2018年9月中旬・午前8:16
公園内の東屋周辺の地面をハクセキレイ(Motacilla alba lugens)の若鳥が歩き回りながら採食していました。
顔に黄色味があるので若鳥ですね。
尾羽を上下に動かしながら、雨上がりの濡れた石畳を歩き回っています。(実際はコンクリートのプレートを並べたもの)
急に駆け寄ると、石畳の表面から白っぽい種子?を拾い食いしました(@0:34)。
次は芝生に移動すると、茶色い蛾の蛹を啄みました(@0:40)。
何度か地面に落としてから美味そうに丸呑みしました。
ハクセキレイの餌食になった蛹の正体は分かりませんが、芝生を食害する蛾の幼虫は多くの種類が知られています。
例えばスジキリヨトウの幼虫が蛹になったものかもしれません。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
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ハクセキレイ若鳥(野鳥)@?(蛾)蛹捕食 |
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ハクセキレイ若鳥(野鳥)@石畳 |
2018年9月上旬
▼前回の記事
ヤブツルアズキの花蜜を吸うスミスハキリバチ♂
(同一個体を続けて撮ったつもりなのですが、ときどき見失ったので、別個体の可能性もあります。)
山麓の農村部の道端に咲いたクズの群落でスミスハキリバチ♂(Megachile humilis)が訪花していました。
240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。
吸蜜中は腹部を上に反らした海老反り姿勢になっています。
腹端に丸みがあるので雄蜂♂だと思うのですが、いまいち自信がありません。
顔が白っぽいのは、雄蜂♂に特有の白い毛が密生しているためか、それとも単に花粉で汚れているだけなのか、悩ましいところです。
吸蜜中に丁度クズの花の雄しべの先が腹部下面に当たり、花粉が付着します。(花粉で汚れたせいで、♀特有のスコパの有無が紛らわしいです。)
同時に雌しべの先も擦られて花粉が付くので、次の花へ飛び回る蜂はクズの送粉者として持ちつ持たれつの共生関係にあります。
(更にスミスハキリバチの♀はクズ等の葉を切り取って巣材にします。)
高画質のHD動画でも記録しようとしたら、逃げられてしまいました。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
【追記】
クズの花の構造については「マメ科の蝶形花冠」というサイトの写真付きの解説が参考になります。
旗弁の根本には黄色い蜜標があり、これを目印としてハナバチ類は訪花します。
蝶形花冠をしたマメ科の花は、昆虫が蜜標を目印にしてもぐりこむとき脚で翼弁と舟弁を押し下げます。すると舟弁の中に隠されていた雌しべと雄しべは押し下げられないので外に出てきて昆虫に花粉をつけたり、昆虫から花粉を受け取ったりします。昆虫が飛び去ると翼弁と舟弁は元の位置にもどり再び雄しべ雌しべは隠れてしまうのです。 (上記サイトより引用)
バネ仕掛けのような下線部の様子が今回撮れたスローモーションの映像でよく分かります。
2018年8月下旬
ゴッゴッゴッ♪と鳴きながら飛来したゴイサギ(Nycticorax nycticorax)の成鳥が池の畔に生えたコナラの樹上に止まりました。
生い茂った葉の陰から赤い目でこちらの様子を覗いています。
すぐにまた飛び立ち、逃げてしまいました。
1/5倍速のスローモーションで見ると、冠羽が見えます。
池畔の昼塒で休んでいたはずなのに、対岸から望遠レンズで狙う私をひどく警戒しています。
この日は白いシャツを着ていたので、目立ち過ぎたようです(反省)。
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ゴイサギ(野鳥)成鳥@池畔:コナラ樹上 |
2018年9月上旬
雨上がりに池を周回する遊歩道でイチモンジセセリ(Parnara guttata)が地面の草に止まっていました。
腹端で若葉の表面を探り、産卵しているようなので慌ててハンディカムで録画しました。
芝生のようにきれいに刈り込まれていて、ホスト(食草)のイネ科植物の名前は不明です。
ところが卵を産み付ける寸前に横を車が通り、驚いたイチモンジセセリ♀は飛び去ってしまいました。
卵を探しても見つけられなかったので、残念ながら未遂に終わったようです。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
2018年8月下旬
池の畔にあるゴイサギ(Nycticorax nycticorax)の昼塒の様子をまた見に来ました。
飛んで逃げた幼鳥(別名ホシゴイ)が岸辺に生えた桜の木に着陸しました。
樹上で辺りをキョロキョロと見回しています。
対岸から望遠レンズで狙う私を警戒しているようです。
この日の私は白いシャツを着ていたので、目立ち過ぎたのでしょう。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
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ゴイサギ(野鳥)幼鳥@池畔:桜樹上 |
