2020/02/29

巣穴に葉片を運び込むハキリバチ♀の一種【HD動画&ハイスピード動画】



2019年9月下旬・午後14:38〜15:52

川沿いのコンクリート護岸でハキリバチの一種♀の巣穴を偶然見つけました。
西岸の緩斜面の段差に、人工的な穴がほぼ水平に開いています。
コンクリートが固まる前に四角い材木や工具を差し込んだ跡のようです。
長方形の巣口を定規で採寸すると、23.5×19.0 mmでした。
穴の深さは不明です。

借坑性のハキリバチのようで、母蜂♀が巣材の葉片をせっせと搬入していました。
素人目にはツルガハキリバチ♀(Megachile tsurugensis)と似ていると思うのですが、どうでしょう?
どなたか種類を見分けられる方がいらっしゃいましたら、ご教示願います。
動画撮影を優先した結果、同定用の高画質の写真は結局撮り損ねました。
顔の両頬に白い縦班が目立ちます。
採集も出来ませんでした。

素早いハキリバチ♀が巣穴に出入りするのは一瞬の出来事なので、ときどき240-fpsのハイスピード動画に切り替えて撮ってみました。(@0:17〜3:00、0:17〜3:00、4:16〜4:30、5:02〜6:24)
後半では採寸代わりに、1円玉(直径20mm)を巣口の近くに置いて写し込みました。
アルミ硬貨は日光を反射してギラギラ光っているので、蜂にとってはかなり目立つ目印になりそうです。

ハキリバチ♀は卵型に切り抜いた葉片を軽く曲げ、それに跨った状態で飛んで西の方から帰巣しました。
巣穴の奥は暗くて、作っている育房など中の様子は見えません。
巣材を抱えたハキリバチ♀は巣穴の通路に転がっている小石を歩いて乗り越え、奥に消えました。
なぜかトックリバチの泥巣のような構造物も入口付近に見えます。
ハキリバチ♀はしばらく造巣作業してから、穴の奥から空荷で巣口まで歩いて来ます。
巣口から東に飛び出すと、空中ですぐに方向転換(Uターン)し、西へ飛び去りました。

葉片を持たない空荷での帰巣も一度だけ撮れていました。(@x:xx)
全く躊躇わずに入巣したので、別個体の可能性は考えにくいでしょう。
育房作りが一段落して貯食モードに切り替わったのか?と思ったのですが、このアングルではスコパの状態(花粉運搬の有無)が見えません。
その後は再び巣材の葉片を搬入するようになりました。

最後に撮れた出巣では奇妙な飛び方を披露しました。(ハイスピード動画)
いつものように出巣直後にホバリング(停飛)しながら方向転換すると、ゆっくり巣口に近づいてから西へ飛び去りました。
蜂が巣の位置を記憶するためにやる典型的な定位飛行は頭を巣の方に向けたまま扇状にジグザグに飛ぶのですが、それとは明らかに違う軌跡でした。

生憎この日は三脚を持参しなかったので、手持ちカメラで撮影を繰り返しました。
巣材集めに要する時間がどうも不規則なので、ハキリバチ♀が次にいつ帰巣するのか予想できません。
帰巣した後に巣から飛び出すタイミングも予想できません。
集中力を切らさずに蜂を待ち構えるのが大変でした。
炎天下の河原で巣口を見つめたまま動画撮影を長時間続けて疲労困憊しましたが、根性で頑張りました。

三脚があれば簡単に撮れるのですけど、手持ちカメラというだけで過酷なミッションになりました。
他には日傘が欲しいところです。

さて、このハキリバチ♀はどこで巣材を集めてくるのでしょうか?
ちなみに先月、今回とは別の川岸でクズハキリバチ♀の巣材集めを観察しましたが、営巣地は突き止められませんでした。

