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2025/03/22

ホンドギツネが何度も繰り返し覗き込む巣穴の奥には死骸が埋まっている?【トレイルカメラ】

 



2024年4月上旬 

平地の二次林で、死んだニホンアナグマの旧営巣地(セット)を自動撮影カメラで監視し続けています。 
早春に登場したホンドギツネVulpes vulpes japonica)のシーンをまとめました。 


シーン1:4/7・午前8:11・晴れ・気温18℃(@0:00〜) 
(朝日を直接浴びてカメラが熱せられ、実際の気温よりも高く表示されています。) 
尻尾の毛並みが立派な個体(疥癬に感染していない健常個体フサ尾)が手前から来たようです。 
冬毛から夏毛に生え変わり始まる時期らしいのですが、キツネ観察歴の浅い私にはまだ見分けられません。 
ホンドギツネは及び腰で巣口Lを頻りに覗き込んだものの、巣穴Lの中には入らず、左に立ち去りました。 


シーン2:4/7・午前8:11・晴れ・気温14℃(@0:40〜) 
別アングルで設置した監視カメラで続きが撮れていました。 
(このカメラは朝日に背を向けて設置したので、こちらの気温データが正しいはずです。) 
キツネは隣の巣口Rにも興味を示したものの、タヌキの強い匂いがするのか、遠慮して中には入りませんでした。 
タヌキの縄張り宣言に対抗して周囲に排尿マーキングすることもなく、右に立ち去りました。 


シーン3:4/7・午後16:51・晴れ・気温24℃(@1:08〜) 
8時間40分後の夕方に、同一個体らしきキツネが再び現れました。 
左から来てアクセストレンチから巣口Lを見下ろしながら、匂いを嗅いでいます。 
獣道を右上奥へ立ち去りました。 
足音を立てないように、慎重な足取りでした(忍び足)。 


【考察】 
キツネが昼間に現れたのは珍しい気がします。 
1年前も営巣地を探索するキツネがアナグマの営巣地(セット)に来ていました。 
関連記事(同所で1年前の撮影)▶  
登場時刻はほとんど薄明薄暮でした。 しかし、明るい昼間は監視カメラを節電のためにスリープさせているので、もしキツネが来ていても記録されません。 実際は日中もキツネが通ってきている可能性があります。(基本的に夜行性だと思うのですが…。) 


下半身の麻痺した「いざりタヌキ」が巣穴Lの奥で餓死しているのではないか?と私は疑っています。 
(しかし発掘しない限り、死骸の有無を私には確かめようがありません。)
その死臭をキツネが嗅ぎつけたのでしょうか? 
キツネは新鮮な死骸なら食べるらしいのですが、腐敗の進んだ死骸を忌避するのだそうです。
キツネは繁殖期に備えて、自分の営巣地に適した巣穴を探しているのかもしれません。
しかし、アナグマとタヌキが続けざまに死んだ曰く付きの事故物件の巣穴はキツネも嫌でしょう。



夏なら巣口Lでキイロコウカアブやハエの群れがブンブン飛び回っているはずですが、撮影日はまだ気温の低い早春なので、ハエも来ていません。 


つづく→

2025/03/20

下半身を麻痺したホンドタヌキが巣口で日光浴しながら死を待つ間、その様子をハシブトガラスが偵察【野鳥:トレイルカメラ】

 



2024年4月上旬 

死んだニホンアナグマMeles anakuma)の旧営巣地(セット)をホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)が乗っ取ったようなので、引き続きトレイルカメラで見張っています。 


シーン1:4/1・午前11:27・晴れ・気温21℃(@0:00〜) 
(交通事故が原因で?)麻痺した下半身を引きずって歩く「いざりタヌキ」がいつの間にか現れました。 
どこから来たのか不明ですが、平地の二次林にある獣道から巣口Lに向かっているようです。 
動きが緩慢過ぎて、トレイルカメラのセンサーが検知しにくいのかもしれません。 


シーン2:4/1・午前11:54・晴れ・気温20℃(@1:00〜) 
約26分後、いざりタヌキは巣口Lの窪みにすっぽりと丸まるように収まっていました。 
動きが乏しいので、5倍速の早回し映像でお届けします。 
ときどき周囲をキョロキョロ見回しているので、昼寝している訳ではありません。 


シーン3:4/1・午後12:09・晴れ・気温19℃(@1:16〜) 
シーン4:4/1・午後12:16・晴れ・気温20℃(@1:28〜) 
強い春風が吹いているものの、よく晴れた昼下がりなので、日光浴しているようです。 


シーン5:4/1・午後12:24・晴れ・気温23℃(@1:40〜) 
もう一つの巣口Rの近くに1羽のハシブトガラスCorvus macrorhynchos)が来ていました。 
何か細長いものを嘴で地面から摘み上げました。 
しかし、どうも真剣な採食行動や巣材集めをしているようには見えません。 
採食のふりをしているだけの偵察行動で、いざりタヌキが死ぬのを虎視眈々と待っているようです。 
「いざりタヌキ」が日光浴をしている巣口Lにハシブトガラスは近寄りませんでした。 


