2012年1月上旬・気温1℃
里に下りてきた野生ニホンザル(Macaca fuscata fuscata)群れの観察。
雪原の立木(落葉樹幼木、樹種不明)の枝に猿が一頭座っています。
手で腰の辺りを掻きました。
細い枝を手元に引き寄せて冬芽をかじっているようです。
奥の雪原で小猿を背負った母猿がこちらへ歩いて来ます。
ビニールハウスの骨組みに猿の群れが登って休んでいます。
小猿をおんぶした母猿と白毛の子猿一頭が相次いで車庫の横を通りました。
住民が車庫のシャッターを開けた音で走り去りました。
また別のニホンザルが木に登り(樹種不明)、何かを口にしました。
冬芽かと思ったのですが、映像をよく見直すとクズの豆果を蔓から毟って採食したようです。
この猿も慌しく木から下りて※、雪原を遊動する群れの後を追いました。
※ このとき発信器付きの首輪がちらっと見えた気がしたのですけど、どうでしょう?
どうもまとまりに欠ける動画になってしまいました。
群れの個体数が多いとどうしても目移りしてしまいます。
「冬芽を採食するニホンザル」の映像をまとめたつもりが、後半はクズの豆果だと公開直前に判明したのでした。
下北半島に生息する北限のニホンザルを子供向けに紹介した写真集『キンダーブックしぜん:にほんざる』にも冬にクズの実を食す猿の生態写真が載っていました。
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軒下@9月下旬 |
2011年夏
納屋の梁にコアシナガバチが営巣していました。
しかし、何者かが蜂の巣に寄生しているようです。
崩れた育房に見慣れない褐色の蛹が剥き出しで多数付着しています。
コロニー解散後の11月上旬に古巣を採集しました。
何が羽化してくるのか楽しみに、密閉容器に保管して室内で放置。
11月下旬にはヒメバチの仲間が羽化してきました。
関連記事はこちら→「コアシナガバチの古巣から羽化した寄生ヒメバチ」
2011年12月上旬・室温18℃→16℃
引き続きコアシナガバチ古巣の室内飼育を続けると、馴染みの小さな寄生蛾が羽化してきました。
マダラトガリホソガの一種(Anatrachyntis sp.)が4頭羽化していました。
容器内を活発に動き回っている個体もいます。
壁に止まった一頭は翅を立てて広げていました。
初めて見る静止姿勢ですが、羽化直後なのかもしれません。
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翅の褐色に濃淡2つのタイプが混じっています。 |
寄主(コアシナガバチ)の古巣は文字通り虫食い状態で、次第にボロボロと崩壊していきます。
その後も五月雨式に寄生蛾の成虫が続々と羽化してくるものの※、容器内で求愛交尾行動や♀の産卵などは見たことがありません。
蛹で越冬するはずが暖かい室内で季節外れに羽化してしまった蛾なのですが、蜂蜜などを与えないと性成熟しないのだろうか?
※ 羽化した寄生蛾やヒメバチの個体数は春になったら集計します。
実は2010年シーズンにも同様にコアシナガバチの古巣から同種と思われる寄生蛾を得ています。
関連記事はこちら→「コアシナガバチの巣に寄生したマダラトガリホソガの一種」
私のフィールドではキアシナガバチ、コアシナガバチともに非常に高い寄生率となっています。
2012年1月上旬
山から下りてきた野生ニホンザル(Macaca fuscata fuscata)の群れの一部が木の枝に鈴なりになっています。
樹上で掴み合いというか鬼ごっこのように遊んでいます。
小猿や若い猿ばかりのような印象を受けました。
白毛の子猿もスルスルと木から下りました。
2012年1月中旬
街中の庭でカキの木にスズメ(Passer montanus)が群れていました。
形が崩れるほどに熟した果実を啄んでいます。
残念ながらすぐに飛んで逃げてしまいました。
2012年1月上旬
里山から下りてきた野生ニホンザル(Macaca fuscata fuscata)が庭木を雪から守る雪囲いの天辺に座っていました。
撮影中は気づかなかったのですが、黒い首輪を付けていて針金のようなアンテナが伸びています。
決して誰かのペットが脱走した訳ではなく、研究者が一時捕獲してGPSや電波発信器を装着した猿のようです(テレメトリー調査)。
群れの現在地や行動圏が分かれば集落の猿害対策に役立ちます。
背を向けて休んでいるニホンザルが時折こちらを振り向きます。
腰を浮かして座り直す際にちらっとお尻が見えました。
睾丸は見えず、外性器から♀と思います。
あるいは単に「尻だこ」なのかもしれません…。
(あまり自信がないので、もし間違ってたらご指摘願います。)
胸の乳首は毛皮に覆われてよく確認できませんでした。
地獄谷野猿公苑のサイトによると、
「ニホンザルの性別を外見だけで見分けるのは難しいと思います。特にこどものころは外見にあまり違いが見えません。オスは成長するに従いオスらしい体格になります。簡単に見分けるポイントは股に陰のうがあるかないかです。メスは胸が見えれば、乳首が目立ちます。」
ニホンザルは母系社会で♂は群れから出たり入ったりするので、群れを追跡するという目的からすれば♀に首輪を付けるのは理に叶っています。
猿はやがて一つ大きな身震いをすると、座ったままプリプリと糞を排泄しました。
庭木の良い肥やしになりそうです。
しばらく余所見して他の猿を観察している間に、この猿が雪囲いから下りるシーンは撮り損ねました。
いつの間にか別個体の子猿と入れ替わっていました。
サルにとってお気に入りの場所のようです(見張り台?)。
トイレ専用に使っていたら面白いですけど、ニホンザルはタヌキのように決まった場所で溜め糞をしません。
2012年1月下旬・室温17→16℃
タケカレハ(Euthrix albomaculata directa)の飼育記録
雪の中から採集してきたササの葉を飼育容器に投入しました。
脱皮が済んで食欲が戻った幼虫二匹は早速、摂食開始。
競い合うようにすごい勢いでモリモリと蚕食します。
まるでパンダみたいですね。
それほど栄養価があるとは思えないのですが…。
満腹したようで動きもおとなしくなりました。
1時間56分間の摂食行動を5秒間隔でインターバル撮影した連続写真を元に、100倍速の早回し映像を作成しました。
2012年1月上旬・気温1℃
里山から下りてきた野生ニホンザル(Macaca fuscata fuscata)の大きな群れが雪原に散開して採餌していました。
夏になるとここは一面の田園地帯です。
群れは車道の方(画面右)へと徐々に遊動していますが、へそ曲がりの一頭が逆行して山の方に戻って行きます。
斜面の立木に腰掛けて休息。
新雪の雪原では猿もラッセルの踏み跡(楽なルート)をなるべく選んで歩いている気がします。