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2025/12/03

チゴハヤブサの空中戦:子別れ?縄張り争い?(野鳥)

 

2024年9月上旬・午前11:55頃・くもり 

おそらくチゴハヤブサFalco subbuteo)と思われる2羽の猛禽が、キィキィキィ♪と甲高い声で鳴きながら、市街地の上空を高速で飛び回っていました。 

羽ばたきと滑翔を交互に繰り返しながら、ぐるぐる旋回しています。 
素人目には空中戦を繰り広げているように見えるのですが、子別れや縄張り争いなのでしょうか? 
幼鳥の飛行練習かもしれません。 

以前も同じ時期に同様のシーンを観察しています。 
関連記事(6年前の9月中旬に撮影)▶ チゴハヤブサの縄張り争い/子別れ?(野鳥) 


※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


チゴハヤブサではなくチョウゲンボウFalco tinnunculus)の可能性もありますかね?

2025/11/29

喉をブルブル震わせて真夏の暑さをしのぐアオサギ(野鳥)体温調節

 

2024年8月下旬・午前10:20頃・晴れ(薄曇り)・気温35℃ 

水田とトウモロコシ畑(飼料用のデントコーン)に挟まれた農道に1羽のアオサギArdea cinerea jouyi)が佇んでいました。 
喉のたるんだ皮膚を絶えずプルプルと振るわせているのは、呼吸による唾液の蒸発を促進して体温を下げようとしているのでしょう。
鳥には汗腺が発達していないので、発汗で体温を冷やすことができないのです。
撮影現場の気温を測ると35℃で、とても蒸し暑く、不快指数も高そうです。 
炎天下の地面からは陽炎が立ち昇っています。 
カワウではよく見かける体温調節の行動ですが、アオサギでは初見です。 

関連記事(3、4年前の撮影)▶  

カメラを構えた途端にアオサギは私を警戒して歩き去り、飛び去りました。 
逃げる際に腹立たしげな鳴き声を発したり脱糞したりしませんでした。 
奥に向かって低空で少し飛んだだけで、同じ砂利道の中央草帯に着陸。 
私から離れると、再び喉袋を震わせています。 

やがてアオサギは砂利道を歩いて横断すると、用水路に近づきました。 
イネ科雑草の茂みに隠れ、アオサギの頭部しか見えなくなりました。 
草いきれの中で、依然として喉を震わせています。 
そんなに暑いのなら日陰(木陰)に入ったり、早く用水路に入水して涼んだりすればよいのに、と思ってしまいます。 
おそらく、私が立ち去るまで油断なく様子を窺っているのでしょう。 


【考察】 
夏の暑さを凌ぐ体温調節でカワウとアオサギが同じ放熱行動をしているのが興味深く思いました。 
しかし、カツオドリ目ウ科とペリカン目サギ科は系統的に近くはありません。
離れた系統で何度も独立に収斂進化した行動なのか、それとも共通の祖先の時代から始まった進化的に古い行動なのでしょうか? 
Perplexity AIに質問すると、前者なのだそうです。

カワウとアオサギが喉の皮膚を震わせて体温を下げる行動は、口の中の水分を蒸発させて放熱し、体温調節をするためのものです。この放熱行動は鳥にとって汗をかけない代わりの重要な体温調節手段であり、多くの鳥で独立に進化した適応の一つと考えられます。特に、カワウはカツオドリ目、アオサギはペリカン目(サギ科)に属し系統的には近くないため、この行動は共通の祖先から受け継がれたものではなく、収斂進化の結果と考えられます。

近縁のトキやペリカン、カツオドリなど大型の水鳥でも同様に口や喉を使った蒸発冷却の行動が観察されることが多く、この体温調節戦略は複数の鳥類系統群で収斂的に進化した生理行動である可能性が高いです。


大型の水鳥や鳥類全般で共通して見られる喉や口を震わせて蒸発冷却する体温調節行動が、進化的に古く共通の祖先から始まった可能性は確かにあります。こうした基本的な生理的適応は祖先的特徴として継承されることもあります。ただし、サギ類(ペリカン目)とカワウ(カツオドリ目)は系統的にかなり離れており、両者の共通祖先はかなり古いため、同じ蒸発冷却の行動が系統的継承によるものか、獲得した環境適応という別々の進化の結果かわかりにくいのが実情です。

しかし、詳細に比較すると形態的な違いや生理的な仕組みの面で差異もあり、それぞれの系統で独立に発達させた可能性(収斂進化)を考えるのが妥当とされます。これは鳥類に限らず、多くの恒温動物で暑熱ストレス対策として口や皮膚を使う蒸発冷却が複数系統で独立に進化したという進化生物学の一般的傾向です。



鳥が喉を震わせて放熱しているときは、イヌのパンティングのように激しく呼吸しているわけではありません。鳥が口を開けてハアハアと呼吸し、口内の水分を蒸発させて体温を下げる「パンティング」に似た行動はありますが、喉の皮膚を震わせる行動自体は、そこまで激しい呼吸とは別の微細な震えによる放熱作用が主体です。

カワウなどでは、喉の毛細血管が多くある部位を震わせることで効率よく放熱し、呼吸を激しくして熱を逃がす行動とは少し異なります。一方で、口を開けて浅く速い呼吸をする行動は鳥にも見られ、気道や口腔内の水分の蒸発で体温調節を助けています。このため、喉震わせ放熱中に激しく息をするイヌのパンティングのような呼吸とは若干異なり、両者の組み合わせや状況により違いがあります。


アオサギやカワウが喉を震わせて放熱するときには、主に喉周辺の薄い筋肉群を小刻みに収縮させています。この運動は喉の皮膚やその下の血管を振動させ、広い範囲で蒸発冷却を促進します。具体的には、喉の筋肉(例えば環甲筋や輪状甲状筋など喉頭を動かす筋群)が微細な振動運動を繰り返すことで、喉の皮膚を震わせています。

この動きはイヌのパンティングのような深くて激しい呼吸運動とは違い、比較的浅く速い収縮で繊細に制御されているため、呼吸とは独立しながらも放熱効果を高める微細な筋肉運動です。また、この振動運動が血管の近くで起きることで血液の熱交換が効率化され、蒸発冷却と共に体温引き下げに寄与しています。

この喉震え(喉振動)運動は、どちらも水鳥の体温調節適応として観察されており、夏の暑さや高温環境の中で特に重要な放熱行動です.midorinotori


喉を震わせて放熱する行動がカラスで見られないのはなぜでしょうか? 
全身真っ黒な羽根に覆われたカラスは夏にとても暑いはずです。
カラスは餌を運ぶために伸縮可能な喉袋も持っているはずです。
しかしスズメ目カラス科では喉を震わせる放熱行動が進化しなかったようで、別の行動で暑さを凌いでいるそうです。

