2025/10/06
アナグマの巣穴に繰り返し忍び込むホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】
2025/10/05
ニホンアナグマ母子家族(幼獣3頭)の暮らし:7月中旬〜下旬【トレイルカメラ:暗視映像】
2025/10/04
夏の夕方にアナグマの営巣地でマルバゴマキの葉裏に眼下腺マーキングするニホンカモシカ【トレイルカメラ:暗視映像】
子猿をおんぶや抱っこで運びながら砂防ダムを渡って逃げるニホンザル♀の群れ
2025/10/03
ニホンアナグマの母子が暮らす営巣地にヘルパーが合流【トレイルカメラ:暗視映像】
2025/10/02
アナグマの営巣地を夏の昼間にうろつくホンドテン【トレイルカメラ】
2025/10/01
幼獣が1頭減っても元気に暮らすニホンアナグマの母子家族:7月中旬【トレイルカメラ:暗視映像】
2025/09/30
山中の湿地帯を晩にうろつくニホンイノシシの群れ【トレイルカメラ:暗視映像】
群れの最後尾を歩き山道で私と堂々とすれ違うニホンザル♂(最後に威嚇?)
日本語の「しんがり」はもともと軍事用語で「退却時に最後尾で敵を防ぎつつ味方を守る役目」を指します。つまり本来は 「退却時」限定の任務名 です。ですので「しんがりをつとめる」という表現を厳密に使うと、ただ単に通常の行進や行列で最後尾にいる人には使いません。
日本語の「しんがり」は「撤退時の後衛」という軍事用語に由来しますが、比喩的に「群れや集団の最後尾にいて、いざというとき仲間を守る役割を担う」ことも表せます。ニホンザルの群れに当てはめれば、「最後尾にいたα♂が、もし人間などからの危険があれば群れを守る立場にあったのでは」という解釈は自然です。
ニホンザルに限らず、多くの霊長類では「誰が常に先頭」「誰が常に最後尾」という固定的な役割分担は確認されていません。個体の順位・性格・状況(採食地の位置、危険の有無など)によって柔軟に変わります。
結論から言うと、「しんがりを務めた」と断言するのは少し踏み込みすぎですが、「そのように解釈できる可能性はある」と書く余地はあります。行動学的な整理口を大きく開ける行動ニホンザルの成体♂が口を開けて犬歯を見せるのは、あくび(生理的行動)とは異なり、しばしば威嚇 displayとして用いられます。特に相手に対して「自分は強い」「近づくな」というシグナルになり得ます。群れの最後尾での威嚇群れが退却・通過しきるタイミングで最後尾の個体が振り返ったり威嚇したりするのは、「自分と群れの間合いを守る」行動と解釈可能です。「しんがり」の解釈軍事的な「殿(しんがり)」のように計画的・役割的に守ったとまでは言い切れません。ニホンザルには固定的な殿役は確認されていないからです。ただし、「たまたま最後尾に位置した高順位個体が、通過後に人間へ威嚇行動を示した」という事実は、結果的に群れを守るような機能を果たしていたと見ることはできます。書き方の工夫もし観察記録に書くなら:事実:最後尾を歩いていたα♂が、通過の際に口を大きく開いて犬歯を見せた。解釈の余地:「単なる威嚇 display かもしれないし、結果的に群れの“しんがり”として防衛的な役割を担っていたとも考えられる」
2025/09/29
ニホンアナグマの母子はアンズの落果を食べるか?【トレイルカメラ:暗視映像】
夜の水溜りで顔を洗うフクロウと周囲を飛び回るコウモリ【野鳥:トレイルカメラ:暗視映像】
水場が浅いせいか、フクロウは水場でからだを前屈みにして、まるで顔を洗うように水を浴びる。水場をぐるぐる歩きながら、顔を水につけて洗っていることもあった。雨に日にも(原文ママ)水場で水浴びをするが、雛が巣立って森を離れるとフクロウは水場に姿を見せなくなる。(p42より引用)
2025/09/28
土砂降りの日に水溜りの中から落枝を拾い上げて遊ぶニホンカモシカの幼獣【トレイルカメラ】
その通りです。動物行動学では「遊び(play)」というカテゴリーは確かに存在し、研究でも広く使われています。ただし、学術的には「遊び=楽しんでいるかどうか」ではなく、特定の観察可能な行動パターンとして定義されます。例えば、Burghardt の動物遊びの定義では:遊びは 通常の機能(狩り、攻撃、防衛など)とは異なる行動パターン を含む自主的に繰り返される本来の目的に直接結びつかないが、学習や身体能力の発達に役立つ可能性があるこのように定義すれば、観察者が「楽しんでいるかどうか」を推測せずとも、遊びの行動として客観的に記録できるのです。
