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2019/03/14

三毛猫が夕暮れの原っぱで毛繕い



2018年10月上旬

日没後の暗い原っぱで三毛猫を見つけました。
カメラを夜景手持ちモードに切り替えて動画撮影してみます。

座った姿勢で自分の前脚を舐めています。
毛繕いが済むとゆっくりと立ち去りました。
こちらを振り返った顔の鼻筋がとても白く、まるで光っているように見えました。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


三毛猫♀@夕暮:原っぱ

2019/01/19

トンネルを塒とする野生コウモリの写真集

2018年9月上旬・午後17:10〜17:21(日の入り時刻は18:06)


▼前回の記事
昼塒のトンネルで寝るコウモリ♀に寄生虫?【暗視映像】

夜行性のコウモリが日中の塒としているボックスカルバートのトンネルを探検中に、赤外線ビデオカメラが無念のバッテリー切れ。
交換しようとしたらスペアのバッテリーがなぜか充電されていないことが分かり、唖然としました。
年に一度の入洞調査のために準備してきたはずなのに、痛恨のミスです…。
仕方がないので暗視映像を諦め、これ以降はストロボ写真による撮影に切り替えました。
暗闇の塒でコウモリに眩しい閃光を浴びせるのはかなりのストレスだろうと思い、これまではストロボの使用をなるべく自粛していたのです。
外付けのストロボは強力な閃光を発するだけでなく、コンデンサーに急速充電中にチュイーン♪という超音波を発しますから、これで写真をバシバシ撮りまくるとコウモリにとっては大迷惑でしょう。

カメラの設定でもう一つ重大なミスがあり、前日に別件でインターバル撮影したときの低い画素数(1920×1080ピクセル)のままでした。
コウモリに負担を掛けたのに、高画質の写真で記録できなかったのは残念でした。

今年は両手が自由になるヘッドライトが大活躍しました。
白色光ではなく、コウモリの目から見えにくい赤色光モードに切り替えて使用します。



開き直ってバシバシ撮りまくった野生コウモリの写真を一気に載せてみます。
コウモリの名前が分かる方がいらっしゃいましたら、教えて下さい。
素人目にはユビナガコウモリMiniopterus fuliginosus)ではないかと思っているのですけど、どうでしょうか?

天井でぶら下がりながら幼獣を抱く母親♀が写真に写っていました。
幼獣は毛色が褐色で、成獣は黒っぽいようです。
4枚目の写真は天井から飛び立とうと落下中の♀の股間(後脚の間)に幼獣らしきものが写っているのですけど、どういう姿勢で母親にしがみついているのでしょう?
まさか出産中ではないですよね?



天井の一カ所に大きな群塊を作っているのではなく、かなりバラバラに分散している印象でした。
ただし、私がトンネルにズカズカと侵入したことで警戒したコウモリがどんどん飛び去ってしまうので、どこまで自然な分布なのか分かりません。



次は単独で写っていた個体です。
ただし、周囲の仲間が飛び去った後の逃げ遅れた個体である可能性もあります。
3、5枚目の個体はなんとなく幼獣ですかね?(毛皮が茶色)


♂の下腹部に陰茎が見えます。



やや不鮮明な写真ながらも、体表の毛皮にケブカクモバエ?と思われる吸血性の体外寄生虫(橙色)を付けたコウモリも2頭見つけました。
▼関連記事
ユビナガコウモリの体表に寄生するケブカクモバエ?

手前中央の個体に寄生
左の個体に複数のクモバエが寄生

コウモリの群塊付近の天井に付着しているクモバエの黒い蛹を採集するつもりでしたが、不慣れな私は赤色光下では見つけられませんでした。
私が想像していたより小さいのかもしれません。
写真にはそれらしき黒い物体が多数写っていました。
次回はヘッドランプを白色光に切り替えて、クモバエの蛹の採集にチャレンジします。



今年はなぜか、トンネルのコンクリート天井にぶら下がった個体ばかりで、壁面にしがみついた個体はなぜか1頭も居ませんでした。

▼関連記事
トンネルの壁面で休むコウモリ【暗視映像】

コウモリの死骸を見つけたら採集しようとビニール袋も多数用意していたのに、今年は見つかりませんでした。

▼関連記事
トンネル内でぶら下がったまま死んだコウモリ【暗視映像】


つづく→


2019/01/18

昼塒のトンネルで寝るコウモリ♀に寄生虫?【暗視映像】



2018年9月上旬

ボックスカルバートのトンネル内を日中の集団ねぐらとしている夜行性コウモリを毎年少しずつ調べています。
昨年は9月中旬にトンネル内を初めて調査したのですが、今年は少し時期を早めて(前年の15日前)入洞してみました。
コウモリの育児を撮影してみたい気持ちと、デリケートな繁殖期が終わるまでコウモリの活動を邪魔してはならないというコウモリ保全上の配慮との間で葛藤があります。
私が繰り返し侵入するせいでコウモリがこのトンネルは危険とみなして塒に使わなくなってしまったのでは、私も観察できなくなって困ります。
一応、私なりの配慮として、年に1回しか入らないようにしています。
日没前の夕方に、赤外線の暗視動画を撮りながら、トンネルを探検開始。
トンネルの奥にコウモリの集団塒(コロニー)があるようで、コウモリの鳴く声が可聴域でキキキキキ♪と反響して聞こえるのは前年と同じです。

真っ暗なトンネルの中程でようやくコウモリと遭遇しました。
コンクリート天井に2頭が間隔を明けてぶら下がっていました。
1頭に注目してズームインすると、コウモリの体表で何か小さな虫が動きました!(矢印に注目@0:19)
おそらくクモバエやコウモリバエなどの体外寄生虫でしょう。