カラスが夏に喉を震わせて放熱する行動をあまり見られない理由は、カラスが体温調節に多様な方法を組み合わせているためです。カラスは口を開けて浅く速い呼吸(パンティング)をして口腔や喉の湿った部分から水分を蒸発させて気化熱を利用し放熱します。また、翼をわずかに開いて脇の下に風を通し放熱効率を上げたり、日陰でじっとして活動時間を早朝や夕方に集中させることで直射日光と暑さを避けています。

喉袋はカラスにはなく、サギなどのような明確な喉袋をもつ種とは異なります。カラスは羽毛の黒さによる熱吸収があるものの、羽毛の空気層が断熱層の役割も果たし体幹の温度上昇を抑えます。黒羽は熱を吸収しやすい反面放熱も良いため、日陰に入れば比較的効率的に体熱を放散できます。

したがって、喉を震わせるような明確な放熱行動はカラスでは観察されにくく、代わりにパンティングや翼を広げるなど複合的な行動で体温調節するのが特徴です。このため、喉の震えを伴う放熱はカラスではあまり見られないだけで、暑さ対策はしっかり行われています。

まとめると、

  • カラスは喉袋を持たず、喉を震わせて放熱する行動は基本的に見られない。

  • 口を開けてパンティングし口腔で水分蒸発を利用して冷却。

  • 翼を広げて腋下に風を通し、活動時間帯や場所の選択で熱ストレスを避ける。

  • 黒い羽毛は熱吸収と断熱の両方の特性を持ち、日陰入りなどで効率的に放熱。

この適応戦略により、カラスは暑い夏も体温調節を可能にしています.getridofpestanimals+4


気温が高くても風が吹いている気象条件、あるいは湿度が高くて蒸散効果が期待できない条件下で、鳥の体温調節行動がどう変化するか、観察するのも面白そうです。


【アフィリエイト】 

2025/11/28

ナガボノシロワレモコウの花粉を舐めに来たホソヒラタアブ♀とツマグロキンバエの小競り合い【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2024年9月上旬・午後14:40頃・晴れ 

平地の湿地帯の端に咲いたナガボノシロワレモコウの群落でホソヒラタアブ♀(Episyrphus balteatus)が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。 
左右の複眼が中央(頭頂)で接していないので、♀と分かります。 

翅を半開きにしたまま口吻を伸縮させて雄しべの葯を舐めています。 
ナガボノシロワレモコウの蜜腺はもっと奥にあるはずなので、ホソヒラタアブ♀は吸蜜している訳ではないようです。 
花穂から飛び立っても少し離れた空中でちょっとホバリング(停空飛翔)しただけで、すぐに元の花穂に着陸して食事を再開しました。 

ホソヒラタアブ♀の停飛を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:18〜) 
なぜかナガボノシロワレモコウの花穂にチョンチョンと脚先で触れるだけで、なかなかしっかり着地しようとしません。 
花穂が風で揺れて着陸しにくい訳でもなく、無風でした。
足先の感覚器で花の味見をしているのかな? 

よく見ると、この花序には先客のツマグロキンバエStomorhina obsoleta)が訪花していました。 
ナガボノシロワレモコウの花穂は長いので、同じ花穂でも少し離れた位置に留まれば2匹とも平和に摂食できると思うのですけど、ライバルの訪花昆虫を蜜源植物から追い払おうとする占有行動なのでしょうか? 
ホソヒラタアブ♀の度重なる挑発に苛立ったのか、ついにツマグロキンバエがホソヒラタアブに突進して追い払いました。 
しばらく撮り続けても、飛び去ったホソヒラタアブは戻って来ませんでした。 
体長では劣るのに、ツマグロキンバエはホソヒラタアブよりも蜜源植物を巡る争い(占有行動)に勝ったことになり、興味深い事件でした。 
小競り合いしている暇があったら、隣に咲いたナガボノシロワレモコウの花穂にさっさと移動すれば良いのに…と思ってしまいます。

ホソヒラタアブ♀は一体なぜ自分から挑発しておいて、ツマグロキンバエを恐れたのでしょうか? 
ツマグロキンバエはアブに寄生するハエではありません。 
ハエやアブを専門に狩る天敵の狩蜂に誤認したのなら、挑発しないで逃げるべきでしょう。 
ツマグロキンバエについて調べてみると、幼虫の生態についてはほとんど解明されていないらしく、好蟻性が疑われているそうです。 



実はこの後、スズバチもナガボノシロワレモコウに訪花していたのですけど、撮り損ねてしまいました。 


2025/11/25

山中の水溜りで顔だけ洗うフクロウ【野鳥:トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年9月上旬 

シーン0:9/4・午後13:05・晴れ・気温33℃(@0:00〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の状況です。 
山林の中に少し開けた湿地帯があり、雨水が溜まるだけでなく湧き水も滲み出して浅い水溜りが年中形成されています。 
水溜りSにどんな生き物が来るのか、自動撮影カメラで見張っています。 


シーン1:9/6・午前2:00・気温22℃(@0:04〜) 
丑三つ時にフクロウStrix uralensis)が水場に降り立ちました。 
歩いて水溜まりSを左に横切ると、お気に入りの深みで身を沈めました。 
水面に顔を漬けながら首を左右に激しく振って顔を洗います。 
その場で足踏みしながら方向転換すると、再び洗顔。 
入水したまま翼を軽く羽ばたかせたものの、本格的な水浴行動とは言えません。 

顔を念入りに洗っただけで、奥に向かって飛び去りました。 
今回は珍しく、岸に上陸しないで水場からそのまま飛び立ちました。 

※ 水音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


つづく→

2025/11/24

夏の暑い昼間に扇風行動で巣を冷やすモンスズメバチ♀の群れ【FHD動画&ハイスピード動画】

 


2024年8月下旬・午後12:30頃・気温32℃ 

破風板に営巣した(引っ越してきた)モンスズメバチVespa crabro flavofasciata)のコロニーを定点観察しようと、暑い昼下がりに来てみました。 
巣の周囲では多数の蜂が飛び回り、巣に出入りしていました。 
営巣地に白昼堂々近づく私に対して警戒していたのかもしれませんが、大顎をカチカチ鳴らして警告したり私に攻撃してきたりする個体はいませんでした。 

カメラで巣口にズームインしてみると、数匹(4〜6匹)のワーカー♀が巣口の縁に陣取って外向きに並び、各自がその場で猛烈に羽ばたき続けていました。 
これは、暑い夏に巣内の温度を冷やすための扇風行動で、気温が30℃以上になると発動します。 
私が立って撮影した地点の気温を測ると、32℃でした。 
「レーザーポインタ付きの非接触式赤外線放射温度計」を持ってくるのを忘れたので、モンスズメバチの巣口の温度を測ることはできませんでした。 
気温が高くなり過ぎると育房内の幼虫や蛹が正常に発生しなくなるので、巣内に外気を送風して冷やしているのです。 
扇風行動だけでは対処できないほどの酷暑になると、水を飲んできたワーカー♀が巣内で吐き戻して湿らせ、気化熱で効果的に冷却するのだそうです。 

