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2025/09/03

アナグマの営巣地に忍び込み排尿マーキングして帰るホンドタヌキ♀♂【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年6月下旬〜7月上旬

シーン0:6/26・午後13:46・くもり・気温31℃(@0:00〜) 
平地の二次林でニホンアナグマMeles anakuma)の母子が引っ越してきた営巣地(セット)を自動撮影カメラで見張っています。 

ホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の登場シーンを以下にまとめます。 


シーン1:6/27・午前2:01・気温13℃(@0:04〜) 
深夜に獣道を左から単独で来たタヌキが、アナグマの巣口Lに忍び寄ると、匂いを嗅いでから恐る恐る中に侵入しました。 
巣穴Lに全身を潜り込ませる前に、後退で外に出てきました。 

獣道に合流する手前でマルバゴマギ灌木の根元に通りすがりに軽く排尿マーキングしました。 
このとき左後脚を持ち上げて小便したので、♂と判明。 
獣道を右に立ち去りました。 

アナグマの家族は巣内に籠城したまま出て来ません。 


シーン2:6/27・午前2:02・気温14℃(@1:04〜) 
別アングルに設置した監視カメラで、同一個体のタヌキ♂が排尿マーキングしながらセットから立ち去る様子がちらっと写っていました。 


シーン3:6/28・午後22:20・気温19℃(@1:13〜) 
翌日の晩に右から来たタヌキの♀♂ペアの片方が、アナグマの巣口Lに忍び込みました。 


シーン4:6/28・午後22:20・気温18℃(@1:29〜) 
別アングルの映像に切り替えます。 
先行する♂個体が獣道を右に立ち去る際に、ミズキ立木の根元に左後脚を上げながら排尿マーキングして行きました。 

その間に、パートナーの♀が大胆にもアナグマの巣穴Lに侵入しました。 
及び腰の内見ではなく、奥まで入って完全に姿が見えなくなりました。 
その後の出巣Lシーンが撮れていません。 
アナグマの母親♀は不在なのか、不法侵入のタヌキが撃退されないのは不思議です。 
同じ穴のむじな)として仲良く同居できるのかな? 


シーン5:6/30・午後23:53・気温25℃(@1:42〜) 
2日後の深夜にもタヌキが単独で来たものの、ちらっと写っただけです。 


シーン6:7/2・午前6:05・くもり・気温18℃(@1:49〜) 
さらに2日後の早朝にタヌキが登場。 
獣道を右へゆっくり歩き去りました。 
画面の右端で立ち止まって身震いする姿が写っています。

今回もアナグマとのニアミスはありませんでした。 


つづく→

2025/09/02

深夜にニホンアナグマの幼獣4頭だけで遊んで留守番【トレイルカメラ:暗視映像】

 


2024年6月下旬 

シーン0:6/26・午後13:46・くもり・気温31℃(@0:00〜) 
ニホンアナグマMeles anakuma)の母子が暮らす営巣地(セット)を自動撮影カメラで見張っています。 


シーン1:6/30・午前1:52〜3:30・気温17℃(@0:04〜) 
母親♀の姿が写っていないのに、深夜の営巣地で幼獣4匹だけが遊んでいる様子をまとめてみました。 
母親♀は独りで採食に出かけたのか、それとも疲れて巣内で寝ているのか、不明です。 

幼獣たちだけで元気いっぱいに遊び回っていますが、巣穴からあまり離れることはありません。 
疲れを知らない幼獣は、兄弟姉妹で取っ組み合いをしたり、追いかけっこをしたり、後足で立ち上がって木に登ろうとしたり、林床で餌を探したりしています。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


2025/08/31

セットで暮らすニホンアナグマの家族:6/30夜の諸行動【トレイルカメラ:暗視映像】

 


2024年6月下旬

平地の二次林でニホンアナグマMeles anakuma)の母子家族(母親♀と幼獣4匹)が暮らす営巣地(セット)を自動センサーカメラで見張っています。 
6/30夜の活動をまとめました。 
前半は深夜から未明にかけて(午前1:58〜3:27)、後半は雨が降る晩(午後18:56〜19:17)の様子です。

アナグマは基本的に夜行性らしく、幼獣たちも元気いっぱいです。 
疲れ知らずの幼獣は、4頭の兄弟姉妹で互いに鬼ごっこをしたり取っ組み合いをしたりして、ひたすら遊んでいます。(追いかけっこ遊び、格闘遊び) 
林縁で株立ちしたミズキの根元付近がお気に入りの遊び場らしく、なんとか乗り越えようと頑張っている幼獣個体もいます(木登り挑戦?の遊び:例えば@4:00〜)。 
遊びながら幼獣がときどき吠える声がかすかに聞こえます。 

母親♀(右目<左目)は幼獣に対他毛繕いしてやったり、幼獣の遊び相手をしてやったりしています。 

林床をうろついて餌を探し回ったりしています。 
幼獣はもう離乳済みらしく、母親が採食に出かけると、幼獣も一緒について行きます。 

2つの巣口L、Rが並んでいますが、巣穴Lはほとんど使われておらず、巣穴Rに家族の居室があるようです。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


2025/08/27

営巣地で寝そべって土を浴びるニホンアナグマ♀【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年6月下旬

シーン0:6/26・午後13:46・くもり・気温31℃(@0:00〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の様子です。 
平地の二次林でニホンアナグマMeles anakuma)の母親♀と4頭の幼獣が転入してきた営巣地(セット)を自動撮影カメラで見張っています。 

同じ日に繰り返し見られたアナグマ♀の砂浴び行動について以下にまとめます。 


シーン1:6/30・午前2:07(@0:03〜) 
深夜にアナグマの母子家族が巣外で活動しています。 
母親♀は林縁に横臥して右前脚で土を掘り、自分の体にかけています(砂浴び?)。 


一方、4頭の幼獣はセットに散開し、格闘遊びを繰り広げたり、木登りに挑戦したり、採食したりと、思い思いに過ごしています。
取っ組み合いをしている幼獣2頭が近くに来ると、母親♀は掴まえて毛繕いしてやっています。 