▼関連記事
ユビナガコウモリの体表に寄生するケブカクモバエ?
現場ではこの虫に気付かなかったので、ストロボを焚いた証拠写真は撮れませんでした。

コウモリは畳んだ翼で顔を覆って寝ています。
一本足で天井からぶら下がっています。
幼獣を抱えた母獣かどうか、映像をしつこく見直したのですが、素人にはよく分かりませんでした。

私がゆっくり回り込みながらアングルを変えてしつこく撮り続けるとコウモリは覚醒して最後は飛び去りました。
飛び立つ直前にタラララ…♪と速いクリック音が私の耳にはっきりと聞こえました。
(映像でも確認できますが、ビデオカメラのノイズだったりして…)
エコロケーションのためにコウモリが発している超音波だと思うのですが、可聴域なのが不思議です。
トンネルなどの閉鎖空間では超音波が可聴域にシフトするのでしょうか???
コウモリ関係の本を読んでいても超音波の話ばかりで、可聴域の鳴き声についてはほとんど情報がありません。

飛び立つ瞬間を1/10倍速のスローモーションでリプレイしても、下腹部に陰茎が見えないので♀のようです。
やはり、幼獣を抱えていない、単独の♀だと思います。
この映像でコウモリの種類が見分けられる方がいらっしゃいましたら、教えて下さい。

1頭のコウモリに注目している間に、もう1頭は飛んで逃げてしまいました。

この直後にビデオカメラのバッテリーが切れてしまいました。
交換しようとしたらスペアのバッテリーがなぜか充電されていないことが判明しました。
準備してきたはずなのに、我ながら酷い大失態です…。
仕方がないので暗視映像を諦め、これ以降はストロボ写真による撮影に切り替えました。

つづく→トンネルを塒とする野生コウモリの写真集


2019/01/16

深夜の庭から聞こえた謎の鳴き声(ニホンイタチ?!)



2018年10月上旬・午前1:27〜1:35

深夜に窓の外の庭から野生動物が発する凄まじい鳴き声が聞こえてきて、寝ていた私は飛び起きました。
静かな真夜中にキキキッ♪(チュチュチュッ♪)とかなりの大音量で悲鳴のような鳴き声が繰り返し響き渡ります。
それに釣られてカエルも鳴き始めました。

カーテンや窓を開けると逃げられると思い、室内から窓越しに動画で鳴き声だけ記録しました。
鳴き声の主は、外で少しずつ場所を移動しながら(遠ざかりながら)断続的にキキキッ♪と繰り返し鳴いているようです。
複数個体が喧嘩しているのかな?

これは一体、何の鳴き声なのでしょう?
夜にこんな鳴き方をする鳥を私は知りません。
夜行性の捕食者に襲われた獲物が断末魔の悲鳴を上げているのでしょうか?
例えばシジュウカラなどの小鳥や小動物が寝込みを襲われたのかな?
なんとなく、ネズミやコウモリの鳴き声っぽい気もします。

発情したイエネコFelis silvestris catus)が夜中に鳴き騒ぐことがありますが、今回の鳴き声は明らかに猫とは違いますし、調べたら10月上旬は猫の繁殖期ではありませんでした。
他に候補として考えられる野生動物は、ハクビシンです。
しかし、YouTubeに公開されている動画でハクビシンの鳴き声を調べても、違うようです。

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ハクビシンの早朝散歩


謎の鳴き声を声紋解析してみる

オリジナルの動画(MOVファイル)から音声をWAVファイルに抽出し、鳴き声の入った部分を適当に切り出してからスペクトログラムを描いてみました。
約16kHzの単調で強いシグナルは、私のビデオカメラに固有のノイズなので無視して下さい。
20kHz以上の高周波数域で弱いながらも断続的に鳴き続けているのは、かすかに聞こえたコオロギなど虫の音だと思います。



この事件があってから45日後の11月下旬。
昼過ぎに私が家から出かけようとしたら、入れ違いで黄土色の細長い小動物が庭の方へササッと素早く駆け込みました。
証拠となる写真や動画は撮れるはずもなく、一瞬の出来事でしたが、どうやらニホンイタチMustela itatsi)のようでした。
この辺りに野生のイタチが住み着いているとは知りませんでした。

てっきり夜行性だと思っていたイタチが真っ昼間に活動することも意外でした。
本種は冬眠はしないで1年中活動し、その活動時間帯は特に定まっておらず、昼夜活動する (wikipediaより引用)

もしかして、1.5ヶ月前の夜中に聞いた謎の鳴き声は、このイタチかもしれません。
車庫や庭などのあちこちにカメラトラップを仕掛けてみたら楽しそうです。
YouTubeに公開されている動画で捕獲されたイタチが威嚇する鳴き声を聞いてみると、状況が違うのですけど、かなり似ています。










2019/01/12

トンネルの塒を離れる前に出口付近を往復飛翔するコウモリの群れ【暗視映像】



2017年9月中旬・午後17:00、17:51

野生のコウモリが日中の集団塒として使っているトンネルを初めて探検し終わり、出口sに戻ろうとすると、コウモリの離塒が始まりそうな夕刻になりました。
ちなみに日の入り時刻は午後17:43。
赤外線の暗視カメラで撮った映像ですが、外界の自然光が差し込むので明るく見えます。

ボックスカルバートのトンネル内から出口の方を向いて撮ると、数頭のコウモリが飛んで往復していました。
外がまだ明るいのを確認するとコウモリはすぐに、暗いトンネルに引き返して来ます。
刻々と外が暗くなるにつれて、偵察に飛び回るコウモリの数が増えてきます。
私がトンネルを歩き回って寝ていたコウモリの平穏な暮らしを乱してしまった(私がコウモリをトンネルから追い出すような形になった)影響も当然あるでしょう。
しかし、離塒前のコウモリが出口付近でしばらく往復飛翔するのは、これまでも繰り返し観察してきたことです。
このアングルで撮れたのは初めてでした。