身繕いしながら扇風している個体もいます。 
他の外役ワーカー♀たちは続々と巣から飛び去ったり、帰巣したりしています。 

240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:01〜) 
扇風行動の羽ばたきがスーパースローにするとよく見えるようになりました。 
帰巣する♀は獲物の肉団子や巣材のパルプを抱えておらず、空荷でした。 
もしかすると、外で水を飲んできて、巣を冷やすために運んできたのかもしれません。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 


関連記事(10年前の撮影)▶  

モンスズメバチ♀群れ@巣口:破風板a+扇風行動
モンスズメバチ巣@破風板b

破風板の裏側がどうなっているのか調べたくても、屋根裏に勝手に登ることはできませんし、そもそも私はスズメバチの攻撃から身を守る防護服を持っていません。 
横から覗いて駄目元でストロボ写真を撮ってみたら、破風板の裏側からもモンスズメバチの巣の外皮の一部が見えていました。

巣内にいるモンスズメバチ成虫の腹部の縞模様が外皮の縁から覗いて見えます。



つづく→

2025/11/21

ノスリのハンギング飛翔ほか(野鳥)

 

2024年7月下旬・午後12:15頃・くもり 

郊外で田畑の上空を2羽の猛禽が飛び回っていました。 
逆光でほとんどシルエットしか見えなかったのですが、なんとか翼の下面の模様からノスリButeo japonicus)と判明しました。 

1羽が木の葉落としのような飛び方で急降下(波状飛行)をしています。 
このとき鳴き声を発してはいませんでした。
これは強風に煽られて遊んでいるのか、それとも求愛や威嚇、縄張り争いのためのディスプレイ飛翔なのでしょうか? 


Perplexity AIに相談すると、
7月下旬はノスリの繁殖期(抱卵や育雛)はすでに終了しているため、典型的な求愛ディスプレイ飛翔(繁殖目的)はこの時期には通常見られません。

背景が雲しかない空だと、動き回る被写体を撮り続けようとしても、カメラのAFがすぐに見失ってしまいます。 
手前の木々やスギ防風林が邪魔で、思うように撮影できません。 
私は車道に沿って移動するしかできないのですが、少し進むと、さっきと同一個体と思しきノスリが今度は強風を受けて空中で一点に静止していました。 
翼を広げたままで羽ばたきません。 
上空から農地を見下ろしてハタネズミなどの獲物を眼光鋭く探しているのでしょう。
ノスリのこのような停飛は、ホバリングではなくハンギングと呼ぶのだそうです。
採餌のために、羽ばたかずに空中の1点に留まるハンギングを繰り返すのはノスリの特徴 (『フィールドガイド日本の猛禽類vol.04ノスリ』p11〜12より引用)
途中からもう1羽が合流し、2羽で一緒に飛んでいます。 
今回もズームインすると、AFが被写体を見失ってしまいました。 

この2羽は♀♂つがいなのか、それとも巣立った幼鳥が飛ぶ練習をしているのでしょうか?
スギ防風林のどこかにノスリの巣があるのではないかと、推測しているのですが、ここ何年も確かめられていません。



つづく→

2025/11/20

深夜にも飛び回り二次巣に出入りするモンスズメバチ♀の群れ【暗視映像】

 



2024年8月中旬・午前2:20頃 

モンスズメバチVespa crabro flavofasciata)は主に昼行性ですが、条件が良ければ夜になっても活動を続けることがあります。 
古い木造の屋根裏に最近引っ越してきたモンスズメバチの二次巣(移動巣)を深夜の丑三つ時に赤外線の暗視動画で撮影してみました。 
巣に近づいて耳を澄ますと、重低音の羽音が聞こえます。 
営巣地に忍び寄る私に気づいて警戒しているというよりも、真っ暗な夜にも依然として活動を続けているようです。 
モンスズメバチ♀は、夜も巣から雑木林の樹液酒場に通って吸汁することが分かっています。 



ナイトビジョンのハンディカムに赤外線投光器を2台追加しても、光量不足であまりズームインできません。 
手ぶれ防止のために三脚を持参すべきでした。 

モンスズメバチのワーカー♀は、巣口付近を少し飛んでは破風板に止まり直して登る、を繰り返しています。 
今回、巣口がある破風板で扇風行動をするワーカー♀はいませんでした。 
この日はデジタル温度計を持参するのを忘れてしまい、気温を測定していません。 


真夜中の暗闇を飛来して帰巣する個体や、巣口から飛び去る個体がいます。 
門衛が巣口で見張ってるようで、出入りする仲間を誰何すいかしています。 

この二次巣でもモンスズメバチの夜行性が確かめられました。 
静かに撮影しているだけの私をモンスズメバチ♀が攻撃することはありませんでした。


※ 動画素材の順番を入れ替えました。 


2025/11/16

巣材の泥玉を作る砂利道で争うスズバチ♀の謎

 

2024年8月下旬・午後15:20頃・晴れ 

川に近い住宅地の外れにある、水田と墓地に挟まれた細い砂利道で、2匹のスズバチOreumenes decoratus)が小競り合いを繰り広げていました。 
低空で飛び回り、ときどきぶつかって肉弾戦を挑んでいます。 
しばらくすると、2匹のスズバチは横に並んで着地すると、地面を掘って巣材の泥玉を作り始めました。 
予め飲んできた水を吐き戻しながら乾いた堅い地面の土を大顎で掘り、泥団子に丸めていくのです。 
フィールドで出会うスズバチの性別を見た目で区別するのは難しいのですが、巣材集めを始めたことから、2匹とも♀と判明しました。 
つまり、♂が♀に交尾を挑む求愛行動ではありませんでした。

なるべく粒子が細かい土質が巣材に適しているようで、あちこち場所を変えながら試掘しています。 
地面から飛び立ったスズバチが接近すると、再び空中戦が勃発しました。 
小競り合いが収まると、今度はだいぶ離れた位置で巣材集めを再開。 

やがてスズバチ♀は、完成した泥玉を抱えて飛び立ちました。 
残念ながら今回もスズバチ♀の営巣地を突き止められませんでした。 
砂利道から飛び去った蜂を流し撮りしても、すぐに見失ってしまいます。 
近くに立っているスギの木へ飛んでいった気がします。 
今思えば、横の墓地に並ぶ墓石にスズバチが作りかけた泥巣があるかどうか、調べればよかったですね。 

スズバチ♀同士の小競り合いを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@1:37〜) 


【考察】 
スズバチ同士の小競り合い(種内闘争)を撮影できたのは、これで2回目です。 
証拠動画を撮るのが難しいだけで、目撃しただけなら何度もあります。

関連記事(16年前の撮影)▶ スズバチの喧嘩 

同じドロバチの仲間でも、エントツドロバチ♀は採土場を仲良く共有できるのに、単独性のスズバチ♀はなぜか非寛容です。
亜社会性のエントツドロバチは、採土場で集合フェロモンを放出しているのか?と疑ったぐらいです。