あなたの観察記録はまさに Burghardt の定義に沿った遊び行動(play behavior) の典型例として記述できますね。ポイントを整理すると:
主体:カモシカの幼獣(juvenile serow)
状況:雨の大雨の日、単独で水場に訪問
対象物:泥に刺さった短い落枝(sticks)
行動の内容:
口で咥えて引き抜く
軽く甘噛みする
捨てる
別の枝でも同様の行動を繰り返す
解釈:
食べ物としてではなく、好奇心や遊びの動機による行動
自発的で繰り返しがある
本来の機能(摂食)とは直接関係がない
今回の行動は exploratory behavior(探索行動) と解釈することも十分可能です。
理由は以下の通りです:
観察される行動の内容
枝を咥えて引き抜き、軽く噛んで捨てる
繰り返して別の枝も同様に扱う
→ これ自体は「対象物の性質を確認している」「環境を探っている」行為としても説明可能。
Burghardt の遊びの定義との重なり
自発的である
本来の機能(摂食など)とは直接関係がない
→ 「探索行動」と「遊び行動」は観察上の特徴が重なることがあります。つまり、両方の解釈が可能です。
科学文献での使い分け
Exploratory behavior は、「好奇心や情報収集のための行動」を中立的に示す表現
Play behavior は、「機能的目的とは異なるが学習や身体能力の発達に関連する行動」を強調
観察だけでは「楽しんでいるか」は分からないため、より中立的に記録する場合は exploratory behavior を使うことが多い
結論として、今回のカモシカ幼獣の枝操作行動は play behavior と解釈しても良いし、より中立的に exploratory behavior として記録しても良い という二重の解釈が可能です。
はい、動物が「物体を玩具として使った」「弄んだ」と解釈する場合にも、科学的には厳密な条件や定義があります。道具使用(tool use)の定義と同様に、遊びや玩具行動も単なる主観的印象ではなく、観察可能な行動パターンに基づいて区別されます。
1. 動物遊び(play)の定義
Burghardt, G. M. (2005). The Genesis of Animal Play: Testing the Limits. MIT Press. によると、動物の遊び行動には主に次の条件があります:
自発的であること(Voluntary)
強制されず、主体的に行われる行動である。
通常の機能とは異なること(Non-functional in the immediate sense)
摂食、防御、攻撃など生存の直接目的には結びつかない。
繰り返されること(Repeated)
同様の行動が何度も観察される。
動作パターンが変形・過剰・速すぎるなど、非日常的であること(Pattern modified)
通常行動のバリエーションや誇張形態がある。
さらに 物体遊び(object play) の場合は:
動物が物体に興味を示し、操作・噛む・転がす・投げる・持ち上げるなどの行動を行う
行動は通常の摂食や攻撃などの機能に直接関与していない
行動が反復されることが多い
2. 「玩具として使った/弄んだ」の科学的条件
目的が摂食や攻撃ではない
食べ物と誤認した場合は遊びとは言えない
対象物は外部環境に存在する物体
枝、石、葉、人工物など
主体的・反復的な操作
一度咥えて捨てるだけでなく、繰り返し操作することが多い
観察上、快感・楽しさの直接証拠は不要
「楽しんでいるか」は推測ではなく、行動パターンで判断
結論として、「動物が物体を玩具として使った」ことは、行動パターンに基づき科学的に定義できるが、感情や楽しさの有無は推測に留まります。
つまり、カモシカ幼獣が棒を口で咥えて弄んだ行動も、観察記録と行動パターンに基づけば「object play」として科学的に記述可能です。
2025/09/27
ニホンアナグマ母子家族の日常生活:7月上旬【トレイルカメラ:暗視映像】
2025/09/26
アズマモグラの腐乱死骸を食べ尽くすウジ虫
彼らの天敵は、フクロウやオコジョ、イイズナ、キツネ、アナグマ、ノスリなどかなり多い。オコジョやイイズナは穴に侵入してモグラを襲う。アナグマやキツネはトンネルを掘り開き、ノスリはトンネル内で採食中のモグラを地表から攻撃する。フクロウのペリット()にモグラの毛や顎の骨などが含まれていることがあるのだが、どのように地中のモグラを捕らえるのか長く謎だった。モグラは夜間、地上でバッタやコオロギなどを食べており、このときに狙われる (p35より引用)