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2019/04/21

シナノキ?の樹上で採食するニホンザルの群れ



2018年9月下旬

つづら折れの峠道の横の斜面が雑木林になっていて、道端の樹上に野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)2頭が登っていました。
私を警戒して茂みに隠れながらも採食しています。
立ち上がって小枝の葉を毟り取っても数口食べただけで小枝を捨ててしまいます。



茂みが邪魔で採食メニューや樹種がよく分かりません。
手前にミズナラの葉が見えますが、猿が登っている木は違う種類のようで、枝には緑の丸い実がついています。
シナノキですかね?

この辺りの植生はミズナラ帯からブナ帯へと移行する林です。
後でしっかり樹種を確かめようと撮影中は思っていたのに、目移りするほど多くのニホンザルが次々に登場して撮影に熱中していたら、すっかり忘れてしまいました。

ニホンザル@シナノキ?樹上採食
シナノキ?実

2019/04/14

山道で道草を食う若いニホンザル♂



2018年9月下旬・午後15:30頃

山間部の峠道で野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れと遭遇しました。

1頭の若い♂が路上に落ちていた物(落ち葉の切れ端?)に興味を示しました。
鼻を近づけて匂いを嗅いだだけで、採食したりしませんでした。
遊動しつつ振り返ったり二本足で立ち上がったりして、私のことを気にしています。
繁殖期なのに股間の睾丸が赤くなっていないので、ワカモノ♂と分かります。
直立した際に見えた陰茎(ペニス)はとても小さく、正面から見ただけでは外性器で性別を見分けにくいです。

舗装路を横断すると道端の斜面の草むらから左手で草の葉を毟って口にしました。
残念ながら私に採食メニューは見分けられませんでした。(どなたか分かる方は教えて下さい)
イヌタデの赤い花(俗名アカマンマ)が咲いており、タデ科のギシギシ?の葉も見えます。
しかし猿が食べた植物は、これら2つの種類とは違いました。

猿は群れの後を追ってゆっくり遊動し、右カーブを曲がる手前で路上に腰を下ろし小休止。
身体を掻きながら樹上の個体を見上げています。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2019/04/01

樹上で休んでいたニホンザルが木から下りて逃走



2018年9月下旬

つづら折れの峠道で野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れと遭遇しました。
道端(ガードレールのすぐ外)の雑木林の樹上に1頭がのんびり腰掛けています。
私がそっとカメラを向けたら警戒され、手前の枝葉の陰に隠れてしまいました。

樹種は、葉の形からなんとなくウワミズザクラですかね?

仕方がないので私はしばらくの間、路上の別個体を撮っていました。(映像公開予定)
ほとぼりが冷めてからそっと横に移動し、撮影アングルを確保。
先程と同じ個体の後ろ姿を再び撮り始めたら、猿はすぐに気配を感じて振り返り、慌てて木を下りて藪に逃げ込みました。
逃げたニホンザルの性別も見分けられませんでした。



ニホンザルa@樹上
ニホンザルa@樹上

2019/03/29

ツキノワグマの糞塊?

ツキノワグマ?糞塊・全景
ツキノワグマ?糞塊
ツキノワグマ?糞塊+scale
ツキノワグマ?糞塊@路肩+分解後(内容物調査)

2018年10月中旬

峠道の路肩に大きな獣糞の塊を見つけました。
獣糞が大好きなハエや糞虫が一匹も来ていないということは、未だ排泄したばかりの新鮮な糞なのでしょうか?



しかし不思議なことに、鼻を近づけても糞便臭が全くしませんでした。(鼻詰まりの自覚は無かったのに…)
巨大な糞塊なので、タヌキの溜め糞ではなくツキノワグマUrsus thibetanus)が排泄した糞だろうと予想しました。



木の棒を使い、糞をつついて中身を調べてみます。
熊の食性が分かるかと思ったのですが、果実の種子などは見つかりませんでした。
本職の研究者は糞を水洗いしてザルなどで濾し、未消化物を顕微鏡で調べたり種子を撒いて育てたりして地道に調べるのだそうです。

私としては動物学者の真似事とは言え、真面目な目的の動画のつもりです。

しかしYouTubeで一般公開すると要らぬトラブルを招きそうなので(不快な糞動画だ!と炎上?)、自主規制としてブログ限定で公開します。
YouTubeで検索しても似たような動画がヒットしないので、検閲がありそうです。
もし糞の内容物をしっかり分析できていれば学術的な動画として許される気がします。