巣材となる土は無尽蔵にありますから(※)、スズバチ♀が採土場をわざわざ占有する行動にメリットはないはずです。 
しかも同所性のスズバチは、元々血縁関係のある姉妹である可能性が高いはずです。 
もしかして、同種の♀が作った泥玉を強奪する労働寄生があるのでしょうか? 
しかし、スズバチが同種内で労働寄生する事例は報告されていないそうです。 

Perplexity AIに質問してみたところ、以下の回答を得ました。

砂利道でスズバチ2匹の雌が巣材(泥団子)をめぐって小競り合いしていた場合、次のような可能性が考えられます。

巣材の資源防衛・強奪行動の可能性

  • ドロバチ類は泥団子などの巣材を使って巣を作りますが、巣材自体が「限定資源」となる場面は局所的・一時的にだけ見られることもあります。sharing-tech

  • しかし、広く泥や水分が得られる状況では、巣材資源の強い占有や防衛行動は通常あまり観察されません。hachi-kujyo+1

  • 一方、個体によっては巣材を失敬(横取り)する、あるいはすでに作った泥団子を持ち去るといった行動が、極めて稀に観察されることもあり得ますが、これが定常的な「労働寄生」として成立しているという生態学的な報告はドロバチ類・スズバチではみられません。sharing-tech+1

小競り合いの直接的な要因

  • 2個体が泥団子製作・運搬中に至近距離で遭遇した場合、お互いのスペース確保や接触回避、あるいは巣材・巣作りの作業場の「一時的な所有権主張」として小競り合いが発生することがあります。hachi-kujyo+1

  • これは「資源防衛」とまではいかず、むしろ偶発的・局所的な接触による攻撃・排除行動であり、自然界では他の単独性ハチ類にも時折見られます。sharing-tech

巣材強奪=労働寄生?

  • スズバチの成巣や巣材調達の過程で、他個体の産み出した泥団子を本格的に奪って利用する、またはそれが系統的な「種内労働寄生」として認められる現象は、専門文献でも報告されていません。hachi-kujyo+1

  • 観察された争いも、資源強奪型の労働寄生ではなく、たまたま同時に同じ場所で巣材を扱っていた際の短期的な競合や排除行動とみなされます。sharing-tech+1

したがって、「巣材の資源が豊富なのに小競り合いが発生した」のは、局所的な行動圏の重複や一時的なスペース争いが主要因であり、スズバチ種内で「泥団子の労働寄生が生態学的に確立している」という証拠は現在のところありません。稀に一過性の泥団子の強奪が起きることも考えられますが、これはあくまで例外的な偶発行動といえます。hachi-kujyo+1


※【追記】

スズバチの生息環境には巣材の土が無尽蔵にあるという私の認識がそもそも間違っているのかもしれません。

スズバチ♀が作り始めた泥巣から遠くない所で、巣材に適した土が得られる採土地点は意外に限られている可能性があります。

だとすれば、採土場で他の個体が貴重な巣材資源を集めていたら気が気ではなくて、できれば追い払いたくなるのも納得です。

2025/11/14

木造の屋根裏に引っ越してきたモンスズメバチのコロニー(夏に二次巣を形成)

 

2024年8月上旬・午後13:40頃・晴れ 

山麓にある某山寺の古い木造建築の屋根裏にスズメバチが営巣することがあるので、ときどき様子を見に行っています。 

関連記事(8、10年前の撮影)▶  


この日も下山したついでに念のため確認しに来たら、モンスズメバチVespa crabro flavofasciata)が営巣を始めていました! 
年季の入った破風板はふいたに穴が開いていて、そこに多数の蜂が出入りしています。 
触角の長さを見ると、雄蜂♂ではなくて、ワーカー♀のようです。

スズメバチ類は古巣をそのまま再利用することはありませんが、ここでは数年おきに同じ場所に営巣しているのが興味深いです。 
よほどスズメバチの営巣に適した場所なのでしょう。 
数日前に来たときにはスズメバチの巣は無かったので、創設女王が春から営巣しているのではなくて、どこか別の場所にあった初期巣からモンスズメバチのコロニーが女王蜂と一緒に引っ越してきた二次巣と思われます。 
アリと違ってスズメバチの創設女王は、産卵に専念するコロニー拡張期になっても翅を捨てないので、いつでも飛んで新天地に引っ越しすることが出来るのです。
巣の引っ越し(nest relocation) 
モンスズメバチとキイロスズメバチにおいて越冬後の女王蜂によって狭い空間に巣が創設された場合、巣の発達に応じて広い場所に新たな巣を造り移動すること。最初の巣を母巣(primary nest)、後の巣を移動巣(第二次巣:secondary nest)という。 (小野正人『スズメバチの科学』p171より用語の解説を引用)

破風板の裏側がどうなっているのか、横から覗いてみても、巣は見えませんでした。 
私は防護服を持っていないので、下手に近づけません。 
数匹のモンスズメバチが空中を飛び回っています。 

巣口の横の破風板に留まり、ときどき翅を震わせている個体は、警戒しているのでしょう。 
扇風行動のように、持続的に羽ばたいてはいません。 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 



【考察】
8、10年前に同所で営巣したチャイロスズメバチは社会寄生性であり、キイロスズメバチやモンスズメバチの巣を女王が乗っ取ることが知られています。
したがって、当時も元々はモンスズメバチ(またはキイロスズメバチ)の巣があったことが予想されます。


つづく→

2025/11/13

フクロウの行水【野鳥:トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年8月中旬

シーン0:8/19・午後12:23・晴れ(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の様子です。 
山林の中に少し開けた湿地帯があり、雨水が溜まるだけでなく湧き水も滲み出して浅い水溜りが年中形成されています。 
水溜りSに来る生き物を自動撮影カメラで監視しています。 

昼下がりの気温が41℃と表示されていますが、いくら猛暑とはいえ、気温データとしては信頼できません。 
夏の直射日光を浴びてカメラが過熱しているのだと思います。 


シーン1:8/20・午前0:25・気温25℃(@0:03〜) 
真夏の深夜に常連のフクロウStrix uralensis)が来ていました。 
水溜まりSに入水するフクロウの後ろ姿が写っています。 
その場で足踏みしながら方向転換し、監視カメラをちらっと見ました。 

顔を水面に漬けて左右に振り、洗顔します。 
後半はようやく翼を広げて本格的に水浴を始めました。 

さっぱりしたフクロウは対岸にぴょんと上陸し、周囲を警戒しています。 
他の鳥のように羽繕いはしないで、顔を軽く振って水気を切っただけです。 
左上奥へと静かに飛び去りました。 


※ 行水の水音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


2025/11/09

スギの梢でピーエ、ピーエ♪と鳴き続ける夏のノスリ(野鳥)

 

2024年7月下旬・午後14:25頃・晴れ 

郊外の農道を歩いていた私の上空を2羽(以上?)の猛禽が飛び回っていました。(映像公開予定) 
農地を取り囲むスギ防風林の天辺に留まった猛禽にズームインしてみると、その正体はノスリButeo japonicus)でした。 

