2012/11/10

オオルリ♀による警戒の囀り♪と声紋解析【野鳥】



2012年6月中旬

山中でオオルリつがいで鳴いていました。
オオルリ♂の記事は既に公開しましたが、♀の映像は諸事情で公開が遅れました。

杉の細い横枝に見慣れない鳥が止まり、「ジュジュジュジュ、チューイチューイチューイ♪」と繰り返し鳴いています。
全体に地味な薄茶色で、喉と腹部は黄色っぽい。
鋭い警戒音を発しながらすぐに飛び立ちました。
立ち止まって撮影を続けていると、同一個体が少しずつ近くの枝に近寄ってきます。
縄張り防衛で鳴き続けているのでしょうか?
なんとなく、巣が近くにありそうな気がしました。

♂は先にどこかへ行ってしまいました。

帰ってから調べるとオオルリ♀と判明。
ピッキオ『鳥のおもしろ私生活』p62によると、私の直感は当たりでした。

♂の艶姿と美声のもてはやされるオオルリは、実は♀も美声の持ち主なのだ。たとえば、雛の食事を持ち帰った♀が巣の近くに敵を発見すると、まるで♂のように囀りを始めるのである。枝にジッと止まって朗々と鳴いているが、嬉しいはずはないから、きっと気が気ではない警戒の叫びなのだろう。(中略)雛に危険が近づくと、♀は朗々と?囀り始めてしまう。

本種は崖の凹みなどにコケを使って巣を作るらしいのですが、現場では気づきませんでした。





オオルリ♀の警戒声と囀りを声紋解析してみる


オリジナルの動画ファイルから音声部をWAVファイルにデコードしてから、試しにスペクトログラムを描いてみました。



ちなみに、こちら↓が近くで鳴いていた♂の声紋です(再掲)。

囀りは♂の方が声紋上も美しいですけど、警戒声の切迫感は♀の方がありますね。


キアシオナガトガリヒメバチ♀が寄主エントツドロバチの巣を物色



2012年8月上旬

山中の休憩所に年季の入った木製ベンチが設置されています。
背もたれ部分の材の下面は特に様々な虫が掘坑して穴だらけになっています。
その穴に今季は借坑性のエントツドロバチが営巣しています。
穴の奥に巣作りしているようで、外からは泥巣を見ることが出来ません。

そこへ長い産卵管をもつ寄生蜂が登場。
野外で生きたキアシオナガトガリヒメバチ♀(Acroricnus ambulator ambulator)を見たのはこれが初めてでした。
寄主エントツドロバチの巣に興味があるようで、材の外から内部を触角で探っています。
残念ながら巣口から侵入したり産卵には至りませんでした。
この休憩所の軒下にもエントツドロバチが集団営巣しているのですが、これにはなぜかキアシオナガトガリヒメバチ♀はあまり興味を示しませんでした。
煙突のある初期巣だからかな?

スズバチの巣とエントツドロバチの巣からキアシオナガトガリヒメバチを飼育したことがあるのですが、羽化直後は裂けて見えた腹部側面は今回の個体では閉じています。

関連記事はこちら→「(エントツ)ドロバチの巣から羽化した寄生蜂:キアシオナガトガリヒメバチ♀」、「キアシオナガトガリヒメバチ♀羽化直後の蛹便排泄




2枚目の写真には寄生蝿(ドロバチヤドリニクバエ?)も写っていますね。



2012/11/09

ムツバセイボウ?の身繕いと飛翔



2012年8月上旬

美しいセイボウ(青蜂)の仲間が山中のベンチに止まり、後脚を擦り合わせていました。
なんとなくムツバセイボウではないかと思うのですが、腹端の形状がよく見えないので分かりません。