▼関連記事(8月上旬の撮影)
葛の葉を切り取るクズハキリバチ♀【HD動画&ハイスピード動画】
出巣した蜂の飛んで行った方角の土手に蔓延るクズ群落を調べてみたものの、葉に切り抜いた跡は残っていませんでした。
更に遠くの堤防にはニセアカシアの大木が立っています。
もしかするとニセアカシアの葉をくり抜いてきているのかもしれませんが、確かめていません。
(私の目の届かない高い枝で巣材集めしているとすると、撮影はお手上げです。)

この♀個体は、夕方近くまで造巣活動していて意外でした。
西の山に日が落ちて薄暗くなると、ハキリバチ♀は巣に戻って来なくなりました。
夜を過ごす(寝る)ねぐらは、巣とは別の場所にあるのでしょう。

ハキリバチ♀は葉片で育房を幾つか作った後、巣口の閉鎖はどうするのでしょうか?
泥を集めてきて巣口を塞ぐのか、それとも開放状態のままなのかな?


ハキリバチの営巣活動を観察したいと長年思いつつ、どうしてもフィールドで巣が見つかりませんでした。
なぜか今季は続けざまにハキリバチの巣材集めや巣への出入りを観察できて、悲願を達成しました。
大きな前進です。

参考:『完訳 ファーブル昆虫記』第4巻・上・第7章「ハキリバチ/融通のきかない巣造りと臨機応変の材料選び」
↑昆虫記でハキリバチを扱った章はこれしか無いのが意外です。
ファーブルは狩蜂の研究が面白すぎて、ハキリバチまであまり手が回らなかったのでしょう。



つづく→葉片を巣に持ち帰る度に迷子になるハキリバチ♀【HD動画&ハイスピード動画】


ハキリバチsp♀+巣材葉片@帰巣
ハキリバチsp♀@帰巣+巣材搬入
ハキリバチsp巣口@コンクリート護岸+scale
ハキリバチsp巣口@コンクリート護岸+scale
ハキリバチsp巣口@コンクリート護岸・全景
ハキリバチsp営巣地@コンクリート護岸・全景

アカザカズラの花を舐めるナミハナアブ♀



2019年9月下旬・午後15:45

民家のブロック塀に垂れ下がって咲いたアカザカズラ(別名オカワカメ)の花穂でナミハナアブ♀(Eristalis tenax)が訪花していました。
頻りに口吻を伸縮して花粉や花蜜を舐めています。
顔の黒色中条が幅広いのが本種の特徴です。(図鑑『札幌の昆虫』p212より)


道を車が通りかかったら警戒してナミハナアブ♀は飛び去ってしまいました。
飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。


ナミハナアブ♀:背面@オカワカメ訪花吸蜜
ナミハナアブ♀:側面@オカワカメ訪花吸蜜

2020/02/28

ウコギの生け垣で交尾するヤマトシジミ♀♂



2019年9月下旬・正午頃・晴れ

郊外の民家のウコギ(おそらくヒメウコギ)の生け垣で交尾中のヤマトシジミ♀♂(Zizeeria maha)を見つけました。
腹端の交尾器を結合したまま翅をしっかり閉じて静止しています。

私にはこの状態で性別を見分けられないのですが、片方の個体だけが閉じた翅を互いにゆっくりと擦り合わせていました。
ちなみに、ウコギはヤマトシジミの食樹植物ではありません。


次に機会があれば、交尾に至るまでの求愛行動を観察してみたいものです。
(ヤマトシジミの)交尾行動では、オスがメスに接近し、翅をほぼ水平に広げて震わせて交尾を促し、同時に腹部を曲げて交尾体勢に入る。メスは既交尾の場合翅をばたつかせて拒否行動をとるが、未交尾の場合は動かない。メスの生涯交尾回数は1回から2回程度とされる。オスはテリトリーなどは作らない。オスの交尾行動の解発には翅表よりも翅裏の色彩が重要である[15]。 (wikipediaより引用)