カメラを向けた私を警戒したのか、1羽はすぐに飛び去ってしまいました。 
飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイすると、翼の下面にあるノスリ特有の斑紋をしっかり確認できました。 
飛び立つ寸前に鳴いていました。

しばらくすると、別個体と思われるノスリがスギ高木の天辺に留まりました。 
風で揺れる止まり木でなんとかバランスを保ちながら、嘴を開閉して大声で鳴き続けています。 
ピーエ、ピーエ♪と甲高い声で近くにいる別個体と鳴き交わしているようです。 
周囲ではヒグラシ♂やアブラゼミ♂が賑やかに鳴いています♪ 

私が少し遠ざかってクリの木陰に移動しても、ノスリは私の方を向いて鳴き続けています。
もしかすると私に対する警戒声なのかもしれない、と気づきました。
ノスリは鳴き声のバリエーションが乏しくて(ワンパターン)、鳴き声にどんな意味があるのか、その時々で解釈が難しいのです(忖度が必要?)。 
ノスリの繁殖期はもう終わり雛が巣立った後だと思うのですけど、営巣木が近くにあるのでしょうか? 
ただの縄張り宣言なのかもしれませんが、念のために(ストレスを与えないように)、ノスリが陣取るスギ防風林から離れることにしました。
繁殖期の終わったカラスも遠くでのんびり鳴いているだけで、ノスリを追い払うモビングに来ることはありませんでした。

長年このスギ防風林でノスリの巣を探し続けているのですけど、林内で下から見上げても、どうしても見つけることができません。
オフシーズンにドローンを飛ばして上空から丹念に偵察すれば発見できるかな?


つづく→

2025/11/08

イタヤカエデ幼木の葉から飛び去るオナガアゲハ

 

2024年8月上旬・午後14:25頃・くもり 

里山で、ほぼ廃道状態の山道を静かに下っていると、黒いアゲハチョウを発見。 
山道を塞ぐ倒木の横に生えてきたイタヤカエデ稚樹の葉に翅を広げたまましがみついていました。 
後翅に長い尾状突起があるので、オナガアゲハPapilio macilentus)のようです。 
久しぶりの出会いで嬉しかったのに、背側からしっかり撮ろうとしたら、その前に素早く飛び去ってしまいました。 

今回はオナガアゲハの性別を見分けられませんでした。 
後翅の前縁が白ければ♂なのですけど、確認できませんでした。 
薄暗いので、スロー再生してもぶれてしまって羽ばたきがよく見えないのです。 
オナガアゲハ幼虫の食樹植物はミカン科ですから、成虫がカエデに留まっていたのは産卵が目的ではなく、ただの休息です。 


関連記事(10年前の撮影)▶ ニセアカシアの葉にぶら下がるオナガアゲハ



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2025/11/05

ミズキの枯木を登るコゲラ【野鳥:トレイルカメラ】

 


2024年8月中旬・午後12:10頃・気温29℃ 

平地の二次林でニホンアナグマの営巣地(セット)を見張っている監視カメラにコゲラDendrocopos kizuki)が写りました。 
枯れて朽ちたミズキの幹を身軽に登っています。 
短い登場シーンを1/3倍速のスローモーションでリプレイ。

つづく→

2025/11/04

ヌスビトハギの葉を切り抜いて巣に空輸するハキリバチの一種♀【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2024年8月上旬・午後12:10〜12:45頃・晴れ 

里山で湿地帯に接したスギ植林地の林縁で、蜂の羽音が気になりました。 
下草のヌスビトハギの小群落には、葉をくり抜いた痕跡が多数残っています。 
これはハキリバチの仲間によるしわざです。 



私がその場でじっと待っていると案の定、ハキリバチ♀がヌスビトハギの群落に飛来しました。
ハキリバチ♀は、ハエのようなプーン♪というやや甲高い羽音を立てて飛び回ります。 
クマバチやオオスズメバチが発する重低音の羽音とは明らかに違います。 

ヌスビトハギの小葉に着陸すると羽ばたきを止めます。
鋭い大顎で小葉をチョキチョキと切り始めます。 
丸く切り抜く葉片に跨って丸めながら、切り落とす間際に再び羽ばたき始め、抱えて飛び去ります。

マメ科のヌスビトハギの葉は三出複葉です。 
3枚の小葉のうち、真ん中の柄が明瞭な小葉は頂小葉ちょうしょうようと呼ばれ、残りの2枚の小葉は側小葉そくしょうようと呼ぶのが一般的です。 
ハキリバチ♀は、ヌスビトハギの頂小葉でも側小葉でも特に選り好みしないで切り抜いているようです。 

1枚の小葉から複数の葉片がくり抜かれた跡も残っています。 
緑色の葉だけでなく、黄緑の若葉も切り抜くことがありました。 
葉片の形状は色々で、卵型だったり長楕円形だったり細長く切り抜かれたりしています。 
巣穴の育房に巣材を充填する作業の進捗具合によって、必要な葉片の形状を臨機応変に変えているのでしょう。 
切り取り線は小葉の中央にある主脈を越えたり越えなかったり、まちまちです。 
小葉のどこから切り取り始めるか(葉柄に対して遠位か近位か)についても、特に決まっていないようです。 

巣材の葉片を抱えて飛び去るハキリバチ♀を追いかけようとしても、すぐに見失ってしまいました。 
営巣地がどこにあるのか突き止められませんでしたが、ハキリバチの多くは借坑性ですから、林道脇の針葉樹(スギ?)大木の樹上の虫食い穴などに巣がありそうです。 
隙間や小孔に切り取ってきた葉片を詰め込んで育房を作り、花粉団子を貯食し、その上に産卵し、葉片で育房を仕切ると、また次の育房を作り始るのだそうです。 

関連記事(5年前の撮影)▶ 借坑性ハキリバチ♀の巣の観察:2019年 


おそらく同一個体と思われるハキリバチ♀が数分ごとにヌスビトハギの群落に戻ってきて、せっせと巣材を集めて帰ります。 
蜂が次に着地しそうな葉を狙って待ち構えても、なかなか予想が当たりません。 
私が毎回カメラを近づけて接写しても、ハキリバチ♀は警戒心が薄いのか、嫌がらずに作業を続けてくれました。

林床にはヌスビトハギの他に、フジ(藤、別名:ノダフジ)の葉などもたくさん生えていました。 
しかし、このハキリバチ♀が巣材として集めるのは、ヌスビトハギの葉片だけでした。  

ちなみに、周囲でジーー♪と単調にやかましく鳴き続けているのはエゾゼミ♂(Lyristes japonicus)です。 
ウグイス♂(Horornis diphone)がホーホケキョ♪とのどかにさえずる声も聞こえます。 

ハキリバチ♀がヌスビトハギの葉を切り抜いて持ち去る様子を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@3:40〜) 
切り抜き作業中の蜂を横から見ると、腹面のスコパは白い毛が密生しているものの、花粉は付着していません。 