シーン6:4/1・午後12:26・晴れ・気温25℃(@2:40〜) 
約1分後、ハシブトガラスは居なくなっていました。 
林床に落ちた影を見ると(赤丸)、巣口Lを見下ろす樹上にカラスが止まって、「いざりタヌキ」の様子を見張ってました。 
カラスが飛び去ると、その飛影が林床を横切ります。

「いざりタヌキ」は飢えているはずですが、視力は正常なようで周囲を警戒しています。 


シーン6:4/1・午後12:26・晴れ・気温25℃(@3:07〜)
シーン7:4/1・午後12:35・晴れ・気温22℃(@3:24〜)
シーン8:4/1・午後12:52・晴れ・気温23℃(@3:36〜)
もはや出歩くことが出来ない「いざりタヌキ」は、巣口Lでひたすら日光浴しています。 


シーン9:4/1・午後13:03・晴れ・気温21℃(@3:47〜)
いつの間にか巣口Lから「いざりタヌキ」の姿が忽然と消えていました。 
麻痺した下半身を引きずりながら、最期の力を振り絞って手前に立ち去ったのか、それとも巣穴Lの中に入ったのか不明です。 
おそらく後者ではないかと予想していますが、この後いざりタヌキが巣穴Lから外に出るシーンは撮れていません。 
そして、これが「いざりタヌキ」の生きた姿が撮れた最後になりました。 
(その後はまったくトレイルカメラに登場しなくなり、行方不明のままです。) 

餌も水も取れなくなれば、死を待つ他ありません。 
仲間の健常タヌキが「いざりタヌキ」をいたわって甲斐甲斐しく給餌するような感動的な利他行動は記録されていませんでした。 
私も後日、この二次林でタヌキの死骸を探し歩いたのですが、見つかりませんでした。 
カラスや仲間のタヌキに死骸を食べられたり持ち去られたのではないかと推測しました。
ところが数カ月後に、「いざりタヌキ」かもしれない腐乱死骸が巣穴Lから運び出され、驚愕することになります。(映像公開予定) 

こういう「可哀想な野生動物の映像」を撮って公開すると、「傍観してないで、すぐに保護して動物病院に連れていけ!」と怒る人が必ず出てきます。 
ライブカメラではないので、私は現場に設置した監視カメラをリアルタイムで見ている訳ではありません。
数日後に現場入りして、トレイルカメラで録画した動画を確認して初めて、ここで何が起きたかを知るのです。
つまり、どうしてもタイムラグが生じます。 
現場周辺を探しても、死を待つ「いざりタヌキ」はどこに隠れているのか、その姿は見つかりませんでした。 
「いざりタヌキ」がよく現れた場所にドッグフードや飲み水などを給餌するべきでしょうか? 
一方で、野生動物の暮らし(生老病死)にヒトは一切介入するべきではない、というストイックな考え方もあります。 


つづく→

2025/03/18

ニホンカモシカの溜め糞場を通り過ぎる早春のニホンイノシシ♀【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2024年4月上旬・午前1:10頃 

里山の雑木林でニホンカモシカCapricornis crispus)の溜め糞場sr2を旧機種のトレイルカメラで見張っています。 
画面の奥から手前に向かって斜面が登っていますが、画面中央に残された溜め糞の辺りは平坦になっています。 

深夜に1頭のニホンイノシシ♀(Sus scrofa leucomystax)が画面の奥から手前に向かって獣道を歩いて来ました。 
鼻面が土で汚れて真っ黒です。 
カモシカの溜め糞の匂いを通りすがりに嗅いだものの、食糞することはありませんでした。 

牙が見えないので、♀だと思います。 
監視カメラが見下ろすアングルなので、腹面に乳首を確認できませんでした。 

落枝をまたいで手前の斜面を登ったようです。 

4月にイノシシが撮れたのも、カモシカの溜め糞場でイノシシが撮れたのも今回が初めてです。 
今季は記録的な暖冬でしたが、雪国でもイノシシは無事に冬を越せたようです。 
冬の雪山(積雪期)に近くの林道を掘り返して採食していたのは、この個体かもしれません。 


つづく→

2025/03/16

早春の山林でニホンカモシカの母子が溜め糞場を通過【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年4月上旬・午後18:45頃・日の入り時刻は午後18:09。 

里山の雑木林にあるニホンカモシカCapricornis crispus)の溜め糞場sr2を自動撮影カメラで見張っています。 
春になって雪解けすると、林床に新たな糞塊が出現しました。 
溜め糞場と言ってもカモシカは必ずしも一箇所で集中的に排便するのではなく、ある程度の広がりをもった範囲のあちこちに分散して糞塊が残されていました。 
そこで、監視カメラの位置を少し変更してみました。 
本当は複数のトレイルカメラを別アングルで設置して溜め糞場sr2の全体を同時に監視したいところですが、限られた台数の機材でやりくりしているので、仕方がありません。 

