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2025/04/16

春の旧営巣地で巣穴を点検したニホンアナグマ♂が跛行で逃走【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年4月下旬 

死んだアナグマの旧営巣地(セット)でニホンアナグマ♂(Meles anakuma)の登場シーンをまとめました。
春になると、交尾相手の♀が住む巣穴を探し求めて、近所に住むアナグマ♂が夜な夜な遠征してくるのです(夜這い)。 


シーン1:4/22・午後23:55・気温13℃(@0:00〜) 
右から来たアナグマ♂が巣口Rの匂いを嗅いでいました。 
巣口Rの縁でも地面の匂いを嗅いでから、尻の臭腺・肛門腺を擦りつけて匂い付けしました(スクワットマーキング)。 

巣口LRの中間地点でも再びスクワットマーキングしてから、キャットフードを木箱に入れて給餌した地点で頻りに匂いを嗅いでいます。 
約2時間前に来ていたホンドタヌキがキャットフードを先に見つけて食べ、餌箱ごと持ち去ってしまいました。 


タヌキが長居した残り香に対抗してアナグマ♂がスクワットマーキングしているようです。 


シーン2:4/22・午後23:56・気温12℃(@0:00〜) 
別アングルで設置した監視カメラでも撮れていました。 
 右の鼻面に黒っぽい汚れが付いているように見えます。 
穴掘りした後の泥汚れかもしれませんが、ひょっとすると怪我をした血痕ですかね? 
この時期はアナグマの交尾期ですから、強引に求愛して嫌がる♀に噛まれたのか、それとも♂同士の喧嘩による負傷かな?などと想像を逞しくしてしまいます。 
後者だとすれば、今後の個体識別に傷跡が使えるかもしれません。 

餌箱のあった地点の匂いを嗅いでから、スクワットマーキングで匂い付け。 

手前の林縁でも再度スクワットマーキングしました。 
しばらく経って、手前から戻ってきてから巣口Lの横を通り過ぎるところで、1分間の録画終了。 


シーン3:4/22・午後23:56・(@1:44〜) 
別アングルの監視映像に切り替えます。 
巣口Lのそばを通って、アナグマ♂が左へ立ち去りました。 


シーン4:4/22・午後23:57(@1:50〜) 
画面の右端をうろついています。 
実は、タヌキが持ち去った餌箱が画角の右外の辺りで転がっていたので、アナグマも林床にこぼれたキャットフードを拾い食いしていた(あるいは残り香を嗅ぎ回っていた)のかもしれません。 


シーン5:4/28・午前0:28・気温13℃(@2:00〜) 
6日後の深夜にもアナグマ♂が登場しました。 
獣道を右から来て、巣口LRの中間地点でスクワットマーキングしています。 


シーン6:4/28・午前0:28・気温13℃(@2:18〜) 
続きは別アングルの監視映像に切り替えます。 
 スクワットマーキングを何度も繰り返しながら巣口Rへ近づいたものの、結局巣穴Rの中には入りませんでした。 
右上奥の林内に立ち去りました。 


シーン7:4/28・午前2:07・気温16℃(@2:49〜) 
アナグマが獣道を右からセットにやって来ました。 
体型を見ると♀のようです。 (若いヘルパー♂かも? )
前脚と鼻面が真っ黒なのは、採餌や造巣で穴掘りした直後なのでしょう。 
アナグマは水場で水浴して泥汚れを落とさないのでしょうか? 
この時期、田んぼは未だ水入れしていませんが、用水路には水が流れています。 

いつものように、巣口LRの中間地点で通りすがりにスクワットマーキングしてから、左下へ立ち去りました。 


シーン8:4/28・午前2:07・気温17℃(@3:07〜) 
別アングルからも撮れていました。 
林縁でスクワットマーキングしてから林内の獣道に入り、右上奥へ。 


シーン9:4/28・午前2:09(@3:40〜)
監視カメラの起動が遅れ、いつの間にかアナグマがセットに戻ってきていました。(それとも別個体?)
珍しく巣口Rに頭を深く突っ込んで、中の匂いを嗅いでいます。 
「頭隠して尻隠さず」の状態となりましたが、尻尾の先だけ外に出ていました。 
しかし巣内に完全に潜り込むことはなく、そのまま後退して外に出てくると、足早に右へ立ち去りました。 

このときなぜか、右後脚をヒョコヒョコと跛行していました。 
それまでは跛行してなかったので、不思議です。 
巣内にはタヌキやアナグマ、キツネなど誰も住んで居ないはずですが、巣内に潜む虫に刺されたり噛まれたりして、アナグマ♂が逃げて行くところなのかな? 
しかし音量を上げても、喧嘩の鳴き声や悲鳴は聞き取れませんでした。 
以前この巣穴に住み着きかけたタヌキが、棘のある枝など侵入防止の防犯装置を設置したのだとすれば、面白い話です。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】
タヌキに先を越されたせいで、アナグマがキャットフードを食べるかどうか確かめられませんでした。 
野生動物の餌付けには色々と問題があるので、食いっぱぐれて良かったかもしれません。 

今回登場したアナグマは複数個体? 

春になると交尾相手の♀が住む巣穴を探し求めて、近所に住むアナグマ♂が夜な夜な遠征してきます。 
この営巣地に現在♀のアナグマは住んでいないことは、匂いで分かっているはずです。 
それなのに、ときどきやって来てはスクワットマーキングで縄張り宣言をしていくアナグマ♂は何が目的なのでしょう? 
自分がここに住み着くつもりでもなさそうです。 

歩き方に異常があるアナグマは以前も見たことがあります。 
平凡社『世界大百科事典』でアナグマを調べると、面白い記述を見つけました。 「アナグマの脚は山腹を歩きやすいように両側で長さが不ぞろいであるとの伝承があり,英語で badger-leggedといえば足の長さが違う人を指す。 跛行するアナグマは珍しくないのかもしれません。 


つづく→

2025/04/15

アナグマの旧営巣地に置いたキャットフードをホンドタヌキ3頭の群れが見つけ、1頭が独占して食べる【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年4月下旬 

死んだニホンアナグマの旧営巣地(セット)で、交通事故に遭ったと思われる「いざりタヌキ」の下半身麻痺が進行して歩行困難となった姿が監視カメラに写っていました。 
 餌が取れなくなれば、餓死する(あるいは捕食される)しかありません。 


シーン0:4/22・午後13:00頃・晴れ(@0:00〜) 
私は原則として、野生動物の生老病死にヒトは一切介入すべきではないという立場なのですが、悩んだ末にキャットフードを持参して給餌してみました。 
浅い木箱に少量の乾燥キャットフードを入れて、巣口Lの近くの地面に置いてやりました。 
 「いざりタヌキ」の安否確認だけでも、したいところです。 

ところが給餌後に最初に現れたのは、イエネコでした。 
 関連記事()▶ アナグマの旧営巣地で給餌したキャットフードを食べるイエネコ【トレイルカメラ:暗視映像】 


シーン1:4/22・午後21:56(@0:16〜) 
猫と入れ替わるように、ホンドタヌキNyctereutes viverrinus)3頭の家族群がやって来ました。 
まず手前の獣道から来た2頭のタヌキがセットの匂いを嗅ぎ回っています。 
ネコの残り香が気になるのかな? 