トラマルハナバチ♀がウツボグサに訪花



2012年7月下旬

ウツボグサに忙しなく訪花するマルハナバチがいました。
トラマルハナバチ♀のワーカー(働き蜂)だと思います。
後脚の花粉籠は空なので、吸蜜しているだけのようです。


【追記】
ウツボグサにトラマルハナバチが訪花すると顔面が雄しべ雌しべに触れる。『昆虫の集まる花ハンドブック』p11より



関連記事(11年後の撮影:吸蜜および集粉)▶  ウツボグサの花から花へ飛び回り採餌するトラマルハナバチ♀【FHD動画&ハイスピード動画】





2012/11/08

クロアゲハ♀の羽化:10倍速映像



クロアゲハの飼育記録:その11

2012年8月上旬・室温29℃

蛹化から11日後、遂に成虫の羽化が始まりました。
飼育本によるとアゲハチョウの蛹の期間は10~15日らしいので、連日の猛暑で蛹内の発生(変態)が少し早まったのかもしれません。
どうやら寄生は免れたようで一安心。

羽化の前兆

  • 蛹がときどき自発的にピクピクと蠕動する。
  • 蛹を透かして翅の黒色が見えていたのが、羽化直前になると蛹に空気が入り白っぽくなる。
  • 蛹頭部の角の内部が白く透けてきて、成虫の黒い頭部が見える。

羽化当日@帯蛹(側面)

羽化直前@帯蛹(側面)

羽化直前@帯蛹(背面)

羽化直前@帯蛹(腹面)


ところが一瞬目を離した隙に蛹が破れ、羽化開始の瞬間だけ撮り損ねてしまいました…。
みるみる翅が伸びる様子を10倍速の早回し映像でご覧下さい。

しばらくすると、トラブル発生!
右後翅が羽化殻に引っかかり、真っ直ぐに伸ばせないでいます。
クシャクシャのままで固まり、羽化不全の個体になりそうです。
蝶も自覚があるのか落ち着かず、頻りに枝の上へ登ろうとしています。

そこで急遽、新しい止り木として太い木の棒を蝶の目の前に差し出してやりました。
クロアゲハはこれに気づいて登り始めました。

(意外にも羽に感覚器官があるようで、尾状突起など羽に触れると嫌がって上に登ってくれます。)
これで無事にのびのびと羽を伸ばせるはずです。
左右二本に別れていた口吻をくるくると曲げ伸ばししながら結合して物が吸えるようになりました。

余分な羽化液の排泄※に備えて、止り木の下にトイレットペーパーを予め敷いておきました。
ところがなぜか全く排便しませんでした。
連日の猛暑で部屋が暑くて乾燥気味だったのかな?

しばらく休んで翅が固まると、自発的に羽ばたいて窓際のレースカーテンへ飛んで移動しました。
後翅の前縁に白色帯が無いので♀と判明。

羽化直後(翅裏)





開張採寸

その日のうちに窓から放蝶してやりました。
飛行に問題無く、元気に飛び去りました(映像なし)。
残された羽化殻を記念に残しておきます(抜け殻コレクション)。


シリーズ完。




※ 【追記】
藤丸篤夫『アゲハチョウ観察事典』を読んでいて気になる記述を見つけました。
 サナギからでてきたアゲハ(ナミアゲハ)は、完全にぬけだすまえに、殻のなかに排せつをします。それから近くの枝などにとまり、すぐに羽をのばしはじめます。 羽は10分ほどでのびますが、ちゃんと飛べるようになるまでには、さらに時間がかかります。そのあいだに、まだおなかに残っているよぶんな水分を排せつして、羽がかわくのをまちます。 (p24より引用)
ナミアゲハに特有の行動なのか個体差なのか分かりませんが、私は今まで数種類のアゲハチョウ科を飼育してきて蛹の羽化殻内に糞を見たことがありません。(見逃した?)
(ナミアゲハの飼育経験は未だありません)
今後はこの点に注意して飼育観察してみます。


羽化殻(腹面)

羽化殻(側面)

羽化殻(背面)



ツリアブ♀のホバリング飛翔と幼虫産出【ハイスピード動画】



2012年7月下旬

木造家屋の板壁に開いた隙間からエントツドロバチ♀が何匹も出入りしており、奥で営巣しているようです。
ツリアブの一種も板壁に向かってホバリング飛行を始めました。
ドロバチに寄生するツリアブ♀は寄主の巣入り口付近に狙いを定め卵ではなく幼虫を産出します。
蛆虫は自力で這って泥巣の育房内に侵入し、寄主が貯食した獲物や蜂の子を捕食して育ちます。

