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2020/09/13

スイートピーの花で盗蜜するフタモンアシナガバチ♀



2020年7月上旬・午後15:15頃

民家の庭に咲いたスイートピーの群落でフタモンアシナガバチPolistes chinensis antennalis)のワーカー♀が訪花していました。

驚いたことに、スイートピーの蝶形花に正当訪花で吸蜜するのではなく、盗蜜行動をしていました。
花弁の根元、萼との境界付近を外側から長々と舐めています。
花弁の根元を食い破って(または口吻を突き刺して)蜜腺を外から直接舐める穿孔盗蜜だと思うのですけど、残念ながら肝心の口元がよく見えません。
アブラムシの甘露を舐めている可能性も頭によぎりましたが、スイートピーの群落にアブラムシのコロニーは見当たりませんでした。
スイートピーに花外蜜腺があるという話は聞いたことがありません。

やがてフタモンアシナガバチ♀はスイートピーの花から花へ次々に渡り歩き始め、ようやく蝶形花の開口部を見つけて潜り込みました。(正当訪花)
つまり、フタモンアシナガバチ♀はスイートピーで吸蜜するために盗蜜行動と正当訪花を自在に切り替えることが可能と分かりました。


▼関連記事(7年前の撮影)
ユリズイセンに訪花するフタモンアシナガバチ♀2つの採餌戦略(正当訪花/盗蜜)

最後は身繕いしてから飛び立ちました。
スイートピーのすぐ横には、狩蜂が大好きな蜜源植物として知られるノブドウの花も咲いているのに、なぜかこの蜂はスイートピーの花に夢中でした。



▼関連記事(6年前の撮影)
スイートピーの花蜜を吸うクマバチ♀

クマバチは盗蜜行動の常習犯なのですが、マメ科の蝶形花を攻略することに長けているので、正当訪花していました。


2020/09/10

ユリの花蜜を吸うコアシナガバチ♀



2020年7月上旬・午後15:30頃・くもり

民家の裏庭の花壇に咲いた黄色いユリ(園芸種)にコアシナガバチPolistes snelleni)のワーカー♀が訪花していました。
初めは正当訪花せず、花筒の外から根元を舐めていました。
盗蜜行動に見えたので、盗蜜マニアの私は慌てて動画を撮り始めたのです。※
しかし大顎を使った本格的な穿孔盗蜜ではなさそうです。
隣り合う花弁がぴったり閉じた隙間から微量の蜜が滲み出しているのでしょうか?
ユリの芳香に誘われてきた昆虫にとってユリの花は巨大過ぎるようで、花の入り口が見つからず迷子になっているだけかもしれません。

コアシナガバチ♀は飛び立つと、隣に咲いた別の品種のユリの花に移動しました。
ピンクの花弁の内側に赤い斑点を散りばめているので、カノコユリと似ていますが、おそらく外来の園芸品種でしょう。

ここでもコアシナガバチ♀は花筒の外側を徘徊して蜜腺を外から舐めたりしています。(盗蜜行動?)
イモムシを狩るための探餌徘徊ではなさそうです。

ようやく花弁の内側に回り込み、中に潜り込みました。(正当訪花)
花弁の表面には雨上がりの水滴が付着しているものの、蜂はその水を飲みませんでした。

花筒の一番奥ではなく、その少し上で花弁の内側をじっくり舐めているのが不思議でした。
ここにユリの蜜腺があるのですかね?

つづく→


※ ユリズイセン(=アルストロメリア)という園芸植物(ユリ科ではなくユリズイセン科)の花は、花筒の根元がだらしなく開いて隙間だらけのため、訪花するハチ類は盗蜜し放題になっています。


▼関連記事(7年前の撮影)
ユリズイセンを訪花するコアシナガバチ♀?
このときも盗蜜行動を疑ったのですが、しっかり観察できていません。
ちなみに、フタモンアシナガバチ♀がユリズイセンで盗蜜する様子は何度も現行犯で動画撮影できました。
一方、今回のユリの花筒は根元も花弁がぴったりと閉じているので、蜂による穿孔盗蜜を疑った次第です。




2020/09/06

キンギンボクの花で穿孔盗蜜するクマバチ♀



2020年6月中旬・午後13:20頃・くもり

農地を囲む防風林と用水路の間の林縁にひっそりと咲いたキンギンボク(別名ヒョウタンボク)キムネクマバチ♀(Xylocopa appendiculata circumvolans)が忙しなく訪花していました。

