2021/08/28

水溜まりで水を飲むカワラヒワ♂(野鳥)

 

2021年6月下旬・午後12:55頃・晴れ 

民家の前庭兼駐車場に出来た水たまりにカワラヒワ♂(Carduelis sinica)が水を飲みに来ました。 
下嘴で水を一口掬い上げる度に上を向いて喉に流し込んでいます。 (×4回)
喉の乾きを癒やすと飛び去りました。

ヒヨドリ幼鳥の居眠りと親鳥を呼ぶ鳴き声(野鳥)

前回の記事:▶ ナツグミの赤い実をヒヨドリ幼鳥に巣外給餌する親鳥(野鳥)

2021年6月中旬・午後17:50〜18:09・くもり 

巣立ち直後のヒヨドリHypsipetes amaurotis)幼鳥bが親鳥に給餌してもらうのを電線上で独り待っている間の様子です。 
給餌の合間にも親鳥♀♂がときどき近くに戻ってきて、離れ離れになった幼鳥たちを見守っています。 

空腹になると幼鳥bも甲高い声で鳴き始めました。 
高音なので、小声でもよく響き渡ります。 
近くの電線上にいる別個体の幼鳥cの方がよく鳴くのですが、幼鳥bは兄弟姉妹に対抗して鳴き始めた(鳴き交わし)のではなく、自分が空腹になったので親鳥に自分の位置を知らせているのでしょう。(餌乞いの前段階) 

鳴き疲れたり食後には目を瞑って居眠りする様子が可愛らしいですね。 
居眠り中は嘴を斜め上に向けた姿勢で静止します。 
すぐに目覚めてまた鳴き始めます。 

最後はカメラを右にパンして、別個体の幼鳥cを写して終わります。 
路地を挟んで反対側の電線に止まっている2羽の幼鳥b,cの位置関係を示します。 

※ 動画編集時に逆光補正を施し、音声は正規化して音量を強制的に上げています。 

ヒヨドリ幼鳥の鳴き声を声紋解析してみる? 

2羽の幼鳥b,cを交互に撮影しました。 
しかし私が目を離した隙に、幼鳥bは電線からどこかに飛び去ってしまいました。 
親鳥が引率して(餌で釣って?)どこか安全な場所に連れて行ったか、あるいは幼鳥aと合流したのではないかと予想しています。 


2021/08/27

夜の池でヤマアカガエル幼生を観察【暗視映像】

前回の記事:▶ 池の岸辺の底で採食するヤマアカガエルのオタマジャクシたち

2021年6月中旬・午後20:15頃 

山中の池Hで夜に観察すると、ヤマアカガエルRana ornativentris)の幼生は暗闇でも活動していました。(夜行性) 
 昼間と同様に尻尾をくねらせ浅瀬で泳ぎ回り、池の底に堆積した有機物を食べているようです。 
水面に浮上して息継ぎ?する行動が見られなくなったのが興味深く思いました。 
夜になって気温が下がると水中の酸素濃度が上がり、鰓呼吸で充分になるのかな?
関連記事(3日前の撮影)▶ 池の水面に繰り返し浮上するヤマアカガエル幼生の群れ
息継ぎ(肺呼吸)のために夜も水中で上下動を繰り返しているアカハライモリとは対照的です。
関連記事(同日に同じ池Hで撮影)▶ 夜の池で息継ぎのため定期的に水面に浮上するアカハライモリ【暗視映像】

※ 動画編集時に自動色調補正(equalizor+grayscale)を施しています。 


梅雨入りしてくれないと、このままでは池が干上がりそうです。 
(この7日後、無事に梅雨入りしました)

ナツグミの赤い実をヒヨドリ幼鳥に巣外給餌する親鳥(野鳥)

前回の記事:▶ ヒヨドリ幼鳥にナツグミ果実と蛾の蛹を巣外給餌する親鳥(野鳥)