ヤマトシジミ♀♂@ウコギ葉+交尾
ヤマトシジミ♀♂@ウコギ葉+交尾・全景

針葉樹の梢から飛び立つノスリ(野鳥)



2019年9月下旬・午前10:20頃

郊外の民家の庭に植栽された防風林で1羽のノスリButeo japonicus)が止まっていました。

針葉樹(樹種不明)の梢からキョロキョロと辺りを見渡しています。
画面の奥は田んぼが広がっているので、野ネズミなどの獲物を探しているのでしょう。
周囲を飛び回るトンボには見向きもしません。
首を後ろにねじって背後の田んぼを見ています。

止まり木で急に向きを変えながら田んぼの方へ飛び去りました。
飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイすると、翼の下面の斑紋からノスリで間違いありません。


ノスリ(野鳥)@針葉樹樹冠

2020/02/27

カワラハハコの花で食餌するコアオハナムグリ緑色型



2019年9月下旬・午前11:15頃

河原に生えたカワラハハコの群落で青緑型のコアオハナムグリGametis jucunda)が訪花していました。
花蜜や花粉を食べに来たようです。

複数個体を撮影。
この日は風が絶え間なく吹いて茎が揺れ続けるので、小さな虫を撮りにくくストレスが溜まりました。
写真家はストロボを焚いて瞬間を切り取れば良いのですけど、動画屋はいつも風に悩まされ翻弄されます。

つづく→カワラハハコの花で食事する赤銅型コアオハナムグリ


コアオハナムグリ緑色型:背面@カワラハハコ訪花摂食
コアオハナムグリ緑色型:側面@カワラハハコ訪花摂食
コアオハナムグリ緑色型:背面@カワラハハコ訪花摂食・全景

ナギナタコウジュの花蜜を吸うオオチャバネセセリ



2019年9月下旬・晴れ

郊外の道端に咲いたナギナタコウジュの群落でオオチャバネセセリZinaida pellucida)が訪花していました。
翅をしっかり閉じたまま吸蜜しています。

よく似たイチモンジセセリと迷ったのですが、オオチャバネセセリのようです。
午後の強い日差しで白飛びしてしまい、肝心の翅裏の斑点模様がよく見えないのです…。
この組み合わせは初見でした。

花から飛び立つ瞬間を狙って1/5倍速のスローモーションでリプレイ。
ハイスピード動画に切り替えて翅表の斑紋を確認すべきでしたね。
ただしセセリチョウ類の羽ばたきは素早いので、240fpsのハイスピード動画でも厳しいかもしれません。


オオチャバネセセリ@ナギナタコウジュ訪花吸蜜

2020/02/26

夕暮れの池で飛び回るカワセミ♂(野鳥)



2019年9月上旬・午後18:09(日没時刻は18:02)

溜池でカワセミ♂(Alcedo atthis bengalensis)が甲高くチィ、チィ♪と鳴きながら興奮気味に忙しなく飛び回っていました。

池の岸に立つ柳の樹上から飛び立ったカワセミは、ガマの群落を経由してから奥のヨシ群落に飛んで行き、姿を消しました。
何か昆虫を捕食しているのかと想像したのですが、どうでしょう?
池に飛び込んで小魚を取っている訳ではありません。
ヨシ原からすぐに戻って来ると池の上を低空で飛び、元居た柳の茂みに飛び込みました。
またすぐに少し飛んで右にある別な枝に止まり直しました。
ようやくカワセミが落ち着いて横を向いてくれたので、下嘴の色が黒い♂と判明しました。
カワセミ♂の飛翔シーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。