ここは山腹の傾斜が平らになった地点で、ちょっとした広場のようになっています。 
(夏になると落葉樹や下生えの葉が鬱蒼と生い茂った獣道になります。) 

日没後の晩に、カモシカの母子が現れました。 
左右に分かれて各自が林床の匂いを嗅ぎ回っています。 
左の個体が成獣♀、右の個体が角の短い幼獣でした。 
 画面中央の溜め糞には近寄らず、少し離れた位置から匂いを嗅いだだけで通り過ぎました。 
倒木をまたいで手前の斜面を登ってきます。 


つづく→

2025/03/15

死んだアナグマの旧営巣地を早春の夜に独りでうろつくホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年3月下旬 

平地の二次林で死んだニホンアナグマの旧営巣地(セット)に夜な夜な現れる健常タヌキの動向をまとめました。 

シーン1:3/29・午後19:43(@0:00〜) 
早春の林床に横たわっていたニホンアナグマMeles anakuma)の死骸が ホンドタヌキNyctereutes viverrinus)に食べられ持ち去られた後も、監視カメラで見張っています。 
歩行が正常なタヌキが晩に画角を斜めに横切りました。 


シーン2:3/29・午後20:52・気温5℃(@0:11〜) 
死んだアナグマの営巣地(セット)にタヌキの健常個体が現れました。 
巣穴Rへは立ち寄らず、奥の二次林内に入ると餌を探してうろついています。 


シーン3:3/30・午前3:40・小雨・気温4℃(@0:43〜) 
日付が変わった未明に監視カメラが起動すると、夜霧がうっすらと立ち込めていました。 
タヌキの健常個体が慎重に左へ向かっています。 


シーン3:3/30・午前3:49・降雪・気温4℃(@1:09〜) 
軽い吹雪になりました。 
健常タヌキが獣道を左から右へゆっくり立ち去りました。 


シーン4:3/30・午前3:53・降雪・気温5℃(@1:33〜) 
右から来たタヌキが巣口Lの横を通って左へ向かいます。 


シーン5:3/31・午前2:34・降雪・気温5℃(@1:45〜) 
翌日も小雪がちらつく深夜に健常タヌキが登場しました。 
巣口Lの匂いを嗅いだだけで中には入らず、左に立ち去りました。

このとき巣穴Lの中には下半身が麻痺した「いざりタヌキ」が居るのではないか?と私は推測しているのですが(願望)、その跛行個体と挨拶したのかな? 


シーン6:3/31・午後19:59・気温5℃(@2:08〜) 
晩に健常個体が獣道から来て巣口Lの匂いを嗅ぎ回っています。 
巣口Lに顔を突っ込んだものの、中には入らず、手前に立ち去りました。 


シーン7:3/31・午後20:00・降雪・気温5℃(@2:52〜) 
別アングルに設置した監視カメラで続きが撮れていました。 
健常タヌキが今度は巣口Rの匂いを嗅いでから、右下へ立ち去りました。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 




2025/03/14

早春の休耕地にある営巣地に現れスクワットーマーキングするニホンアナグマ♂【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年4月上旬

シーン0:3/27・午後15:47・晴れ・気温26℃(@0:00〜) 
休耕地にあるホンドタヌキの営巣地を自動撮影カメラで見張っています。 
最近では疥癬に罹ったホンドギツネが巣穴の一部を乗っ取ったようです。 
残雪がほとんど溶けて、枯れ草に覆われた原っぱが露出しました。 


シーン1:4/2・午前2:52・小雪?・気温1℃(@0:04〜) 
小雪がちらつく深夜に、左から久しぶり(1ヶ月ぶり)にニホンアナグマ♂(Meles anakuma)が現れ、巣口Mfの匂いを念入りに嗅いでいました。 
体型や顔つきから♂のアナグマだと分かります。 
その後は地面に尻を擦り付けるスクワットーマーキングを繰り返しながら、右に前進します。
匂い付けして縄張り宣言しているのです。 

春の繁殖期(交尾期)に備えて、アナグマの夜這い♂が早くも♀の巣穴を探しに来たようです。 

寒の戻りで小雪がちらついている(軽い吹雪)と思ったのですが、早春に咲くスギなど樹木の風媒花から花粉が夜も飛散している可能性もありますかね?
(現場の近くにスギ防風林があります。)
雪だとしても、地上にしっかり積もることはありませんでした。 

関連記事(同所同時期の撮影)▶ 春風で飛散するスギの花粉【トレイルカメラ】風媒花


シーン2:4/2・午前2:56(@1:04〜) 
3分半後に監視カメラが再び起動すると、アナグマ♂は巣口Rの匂いを嗅いでいました。 
枯草に覆われた地面のあちこちでスクワットーマーキングしながら手前の二次林へ向かってきます。 