頭楯が黒い♀なのに、後脚の花粉籠は空荷でした。
もしやと思い訪花シーンをよく観察すると、吸蜜のために花筒の狭い入り口に顔を突っ込む正当訪花ではなく、毎回盗蜜していました。
未だ開花していない蕾からも穿孔盗蜜しています。
ハイスピード動画でも盗蜜行動をじっくり撮りたかったのですが、残念ながら薄暗い林縁だったので諦めました。(光量不足)


▼関連記事(1年前の撮影)
キンギンボクの花で採餌するクマバチ♀
当時はてっきり普通の正当訪花かと思い込んでいたのですけど、映像をしっかり見直すと、実はこのときも盗蜜していました。
たまにこういう新しい発見(解釈の訂正)があるので、動画に撮影済みの組み合わせでも飽きずに毎年一度は撮り直してみる価値がありそうです。

とにかく、一例を見ただけで何かを結論付けるのは危険です。

キンギンボクの送粉者を突き止めるのも今後の課題です。




2020/08/10

ナツグミの花で穿孔盗蜜するクマバチ



2020年5月上旬・午後12:02・晴れ

公園の庭に植栽されたナツグミに訪花するキムネクマバチXylocopa appendiculata circumvolans)を観察していたら、盗蜜行動を一度だけ動画に撮れました。
1/5倍速のスローモーションでリプレイすると、花筒の根元に外側から口吻を突き刺して教科書通りの(典型的な)穿孔盗蜜をしていました。
雄しべや雌しべに体が全く触れないので、ナツグミの授粉に寄与しません。
ナツグミの立場からすれば、花蜜の盗られ損になります。

映像からこの個体の性別をしっかり見分けられませんでした。
この日はなぜかクマバチの雄蜂♂ばかりがナツグミに訪花していたので、この個体もおそらく♂だと思います。
後脚の花粉籠は空荷でしたが、雄蜂♂なら花粉籠という構造そのものが無いので当然ですね。

正当訪花から盗蜜行動に採餌モードを切り替えたのか、それともこの個体は盗蜜ばかりするのか、追跡して調べたいところです。
残念ながら忙しなく飛び回るために、個体標識しないと見失ってしまいます。
クマバチは盗蜜行動の常習犯なので、正当訪花で舌が蜜腺に届くナツグミの花に対しても、たまに悪癖が出てしまうのでしょう。
生まれつき舌の長さが普通より短い(変異)個体なのかもしれません。



▼関連記事(同じ日に同じ場所で撮影)
ナツグミの花で吸蜜するクマバチ♂の羽ばたき【HD動画&ハイスピード動画】


2020/08/02

オドリコソウの花で盗蜜するオオマルハナバチ創設女王



2020年5月中旬・午後17:50頃・晴れ


▼前回の記事
オドリコソウの花で盗蜜するクロマルハナバチ創設女王【HD動画&ハイスピード動画】

用水路沿いの土手に咲いたオドリコソウの群落に訪花していたのはクロマルハナバチ♀がほとんどでしたが、1匹だけオオマルハナバチ♀(Bombus hypocrita)も来ていました。
大型の個体ですし、時期的にワーカー♀ではなく創設女王でしょう。
山地性のオオマルハナバチがここ(平地)まで遠征してくる個体が少ないのは納得です。
(ちなみにここで優占していたクロマルハナバチは平地性。)

吸蜜シーンをよく見ると、オオマルハナバチ♀も正当訪花せずに穿孔盗蜜していました。
雄しべに体が触れませんから、後脚の花粉籠は当然ながら空荷です。

Newton special issue『植物の世界 第2号:ナチュラルヒストリーへの招待』を読むと、更に興味深いことが書いてありました。

オオマルハナバチはこの花(=オドリコソウ:しぐま註)を盗蜜者として訪れ、花冠筒部の前部に穴をあける。その際、腹部や背部が花冠の上唇の中に入り雌しべと雄しべの先にふれるのである。その行動は盗蜜に似ているが、実際にはオオマルハナバチはポリネーターの役割を果たすことになる。
オドリコソウの花は、盗蜜者をポリネーターとして利用できるような形態をもつにいたったのであるとも解釈できよう。(p118〜120より引用)


昆虫をあざむく花:盗蜜者をポリネーターとして利用するしくみをもつと思われるオドリコソウ (p121:図10Bより引用)