このまま柳の樹上をねぐらとするのでしょうか?
その後私がゴイサギ幼鳥の動向に気を取られていたら、いつの間にかカワセミ♂は居なくなってしまいました。


※ 夕暮れに撮った薄暗い映像なので動画編集時に彩度を少し上げています。
鳴き声が聞き取れるように音声を正規化して音量を強制的に上げました。


カワセミ♂(野鳥)@溜池:柳樹上

スズバチ♂の探雌飛翔とミネラル摂取【HD動画&ハイスピード動画】



2019年9月下旬・午前10:40頃・くもり

平地の砂利道を低空で飛び回るスズバチOreumenes decoratus)を発見。
いかにも♀が巣材の泥玉を作りそうな場所(採土場)なのに、右往左往するばかりでいつまで経っても地面で巣材集めを始めません。
着陸したスズバチをよく見ると雄蜂♂でした。
交尾相手の♀を待ち伏せしているようです。

地上で休息中に前脚で触角を拭って身繕いしています。
ときどき地面を舐めているのは、土に含まれるミネラル(塩分)を摂取しているのでしょう。
♂の蝶では珍しくない行動ですが、蜂ではあまり見たことがありません。

▼関連記事(6〜7年前の撮影)
土を舐めるジガバチ♂
ヤマジガバチの労働寄生#4:ミネラル摂取

路上でしばらく休むと方向転換して飛び立ち、探雌飛翔を再開。
砂利道から飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@2:08〜)


つづく→野菊の花蜜を吸うスズバチ♂


スズバチ♂:顔@砂利道+ミネラル摂取
スズバチ♂:背面@砂利道+ミネラル摂取

2020/02/25

ノシメトンボ♀を捕食するシオカラトンボ♀



2019年9月下旬・午前10:55頃・くもり

砂利を敷いた農道で2匹のトンボがもつれ合うように暴れていました。
てっきり、尾繋がりの状態になった♀♂ペアが落ち着いて交尾できる場所を探してあちこち飛び回っているのかと初めは思いました。
ところがよく見ると、2匹は別種のトンボでした。
驚いたことに、シオカラトンボ♀(Orthetrum albistylum speciosum)が狩ったばかりのノシメトンボ♀(Sympetrum infuscatum)の複眼をかじっていました。
私が撮りながら近づこうとしたら、シオカラトンボ♀は獲物を抱えたまま慌てて飛び立ちました。
飛び立って逃げる瞬間を、まずは1/5倍速のスローモーションでご覧下さい。
パニックになったのか、ポロシャツを着た私の胸にも一瞬止まりました。
(しかし、動画ではピントを合わせる余裕がなくて編集でカットしました。)

逃げたシオカラトンボ♀は、道端に生い茂るヨモギ
の群落に翅を広げたまま着地しました。
ヨモギの花穂に止まって落ち着いたシオカラトンボ♀は、獲物の頭部(複眼)をどんどん貪り食います。
獲物はもう暴れるのを止めました。
虫の息のノシメトンボ♀が腹端から黄色い卵塊を産卵しているようです。
シオカラトンボ♀は、左後翅の先端が千切れたように欠損した個体でした。

トンボ同士の壮絶な捕食シーンを観察したのは初めてかもしれません。
この調子だと、同種の共食いもありそうです。
獲物の胸部や腹部も残さずに食べるのかどうか、長撮りすればよかったですね。
あいにく三脚を持ってこなかったので、微速度撮影できませんでした。


シオカラトンボ♀@農道+ノシメトンボ♀捕食
シオカラトンボ♀:側面@ヨモギ花穂+ノシメトンボ♀捕食
シオカラトンボ♀:背面@ヨモギ花穂+ノシメトンボ♀捕食

ホシヒメホウジャク(蛾)終齢幼虫の巣作り【30倍速映像】



ホシヒメホウジャク(蛾)の飼育記録#3


▼前回の記事
ホシヒメホウジャク(蛾)終齢幼虫の巣作り開始

2019年9月下旬・午後13:30〜17:00・室温26℃

ホシヒメホウジャクNeogurelca himachala sangaica )の終齢幼虫が隠れ家を作る様子を微速度撮影してみました。
30倍速の早回し映像をご覧下さい。