ツリアブ♀のホバリング飛翔および幼虫産出をハイスピード動画(220fps)に撮ってみました。

幼虫を空中から射出するのか板壁に付着させるのかという点を見るには解像度が足りませんね。

帰巣・出巣するエントツドロバチ♀が天敵のツリアブ♀に出会っても没交渉で、特に空中戦を挑んで追い払うことはありませんでした。
飛行能力では双翅目に叶わないと諦めているのかもしれません。




2012/11/07

ニホンカモシカと山道ですれ違う。



2012年8月上旬

山道の休憩所(東屋)で休んでいると、一頭の野生ニホンカモシカ(Capricornis crispus)が向こうからゆっくり坂を登って来ました。
こちらには気づいていない様子。
立ったまま何度か足踏みして蹄で音を立てています。
採食のため、道から逸れて潅木の茂みに入り姿が見えなくなりました。

ところがすぐに潅木をかき分けて再び山道へ現れました。
休憩所のすぐ横を通り過ぎる途中で立ち止まりました。
私の存在に全く気づいていないのか、単に気にしていないのか分かりません。
ここは禁猟区なので、ヒトを恐れないのかもしれません。
これほど至近距離で野生のカモシカに遭遇したのは初めてでした。

(その後、同じ山系で更に最接近記録を更新します。映像公開予定)
角の長い成獣です。
慣れた人なら角輪を数えることで年齢推定が可能かもしれません。
カモシカがおそろしく近眼であることを再認識しました。

立ち止まって口で右の脇腹を噛むように毛繕いを始めました。
右後脚を上げた姿勢で痒いところを噛んでいるようです。(毛皮を舐めている?)

ゆっくりと立ち去る後ろ姿を撮影していると、私がうっかり枯葉を踏んで物音を立ててしまいました。
これをカモシカが聞きつけてフリーズ!
すぐにまた歩き出したものの、警戒してやや早足になりました。
ただし、フシュフシュ♪と鼻息で威嚇音を発することはありませんでした。
いまいち歩行がスムーズでない気がしたのですけど、夏バテで衰弱していたのでしょうか。※
いかにも毛皮が暑そうです。

こちらを振り返りながらそのまま尾根道を下って行きます。
立ち止まって再び妙な姿勢で毛繕いすると、山道を外れ茂みに姿を消しました。
後を追って急行するも、パキパキと枝が折れる音がするだけで見失いました。


野生のカモシカもヒトが作った山道を歩く方が楽なようです。

※ 追記
中公新書『カモシカ物語』p34によると、
カモシカには人間のように暑い時に汗を出して体温の調節をはかる汗腺がない。自分の体温の調節は呼吸量で行うのである。






2012/11/06

クロアゲハ♀蛹の蠕動と鳴き声



クロアゲハの飼育記録:その10

2012年8月上旬・室温26℃

緑色の帯蛹は絹糸で枝に固定されているので逃げられません。
指で触れると、ギュッ♪と音を発しながら身を捩って暴れます。

一応これでも寄生蜂などに対する防御戦略なのでしょう。


つづく。
4日後にいよいよ成虫♀が羽化します。

お楽しみに!

側面

背面

腹面

ヤマジガバチの労働寄生#12:対決のスロー映像総集編



2012年7月下旬

観察中に巣穴をめぐって2匹のジガバチが喧嘩(ニアミス)したシーンをスローモーション(1/5倍速)でまとめてみました。
明らかな格闘になったのは初めの1回だけでした。
個体識別で明らかになったことの一つとして、喧嘩しても毎回勝つのは巣で作業していた蜂で、先住効果があるようです。

動物行動学の分野では、縄張り争いや捕食の際、先にその場にいた個体が闘争に勝ちやすいという例が多くの動物で報告されています(「先住者効果」といわれる現象です)。『カブトムシとクワガタの最新科学』p43より