【考察】 
近くの二次林にあるセット(営巣地)で越冬(冬眠)していたアナグマが死んでしまい、気落ちしていたのですが(アナグマ・ロス)、無事に春まで生き残った個体もいることが分かって安心しました。 
まさに自然淘汰の結果だと考えるしかありません。


つづく→

2025/03/13

倒木が散乱するスギ防風林で早春に縄張り争いするホンドタヌキの群れ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年3月下旬

シーン0:3/19・午後14:06・晴れ(@0:00〜) 
明るい日中にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 
多数の風倒木が散乱している平地のスギ防風林で、根返りスギの根元に掘られた「根曲がり巣穴a」をトレイルカメラで監視しています。 
春の繁殖期に何か野生動物が住み着いてくれるでしょうか? 
林床にまだ少しだけ残雪があります。 


シーン1:3/25・午前1:36(@0:04〜) 
深夜に奥の真っ暗なスギ林の中から野生動物2頭が現れました。
その目が爛々と白く光り、カメラの方を向いています。 
左手前の獣道から別個体のホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が偵察に行くと喧嘩になり、激しい追いかけっこが始まりました。 
唸り声やワンッ♪と軽く吠える声が聞こえます。 


シーン2:3/25・午前1:38(@0:36〜) 
2分後に画面左の獣道をタヌキが右奥に向かって回り込んで行きました。 
闇夜の林内で白く光る眼が動いています。 
しばらくすると、右下から別個体が登場。 
右から回り込んで奥へ立ち去りました。 

別アングルで設置した監視カメラにはなぜか今回の騒動が何も写っていませんでした。 



※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


【考察】
幼獣同士の追いかけっこ遊びならともかく、タヌキの成獣同士でこんな激しい争いを見るのは初めてです。 
もしかすると、この辺りは隣接する縄張りの境界で、紛争地帯なのかもしれません。
根曲がり巣穴aを巡る争いとは考えにくいので、繁殖期に特有の発情した♀を巡る♂同士の争いなのでしょうか? 
( 発情期でタヌキが荒ぶっている?)



つづく→

下半身が麻痺したまま巣口で座り込んで動けないホンドタヌキの横で巣材を集めるハシブトガラス【野鳥:トレイルカメラ】

 

前回の記事:▶  


2024年3月下旬 

ニホンアナグマMeles anakuma)が死んだ後も、自動撮影カメラでその営巣地(セット)の監視を続けています。 
ホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)が巣穴を乗っ取ったようです。 

シーン1:3/30・午後16:04・晴れ・気温14℃(@0:00〜) 下半身を麻痺した個体と思われるタヌキが、巣口Lから顔を出して外の様子を伺っています。 
心なしか、ブルブル震えているようです。 
足が不自由で食べ物を充分に摂れず、カロリー不足で低体温なのでしょう。
夕方の時間帯は巣口Lの窪地は日が当たらず、日光浴もできなくなりました。 

そこへハシブトガラスCorvus macrorhynchos)がタヌキの目の前に舞い降りました。 
画角の左端でカラスの顔が見切れてしまい、何をしているのか分からなかったのですが、くるっと振り返って右を向いてくれたら、ハシブトガラスが嘴に獣の抜け毛の束を咥えていました。 
産座に敷き詰める巣材を集めているようです。 
アナグマの死骸を食べていたタヌキが死骸を巣口Rの近くまで引きずってきて、そこからカラスは毛を毟り取って来たのかな?


 ハシブトガラスは、巣口Lで身動きできない「いざりタヌキ」から体毛を直接毟りたそうにしていますが、実行しませんでした。 

しばらくすると、ハシブトガラスが2羽一緒に左から登場しました。 
まさか、スカベンジャー(死肉食)のカラスが衰弱したタヌキの死を待ちきれずに、襲って捕食するでしょうか? 
足腰の弱った「いざりタヌキ」は、カラスに襲われないように巣口Lに籠城しているのかもしれません。 
健常個体のタヌキなら、これほど至近距離にカラスが来て挑発したら、逆に襲いかかろうとしたりカラスを追い払ったりするはずです。 


シーン2:3/30・午後16:07・晴れ・気温20℃(@0:00〜) 
別アングルに設置した監視カメラで続きが撮れていました。 
(こちらのカメラには西日が直接当たって、気温が高く表示されます。) 

巣口Lの窪みに座り込んだ「いざりタヌキ」が身震いし、毛繕いを始めました。 
その近くでハシブトガラスがタヌキの様子を見ています。 
死期が近いのを知っていて、あわよくば生きているうちから捕食したいのでしょうか?
産座用の巣材としてタヌキの毛を直接毟り取りたいのかもしれません。 
カラスはトコトコ歩いて営巣地を横切ると、もうひとつの巣口Rに行くと中の様子を覗き込みました。 
林床で巣材となる枯れた落ち葉(アナグマの死骸由来の抜け毛かも?)を拾い集めると、右に飛び去りました。 


ハシブトガラスの巣材集めを1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@2:00〜) 