2021年6月中旬・午後17:55頃・くもり 

巣立ち直後と思われるヒヨドリHypsipetes amaurotis)幼鳥cが電線に単独で止まっています。 
それまで電線上で居眠りしていたのに空腹になったようです。
ピィーピィー♪鳴いて親鳥を呼び始めました。 
前方に親鳥の姿を見つけたのか、激しい餌乞いを始めました。 
嘴を大きく開き、半開きの翼を小刻みに震わせています。 
幼鳥がどれだけ本気に餌乞いをするかどうかは、空腹度合いを反映しているようです。 

すると餌を運ぶ親鳥が飛来して、電線に幼鳥cと並びました。 
今回は幼鳥を焦らしたりしないで素早く一発で給餌しました。 
メニューは赤い実で、おそらくナツグミの熟果だと思います。 
どこか近所の庭にナツグミが植栽されているはずですが、未確認です。 
ちょうど同じ時期に別の場所でナツグミの果実が赤く熟すことを見ています。 

ヒヨドリの親鳥はすぐに飛び去り、電線に残された幼鳥は果実を丸飲みするのに苦労しています。 
幼鳥の嘴がナツグミの果汁で赤く汚れることはなく、食後に嘴を拭く行動もやりませんでした。 
口移しの給餌シーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:40〜) 

※ 動画編集時に逆光補正を施し、音声は正規化して音量を強制的に上げています。 


 

2021/08/26

田んぼの畦道から飛び立つ早朝のカルガモ(野鳥)

 

2021年6月下旬・午前5:15頃・晴れ(日の出時刻は午前4:15) 

早朝に水田の畦道で1羽のカルガモAnas zonorhyncha)が居ました。 
朝日を浴びつつ横目で私の方を油断なく見ています。 
カメラを向ける私を警戒し、すぐに裏山の方へ飛び去ってしまいました。 
飛び立ちを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 
飛び立つまでに長い助走を必要とする他の種類の鳥(カワウや白鳥など)とは対照的に、カルガモは助走無しで急角度で離陸することが可能です。

電線に止まったノスリを攻撃するノスリの謎(野鳥)

 

2021年6月中旬・午後16:00頃・くもり 

田園地帯の電線に止まったノスリButeo japonicus)が甲高い声で鳴いていました。 
風切り音でかき消されていますが、かすかにピーエ♪と甲高い声で鳴いています。(@0:05) 
※ 動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 

そこへ突然、別の鳥が飛来してノスリaに襲いかかりました。 
攻撃?シーンをまずは1/5倍速のスローモーションでご覧ください。 
直後に等倍速でリプレイ。 
カラスがノスリに嫌がらせ(モビング)しに来たのなら珍しくありませんが、攻撃者bはなんと同種の猛禽でした! 
電線に止まっていて不意をつかれた個体aは振り返って翼を広げ、相手bに威嚇しました。 
翼下面の斑紋からノスリaと判明。 
ノスリaは奇襲を受けても電線に踏みとどまり、飛んで逃げることはありませんでした。 
すぐに落ち着きを取り戻すと、周囲をキョロキョロ見渡しています。 

不意打ちのような攻撃は一度切りで、攻撃者bはそのまま山の方へ飛び去りました。 
したがって、同種間の縄張り争いとは考えにくいです。 
巣立った幼鳥が飛ぶには未だ時期が早い気がします。 
ノスリ♀♂つがいのパートナーが荒っぽく挨拶に来たのかな?と私は想像しました。 

しばらくすると、ノスリaも電線から飛び去りました。 
飛び立ちシーンをまずは1/5倍速のスローモーションでご覧ください。 
羽ばたきと滑空を交互に繰り返し、高速で飛び去ります。 
流し撮り中にノスリaを見失ってしまったのですけど、山麓の電柱に止まり直していました。 

その後、飛び去ったノスリaと入れ替わるようにノスリbが戻ってきて、私の真上を偵察するようにぐるぐると飛び回りました。 
田園地帯の上昇気流に乗って曇り空を背景に帆翔しています。 
この間、鳴き声は発しませんでした。 

※ 最後の帆翔シーンだけ動画編集時に逆光補正を施しています。

2021/08/25

夜の池で息継ぎのため定期的に水面に浮上するアカハライモリ【暗視映像】

 