しばらくすると、ようやく1頭が給餌箱の存在に気づいて、キャットフードを恐る恐る食べ始めました。 
その間に、右奥の二次林から別個体も登場しました。 
仲間が食べている給餌箱に近づいたものの、一緒に食べようとはせずに、遠慮して周囲をうろついています。 
体格はほぼ同じなのに、群れ内で力関係の順位性があるようで、下位の個体は順番待ちをしないといけないのでしょう。 
(それとも、早い者勝ちなのかな?) 
 通い慣れたセットにある日突然、見慣れない(不審な)餌箱が出現したので、2頭とも頻りに周囲を警戒しています。 


シーン2:4/22・午後21:56・気温12℃(@1:17〜) 
別アングルの監視カメラでも同時に撮れていました。 
先行個体aは、巣口Lに頭だけ突っ込んで匂いを嗅いでから左に立ち去りました。 
ようやく餌箱に気づいた個体bが、周囲を警戒しながらキャットフードをひとくち食べました。 別個体cが近寄ってきても、先客bに遠慮しているようで、一緒に食べようとはしません。 
 aが回り込んで左下から戻ってきたが、bが食べている餌には近づけない。 明らかな力関係がある。a<b 体格差も同じ。 
 bは妊娠している♀なのか? 
たまたま早い者勝ちで餌を見つけた個体bが独り占めできたのかな? 


シーン3:4/22・午後21:57(@2:17〜) 
タヌキbが餌箱を占有して乾燥キャットフードをボリボリと食べ続けている間、その周囲を2頭のタヌキがうろついています。 
音量を上げて耳を澄ませても、順番待ちをしているタヌキは物欲しげに餌乞いする鳴き声を発していませんでした。 
αの正面に回り込んで餌を食べようとしたら、餌を食べていたαタヌキが怒って威嚇しました。(@3:08〜) 
軽く吠えて(唸って)下位個体に突進したものの、噛み付きはしませんでした。 
αタヌキの剣幕に下位タヌキβ、γは怖がって退散しました。 
少し離れた位置から未練がましく様子を窺っています。(順番待ち)


シーン4:4/22・午後21:58(@3:17〜) 
別アングルの監視映像に切り替えます。 
 αタヌキがキャットフードを食べている間に、下位の2頭β、γが周囲を別々にうろついています。 
手持ち無沙汰で巣口Lの匂いを嗅いだり、座り込んで毛繕いしたりしています。 
餌のお預けをくらった個体が、欲求不満を解消するための転移行動なのでしょう。 


シーン5:4/22・午後21:59(@4:17〜) 
つづき。 


シーン6:4/22・午後22:00(@5:17〜) 
順番待ちをしていた個体のうち1頭βが餌箱のすぐ横まで近づいても、ようやくαから攻撃されなくなりました。 
キャットフードを独り占めしていたα個体が満ち足りてきたのでしょう。 
しかしβ個体はまだ餌箱から直接食べることは許されていないのか、怯えたようにちょっと走って左に離れました。 


シーン7:4/22・午後22:01(@6:17〜) 
別アングルからの映像。 

餌を専有するタヌキαがよそ見をしているときでも、近寄ってきたβは餌箱から盗み食いしたりしません。 
βはキャットフードの匂いを嗅いだだけで、なぜか怯えたようにパッと右に離れました。 
このときαは特に攻撃的な占有行動をしてませんし、威嚇の唸り声も発ていませんでした。 
餌を1頭が独り占めしているように見えたのは、群れ内の力関係を反映しているのではなく、警戒心が強いか薄いかという個体差の結果でしかないのかもしれません。 


シーン8:4/22・午後22:02(@7:17〜) 
タヌキの群れがセットから居なくなっていました。 
餌箱も忽然と消えていたので、1頭が餌箱ごと咥えて持ち去ったようです。 
その瞬間を動画に撮り損ねたのは残念です。 
右上奥の暗闇でタヌキの白く光る目が右往左往しています。 

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 



【考察】 
登場したタヌキ3頭の性別だけでも知りたいものです。 
ホンドタヌキでは雌雄で体格差(♀<♂)があるらしいのですが、その性差は小さくて見分けるのが難しいとのこと。
この3頭はおそらく核家族(♀♂ペアと子供のヘルパー)で、キャットフードを独り占めしたα個体は妊娠中の♀ではないかと、私は勝手に推測しています。
つまり、お預けを食っていた2頭はパートナーの♂と子供(ヘルパー♀?)だろう、という予想です。
3頭の予想される力関係を表すと、
α:母親♀(妊娠中)>β:父親♂>γ:子供(ヘルパー)
タヌキの社会構造は基本的に単独性が強いため、オオカミやイヌなど群れ内の順位性が歴然としているわけではありません。
ただし、家族単位で行動する場合には、親ダヌキ(特に母親♀)が子供より優位に立つことが一般的です。

たまたま早い者勝ちで餌を食べ始めて他の個体を追い払った、という解釈もあり得るでしょうか?
タヌキの餌場での行動は必ずしも順位性に基づくものではなく、一時的な優位性(例えばその場での積極性や警戒心の強さ)による場合もあります。
餌を1頭が独り占めしているように見えたのは、群れ内の力関係を反映しているのではなく、警戒心が強いかどうかという個体差の結果でしかないのかもしれません。 

この3頭は親子ではなく、前年に産まれたタヌキの3兄弟(姉妹)が4月下旬になっても採餌行動を共にしている可能性はありえるでしょうか? 
4月下旬という時期だと、特に♂の兄弟は既に分散して新たな縄張りを築いているはずなので、その可能性は低いです。

給餌したキャットフードを健常個体のホンドタヌキが食べてしまった(持ち去ってしまった)ので、仮に「いざりタヌキ」が生存していたとしても、食べることができなくなりました。 
麻痺した下半身を引きずりながら、後からやって来たとしても、強者が独り占めする餌箱に近づくこともできなかったでしょう。
思いやりをもったヒトが弱者優先で給餌しようとしても、近くの強者に餌を奪われてしまうのが常です。
これは「ふれあい牧場」の給餌体験などで、誰しも経験したことがあるはずです。
「いざりタヌキ」は行方不明のままですが、おそらく巣穴Lの奥で餓死したのだろうと予想しています。

つづく→

2025/04/13

アナグマの旧営巣地で給餌したキャットフードを食べるイエネコ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年4月下旬・午後21:55頃・気温13℃ 

死んだアナグマの旧営巣地(セット)を自動撮影カメラで見張っていると、交通事故に遭ったと思われる「いざりタヌキ」の下半身麻痺が進行して歩行困難となった姿が写っていました。 
餌が取れなくなれば、餓死する(あるいは捕食される)しかありません。 

私は原則として、野生動物の生老病死にヒトは一切介入すべきではないという立場なのですが、悩んだ末にキャットフードを持参して給餌してみることにしました。 
浅い木箱に少量の乾燥キャットフードを入れて、巣口Lの近くの地面に置いてやりました。 