ハキリバチ♀は毎回几帳面に小葉を丸く切り抜く訳ではないようです。 
かなり大雑把に切り取って、クシャクシャに丸めた葉片を持ち去ることもあり、興味深く思いました。 

葉片を抱えて飛び去るハキリバチ♀の姿を流し撮りできると、スーパースローで見応えがあります。 
葉片を完全に切り抜くと、それを抱えたまま蜂は落下します。 
激しく羽ばたいて空中で体勢を立て直すと、ホバリングしながら巣の方向を見定めて、まっすぐ帰巣します。 
おそらく太陽コンパスや周囲の景色から、記憶した巣の方角を読み取っているのでしょう。 
空荷で飛ぶよりも遅くなるのは、運んでいる葉片が重いのではなくて、空気抵抗が大きいせいでしょう。 

ヌスビトハギの茎の先端にはピンクの花序が咲きかけていました。
しかし、巣材集めに忙しいハキリバチ♀がヌスビトハギに訪花することは一度もありませんでした。 
幼虫が食べる餌を集めたり、母蜂自身が栄養補給(吸蜜)する蜜源植物は、また別の場所に咲いているのでしょう。 


2年前からの宿題だった、ヌスビトハギの葉から巣材を集めるハキリバチ♀を実際にじっくり観察できて大満足です。 
巣材集め行動の細かい点でクズハキリバチとの違いを見出せませんでした。 
関連記事(5年前の撮影)▶  


さて、この蜂の名前は何でしょうか?
素人目には特徴が乏しくて、ハキリバチの種類を見分けられません。 
黒い頭楯の両側に白い部分がある(白毛が密生)ことに気づきました。 
『日本産ハナバチ図鑑』と見比べると、ツルガハキリバチ♀(Megachile tsurugensis)が候補として見つかりましたが、顔色だけでは決め手になりません。 
ちなみに、ツルガハキリバチは「本州では最も個体数の多いハキリバチ」なのだそうです。(同図鑑p330より引用) 

例えばクズハキリバチやバラハキリバチなど、好んで葉を切り抜く植物が蜂の名前に付いている種類もいます。 
しかし、ハキリバチ♀が巣材として集める植物は、蜂の種類ごとに厳密には決まっている訳ではないそうです。 
ヌスビトハギの葉を専門にくり抜く「ヌスビトハギハキリバチ」なる和名の蜂は、今のところ知られていません。 

同定のためにハキリバチ♀を採集しようか迷ったのですが、動画撮影を優先していたら、そのうちパッタリと巣材集めに通って来なくなりました。 
育房作りが一段落したのか、それとも活発に働く時間帯が日周リズムで決まっているのかもしれません。


※ 動画の素材は撮影順ではなく、適当に入れ替えています。 
※ 蜂の羽音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


つづく→ 


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2025/11/03

真夏の夜に山中の水溜りで水浴に通うフクロウ【野鳥:トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年8月上旬〜中旬 

シーン1:8/1・午前11:47・晴れ・気温35℃(@0:00〜) 
山林の中に少し開けた湿地帯があり、湧き水が滲み出して浅い水溜りが形成されています。 
水溜りSに来る生き物を自動撮影カメラで監視しています。 

この期間に行水しに来たフクロウStrix uralensis)についてまとめてみました。 


シーン1:8/2・午後19:44・気温26℃(@0:03〜) 
晩に水溜まりSの左端に入水していたフクロウが、水深の深い地点を求めて左の死角に姿を消しました。 
向きを変えて、周囲を警戒しながらしばらく佇んでいます。(足浴?) 

水溜りSの中央にある島へとピョンと跳んで上陸してから、右にすぐ入水しました。 
結局、今回のフクロウは水浴しないで左へ飛び去りました。(@1:00〜) 


シーン2:8/3・午後19:34・気温26℃(@1:05〜) 
翌日の晩にもフクロウが水溜まりSの島に降り立っていました。 
カメラ目線になったりキョロキョロと辺りを見渡したりしてから、ようやく左に歩いて入水。 
その場で足踏みして(水溜りSの底を少し深くしてから?)洗顔を開始。 
島に上陸してから、奥へ飛び去りました。 


シーン3:8/8・午後21:21・気温24℃(@3:04〜) 
次にフクロウが来たのは、5日後の晩でした。 
水溜まりSの左エリアに入水して、監視カメラの方を凝視していました。 
水底の泥濘をよちよちと歩き回ります。 
左の深いエリアへ移動すると、ようやく身を浸して水浴開始。 
初めは後ろ向きでしたが、途中から横向きで洗顔してくれました。

フクロウが水場から飛び去るまで見届ける前に、2分間の録画時間が終わってしまいました。 


シーン4:8/9・午後19:57・気温25℃(@5:03〜) 
翌日の晩にもフクロウが登場。 
水溜まりSに入水していたフクロウがひょいと跳んで、左の島へ移動しました。 
更に左の深いエリアに入水して、顔を洗い始めました。 


シーン5:8/9・午後20:16・気温25℃(@7:03〜) 
17分後にも監視カメラが起動しました。 
同一個体のフクロウなのか別個体なのか私には見分けられませんが、水溜まりSの左端に入水しています。 
泥水で顔を洗っているようですけど、肝心の顔が死角で見えません。 

続けて本格的な水浴行動に移行しました。 
左対岸に歩いて上陸してから、しばらく休んでいます。 
水浴後に軽く身震いするだけで、他の鳥のように羽繕いをフクロウはしないのがいつも不思議です。 

フクロウが音もなく左に飛び去ると、羽ばたく突風に煽られて対岸の草むらがなびきました。 


シーン6:8/14・午後21:04・気温24℃(@8:07〜) 
5日後の晩、水溜まりSの左端に入水しているフクロウの後ろ姿が写っていました。 
やがてカメラをちらっと振り返りました。 
その場に佇み、辺りをキョロキョロ見渡し、水面を見つめたりもするだけで、飲水も洗顔もやりません。 

最後はようやく左の深みに向かって歩き出し、洗顔しそうになったところで録画が打ち切られました。 

画面の手前に造網性クモの糸が張り巡らされていて、その粘球が白く点々と光っています。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
フクロウが水場に来てもなかなか水浴を始めなかったり、水浴しないで飛び去ったりするのは、なぜでしょう?
監視カメラの存在を警戒しているだけでなく、水場に来るカエルや野ネズミなどの獲物を待ち伏せしているのではないか、と私はこれまで想像していました。 
暑い夏は体温調節(体を冷やす)のためだけに足浴や洗顔をしに来ることもありそうです。
Perplexity AIの回答がこちら。

フクロウは汗腺を持たず、人間のように汗で体温調整はできません。そのため、夏場に体温を下げるために水浴びをしたり水場を訪れることはよくあります。akiba2960+3