2021年6月中旬・午後20:30頃 

山中の池Hで夜も観察を続けると、 ヤマアカガエルRana ornativentris)のオタマジャクシ(幼生)の群れに混じって見慣れない小動物が岸辺の浅瀬に潜んで居ました。 
赤外線の暗視カメラで記録してみましょう。 
両生類に疎い私はサンショウウオの仲間かと撮影中は思ったのですが、鰓が見えませんし、どうやらアカハライモリCynops pyrrhogaster)のようです。
昼間でもこの池でイモリを見たことはありませんでした。 

初めはやや遠くてカメラの赤外線が充分に届きません。 
途中から補助照明の赤色灯LEDを点灯してもアカハライモリの目にはあまり見えてないようです。
私がそっと近づいても逃げませんでした。 
(モノクロ映像なので、赤色灯を使用したことが分かりにくいですね。) 
※ 前半部の暗視映像には動画編集時に自動色調補正(equalizor+grayscale)を施しています。

イモリは浅い水底をゆっくり這って、岸の方へ少しずつ近づいて来ます。 
イモリはオタマジャクシを捕食しようと狙っているのかな? 
日本動物大百科5:両生類・爬虫類・軟骨魚類』でアカハライモリの食性について調べると、
おもにミミズ、昆虫、カエルの幼生などの小動物を食べる。(p27より引用)
とのことでした。 
関連記事(9年前の撮影)▶ アカハライモリが菜食?
ところが、岸辺で休んでいたヤマアカガエルの幼生は、イモリの接近に気付くと次々に逃げてしまいます。 
オタマジャクシの体表には側線が発達しているおかげで、周囲の水流の乱れに敏感です。 
すぐ目の前にオタマジャクシが居るのに捕食しないということは、暗闇でイモリは獲物がよく見えてない気がします。 

今回面白かったのは、アカハライモリが急に身を翻して水面に浮上し、急いで息継ぎをしてから再び潜水したことです。 
息継ぎの際に水面に泡が出たのを確認できます。 
この行動をときどき繰り返していました。 
イモリは夜行性というよりも、肺呼吸で息継ぎするために昼も夜も浮上・潜水をひたすら繰り返さないといけないのでしょう。 
スロー再生で見直すと、尾を左右にくねらせて泳ぎ、水面に浮上しました。 
一息で吐いた(排気)直後に空気を一息で吸って(吸気)すぐに潜水しています。 

参考サイト(森の学校):イモリの呼吸法 によれば、
イモリの成体は魚のようにえら呼吸ではなく、肺呼吸と皮膚呼吸で生きています。 だから水中に潜っていても、このように時々水面に上がって来て肺呼吸をしなければなりません。 陸上では皮膚呼吸も行います。
最後はどうしてもイモリの体色を確認したくて、補助照明を白色光に切り替えて撮影してみました。 
すると案の定、イモリは眩しい光を嫌って、池の深い水底へと慌てて潜って逃げてしまいました。 
その後は警戒して、息継ぎのための浮上をしなくなりました。 
アカハライモリの背面は全身地味な焦げ茶色でした。 
腹面の赤い斑紋が見えなかったのは残念です。(捕獲しないと無理?) 
アカハライモリの♂は繁殖期になると美しい色彩(婚姻色)へと変わるらしい。 
いつかイモリを飼育してみるのも楽しそうです。 

ヒヨドリ幼鳥にナツグミ果実と蛾の蛹を巣外給餌する親鳥(野鳥)

前回の記事:▶ 電線上で居眠り・餌乞い♪するヒヨドリ幼鳥(野鳥)

2021年6月中旬・午後17:36〜18:01・くもり 

シーン1: 
巣立ったばかりのヒヨドリHypsipetes amaurotis)幼鳥のために親鳥が運んできた赤い果実はナツグミのようです。 
形状がヒョウタンボク(=キンギンボク)果実のようにも見えたのですが、赤く熟す時期には早過ぎます。 
親鳥が赤い実を嘴で軽く咥えたときに中央部がやや潰れてヒョウタンのように見えただけでしょう。 