シーン3:3/30・午後16:07・晴れ・気温16℃(@2:18〜) 
その後も、巣口Lで呆然としている「いざりタヌキ」の様子を5倍速の早回しでご覧ください。 
もしかすると、巣口Lの窪みにはまってしまって、抜け出すことが出来ないのかもしれません。 
下半身が麻痺した状態で地中の巣穴に出入りするのは大変です。 
下手したら、二度と地上に出れなくなるかもしれません。 

この後どうなったのか、とても気になりますが、監視カメラに写っていませんでした。 


つづく→

2025/03/12

木から飛び降り雪山へ遊動する野生ニホンザルの群れ

 

2023年12月下旬・午後14:20頃・くもり 

スノーシューを履いて雪山探索から下山したら、麓で野生ニホンザル♀♂(Macaca fuscata fuscata)の群れと遭遇しました。 
里の集落で採食していたようですが、私の姿を見ると警戒し、どんどん山に戻って行きました。 
短い飛び降りシーンと木登りシーンは、1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 

※ 同じ日に撮ったとりとめのない動画ですが、順番を変更しました。 


【アフィリエイト】 

2025/03/11

死んだニホンアナグマから乗っ取った巣穴でホンドタヌキの群れが早春の夜に繰り広げるドラマ【トレイルカメラ:暗視映像】いざりタヌキ他

 



2024年3月下旬 

平地の二次林で死んだニホンアナグマMeles anakuma)の営巣地(セット)を乗っ取ったホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)を自動撮影カメラで監視しています。 
今回は2日間で少なくとも計4頭のタヌキが登場します。 
♀♂ペアがこの巣穴の新しい主で、他には(交通事故で?)麻痺した下半身を引きずって歩く「いざりタヌキ」が登場します。 


シーン1:3/24・午後20:18・降雪・気温5℃(@0:00〜) 
小雪がちらつく晩に、2頭のタヌキabが巣口R付近に来ていました。
採餌から戻ってきた♀♂ペアでなのでしょうか? 
尻尾の黒斑で個体識別できるかな? 

多数の落枝で戸締まり(隠蔽)された巣口Rに1頭♀aが苦労して潜り込みました。 
2頭目♂bが巣口Rで順番待ちしていると、画面の右下から3頭目cがやって来ました。 
♂bに誰何されたcは、怯えたように腹這いの服従姿勢になりました。 
それを見た♂bはcを攻撃するでもなく左に引き返すと、巣口R横に左足を上げながら排尿マーキングしてから、入巣R。 
独り残されたcは欠伸してから立ち上がり、巣口Rに近づきました。 
その背後から4頭目の個体dが右下から登場。 
dは右後脚を引きずって歩く「いざりタヌキ」でした。 


シーン2:3/24・午後20:20・降雪(@1:00〜) 
「いざりタヌキ」はどこに行ったのか、姿が見えません。 
巣穴の主♀♂に入巣Rを許されたのでしょうか? 

出巣Rしたばかりの家主と思われるタヌキが単独で身震いしました。 
辺りを見回してから入巣R。 
しばらくすると、同じ巣穴Rからタヌキが外に出てきました。 
身震いしてから左の巣穴Lに向かい、匂いを嗅ぎました。 


シーン3:3/24・午後20:30・降雪・気温7℃(@1:39〜) 
10分後に2頭のタヌキが戻ってきて、夜の営巣地をうろついています。 
1頭は「いざりタヌキ」で、麻痺した右後脚を痛々しく跛行しています。 
もう1頭は林縁をうろつき、2つの巣口LRを順に点検して回ります。
この2頭で行動を共にしているということは、♀♂ペアなのかもしれません。 


シーン4:3/24・午後20:34・降雪・気温8℃(@2:39〜) 
3頭のタヌキが仲睦まじく顔を寄せ合い、巣口Rを覗き込んでいます。 
なんとなく、巣穴の主である♀♂ペアではなく、余所者の3兄弟っぽい気がするのですが、個体識別ができていません。 
1頭が(勇気を出して?)巣穴Rに入り、それを巣口Rで見守る2頭(どちらかが「いざりタヌキ」?)が対他毛繕いを始めました。 
家主のタヌキがせっかく落枝で戸締まりしても、同種のタヌキに対しては防犯効果が薄いようで、あっさり突破されてしまいます。 


シーン5:3/24・午後20:59・降雪・気温5℃(@3:39〜) 
25分後に監視カメラが起動すると、3頭の健常タヌキが写っていました。 
そのうちの1頭が入巣R。 
残りは1頭が巣口Rに留まり、もう1頭が奥の林内に立ち去りました。 


シーン6:3/24・午後21:00・降雪(@4:22〜) 
奥の林内を左から右へ白く光る眼がやって来ました。 
その正体はタヌキ♀でした。 
途中で立ち止まって林床に腰を低くかがめて放尿マーキングしたようです。 
排尿姿勢から♀と分かります。 
営巣地には近寄らず、そのまま右へ向かいました。 

健常タヌキ♀がマーキングしたシーンを1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@4:56〜) 


シーン7:3/24・午後22:26・降雪・気温2℃(@5:03〜) 
左から来たタヌキが手前に回り込んで巣口Rを見たものの、そのまま右へ立ち去りました。 
実は画面の右下済で、別個体のタヌキがじっと座り込んでいました。 
映像を早回しにすると、身動きしていることが分かります。 
カノッサの屈辱のように、入巣Rが許されるまでじっと待っているのでしょうか? 