シーン2:6/30・午前4:28・気温18℃(@1:03〜)日の出時刻は午前4:17。 
日の出時刻は過ぎましたが、辺りはまだ薄暗いようで、トレイルカメラがモノクロで起動しました。 
林縁のミズキの根元で横臥していた母親♀がガバッと起き上がって左奥を凝視しています。 
やがて警戒を解くと、前足で地面を掻いて再び横たわりました。 
寝ながらたまに身震いしたり砂浴びしたりしています。 
そのまま少し居眠りしたのか、ときどき寝ぼけてビクッとジャーキングしています。 


シーン3:6/30・午前6:53・気温18℃(@1:38〜) 
すっかり明るくなった営巣地を母親♀がうろついています。 
林縁を右からセットに戻ってきたのか、それとも巣穴Rから外に出てきた直後なのかもしれません。 
いつものお気に入りの場所で(林縁のミズキの下)再び横臥しました。 

手持ち無沙汰なのか、前足で地面を掻いて少し掘り、その土を自分の体に掛けました。(砂浴び行動?) 

アナグマ♀の砂浴び(土浴び)行動を、1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@2:38〜) 


【考察】
この地点で長期間ひたすら定点観察しているのに、アナグマの砂浴び行動を見たのはこれが2回目です。


つまり、滅多に見られない珍しい行動です。
観察例が少な過ぎる(n=2)のですが、今のところ成獣に特有の行動で、幼獣はやりません。 
しかし、アナグマの砂浴び行動は翌月にも観察できました。(映像公開予定)

暇つぶしの独り遊びのため、あるいは前足の爪を研ぐために、地面を引っ掻いているだけなのでしょうか?

鳥の砂浴びと同じく、アナグマも体についた体外寄生虫や余分な脂分を取り除くために土を浴びるのでしょう。
砂や土の粒子との摩擦で体外寄生虫が寄主の体表から物理的に剥がれ落ちることが期待できます。
また、砂浴び後の体毛は乾燥します。

体外寄生虫が蔓延しているのなら、体が痒くて頻繁に掻くはずです。
しかし、砂浴びを繰り返したアナグマ♀個体は、特に体が痒そうというわけでもありませんでした。
したがって、体外寄生虫に寄生されていると自覚したから対策として砂浴びを始めたのではない、ということになります。

アナグマの土浴びは渇水期でなくても行われることから、単なる水浴び不足の代替とは言えません。

サラサラの土を自分の体にかけると、体温よりもひんやりして気持ちが良いのだろうか?
土や砂は体の熱を吸収し肌表面を冷やす効果があるとされています。
ニホンアナグマは汗腺が発達していない動物なので、土浴びにより直接的に体温調節ができる利点がありそうです。


2025/08/25

ニホンアナグマ家族が転入した営巣地を偵察に来て大声で鳴くホンドギツネ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年6月下旬〜7月上旬 

シーン0:6/26・午後13:46・くもり・気温31℃(@0:00〜) 
ニホンアナグマMeles anakuma)の母子家族(母親♀と幼獣4頭)が転入してきた営巣地(セット)を自動センサーカメラで見張っています。 

ホンドギツネVulpes vulpes japonica)の登場シーンをまとめました。 


シーン1:6/27・午前5:37・気温11℃(@0:04〜)日の出時刻は午前4:15。 
薄暗い早朝に獣道からキツネが久しぶりにやって来ました。 
 アナグマの巣口Lを覗き込んで、頻りに匂いを嗅いでから、左へ向かいました。 


シーン2:6/27・午前5:37・気温12℃(@0:49〜)
別アングルで設置した監視カメラに続きが撮れていました。 
今度はもう一つの巣口Rに頭を突っ込んだものの、巣内には押し入らず、右へ立ち去りました。 
奥の二次林に朝日が射し込んでいます。

その間、アナグマの家族は寝ているのか、巣穴に籠城したままでした。 
このキツネは夏毛に生え変わり、尻尾の毛並みも正常な個体でした。 


シーン3:7/1・午後19:11・気温23℃(@1:23〜) 
4日後の晩にもキツネが再登場。 
左奥から来てアナグマの巣口Lを覗き込んでいました。 
尻尾が健全な個体です。 
次は右に来て、もう一つの巣口Rを調べます。 

立ち去る間際にホンドギツネが巣口Rでクゥオオオン♪と甲高く鳴きました!(@1:56〜) 
アナグマ家族の匂いを嗅ぎ取って興奮しているのか、初めて聞く鳴き方です。 
キツネはいつも単独で現れるので、仲間に対して鳴いているとは思えません。

今回もキツネは匂いを嗅ぐだけで、巣穴に強引に侵入することはありませんでした。 
二次林内に入り右へ向かいます。 
監視カメラの死角に消えてからも再び(キツネの?)奇妙な鳴き声がかすかに聞こえました。 


※ キツネの鳴き声が聞き取れるように、動画の一部は編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


【考察】 
ニホンアナグマの母子が籠城する巣穴の入口でホンドギツネが大声で鳴いたのが興味深く、自分なりに解釈を考察してみました。

キツネの狩りのシーンをトレイルカメラで何度か観察しているのですけど、野ネズミを狙っているときなどにキツネが鳴くことは一度もありませんでした。

関連記事(5ヶ月前の撮影)▶ 

キツネは野ネズミの巣穴付近で待ち伏せ型の狩りをしますから、わざわざ大声で鳴いて獲物に自分の存在を知らせるはずがありません。
したがって、今回アナグマの巣口でキツネが鳴いたのも、狩りの衝動とは結びつかないでしょう。

キツネが野ネズミを狩る際に、わざと足音を踏み鳴らしながら2つの巣口を往復して、野ネズミを巣外に追い出してから狩ろうとする行動を過去に見たことがあります。


今回のキツネが大声で鳴いたのは、巣内に潜む獲物(アナグマ)を威嚇して巣外に飛び出してくる獲物を待ち伏せする目的だったのかもしれません。(おびき出し仮説)
しかし、キツネの鳴き声に怯えたアナグマ(幼獣)が別の出口から飛び出してくることはありませんでした。
そもそも2つの巣穴は内部でつながっていないため、出入り口は一つずつしかありません。
私の知る限り、この営巣地(セット)では緊急用の脱出口は作られていないのです。
つまり、捕食者が巣穴に侵入したら、中のアナグマは逃げ場所がなく「袋の鼠」です。
防衛戦略上、致命的な欠陥だと思うのですが、ここで暮らすアナグマは改めようとしません。
アナグマの家族は日によってどちらかの巣穴を居室として暮らしています。
アナグマの各巣穴に出入口が1つしか無いことを、長期観察している私は知っていますけど、滅多に来ないキツネがアナグマの巣穴の内部構造を把握しているかどうか疑問です。
セットの匂いを嗅ぎ回るだけで、そこまで分かるとは思えません。