周囲の安全を確かめると親鳥は路地を飛んで渡って反対側の電線に移動し、待っていた幼鳥bにようやく餌を与えました。 
巣外給餌の様子をまずは1/5倍速のスローモーションでご覧ください。 
続いて等倍速でリプレイ。 
このときよく見ると、幼鳥bは嘴を大きく開けながら翼を細かく震わせる餌乞い行動をしていました。 
私がこれまで見てきた他種の幼鳥に比べて、ヒヨドリ幼鳥による餌乞い行動はささやかで、鳴き声もよく聞き取れませんでした。 
幼鳥bは口移しされたナツグミの赤い熟果を丸呑みにしました。 
幼鳥bをその場に残して親鳥は飛び去りました。 
ヒヨドリ成鳥の食性は主に果実食ですが、雛や幼鳥の時期から果実を与えているのですね。 

ヒヨドリ幼鳥の嘴の前半部が赤いのは、3羽共(個体a,b,c)同じでした。 
 親鳥がよく給餌する赤い実の果汁や獲物の血で嘴が赤く汚れているのかと初めは思ったのですが、そうではなくてヒヨドリ幼鳥の嘴は元々赤い色をしているようです。 
幼鳥は親鳥に給餌してもらったナツグミ熟果を丸飲みにしますから、嘴は赤い果汁で汚れませんでした。 


シーン2:(@1:27〜) 
幼鳥bが止まっている電線に少し離れて親鳥♀♂も休んでいました。 
ただし嘴には何も咥えておらず空荷でした。 
右の親鳥が電線から飛び降りて居なくなりました。 
電線でおとなしく待っている幼鳥bの羽毛が風になびいています。 

シーン3:(@2:19〜) 
近くで親鳥が鋭く鳴く声が聞こえた直後に、幼鳥bの待つ電線に親鳥が飛来して並びました。 
途端に幼鳥は嘴を大きく開けながら翼を小刻みに震わせて餌乞いしました。 
口内は真っ赤でよく目立ちます。 
今度の餌は果実(木の実)ではなく、何か昆虫のようです。 
育ち盛りの幼鳥には果実だけでなくタンパク質の豊富な餌も必要です。
親鳥は栄養のバランスも考えて幼鳥に給餌しているのです。
獲物はやや大きく、素人目にはなんとなく蛾の蛹のように見えました。 

給餌を素早く済ませた親鳥は少し飛んで隣の電線に移動すると、汚れた嘴を足元の電線に擦り付けて拭っています。 
一方、幼鳥は食後に嘴を電線で拭き取る行動を一度もやりませんでした。 

カメラをズームアウトすると、電柱に別個体の親鳥も止まって喧しく鳴いていました。 
嘴に咥えて運んでいる餌は木の実のようです。 
幼鳥bの居る電線に少しずつ近づいて来たものの、虫の蛹を食べたばかりの幼鳥bは満腹状態です。 
木の実を咥えた親鳥は別個体の幼鳥(a?)に給餌するために飛び去りました。 

ヒヨドリ成鳥の性別を見分けられないのが残念です。 
親鳥♀♂による幼鳥への巣外給餌の分担はどうなっているのでしょう? 
完全に共働きなのかな?

それまで電線上のヒヨドリ幼鳥bに親鳥が餌を見せびらかすだけで給餌せず何度も焦らしていたので、てっきり親鳥は幼鳥bを餌で釣って安全な場所に誘導しようとしているのか?と思ったのですが、私の予想は外れました。 

※ 動画編集時に逆光補正を施し、音声は正規化して音量を強制的に上げています。 


2021/08/24

ヒメスズメバチ創設女王が池畔で探餌飛翔

 