2018年9月上旬
駐車場の隅に植栽された灌木(樹種不明)の周囲をスズバチ♀(Oreumenes decoratus)が飛び回っていました。
蜂を見失った後、茂みの中にスズバチの泥巣があるのではないかと探しても見つかりませんでした。
したがって、おそらくスズバチ♀が獲物となるイモムシ類を探し回っていたのでしょう。
この灌木は最初、柳の仲間かと思ったのですが、今思えばブッドレアのような気もしてきました(花が咲いていないので分かりません)。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
2015年9月上旬・午後18:23〜18:55
夜行性コウモリ(種名不詳;ユビナガコウモリなど?)の群れが集団塒のトンネルから日没とともに採餌活動に飛び出していく様子を記録してみました。
ボックスカルバートのトンネルの入口から中に数m入った地点に三脚を立て、赤外線の暗視カメラを出入り口に向けてセットしました。
カメラをやや仰角にしてトンネル出口の天井付近を狙います。
これまでの観察で、コウモリは日没時刻の約30分後に離塒することが分かっています。
この日の日の入り時刻は18:08、月齢18.5。
離塒の時刻が近づくと覚醒したコウモリがトンネル内で飛び回り始め、暗闇で往復するようになります。
出口から外に少しだけ飛び出して外界の明るさを確認すると慌てたようにUターンしてトンネル内に引き返す、という行動をしばらく繰り返します。
この引き返す行動が、トンネルの出口付近で見ている私を警戒するために起こるのか、確かめるために、無人カメラで撮ることにしたのです。
充分に暗くなるとトンネルからコウモリの大群が続々と飛び出して夜の採餌活動を始めます。
カメラを回収して長撮りした映像を見直すと、離塒前の往復飛翔がしっかり記録されていました。
初めのうちコウモリは、少し外に飛び出してから未だ残照が明るいと分かるとすぐに引き返しています。
コウモリの餌となる夜行性の蛾などの昆虫も飛び回っていました。
動画の画面が次第に暗くなるのは赤外線投光機のバッテリーがすぐに消耗するせいで、30分で切れてしまいました。
そして驚きの衝撃映像が撮れていました。
外の明るさを確かめる偵察から戻って来た1頭のコウモリがカメラ(または三脚)を避け切れずに激突したようで、バーン!とすごい音がトンネル内に反響しました。
衝突シーンを1/4倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:41〜0:58)
超音波を用いたコウモリのエコロケーション(反響定位)は完璧だと思っていたので、まさかこんな分かりやすい障害物を避けきれずに衝突事故が起きるとは予想外でした。
経験の浅い若い個体が油断したのかな?
静止したカメラを獲物と誤認して襲いかかったとは考えにくいでしょう。
撮影機材からコウモリのエコロケーションを乱すような人工的な超音波が発せられていたのかな?
暗闇で光るビデオカメラの液晶画面を袋で覆い隠しておくべきでした。
狭いトンネル空間を同種のコウモリが群れで一斉に飛び回る際は、エコロケーションの混信やそれに伴う衝突事故が起こりやすいのかもしれません。
同種の群れで飛行中に超音波の混信を防ぐ仕組みについて、日本のユビナガコウモリを用いた研究の成果が最近報告されていました。
【参考】:「群れの中のコウモリは反響定位信号を変えてカクテルパーティー問題の解決を図る」
ヒトでも似たようなカクテルパーティー現象が知られています。
"Bats enhance their call identities to solve the cocktail party problem"
Kazuma Hase, Yukimi Kadoya, Yosuke Maitani, Takara Miyamoto, Kohta I Kobayasi & Shizuko Hiryu
Communications Biology volume 1, Article number: 39 (2018)
カメラに激突したコウモリが無事とは思えません。
松原始『カラス先生のはじめてのいきもの観察』によると、
コウモリはとても華奢で脆い動物だ。畑正憲が書いていたが、帽子ではたいただけでも死んでしまうことがあるというし、軽量化のためか首の周囲の筋肉がひどく薄くて、他の小動物と同じように首をつまんで持つと頸動脈が圧迫されて危険だとか。(p112より引用)
カメラを回収するときに周囲をもっと注意深く見ていれば、もしかすると犠牲になったコウモリの死骸を回収できたかもしれません。
見落として貴重な標本を採集できなかったのが残念です。
後日の定点観察でも同じような撮影を繰り返したのですが、不幸な衝突事故が起きたのは、この一度だけでした。
この塒を利用している群れの個体数を知りたいところです。
しかし、長いトンネルの両端から出入りしていること、コウモリが出戻り飛翔をすること、この2つの理由から、カウント出来ていません。
(反対側のトンネル出口を同時に監視するビデオカメラがもう一台必要です。)
例えば自動ドアに使われるような赤外線センサーをトンネル出口に設置したとしても、コウモリがセンサーを横切る向きまで正しく判定できるのでしょうか?