『哺乳類のフィールドサイン観察ガイド』でツキノワグマについて調べてみると、

フン:季節によって異なるが、秋季にはどんぐりだけを食べた「どんぐりフン」と呼ばれるグレーのかたまりが見つかる。人間の野グソか?と見間違えるフンもあり、見分ける方法は、用足し後の紙が見つからないだけだ。
・古いどんぐりフンは黒っぽい。新しいものはグレーで糞虫などが集まる。
・ブナのどんぐりフン。ブナやイヌブナの場合、殻がびっしり詰まっている。 (p49より引用)







↑【おまけの動画】
スピルバーグ監督の有名なSF映画「ジュラシックパーク(1993年)」を見ると、トリケラトプスの糞塊に手を突っ込んで中身を夢中になって調べる恐竜学者がコミカルに描かれています。
このように、熱心な動物学者なら糞を調べたくなるのは当然なのです。
このシーンでサトラー博士は、草食性のトリケラトプスが病気になった原因として、何か毒草を誤って食べてしまったのではないか?という仮説を立てて糞を調べています。


2019/03/14

三毛猫が夕暮れの原っぱで毛繕い



2018年10月上旬

日没後の暗い原っぱで三毛猫を見つけました。
カメラを夜景手持ちモードに切り替えて動画撮影してみます。

座った姿勢で自分の前脚を舐めています。
毛繕いが済むとゆっくりと立ち去りました。
こちらを振り返った顔の鼻筋がとても白く、まるで光っているように見えました。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


三毛猫♀@夕暮:原っぱ

2019/01/19

トンネルを塒とする野生コウモリの写真集

2018年9月上旬・午後17:10〜17:21(日の入り時刻は18:06)


▼前回の記事
昼塒のトンネルで寝るコウモリ♀に寄生虫?【暗視映像】

夜行性のコウモリが日中の塒としているボックスカルバートのトンネルを探検中に、赤外線ビデオカメラが無念のバッテリー切れ。
交換しようとしたらスペアのバッテリーがなぜか充電されていないことが分かり、唖然としました。
年に一度の入洞調査のために準備してきたはずなのに、痛恨のミスです…。
仕方がないので暗視映像を諦め、これ以降はストロボ写真による撮影に切り替えました。
暗闇の塒でコウモリに眩しい閃光を浴びせるのはかなりのストレスだろうと思い、これまではストロボの使用をなるべく自粛していたのです。
外付けのストロボは強力な閃光を発するだけでなく、コンデンサーに急速充電中にチュイーン♪という超音波を発しますから、これで写真をバシバシ撮りまくるとコウモリにとっては大迷惑でしょう。

カメラの設定でもう一つ重大なミスがあり、前日に別件でインターバル撮影したときの低い画素数(1920×1080ピクセル)のままでした。
コウモリに負担を掛けたのに、高画質の写真で記録できなかったのは残念でした。

今年は両手が自由になるヘッドライトが大活躍しました。
白色光ではなく、コウモリの目から見えにくい赤色光モードに切り替えて使用します。



開き直ってバシバシ撮りまくった野生コウモリの写真を一気に載せてみます。
コウモリの名前が分かる方がいらっしゃいましたら、教えて下さい。
素人目にはユビナガコウモリMiniopterus fuliginosus)ではないかと思っているのですけど、どうでしょうか?

天井でぶら下がりながら幼獣を抱く母親♀が写真に写っていました。
幼獣は毛色が褐色で、成獣は黒っぽいようです。
4枚目の写真は天井から飛び立とうと落下中の♀の股間(後脚の間)に幼獣らしきものが写っているのですけど、どういう姿勢で母親にしがみついているのでしょう?
まさか出産中ではないですよね?



天井の一カ所に大きな群塊を作っているのではなく、かなりバラバラに分散している印象でした。
ただし、私がトンネルにズカズカと侵入したことで警戒したコウモリがどんどん飛び去ってしまうので、どこまで自然な分布なのか分かりません。



次は単独で写っていた個体です。
ただし、周囲の仲間が飛び去った後の逃げ遅れた個体である可能性もあります。
3、5枚目の個体はなんとなく幼獣ですかね?(毛皮が茶色)


♂の下腹部に陰茎が見えます。



やや不鮮明な写真ながらも、体表の毛皮にケブカクモバエ?と思われる吸血性の体外寄生虫(橙色)を付けたコウモリも2頭見つけました。
▼関連記事
ユビナガコウモリの体表に寄生するケブカクモバエ?