巣口の匂いを念入りに嗅いだキツネが、獲物となり得るアナグマ幼獣の存在を知ったことは間違いありません。
それなのに、キツネは巣内に押し入ってアナグマ幼獣を狩ることはなく、立ち去りました。
おそらくアナグマの母親♀が巣内で幼獣と一緒に籠城していたはずです。
動画では聞き取れませんでしたが、巣穴の奥からアナグマの母親♀も唸り声をあげて、侵入しかけたキツネを威嚇・撃退したのかもしれません。
もしもキツネが無理してアナグマの巣穴に強引に侵入すると、追い詰められたアナグマの母親♀が我が子を守るために必死で反撃する可能性が高く、「背水の陣」で「窮鼠猫を噛む」リスクがあります。
それでキツネは狩りを諦めたのでしょう。
つまり、キツネの葛藤が大きな鳴き声として表出した置換行動と思われます。

この記事を書くために、ChatGPTと問答を繰り返し、解釈についてブレインストーミングしました。
結論: キツネがアナグマの巣口で大声をあげたのは、獲物を前にした狩りの衝動そのものではなく、巣を守る母アナグマに対する警戒と、捕食欲求との間で揺れ動いた葛藤の表れだった可能性が高い。

つづく→


【アフィリエイト】

2025/08/24

ニホンアナグマの母子が引っ越してきた営巣地を突き止めスクワットマーキングを繰り返すヘルパー♂?【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年6月下旬

シーン0:6/26・午後13:46・くもり・気温31℃(@0:00〜) 
明るい時間帯に撮れた現場の様子です。 
ニホンアナグマMeles anakuma)の母子家族が転入してきた営巣地(セット)を2台の自動撮影カメラで見張っています。 


シーン1:6/29・午後21:27・気温23℃(@0:03〜) 
二次林の獣道からやって来たアナグマ成獣が巣口Lの匂いを嗅いでから左へ向かいます。 
2つの巣口L、Rの中間地点で地面にスクワット・マーキングしました。 
横から腹面を見た際に乳房や乳首が見えないので、この成獣はいつもの母親♀とは別個体のようです。 
夜にトレイルカメラが照射する赤外線を反射する目のタペータムが母親♀は右目<左目と不均等なのですが、この個体は左右の目(タペータム)が同じ大きさ(正常)でした。 


シーン2:6/29・午後21:27・気温23℃(@0:29〜) 
別アングルで設置した監視カメラで続きが撮れていました。 
尻を地面に擦りつけて臭腺や肛門腺で匂い付けをするスクワットマーキングを2回連続で行いました。 
やはり腹面に乳房や乳首が見えず、左右の目が均等でした。 
鼻面がやや短いので、素人目には♂のようです。 
もしかしてヘルパー♂(同じ母親♀から前年に産まれた息子)なのでしょうか? 

巣穴Rにも入らず、右へ立ち去りました。 
アナグマ♂と入れ替わりでコウモリがセットに飛来しました。 


シーン3:6/29・午後21:30(@1:03〜) 
数分後に営巣地に戻ってきたアナグマ♂が巣口Lに顔を突っ込んで匂いを嗅いでいます。 
巣口Lに座って再度スクワットマーキングしてから、手前へノソノソと立ち去りました。 


シーン4:6/29・午後21:30(@1:03〜) 
別アングルの映像に切り替えます。 
巣口Lにスクワットマーキングしてから林内へ向かいます。 
林縁でスクワットマーキングを数回繰り返しました。 


【考察】 
ニホンアナグマの母子(母親♀と幼獣4頭)がこの営巣地に転入してきて以来、ヘルパー♂らしき成獣個体の登場は初めてです。 
母親♀が越冬・出産に使った営巣地がどこか別の場所にあるはずです。 
そこではヘルパー♂も同居して、巣穴の穴掘りなどを手伝っていたと思われます。 
幼獣が離乳して長距離を出歩けるようになると、母子はこの営巣地に引っ越してきたのです。 

ヘルパー♂は引っ越しに同伴しなかったのですが、転出した母子の居場所をヘルパー♂が今回ようやく探り当てたのではないかと想像しています。
 「ヘルパー♂参上!」と挨拶代わりにセットのあちこちにスクワットマーキングを念入りに繰り返していたのでしょう。 

このときアナグマの母子家族は巣内で休んでいたと思われますが、採食のため外出中だったのかもしれません。 
ヘルパー♂は巣内に入って家族と合流することはなく、あっさり営巣地から立ち去りました。 

私は暗視映像でアナグマが赤外線を反射する目の大きさの違いだけを頼りに母親♀(右目<左目)を辛うじて個体識別しているのですが、今回ヘルパー♂がたまたま夜に来てくれたおかげで、母親♀ではないと気づくことができました。 
もしも明るい昼間に来ていたら、てっきり成獣は母親♀だと思い込んでいたかもしれません。 


2025/08/23

深夜の水場に来たフクロウ:6月下旬【野鳥:トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年6月下旬 

シーン0:6/24・午後13:17・くもり(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。 
山林に少し開けた湿地帯があり、湧き水が滲み出した浅い水溜りを野生動物や野鳥が水場として利用するので、自動撮影カメラ(旧機種)を設置しています。 

ある一晩に登場したフクロウStrix uralensis)の様子を以下にまとめました。 


シーン1:6/26・午前3:02(@0:04〜) 
画面左端の水溜まりに来たフクロウが水浴しているようです。
フクロウは監視カメラに撮られることを嫌って、死角に隠れているのでしょうか? 
他には、コウモリが繰り返し飛来しています。 