▼関連記事
日没後に塒のトンネルから飛び出すコウモリの群れと衝突事故【暗視映像】

日が落ちて外界が充分に暗くなると(日没から約30分後)、夜行性のコウモリは続々とトンネルの外に飛び出し、夜の採餌に出掛けるのです。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


2019/01/11

トンネル内でぶら下がったまま死んだコウモリ【暗視映像】



2017年9月中旬

野生コウモリが昼塒として利用しているボックスカルバートを調査中に、コウモリの死骸を見つけました。
赤外線の暗視カメラで撮りながら真っ暗なトンネルを奥に進んでいると、コンクリートの壁面に不自然な体勢で下向きにへばり付いていた個体が気になりました。

前脚は左だけ広げ、後脚は左だけでぶら下がっています。
足掛かりは無さそうなのに、壁面の割れ目の少し下にしっかりしがみ付いたまま死んでいました。
本当に死んでいるのか半信半疑だったので、暗視動画を撮りながら指で翼の先をつついてみました。
後で冷静に考えると、感染症のリスクがあるコウモリに素手で触れたのは大きな間違いですね。

腐らずにミイラ状態になっているようです。
腐臭も無く、死肉食性の昆虫なども集まっていませんでした。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


『身近で観察するコウモリの世界―町を飛ぶ不思議な野生動物 (子供の科学★サイエンスブックス)』によると、

コウモリはどうして脚でぶら下がって生活をしているのだろう。これは空を飛ぶことと関係がある。
 空を飛ぶためには、体重をできるだけ軽くしたい。そのため、コウモリは骨を細く軽くした。ただ、脚の骨まで細いので、鳥のように枝の上側にとまって体を支えることは難しい。頭を下にしてぶら下がれば、体を支える脚の筋肉も少なくていい。足指の先にある鋭いかぎ爪で壁や枝などに引っ掛かっているだけだから、足の指に力をかけなくていい。寝ぼけて落っこちる心配はないのだそのかわり、死んでもぶら下がったままのことがある。(p28より引用)


コウモリの集団塒を見つけたのに、コウモリの種類が見分けられずに困っています。
昆虫が相手なら手っ取り早く採集して標本をじっくり精査すれば同定できるのですが、野生の生きたコウモリを素人が無許可で採集するのは法律で禁じられているのです。
という訳で、死骸も天の恵みとしてありがたく頂くことにしました。(ビニール袋に採集)

さて、せっかく貴重な死骸を持ち帰ったものの、未だ調べられていません。
同定のために体の各部位を細かく採寸しようと思って後日、容器の蓋を開けたらミイラ化した死骸に少しカビが生えていました。
カビの胞子が舞ったので吸い込まないように慌てて蓋を閉め、その後は「パンドラの箱」に厳重に密閉して某所に保管してあります。
日本産のコウモリではまず大丈夫だと思うのですが、ヒトにも感染する危険な病原体のちょっと怖い話を思い出したからです。
すぐにでもホルマリン漬けにした方が良いかもしれません。
いつか時間のあるときに、このコウモリを標本にしてみるつもりです。
全身骨格標本を作るのは大変そうですけど、透明樹脂にコウモリを丸ごと包埋した標本なら私にもできそうです。



コウモリsp_h死骸@トンネル内壁面

現場で死骸を撮った写真を見返すと、既に毛皮にうっすらとカビが生えていました。
ボックスカルバートの底は水が溜まっている(時季によっては流水)ので、一年中、気温はやや低く湿度は高く保たれていそうです。

私にはコウモリの死因も死亡時期も分かりません。
寿命による自然死なのか、病死(感染症?)または餓死の可能性も考えられます。


アメリカ合衆国では2006年に、ニューヨーク州で冬眠中のコウモリがカビに感染して大量に死んでいるのが見つかった。このカビに感染すると冬眠中に目が覚めて蓄えていた脂肪を使い尽くして死んでしまうのだ。このカビは今ではアメリカ北東部に広がり、これまで5000万頭以上のコウモリが犠牲になっている。 (子供の科学★サイエンスブックス『身近で観察するコウモリの世界―町を飛ぶ不思議な野生動物 』p94より引用)

今回トンネル内で見つけた死骸は1頭だけで、多数の生きたコウモリが元気に飛び回っていますから、カビ感染による大量死は起きていないと思います。
ただし、トンネルの底は水が流れているので、死後に落ちてしまった個体は水に流されて残っていないだけかもしれません。

それから、このトンネルは冬眠用の塒としては使われていないことが分かっています。

2018/12/30

日没後の刈田に出没したホンドタヌキ



2018年9月下旬・午後18:01〜18:02(日没時刻は17:35)

稲刈りが終わった山麓の田んぼ(刈田)を横目に見ながら夜道を歩いていると、暗い刈田で動き回る1頭の野生動物を発見。
落ち穂が目当てなのか、ホンドタヌキNyctereutes procyonoides viverrinus)が山から里に降りてきたようです。
(昼間でも)目が悪いタヌキは初め私には気づいておらず、田んぼの畦道に沿って採食しながらこちらに向かって歩いて来ました。
やがてタヌキは頭を上げ私の存在に気付くと、刈り残された隣の田んぼの稲穂の茂みの中へ慌てたように逃げ込み、姿を消しました。

