2024年8月下旬・午後12:30頃・気温32℃
破風板に営巣した(引っ越してきた)モンスズメバチ(Vespa crabro flavofasciata)のコロニーを定点観察しようと、暑い昼下がりに来てみました。
巣の周囲では多数の蜂が飛び回り、巣に出入りしていました。
営巣地に白昼堂々近づく私に対して警戒していたのかもしれませんが、大顎をカチカチ鳴らして警告したり私に攻撃してきたりする個体はいませんでした。
カメラで巣口にズームインしてみると、数匹(4〜6匹)のワーカー♀が巣口の縁に陣取って外向きに並び、各自がその場で猛烈に羽ばたき続けていました。
これは、暑い夏に巣内の温度を冷やすための扇風行動で、気温が30℃以上になると発動します。
私が立って撮影した地点の気温を測ると、32℃でした。
「レーザーポインタ付きの非接触式赤外線放射温度計」を持ってくるのを忘れたので、モンスズメバチの巣口の温度を測ることはできませんでした。
気温が高くなり過ぎると育房内の幼虫や蛹が正常に発生しなくなるので、巣内に外気を送風して冷やしているのです。
扇風行動だけでは対処できないほどの酷暑になると、水を飲んできたワーカー♀が巣内で吐き戻して湿らせ、気化熱で効果的に冷却するのだそうです。
身繕いしながら扇風している個体もいます。
他の外役ワーカー♀たちは続々と巣から飛び去ったり、帰巣したりしています。
240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:01〜)
扇風行動の羽ばたきがスーパースローにするとよく見えるようになりました。
帰巣する♀は獲物の肉団子や巣材のパルプを抱えておらず、空荷でした。
もしかすると、外で水を飲んできて、巣を冷やすために運んできたのかもしれません。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
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