決定的瞬間を捉えた見事な生態写真も掲載されていて、専門家の鋭い観察眼と緻密な記述に舌を巻きました。
ところが、私が撮った動画に記録された盗蜜行動と比べてみると微妙に違います。
私が見たオオマルハナバチ♀は常にオドリコソウの花冠の下唇の下に潜り込みながら穿孔盗蜜しますから、上唇の中にある雄しべや雌しべに体は全く触れていません。
間違いなく純粋な盗蜜行動です。
個体差なのか、地域によって異なるのか、興味深いところです。

カースト(女王蜂とワーカー)の違いによる体格差で説明できるかもしれません。
私も未だこの1例しか見ていないので、今後の観察が楽しみです。

参考サイト(@福岡教育大学):シソ科の唇形花(オドリコソウとヤマハッカ)  ← 唇形花の構造の勉強になりました。




2020/08/01

ドウダンツツジの花蜜を吸うセイヨウミツバチ♀(二次盗蜜者?)



2019年5月中旬・午後12:45頃・

池の岸に植栽されたドウダンツツジの低木でセイヨウミツバチApis mellifera)のワーカー♀が訪花していました。
小さな釣り鐘状の白い花に正当訪花を繰り返し、吸蜜しています。
後脚の花粉籠は空荷でした。

クロヤマアリFormica japonica)のワーカー♀もドウダンツツジの花筒の入り口から中に潜り込もうと苦労していますが(正当訪花)、結局入れず花蜜も舐めることが出来なかったようです。(@0:48〜1:10)
ドウダンツツジの花の入り口が外側に反り返っているのは物理的に侵入をブロックする「アリ返し」の役割があるのですかね?
体が小さくて移動距離が短い(飛べない)アリは、ドウダンツツジにとってあまり授粉の助けにならず、招かれざる客を排除したいのでしょう。

最後にもうひとつ、見逃せない事件が動画に記録されていました。
正当訪花を繰り返していた個体が最後に一度だけ採餌戦略を切り替えて盗蜜したのです。(@1:13)
ドウダンツツジの花をよく見ると古い穿孔跡が多数あり、白い花弁に褐色の傷跡が多数残っていました。
その穴に口吻を差し込んで吸蜜したので、この場合ミツバチは日和見主義的な二次盗蜜者(チャンスがあれば楽をして盗蜜したい)ということになります。

翌2020年こそはミツバチによる盗蜜行動について現行犯の証拠映像を撮りたいと思い、春が来るのを楽しみに待ち構えていました。
ところがドウダンツツジの開花が例年よりも早まったせいなのか、どうやら私はミツバチの活動を見落としてしまったようです…。
一時盗蜜者の正体を突き止めるのも、また来年の宿題に持ち越しです。




2020/07/30

オドリコソウの花で盗蜜するクロマルハナバチ創設女王【HD動画&ハイスピード動画】



2020年5月中旬・午後17:45〜18:00頃・晴れ

用水路沿いの土手に咲いたオドリコソウの群落でクロマルハナバチ♀(Bombus ignitus)が何匹も訪花していました。
大型の個体ですし、時期的にワーカー♀ではなく創設女王だと思います。
複数個体を撮影しても後脚の花粉籠は空荷でした。
もしやと思い、訪花シーンの口元をよく観察すると盗蜜していました。
シソ科の花は唇形花と呼ばれ、複雑な形状をしています。
クロマルハナバチ♀は花筒の外側から根元に口吻をグサッと突き刺して穿孔盗蜜していました。
雄しべに体が全く触れませんから、花粉を集めることはありませんし、オドリコソウの授粉を助けません。
開花前の蕾からもお構いなしに盗蜜することがありました。(@x:xx)
胸背に黄色い花粉が付着した個体も盗蜜しています。
オドリコソウの花筒の根元に盗蜜痕が見えます(穴だらけ)。

春に咲くオドリコソウの花から盗蜜するハチがいることを本で読んで知っていたのですが、ようやく実例を動画で記録できました。
私が以前に見たオドリコソウの群落は花に盗蜜痕があるのに、舌の長いトラマルハナバチ♀が正当訪花しているだけでした。(盗蜜者の正体が不明だったのです。)

▼関連記事(6年前の撮影)
オドリコソウの花蜜を吸うトラマルハナバチ♀
悲願のミッシングリンクがようやく撮れて感無量です。

例えば、田中肇『昆虫の集まる花ハンドブック』でオドリコソウを調べると

笠をかぶり手に扇を持って舞う姿にたとえられる花。笠の下には雄しべ雌しべの先が隠れている。花の形にぴたりと合うのはマルハナバチ類で、蜜を吸うためにはい込むと背が雄しべ雌しべに触れ、花粉で白く染まった状態で出てくる。より大きく口の短いクマバチは、花の背後に鋭い顎で穴を開けて蜜を吸うため、花粉は媒介しない。(クマバチは)花に馬乗りになって筒部に口を差しこみ、蜜を盗む。
花の底に蜜があり、笠の下には雄しべ雌しべがある。(p11より引用)