幼虫はヘクソカズラの葉を口で咥えると、手前にグイッと引き寄せて絹糸で綴り固定します。
照明との角度によっては、口から吐いた細い絹糸が白く光って見えます。
初めは幼虫の背脈管(心臓)の拍動がよく見えます。

ヘクソカズラの蔓を固定する支柱を用意できなかったので、蔓の先端を壁にビニールテープで貼り付けていました。

そのため、幼虫が巣作りの途中で壁に乗り移ってしまいました。
迷子になった幼虫をピンセットで巣に戻してやります。
しばらくすると、また巣を離れ蔓を伝って下に降りてしまいました。
もしかすると営巣地が気に入らなくて(巣材が不足?)新天地で巣を作り直したいのかもしれません。

余計なお節介かもしれませんが、ホシヒメホウジャク幼虫が迷子になる度に作りかけの巣に連れ戻しました。
何度か手助け(介入)したものの、ようやく全身が隠れる巣が出来てくると落ち着いて作業が進むようになりました。
せっせと造巣を続けるイモムシが健気です。

葉先から絹糸を伸ばすと、左横の壁にも巣を固定しました。
絹糸で綴り合わせた複数の葉を互いに引き寄せ、自分の体の周りに巣(隠れ家)が出来てきました。
巣の中の作業の様子は見えませんが、巣の形状がよりコンパクトに変形していきます。
巣の隙間からときどき長い尾角だけが外にはみ出てピコピコと動くのが可愛らしいですね。
隣り合う葉の隙間が次第に小さくなります。

巣が完成すると中で蛹化しました。
スズメガ科の終齢幼虫は老熟すると地中に潜って蛹になるのだと思いこんでいたので、非常に意外でした。
ホシヒメホウジャクの場合は巣作りというよりも、営繭(繭づくり)の一種と呼ぶべきかもしれません。
使用する絹糸の量は少なくて、繭としてはかなり粗末な作りです。
絹糸を用いた巣作りは、本格的な繭作りが進化する前の前適応なのでしょうか。

逆に、繭を紡ぐ際の絹糸を節約する方向に進化した結果、隠れ家を作るようになったのかな?

これまで私はイモムシの営繭を観察する際には人工的な紙箱や繭棚に閉じ込めていました。
今回初めて自然に近い条件で巣作りからの営繭を観察できて、とても面白く感動しました。


※ 蛍光灯のちらつきを動画編集時にdeflicker処理で補正しました。



↑【おまけの動画】
オリジナル素材の10倍速映像をブログ限定で公開しておきます。


つづく→#4:腹部を回して暴れるホシヒメホウジャク(蛾)の蛹


ホシヒメホウジャク(蛾)終齢幼虫@ヘクソカズラ葉+巣作り
ホシヒメホウジャク(蛾)終齢幼虫@ヘクソカズラ葉+造巣

2020/02/24

秋風に吹かれて飛ぶベニバナボロギクの綿毛【風散布型種子】



2019年9月下旬・午後・くもり

畑の農道沿いに生えたベニバナボロギクの群落で赤い花が咲き終わると、白い綿毛(冠毛)付きの種子(痩果)が作られます。
キク科のベニバナボロギクの種子はタンポポと同じく風散布されるのです。
残念ながら動画に撮り始めたら風が弱まってしまいました。
仕方がないので、茎を揺すって風散布を実演してみます。

綿毛(冠毛)が熟して乾燥すると全体が球状に開き、茎を揺すっただけでどんどん脱け落ち、風に乗って飛散します。
指でほぐすと冠毛がバラバラになり、根元に茶色の種子が見えました。