手前中央の個体に寄生
左の個体に複数のクモバエが寄生

コウモリの群塊付近の天井に付着しているクモバエの黒い蛹を採集するつもりでしたが、不慣れな私は赤色光下では見つけられませんでした。
私が想像していたより小さいのかもしれません。
写真にはそれらしき黒い物体が多数写っていました。
次回はヘッドランプを白色光に切り替えて、クモバエの蛹の採集にチャレンジします。



今年はなぜか、トンネルのコンクリート天井にぶら下がった個体ばかりで、壁面にしがみついた個体はなぜか1頭も居ませんでした。

▼関連記事
トンネルの壁面で休むコウモリ【暗視映像】

コウモリの死骸を見つけたら採集しようとビニール袋も多数用意していたのに、今年は見つかりませんでした。

▼関連記事
トンネル内でぶら下がったまま死んだコウモリ【暗視映像】


つづく→


2019/01/18

昼塒のトンネルで寝るコウモリ♀に寄生虫?【暗視映像】



2018年9月上旬

ボックスカルバートのトンネル内を日中の集団ねぐらとしている夜行性コウモリを毎年少しずつ調べています。
昨年は9月中旬にトンネル内を初めて調査したのですが、今年は少し時期を早めて(前年の15日前)入洞してみました。
コウモリの育児を撮影してみたい気持ちと、デリケートな繁殖期が終わるまでコウモリの活動を邪魔してはならないというコウモリ保全上の配慮との間で葛藤があります。
私が繰り返し侵入するせいでコウモリがこのトンネルは危険とみなして塒に使わなくなってしまったのでは、私も観察できなくなって困ります。
一応、私なりの配慮として、年に1回しか入らないようにしています。
日没前の夕方に、赤外線の暗視動画を撮りながら、トンネルを探検開始。
トンネルの奥にコウモリの集団塒(コロニー)があるようで、コウモリの鳴く声が可聴域でキキキキキ♪と反響して聞こえるのは前年と同じです。

真っ暗なトンネルの中程でようやくコウモリと遭遇しました。
コンクリート天井に2頭が間隔を明けてぶら下がっていました。
1頭に注目してズームインすると、コウモリの体表で何か小さな虫が動きました!(矢印に注目@0:19)
おそらくクモバエやコウモリバエなどの体外寄生虫でしょう。

▼関連記事
ユビナガコウモリの体表に寄生するケブカクモバエ?
現場ではこの虫に気付かなかったので、ストロボを焚いた証拠写真は撮れませんでした。

コウモリは畳んだ翼で顔を覆って寝ています。
一本足で天井からぶら下がっています。
幼獣を抱えた母獣かどうか、映像をしつこく見直したのですが、素人にはよく分かりませんでした。

私がゆっくり回り込みながらアングルを変えてしつこく撮り続けるとコウモリは覚醒して最後は飛び去りました。
飛び立つ直前にタラララ…♪と速いクリック音が私の耳にはっきりと聞こえました。
(映像でも確認できますが、ビデオカメラのノイズだったりして…)
エコロケーションのためにコウモリが発している超音波だと思うのですが、可聴域なのが不思議です。
トンネルなどの閉鎖空間では超音波が可聴域にシフトするのでしょうか???
コウモリ関係の本を読んでいても超音波の話ばかりで、可聴域の鳴き声についてはほとんど情報がありません。

飛び立つ瞬間を1/10倍速のスローモーションでリプレイしても、下腹部に陰茎が見えないので♀のようです。
やはり、幼獣を抱えていない、単独の♀だと思います。
この映像でコウモリの種類が見分けられる方がいらっしゃいましたら、教えて下さい。

1頭のコウモリに注目している間に、もう1頭は飛んで逃げてしまいました。

この直後にビデオカメラのバッテリーが切れてしまいました。
交換しようとしたらスペアのバッテリーがなぜか充電されていないことが判明しました。
準備してきたはずなのに、我ながら酷い大失態です…。
仕方がないので暗視映像を諦め、これ以降はストロボ写真による撮影に切り替えました。

つづく→トンネルを塒とする野生コウモリの写真集


2019/01/16

深夜の庭から聞こえた謎の鳴き声(ニホンイタチ?!)



