の止まり木で休んでいたオニヤンマ♂がいつの間にかお気に入りの止まり木を変え、飛行巡回ルートも微妙に変わったときには、縄張り占有♂個体が入れ替わった可能性があります。 
縄張りを占有する♂個体を捕獲して取り除くと、すぐにライバル♂が侵入して来るでしょうか? 


※ 昼間の挙動が不安定な旧機種のトレイルカメラなのに、珍しくフルカラーで録画されていました。 
ところで、そもそも自動センサーカメラでオニヤンマ♂が繰り返し撮影できることが不思議でなりません。 
変温動物がいくら激しく動き回っても、トレイルカメラのセンサーは反応しないはずだからです。 
例えば、この池で早春にやって来るカエルの配偶行動(カエル合戦)をトレイルカメラで撮影しようと試みても、何も写らず失敗に終わりました。 
(両生類も昆虫も変温動物です。)
パトロール飛行中のオニヤンマ♂の体温は、意外に気温よりも高いのかもしれません。 
サーモグラフィカメラで撮ってトンボが発熱しているかどうか確かめたいのですけど、高価で手が出ません。 
それとも、トレイルカメラの設定でセンサー感度を最高に上げた場合には、温度に関わらず単なる動体検知になっているのかな?


【アフィリエイト】 

2024/05/13

夜明け前の林床でニホンアナグマとニアミスした謎の発光生物?【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年8月下旬・午前4:18(日の出時刻は午前4:58) 

夜明け前にニホンアナグマMeles anakuma)が単独で旧営巣地にやって来ました。 
地面の匂いを嗅ぎながらゆっくりと左に移動すると、対面のミズキ立木に固定したトレイルカメラの赤外線LEDが点灯しました。 

アナグマの登場自体は別に面白くもなんともありませんが、気になる謎の発光生物?が監視映像に写っていました。 
アナグマのすぐ手前の地面にある細い落枝(蔓?)を伝って、謎の小動物が白い点のように発光しながら右へ移動していたのです。 
白点の動きは緩慢なので、後半は1.5倍に拡大した上で5倍速の早回し映像にしてみました。(@0:37〜) 
初めはなんとなく、落枝に沿って歩くカエルの目が暗視カメラの赤外線を反射しているのかと思いました。 
最後に白点が消えたのは、死角に移動したのか、それともカエルが目をつぶったと考えれば説明できそうです。 
落枝上をアリの行列が昼も夜も往来しているので、そこでカエルが待ち伏せしていれば食べ放題で獲物を捕食できそうです。 

もしかすると、謎の発光生物は陸生ホタルの幼虫かもしれない、と思いつきました。 
やや遠いので拡大しても正体が見えませんし、ホタルの幼虫にしては動きが速すぎるかもしれません。 
マドボタルの幼虫なら、発光が点滅するはず?



謎の発光生物の正体が何にせよ、アナグマは暗闇の林床で動く獲物に気づかなかったのか、見逃して立ち去りました。 
(カメラの赤外線を反射していただけだとすれば、アナグマの目には光って見えていません。) 
ホタルの発光が天敵に捕食されないようにする警告色だとすれば、アナグマは見事に忌避したことになります。 
ホタルは体内に毒を溜め込んでいて、緑色の光は夜行性の捕食者に対する警告なのです。 
アナグマが立ち去って捕食されるリスクが無くなったから、発光を止めたのかもしれません。 
以上、ホタルの幼虫だと面白いのにな…という私の願望(妄想)だけで記事を1本書いてみました。

実際に現場入りして夜の二次林で陸生ホタルの幼虫を探してみたら面白そうです。 
しかし、夜行性のアナグマやタヌキとニアミスしてしまう可能性が高いです。
夜間調査のせいで野生動物が怖がって森から逃げてしまい、トレイルカメラに写らなくなってしまうのでは本末転倒です。 
それでも、トレイルカメラの暗視映像で夜に蛍の光を撮ったときにどのように写るのか、別な場所で確かめる必要がありますね。
飼育下のアナグマにホタルの幼虫を給餌してみて、捕食するかどうか、誰か実験して欲しいものです。







【アフィリエイト】

ノスリのペアと携帯電話の基地局鉄塔(野鳥)

 

2023年8月下旬・午後12:20頃・晴れ 

田園地帯に建てられた携帯電話基地局の天辺付近に1羽のノスリButeo japonicus)が止まっていました。 
その鉄塔の周囲をもう1羽がぐるぐる飛び回っています。 
青空を背景に帆翔しています。 
♀♂つがいのパートナーなのでしょうか? 
ピーエ、ピーエ♪と甲高い声で鳴く声がかすかに聞こえるものの、どちらの鳴き声なのか、遠過ぎて分かりませんでした。 

カメラを下に向けると、基地局の保守点検用の中段ステージに小枝を組み合わせた空き巣が残されていました。 
おそらくノスリの営巣地ではなく、カラスの古巣だと思います。 

※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 
手ブレ補正なし。



2024/05/12

林床から落ち葉を拾い上げ…少し運んで捨てるホンドタヌキの幼獣【トレイルカメラ】

 



2023年8月下旬・午後17:20頃・晴れ(日の入り時刻は午後18:18) 

ニホンアナグマMeles anakuma)家族が転出した後の旧営巣地に、幼獣と思われる2頭のホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が夕方にやって来ました。 
先頭個体aが林縁で黄葉した落ち葉(樹種不明:オニグルミか?)になぜか興味を示して拾いました。 
葉柄を咥えて拾い上げたものの、しばらく歩いてから捨てました。 
 野鳥の中には落ち葉の下に潜む虫を探すために、林床でひたすら落ち葉をめくって歩く種類が居ます。 
それに対して、今回のタヌキ幼獣の落ち葉拾いは、単発的で気まぐれな探索行動?でした。
タヌキもアナグマや野ネズミと同様に巣材(巣穴の寝床)として落ち葉を集めるのでしょうか? 

2頭の兄弟姉妹は画面の右端で出会うと、鼻面を軽く突き合わせて挨拶を交わしました。
再び別れて、それぞれが餌を探し歩きます。
二次林内に西日が射す美しい光景が珍しくフルカラーで録画されていました。 

ベニカナメモチ(レッドロビン)の花蜜を舐めるツマグロキンバエ

 

2023年5月下旬・午後12:30頃・くもり強風 

車道に面したベニカナメモチ(=レッドロビン)の生垣に花が咲いていました。 
レッドロビンに白い花が咲くとは知らず、初見でした。 
ツマグロキンバエStomorhina obsoleta)が訪花していました。 
強風で激しく揺れる花にハエは必死にしがみついていました。 
動画撮影には最悪のコンディションです。 
花序の風揺れを抑えるために、動画を撮りながら左手で枝を押さえ、手前にそっと引き寄せました。 
普通こんなことをしたら、警戒心の強いハエはすぐに逃げてしまうはずなのに、強風下では飛びたくないようです。 
口吻を伸縮させる動きが無いので、ただ花序に止まって風が止むのを待っているだけのようです。 
後半はようやく警戒を解いて、レッドロビンの花序を歩き回るようになりました。 

撮影中は気づかなかったのですが、同じ花序の右下に微小なゴツゴツした甲虫が来ていました。 
おそらくヒラタハナムグリ♂(Nipponovalgus angusticollis angusticollis)と思われます。 

関連記事(2年前の撮影)▶ ヒメウコギの花に集まるヒラタハナムグリ♂ 
右下に別種のキンバエ?が止まってたのに気づきませんでした。

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