本書でオドリコソウの送粉者の例としてコマルハナバチを挙げています。
私はコマルハナバチによる正当訪花シーンは未見です。
本書で記述されたクマバチによる盗蜜行動と今回のクロマルハナバチによる盗蜜行動は細かい点で違います。
(今回のクロマルハナバチ♀はオドリコソウの花に馬乗りになっていません。)


クロマルハナバチ♀がオドリコソウの花から飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@2:33〜4:31)
盗蜜中は羽ばたきを止めています。
次に来るだろうと予想した株を狙って撮り始めると、オドリコソウの花への着陸シーンが撮れました。
2匹のクロマルハナバチ女王が同じ株でニアミスすることがありました。(@2:50)

ちなみに、ピッキオ編『花のおもしろフィールド図鑑 春』でオドリコソウを調べると、

花のつけ根には蜜がたまっていてこれで昆虫をおびき寄せています。人間が花を取って吸ってみても甘いので、野山でおなかがすいたら試してみてはいかがでしょう。意外といける味にくせになること請け合いです。(中略)オドリコソウは日本在来の植物です。
白色の花は東日本に多く、西日本ではピンク色の花が多い。(p125より引用)


ここは東日本なのに、今回の群落では白い花もピンクの花も両方咲いていました。
私も真似してオドリコソウの花から盗蜜してみたくなりました。



2019/12/06

セイヨウニンジンボクの花で穿孔盗蜜するクマバチ♀【HD動画&ハイスピード動画】



2019年8月上旬・午後

民家の裏庭に植栽されたセイヨウニンジンボクで今年もキムネクマバチ♀(Xylocopa appendiculata circumvolans)が訪花していました。

この組み合わせは既にこのブログで報告済みです。

▼関連記事(1年前の撮影)
セイヨウニンジンボクの花蜜を吸うクマバチ♀の群れ
しかし当時は風が強くてセイヨウニンジンボクの花序が激しく揺れ、虫撮りには悪条件の日でした。
ということで、1年ぶりに同じ場所へ定点観察にやって来ました。
無風で快晴の撮影日和です。

セイヨウニンジンボクの花から花へ忙しなく飛び回るクマバチ♀の腹背は白い花粉で汚れているのに、後脚の花粉籠は空荷でした。
吸蜜シーンをよく見ると正当訪花ではなく、穿孔盗蜜していました!
花筒の根元を外側から噛んで穴を開け、そこから舌を差し込んで蜜腺を舐めているのです。
これは昨年の撮影で全く見落としていた点です。
盗蜜に専念すると、雄しべに触れないので集粉しません。
後脚の花粉籠が空荷なのも納得です。
植物にとっては、せっかく送粉者への報酬として用意した花蜜を盗まれてしまうのは損失になります。

クマバチ♀の盗蜜シーンを240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:42〜)

クマバチ♀の複数個体を撮影。
翅の破損具合が異なるので明らかに別個体と分かります。
連日の酷暑のせいか、どうも花の盛りは過ぎてしまったようです。
クマバチが訪花中に萎れかけた花弁がハラハラと舞い散る様子が写っています。
末期の花の雄しべにはもう花粉が残っていないのかもしれません。


花序に残った花が少なくなったおかげで穿孔盗蜜に気づくことが出来ました。
昨年の観察でクマバチ♀の盗蜜に気づかなかったのは、風揺れのせいだけでなく、花盛りで多数の花が花序に密生していて蜂の口元がよく見えなかったからでしょう。
あるいは、クマバチ♀は舌の長さに応じて採餌戦略(正当訪花と穿孔盗蜜)に個体差がある可能性も考えられます。


過去の記事を遡って再検討したところ、雄蜂♂もやはり盗蜜していました。
▼関連記事(別の場所で1年前に撮影)セイヨウニンジンボクの花で盗蜜するクマバチ♂【ハイスピード動画】




出来ればついでにセイヨウニンジンボクの花に残された盗蜜痕をじっくり調べたかったのですが、他人様の庭には勝手に入れないので諦めました。(撮影は公道から)

一方、同じ日に撮ったオオハキリバチ♂は盗蜜せずに正当訪花で吸蜜していました。

▼関連記事
セイヨウニンジンボクの花蜜を吸うオオハキリバチ♂

クマバチ♀@セイヨウニンジンボク訪花採餌(盗蜜?)写真は背側からしか撮れず。
クマバチ♀@セイヨウニンジンボク訪花採餌(盗蜜?)