2018年10月上旬・午前1:27〜1:35

深夜に窓の外の庭から野生動物が発する凄まじい鳴き声が聞こえてきて、寝ていた私は飛び起きました。
静かな真夜中にキキキッ♪(チュチュチュッ♪)とかなりの大音量で悲鳴のような鳴き声が繰り返し響き渡ります。
それに釣られてカエルも鳴き始めました。

カーテンや窓を開けると逃げられると思い、室内から窓越しに動画で鳴き声だけ記録しました。
鳴き声の主は、外で少しずつ場所を移動しながら(遠ざかりながら)断続的にキキキッ♪と繰り返し鳴いているようです。
複数個体が喧嘩しているのかな?

これは一体、何の鳴き声なのでしょう?
夜にこんな鳴き方をする鳥を私は知りません。
夜行性の捕食者に襲われた獲物が断末魔の悲鳴を上げているのでしょうか?
例えばシジュウカラなどの小鳥や小動物が寝込みを襲われたのかな?
なんとなく、ネズミやコウモリの鳴き声っぽい気もします。

発情したイエネコFelis silvestris catus)が夜中に鳴き騒ぐことがありますが、今回の鳴き声は明らかに猫とは違いますし、調べたら10月上旬は猫の繁殖期ではありませんでした。
他に候補として考えられる野生動物は、ハクビシンです。
しかし、YouTubeに公開されている動画でハクビシンの鳴き声を調べても、違うようです。

▼関連記事 
ハクビシンの早朝散歩


謎の鳴き声を声紋解析してみる

オリジナルの動画(MOVファイル)から音声をWAVファイルに抽出し、鳴き声の入った部分を適当に切り出してからスペクトログラムを描いてみました。
約16kHzの単調で強いシグナルは、私のビデオカメラに固有のノイズなので無視して下さい。
20kHz以上の高周波数域で弱いながらも断続的に鳴き続けているのは、かすかに聞こえたコオロギなど虫の音だと思います。



この事件があってから45日後の11月下旬。
昼過ぎに私が家から出かけようとしたら、入れ違いで黄土色の細長い小動物が庭の方へササッと素早く駆け込みました。
証拠となる写真や動画は撮れるはずもなく、一瞬の出来事でしたが、どうやらニホンイタチMustela itatsi)のようでした。
この辺りに野生のイタチが住み着いているとは知りませんでした。

てっきり夜行性だと思っていたイタチが真っ昼間に活動することも意外でした。
本種は冬眠はしないで1年中活動し、その活動時間帯は特に定まっておらず、昼夜活動する (wikipediaより引用)

もしかして、1.5ヶ月前の夜中に聞いた謎の鳴き声は、このイタチかもしれません。
車庫や庭などのあちこちにカメラトラップを仕掛けてみたら楽しそうです。
YouTubeに公開されている動画で捕獲されたイタチが威嚇する鳴き声を聞いてみると、状況が違うのですけど、かなり似ています。










2019/01/12

トンネルの塒を離れる前に出口付近を往復飛翔するコウモリの群れ【暗視映像】



2017年9月中旬・午後17:00、17:51

野生のコウモリが日中の集団塒として使っているトンネルを初めて探検し終わり、出口sに戻ろうとすると、コウモリの離塒が始まりそうな夕刻になりました。
ちなみに日の入り時刻は午後17:43。
赤外線の暗視カメラで撮った映像ですが、外界の自然光が差し込むので明るく見えます。

ボックスカルバートのトンネル内から出口の方を向いて撮ると、数頭のコウモリが飛んで往復していました。
外がまだ明るいのを確認するとコウモリはすぐに、暗いトンネルに引き返して来ます。
刻々と外が暗くなるにつれて、偵察に飛び回るコウモリの数が増えてきます。
私がトンネルを歩き回って寝ていたコウモリの平穏な暮らしを乱してしまった(私がコウモリをトンネルから追い出すような形になった)影響も当然あるでしょう。
しかし、離塒前のコウモリが出口付近でしばらく往復飛翔するのは、これまでも繰り返し観察してきたことです。
このアングルで撮れたのは初めてでした。

▼関連記事
日没後に塒のトンネルから飛び出すコウモリの群れと衝突事故【暗視映像】

日が落ちて外界が充分に暗くなると(日没から約30分後)、夜行性のコウモリは続々とトンネルの外に飛び出し、夜の採餌に出掛けるのです。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