前半は巣の持ち主(寄主♀H白)が勝ち、後半は巣を奪った労働寄生♀P水が勝ちました(巣の防衛に成功)。
スロー再生しても動きが速すぎて襲撃者の正体が不明なことも多かったです。
巣の乗っ取り(または奪還)を企む♀なのか、交尾目当ての♂を毎回♀が拒否したのか、見分けられませんでした。
カメラが2台あれば、小競り合いになりそうなときにハイスピード動画で撮りたかったです。



ジガバチの営巣活動を通して全部観る前に今回、労働寄生(托卵)という特殊な例に遭遇してしまいました。
例えば、狩りの瞬間および獲物をジガバチが巣穴に搬入するシーンを未だ観察していません。
登場した寄主♀と寄生♀の2匹を現場で個体標識できたのは我ながらファインプレーで、何が起きているのか明確になりました。
ただ漫然と見ているだけだったらきっと「巣の主が貯食後に錯乱して掘り返した?」などと解釈に頭を抱えていたことでしょう。
蜂をマーキングする手技を習得していたのがようやく役立ちました♪(自画自賛)
道具を揃え何回か練習すれば誰でも(子供でも素人でも)出来ることで、特に難しいことではありません。

シリーズ完。

9月上旬(37日後)に営巣地を再訪してみました。

羽化脱出した跡は無い…と思うのですがどうでしょう。
やっぱり発掘調査してみればよかったかなー?

【追記】
『日本動物大百科10昆虫Ⅲ』p45によれば
アナバチ類には、多数の♀が小地域にかたまって集団で巣をつくる習性がある。
このことが労働寄生を始める契機になったと思われます。


【追記2】
遠藤知二『すれちがいの生態学:キオビベッコウと小道の虫たち』という面白い本を読みました。
クモバチ科のキオビベッコウも同種内で労働寄生(托卵)を頻繁に行うそうです。
昼間に獲物のクモを狩ってきたキオビベッコウ♀は夕方から穴掘り、貯食、産卵、埋め戻し(偽装)をするそうです。
穴掘り中に同種間で獲物の盗み合いがよく起こるらしい。
ジガバチとは異なり興味深いのは、翌朝になるとキオビベッコウ♀の行動パターンががらりと変わる点です。
営巣地で別の♀が産卵した巣穴を探索して労働寄生(托卵)を始めるらしい。
フィールドで蜂に個体識別のマーキングを施して調べています。
とぼけた挿絵の児童書だと侮ることなかれ。
私が知る限り、単独性狩蜂の労働寄生をテーマにした日本で初めての本です。
クモと狩蜂の生態学を書いた三部作の完結編ということで、まとめて一冊の本にして頂けるよう熱望します。(前二作は『まちぼうけの生態学』、『おいかけっこの生態学』)


37日後(9月上旬)

観察当日(7月下旬)。右端の穴が巣坑

2012/11/05

ヤマジガバチの労働寄生#11:偽装工作と蜂の採集



2012年7月下旬

もはやジガバチ♀P水は押し固めを殆ど行わず、巣口にゴミを載せて積み上げるだけになりました。
最終段階の偽装工作です。
盗掘した際に取り除いた偽装のゴミをどこかにまとめて置いておけば後で再利用できる(楽ができる)のに、そこまで知恵が回らないようです。
それでも寄主の♀H白よりも仕事が早い印象です。

労働寄生行動をもう充分に見届けたと判断しました。
ジガバチ♀P水が営巣を完了してどこかへ行ってしまう前に採集することに。
どうしても同定してもらおうとしたら、標本が必要になるかもしれません。
この日は捕虫網を持っておらず、ありあわせの容器で再捕獲を試みるも逃げられました。
それでもしばらくすると帰巣する蜂が健気です。
結局、撮影を止め本腰を入れてなんとか採集しました。
以下は標本を接写した写真。


後日、同じフィールドで捕獲した♀♂はヤマジガバチと写真鑑定して頂きました。

一方、ジガバチ♀H白がその後、営巣地に戻って来ることはなく、採集できませんでした。

理想を言えば、巣坑を暴いて独房から産卵済みの芋虫を採集すれば完璧でしたね。
(蜂の子を飼育してもおそらく今季はもう成虫に羽化することなく前蛹で越冬すると思われます。)
しかしこの日は長時間の観察・撮影だけで疲労困憊し、とても発掘する余力がありませんでした。