その辺りで3日後の3/27にニホンアナグマの死骸を私が発見したのですが、3/24の時点でタヌキが死骸を見つけて食べ始めたのかどうか不明です。 
アナグマの死骸が残雪の下にまだ埋もれていたり、あるいはタヌキが別の場所から引きずって来た可能性があるからです。 


シーン8:3/25・午前2:10・降雪・気温2℃(@5:29〜) 
日付が変わった深夜になっても、小雪がちらついていました。 
健常タヌキが営巣地をうろつき、地面の匂いを嗅ぎ回っています。 


シーン9:3/25・午前3:02・降雪・気温1℃(@6:29〜) 
1頭のタヌキaが巣口Rを見下ろすように佇んでいます。 
実はもう1頭bが左の暗がりへ立ち去るところでした。 
さらにもう1頭のタヌキcが巣口Rから顔だけ出して振り返り、侵入者?aを警戒しています。 
巣口LRの中間地点でaが座り込み、辺りを警戒しています。 
苦労してようやく出巣Rしたタヌキcが巣外でaと挨拶を交わしました。 
cは「いざりタヌキ」でした。 
巣口Rのちょっとした崖(窪地、アナグマが掘ったアクセストレンチ)をよじ登るのにも苦労しています。
aと「いざりタヌキc」は♀♂ペアなのかもしれません。


シーン10:3/25・午前3:08・降雪・気温2℃(@7:29〜) 
5分後に監視カメラが起動すると、左端の暗がりを1頭のタヌキが左へ立ち去るところでした。 
そして営巣地には誰もいなくなりました。 
特に「いざりタヌキ」の行方が気になります。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
下半身を麻痺した「いざりタヌキ」も巣穴Rに出入りしていることが新たに分かりました。 
てっきり家主のタヌキ♀♂ペアに入巣を拒まれていると思っていたので、意外でした。 
もしかすると、家主の♀♂ペアが留守だったのでしょうか? 
巣穴Rの中は広くて、♀♂ペアと「いざりタヌキ」は別々の居住区に住んでいるのかもしれません。
♀♂ペアと血縁関係にあるヘルパーが一緒に住み着いている可能性もあり得ます。

「いざりタヌキ」は歩行スピードがきわめて遅く、採餌効率が悪いため、自然治癒で回復しなければ長生き出来そうにありません。 
この辺りに野犬はいませんが、例えばキツネやテン、イタチなどの小型(中型)肉食獣が手負いの「いざりタヌキ」と出会ったら、襲って捕食するでしょうか?

アナグマから乗っ取った巣穴を巡って、近隣から集まったタヌキ同士で何かすごく興味深い複雑なドラマが連日起こっているようです。 
早春はタヌキの発情期であることも複雑なドラマに関係がありそうです。 
しかし、タヌキの個体識別ができないことには深い解釈が出来ず、歯痒い限りです。 
今後AIや画像認識がさらに発達して、トレイルカメラの定点映像から自動的に野生動物の個体識別をしてくれる時代が到来するのを心待ちにしています。 
それまで私は定点監視の動画を撮り貯めておきます。


2025/03/10

夕方に水路の手摺を伝い歩くニホンザルの群れ

 

2023年12月中旬・午後16:05頃・くもり・日の入り時刻は午後16:24

野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れが山麓の用水路の手すりを伝い歩いて遊動していきます。 
夕方でかなり薄暗くなり、カメラのAFが被写体に合焦しにくくなりました。 
地面の草地に寝そべって対他毛繕いを受けている個体もいました。 
ねぐらとなる森を目指しているようですが、私は途中で追跡を断念しました。

2025/03/09

早春の枯野でクズの蔓を咥えて引っ張るホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年3月下旬 

シーン0:3/19・午後13:16・晴れ・気温26℃(@0:00〜) 
雪解けが進む早春の休耕地で、ホンドギツネVulpes vulpes japonica)の疥癬個体がホンドタヌキNyctereutes viverrinus)から乗っ取った営巣地を自動撮影カメラで見張っています。 


シーン1:3/23・午前1:42・気温-4℃(@0:03〜) 
うっすらと夜霧が立ち込める深夜に、単独行動のタヌキが手前の枯野を左から右へ横切りました。 
画面右端に自生するオニグルミ灌木から垂れ下がっているクズの蔓の匂いを嗅ぐと、口に咥えてグイグイと引っ張り始めました。 
タヌキはここをよく往来するのに、こんな行動をしたのは初めてです。
木質化したクズの蔓を引きちぎって食べたところで消化できないはずですけど、このタヌキはよほど飢えているのか、それとも遊びの一種なのでしょうか? 
たまたま虫の居所が悪くて、クズの蔓に八つ当たりしたのかな?