2019/01/11

トンネル内でぶら下がったまま死んだコウモリ【暗視映像】



2017年9月中旬

野生コウモリが昼塒として利用しているボックスカルバートを調査中に、コウモリの死骸を見つけました。
赤外線の暗視カメラで撮りながら真っ暗なトンネルを奥に進んでいると、コンクリートの壁面に不自然な体勢で下向きにへばり付いていた個体が気になりました。

前脚は左だけ広げ、後脚は左だけでぶら下がっています。
足掛かりは無さそうなのに、壁面の割れ目の少し下にしっかりしがみ付いたまま死んでいました。
本当に死んでいるのか半信半疑だったので、暗視動画を撮りながら指で翼の先をつついてみました。
後で冷静に考えると、感染症のリスクがあるコウモリに素手で触れたのは大きな間違いですね。

腐らずにミイラ状態になっているようです。
腐臭も無く、死肉食性の昆虫なども集まっていませんでした。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


『身近で観察するコウモリの世界―町を飛ぶ不思議な野生動物 (子供の科学★サイエンスブックス)』によると、

コウモリはどうして脚でぶら下がって生活をしているのだろう。これは空を飛ぶことと関係がある。
 空を飛ぶためには、体重をできるだけ軽くしたい。そのため、コウモリは骨を細く軽くした。ただ、脚の骨まで細いので、鳥のように枝の上側にとまって体を支えることは難しい。頭を下にしてぶら下がれば、体を支える脚の筋肉も少なくていい。足指の先にある鋭いかぎ爪で壁や枝などに引っ掛かっているだけだから、足の指に力をかけなくていい。寝ぼけて落っこちる心配はないのだそのかわり、死んでもぶら下がったままのことがある。(p28より引用)


コウモリの集団塒を見つけたのに、コウモリの種類が見分けられずに困っています。
昆虫が相手なら手っ取り早く採集して標本をじっくり精査すれば同定できるのですが、野生の生きたコウモリを素人が無許可で採集するのは法律で禁じられているのです。
という訳で、死骸も天の恵みとしてありがたく頂くことにしました。(ビニール袋に採集)

さて、せっかく貴重な死骸を持ち帰ったものの、未だ調べられていません。
同定のために体の各部位を細かく採寸しようと思って後日、容器の蓋を開けたらミイラ化した死骸に少しカビが生えていました。
カビの胞子が舞ったので吸い込まないように慌てて蓋を閉め、その後は「パンドラの箱」に厳重に密閉して某所に保管してあります。
日本産のコウモリではまず大丈夫だと思うのですが、ヒトにも感染する危険な病原体のちょっと怖い話を思い出したからです。
すぐにでもホルマリン漬けにした方が良いかもしれません。
いつか時間のあるときに、このコウモリを標本にしてみるつもりです。
全身骨格標本を作るのは大変そうですけど、透明樹脂にコウモリを丸ごと包埋した標本なら私にもできそうです。



コウモリsp_h死骸@トンネル内壁面

現場で死骸を撮った写真を見返すと、既に毛皮にうっすらとカビが生えていました。
ボックスカルバートの底は水が溜まっている(時季によっては流水)ので、一年中、気温はやや低く湿度は高く保たれていそうです。

私にはコウモリの死因も死亡時期も分かりません。
寿命による自然死なのか、病死(感染症?)または餓死の可能性も考えられます。


アメリカ合衆国では2006年に、ニューヨーク州で冬眠中のコウモリがカビに感染して大量に死んでいるのが見つかった。このカビに感染すると冬眠中に目が覚めて蓄えていた脂肪を使い尽くして死んでしまうのだ。このカビは今ではアメリカ北東部に広がり、これまで5000万頭以上のコウモリが犠牲になっている。 (子供の科学★サイエンスブックス『身近で観察するコウモリの世界―町を飛ぶ不思議な野生動物 』p94より引用)

今回トンネル内で見つけた死骸は1頭だけで、多数の生きたコウモリが元気に飛び回っていますから、カビ感染による大量死は起きていないと思います。
ただし、トンネルの底は水が流れているので、死後に落ちてしまった個体は水に流されて残っていないだけかもしれません。