観察を打ち切って満ち足りた気分で帰りましたが、もしかすると同じ巣穴を別個体の♀が更に労働寄生した可能性もあります。
実際、英国産サトジガバチの観察では、托卵された巣の8割以上は更に別の♀によって寄生されたとの報告があります。(ソース


つづく


ジガバチ♀P水(背面)標本

ジガバチ♀P水(側面)標本

ジガバチ♀P水(胸部側面)標本

ジガバチ♀P水(胸部側面)標本

ジガバチ♀P水(胸背)標本

ジガバチ♀P水(腹部側面)標本

ジガバチ♀P水(腹背)標本

ジガバチ♀P水(腹面)標本

ジガバチ♀P水(頭部下面)標本

ジガバチ♀P水(頭部、触角)標本

ジガバチ♀P水(顔)標本


2012/11/04

ヤマジガバチの労働寄生#10:巣坑の再閉鎖と喧嘩



2012年7月下旬

ジガバチ♀P水が巣坑の埋め戻しを続けています。
似我似我♪と鼻歌まじりに押し固める様子を間近で録音してみました。
巣にアリが近づくと追い払います。

続いて偽装工作を始めたようです。
寄主の♀H白はあんなに長時間かかったのに、労働寄生した♀P水は手際が良いというか仕事が早い気がします。
巣穴の近くから何度もゴミを拾ってきては巣坑に詰め込みます。

♀P水が出かけた間に謎の♀が飛来しました。@6:18
巣穴近くの葉っぱに止まるも、すぐ飛び去りました。





スローモーション(1/5倍速)↑で確認してみても、腹背のマーキングがいまいち不鮮明で悩ましいです。
単なる腹背の黒光りではなく、標識した白点が認められます。
しかし♀H白だとすると翅先に付いたはずの白いマーキングが見えません。
巣が盗掘・托卵されたことに気づかず、そのまま飛び去りました。
おまけに水色のマーキングも遠目からの映像では角度によって白く見えることがあり、紛らわしいです。
胸背にもマーキングすれば良かったかもしれません。
現時点では♀P水が作業の合間に飛び回っているだけ、と考えています。

またしばらく♀P水が閉鎖作業を続けている途中で黒い蜂が飛来するも、格闘には至りませんでした。@9:10





スローモーション(1/5倍速)↑で確認しても、襲撃者の動きが早くて正体不明です。
♀H白が巣を奪還しに戻って来たのか、ジガバチ♂が交尾を試みたのかもしれません。
最近はいつも喧嘩になると♀P水が勝っています。(先住効果?)
因果応報で更に別の♀がこの巣を乗っ取って労働寄生しようと企んでいるとしたら面白いのになーと思って見ていました。
同じことの繰り返し(無間地獄)に陥るのでしょうか?

つづく


トノサマバッタの跳躍・飛翔ハイスピード動画



2012年7月下旬

砂利の多い山道でトノサマバッタLocusta migratoria)を発見。
いつもは撮る前に逃げられてしまうのですが、そっと近づきました。
飛び立つ瞬間をハイスピード動画に撮ってみました。
後脚で力強く跳躍しながら羽ばたいて飛びます。
更にいつもの半分のスローモーション(約1/14倍速)にしても、すぐにフレームアウトしてしまいます。
220fpsではパワー不足というかフレームレート不足ですね。
地面にカメラを置いて虫の目線から撮るのも面白かったかも。


【追記】
『バッタ・コオロギ・キリギリス生態図鑑』p226よりバッタ撮影法
飛び出したバッタは長くて十数m離れた場所に必ず着地するから着地点を見失わないように近づく。(中略)バッタが疲れるか、こちらの根気がなくなるかが勝負だ。(中略)できれば太陽に向かう方向からできる限り姿勢を低くして近づく。太陽を背にして近づくと、バッタには黒い影が近づくことになり、余計警戒して逃げようとするからだ。逆光であることを考慮して、レフ板を使うか、補助光を使って撮影するとよい。







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