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
ところで、動画撮影を定点カメラに任せた私はトンネルの反対側の出口に急いで回り込み、飛び出してくるコウモリの写真をなんとか撮ろうと奮闘していました。
高速で飛び回るコウモリを「数撃ちゃ当たる式」でバシバシと闇雲に撮りまくっても、コウモリの種類を同定できるような満足の行く写真は撮れませんでした。
カメラのストロボが発する強烈な閃光とコンデンサーに急速充電するチュイーン♪という超音波が野生のコウモリに悪影響を及ぼしそうで、ストロボを乱用するのは気が引けます。
もしも私の撮影活動のせいでコウモリが嫌がったり恐怖を抱いたりして、このトンネルを塒として利用しなくなったら、元も子もありません。
かと言って、赤外線の暗視映像だけではコウモリを同定できず、素人が許可なくコウモリを捕獲することも法律で禁じられています。
どうすりゃイイのよ?
一つの望みは、バット・ディテクターという装置を手に入れてコウモリが発する超音波の鳴き声を聞けるようになったら、声紋解析でコウモリの種類を判別できるかもしれません。
この集団塒を見つけた2015年は、主にトンネルの出入り口の外から定点観察・撮影しました。
コウモリが出産・育児をする繁殖期は特に塒の保護・保全に配慮するようにという注意を本で読んだからです。
この年はトンネルの入り口から中に数m入るだけに留め、奥まで入ってコウモリの集団塒を直接調べに行きませんでした。
2017年9月中旬・午後16:53
山麓のボックスカルバート内に塒を取っている夜行性の野生コウモリを調べています。
赤外線の暗視カメラで撮りながら長くて暗いトンネルを探検していると、2頭のコウモリがバラバラで(群塊を作らず)天井からぶら下がっていました。
左の個体は既に覚醒していて、私を警戒しています。
怪しい侵入者に向かって盛んに超音波を発して探っているのでしょう。(コウモリの超音波を可聴域に変換するバットディテクターという装置が欲しい…)
小さい耳介は丸みを帯びた形状でした。
やがて天井から落ちながら羽ばたいて飛び去りました。
飛び立つ様子を1/10倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:45〜)
右側の個体もいつの間にか居なくなっていました。
これは何というコウモリなのか、もし映像で分かるようでしたら、どなたか教えてください。
虫が相手ならさっさと採集して標本で体の各部位の特徴を図鑑と見比べれば絞り込めるのですけど、野生のコウモリを無許可で捕獲するのは法律で禁じられているのです。
コウモリの集団塒を保全するためにその場所を秘匿したり、コウモリの暮らしを乱さないように入洞する時期や時間帯を配慮する必要があります。
別に不満を訴えている訳ではありませんが、虫を相手にした調査の気楽さに比べて、色々と勝手が違います。
コウモリを同定できれば同じ種類の映像を編集でまとめて一気に紹介するのですけど、私は未だ見分けられないので、撮れた動画を1頭ずつ分けて記事にしています。
複数種が塒内で棲み分けていることがよくあるそうです。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
2018年6月下旬
▼前回の記事
「カラスの行水」は短くない: 川で水浴びするハシブトガラスの群れ#1【HD動画&ハイスピード動画:野鳥】
夕方の河原でハシブトガラス(Corvus macrorhynchos)の群れが水浴していました。
実際はハシボソガラスも少し居る混群なのですが、この記事ではハシブトガラスの行動に注目します。
一連の水浴行動を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:30〜)
浅い岸辺で翼を川面に激しく叩きつけながら水飛沫を豪快に跳ね上げ、体を濡らします。
同時に嘴を水中で左右に激しく振っています。
水浴の直後は岩の上に飛び乗ると身震いして羽の水気を切り、羽繕いします。
(長くなるので羽繕い行動は編集でカットしました。)
再び川に入って水浴を何度も繰り返します。
行水の合間に岸で白い糞を排泄する個体もいました(@11:38)。
最後は川から飛び立ちました。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
2018年8月中旬
カワラバト(=ドバト;Columba livia)の群れが数羽ずつ連れ立って池の畔に飛来すると、石垣で護岸された急斜面を危なっかしい足取りで下りて来ます。
岸辺の水面に嘴を浸すとゴクゴクと飲み始めました。
対岸で撮影している私を警戒しているのか、飲まずに飛び去る個体もいました。
ちなみに、ハトの水浴シーンを私は未だ見たことがありません。
どうして夏の暑い日にも行水しないのだろう?
時間帯の問題なのか、水飲み場とは別の浅い水浴場でやるのかな?
(この池は岸でも水深がいきなり深いのです。)
ドバトが水を飲み終わると慌ただしく飛び去るのは、ときどき上空を飛んでいるチゴハヤブサに襲われるのを警戒しているのかな?と想像しました。
逆に、チゴハヤブサの家族群がこの辺りを縄張りとしている(営巣?)のは、獲物となるドバトがヒトの給餌をあてにして多数集まって来るからでしょう。(食物連鎖)
チゴハヤブサが高速の急降下でドバトに襲いかかる狩りの瞬間をいつか観察してみたいものです。
しかしチゴハヤブサが実際に捕食する獲物は今までトンボなど昆虫しか見たことがありません。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。