給餌後に真っ先に現れたのは、タヌキではなくイエネコFelis silvestris catus)でした。 
モノクロの暗視映像では白っぽく見えますが、おそらく茶トラの個体ではないかと思います。 
少なくとも、最近よく出没するキジトラ白足袋とはあきらかに別個体です。 

キャットフードが入った給餌箱の匂いを嗅ぎつけたのか、林床でいかにも場違いな給餌箱を目ざとく見つけたのか、イエネコは慎重に歩み寄って横に座ると、さっそく食べ始めました。 
より近くに設置した監視カメラがなぜか起動しなかったのが残念です。 
「せっかく瀕死のいざりタヌキのために給餌したのに、猫が全部食べてしまうと困るなー」と思ったのですが、幸い少量しかキャットフードを食べずに立ち去りました。 
いかにも怪しい(不自然な)餌の出現に警戒しているのか、それとも普段からキャットフードを食べ飽きているのかな? 
タヌキの群れがセットに近づいてきた(映像公開予定)ので、イエネコは慌てて逃げたのかもしれません。 


【考察】 
今回はあくまでも緊急措置であり、この営巣地で人工給餌したのは、この一度きりです。 
個人的に、餌付けされた野生動物の食事シーンを動画撮影したところで、「撮る方も撮られる方も堕落してるなー」と冷めた目で見てしまい、野生の美しさや魅力を感じません。 
野生動物の捕食シーンや採食シーンを自然環境で撮影するのがきわめて困難な場合は、次善の策として止むなく人工給餌することはあるかもしれません。 
くれぐれも野生動物が人工給餌に依存しすぎないように注意を払うべきです。

死にかけていた「いざりタヌキ」を救うために(自己満足で)給餌したにしても時既に遅しで、再びその姿が監視カメラに写ることはありませんでした。
ライブカメラでリアルタイムに監視している訳ではないので、どうしても対応が後手に回ってしまいます。

2025/04/12

春の夜にアナグマの旧営巣地に集まり相互毛繕いする3頭のホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

 




2024年4月下旬・午後20:37・気温12℃ 

平地の二次林で死んだアナグマの旧営巣地(セット)にホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の家族群と思われる3頭が一緒に現れました。 


シーン1:4/21・午後20:37・気温12℃(@0:00〜) 
晩に左から来た先行個体のタヌキaが頭から巣口Lに上半身を突っ込んで、内部の匂いを嗅いでいます。 
ただし完全に巣内Lへ侵入することはなく、後ろ向きで外に出てきました。
交通事故で下半身が麻痺した「いざりタヌキ」が巣穴Lの奥で餓死しているのではないかと私は疑っています。
野生動物の訪問者はその死臭が気になるようですが、決して巣内に入って本格的に調べようとはしません。
続けて後続個体bが巣口Lの手前で座り込み、毛繕いを始めました。 


シーン2:4/21・午後20:38・気温13℃(@1:00〜) 
つづきが別アングルに設置した監視カメラで撮れていました。 
実は3頭のタヌキが同時にセットに来ていたことが分かります。(@1:04〜) 

先行個体aが巣口Lを点検中に、右から来た後続個体bが巣口Rの横で立ち止まり、自分の体毛を整えています。 
出巣Lしたaと鼻面を突き合わせて挨拶してから、bは巣口Lを見下ろすように座り、痒い体を後足でボリボリ掻きました。 
この2頭は体格差があります(a>b)。 
♀♂ペアなのか、それとも親子なのか、気になります。 

aが奥の林内に入って行くと、殿の個体cが入れ替わるようにセットに登場しました。 
aとcが一緒に並んで巣口Rの匂いを嗅いで点検します。 


シーン2:4/21・午後20:39(@2:02〜) 
タヌキbは巣口Lの匂いを嗅いでから、左へ(巣口Rへ)向かいます。 


シーン3:4/21・午後20:39(@2:24〜) 
つづき。 
3頭のタヌキが巣口Rで合流すると、長々と仲良く相互毛繕いしています。 
1頭が奥の二次林へ向かったところで録画終了。 


シーン4:4/21・午後20:41(@3:24〜) 
しばらくすると、左から戻ってきたタヌキが巣穴Lに顔を突っ込んで内部の匂いを嗅いでいます。 
その後は自分の尻尾の根本を甘噛みし、毛繕い。 
手前へ立ち去りました。 

ところで、春の夜の二次林内で風に舞っている白い粉はスギ花粉ですかね?(雪ではないはず。) 
関連記事(20日前の昼間に撮影)▶ 春風で飛散するスギの花粉【トレイルカメラ】風媒花 


シーン5:4/21・午後20:42(@4:18〜) 
つづきが別アングルの監視映像に撮れていました。 
最後のタヌキがのそのそ歩いて、奥の林内へ立ち去りました。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


2025/04/09

カモシカの溜め糞場を春の夜にうろつくホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年4月中旬 

シーン1:4/14・午前10:22・晴れ(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の状況です。 
里山の雑木林にあるニホンカモシカCapricornis crispus)の溜め糞場sr2を自動センサーカメラで見張っています。 
画面の左下から右上に向かって斜面を登りながら獣道が通っているのですが、溜め糞場sr2付近は勾配が一旦ほぼ平坦になっています。


シーン2:4/17・午後18:55・(@0:04〜) 
監視カメラの起動が遅れたようです。 
単独行動のホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が画面の左端に来ていて、林床の匂いを嗅いでから左へ(獣道を谷側へ)立ち去りました。 

厳冬期にはタヌキの飢えた個体が雪山のカモシカの溜め糞場sr1で食糞していたのですが、今回は特に興味を示さず通り過ぎました。 
春になるともう他に餌が取れるのでしょう。 

関連記事(2〜3ヶ月前の撮影)▶  



つづく→

2025/04/07

交尾相手♀を探しに来たニホンアナグマ♂が空き巣周辺で念入りにスクワットマーキングして帰る【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年4月中旬 

シーン0:4/10・午後14:06・晴れ(@0:00〜) 
シーン0:4/10・午後14:26・晴れ(@0:03〜) 
明るい時間帯にたまたま撮れた現場の状況です。 
ニホンアナグマMeles anakuma)の死後も、二次林にある営巣地(セット)を2台の自動センサーカメラで見張り続けています。 
春になり、落葉樹に新緑の若葉が開き始めました。 


シーン1:4/16・午後23:36・気温9℃(@0:07〜) 
監視カメラの起動が遅れ、獣道を左へ立ち去るアナグマの下半身だけが写っていました。 


シーン2:4/16・午後23:36・気温10℃(@0:14〜) 
別アングルに設置したトレイルカメラで、ニホンアナグ♂の雄姿がしっかり撮れていました。 
発情期の♂が7日ぶりに♀の巣穴を探して遠征してきたようです。 
立ち止まると尻を地面に擦りつけ、縄張り宣言の匂い付けをしました(スクワットマーキング)。 
歩きながら、巣口Rの縁、アクセストレンチ、落枝、林内の獣道とあちこちでスクワットマーキングを繰り返しています。
巣穴の中に侵入してアナグマ♀の存在(あるいは不在)を確かめることはなく、紳士的に立ち去りました。
巣口Lではなく巣口R付近に重点的にマーキングした点が興味深いです。

約6時間前までセットで長居していたネコ(キジトラ白足袋)の残り香に対抗して、アナグマ♂がマーキングしたのかな? 