  • 水浴びにより羽根の表面の汚れを落とすだけでなく、羽毛を濡らして気化熱で体温を下げる効果があります。akiba2960

  • 水浴び以外にも、羽を開いて放熱したり、口を開けて呼吸を荒くする「開口呼吸」による熱放散行動を行います。pu-chan0509+1

  • フクロウの基礎体温は約40度と高く、暑さに弱いため、適切な環境管理が必要です。instagram+1

まとめると、フクロウが汗をかかない代わりに、水浴びや羽の開放、開口呼吸などの行動で夏の暑さに対応していることが知られています。kururu-owl+2


フクロウは狩り(獲物の捕食)に成功する度に、顔の汚れを水で洗い落とすのでしょうか? 
それにしては頻度が低いので、縄張り内に複数の水場を確保していると思われます。 
Perplexity AIに質問すると、意外な回答が返ってきました。


フクロウが水場で顔や羽根を洗う行動については、直接「狩り後に汚れを水で落とす」という習慣が明確に記録された野外事例や飼育例はほとんどありませんが、以下のような関連知見があります。digitalcommons.usf+2

野生下での水場利用

  • 野生のフクロウが水場に来る理由は主に飲水や羽毛の手入れ(入浴・水浴び)と考えられています。facebook+1

  • 羽毛を水に浸けて「水浴び」をする場合、体調管理や寄生虫除去が目的であり、狩りによる汚れの除去が直接の理由とされることは少ないです。フクロウは、羽根が水に弱いため、カモなどの水鳥ほど頻繁には水浴びをしない傾向があります。instagram+1

  • 狩りの後、顔やくちばしの汚れは「フィーキング」という行動(枝や木に顔やくちばしを擦りつける)によって主に取り除かれることが多いです。facebook

飼育下フクロウの洗浄・水場行動

  • 飼育下では、フクロウに大きめの水皿(浴槽)を常設することで、自由に飲水や水浴びが可能となります。新鮮な水が与えられると長めの水浴びをする習性が一部の種で報告されています。barnowltrust+1

  • フクロウは食事後に顔や羽根が血や肉で汚れる場合もありますが、一般的には「水浴び」ではなく「フィーキング」(枝や止まり木への顔擦り)で汚れを落とします。人為的な洗浄(事故や重度な汚染時)はかなりストレスになるため、基本的には自発的な行動に任せる必要があります。youtube

  • 飼育下の観察例では、羽根や顔が極度に汚れる場合は、繰り返し水浴びや顔拭きが見られる場合もあるが、必ずしも「狩りの成功ごと」に水場へ行くわけではなく、個体差と飼育環境に影響されます。conservancy.umn+1

結論

  • 野生・飼育下問わず、フクロウは羽毛や顔の清潔を保つために水場や止まり木を利用しますが、狩り成功ごとに必ず水場に行くわけではなく、主にフィーキングなどの行動で汚れを落とします。digitalcommons.usf+2

  • 飼育下フクロウには水浴びの機会が多く、顔や羽根の汚れが顕著な場合には自発的に水場を使うこともあるが、その頻度やタイミングは個体や種、飼育条件によって大きく異なります。jzar+2

このため、フクロウが「狩りの度に水で顔や羽を洗う」という決まった行動パターンはなく、衛生管理は主に自発行動(フィーキングや時折の水浴び)に依存しています。barnowltrust+2

ちなみに、フィーキング(feaking)という用語は初耳でしたが、バードウォッチャーが使う俗語なのだそうです。

野生フクロウに電波発信器やGPSを装着してリアルタイムで行動追跡する研究は世界的に多く行われていますが、「水場に来る直前に狩りをした証拠」を直接実証した事例は非常に限られています。news.wm+3

フクロウのGPS追跡と行動分析

  • 最新のGPSタグは活動の高頻度記録(10秒ごとや秒単位)や加速度センサーを組み合わせて、フクロウが「どこで、何をしていたか」まで推定可能になっています。たとえば、地上への急降下や低速飛行など、行動注釈により「狩り」や「休息」「通過」などが識別可能であり、その直後に水場へ移動したかどうかの判定も技術的には可能です。barnowltrust+3

  • 研究例では、GPS記録から「狩り地点・行動様式」と「水場利用(水飲み、水浴び)」の時刻や場所を対応付けて解析することはできますが、広範な追跡研究の多くは生息域利用や巣周辺での採餌圧・エネルギー消費の解析に主眼が置かれており、「水場利用と直前の狩り行動の因果関係」を個別に解析した記述はほぼありません。digitalcommons.humboldt+2

事例・論文の傾向

  • 例えばBarn Owlを対象としたGPSタグ研究では、「狩り(foraging)」の場所・回数・方法と、それ以外の活動(通過、休憩、給水)を区別しており、データ上では同じ夜間活動の流れの中で「狩り→水場訪問」という連続した行動が記録されていることも考えられます。pmc.ncbi.nlm.nih+1

  • ただし、多くの論文や報告では水場への訪問頻度自体が少なく、フクロウが狩りの直後必ず水場に行くという行動パターンが一般的であるとは示されていません。wildlife.onlinelibrary.wiley+1

まとめ

  • GPS追跡技術は「狩り直後に水場へ来た」というパターンを解析することは理論的に可能ですが、現状はそのような解析や事例が発表・報告された研究はほぼありません。barnowltrust+2

  • 水場利用の動機は飲水や体温管理、羽毛などの手入れ目的であり、「狩り直後の行動」と直接関連づけて報告した実証例は見当たりません。今後、この点に注目したデータ解析や行動生態研究が展開される可能性はあります。digitalcommons.humboldt+2


「フクロウの羽根が水に弱い」という話は聞いたことがなかったので、再度質問して補足してもらいました。

フクロウの羽根は確かに他の鳥と少し性質が異なり、「水に弱い」と言われる理由の一つは、尾脂腺からの分泌量や脂の性質が異なるためと考えられます。

  • フクロウも尾脂腺から「脂粉(脂)」を分泌し、それをくちばしで羽に塗って撥水や保護を行いますが、その量や質は種によって異なります。akiba2960+1

  • 一部の報告では、フクロウの羽根は隠密性を重視するため、油膜が薄くて水をあまりはじかず、水分が染み込みやすい性質があるとも言われています。これが「羽根が水に弱い」と表現される背景です。tawnyowl.seesaa

  • つまり、羽根の油分が比較的少ない、または隠密行動のために敢えて油膜を薄くしている可能性があるため、水浴びの際には注意が必要です。tcaeco+1

  • 一方で、水浴び自体はフクロウにとって清潔保持や体温調整に重要で、多くの個体が水浴びを好むとされています。kururu-owl+1

まとめると、フクロウは尾脂腺から脂を分泌して羽毛を保護するものの、他の多くの鳥類に比べてその脂の量や防水性は限定的で、「水に弱い」と感じられるのはそのためです。これが隠密行動や狩りの効率に関連していると考えられています。akiba2960+2


ご指摘の通り、フクロウの静音飛行に対して羽根の油の多寡が大きく影響するとは限りません。最新の知見や飼育者の証言によれば、フクロウの尾脂腺からの脂は量としては多くなく、羽根に塗る脂もサラサラしていてべとつくほどではないとされています。kansai.mag-garden