続けてタヌキは巣口Rに向かい、顔を突っ込んで匂いを嗅いでいます。 
入巣Rしそうだったのですが、1分間の録画が終わってしまいました。 
キツネの巣穴に侵入して再び奪還するつもりなのか、それとも疥癬キツネに撃退されてしまうのか、見届けられずに残念です。 
来る繁殖期にキツネとタヌキが同じ巣穴を共有する(同じ穴の狢)ことはあり得るのでしょうか?


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 


つづく→

2025/03/08

ニホンイノシシの採食後に泥濘の湿地帯と化した山腹の草地【フィールドサイン】

 

2023年7月中旬・午前11:00頃・くもり 

山腹にあるカエルの繁殖池の様子を久しぶりに見に来たら(定点観察)、周囲の様子が変わり果てていました。
緩斜面の草地が盛大に掘り返され、そこに沢の水が流れ込んだり雨水が溜まったりして、泥濘と化していました。 
おそらくニホンイノシシSus scrofa leucomystax)が採食した痕跡(フィールドサイン)だと思われます。 
地中に石があっても、イノシシは鼻面を使って平気で掘れるようです。 
糞便臭のような悪臭も漂っていたので、おそらく最近できたばかりの痕跡で、イノシシは食事だけでなく排泄もして行ったようです。 

もしかすると、泥浴びをするためのヌタ場をイノシシが自分で開墾したのでしょうか? 
それなら横の池で水浴する方が手っ取り早い気がするのですけど、昔一度だけトレイルカメラでその池を監視したときにはイノシシの水浴シーンは撮れませんでした。 
もしイノシシが同じ場所に夜な夜な通って採食するのであれば、トレイルカメラで監視してみたいものです。 
しかし、この現場はトレイルカメラをきわめて設置しにくく、諦めざるを得ませんでした。 

ひどい泥濘なので、長靴を履かないと、ここを歩いて通過できなくなりました。 
イノシシのせいで里山のきれいな草地が荒らされた!と思いがちですが、新しく出来た湿地帯を好む生きものもいます。 

関連記事(同所で半年後の撮影)▶ 警戒して動かないタシギと根比べ(冬の野鳥) 

歩きにくくて見苦しい地形になったという理由で、地元の人が(良かれと思って)ブルドーザーで整地し直すのではないかと心配です。 


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2025/03/07

死んだニホンアナグマから乗っ取った巣穴を巡るホンドタヌキ同士の争い【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年3月下旬 

ホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)が死んだニホンアナグマMeles anakuma)から乗っ取った営巣地(セット)を自動センサーカメラで見張っています。 


シーン1:3/25・午前1:50・気温1℃(@0:00〜) 
冒頭から2頭のタヌキが巣口R付近をうろついていました。 
(もしかすると、出巣Rした直後なのかもしれません。) 
左の個体aが、2つの巣口LRの中間地点で落枝の匂いを嗅いでから、自分の首筋を擦り付けました。(@0:16〜) 
何か気に入った匂いを自分の身にまとおうとする、「匂い付け」の行動なのでしょう。 
その様子を見ていた右の♂個体bが正面からゆっくり近づいて、互いに鼻先の匂いを嗅いでから、なぜか相手に襲いかかりました。 
喧嘩の鳴き声(唸り声)♪が聞こえます。 

※ 鳴き声が聞き取れるように、動画の一部は編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


襲いかかった♂個体bが相手aから離れて奥の林内に入り、ミズキ灌木の根本に排尿マーキングしました。 
このとき左後脚を持ち上げたので、性別が♂と判明。 
(冒頭のシーンで、♂bは侵入者aに気づいて出巣Rした直後だったようです。) 

巣外の騒ぎを聞きつけて、別個体cが巣穴Rから外に飛び出してきました。 
タヌキcがゆっくりaに近づいたものの、今度は喧嘩になりませんでした。 
次にcは♂bの方へ近づいて行きました。 
追い払うかどうか、反応が気になるところですが、1分間の録画が打ち切られてしまいました。 

真暗闇で相手が見えませんから、敵か味方(パートナー)か匂いで確認するしかないようです。 
巣穴を巡る縄張り争いなのか、♀を巡る争いなのか、何か小競り合いが生じているようです。 

aが縄張り内で匂い付けの行動をしたこと自体がbへの挑発行動とみなしたようです。 


シーン2:3/25・午前1:52(@1:00〜) 
右に居る2頭が、巣穴の現在の主である♀♂ペアのようです。 
そのうちの1頭♀cが巣穴Rに入りました。 
もう1頭♂bが巣口Rで身震いしてから、♀cの後に続いて入巣Rするかと思いきや、更に別個体dが右下隅の暗がりから登場しました。(@1:15〜) 
そのタヌキdは、麻痺した下半身を引きずって歩く個体でした。 