2019/11/02

オオバギボウシの花で盗蜜するクマバチ♀の脱糞【HD動画&ハイスピード動画】



2019年7月中旬

民家の軒下に咲いたオオバギボウシの群落でキムネクマバチ♀(Xylocopa appendiculata circumvolans)が訪花していました。
しかし正当訪花せずに毎回、穿孔盗蜜を繰り返しています。
オオバギボウシの雄蕊には黄色い花粉を用意しているのに、クマバチ♀はその花粉に全く触れずに吸蜜だけしているのです。
集粉しないので後脚の花粉籠は空荷ですし、オオバギボウシは受粉を助けてもらえず花蜜の盗まれ損になってしまいます。
オオバギボウシの花筒が細長いために、舌の短いクマバチは正当訪花すると蜜腺に舌が届かないので、仕方がないのです。


▼関連記事(6年前の撮影)
オオバギボウシの花で盗蜜するクマバチ♀


一連の盗蜜行動を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:19〜)
最後に花から飛び立った後で、空中で液状便をピュッと脱糞した瞬間が偶然捉えられれていました!(@2:15)
クマバチの排泄シーンを見たのは9年ぶりです。


▼関連記事
巣口で脱糞するクマバチ


クマバチ♀@オオバギボウシ訪花+盗蜜
オオバギボウシ花
オオバギボウシ花
オオバギボウシ花:群落・全景

2019/09/03

キンギンボクの花で採餌するクマバチ♀



2019年6月中旬

川沿いで見慣れない灌木に咲いた白い花にキムネクマバチ♀(Xylocopa appendiculata circumvolans)が訪花していました。
花から花へ忙しなく飛び回り、正当訪花を繰り返し吸蜜しています。(※追記参照)
腹背は黄色い花粉で汚れているものの、後脚の花粉籠は空荷でした。


※ 【追記】
映像を見直すと、正当訪花ではなく穿孔盗蜜しているようです。


▼関連記事(1年後に撮り直し)
キンギンボクの花で穿孔盗蜜するクマバチ♀

クマバチ♀@キンギンボク訪花採餌
クマバチ♀@キンギンボク訪花採餌

さて、気になるのはこの植物の名前です。
川沿いのコンクリート・ブロックの護岸を覆うように低く繁茂したり、隣接する河畔林でニセアカシアやタニウツギなどの木々に絡みつく蔓植物のようにも見えます。
外来植物の群落なのかと思いきや、キンギンボク(別名ヒョウタンボク)と教えてもらいました。


キンギンボク(ヒョウタンボク)花
キンギンボク(ヒョウタンボク)花
キンギンボク(ヒョウタンボク)花・全景:コンクリート護岸
キンギンボク(ヒョウタンボク)花・全景:河畔林(ニセアカシア)
キンギンボク(ヒョウタンボク)花・全景:河畔林(ニセアカシア)
キンギンボク(ヒョウタンボク)花・全景:河畔林(タニウツギ)

2018/08/27

ハコネウツギの蕾をこじ開けて吸蜜・集粉するクロマルハナバチ♀



2018年6月中旬


▼前回の記事
ハコネウツギの花で穿孔盗蜜と正当訪花を自在に切り替えるクロマルハナバチ♀

ハコネウツギ(別名ベニウツギ)の生垣で、後脚の花粉籠に白い大きな花粉団子を付けたクロマルハナバチBombus ignitus)のワーカー♀が正当訪花を繰り返しています。
開花前の白い蕾を見つけると、閉じた入口をこじ開けて(食い破って)中に侵入しました。
蕾の花弁に穿孔したものの、雄しべに触れたので穿孔盗蜜ではなく正当訪花の一種と呼べるはずです。
吸蜜を済ませて外に出てくると体中が大量の白い花粉で汚れていました。
開花直前の蕾内の雄しべには花粉が手付かずのまま豊富に残っているため、それを知っているハナバチ類は集粉のために好んで訪れるのかもしれません。
クロマルハナバチ♀はそのまま花にしがみついて身繕いを始めました。
飛び立つとホバリング(停空飛翔)しながら身繕いを続け、後脚の花粉籠に花粉を移しています。