シーン2:6/26・午前3:23(@0:45〜) 
いつの間にか水溜りの対岸に上陸していたフクロウの後ろ姿が写っています。 
振り返って周囲を警戒してから、音もなく羽ばたいて右上奥へ飛び去りました。 


シーン3:6/26・午前3:32(@0:56〜) 
手前の浅い水溜まりにフクロウが足を浸していました。 
左此岸にピョンと上陸すると、左奥の水面をじっと見つめています。 
水場に来る小動物を待ち伏せして狩ろうとしているのかもしれません。 
諦めたのか、やがて方向転換すると、右上に飛び立ちました。 


つづく→

2025/08/22

ニホンアナグマ♀が縄張り侵入者を撃退する間に営巣地で独り留守番する幼獣【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年6月下旬・午後20:50頃 

シーン1:6/29・午後20:48・気温22℃(@0:00〜) 
ニホンアナグマMeles anakuma)の母親♀と幼獣1頭が夜の巣外で活動しています。 
母親♀が二次林の右奥を凝視してから、急に獣道を右に向かって突進して行きました。 
アナグマの営巣地(セット)や縄張りに来た侵入者を追い払いに向かったのでしょうか? 
幼獣は慌てて巣穴Lに逃げ込みました。 
このとき母親♀が幼獣に対して避難するように警戒声を発したかどうか、という点が気になります。 
音量を上げて何度も聞き直すと、カッカッ♪という音がかすかに聞こえますが(@0:07〜)、アナグマの鳴き声なのかカメラのノイズなのか、いまいち自信がありません。 

幼獣は巣口Rで上半身を出して周囲を警戒してから、結局は後退で巣穴Lに入りました。


シーン2:6/29・午後20:50(@0:47〜) 
警戒を解いて巣穴Lから延びるアクセストレンチで独り遊びしていた幼獣が、巣穴Lに戻りました。 
独りで留守番するアナグマ幼獣が小声で散発的に吠えていたのは、寂しくて母親を呼ぶ声なのかな? 
すぐにまた巣口Lから外に出てきました。 
身震いしてから獣道を右に歩き出し、母親を探しに行ったようです。 

言葉では表現しにくいのですが、シーン1から遠くでジュルジュルジュル…♪とかビルビルビル…♪というような音がずっと聞こえています。(ジェジェジェビーム? ただのノイズ?) 
監視カメラの死角から母親♀が鳴き続けているのでしょうか?
幼獣が言うことを聞かずに巣穴の外に出てきてしまっているので、警戒声の意味ではなさそうです。 


シーン3:6/29・午後20:51(@1:47〜)
留守番する幼獣が小声で吠えながら、獣道を右往左往しています。 
母親♀がなかなか戻ってこないので、私も心配になってきました。 
しばらくすると、静かになりました。 


シーン4:6/29・午後20:53(@2:36〜) 
ようやく母親♀が獣道を右から営巣地に戻ってきました。 
巣口Lでググ、ググ♪(グルル♪?)と低く鳴いてから、中に潜り込みました。 

入巣L後は謎の連続音(ジェジェジェビーム♪?)が聞こえなくなり、辺りは静かになりました。 


※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


【考察】 
アナグマの縄張りに何者が不法侵入したのか、最後まで分からずじまいでした。 
前回イノシシ母子が営巣地にずかずかと侵入した際にアナグマの母親♀は巣穴に籠城するだけだったのに、今回は積極的に追い払いに向かったということは、今回の敵はあまり大きくない動物(タヌキやネコなど)ではないかと想像しています。 



今回登場した幼獣は1匹だけでした。 
他の兄弟姉妹3匹がどこにいるのか、不明です。 


2025/08/21

山中の湿地で夜に水を飲み採食する2頭のニホンイノシシ【トレイルカメラ:暗視映像:フィールドサイン】

 



2024年6月下旬

シーン0:6/24・午後12:41・くもり(@0:00〜) 
シーン0:6/24・午後13:17・くもり(@0:00〜) 
山林の中に少し開けた湿地帯があります。 
様々な野生動物や野鳥が水場として利用する、湧き水や雨水が溜まった水溜りを2台の自動センサーカメラ(旧機種)で見張っています。 


シーン1:6/27・午後20:11(@0:07〜) 
ある晩にニホンイノシシSus scrofa leucomystax)が登場しました。 
水溜まりSに口をつけて泥水を飲んでいます。 
飲み終わると、そのまま此岸の泥濘を右へ向かいます。 
今回のイノシシは単独ではなく、後続個体が縦列でついて歩いていました。 
普通なら母子なのですけど、今回のペアには体格差がありません。 
なんとなく、若い兄弟姉妹のような気がします。 
ただし体表に縦縞模様はありませんでした。(ウリ坊ではない)。
横から腹面を見ても、乳房や乳首、外性器などは見当たりません。 


シーン2:6/27・午後20:11(@0:29〜) 
湿地帯の反対側に設置した監視カメラでも続きが写っていました。
2頭のイノシシは、湿地の泥濘を右から左へゆっくり歩いています。 
先行個体はどんどん左へ立ち去りますが、後続個体は一箇所に立ち止まっています。 
鼻面で泥濘を掘り返し、餌を探しているのでしょう(採食行動)。

残念ながら、手前の泥水溜りNには近づきませんでした。


シーン3:6/27・午後20:12(@1:12〜)
後続個体が対岸の左奥で立ち止まり、林縁で何か採食しているようです。 
左に立ち去った後で、イノシシが重低音で鳴く声♪がかすかに聞こえました。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ イノシシの鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


シーン4:6/28・午後13:10・(@0:00〜) 
翌日に現場検証すると、前夜に来たイノシシは、水が澄んだ浅い水溜りではなく、わざわざ白濁した左の深い水溜りから水を飲んでいたようです。 

約17時間前にイノシシ2頭が続けて歩いた泥濘に、蹄の跡がくっきりと残っていました。 
私はまだフィールドでニホンカモシカとニホンイノシシの蹄跡をしっかり見分けられる自信がないのですけど、今回はトレイルカメラの証拠動画が残っているので、間違いなくイノシシの足跡です。 