※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


2025/04/04

春に休耕地の枯野をうろつくイエネコ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年4月中旬〜下旬

シーン0:4/10・午後13:11・くもり(@0:00〜) 
明るい時間帯にたまたま撮れた現場の様子です。 
根雪が完全に消えた休耕地でホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)の巣穴を自動撮影カメラで見張っています。 

イエネコFelis silvestris catus)の短い登場シーンをまとめます。
春の発情期に近所の飼い猫が活発に徘徊しているのでしょう。


シーン1:4/16・午後21:19・気温12℃(@0:04〜) 
監視カメラの起動が遅れ、右へ立ち去る猫の姿がちらっと写っただけでした。 
顔がしっかり撮れていませんが、尻尾と足先だけが黒い個体です。 
タヌキの巣穴にはまったく興味が無い(あるいは遠慮している)ようで、巣穴には立ち寄らず枯野を素通りしました。 


シーン2:4/22・午前5:10・気温6℃(@0:22〜)日の出時刻は午前4:51。 
6日後の早朝にも猫が登場しました。 
今回も監視カメラの起動が間に合わず、右端を立ち去る猫の尻尾がちらっと写っただけです。 
前回と同一個体かどうか、しっかり見分けられませんでした。

1/3倍速のスローモーションでリプレイ。 


つづく→

2025/04/03

春の休耕地で巣穴に出入りするホンドタヌキの家族【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年4月中旬〜下旬

シーン0:4/10・午後13:11・くもり(@0:00〜) 
明るい日中に撮れた現場の様子です。 
根雪が完全に消えた休耕地でホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)の巣穴を自動センサーカメラで見張っています。 
枯草に覆われた地面に巣穴が幾つも開いているのですが、タヌキ、アナグマ、キツネが三つ巴で営巣地を乗っ取ったり同居したりして、複雑な状況でした。 
タヌキの登場シーンをまとめます。 


シーン1:4/18・午後23:22・気温12℃(@0:03〜) 
深夜に右から来たタヌキが巣口Mの匂いを嗅いでから、その奥へと慎重に潜り込みました。 
その後は巣外に出て来ませんでした。 


シーン2:4/22・午後13:59・くもり(@0:31〜) 
昼間の様子です。 


シーン3:4/25・午後22:15・くもり・気温11℃(@0:34〜) 
晩遅くに、3頭のタヌキが営巣地に来ていました。 
タヌキの家族が出巣Mした瞬間を撮り損ねた直後なのかもしれません。 
そのうちの1頭が早々に左の暗闇へと立ち去ります。 
2頭目もその後を追って枯野を左へ横切りました。 
最後の3頭目は巣口L、Mfの匂いを順に嗅いでから引き返し、巣穴Mbの中に入りました。 
採餌に出かけるパートナーを見送ってから、独りで留守番するようです。 
この個体はお腹が空いていないのかな? 

もしかすると、留守番したのは出産したばかりの♀で、乳飲み子の世話をしないといけないのかもしれない、と想像しました。
だとすれば、採餌から戻った♂やヘルパーが♀に給餌するはずです。


【考察】
この巣穴に一時期住み着いていた疥癬キツネは姿を消し(死亡?)、アナグマもときどき通りかかるだけで巣穴に出入りするシーンは撮れていません。 
したがって、この営巣地は再びタヌキ一家のものになったようです。
しかし力づくで奪い取ったというようなシーンは記録されていません。
タヌキの個体識別ができていませんが、♀♂ペアと前年に産まれた子供(ヘルパー?)の3頭で暮らしているようです。
私としては何が観察できても嬉しいのですが、疥癬症の原因となるヒゼンダニが蔓延してタヌキにも感染するのではないかと心配していたので、疥癬キツネが居なくなってくれてホッとしました。

 つづく→

2025/04/01

溜め糞場でスギやエゾユズリハの枝葉に眼下腺マーキングするニホンカモシカ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年4月中旬 

シーン1:4/14・午前10:21・晴れ(@0:00〜) 
明るい時間帯にたまたま撮れた現場の状況です。 
里山の雑木林でニホンカモシカCapricornis crispus)の溜め糞場sr2を旧機種のトレイルカメラで見張っています。 


シーン2:4/16・午後20:54(@0:04〜) 
晩に手前から歩いて来たカモシカが、頭を下げて溜め糞の匂いを頻りに嗅いでいます。 
角が細いので、おそらく若い個体なのでしょう。 

そのまま溜め糞場sr2で脱糞するかと期待したものの、今回は便意を催さなかったようです。 

スギ落枝の青々とした葉や、奥に自生するエゾユズリハ灌木の枝葉に顔を擦り付けて眼下腺で縄張りをマーキングしました。 


つづく→

2025/03/31

春の休耕地で巣穴を見回るニホンアナグマ♂が謎の土掻き行動【トレイルカメラ:暗視映像】

 


2024年4月中旬 

シーン0:4/10・午後13:11・くもり(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の様子です。 
根雪が完全に溶けた休耕地を自動撮影カメラで見張っています。 
枯野の地面に巣穴が幾つも開いているのですが、タヌキ、アナグマ、キツネが三つ巴で営巣地を乗っ取ったり同居したりして、複雑な状況でした。 
ニホンアナグマ♂(Meles anakuma)の登場シーンをまとめます。 


シーン1:4/16・午後23:25・気温10℃(@0:03〜) 
深夜に、手前から真っ直ぐ奥に向かうアナグマの後ろ姿が写っていました。 
夜這いに来たニホンアナグマ♂と判明。 
巣口Mbに入りかけて匂いを嗅いでから、巣口Mbの地面に尻を何度も擦り付けて匂い付けのスクワットマーキングをしました。 
続けて、イヌのように後足で地面を掻きました。 

次は巣口Rに向かいました。 
匂いを嗅いでから後の行動が、残念ながらよく見えません。 
アナグマ♂は巣口Rでマーキングしているようにも見えますし、地面を掘って居るようにも見えます。 
1.5倍に拡大した上でリプレイ(@1:03〜)。 

遠くて監視カメラの赤外線が届かず、暗いのです。 
画像処理で強引に明るく加工しても、ノイズが多いです。
冬は積雪がレフ板の役割を果たしたおかげで、赤外線が遠くまで届いたのですが、残雪が溶けると赤外線が光量不足です。 



シーン2:4/20・午後21:06・気温10℃(@2:03〜) 
4日後の晩にも、夜這いアナグマ♂が左からノソノソ歩いて登場しました。 
通りすがりに巣口Lの匂いを嗅ぎました。 
次に巣口Mf、Mbの匂いを嗅ぐと、スクワットマーキングしてから巣口Rへ向かいます。 
巣口Rの近くでもスクワットマーキングしたようですが、遠くてよく見えません。 
最後は手前の二次林へ走り去りました。 
1.5倍に拡大した上でリプレイ(@2:55〜)。 

