2024年7月上旬・午前4:15頃・気温22℃・日の出時刻は午前4:20。
ニホンアナグマ(Meles anakuma)の母子家族が転入した営巣地(セット)を自動撮影カメラで見張っていると、日の出直前に近所のイエネコ(Felis silvestris catus)がやって来ました。
足先だけが白いキジトラ模様の個体で、久しぶり(約1ヶ月ぶり)の登場です。
二次林内の獣道を左から右へこっそり通り抜けました。
アナグマの家族が暮らしている巣口Lには立ち寄ろうとしませんでした。
つづく→
「ガーニー(gurney)」は、サル類の行動学で使われる用語で、上下の歯を見せて口を横に大きく開く表情行動を指します。これは、リップスマッキング(唇をパクパクさせる親和的サイン)と並んで、服従や緊張緩和、親和的なコミュニケーションの場面でよく見られます。 ガーニーは、特に相手に対して敵意がないことや、優位性を認めていることを示すサインとして使われることが多く、**「服従の意を示す表情」**とも言われます。 (Perplexity AIの回答を引用)♀同士の小競り合いを仲裁するかのように♂が年上♀aを追いかけ、背後から再びマウンティングしました。
♀aが♀bに割り込んだり威嚇したりする行動は、単なる「嫉妬」ではなく、♂との関係や自分の社会的地位を守ろうとする社会的競合の表れと考えられます。ニホンザル社会では、特定の個体との親和的な関係(毛繕い、接近、同席など)が他個体との間で競争の対象となることがよくあります。
ニホンザルは母系社会で、オスは群れを移籍する一方、メスは生まれた群れで一生暮らします。そのため、メスの順位は主に母系を中心に決まりますが、特定の強いオスとの関係がメスの社会的地位向上に影響することもあります。 特に、アルファオスと親しい、あるいは多くのメスから注目されるオスと懇ろなメスは、群れ内での支持や優位を得やすくなります。ただし、順位関係は単純なものではなく、メス同士の家系的なつながりや群れの社会構造も複雑に関与しています。 また、オスの順位は戦いや競争で決まるだけでなく、メスの支持や社会的協力も重要な要素です。つまり、オスとメスの順位関係は相互に影響し合う社会的なものだと言えます。しかし、今回2頭の♀が取り合った♂はボス猿(α♂)にしては若すぎる気がします。
ニホンザルの社会において、順位の低いオスを巡っても、そのオスが特に魅力的であったり、優しい性格であったりする場合には、メス同士が争うことは十分にあり得ます。 理由としては、順位が低いオスでも、彼が持つ個別の魅力や社会的なつながり、例えば育児協力や防御の面で有利であることが評価されるためです。実際、繁殖相手としてだけでなく、社会的ネットワークや安全保障の観点から特定のオスを好むメスもいます。 また、順位の高いオスが必ずしも全てのメスから支持されるわけではなく、メス個体の選好や関係性が多様であることも知られています。そうした状況下で、順位の低いオスを巡ってメス同士が競合することは自然な社会的現象です。
知能の高いニホンザルは、生存のための基本的な行動以外にも社会生活が複雑です。
群れの全個体を識別した上で長期観察すれば、色々と面白いドラマが見えてくるはずです。
しかし、それだけでライフワークになってしまいます。
A1: ニセアカシア(ハリエンジュ)の葉には毒性成分が含まれています。具体的には、葉、樹皮、枝、種子には「ロビン」や「ロビチン」といった毒素があり、これらによって家畜(特に馬)が中毒を起こすことが報告されています。人間が摂取した場合も過去に中毒例があり、吐き気や腹痛、下痢、呼吸困難、心拍異常などの症状が出ることがあります。 一方で、花には毒が含まれておらず、花だけは食用にされることもありますが、それ以外の部分は毒性があるため注意が必要です。ニセアカシアの葉をニホンザルが少しだけ味見するような行動は、この葉の毒性のために摂取を控えている可能性が高いと考えられます。 したがって、ニセアカシアの葉には毒が含まれており、ニホンザルが食べる量が少ないのは毒に対する本能的な回避行動である可能性が高いです。ニセアカシアの葉を摂取すると、中毒症状を引き起こす可能性があるため、摂取は控えられる傾向にあります。 以上のことから、ニホンザルがニセアカシアの葉を少ししか食べなかった理由は、葉に含まれる毒性成分のためであると考えられます。しかし、「ロビン」や「ロビチン」は正式な化学物質名や広く認められている学術名称ではなく、詳細な英語名や構造式を示す文献は見当たりません。
A2: ニセアカシアの果実(豆果)についても、葉や樹皮などと同様に毒性があるとされています。若い未熟な豆果も含め、果実に毒性成分が含まれているため、食べることは注意が必要です。特に若い緑色の果実は見た目がおいしそうに見えますが、摂取は避けるべきとされています。 ニホンザルが未熟な豆果を少しだけ食べたという行動も、毒性のある部分を本能的に回避しつつ、少量を試し食い(味見)している可能性が考えられます。毒性成分は主に「ロビン」や「レクチン」といったマメ科特有のもので、消化器症状や神経症状を引き起こすことがあるため、果実も摂取は控えられるのが普通です。 まとめると、ニセアカシアの果実(豆果)にも毒があるため、ニホンザルが少量しか食べなかったのは毒性に対する防御的な行動と見るのが妥当です。
A3: オニグルミの葉には毒性成分(ジュグロン)が含まれますが、ニセアカシアのような明確な哺乳類毒はなく、ニホンザルが積極的に避ける理由にはなりにくいと考えられます。ニホンザルがニセアカシアの葉をあえて味見する行動は、好奇心・変わった食物の探索や、他の要因(例:食物の多様化、タンパク質の補給など)が影響しているかもしれません。
A4: 野生のニホンザルにおける食草の毒味は基本的に各個体が自己責任で行う行動と考えられています。特に毒性のある植物や部分を少量ずつ試す「味見」は、個体ごとの経験や感覚によって判断されることが多く、親や群れの成獣が明確に制止や教育を行う様子が観察されることは稀です。これは、毒の感受性や個体差があるため、個別の体験を通じて安全か危険かを学ぶ必要があることや、毒味行動自体が自己防衛の意味を持つためと考えられます。成獣が子猿の行動を特に制止しなかったという観察は、この自己責任の性質を反映していると言えます。また、ニセアカシアのように毒を含む植物は味わいながら摂食量を調整するなど、適応的な習慣が形成されている可能性が高いです。こうした行動は、食物の利用可能性や栄養のバランス確保に不可欠であり、個々のサルが自らの判断で安全な食べ方を模索するための重要な生存戦略となっています。