現場は肉眼で辛うじて見えるぐらいの暗がりでした。
ストロボを焚いて写真に撮ろうか一瞬迷ったのですが、カメラ内蔵のストロボではタヌキに光が届くか分かりません。
野生のタヌキは閃光に驚いてすぐ逃げてしまうはずなので、チャンスは一発勝負になってしまいます。
なるべく行動を記録したい私は、駄目元で動画に撮ってみました。
赤外線の暗視カメラを荷物から取り出して準備する余裕はとてもありませんでした。
(被写体までやや遠いので、赤外線投光器を使っても暗くて写らなかったと思います。)
手にしていた通常のカメラのいつものお任せモードで撮りました。
カメラのファインダーで覗いたときにはかなり粗い画質でも辛うじて写っていたのに、撮れた動画は真っ暗になっていました。
後々思えば、「夜景を手持ちカメラで撮るモード」に切り替えて動画撮影すれば良かったかもしれません。
漆黒の映像を動画編集で強引に明るく加工してみたら、暗視カメラ風にタヌキの姿が辛うじて写っていました。
「失敗だ」と動画を削除しないで良かった!
本来タヌキは夜行性らしいので、一瞬でも夜の活動を撮れたのは嬉しかったです。


2018/12/18

トンネルの壁面で休むコウモリ【暗視映像】



2017年9月中旬

夜行性の野生コウモリがねぐらを取っている山麓のボックスカルバート内を探検しています。
赤外線の暗視カメラで撮りながら長くて暗いトンネルをゆっくり進むと、コンクリート壁面の高い位置に一匹のコウモリを発見。
壁に単独で(群塊を作らず)頭を下向きにへばりついていて、背中しか見えません。
小刻みに震えているものの、飛び立ちませんでした。

これは何というコウモリなのか、もし映像で分かるようでしたら、どなたか教えてください。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


2018/12/12

日没後に塒のトンネルから飛び出すコウモリの群れと衝突事故【暗視映像】



2015年9月上旬・午後18:23〜18:55

夜行性コウモリ(種名不詳;ユビナガコウモリなど?)の群れが集団塒のトンネルから日没とともに採餌活動に飛び出していく様子を記録してみました。
ボックスカルバートのトンネルの入口から中に数m入った地点に三脚を立て、赤外線の暗視カメラを出入り口に向けてセットしました。

カメラをやや仰角にしてトンネル出口の天井付近を狙います。

これまでの観察で、コウモリは日没時刻の約30分後に離塒することが分かっています。
この日の日の入り時刻は18:08、月齢18.5。
離塒の時刻が近づくと覚醒したコウモリがトンネル内で飛び回り始め、暗闇で往復するようになります。
出口から外に少しだけ飛び出して外界の明るさを確認すると慌てたようにUターンしてトンネル内に引き返す、という行動をしばらく繰り返します。
この引き返す行動が、トンネルの出口付近で見ている私を警戒するために起こるのか、確かめるために、無人カメラで撮ることにしたのです。

充分に暗くなるとトンネルからコウモリの大群が続々と飛び出して夜の採餌活動を始めます。
カメラを回収して長撮りした映像を見直すと、離塒前の往復飛翔がしっかり記録されていました。
初めのうちコウモリは、少し外に飛び出してから未だ残照が明るいと分かるとすぐに引き返しています。
コウモリの餌となる夜行性の蛾などの昆虫も飛び回っていました。
動画の画面が次第に暗くなるのは赤外線投光機のバッテリーがすぐに消耗するせいで、30分で切れてしまいました。

そして驚きの衝撃映像が撮れていました。
外の明るさを確かめる偵察から戻って来た1頭のコウモリがカメラ(または三脚)を避け切れずに激突したようで、バーン!とすごい音がトンネル内に反響しました。
衝突シーンを1/4倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:41〜0:58)
超音波を用いたコウモリのエコロケーション(反響定位)は完璧だと思っていたので、まさかこんな分かりやすい障害物を避けきれずに衝突事故が起きるとは予想外でした。
経験の浅い若い個体が油断したのかな?
静止したカメラを獲物と誤認して襲いかかったとは考えにくいでしょう。

撮影機材からコウモリのエコロケーションを乱すような人工的な超音波が発せられていたのかな?
暗闇で光るビデオカメラの液晶画面を袋で覆い隠しておくべきでした。

狭いトンネル空間を同種のコウモリが群れで一斉に飛び回る際は、エコロケーションの混信やそれに伴う衝突事故が起こりやすいのかもしれません。
同種の群れで飛行中に超音波の混信を防ぐ仕組みについて、日本のユビナガコウモリを用いた研究の成果が最近報告されていました。
【参考】:「群れの中のコウモリは反響定位信号を変えてカクテルパーティー問題の解決を図る
ヒトでも似たようなカクテルパーティー現象が知られています。

"Bats enhance their call identities to solve the cocktail party problem"
Kazuma Hase, Yukimi Kadoya, Yosuke Maitani, Takara Miyamoto, Kohta I Kobayasi & Shizuko Hiryu
Communications Biology volume 1, Article number: 39 (2018)


カメラに激突したコウモリが無事とは思えません。
松原始『カラス先生のはじめてのいきもの観察』によると、

コウモリはとても華奢で脆い動物だ。畑正憲が書いていたが、帽子ではたいただけでも死んでしまうことがあるというし、軽量化のためか首の周囲の筋肉がひどく薄くて、他の小動物と同じように首をつまんで持つと頸動脈が圧迫されて危険だとか。(p112より引用)

カメラを回収するときに周囲をもっと注意深く見ていれば、もしかすると犠牲になったコウモリの死骸を回収できたかもしれません。
見落として貴重な標本を採集できなかったのが残念です。
後日の定点観察でも同じような撮影を繰り返したのですが、不幸な衝突事故が起きたのは、この一度だけでした。

この塒を利用している群れの個体数を知りたいところです。

しかし、長いトンネルの両端から出入りしていること、コウモリが出戻り飛翔をすること、この2つの理由から、カウント出来ていません。
(反対側のトンネル出口を同時に監視するビデオカメラがもう一台必要です。)
例えば自動ドアに使われるような赤外線センサーをトンネル出口に設置したとしても、コウモリがセンサーを横切る向きまで正しく判定できるのでしょうか?