イノシシの足跡はスギ林の方へ向かっていました。 
採食痕のフィールドサインも現場でじっくり撮影すべきでしたね。


余談ですが、「所さんの目がテン!」という動物系長寿番組の2024年8月18日放送回は、「いきものの森SP:見られなくなった植物復活?タイムカプセル実験」というタイトルでした。 
埋土種子の発芽実験を実演した上で、「イノシシやアナグマなど、表土(腐葉土)を大規模に掘り返す動物は、撹乱して埋土種子が発芽しやすくしているのかもしれない」と専門家がコメントしておられました。 
ヒトのせいでイノシシやアナグマが絶滅した森は、植物の多様性が予想以上に劣化し、貧弱で貧相な森になってしまうでしょう。


つづく→

2025/08/20

セットで暮らすニホンアナグマの家族:6/24昼夜の諸行動【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年6月下旬・午前0:03〜午後17:44・ときどき小雨 

平地の二次林でニホンアナグマMeles anakuma)の親子(母親♀と幼獣4頭)が転入してきた営巣地(セット)を自動撮影カメラで見張っています。 
6/24に撮れた記録をまとめました。 
最後は記録メディアの容量を使い切ってしまいました。 

面白そうな行動は個別の記事で紹介したので、その残り物です。 
採食、毛繕い、遊びなどの行動が写っています。 


※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


2025/08/17

アナグマの空き巣を内見に通うホンドタヌキ♀♂:6月中旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年6月中旬 

シーン0:6/11(@0:00〜) 
平地の二次林でニホンアナグマMeles anakuma)の旧営巣地(セット)を2台の自動センサーカメラで見張っています。 
ホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)の登場シーンをまとめました。 
面白そうな行動は個別の記事に取り上げたので、今回は残り物です。 
アナグマの家族がセットに転入してくる前の出来事です。 


シーン1:6/12(@0:07〜) 
暗い夜に何度も登場し、アナグマの巣穴L(空き巣)を頻繁に内検しています。 
そんなに気に入ったのなら住み付けばよいのに、巣内Lで何をしているのか不明です。 
春に巣内Lで餓死した「いざりタヌキ」の死骸が白骨化して奥に転がっているはずなので、それが気になるのでしょうか? 
(まさか仲間の墓参りに来ている?) 
穴居性の虫や死骸に群がるスカベンジャーの虫を捕食しにタヌキはせっせと通っているのかな? 


シーン2:6/14(@4:09〜) 
もう一つの巣穴Rもたまに内検しています。 


 シーン3:6/15(@6:13〜) 

シーン4:6/17(@7:02〜) 

シーン5:6/18(@10:40〜) 
夜だけでなく、明るい日中にも登場しました。 


シーン6:6/19(@16:54〜) 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画の一部は編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


2025/08/15

夜明け前に野鳥のコーラスを聞きながら水溜りの水を飲むフクロウ【野鳥:トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年6月下旬

シーン0:6/28・午後13:15・くもり・気温29℃(@0:00〜) 
明るい日中にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 
山林に少し開けた湿地帯があり、湧き水が滲み出した浅い水溜りを野生動物や野鳥が水場として利用するので、自動撮影カメラ(新機種)で見張っています。 

フクロウStrix uralensis)の登場シーンを以下にまとめました。 


シーン1:6/29・午前4:00・気温17℃(@0:04〜)日の出時刻は午前4:16。 
夜明け前に水場に来たフクロウが周囲を警戒してから、歩いて入水しました。 
ときどき頭を下げて泥水を飲んでいるようですが、後ろ姿なのでよく見えません。 

辺りはまだ真っ暗なのに、野鳥の早朝コーラスが始まっています。 
おそらくクロツグミ♂(Turdus cardis)などが、周囲の森で美声を競い合うようにさえずり、縄張り宣言しています。 


シーン2:6/29・午前4:03(@2:04〜) 
水溜まりに入ったまま右を向いていたフクロウが、右上へ飛び去りました。 


シーン3:6/30・午前4:04・気温17℃(@2:14〜)日の出時刻は午前4:17。 
翌日もほぼ同じ時刻(夜明け前)にフクロウが水場に来ていました。 
今回もフクロウは野鳥の早朝コーラスを聞きながら水を少し飲んだだけで、水浴びはしないで右に飛び去りました。 

周囲でヒヨドリHypsipetes amaurotis)がやかましく鳴いています。 


※ 鳥のコーラス♪が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 
フクロウが水場で鳴くことは一度もなく、いつも静かに黙っています。 




【アフィリエイト】 

2025/08/14

引っ越してきた翌日、ニホンアナグマ家族の晩の諸行動【トレイルカメラ】

 



2024年6月下旬・午後19:16〜23:39 

ニホンアナグマMeles anakuma))の母親♀が4頭の幼獣を連れて旧営巣地(セット)に転入してきた次の日の日没後(晩)の行動をまとめました。 
ちなみに、この日は東北地方南部に梅雨入りが宣言されました。 


※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


2025/08/12

営巣地に近づくニホンイノシシに対するニホンアナグマ家族の警戒・避難行動【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年6月下旬 

シーン1:6/23・午後23:39(@0:00〜) 
二次林にある巣穴の外で深夜にのんびり活動していたニホンアナグマMeles anakuma)の家族(母親♀と4頭の幼獣)の様子がなぜか急変しました。 
母親♀が独りで左に走って行きました。 
2匹の幼獣a,bが続けざまに巣口Lに飛び込みました。 
母親♀が警戒声♪を発したのかどうか、私には聞き取れませんでした。 
右奥から幼獣cが戻ってきて、同じく巣穴Lに入りました。 
左から戻ってきた♀がセット(営巣地)を駆け回り、左へ突進しました。 
林床に散らばった4匹の幼獣たちを呼び集めている(点呼招集)のかと思ったのですが、このとき母親♀は、巣外に残ったままの幼獣に巣穴へ戻るよう促しませんでした。 
しかし、母親♀のただならぬ様子で緊急事態を察したのか、外に居た幼獣cもようやく自発的に入巣Lしました。 
最後に右からセットに戻ってきた幼獣dは、巣穴Lには入らず、呑気に左へ向かいました(母親と合流したいのかも)。 