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 



【考察】 
アナグマ♂がスクワットマーキングの後に土を掻く行動は12日後にも見られたので、同一個体♂の癖なのかもしれません。(映像公開予定) 
イヌの場合は足裏に汗腺があり、肉球から分泌される匂いを地面に擦り付けることで、自分の存在を他の犬にアピールしています。
この行動は縄張りを主張するためのマーキングの一種です。
地面を掻いた痕跡をわざと残して視覚的にアピールする意味もあります。
一方、アナグマの足裏に汗腺や臭腺があるという情報は検索しても見つかりませんでした。
繁殖期(交尾期)に特有の、アナグマ♀にアピールするマーキング行動なのかもしれません。
アナグマが穴を掘るときには前足を使うので、後足で地面を掻く行動は初めて見ました。

この時期、休耕地の巣穴に住んでいる動物が誰なのか、はっきりしません。 
一時期住み着いていた疥癬キツネは姿を消し(死亡?)、アナグマ♂も巣穴に出入りするシーンは撮れていません。 
残るタヌキが本命ではないかと思います。 

トレイルカメラの保守作業で現地入りした際に、巣穴にそっと近づいてみたことがありました。(現場検証)
枯草に覆われた休耕地を歩き回ると、巣口付近の地面がふかふか(脆弱)で、浅いトンネルをズボッと踏み抜いてしまったような感触がありました。
私のせいで巣穴の一部が壊れてしまい、警戒した家主が近寄らなくなってしまったとしたら、申し訳ないです。

つづく→

2025/03/29

春の休耕地でタヌキの巣穴を迂回するホンドギツネ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年4月中旬

シーン1:4/10・午後13:11・くもり(@0:00〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の状況です。 
休耕地に積もっていた雪が完全に溶け、枯野の地面に巣穴が幾つも開いています。 
タヌキ、アナグマ、キツネが三つ巴で営巣地を乗っ取ったり同居したりして、複雑な状況でした。 


シーン2:4/12・午前0:22・気温7℃(@0:03〜) 
5日ぶりにホンドギツネVulpes vulpes japonica)が登場しました。 
尻尾がフサフサした健常個体です。 
深夜に右からやって来ると、巣口Mの手前で警戒して立ち止まり、右折して奥の暗闇へ立ち去りました。 

疥癬の症状で尻尾の毛が抜けて細く見える「細尾」のキツネをまったく見かけなくなりました。 
Perplexity AIに質問しても、疥癬に罹った野生動物が自然治癒することはないそうです。 
疥癬キツネの「細尾」は、死んでしまった可能性が高いです。 

つづく→

2025/03/28

死んだアナグマの営巣地が気になり昼も夜も訪れるイエネコ(キジトラ白足袋)【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2024年4月中旬〜下旬

シーン0:4/10・午後14:06・晴れ・気温30℃(@0:00〜) 
シーン0:4/10・午後14:26・晴れ・(@0:04〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の状況です。 
平地の二次林で、越冬中に死んだニホンアナグマMeles anakuma)の営巣地(セット)を2台のトレイルカメラで監視し続けています。 
春になって落葉樹の若葉が芽吹き始めました。 

この時期なぜか頻繁に出没するようになったイエネコFelis silvestris catus)の映像をまとめました。 


シーン1:4/14・午後20:58・気温15℃(@0:07〜) 
右から来た猫が巣口Rの横に座り込むと、キョロキョロと辺りを見回しています。 
監視カメラの存在にも気づいたようで、カメラ目線でしばらく凝視しました。 
巣口Rをちらっと見下ろしたものの、あまり興味を示しませんでした。 

暗視動画はモノクロですけど、この個体の体色模様はおそらくキジトラですね。 
足先だけ白く目立ち、まるで白足袋(または白い靴下)を履いているようです。 
この特徴があれば、個体識別ができそうです。 
この個体を「キジトラ白足袋」と名付けることにしました。 

近所の民家で飼われているイエネコが夜の散歩で遠征しに来たのでしょう。 
外見で性別を見分けられませんが、春はネコも交尾期ですから、雄猫♂が交尾相手の雌猫♀を探し求めているのかもしれません。 

やがて立ち上がると、手前に向かって立ち去りました。 


シーン2:4/16・午前3:05・気温8℃(@1:07〜) 
2日後の未明にも、同一個体と思われるキジトラ白足袋が現れました。 
巣口Rを見下ろして匂いを嗅いでから左の巣口Lへ向かいました。 
その動きに反応して、対面に設置した別のトレイルカメラが起動しました。 
巣口Lに顔を突っ込んで長々と匂いを嗅いだものの、巣内には侵入しませんでした。 


シーン3:4/16・午前3:05・気温7℃(@1:46〜) 
別アングルの監視カメラで撮れた映像です。 
左から来たキジトラ白足袋が巣口Lに顔を突っ込んで頻りに匂いを嗅いでいます。 
巣穴Lの奥で「いざりタヌキ」が餓死しているのではないかと私は疑っているのですが、その死臭をネコも嗅ぎつけたのかもしれません。 
あるいは、野ネズミが巣穴Lに住み着いていて、猫はそれを狩ろうと通い詰めているのかもしれません。 
その後も巣口Lに佇んで周囲を警戒しています。 


シーン4:4/16・午前3:06・(@2:46〜) 
左へ立ち去りました。 
足先が4本とも白いことがよく分かります。 


シーン5:4/16・午前3:06・(@2:54〜) 
続きが別アングルの監視カメラで撮れていました。 
巣口Rに生えたマルバゴマキ灌木の根元の匂いを嗅いでから、巣口Rを覗き込んでいます。 
その巣口Rをピョンと飛び越えると、右奥の林内に入って行きました。 

立ち止まって振り返ると、暗闇に猫の白い目がギラギラと光って見えます。 
夜行性動物の網膜の奥にあるタペータム層がトレイルカメラの赤外線を反射しているのです。 


シーン6:4/16・午後17:27・くもり・気温22℃(@3:33〜) 日の入り時刻は午後18:19。 
まだ明るい夕方に、キジトラ白足袋が左からやって来ました。 
自然光下で見て、体色の模様がしっかり確認できました。 

アクセストレンチから巣口Lに忍び寄ると、トンネルの奥を覗き込んでいます。 
中に入ろうとはせず、左へ戻って行きました。 


シーン7:4/16・午後17:27・くもり・気温23℃(@4:04〜) 
続きが別アングルの監視カメラで撮れていました。 
次は巣口Rに回り込んでから、奥を覗き込んでいます。 
その場で毛繕いを始めました。 

周囲を警戒してから右へ立ち去りかけたものの、広場の右端で座り込んで右を凝視しています。 
辺りで鳴き騒いでいるカラスを警戒しているのかもしれません。 


シーン8:4/17・午前5:04・気温10℃(@5:03〜)日の出時刻は午前4:58。 
日の出直後でもまだ暗いらしく、監視カメラが暗視モードで起動しました。 
右から来たキジトラ白足袋が巣口Lに忍び寄ると、その奥を覗き込んでいます。 

猫が立ち去る際に、キジ♂(Phasianus versicolor)が隣接する農地でケンケーン♪と鳴く大声が聞こえました。(@5:34〜) 