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

ところで、動画撮影を定点カメラに任せた私はトンネルの反対側の出口に急いで回り込み、飛び出してくるコウモリの写真をなんとか撮ろうと奮闘していました。
高速で飛び回るコウモリを「数撃ちゃ当たる式」でバシバシと闇雲に撮りまくっても、コウモリの種類を同定できるような満足の行く写真は撮れませんでした。
カメラのストロボが発する強烈な閃光とコンデンサーに急速充電するチュイーン♪という超音波が野生のコウモリに悪影響を及ぼしそうで、ストロボを乱用するのは気が引けます。
もしも私の撮影活動のせいでコウモリが嫌がったり恐怖を抱いたりして、このトンネルをねぐらとして利用しなくなったら、元も子もありません。
かと言って、赤外線の暗視映像だけではコウモリを同定できず、素人が許可なくコウモリを捕獲することも法律で禁じられています。
どうすりゃイイのよ?
一つの望みは、バット・ディテクターという装置を手に入れてコウモリが発する超音波の鳴き声を聞けるようになったら、声紋解析でコウモリの種類を判別できるかもしれません。




この集団塒を見つけた2015年は、主にトンネルの出入り口の外から定点観察・撮影しました。
コウモリが出産・育児をする繁殖期は特に塒の保護・保全に配慮するようにという注意を本で読んだからです。
この年はトンネルの入り口から中に数m入るだけに留め、奥まで入ってコウモリの集団塒を直接調べに行きませんでした。


2018/12/11

トンネル天井にぶら下がる野生コウモリの飛び立ち【暗視映像】



2017年9月中旬・午後16:53

山麓のボックスカルバート内にねぐらを取っている夜行性の野生コウモリを調べています。
赤外線の暗視カメラで撮りながら長くて暗いトンネルを探検していると、2頭のコウモリがバラバラで(群塊を作らず)天井からぶら下がっていました。
左の個体は既に覚醒していて、私を警戒しています。
怪しい侵入者に向かって盛んに超音波を発して探っているのでしょう。(コウモリの超音波を可聴域に変換するバットディテクターという装置が欲しい…)
小さい耳介は丸みを帯びた形状でした。
やがて天井から落ちながら羽ばたいて飛び去りました。
飛び立つ様子を1/10倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:45〜)
右側の個体もいつの間にか居なくなっていました。

これは何というコウモリなのか、もし映像で分かるようでしたら、どなたか教えてください。
虫が相手ならさっさと採集して標本で体の各部位の特徴を図鑑と見比べれば絞り込めるのですけど、野生のコウモリを無許可で捕獲するのは法律で禁じられているのです。
コウモリの集団塒を保全するためにその場所を秘匿したり、
コウモリの暮らしを乱さないように入洞する時期や時間帯を配慮する必要があります。
別に不満を訴えている訳ではありませんが、虫を相手にした調査の気楽さに比べて、色々と勝手が違います。
コウモリを同定できれば同じ種類の映像を編集でまとめて一気に紹介するのですけど、私は未だ見分けられないので、撮れた動画を1頭ずつ分けて記事にしています。
複数種が塒内で棲み分けていることがよくあるそうです。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


2018/11/30

街路樹シラカシに塒入りするスズメの群れ(野鳥)



2018年9月上旬・午後17:40〜17:43

夕暮れ時に、市街地にある某大型店の駐車場に植栽された1本の街路樹にスズメPasser montanus)が次々に飛び込んでいます。(集団就塒)
ここがスズメの集団塒なのでしょう。
既に塒入りした多数の個体がチュンチュン♪とやかましく鳴いています。
ちなみに、この日の日の入り時刻は午後17:59。

この木の下にそっと入り、塒を下から見上げると、かなり暗いもののなんとかスズメの姿を捉えることができました。
スズメは未だ落ち着きがなく、塒内を枝から枝へ飛び回っています。
一羽が枝上で脱糞しました。(@1:51)

この常緑樹をあちこちの街路樹で結構よく見かけるのですけど、名前を知りませんでした。
枝にはドングリのような実がなっていました。
調べてみると、どうやらシラカシのようです。
東北地方の雪国でも植栽されるようになったのでしょう。

※ 動画編集時に彩度を少し上げました。

実は同時刻に同じ駐車場でムクドリの群れも飛び回っていたので、どこか別の街路樹に塒入りしたのかもしれません。


スズメ(野鳥)群れ@集団就塒:シラカシ

シラカシ葉
シラカシ枝葉+未熟堅果(ドングリ)

2018/11/16

夜明けの山中を群れで飛ぶ謎のヤンマ【暗視動画&HD動画&ハイスピード動画】



2018年8月中旬・午前4:49〜5:18(日の出時刻は4:51)

里山で定点観察しているコナラの樹液酒場を夜明け直前に観察していたら、耳元で聞こえる昆虫の羽音が気になりました。
樹液目当てに飛来したスズメガ類がホバリング(停空飛翔)しているのかと初めは想像したのですが、振り返ってみるとその正体は意外にもトンボでした。
丑三つ時の里山に登ってきた今回の定点観察で一番興奮した収穫はこれでした。
通い慣れたフィールドも、時間帯を変えてみると新たな発見がありますね。