2021年6月中旬・午後17:15頃・くもり 

里山の斜面にある2つの池H,Lの周囲を夕方にヒメスズメバチ♀(Vespa ducalis pulchra)が低空で飛び回っていました。 
大型の個体ですし、この時期は未だ女王の単独営巣期なので、創設女王と思われます。 
てっきり吸水するかと期待したのですが、濡れた岸に着陸しませんでした。
関連記事(3日前の撮影)▶ 池の畔で水を飲むコガタスズメバチ♀創設女王
飛翔シーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみると(@1:03〜)、ヒメスズメバチ創設女王は地面すれすれに舐めるように低空飛行していました。
営巣地の探索では無さそうです。
獲物の探索で池畔を走査しているのでしょう。 
しかし、飛んだ軌跡(飛跡)を見ると疑問が湧いてきます。
ヒメスズメバチはアシナガバチの巣を襲って蜂の子を狩るスペシャリストとして有名です。 
しかし、こんな水辺でしかも低い位置に好んで営巣するアシナガバチの創設女王がいるとは思えません。 
吸水に来たアシナガバチ♀を見つけたら尾行して巣を突き止める作戦なのでしょうか? 
実はヒメスズメバチ♀がアシナガバチ幼虫/蛹以外の獲物を狩ることもあるのでは?、という気がしてきました。
運良く狩りの瞬間を観察しない限り、その仮説の検証は難しそうです。

最後は山林(灌木林)の方に飛び去りました。

電線上で居眠り・餌乞い♪するヒヨドリ幼鳥(野鳥)

 

2021年6月中旬・午後17:50〜18:10・くもり
前回の記事:▶ ヒヨドリ幼鳥に巣外給餌しないで焦らす親鳥(野鳥)
電線に止まったヒヨドリHypsipetes amaurotis)幼鳥bを順光のアングルから撮ろうと私が路地裏を移動したら、新たにもう1羽の幼鳥cを発見しました。 
同じ路地を挟んで幼鳥bとは反対側の電線に止まっていました。 
これで計3羽のヒヨドリ幼鳥を住宅地の狭い区域で見つけたことになります。 
巣立ったばかりの幼鳥が互いに離れ離れになってしまったのでしょう。 
分散した複数の幼鳥を同時に世話しないといけない親鳥♀♂は大変そうです。 
親鳥は幼鳥を餌で釣って誘導し、1つの群れにまとめようとしているように見えました。 
あるいは逆に、幼鳥の全滅を避ける対捕食者戦略として、巣立ち直後の上手く飛べない雛はあえて1か所に集まらないようにしているのかな? 
過去には樹上で3羽のヒヨドリ幼鳥が集まっているのを見ています。
関連記事(5年前の撮影)▶ ヒヨドリ幼鳥が樹上に集まり羽繕い


ヒヨドリ幼鳥cはチュ、チュ♪またはピーピー♪と甲高い声で頻りに鳴いています。 
幼鳥の鳴き声は、ヒヨドリらしからぬ可愛らしい可憐な声でした。 
これは親鳥に給餌をねだる鳴き声だと思うのですが、私がこれまで見てきた別種の幼鳥による餌乞いとは異なり、翼を閉じたまま動かしませんでした。 
この点が私には不思議でした。
ヒヨドリの雛は他の多くの鳥よりも未熟な段階で早々に巣立ってしまうので、羽ばたく練習が足りてないのでしょうか? 
今回の幼鳥が止まっている足場の電線が細くて不安定なので、翼を小刻みに動かしたくてもバランスを崩しそうであまり動かせないのかもしれません。 
親鳥に餌をねだる餌乞いというよりも、その前段階として親鳥に自分の位置を知らせて呼び寄せるための鳴き声と考えた方が良さそうです。 
ヒヨドリ幼鳥の鳴き声は小声でもよく通ります。(高音になるほど指向性が高い)

待ちくたびた幼鳥cは、嘴を斜め上に向けた姿勢で目を瞑ってうつらうつらと居眠りを始めました。 
尾羽が短い幼鳥は羽毛を膨らませ、体全体を丸くしています。 
ヒヨドリ成鳥の体型とはまるで違います。
高田勝、叶内 拓哉『いつ寝るの?(福音館のかがくのほん)』によると、
鳥が眠ったままでも枝から落ちないひみつは、足のうしろ側を指先までとおっている腱(すじ)にあります。枝にとまってうずくまると腱がひっぱられ、指も自動的に曲げられるので、しっかり枝をつかんでいられるのです。立ったり歩いたりしているときは腱がゆるんで、指は自由に動きます。(p26より引用)
寝ている間は親鳥が頭上を飛び越えても幼鳥cは気づきません。 
親鳥が近くで鳴く声を聞くと幼鳥cは目を覚まし、辺りをキョロキョロ見渡しながら親鳥に餌乞い♪を再開しました。 