シーン1の最後では動画撮影をうっかり中断してしまいましたが、ハコネウツギの蕾に押し入ったものの正当訪花では舌を伸ばしても蜜腺に届かなかったようです。
外に出て来た蜂は同じ蕾に対して今度は花筒の外側から穿孔盗蜜を始めました。(@0:15〜0:18)


クロマルハナバチ♀@ハコネウツギ蕾+穿孔(侵入)開始

2018/08/23

ハコネウツギの花で盗蜜するクマバチ♀



2018年6月中旬

ハコネウツギ(別名ベニウツギ)の生垣でキムネクマバチ♀(Xylocopa appendiculata circumvolans)が訪花していました。
忙しない吸蜜シーンをよく見ると全く正当訪花せずに、毎回常に穿孔盗蜜しています。
漏斗状の花筒の根元を外側から噛んで小さな穴を開け、そこから舌を差し込んで蜜腺を舐めるのです。
クマバチはハナバチ類の中でも舌が短い上に体格が太いので、正当訪花しても花筒の奥まで潜り込めず、舌を伸ばしても蜜腺に届かないのでしょう。
数日前に同じハコネウツギの花で穿孔盗蜜と正当訪花を自在に切り替えていたクロマルハナバチ♀とは対照的です。

盗蜜を繰り返すクマバチ♀は花筒内の雄しべに体が触れませんから、花粉を集めず、後脚の花粉籠は空荷なのは当然です。
訪れた花に古い盗蜜跡がある場合もそれを利用(二次盗蜜)せずに、新たに穿孔盗蜜しました。(例えば@0:18)
未開花の白い蕾からも盗蜜していました。(@0:31)
ハコネウツギの赤い花が萎れかけで蜜も残っていないと判断すると、クマバチ♀はちょっと調べただけで次の花に移動することもありました。(@1:55)

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
絶え間なく風が吹く午後で枝揺れが激しいので、あえて手ブレ補正処理しませんでした。


クマバチ♀@ハコネウツギ訪花+穿孔盗蜜
クマバチ♀@ハコネウツギ訪花+穿孔盗蜜
クマバチ♀@ハコネウツギ訪花+穿孔盗蜜

2018/08/19

ハコネウツギの花で穿孔盗蜜と正当訪花を自在に切り替えるクロマルハナバチ♀



2018年6月中旬
▼前回の記事
ハコネウツギに正当訪花で採餌するクロマルハナバチ♀

ハコネウツギ(別名ベニウツギ)の生垣でクロマルハナバチBombus ignitus)のワーカー♀が訪花していました。

少なくとも2匹のワーカーが採餌していたのですが、動画に撮りながら同一個体を追いかけると、正当訪花と穿孔盗蜜を切り替えていました。
穿孔盗蜜とは、漏斗状の花筒の根元を外側から噛んで穴を開け、そこから舌を差し込んで蜜腺を舐める採餌行動のことです。
特にラストシーンを見てもらうと(@4:00〜)、穿孔盗蜜の手順がよく分かります。(これは会心の証拠映像!と自画自賛)
蜂は後ろ向きなので口元の動きは見えませんが、花筒の奥を正面から見ていると、蜂が花弁の根元に外側から小さな穴を開け、次に黒くて細長い舌をその穴に挿入して蜜腺を舐めています。
植物の側からすると送粉の報酬としてせっかく花蜜を用意したのに、盗蜜されると丸損になります。
クロマルハナバチはマルハナバチ類の中でも舌が短く、盗蜜の常習犯として知られています。
ハコネウツギの花筒に対してクロマルハナバチ♀は正当訪花でも吸蜜できるのに、なぜか盗蜜行動⇔正当訪花と自由自在に(気紛れに?)スイッチするのがとても面白く思いました。
ハコネウツギの咲いたばかりの白い花でも、咲いてから日にちの経ったピンクの花でも、クロマルハナバチ♀は穿孔盗蜜していました。

後脚の花粉籠に注目すると、白い大きな花粉団子を付けていました。
もし盗蜜に専念しているのであれば、花筒の中で待ち構えている雄しべに全く触れませんから体は花粉で汚れず、後脚の花粉籠は空荷のはずです。
こうした個体は花粉籠が満タンなのに胃は未だ満腹ではない、と仮定すれば説明できるでしょうか。
つまり、「もう花粉で体が汚れるのは煩わしいけれども帰巣する前に蜜だけ吸いたい」と判断した蜂が正当訪花から盗蜜に切り替えたのかもしれません。
しかし、逆に盗蜜から正当訪花に切り替える場合もあることをこの仮説は説明できません。
自分で穿孔するのは面倒でやらないけれど、もし先客が穿孔した盗蜜痕を見つけたら手っ取り早くそれを利用して盗蜜する、という二次盗蜜者の採餌戦略なのかもしれません。
あるいはもしかすると、ハコネウツギの花筒の長さには変異があるのでしょうか。
訪花するクロマルハナバチ♀はそれを瞬時に見分けて、正当訪花しても舌が蜜腺に届きそうにない長い花筒の場合は盗蜜するのかな?