暗がりで目を凝らすと大型のトンボなので、おそらくヤンマの仲間でしょう。
まずは赤外線の暗視カメラで撮ってみました。
「群飛」と呼べるほどではありませんが、複数個体が代わる代わる飛来し、林縁のコナラ樹液酒場のすぐ横をひたすら往復しています。
撮影地点は林道の横の崖を少し登ったところです。
斜面の山側は雑木林で少し藪になっているのですが、トンボは林の奥には行かずに、開けた谷側(林道沿い)を好んで飛んでいるようです。

コナラの樹液酒場に群がる小さなショウジョウバエなどを捕食しに来たのでしょうか?
それとも樹液とは無関係で、明け方に林縁を飛んで往復する習性があるのかもしれません。
現場の近くに沢や水場はありませんでした。

東の空に太陽が昇り少し明るくなったので、通常のHD動画に切り替えました。(@1:32〜)
実際は未だ暗いのですけど、動画編集時に自動色調補正を施して、無理やり明るく加工しています。

明け方の雑木林の林縁を飛んで往復するヤンマ類を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:59〜)
どこに置きピンするか難しいのですが、適当です。
光量不足でかなり粗い画質です。
スローモーションで見れば、暗くて羽ばたきは分からなくともトンボであることは確実です。


井上清、谷幸三『トンボのすべて 第2版改訂版』によると、

これらの種はおもに日中は藪陰などで眠っていて、夕方薄暗くなりかけ、気温が下がり始めると飛び出します。これを黄昏飛翔(たそがれひしょう)と言います。この時間帯に飛ぶ小昆虫を摂食するためですが、交尾する種もあります。黄昏飛翔は夜明け前の薄暗い時間帯にも見られます。
 黄昏飛翔は大空を駆けめぐる種ばかりでなく、低いところを忙しく飛び回る種にも見られます。カトリヤンマは昼間は藪陰で眠っていて、夕方になると木立に囲まれた農家の庭先や軒先などに出てきて忙しく低く飛び回って蚊を食べます。ミルンヤンマは丘陵地の道路の上を低く飛ぶのが見られます。アメイロトンボやオオメトンボ、コフキオオメトンボなどは暗い池の上を低く飛び、産卵に訪れる♀を待ちます。(p91より引用)



帰宅後に、黄昏飛行するトンボを図鑑『日本のトンボ』で検討してみました。


カトリヤンマは、東北地方ではほぼ絶滅している。
マルタンヤンマは山形県には分布しない。
今のところ有望な候補としては、ミルンヤンマとコシボソヤンマが考えられます。
特に、ミルンヤンマは過去にこの里山の麓で撮影しています。

▼関連記事
ミルンヤンマ♂

生態学の基本的な用語に「ニッチ」という考え方があります。
生き物は環境を空間的に細分化して住み分けているだけでなく、時間的にも住み分けて共存しているのです。
里山の全く同じ場所を昼行性の昆虫、夜行性の昆虫、薄明薄暮性の昆虫が住み分けています。

薄暗がりを飛び回るトンボをストロボ写真に撮って同定する芸当は私には無理そうです。(ピントを素早く合わせられない)
捕虫網を持参して採集し、謎のトンボの正体を突き止めるのが、来季の宿題です。
もし樹液酒場に集まるハエなどを目当てにトンボが飛来したのであれば、捕食の瞬間を動画に撮りたいところです。
しかし私は、トンボが嗅覚に優れているという話を聞いたことがありません。
トンボは、樹液の発酵臭と獲物の多さを関連付けて学習、記憶することが可能なのでしょうか?



午前5:16に測った現地の気温は21℃でした。

ちなみに月齢は1.7とほぼ新月の状態で月の出は午前6:37でした。
したがって、撮影時刻に月明かりはありません。


【追記】
渡辺守『トンボの生態学 (ナチュラルヒストリーシリーズ) 』という分厚い専門書を拾い読みしてみたところ、残念ながら「黄昏飛行」を特別に扱った章はありませんでした。
むしろ筆者は少し否定的なニュアンスで書いていたのが印象的でした。
前に読んだ井上清、谷幸三『トンボのすべて』と見解の違いがあるようです。

成虫が夜間に活動する種も存在し、ときどき灯火採集の光に引き寄せられている例があったという。確かに、海や大きな湖で、夜間に航行中の船舶の明かりに飛び込んできた個体は長距離を飛翔中といえ、実際に夜に「渡りをする種」も存在する。しかし、偏光に対する感受性が強く、黎明薄暮時にも採餌活動ができるからといって、月光を利用した採餌活動を主たる栄養源にしている種が存在すると結論づけるには無理があろう。夜間の活動は特殊例といわざるをえない。大多数の種は昼行性であり、それぞれの種で、独自の日周活動パターンをもっていると考えるべきである。 (p77〜78より引用)


川の水を飲んでから屋上に塒入りするハシブトガラス(野鳥)



2018年6月下旬・午後17:58

夕方にカラスの群れが河原に集まって行水していました。
川岸で水を飲んでいる一羽のハシブトガラスCorvus macrorhynchos)に注目しました。
水を飲み終えると飛び立ち、川沿いにある鉄筋コンクリート建ての某施設の屋上に止まりました。
そこには既に多数のカラス(ハシブトガラスとハシボソガラスの混群)が集結していました。
日没には未だ早いのですけど、おそらくここで夜を過ごす集団塒になっているようです。
ちなみに、この日の日の入り時刻は午後19:06。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


ハシブトガラス(野鳥)@川岸+飲水:就塒直前

2018/11/14

暗くすると元気に飛ぶ夜行性のオビガ♂(蛾)