シーン9:4/17・午前5:04・気温10℃(@5:40〜) 
続きが別アングルの監視カメラで撮れていました。 
巣口Lを覗き込んで匂いを念入りに嗅いでいます。 
キジ♂が母衣打ちで縄張り宣言する鳴き声は(@6:08〜)。 
猫が野生のキジを獲物として狩ることはあるのでしょうか? 
しかし、このイエネコ個体はキジ♂の鳴く声を聞いても狩りモードに入るどころか、巣口L横の獣道に座り込んで左後足で痒い顔を掻きました。 


シーン10:4/19・午前5:12・雨天・気温8℃(@6:40〜)日の出時刻は午前4:55。 
2日後の小雨が降るまだ暗い早朝に、いつものキジトラ白足袋が現れました。 
今回は2つの巣口R、Lの横を素通りしました。 


シーン11:4/19・午前5:12・雨天・気温9℃(@6:56〜) 
続きが別アングルの監視カメラで撮れていました。 
巣口Lの点検をしないで、奥の獣道を右へ立ち去りました。 


シーン12:4/20・午後12:50・晴れ・気温28℃(@7:22〜) 
翌日の昼下がりにも、キジトラ白足袋が参上。 
忍び足で右に立ち去りかけたものの、画面の右端に座り込みました。 
やがてその場にゴロンと横臥して、自分の足を舐めました(毛繕い)。 
アナグマの旧営巣地で猫がこれほどリラックスして長居するということは、この時期は誰も住んでいないのでしょう。 


シーン13:4/20・午後12:52・晴れ・気温29℃(@8:15〜) 
右端に居座っていたキジトラ白足袋がようやく左下手前に立ち去る姿が写っていました。 


シーン14:4/21・午前10:35・くもり・気温24℃(@8:42〜) 
翌日も昼前に登場。 
獣道を右から来たらしく巣口Lの横を素通りして左へ向かいます。


シーン15:4/21・午前10:35・くもり・気温22℃(@8:49〜) 
続きが別アングルの監視カメラで撮れていました。 
巣口Rを跨いで右へ向かうと、広場の右端に座り込んで右をじっと見据えています。 
近くの植林地で伐採作業をするチェーンソーの騒音が響き渡っているので、猫は警戒しているようです。 
最後にようやく立ち上がって右へ歩き出しました。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。


【考察】
同一個体のイエネコが死んだアナグマの旧営巣地に昼も夜も頻繁に現れるようになりました。
春は猫の交尾期でもありますから、♀を探し求める雄猫♂なのかもしれません。
あるいは野ネズミなどの獲物を狩ろうと探索しているのでしょうか。

猫は2つの巣穴のうち巣口Lに興味を示し、顔を突っ込んで頻りに匂いを嗅いでいます。
巣穴Lの奥深くで下半身の麻痺した「いざりタヌキ」が餓死したのではないかと私は疑っているのですが、その死臭をネコも嗅ぎつけたのかもしれません。
しかし猫が巣穴Lに侵入することは一度もありませんでした。
イエネコは肉食獣ですが、一般的に自分で狩った新鮮な獲物しか食べず、よほど飢えていない限り死骸の腐肉を食べることはありません。

しかし後半になると、猫は巣口への興味を失ったようで、匂いを嗅いだりしないで素通りするようになりました。

キジトラ白足袋は営巣地の端に座り込んで、のんびり長居するようになりました。
アナグマの旧営巣地で猫がこれほどリラックスして長居するということは、この時期は誰も住んでいないのでしょう。 
アナグマの死後にタヌキの♀♂ペアがこの巣穴を乗っ取るかに見えたのですが、結局は住み着かなかったようです。
(巣穴が腐乱死体で汚染されて事故物件になったから忌避した?)





2025/03/26

死んだアナグマの営巣地に夜な夜な出没するホンドタヌキの家族【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年4月中旬 

シーン0:4/10・午後14:06・晴れ・気温30℃(@0:00〜) 
シーン0:4/10・午後14:26・晴れ(@0:04〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の様子です。 
ニホンアナグマの死後も営巣地(セット)を2台の自動撮影カメラで監視し続けています。 
ホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の登場シーンをまとめました。 
死んだアナグマの巣穴を一時期はタヌキの♀♂ペアが乗っ取ったように見えたのですが、そんな単純な話ではありませんでした。 


シーン1:4/11・午後22:41・気温7℃(@0:07〜) 
おそらく手前から来たと思われるタヌキが、晩遅くに狭い巣口Lに注意深く潜り込みました。 
尻尾の黒斑に注目 。


シーン2:4/11・午後23:53・気温6℃(@0:07〜) 
監視カメラの起動が遅れましたが、約1時間10分後におそらく同一個体のタヌキが巣穴Lから外に出てきたようです。 
獣道を右上奥へ立ち去りました。 
 尻尾の黒斑が同じなら同一個体。 
巣穴Lの奥には、下半身の麻痺が進行したいざりタヌキが餓死しているのではないかと疑っているのですが、その死臭を嗅ぎつけたタヌキが死骸を食べた(共食い)可能性も考えられます。 


シーン3:4/14・午前3:37・気温4℃(@1:16〜) 
3日後の未明に手前から来たらしいタヌキが、巣口Lに座り込み、左後足で痒い喉をボリボリ掻いていました。 
巣口Lを見下ろしながら、か細い声でクゥーン♪と甲高く鳴きました。(@1:44〜) 
少し左に移動してから、また林床に座って毛繕いしています。 
だいぶリラックスした様子に見えます。 
なんとなく、巣L内のパートナーを案じているように見える。 


シーン4:4/15・午後21:47・気温13℃(@2:16〜) 
翌日の晩にはタヌキの♀♂ペアが現れました。 
左から来た先行個体aが巣口Lの匂いを嗅いでから、ゆっくり入巣L。 
「頭隠して尻隠さず」の状態になり、尻尾の先端だけが巣口Lに覗いています。 
そこへ左から後続個体bが登場。 
タヌキaが慌てて後退しながら巣口Lから外に出てきました。 
ペアのタヌキabが巣口Lで顔を見合わせると、後続個体bは嬉しそうに尻尾を左右にパタパタ振りました。 
イヌでは別に珍しくありませんけど、タヌキで尻尾による感情表現を見たのは初めてかもしれません。 
尻尾の中央部に滴状の黒斑▼ 

次はタヌキbが巣穴Lを内見しました。 
その間、先行個体aは獣道を右上奥へ立ち去りました。 
巣穴Lから出たタヌキbもパートナーaの後を追って行くところで、1分間の録画が終了しました。 

出産育児に備えて営巣地を探し歩いているタヌキのペアの♂が♀に巣穴Lを紹介したのに、気に入ってもらえなかったのかな?と勝手な妄想をしてみました。 


シーン5:4/15・午後21:47・気温13℃(@3:16〜) 
別アングルからも同じシーンが撮れていました。 
右から登場した後続個体bは、巣口Rの匂いを嗅いでから左へ向かい、巣口Lで先行個体aと合流しました。 
尻尾の黒斑が特徴的で、これに注目すれば私にも個体識別ができるかもしれません。 


シーン6:4/15・午後21:48(@4:16〜) 
1頭のタヌキがセットの左下手前に座り込んでパートナーを待っている間、右奥の獣道の暗闇でタヌキの白い目が光っています。 
しばらくすると、後続個体が左から登場し、巣穴Lに顔を突っ込んで匂いを嗅ぎました。 
2頭の尻尾の黒斑の違いに注目。 

出巣Lして獣道を立ち去る際に、細いマルバゴマギ灌木の根元に小便をかけてマーキングしました。 
このとき左後脚を持ち上げたので、♂と判明。(@5:10〜) 

少なくとも3頭のタヌキが登場したことになります。 


シーン7:4/15・午後21:48(@4:16〜) 
2頭のタヌキが相次いで巣口Lから左へ立ち去る様子が別アングルの監視カメラでも撮れていました。 


シーン8:4/19・午後21:50・小雨・気温9℃(@5:54〜) 
次にタヌキが写ったのは4日後の晩でした。 
左から来たタヌキの背中に付着しているのは、桜の花びらでしょうか? 