町内を忙しそうにあちこち飛び回っている親鳥がときどき戻って来て近くの電柱の天辺に止まり、幼鳥b,cの様子を見守っています。 
このとき親鳥は嘴に何も餌を咥えていませんでした。 
親鳥は私に対して警戒声を発しなくなりました。 
幼鳥cは背後の親鳥に気づいていません。 

※ 動画編集時に逆光補正を施し、音声は正規化して音量を強制的に上げています。 

ヒヨドリ幼鳥の声紋解析してみる? 



2021/08/23

池の岸辺の底で採食するヤマアカガエルのオタマジャクシたち

 

2021年6月上旬・午後16:20頃・くもり
前回の記事:▶ 池の水面に繰り返し浮上するヤマアカガエル幼生の群れ
ヤマアカガエルRana ornativentris)の幼生と思われるオタマジャクシが山中の繁殖池Hの岸辺に群がり、泳ぎながら水底の堆積物を採食していました。 
池の水には緑藻が繁茂しているようで、深緑色に濁っています。 


電線上で頭を掻き、脱糞、欠伸するコムクドリ♂(野鳥)

 

2021年6月中旬・午前後17:40頃・くもり 

私が平地の路地裏にじっと佇んでヒヨドリの幼鳥たちを観察していたら、なぜかコムクドリ♂(Sturnus philippensis)が登場しました。 
どうも今季はコムクドリと縁があるようで、街のあちこちでよく出会います。 
ヒヨドリ親鳥が発するけたたましい警戒声を聞きつけて、近所で営巣しているコムクドリの親鳥♂が一体何事かと私の様子を見に来たのではないか?と想像しました。 

頭が痒いらしく、右足を上げて頻りに掻いています。 
電線上で方向転換した直後に少量の白っぽい液状便を排泄しました。 
脱糞シーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:07) 
再び右足で頭をボリバリ掻いてから、次は欠伸をしました。 
この間、コムクドリ♂は私に対して警戒声を発しませんでした。 

※ 動画編集時に逆光補正を施しています。 

野次馬にやって来たのはコムクドリだけではありませんでした。 


 

2021/08/22

ミイデラゴミムシ逃走中!

 

2021年6月中旬・午後15:30頃・くもり 

田園地帯の農道で今年もミイデラゴミムシPheropsophus jessoensis)を見つけました。
▼関連記事(1年前の撮影) ミイデラゴミムシが田んぼの農道を逃走
とても臆病なのか、それとも本来は夜行性なのか、知りませんが、とにかくひたすら隠れる場所を探して逃げ回っています。 
地面の穴を見つけて土塊の下に潜り込んでも、「頭隠して尻隠さず」の状態です。 
私が靴の爪先で土塊をそっとどけると、再び逃走開始。 
雑草の根際で隠遁と逃走を繰り返しています。 

ミイデラゴミムシの有名な毒ガス放出シーンを撮影するために捕獲したかったのですけど、私が採集ケースを取り出す前に見失ってしまいました。 
次回こそは採集して、「あの実験」をしてみるつもりです。

【参考サイト】

ヒヨドリ幼鳥に巣外給餌しないで焦らす親鳥(野鳥)

 