オビガ(蛾)の飼育記録2018年#6

▼前回の記事
オビガ(蛾)成虫♂aの羽化【60倍速映像】

2018年8月下旬・室温25.4℃、湿度65%。

羽化してから3日後。
次に羽化してくる成虫との配偶行動を観察したいので、外に解放せずに室内で飼い続けています。
成虫は口吻が退化していて食餌を取らないようなので、ただ逃げないように部屋で放し飼いにしているだけです。
深夜に消灯したら室内をパタパタと飛び回る羽音が聞こえました。
どこかに隠れていたオビガApha aequalis)成虫aが消灯を待ちかねていたかのように活動的になり暗闇を飛び回っているようです。
夜行性なのだと実感しました。

まず赤外線の暗視カメラで撮ってみましょう。
昼間休んでいるときには翅で隠していた触角が活動時にはやや前方に(頭部の横に)露出しています。
指で翅に触れてもピクッと動くだけで、すぐには逃げませんでした。
ならばと蛾の前方から手乗りさせようとしたら、嫌がってようやく飛んで逃げました。
しかし、すぐに墜落。

室内を少し飛んでは白い壁紙や天井にペタリと止まります。
室内の照明を点灯して、その様子を記録してみました。
飛び立つ前にその場でしばらく翅を小刻みに震わせて準備運動し、体温を上げています。
飛翔シーンをしっかり撮りたいのですが、とにかく持久力が無くて疲れやすいようで、すぐに飛ぶのを止めてしまいます。
大きさの比較として、左手の人差し指を並べてみます。
そのまま翅にそっと触れると準備運動なしで少し飛びました。

つづく→#7:準備運動後に飛び立つオビガ(蛾)成虫a【HD動画&ハイスピード動画】


2018/11/13

深夜のコナラ樹液酒場に来たザトウムシ【暗視映像】



2018年8月中旬・午前4:42頃

里山で定点観察しているコナラの樹液酒場を夜明け前に見に行くと、意外な生物と出会いました。
(ちなみに日の出時刻は、午前4:51。)

まず赤外線の暗視カメラで撮ると、ザトウムシの仲間が2匹、根元近くの苔むした幹で長い歩脚を屈伸させていました。
夜な夜な樹液を吸汁する習性があるのか、夜行性動物がたまたま通りかかっただけなのか、分かりません。
カメラを近づけると逃げ出してしまうのは、私の立てる物音や振動に対して非常に敏感なのか、それともまさか赤外線が見えるのでしょうか?

次に白色LEDを点灯したら、眩しい光を警戒して脚の屈伸運動を止めてしまいました。
可視光で見ると意外なことに、2匹の胴体(頭胸部+腹部)の色が違いました。(灰色の個体と、見慣れない褐色の個体)
私はザトウムシについて疎いので、2匹が別種なのか、それとも発育ステージや性別の違いによって色が変わるのか、まるで分かりません。

最後に私が息を吹きかけたら、ザトウムシは慌てて逃げ出し見失ってしまいました。
ストロボ写真を撮れなかったのは、残念でした。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


2018/11/11

夜明け前に飛び回りコナラの樹液を舐めるシダクロスズメバチ♀【暗視映像】



2018年8月中旬・午前4:47〜4:52(日の出時刻は4:51)

定点観察している里山のコナラ樹液酒場を日の出前から見に行くと、クロスズメバチの一種のワーカー♀も来ていました。
樹液を吸汁するシーンを撮りたくてもすぐに飛び去ってしまいます。
入山前に吸血性ブヨ対策として体中に噴霧した虫除けスプレーの匂いが嫌いなのかもしれません。(蚊に刺されるのは慣れで我慢できても、ブヨに刺される痛さは耐えられないのです。)
私が少し動いただけですぐ逃げてしまうため、白色LEDを点灯できず撮影は赤外線の暗視モードのみです。
シダクロスズメバチが薄明の森を自由に飛び回ることが可能だと分かったのは一つ収穫です。
スズメバチの仲間で暗い夜も飛べるのはモンスズメバチだけだと思っていたからです。
こんなに早い時刻から巣外で活動を始める個体がいるとは意外でした。
私がしばらく粘ってじっと待つと、ようやく落ち着いて樹液を吸汁してくれました。
樹液を舐めながら腹部を激しく伸縮させているのは、激しい飛翔運動をした直後の腹式呼吸なのでしょう。

同定のため、動画撮影後にビニール袋を被せて捕獲しました。
採集に手こずって少し時間が開いてしまったので同一個体である保証はありません。

しかし、それ以降は樹液酒場にクロスズメバチの仲間が1匹も来なくなったので、おそらくこの個体でしょう。
標本を精査すると、シダクロスズメバチ♀(Vespula shidai)でした。
以下は標本の写真。

死骸の腹端から毒針が伸びていました。

シダクロスズメバチ♀標本:背面@方眼紙
シダクロスズメバチ♀標本:側面@方眼紙
シダクロスズメバチ♀標本:側面@方眼紙
シダクロスズメバチ♀標本:腹面@方眼紙
シダクロスズメバチ♀標本:単眼@方眼紙
シダクロスズメバチ♀標本:顔@方眼紙
シダクロスズメバチ♀標本:顔@方眼紙