巣口Lから別個体の幼獣が顔だけ出して外の様子を心配そうに伺っています。 
緊急時の対応を見ても、4匹の幼獣には明らかに性格の違いがあるようで、興味深く思いました。 


シーン2:6/23・午後23:39(@1:00〜) 
別アングルに設置した監視カメラでも撮れていました。 
何者かがセットに接近するのを察知して警戒し、巣外で活動していたアナグマの家族が次々に2つの巣穴L、Rに潜り込んで避難しています。 

初めに巣口Rで警戒していた母親♀(右目<左目)が、なぜか警戒声も発さずに幼獣を放置したまま反対側に走り去りました。 
しかしすぐに駆け戻ってきて、慌てて巣穴Rに入りました。 
もうひとつの巣口L付近に居る幼獣は放ったらかしです。 
巣口Rから恐る恐る顔を出した母親♀(右目<左目)が、巣口Rで警戒しています。 
逃げ遅れた幼獣が1匹、母親♀がいる巣口Rに向かってゆっくり前進しています。 


シーン3:6/23・午後23:41(@2:00〜) アナグマの営巣地に深夜侵入したのはニホンイノシシSus scrofa leucomystax)の母子でした。 
セットをうろつき、林床の匂いを嗅ぎ回っています。 
既報なので、10倍速の早回しでお届けします。 



この間、アナグマの家族は全員が巣内で籠城しているようです。 


シーン4:6/23・午後23:45・雨天(@2:16〜) 
しばらくセットに長居したイノシシの親子が立ち去った後、雨が降り出しました。 
ちなみに、この日は東北地方南部に梅雨入りが宣言されました。
巣口Rから外に出てきたと思われるアナグマ♀が、イノシシの残り香を嗅ぎ回り、辺りを警戒しています。 


シーン5:6/23・午後23:59・雨天(@3:16〜) 
アナグマの母親♀(右目<左目)が巣口LRの中間地点で警戒している間に、1匹の幼獣が不安そうに巣口Rから外に顔を出したものの、すぐに奥へ引っ込みました。 
母親♀が巣口Lの匂いを嗅いでから、中へ慎重に潜り込みました。 


シーン6:6/23・午後23:59・雨天(@3:42〜) 
別アングルの監視映像でも入巣Lシーンが撮れていました。
左から来が母親♀が巣口Lの匂いを嗅いでから入巣L。 

旧営巣地に転入してきたばかりのアナグマの家族にとって、激動の一日がようやく終わりました。 


※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


【考察】 
イノシシは肉食獣ではないので、アナグマの幼獣が捕食される心配はありません。 
しかし当地でイノシシはまだ個体数が少なく、山中でも滅多に遭遇できません。 
ましてや人里に隣接する平地の二次林で暮らすアナグマにとって、イノシシは初見の(未知の)怪獣だった可能性すらあります。 

営巣地(セット)にイノシシ2頭がズカズカと侵入したのに、アナグマの母親♀が縄張りから撃退したり幼獣を積極的に守ったりする行動をしなかったのが、とても意外でした。 
逃げ遅れた幼獣の首筋を咥えて強引に巣穴に連れ戻すかと期待したのですが、アナグマの母親♀はパニックのように右往左往したり、我先に巣穴Rに逃げ込んだりするだけで、素人目には全く頼りにならない体たらくでした。 
野生動物が子を守る母性本能というのは、ヒトが勝手に投影する幻想、願望、神話に過ぎないのでしょうか。
イノシシは肉食性ではないので、アナグマの幼獣が捕食される心配はありません。 
今回の侵入者は図体がでかくても危険性がないことをアナグマの母親♀は冷静に見切っていたのでしょうか。
今回アナグマの母親♀は、ただ己の保身に走ったようにも見えますが、幼獣に対して巣穴に籠城する避難行動の手本を示したと解釈することもできそうです。
もしもアナグマのヘルパー♂が母子と同居していれば、イノシシを撃退したり、幼獣を守ったりしたでしょうか?

♀が走り回ってカッ♪と鳴いたのが警戒声なのかな? 
アナグマが発する鳴き声のレパートリーの中で警戒声が分かっているのなら、録音した警戒声をスピーカーから再生すると、アナグマは巣穴に一目散に逃げ込むはずです。
ニホンアナグマに対して、そのようなプレイバック実験は行われていないようです。



2025/08/11

里山の獣道を通る夏毛のニホンノウサギ:6月下旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年6月下旬 

シーン0:6/21・午後12:55・気温32℃(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の様子です。 
里山でニホンカモシカCapricornis crispus)が通う溜め糞場sr2を自動センサーカメラで見張っています。 

現場は雑木とスギの混交林で、基本的には画面の左から右に向かって上り坂になっていますが、溜め糞場の付近はほぼ平坦になっています。 

夏毛のニホンノウサギLepus brachyurus angustidens)が登場したシーンを以下にまとめました。 


シーン1:6/22・午後19:32・気温23℃(@0:03〜) 
晩に右の茂みを左から右へピョンピョン跳んで横切りました。 


シーン2:6/25・午後19:14・気温21℃(@0:10〜) 
3日後の晩にも同じルートでノウサギが現れました。 


シーン3:6/27・午前0:35・気温15℃(@0:16〜) 
2日後の深夜にもノウサギが獣道を左から右へ、ピョンピョン跳びながら斜面を登って行きました。 

新機種のトレイルカメラなのに、毎回なぜか起動が遅れています。 
もしかすると、左からではなく奥から来たニホンノウサギが左折して斜面を登ったのかもしれません。
ノウサギがカモシカの溜め糞場に立ち止まることは一度もありませんでした。

1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:21〜) 
※ 後半は動画編集時に自動色調補正を施しています。 


つづく→

2025/08/08

山中の湿地の草むらで深夜に餌を探し歩くニホンアナグマ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2024年6月下旬 

シーン0:6/19・午後13:07・晴れ(@0:00〜) 
明るい時間帯にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。 
山林に湧き水が年中滲み出す湿地があり、浅い水溜りをトレイルカメラ(旧機種)で見張っています。 