巣口Lに頭を突っ込んでから、獣道を右上奥へノソノソ歩いて行きました。 
途中で立ち止まって振り返ったので、赤外線を反射して白く光る眼が暗闇で見えました。 


シーン9:4/19・午後21:50・小雨・気温10℃(@6:31〜) 
同じシーンが別アングルからも撮れていました。 


シーン10:4/19・午後21:53・小雨(@6:58〜) 
監視カメラの起動が遅れました。 
出巣L直後のタヌキなのか、それとも手前から来て巣口Lを通り過ぎたのか、分かりません。 
狭い巣穴Lから外に出てきたのなら、直後に身震いして毛皮の土を振り落とす気がします。 

巣口Lで座って、自分の背中を甘噛みしました。 
獣道を右上奥へ向かい、待ち構えていた先行個体2頭(♀♂ペア?)と合流しました。(@7:11〜) 
しばらく3頭で仲良く相互毛繕いしてから、2頭が次々と右上奥へ立ち去りました。 
この3頭のタヌキは家族なのでしょう。


シーン11:4/20・午前0:04・気温9℃(@7:22〜) 
日付が変わった深夜に、左から来たタヌキが獣道を右上奥へ通り過ぎました。 
途中で巣口Lの横でちょっと立ち止まっても、見下ろしただけで素通りしました。 


シーン12:4/20・午後22:20・気温8℃(@7:52〜) 
同じ日の晩に右から来たタヌキが、巣口Lの匂いを念入りに嗅ぎ、右へ立ち去りました。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
タヌキの♀♂ペアが採餌のために一緒に外出するのは知っていましたが、3頭が行動を共にすることがある、というのは個人的に新しい発見です。
おそらく親子なのでしょう。

タヌキたちが興味を示して何度も匂いを嗅いだり潜り込んだりするのは、決まって巣穴Lの方でした。
タヌキの個体識別がしっかりできていないのが問題で、解釈に悩みます。
初めはてっきり、巣穴Lにタヌキの♀が籠もって出産するのかと思い込んでいました。
♂やヘルパーが夜な夜な巣穴Lに通い、餌を吐き戻して巣内の♀に給餌している可能性なども考えたりしました。 
しかし定点観察を続けても、この巣穴でタヌキの幼獣が産まれた形跡はありませんでした。

後になって、巣穴Lの奥には餓死した「いざりタヌキ」の腐乱した死骸が転がっているのではないか?と疑うようになりました。
タヌキの♀♂ペアがここで営巣しなくなったのは、腐乱死体のせいで巣内の衛生環境が最悪になったからだ、と説明が付きます。
死臭が気になって、通りかかる度にタヌキは巣口Lの匂いを嗅いでいるのでしょう。
たまに巣内に侵入して長居しているタヌキは、死骸を食べている(共食い)のかもしれません。
私の推測(想像)でしかないので、巣穴の奥深くを調べられるファイバースコープカメラが欲しくなります。 


2025/03/23

早春の雨夜にニホンアナグマ♂が死んだアナグマの営巣地で♀を探索【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年4月上旬・午前1:05頃・気温13℃ 

越冬中に死んだニホンアナグマMeles anakuma)の営巣地(セット)がある二次林に今季初の夜這い♂がやって来ました。 
アナグマは普段、成獣の♀と♂は別々に暮らしています。
アナグマの交尾期は春で、近隣の♂たちが♀の巣穴へ夜這いに来て交尾を試みるのです。
♀が発情するずっと前の早春から♂は近隣を精力的に歩き回り、♀の住む巣穴を探り当てると、巡回するようになります。 



雨夜に獣道を右から来たらしいアナグマ♂は、通りすがりに立ち止まって巣口Lを見下ろしています。 
アクセストレンチを辿って慎重に匂いを嗅ぎながら巣口Lに近づきました。 
しかし、生きたアナグマ♀の巣穴ではないと判断したようで、獣道を左に走り去りました。 
むしろ、最近ここに住み着いたタヌキの匂いを嗅ぎ取ったのかもしれません。 
(交通事故に遭って?)下半身の麻痺した「いざりタヌキ」が巣穴Lの奥で餓死したのではないか?と私は疑っていて、アナグマ♂はその死臭を嗅ぎ取ったのかもしれません。 

上半身の筋肉が隆々としていることと、顔つき(鼻面が寸詰まり)から、このアナグマ個体は♂と分かります。 
この巣穴で越冬していたアナグマ個体とは明らかに違います。 
たとえ別個体でも、このトレイルカメラに生きたアナグマが写るとホッとします。
私の喪失感(アナグマ・ロス)も少し解消されました。 
監視を打ち切ろうかと迷っていたのですが、次のアナグマが住み着いてくれるまで、トレイルカメラによる定点観察を続けることにします。
アナグマの新しい営巣地(セット)を他所で見つけたら、そちらの観察に切り替えるかもしれません。



2025/03/18

ニホンカモシカの溜め糞場を通り過ぎる早春のニホンイノシシ♀【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2024年4月上旬・午前1:10頃 

里山の雑木林でニホンカモシカCapricornis crispus)の溜め糞場sr2を旧機種のトレイルカメラで見張っています。 
画面の奥から手前に向かって斜面が登っていますが、画面中央に残された溜め糞の辺りは平坦になっています。 

深夜に1頭のニホンイノシシ♀(Sus scrofa leucomystax)が画面の奥から手前に向かって獣道を歩いて来ました。 
鼻面が土で汚れて真っ黒です。 
カモシカの溜め糞の匂いを通りすがりに嗅いだものの、食糞することはありませんでした。 

牙が見えないので、♀だと思います。 
監視カメラが見下ろすアングルなので、腹面に乳首を確認できませんでした。 

落枝をまたいで手前の斜面を登ったようです。 

4月にイノシシが撮れたのも、カモシカの溜め糞場でイノシシが撮れたのも今回が初めてです。 
今季は記録的な暖冬でしたが、雪国でもイノシシは無事に冬を越せたようです。 
冬の雪山(積雪期)に近くの林道を掘り返して採食していたのは、この個体かもしれません。 


つづく→

2025/03/16

早春の山林でニホンカモシカの母子が溜め糞場を通過【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年4月上旬・午後18:45頃・日の入り時刻は午後18:09。 