興味深い問題ですが、素人にはこれ以上どうやって追求したらよいものやら、分かりません。
とりあえず、個体標識したワーカー♀をひたすら追跡して採餌法を記録する、ぐらいしか思いつきません。

その後で蜂の舌の長さや訪花した花筒の長さを丹念に採寸すれば何か分かるかもしれません。
そもそも盗蜜行動は各自が学習によって身につけるものなのか、それとも生得的な採餌法なのか、気になります。



【追記】
同じハコネウツギの花でひたすら穿孔盗蜜に専念するクマバチ♀とは対照的です。


クロマルハナバチ♀@ハコネウツギ訪花+穿孔盗蜜
クロマルハナバチ♀@ハコネウツギ訪花+穿孔盗蜜
クロマルハナバチ♀@ハコネウツギ訪花+穿孔盗蜜
クロマルハナバチ♀@ハコネウツギ訪花+穿孔盗蜜

2018/07/19

カキドオシの花で穿孔盗蜜するクマバチ♂【HD動画&ハイスピード動画】



2018年5月上旬
▼前回の記事
カキドオシの花で盗蜜するクマバチ♀【HD動画&ハイスピード動画】

川の堤防や河畔林の林床に咲いたカキドオシの大群落でキムネクマバチXylocopa appendiculata circumvolans)の♀ばかりでなく雄蜂♂も穿孔盗蜜していました。

複眼が大きく発達していて顔の頭楯が白いのが雄蜂♂の特徴です。
♂は採餌せず自分の空腹を満たすために吸蜜するだけですから、集めた花粉を巣に持ち帰るための花粉籠と呼ばれる器官が後脚には元々ありません。
訪花シーンをよく見ると、クマバチ♂は体が大きい(太い)ため、カキドオシの花筒の入り口から潜り込んで正当訪花することができません。
毎回常に花筒の根本に外側から口器を突き刺して吸蜜しています。
これは穿孔盗蜜と呼ばれる行動で、クマバチやクロマルハナバチのような舌の短い蜂の得意技です。
雄しべの花粉に全く触れませんから、カキドオシの受粉には関与しません。
カキドオシの立場にしてみれば、せっかく受粉の報酬として用意した花蜜が盗まれ損ということになります。


後半は240-fpsのハイスピード動画でも記録してみました。(@3:22〜)
複数個体を撮影。
リアルタイムでは見ているこちらの目が回りそうなくらい忙しなく飛び回ってます。
1/8倍速のスーパースロー映像でクマバチ♂の行動をじっくり見ると、面白いことが色々と分かります。
先客が残した盗蜜痕をそのまま利用することがありました。(例:@4:32)
このようなケースを二次盗蜜者と呼ぶらしい。
いちいち穿孔する手間も面倒なので、なるべく楽して省エネで盗蜜したいのでしょう。
腹端から白い小さな液滴がポトリと落ちたのは、飛びながら脱糞したのかもしれません。(@6:51)


クマバチ♂@カキドオシ訪花+穿孔盗蜜
クマバチ♂@カキドオシ訪花+穿孔盗蜜
クマバチ♂@カキドオシ訪花+穿孔盗蜜
クマバチ♂@カキドオシ訪花+穿孔盗蜜
クマバチ♂@カキドオシ訪花+穿孔盗蜜
クマバチ♂@カキドオシ訪花+穿孔盗蜜

2018/07/12

カキドオシの花で盗蜜するクロマルハナバチ創設女王【HD動画&ハイスピード動画】



2018年5月上旬

ニセアカシアを主体とする河畔林の林床に咲いたカキドオシの大群落でクロマルハナバチ♀(Bombus ignitus)が訪花していました。
この時期に見かける大型の♀個体はワーカーではなく創設女王だと思います。