シーン1:6/22・午前0:14(@0:04〜) 
深夜に湿地帯の奥の草むらを謎の中型野生動物がうろついています。 
常に頭を下げて動き回り、下草が揺れています。 
ときどき顔を上げて警戒しています。 

少しずつ手前に近寄ってくれたものの、水溜りには来てくれませんでした。 
イタチならカエルやオタマジャクシを狩ろうと水辺に来るはずです。 


やや遠くて被写体の動きが緩慢なので、まずは5倍速の早回し映像をご覧ください。 
次は1.5倍に拡大した上でリプレイ。 
オリジナルの等倍速動画は、最後にお見せします。 
等倍速動画を先にすると、何を見せられているのかよく分からない視聴者が離脱しそうなので、説明のために順番を入れ替えました。
今回は早回しのダイジェストを先に見せていることになります。

おそらくニホンアナグマMeles anakuma)が採餌しているのでしょう。 
この地点でアナグマは初見です。 


シーン2:6/22・午前0:15(@0:04〜) 
アナグマが活動している林床で、ときどき下草や灌木が揺れています。 
水溜りで泥水を飲んだり浴びたりすることが目的ではなく、湿地帯で地面を掘り起こしてミミズを捕食しに来たのではないかと推測しています。 


つづく→

2025/08/04

トレイルカメラの近くでクモが網を張り撮影の邪魔をするトラブル【10倍速:暗視映像】

 

2024年6月中旬 

シーン0:6/7・午後13:40・晴れ(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。 
山林に湧き水が年中滲み出す湿地があり、浅い水溜りを水場として利用しに来る野生動物や野鳥を観察するために、旧機種の自動撮影カメラで見張っています。 


シーン1:6/14・午後18:05〜(@0:06〜)日の入り時刻は午後19:06。 
夕方になって監視カメラが起動したのは、至近距離で小さなクモ(種名不詳)が垂直円網を張り始めたからでした。 
10倍速の早回し映像でお届けします。 
変温動物の動きには反応しないはずなのに、センサーの反応性を高感度に設定すると旧機種のトレイルカメラは誤作動してしまうようです。 

クモが巣を作ったのは湿地帯に隣接するスギ植林地の林縁で、スギの木の下に横枝や下生えなどを足場として利用しているようです。 
ピントが全然合っていませんが、クモは粘着性のある横糸を密に張りながら螺旋状に動き、次第に円網の中心に向かっています。 
円網の中心で放射状の縦糸が合流する中心部分をこしきと呼ぶのですが、風で揺れる甑が白くぼんやり見えています。 
横糸を張るクモの螺旋運動の半径がどんどん小さくなります。 

午後18:25には横糸を張り終えて円網が完成したようで、クモは甑に下向きで占座しました。 
垂直円網は風で絶え間なく揺れています。 
日没前の約20分間で横糸を張り終えたことになります。 

クモはなぜこの場所に造網したのでしょうか? 
現場は湿地帯に隣接するスギ植林地の林縁で、風通しは良さそうです。 
スギの木の下に横枝や下生えなどを足場として利用して網を張ったようです。 
夜に赤外線の暗視カメラが頻繁に起動しますが、可視光を発していませんから、走光性の虫は集まってこないはずです。 


シーン2:6/14・午後19:33(@1:24〜) 
辺りが完全に暗くなると、監視カメラが照射する赤外線を反射してクモの円網がとてもよく見えるようになりました。 
クモの巣がレースのように夜風に揺れて美しいのですが、奥の水場に来る被写体がほとんど見えなくなってしまいました。 


シーン3:6/15・午後19:19(@1:40〜)日の入り時刻は午後19:06。 
クモは基本的に毎晩、獲物捕獲装置としての円網を取り壊して張替えます。 
しかし翌日には、クモが網の横糸を張り直す行動がなぜか録画されていませんでした。 
夕方に無風だったのかな?
日没直後に監視カメラが起動したときには、新しく完成した円網が夜風に揺れていました。 
円網の位置が前日から少しだけずれています。 

水場に来たイノシシが立てる物音(泥浴び、ヌタ打ち?)がかすかに聞こえます。 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 
※ イノシシの物音が聞き取れるように、動画の一部は編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


【考察】 
昼間にトレイルカメラを設置したときにはクモの網が取り壊されていて無かったので、こんな撮影トラブルはまったく予想できませんでした。 
トレイルカメラのすぐ近くで網を張るクモは撮影の邪魔なので、次回からは造網の足場となりそうな、枯れた横枝や下生えをきれいに取り除きました。 
トレイルカメラの保守作業に通う間隔を開け過ぎてしまうと、こうした予想外のトラブルに対応できず、せっかく長期間設置しても狙った被写体がほとんど撮れていなくて悔しい思いをすることがあります。
夏は植物の成長が旺盛でレンズの手前に覆い被さってしまうことも多いので、特にローアングルでトレイルカメラを設置したときには下草を頻繁に刈る必要があります。

徘徊性のザトウムシ(クモの遠い親戚)にはまた別の問題があり、なぜかトレイルカメラのレンズの上に被さるように長時間居座って、撮影の邪魔をします。

2025/08/02

引っ越し翌日の深夜に雨が降り出したセットで暮らすニホンアナグマ家族【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年6月下旬・午前0:06〜3:35 

ニホンアナグマMeles anakuma)の母子群が平地の二次林にある旧営巣地(セット)にある晩引っ越してきてから、日付が変わっても幼獣たちの興奮は冷めませんでした。 
本来アナグマは夜行性なので、特に夜ふかしをしている訳ではないのですが、2つの巣穴R、Lの中を調べたり、営巣地周辺を探索したり、兄弟姉妹で取っ組み合いをして遊んだりしています。 

母親♀は4匹の幼獣を1匹ずつ掴まえると毛繕いしてやっています。 
ときどき母親は営巣地を離れて独りで採食や巣材集めに出かけるようですが、幼獣たちはおとなしく巣穴周辺で留守番しています。 

午前2:47ぐらいから小雨が降り出しましたが、アナグマの家族は平気で巣外で活動しています。 


※ ときどき幼獣が吠える鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


2025/08/01

山中の湿地帯を夜にうろつく夏毛のホンドテン【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年6月下旬 

シーン1:6/28・午後12:39・くもり(@0:00〜) 
山林に少し開けた湿地帯があり、湧き水が滲み出した浅い水溜りを野生動物や野鳥が水場として利用するので、自動撮影カメラ(旧機種)で見張っています。 