それから、このトンネルは冬眠用の塒としては使われていないことが分かっています。

2019/01/04

ヒミズ死骸の肉片をクロヤマアリから守るクロオオアリの群れ



2018年9月下旬


▼前回の記事
ヒミズの腐乱死体に飛んで集まるヨツボシモンシデムシ

腐乱したヒミズUrotrichus talpoides)の死骸から少し離れた路上に小さな肉片が転がっていました。
死骸から食い千切った肉片を4匹のクロオオアリCamponotus japonicus)のワーカー♀が巣に運ぶ途中のようです。
肉片を大顎で噛んで引っ張り、更に細切れにしようとしています。
肉片には数匹の白い蛆虫(ハエの幼虫)が蠢いているのですが、アリは蛆虫を獲物とはみなしていないのか、肉片に夢中です。


▼関連記事
猿の死骸からウジ虫を運ぶアリ

2匹のクロヤマアリFormica japonica)も物欲しそうに肉片に近寄って来ました。
しかし、体格に勝るクロオオアリ♀が撃退しました。
クロヤマアリ♀は追い払われてもすばしこく逃げ回り、横取りするチャンスをしつこく狙っています。

もし仮に、クロヤマアリが援軍を呼び寄せてクロオオアリを数で圧倒したら、勝機はあるのでしょうか?


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


クロオオアリ♀4 vs クロヤマアリ♀2@ヒミズ死骸:肉片

2019/01/03

逃げたニホンカモシカと再会



2018年9月下旬
▼前回の記事
鼻息を荒げ蹄を踏み鳴らして威嚇するニホンカモシカ

野生ニホンカモシカCapricornis crispus)と一触即発の睨み合い(メンチ切り対決)を制した興奮も醒めやらぬまま、つづら折れの峠道を数百メートル下ると、おそらく同一個体と思われるカモシカと再会しました。

別れてから3分後のことです。
先程のカモシカが藪に覆われた谷を駆け下りスギ林を走り抜け、先回りして私を待ち構えていたようです。

スギ林から車道に出て来たカモシカは私に対してフシュフシュ♪と鼻息を荒げて威嚇しながら車道を走り去りました。
今度はもう私に対して向かって来ませんでした。
山道のカーブの死角に消えたカモシカを慌てて追いかけたのですが、見失ってしまいました。

どうもカモシカという動物の性格は、臆病なだけでなく実は好奇心も旺盛な気がしてなりません。
逆に私のことをどう思ったのか、カモシカに聞いてみたいものです。
「せっかく巻いたはずなのに、あのおかしな人間がしつこく追いかけてきやがった」と思ったかもしれません。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

三部作のシリーズ完。


ニホンカモシカ@再遭遇+対峙+

2019/01/02

鼻息を荒げ蹄を踏み鳴らして威嚇するニホンカモシカ



2018年9月下旬
▼前回の記事
スギ林の急斜面を下りながら眼下腺マーキングするニホンカモシカ

山林の獣道から車道に下りてきたニホンカモシカCapricornis crispus)は私に気づき、じっと凝視しています。
カモシカは目が悪い(近視)らしいのですが、濡れた鼻をヒクヒクさせて私の匂いを嗅ごうとしています。
角や耳介には個体識別の特徴となるような欠損などは見当たりません。

実はカモシカとの遭遇に備えて、車道に立っていた私はそっと姿勢を低くして片膝立ちになって待ち構えていました。
警戒心の強い野生ニホンカモシカにどうしたらより近づいて撮れるか、という私なりの試行錯誤のひとつです。
カモシカが見ている前で姿勢を低くしてもあまり効果が無いことが分かっています。


▼関連記事(4年前の撮影)
ニホンカモシカ(左角欠け)の鼻息威嚇♪と逃走

やがてニホンカモシカは、いつものようにフシュ、フシュ♪と鼻息を鋭く吐いて私に威嚇し始めました。
濡れた鼻から鼻水が垂れています。
騒ぎを聞きつけた野次馬のカケスが近くの樹上でけしかけるようにジャージャー♪と警戒声を発し始めました。
私がじっと動画を撮り続けていると、ニホンカモシカは意を決したように舗装された車道に出て来ました。