【追記】
有賀文章『スズメバチの生活:生態に光をあてて』という本を読むと、筆者はクロスズメバチとシダクロスズメバチ、それぞれの巣の入り口(巣口)に出入りする蜂の数を一日中連続観察するという偉業(苦行)を成し遂げておられました。
シダクロスズメバチの或る巣を8月下旬の午前4時23分から午後18時45分まで5分間隔で調べた結果、暑い夏季には朝と夕方という涼しい時間帯にもっとも多くのワーカーが活動するそうです。あるていど日がのぼり、気温があがってくると、活動がぐっと少なくなる。(p58〜61) 
筆者は晩秋の11月下旬にも同様の終日観察をされています。最初に蜂が出巣したのは午前7時46分、そのときの気温は4.4℃、照度1649ルクスとのこと。晩秋になると朝夕は活動は鈍っても日中に気温が高くなると、巣の入り口は夏の朝夕をおもわせる賑わいを見せます。外が十分に明るくても外気温が低いと蜂は出巣しても慌ててすぐにUターンして巣に戻るらしい。(p66〜70)
この本を読むと、暑い夏にシダクロスズメバチのワーカー♀が未だ薄暗い日の出直前に巣を出て外役に従事するのはおそらく普通のことだと知りました。
蜂の活動性と照度(明るさ)や気温の関係を調べれば面白いかも知れません。


2018/11/09

ニホンミツバチの巣がある樹洞を深夜に観察【暗視映像】



2018年8月中旬・午前3:51〜3:54・気温24℃

クリ(栗)の樹洞にニホンミツバチApis cerana japonica)が自然営巣しているのを見つけました。

▼前回の記事
クリの樹洞に営巣したニホンミツバチ♀

ミツバチは昼行性なので、暗い夜は巣内でおとなしく寝ているはずです。
夜の暗闇では飛ばない(飛べない)はずです。
私は防護服を持っていないので昼間は巣にあまり近づけないのですが、夜なら安全でしょう。
実際、夜中に様子を見に行くと、栗の木の周囲は静まり返っていました。

気休めで上下カッパを着ました。
暑くても短時間の我慢です。
栗の木にそっと近づき、昆虫には見えない(見えにくい)とされる赤色LEDマグライトで幹の根元付近を照らしたら、樹洞はあっさり見つかりました。

赤外線の暗視カメラで撮ると、縦の裂け目のような樹洞が巣口となっていました。
門衛らしきワーカー♀が巣口を歩き回っています。
赤外線投光器の光も樹洞の奥までなかなか届かず、もどかしい状況です。

次に思い切って白色LED点灯してみても、ニホンミツバチ♀はすぐには襲ってきませんでした。
光に警戒して次第に活発になり、右往左往するようになりました。
しかし、スズメバチに襲われたときのような振身行動は見られませんでした。
ハンディカムを90°回して樹洞の裂け目の奥を撮影してみます。
奥には蜂がびっしりと面状に群がっていたものの、巣盤は見えませんでした。

最後にストロボを焚いた写真を2枚だけ撮りました。
このとき1匹の蜂が光に向かって飛び出してきて(走光性)、私の左手に乗ったので慌てて振り払い、退散しました。(刺されずに済みました。)

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
カッパの衣擦れがガサガサして余りにも耳障りなので、音声をカットしました。


つづく→樹洞に帰巣するニホンミツバチ♀を空中で待ち伏せるキイロスズメバチ♀【HD動画&ハイスピード動画】


ニホンミツバチ♀群れ@巣:クリ樹洞
ニホンミツバチ♀群れ@巣:クリ樹洞

2018/11/07

深夜も円陣を組んでコナラの樹液を吸汁するムネアカオオアリ♀【暗視映像】



2018年8月中旬・午前4:45

里山で定点観察しているコナラの樹液酒場に夜明け前に来てみると、常連客のムネアカオオアリCamponotus obscuripes)ワーカー♀が計13匹も居ました。

まず赤外線の暗視カメラで撮影すると、いつものように円陣を組んで樹液を舐めていました。
お気に入りの樹液スポットを昼も夜も占領して、入れ代わり立ち代わりひたすら樹液を吸汁しているようです。
暗視映像でもムネアカオオアリの体色はツートンカラーになっていました。

次に白色LEDを点灯すると、眩しい光のせいか、小競り合いの喧嘩が勃発しました。
喧嘩の原因の一部は、微小アリ(種名不詳)のせいかもしれません。
腹部の節間膜が伸びているのは、満腹の証拠です。

ちなみに、日の出時刻は午前4:51。
動画には写っていませんが、東の空が白白と明け始め、木々の隙間から朝焼けが少し見えるようになりました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。




2018/11/05

日没後のスギ樹上で脱糞、羽繕いするゴイサギ成鳥(野鳥)



2018年8月上旬。午後19:05〜19:08(日の入り時刻は18:44)

ゴイサギNycticorax nycticorax)の昼塒が気になって、2日後の晩に再び様子を見に来ました。
池を見下ろすスギ(杉)の大木に1羽のゴイサギ成鳥が止まっていました。
暗い林の中で白っぽい成鳥は逆に目立ちます。
逆に迷彩模様の幼鳥の姿は見つけられませんでした。(既に塒を離れた後なのかもしれません。)

足を屈めて白い糞を排泄しました。(@0:08)
多数のゴイサギが毎日集まるねぐらの下(木の葉や地面)が糞で汚れるのも納得です。
その後はのんびり身震い。
枝伝いに少し移動したのは、対岸から見上げている私を警戒して身を隠そうとしているのでしょう。

日が暮れてゴイサギが昼塒から飛び立つ瞬間を動画に記録したいのですが、暗視機能が無い普通のカメラでは限界でした。
辺りは刻々と暗くなります。
予め居場所が分かっているから撮れますけど、この状況でゴイサギの居場所を探し出すのは無理ですね。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
暗くて不鮮明な映像を無理やり明るく加工してあります。


ゴイサギ成鳥(野鳥)@日没後+昼塒:スギ樹上

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