シーン2:6/28・午後19:21(@0:04〜) 
晩に夏毛のホンドテンMartes melampus melampus)がやって来ました。 
尻尾の先端が白く足先が黒いのでキツネかと思いきや、全身像が写るとその正体はテンでした。 
夜の湿地帯をうろついて、おそらくヤチネズミやカエルなどの獲物を探しているのでしょう。 


関連記事(同所の撮影)▶  


ホンドテンが右奥の泥水溜りに向かうと、別アングルで設置したもう一台の監視カメラの赤外線LEDが点灯したのですが、何も写っていませんでした。 

結局、テンは水溜りの水を飲んだり浴びたりすることはありませんでした。


つづく→

2025/07/31

水浴びの好きなフクロウ【野鳥:トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年6月中旬

シーン0:6/17・午後12:25・晴れ(@0:00〜) 
明るい昼下がりにたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。 
山林に少し開けた湿地帯があり、湧き水が滲み出した浅い水溜りを野生動物や野鳥が水場として利用するので、自動撮影カメラ(旧機種)で見張っています。 

フクロウStrix uralensis)の水浴シーンを以下にまとめました。 


シーン1:6/18・午後22:12(@0:04〜) 
ある晩に、画面左端にそびえ立つホオノキ高木の幹の陰で、水場に降り立ったフクロウが羽ばたきました。 
しばらくすると、中洲にピョンと飛び移り、監視カメラをにらみつけました。 
再び左(死角)の水溜まりにピョンと入水し、行水を始めたようです。 


シーン2:6/20・午後19:54(@0:37〜) 
2日後の晩にもフクロウが水溜りの対岸に来ていました。 
周囲を見回して警戒しています。 
ときどきコウモリが飛来します。 

奥の水溜まりにピョンと入水すると、足を浸しました。 
その場でグルグル回りながら足踏みしているのは、泥底を深く掘り返しているのではないかと私は想像しています。 
水浴前にそんなことをしたら、底の泥が巻き上がって水が濁ってしまうはずですが、フクロウは気にしないようです(仕方がない?)。 

やがてフクロウは泥水で洗顔を始めました。 
水溜りに身を沈めたフクロウが周囲を見回したところで、90秒間の録画が終わってしまいました。 


シーン3:6/20・午後19:59(@2:08〜) 
左(死角)の水溜まりでフクロウが水浴していました。 
足踏みしながら顔を水面につけて素早く左右に振り、洗っています。 
我々ヒトと違って両手を使えない鳥の洗顔は、汚れを落とすのが大変そうです。 


シーン4:6/20・午後20:04(@2:56〜) 
いつの間にか対岸に上陸していたフクロウが監視カメラに背を向けていました。 
その場で軽く身震いしてから、奥に飛び去りました。 
他の種類の鳥と違ってフクロウでは水浴後の羽繕いを撮れたことがないのですが、水場ではなく、どこか安全な止まり木に移動してからやるのでしょうか。 


シーン5:6/20・午後21:02(@3:06〜) 
水溜りの中洲にフクロウが着地していました。 
羽毛がボサボサなのが気になります。
一部の羽根が擦り切れているように見えます。 
換羽期なのか、それともまさか幼鳥ですかね? 
フクロウ観察歴の浅い私にはよく分かりません。 

左にピョンと跳んで死角の水溜まりに入りました。 
水浴を済ませたフクロウが右にピョンと跳んで中洲に戻ってきました。 
軽く身震いしてから、右上へ音もなく飛び去りました。 


シーン6:6/20・午後21:14(@3:59〜) 
奥に設置した別の監視カメラの赤外線LEDが眩しく点灯しています。 
中洲の左端に来ていたフクロウの後ろ姿が写っています。 

やがて警戒を解くと、左の水溜まりに入水し、死角に消えました。 
水浴後に中洲にピョンと戻ってきたフクロウは身震いして周囲を見回してから、右上へ飛び立ちました。 


シーン7:6/20・午後21:34(@4:46〜) 
左の画角外の水溜まりで、フクロウが水浴びをしていました。 
珍しく歩いて中洲に上陸すると、身震いしてから奥に飛び去りました。 


シーン8:6/20・午後21:54(@5:37〜) 
フクロウが、中洲の左に着陸していました。 
周囲を見回して警戒してから、左の死角の水溜まりにピョンと入水。 


シーン9:6/20・午後21:56(@5:57〜)
行水を終えてさっぱりしたフクロウが、左の死角からピョンと跳んで中洲に上陸。 
周囲を警戒してから、再び左の死角の水溜まりに入りました。 


シーン10:6/20・午後22:05(@6:53〜)
中洲に降り立っていたフクロウが、周囲を見回してから左へピョンと2回跳んで入水すると、死角で行水を始めました。 
中洲にピョンと上陸すると、身震いして飛び立つ寸前に録画が終わってしまいました。 

どこか遠くでヨタカ♂(Caprimulgus indicus jotaka)がずっと鳴いていた♪のですが、YouTubeにアップロードした動画では再エンコードのせいか聞き取れないかもしれません。 

関連記事(9年前の撮影)▶ ヨタカ♂(野鳥)の鳴き声♪と声紋解析 


シーン11:6/20・午後22:17(@7:50〜)
再び中洲の左端に来ていたフクロウが、左の水溜まりにピョンと跳んで入水すると、チャプン♪と水音が聞こえます。 
死角で水浴を終えたフクロウは、再び中洲にぴょんと跳んで上陸。 
顔を素早く振って水気を切ると、水溜りの対岸に飛んで移動しました。 
飛び去る瞬間まで見届けられずに、録画終了。


※ 水音や羽ばたきなどが聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。


【考察】
フクロウの個体識別ができていないのですけど、同一個体が通っているとすると、一晩でかなり頻繁に水浴していることになります。
きれい好きのフクロウは、「風呂キャンセル界隈」とは無縁のようです。
狩りをする度に汚れを落としに来るのでしょうか?


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