2021年6月中旬・午後17:35頃・くもり
前回の記事:▶ 巣立ち直後のヒヨドリ幼鳥をブロック塀から安全な場所に誘導する親鳥♀♂(野鳥)
巣立ったばかりと思われるヒヨドリHypsipetes amaurotis)幼鳥aを少し離れたところから観察していたら、路地の角を曲がった所の電線に別個体の幼鳥bを見つけました。 
赤い実を咥えた親鳥と並んで電線に止まっています。 
実の親子とは言えあまりにも体格差があるので、逆光でシルエットしか見えなかった私は、まさかヒヨドリがスズメに異種間給餌するのか!と驚愕して慌てて撮影を始めました。 
しかしズームインしてみると、スズメではなくヒヨドリの幼鳥でした。 
ヒヨドリが親子で並ぶと、幼鳥の尾羽は成鳥に比べて著しく短いのがよく分かります。 
親鳥が嘴に咥えている赤い実は、おそらくナツグミの熟果でしょう。

幼鳥bはほとんど餌乞いせずに親鳥の横でおとなしく待っています。 
カメラを向ける私を警戒していた親鳥がようやく幼鳥に口移しで給餌…するかと思いきや、焦らすように給餌しませんでした。 
「はい、アーン…やっぱりお預け!」
そのまま親鳥は餌を持ったまま飛び去ってしまいました。 
嘴を大きく開けて親鳥を見送った幼鳥が絶望の表情に(擬人化して)見えてしまい、思わず私は笑いそうになりました。 
これだけ焦らされても幼鳥bは親鳥を追いかけて飛んでいかず、電線に居残りました。 

赤い木の実を咥えたまま親鳥がすぐにまた幼鳥の近くの電線に戻って来ました。 
しかし今度も幼鳥bに巣外給餌することなく、私がカメラを向けた途端に飛び去りました。 
親鳥のこの動きが私の対する警戒のせいなのか、それとも幼鳥bを安全地帯に誘導したいのか、それが問題です。 
相変わらず幼鳥bは電線に止まったままです。 

親鳥が幼鳥bに巣外給餌しなかった理由は何でしょう?
仮説をまとめてみました。
(1)育雛期のヒヨドリの親鳥はヒトに対する警戒心が特に強く、近くでカメラを向けられているのを嫌うのかな? 
(2)それとも、餌で釣って幼鳥bをもっと安全な場所に誘導し、散り散りになった幼鳥たちを1つの群れにまとめようとしているのでしょうか? 
幼鳥が空腹でなければ、この作戦は上手く行かないでしょう。
(3)あるいは、幼鳥の空腹度合いを見極めているのかもしれません。 
親鳥♀♂はあちこちに散らばった複数の巣立ち雛を同時に世話しないといけませんから、より空腹の個体に優先して巣外給餌するはずです。 
幼鳥bの餌乞い行動が弱かったのは、それほど空腹ではなかった証でしょう。

この3つの仮説は必ずしも排他的なものではなく、どの要素もありそうです。
今のところ私は(3)が有力だろうと考えています。 
私がもう少し距離を空けて観察を続けると、電線に残った幼鳥bに親鳥がせっせと通って巣外給餌するようになったからです。(映像公開予定) 

※ 動画編集時に逆光補正を施し、音声は正規化して音量を強制的に上げています。 

古池や蛙飛び込む水の音♪:夜行性トノサマガエルの場合【暗視映像】

 

2021年6月中旬・午後19:40頃・くもり(日の入り時刻は午後19:02) 

山中の池Hの畔で日没後にトノサマガエルPelophylax nigromaculatus)を見つけました。 
赤外線の暗視カメラで撮りながら忍び寄ってみました。
トノサマガエルは池の方を向いて地面に静止しています。 

夜行性動物を観察する際には赤色LEDの懐中電灯が役に立ちます。 
赤色灯の強い光を照射してもトノサマガエルは無反応でした。 
(比較対象として、白色灯に切り替えたらカエルは眩しい光を嫌がって逃げるかどうか、実演してみるべきでしたね。) 
カエルに全く動きがないので、痺れを切らした私がカメラをそっと近づけると、気配を感じたトノサマガエルが跳んで逃げ、水中にポチャン♪と飛び込みました。 
「古池や蛙飛び込む水の音」 

トノサマガエルはジャンプする瞬間に鳴くことがあるのですが(映像公開予定)、この個体は鳴きませんでした。 
暗視映像では体色の情報が失われるために、トノサマガエルの性別は不明です。 

※ 動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 

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