タヌキ♂bは、背後の「いざりタヌキd」を気にせずにそのまま入巣Rしました。 
巣口LRの中間地点に残った個体aは、巣口Rに近づくと、落葉したマルバゴマギ灌木の根元に首筋を擦り付けて再び匂い付けをしました。 
前回とは匂い付けした対象物が異なります。 
いざりタヌキdと対面しても、互いに知り合いのようで、タヌキcは無反応でした。 
cdは敵対しないので、血縁関係(別の♀♂つがいまたは兄弟姉妹?)なのでしょう。 

その後、いざりタヌキdが♂b♀cペアに入巣Rを許されたかどうか、非常に気になるのですが、残念ながら続きが録画されていません。 
(拒まれたと予想しています。)


【考察】 
2分間の動画で4頭のタヌキが登場する、目まぐるしい展開になりました。 
♂b♀cつがいが、この巣穴Rの新しい主のようです。 
そこへ余所者aが現れて、トラブルになったようです。 

早春はタヌキの繁殖期ですから、♀を巡る♂同士の争いなのか、それとも巣穴を巡る縄張り争いかもしれません。 
♀c♂bは自分の営巣地のあちこちに排尿マーキングして縄張り宣言をしているはずです。 
余所者タヌキaはそのマーキングの匂いを自分の体に擦りつけてから、巣穴に侵入してちゃっかり住み着く作戦だったのかもしれません。(化学擬態) 
ホンドギツネがホンドタヌキの巣穴を乗っ取る前にも、似たような行動が見られました。(タヌキがマーキングした地面に転げ回って匂い付け) 

余所者タヌキaの意図を♂bが見抜いたからこそ、aが縄張り内で匂い付けの行動をしたこと自体がbへの挑発行動とみなしたようです。 

麻痺した下半身を引きずって歩く(いざり歩く)タヌキdも心配です。 
どうやら顔見知りの家族群の中の1頭が(交通事故で?)半身不随になったようです。 
それとも、巣穴を巡る縄張り争いでタヌキ同士が死闘を繰り広げ、大怪我を負ったのでしょうか? 

この2日後(3/27)の晩からセットの端でニホンアナグマの死骸をタヌキが食べ始めました。 
その中の1頭が、「いざりタヌキ」でした。 



2025/03/06

深夜にケージに入って排泄、食餌するイエネコ(キジトラ♂)【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2021年9月下旬・午前3:10頃 

飼い猫の夜の生活を観察するために、トレイルカメラを室内ケージの前に設置しました。 
買ったばかりのトレイルカメラで野生動物を撮る前に、使い方を室内で練習するという目的もあります。 

イエネコFelis silvestris catus)の種類は、去勢したキジトラ♂です。 
便意を催すと、真っ暗な室内でも自分でケージに入ってトイレの砂箱で用を足します。 
排泄後は、皿に入れておいたドライタイプのキャットフードをもりもり食べています。 
満ち足りると、立ち上がって方向転換し、背伸びのようなストレッチ運動をしてから立ち去りました。 
飼い猫はトレイルカメラの存在に気づいていないのか、まったく無視しています。 


※ 食餌の音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。

2025/03/05

巣口を塞いでいた邪魔な小枝を取り除くホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

前回の記事:▶ 外出前に巣口を念入りに隠蔽するホンドタヌキ♀♂【トレイルカメラ:暗視映像】 


2024年3月下旬 

死んだニホンアナグマMeles anakuma)からホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)が乗っ取った営巣地(セット)を自動撮影カメラで見張っています。 


シーン1:3/24・午後21:30・小雪・気温4℃(@0:00〜) 
小雪がちらつく晩に、1頭のタヌキが現れました。 
周囲を警戒してから巣口Rに頭から潜り込みました。 
ところが坑道の途中でつっかえています。 
後ずさりで出てきたタヌキの口には少し太い小枝が咥えられていました。 
そのまま営巣地の右へと小枝を捨てに行きました。 

巣口の障害物を撤去した行動を1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@0:42〜) 
邪魔な小枝を捨てた後で空荷で戻って来るまで見届けたかったのですが、尻切れトンボで録画が打ち切られました。 

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】
タヌキのこんな行動を私は見たことがありませんでした。 
外出の際に落枝で巣口Rを厳重に戸締まりし過ぎたのかもしれません。 
この巣穴を掘ったアナグマよりも、タヌキの方が工夫や知性を感じてしまいました。 

この巣穴の新しい主となったタヌキが採餌から戻ってきたのだろうと私は思ったのですが、もしかすると、家主が留守中に余所者のタヌキが侵入を試みたのかもしれません。
だとすれば、落枝を何本も使って巣口を戸締まり・隠蔽した家主タヌキの作戦が見事に成功したことになります。
出没するタヌキの個体識別がしっかりできていないので、何とも言えません。



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