鼻息威嚇に効果が無いことに業を煮やしたカモシカが数歩ずつ前進して近づいて来るようになりました。

見慣れない無礼な侵入者を縄張りから追い出そうとしているのでしょう。
揃えた前脚を高く跳ね上げてから振り下ろし、左右の蹄を舗装路に同時に打ち付けてカッ♪と鳴らします。
突進する素振りはブラフだろうと分かっている私は、落ち着いて撮影を続けます。
カモシカが蹄を踏み鳴らす威嚇の示威行動を実際に見るのは初めてで、内心とても興奮しました。

路上でしゃがんで片膝立ちをしていた私の足が痺れてきたので、撮りながらゆっくり体勢を変え、両膝立ちになりました。 
現場は勾配のある峠道で、私の方がカモシカよりも少し高い位置に居ます。
両膝立ちでも見かけの身長はカモシカより低く保っています。
今回の個体が強気で私を恐れず威勢が良いのは、おそらく私が姿勢を低くしているからだと思います。

尻尾を左右に振っているのは、体に集る吸血性の昆虫を払っているのでしょう。 
興奮状態を表しているボディランゲージなのかもしれません。

強気のカモシカが調子に乗ってどんどん私に近づいてくるので、状況が緊迫してきました。
正直に言うと、このまま野生のカモシカに角で小突かれてみたいという密かな願望は少しありました。
しかし怒ったカモシカの鋭い角で本気で突かれたら大怪我しそうです。
これ以上カモシカとチキンレース(度胸試し)を続けるのは危険と判断し、私もカモシカの鼻息威嚇を真似して応戦することにしました。


▼関連記事(6年前の撮影)
野生ニホンカモシカと鼻息で鳴き交わしてみる

カモシカがフシュフシュ♪と鼻息威嚇をしてきたら、そのすぐ直後に私も応戦します。
私がただ鼻息を吐いても大きな音が出ないので、口から気迫を込めた歯舌音でシュッ♪と鋭く発するようにします。
すると効果てきめんで、カモシカはそれ以上近寄らなくなりました。
さっきまでの強気が嘘のように、神経質そうに横を向き(視線を逸らし)がちになりました。
これは弱気のサインです。
戦意喪失したカモシカは遂に完全に体を横に向けると、腹立ち紛れに鼻息威嚇しながら路肩のガードレールをひらりと飛び越えました。
ススキの茂みに隠れながらも、負け惜しみのようにしつこく鼻息を荒げ続けています。
ここでようやく私が立ち上がると、驚いたカモシカは藪に覆われた斜面を慌てて駆け下りて行きました。
この対決を見守っていたカケスがやんややんやと囃し立ててくれました。
幸い車が1台も通りかからず、誰にも邪魔されずに野生動物と1対1の濃厚な遭遇を体験をすることができました。
迫力のある映像が撮れて大満足です。

私の撮影スタイルはカメラの液晶ディスプレイを見るのではなく、カメラを顔の正面に構えてファインダーを覗いているため、カモシカと視線を直接合わせませんでした。
カモシカから見ると私はカメラで顔(目)を隠していたことになります。
野生動物をじっと直視(凝視)するのは敵意の現れと解釈されるので、例えばニホンザルを相手にするときなどは特に注意が必要です。
今回のカモシカが私を恐れず(舐めてかかり)近づいてくれた理由として、視線を隠し低姿勢だったことの他に考えられるのは、私が全身迷彩服を着ていたことです。
アスファルトの路上に居たので周囲に溶け込む迷彩効果はありませんが、見慣れない模様にカモシカは戸惑った(興味を持った)のかもしれません。

一触即発のにらみ合いになっても長年の経験と知識を活かして我ながら冷静に対処できました。
もしかすると結構危ない状況だったのかもしれません。
しかし私には切れるカードがあともう2枚ありました。
カモシカが迫ってきても逃げずに急に立ち上がりカメラで隠していた顔を見せて睨みつければ、私はカモシカよりも身長が高いので怯むはずです。
もしそれでもカモシカの突進が止まらなければ、最終手段として、クマも撃退できる強力な催涙スプレーを噴射するつもりでした。
(夏山に入る時は必ず熊よけスプレーを腰のホルスターに携帯するようにしています。)
以上ノウハウみたいなことを書いてみましたが、カモシカの気性には個体差がありそうですから、これを読んだ人が真似して襲われても私は責任を負えません。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



つづく→再会篇


ニホンカモシカ:顔@車道+対峙
ニホンカモシカ@車道+対峙
ニホンカモシカ@車道+対峙
ニホンカモシカ@車道+駆け寄り威嚇

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