クロマルハナバチ創設女王の訪花シーンをよく見ると、ミツバチ♀ヒゲナガハナバチ♂のようにカキドオシの花筒の入り口から潜り込んで正当訪花するのではなく、毎回必ず花筒の根本に外側から口器を突き刺して吸蜜していました。
これは穿孔盗蜜と呼ばれる採餌行動で、クマバチやクロマルハナバチのような舌の短い蜂の得意技です。
次々に花を訪れても雄しべの花粉に全く触れませんから、当然ながら後脚の花粉籠は空荷でした。

後半は、盗蜜行動と飛翔シーンを240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。(@3:44〜)
カキドオシの花に止まる際にうっかり正当訪花しそうになっても、慌てて穿孔盗蜜に切り替えた様子(@3:53)が興味深いです。
複数個体を撮影。

この辺りではクマバチよりも個体数が少ない印象で、日当たりの良い堤防ではクロマルハナバチ♀を見かけませんでした。
同所性に採餌しているとすれば競争相手になるはずですが、この二種のハナバチの微妙な棲み分けが興味深く思いました。
(短い観察時間だったので、たまたまそう見えただけかもしれません。)


クロマルハナバチ創設女王@カキドオシ訪花+穿孔盗蜜
クロマルハナバチ創設女王@カキドオシ訪花+穿孔盗蜜
クロマルハナバチ創設女王@カキドオシ訪花+穿孔盗蜜

2018/07/09

カキドオシの花で盗蜜するクマバチ♀【HD動画&ハイスピード動画】



2018年5月上旬

川の堤防や河畔林の林床に咲いたカキドオシの大群落でキムネクマバチ♀(Xylocopa appendiculata circumvolans)が忙しなく訪花していました。
頭楯が黒く、複眼がそれほど大きくないので♀です。
クマバチ♀の訪花シーンをよく見ると、ミツバチのようにカキドオシの花筒の入り口から潜り込んで正当訪花するのではなく、毎回常に花筒の根本に外側から口器を突き刺して吸蜜しています。
これは穿孔盗蜜と呼ばれる行動で、クマバチのような舌の短い蜂の得意技です。
雄しべの花粉に全く触れませんから、当然ながら後脚の花粉籠は空荷でした。

後半は、盗蜜行動を240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。(@2:00〜)
複数個体を撮影。

この辺りで活動するハナバチ類の中ではクマバチが優占種らしく、かなり個体数が多い印象を受けました。
日当たりの良い堤防でもやや薄暗い林床でもどちらでも採餌活動していました。
ニセアカシアを主体とする河畔林は未だ冬芽から葉が茂っておらず、林床まで日光が届いて明るい状態でした。
つまり春に開花するカキドオシは、スプリング・エフェメラルの一種と言えるかもしれません。

つづく→雄蜂♂は穿孔盗蜜するかな?


クマバチ♀@カキドオシ訪花+穿孔盗蜜
クマバチ♀@カキドオシ訪花+穿孔盗蜜
クマバチ♀@カキドオシ訪花+穿孔盗蜜

2018/05/29

ヘクソカズラの花蜜を盗むクロマルハナバチ♀



2017年7月下旬・午前8:42〜8:46

住宅地の板塀に絡みつくように繁茂したヘクソカズラの群落でクロマルハナバチBombus ignitus)のワーカー♀が忙しなく訪花していました。

後脚の花粉籠が空荷だったので、吸蜜シーンをよく観察すると、正当訪花していませんでした。
毎回必ず白い花筒の根元を外側から噛み切って穿孔し、その穴から舌を差し込んで蜜腺を舐めていました。
舌の短い種類のハナバチがよく行うこのような吸蜜法を盗蜜行動と呼びます。
ヘクソカズラの雄しべにも雌しべにも触れないので受粉に全く関与しません。
植物の立場にしてみれば、せっかく受粉行為の報酬として生産した花蜜の盗られ損になりますから、クロマルハナバチは招かれざる客です。

クロマルハナバチと同じく盗蜜の常習犯であるクマバチも同時にこの群落で訪花していたため、既にほとんどの花筒に穿孔跡が残されていました。

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ヘクソカズラの花で盗蜜するクマバチ♀
つまり今回の場合、クロマルハナバチは二次盗蜜者と呼ぶのがふさわしいのかもしれません。
(最初に穿孔した一次盗蜜者はどちらの蜂なのか、不明です。)

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



実は同じテーマで4年前にも記事にしています。
改めて動画を撮り直してみました。
少しは撮影技術が向上しているかな?


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ヘクソカズラの花で盗蜜するクロマルハナバチ♀


クロマルハナバチ♀@ヘクソカズラ訪花+穿孔盗蜜
クロマルハナバチ♀@ヘクソカズラ訪花+穿孔盗蜜

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