どうせなら息を勢いよく吹きかけて綿毛を飛ばして見せればよかったですね。


ベニバナボロギク花+冠毛
ベニバナボロギク花+綿毛
ベニバナボロギク花+冠毛・全景

ニラの花蜜を吸うシロオビノメイガ(蛾)の飛び立ち【HD動画&ハイスピード動画】



2019年9月下旬・午後15:40頃

農村部の道端に自生するニラの群落でシロオビノメイガSpoladea recurvalis)が何頭も集まり訪花していました。
この組み合わせは初見です。

口吻を伸ばして吸蜜している間は翅を動かしません。
すぐ隣の花には主に歩いて移動し、離れた花には飛んで移動します。
蛾の視界を走行車の影が横切ると驚いて飛び立ちました。

花から自発的に飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@2:04〜)

複数個体を撮影。
秋の西日を浴びてなかなか良い絵になりました。


シロオビノメイガ(蛾)@ニラ訪花吸蜜

2020/02/23

ミゾソバ訪花中にコンボウヤセバチ♂を追い払うニトベハラボソツリアブの謎



2019年9月中旬・午前10:47


▼前回の記事
身繕いするコンボウヤセバチの一種♂【ハイスピード動画】

川沿いに咲いたミゾソバの花で吸蜜するコンボウヤセバチの一種♂を撮っていると、ニトベハラボソツリアブSystropus nitobei)が飛来して近くでミゾソバの花蜜を吸い始めました。
体格で勝りホバリング(停空飛翔)の名手であるニトベハラボソツリアブがコンボウヤセバチ♂をミゾソバの花から追い払ったように見えました。
たまたまニアミスしただけかな?
コンボウヤセバチ♂がミゾソバ群落内で少し場所を変えて別の花で吸蜜していると、再びニトベハラボソツリアブが飛びかかって追い払いました。
二度も繰り返したので、敵対行動であることは間違いなさそうです。
辺りにはミゾソバの花がいくらでも咲いているのに、ツリアブの仲間がわざわざ蜜源の占有行動をするとは意外でした。

体型や飛び方が少し似ているので、まさか同族嫌悪のような感情を抱いたのでしょうか?
異種間で誤認求愛した可能性もありますかね?
あるいは同種のライバル♂と誤認して縄張りから追い払ったのかな?
登場したニトベハラボソツリアブの性別を知りたいところです。(どなたか見分けられる方は教えてください。)

異種空中戦を1/5倍速のスローモーションでまずはご覧下さい。
その後に等倍速(リアルタイムの動画)でリプレイ。



▼関連記事(7年前の撮影)
スズキハラボソツリアブのイタドリ訪花・吸蜜【ハイスピード動画&HD動画】

触角第1節の全体が黒色のものはスズキハラボソツリアブ、触角第1節(根元)が橙黄色をしていればニトベハラボソツリアブ。


ホシヒメホウジャク(蛾)終齢幼虫の巣作り開始



ホシヒメホウジャク(蛾)の飼育記録#2



▼前回の記事
ヘクソカズラの葉を食べるホシヒメホウジャク(蛾)終齢幼虫

2019年9月下旬

住宅地や河原の藪で食草となるヘクソカズラの新鮮な葉を必死で探し出して、蔓ごと採取してきました。
ところが、せっかく苦労して食草を調達したのに、ホシヒメホウジャクNeogurelca himachala sangaica )の終齢幼虫はなぜか食べてくれません。
ヘクソカズラの葉に食いつかず、蔓を徘徊するばかりです。
移動中も長い尾角がピコピコと動いています。
初めは理由が分からなかったのですが、巣(隠れ家)を作る場所を探索していたのだと後に判明しました。
やがて口から絹糸を吐いてヘクソカズラの隣り合う葉を綴り合わせ始めました。
予想していなかった行動に面食らいましたが、俄然面白くなってきました。

ホシヒメホウジャクの幼虫は食事を始める前に念入りに隠れ家を作る習性があるのでしょうか?
それとも照明が眩しくて、日除けを作っているのかな?
脱皮または営繭前に安全な隠れ家を作っているのかもしれません。

つづく→#3:巣作りの微速度撮影


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