  • フクロウの尾脂腺から分泌される脂は羽根に薄く塗られ、水を適度に弾く程度であり、基本的に羽根の滑りを良くし、羽毛の保護の役割を果たしていますが、脂の量が多すぎて羽根が「べとべと」になることはないとのことです。grey-heron+1

  • 静音性は主に羽の構造や羽ばたく際の空気の流れコントロールによるもので、羽に塗る脂の量や多さが直接的に静音性に影響するよりは、空力学的な特徴が重要と考えられています。grey-heron

  • フクロウの脂の少なさは、隠密行動や狩りの効率に関わるとされつつも、多すぎると羽毛の機能性を損なうため、量の調節が自然に行われているようです。kansai.mag-garden+1

したがって、「羽根が水に弱い」という主張は脂の量が極端に少ないことよりむしろ、油膜の性質や羽構造の特性による面が大きく、静音性を損なわない範囲で適切な脂量が保たれていると言えます。脂の多寡で静音性に大きな影響が出るとは考えにくいです。kansai.mag-garden+1

トレイルカメラで水場に来るフクロウを観察していると、本格的な水浴行動で全身の羽根を洗うのはまれで、洗顔だけで済ませることが多いです。

てっきり監視カメラの存在を警戒してなかなか水浴しないのかと思ったのですが、そもそもフクロウはあまり水浴が好きではないのかもしれませんね。

フクロウが水場で全身の羽根を洗う本格的な水浴びをあまりせず、顔だけを洗う程度に留まるのは、フクロウの水浴び習性として珍しいことではありませんフクロウakiba2960+2

  • フクロウは体を清潔に保つために水浴びをしますが、種や個体差、状況によって水浴びのスタイルは多様です。中には顔やくちばし周りを中心に部分的に濡らして済ませる個体も多いです。kururu-owl+1

  • フクロウの羽根は他の鳥に比べて水を染み込みやすく、水浴び後の羽の乾きに時間がかかるため、頻繁に全身を濡らすのは避けがちです。tawnyowl.seesaa+1

  • また、水浴びが好きな個体とそうでない個体がおり、警戒心からカメラなどの存在を嫌がって水浴を控えることもありますが、そもそも長時間の全身水浴びをしない習性も関係しています。akiba2960+2

  • 水浴びは羽の汚れや寄生虫の除去、体温調整に役立ち、部分的な水浴びや霧吹きでも十分な場合が多いため、必ずしも全身を水に浸す必要はありません。kururu-owl+1

したがって、水場でのフクロウの水浴びが部分的な洗顔にとどまることは、水浴び自体の好みの違いや羽根の性質、警戒行動など複数の要因が絡んだ自然な行動と言えます。tawnyowl.seesaa+2


フクロウは水浴後に上陸しても、他の鳥のように羽繕いを全くしないで飛び去るのが不思議です。

尾脂腺の分泌が低いのと関係しているのかどうか、Perplexityに問い合わせてみると、

フクロウが水浴び後にすぐ飛び去り、「他の鳥のように羽繕いをあまりしない」ことは興味深い現象ですが、これは尾脂腺の分泌量の少なさと関係している可能性があります。akiba2960+1

  • 一般的な鳥は水浴び後に尾脂腺から分泌される脂を使って入念な羽繕いをし、防水性や羽の整形を行いますが、フクロウは尾脂腺の分泌が相対的に控えめなため、この入念な羽繕いが他の鳥ほど長時間ではないとされます。saiyu+1

  • フクロウにとっては、水浴びで体表の汚れや緩んだ羽毛をある程度洗い流すことが主目的で、その後の羽繕いは比較的短時間で済ませてすぐに狩りなどの活動に戻る傾向があります。akiba2960+1

  • また、フクロウの羽毛構造は静音性や捕食効率に最適化されており、羽繕い頻度や方法もそれに合わせていると考えられています。saiyu+1

  • 飼育者の観察報告でも、水浴後は素早く飛び去り、長時間の羽繕いをしないことが珍しくないとされています。akiba2960+1

したがって、フクロウの尾脂腺分泌量の少なさが羽繕い頻度を減らし、水浴後にすぐ飛び去るという行動に影響している可能性が高いです。この点はフクロウの生態や狩猟スタイルと密接に関連していると考えられます。saiyu+1


フクロウから猛禽類全般へと、検索範囲を広げてもらいました。


肉食性猛禽類が狩りの直後に水浴びをして獲物の血や汚れを洗い流すかという点については、必ずしもそうではないというのが現状の知見です。fanta-shop+1

  • 猛禽類は水浴びをして羽毛の清潔を保つことがありますが、水浴びの頻度やタイミングは個体差や種ごとに様々であり、狩りの直後に必ず水浴びをするわけではありません。detail.chiebukuro.yahoo+1youtube

  • 一部の猛禽類(例えば魚食のミサゴなど)は比較的頻繁に全身水浴びをすることが報告されていますが、他の猛禽類は砂浴びで寄生虫対策をすることもあります。note+1

  • 血などの汚れを落とすために水浴びをするというのは想像される行動ですが、野生での行動観察として狩り直後に必ず行われるという明確な証拠や定着した習性としては希少です。fanta-shop+1

  • それよりも、羽毛の清潔保持やストレス解消、体温調節などが水浴びの主要目的であると考えられています。sanikleen+1

以上のため、肉食性猛禽類の水浴びは「狩り直後に血などを洗う」という必須行動ではなく、むしろ状況に応じて羽の清潔や健康管理のために行われることが多いと理解されています。youtubedetail.chiebukuro.yahoo+2



猛禽類にとって水浴び行動は、体力消耗や天敵に襲われるリスクが伴い、できるだけ回数を減らしたい行動である可能性が高いです。fanta-shop+1

  • 水浴びは羽毛の清潔維持や寄生虫除去に役立つものの、水に濡れることで羽の撥水性が一時的に落ち、体温調節や飛行に影響が出ることもあります。sanikleen+1

  • 水浴び自体は体力を使う行為であり、特に猛禽類のような高い代謝率を持つ鳥では、水浴びによる体力消耗を避けたい傾向があります。hunting-animal+1

  • また、水浴び中や羽が濡れている状態は隠密性が低下し、天敵や他の猛禽類の襲撃リスクが増えるため、安全な環境でのみ水浴びを行う傾向があります。fanta-shop+1

  • 飼育下の猛禽類でも、水浴びは天候や体調を見ながら行い、必要に応じて控えめに調整されています。hunting-animal

結論として、猛禽類の水浴びは重要な健康管理行動である一方で、リスクやコストもあるため、自然下では頻度を抑えて行い、安定した安全な環境が整う場合に限定される傾向があると考えられます。akiba2960+2

※ AIによる知ったかぶりの誤情報(ハルシネーション)が含まれているかもしれませんが、一応は首尾一貫した見解です。

フクロウ観察歴の浅い私には真偽を全てチェックできませんでした。

Perplexityのまとめが本当ならば、水場に通って来るフクロウについて、いろいろと認識を改める必要がありそうです。


つづく→

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