里山の雑木林にあるニホンカモシカCapricornis crispus)の溜め糞場sr2を自動撮影カメラで見張っています。 
春になって雪解けすると、林床に新たな糞塊が出現しました。 
溜め糞場と言ってもカモシカは必ずしも一箇所で集中的に排便するのではなく、ある程度の広がりをもった範囲のあちこちに分散して糞塊が残されていました。 
そこで、監視カメラの位置を少し変更してみました。 
本当は複数のトレイルカメラを別アングルで設置して溜め糞場sr2の全体を同時に監視したいところですが、限られた台数の機材でやりくりしているので、仕方がありません。 

ここは山腹の傾斜が平らになった地点で、ちょっとした広場のようになっています。 
(夏になると落葉樹や下生えの葉が鬱蒼と生い茂った獣道になります。) 

日没後の晩に、カモシカの母子が現れました。 
左右に分かれて各自が林床の匂いを嗅ぎ回っています。 
左の個体が成獣♀、右の個体が角の短い幼獣でした。 
 画面中央の溜め糞には近寄らず、少し離れた位置から匂いを嗅いだだけで通り過ぎました。 
倒木をまたいで手前の斜面を登ってきます。 



2025/03/15

死んだアナグマの旧営巣地を早春の夜に独りでうろつくホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年3月下旬 

平地の二次林で死んだニホンアナグマの旧営巣地(セット)に夜な夜な現れる健常タヌキの動向をまとめました。 

シーン1:3/29・午後19:43(@0:00〜) 
早春の林床に横たわっていたニホンアナグマMeles anakuma)の死骸が ホンドタヌキNyctereutes viverrinus)に食べられ持ち去られた後も、監視カメラで見張っています。 
歩行が正常なタヌキが晩に画角を斜めに横切りました。 


シーン2:3/29・午後20:52・気温5℃(@0:11〜) 
死んだアナグマの営巣地(セット)にタヌキの健常個体が現れました。 
巣穴Rへは立ち寄らず、奥の二次林内に入ると餌を探してうろついています。 


シーン3:3/30・午前3:40・小雨・気温4℃(@0:43〜) 
日付が変わった未明に監視カメラが起動すると、夜霧がうっすらと立ち込めていました。 
タヌキの健常個体が慎重に左へ向かっています。 


シーン3:3/30・午前3:49・降雪・気温4℃(@1:09〜) 
軽い吹雪になりました。 
健常タヌキが獣道を左から右へゆっくり立ち去りました。 


シーン4:3/30・午前3:53・降雪・気温5℃(@1:33〜) 
右から来たタヌキが巣口Lの横を通って左へ向かいます。 


シーン5:3/31・午前2:34・降雪・気温5℃(@1:45〜) 
翌日も小雪がちらつく深夜に健常タヌキが登場しました。 
巣口Lの匂いを嗅いだだけで中には入らず、左に立ち去りました。

このとき巣穴Lの中には下半身が麻痺した「いざりタヌキ」が居るのではないか?と私は推測しているのですが(願望)、その跛行個体と挨拶したのかな? 


シーン6:3/31・午後19:59・気温5℃(@2:08〜) 
晩に健常個体が獣道から来て巣口Lの匂いを嗅ぎ回っています。 
巣口Lに顔を突っ込んだものの、中には入らず、手前に立ち去りました。 


シーン7:3/31・午後20:00・降雪・気温5℃(@2:52〜) 
別アングルに設置した監視カメラで続きが撮れていました。 
健常タヌキが今度は巣口Rの匂いを嗅いでから、右下へ立ち去りました。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 




2025/03/14

早春の休耕地にある営巣地に現れスクワットーマーキングするニホンアナグマ♂【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年4月上旬

シーン0:3/27・午後15:47・晴れ・気温26℃(@0:00〜) 
休耕地にあるホンドタヌキの営巣地を自動撮影カメラで見張っています。 
最近では疥癬に罹ったホンドギツネが巣穴の一部を乗っ取ったようです。 
残雪がほとんど溶けて、枯れ草に覆われた原っぱが露出しました。 


シーン1:4/2・午前2:52・小雪?・気温1℃(@0:04〜) 
小雪がちらつく深夜に、左から久しぶり(1ヶ月ぶり)にニホンアナグマ♂(Meles anakuma)が現れ、巣口Mfの匂いを念入りに嗅いでいました。 
体型や顔つきから♂のアナグマだと分かります。 
その後は地面に尻を擦り付けるスクワットーマーキングを繰り返しながら、右に前進します。
匂い付けして縄張り宣言しているのです。 

春の繁殖期(交尾期)に備えて、アナグマの夜這い♂が早くも♀の巣穴を探しに来たようです。 

寒の戻りで小雪がちらついている(軽い吹雪)と思ったのですが、早春に咲くスギなど樹木の風媒花から花粉が夜も飛散している可能性もありますかね?
(現場の近くにスギ防風林があります。)
雪だとしても、地上にしっかり積もることはありませんでした。 

関連記事(同所同時期の撮影)▶ 春風で飛散するスギの花粉【トレイルカメラ】風媒花


シーン2:4/2・午前2:56(@1:04〜) 
3分半後に監視カメラが再び起動すると、アナグマ♂は巣口Rの匂いを嗅いでいました。 
枯草に覆われた地面のあちこちでスクワットーマーキングしながら手前の二次林へ向かってきます。 


【考察】 
近くの二次林にあるセット(営巣地)で越冬(冬眠)していたアナグマが死んでしまい、気落ちしていたのですが(アナグマ・ロス)、無事に春まで生き残った個体もいることが分かって安心しました。 
まさに自然淘汰の結果だと考えるしかありません。


2025/03/13

倒木が散乱するスギ防風林で早春に縄張り争いするホンドタヌキの群れ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年3月下旬

シーン0:3/19・午後14:06・晴れ(@0:00〜) 
明るい日中にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 
多数の風倒木が散乱している平地のスギ防風林で、根返りスギの根元に掘られた「根曲がり巣穴a」をトレイルカメラで監視しています。 
春の繁殖期に何か野生動物が住み着いてくれるでしょうか? 
林床にまだ少しだけ残雪があります。 


シーン1:3/25・午前1:36(@0:04〜) 
深夜に奥の真っ暗なスギ林の中から野生動物2頭が現れました。
その目が爛々と白く光り、カメラの方を向いています。 
左手前の獣道から別個体のホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が偵察に行くと喧嘩になり、激しい追いかけっこが始まりました。 
唸り声やワンッ♪と軽く吠える声が聞こえます。 


シーン2:3/25・午前1:38(@0:36〜) 
2分後に画面左の獣道をタヌキが右奥に向かって回り込んで行きました。 
闇夜の林内で白く光る眼が動いています。 
しばらくすると、右下から別個体が登場。 
右から回り込んで奥へ立ち去りました。 

別アングルで設置した監視カメラにはなぜか今回の騒動が何も写っていませんでした。 



※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


【考察】
幼獣同士の追いかけっこ遊びならともかく、タヌキの成獣同士でこんな激しい争いを見るのは初めてです。 
もしかすると、この辺りは隣接する縄張りの境界で、紛争地帯なのかもしれません。
根曲がり巣穴aを巡る争いとは考えにくいので、繁殖期に特有の発情した♀を巡る♂同士の争いなのでしょうか? 
( 発情期でタヌキが荒ぶっている?)



つづく→

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