2019/10/19

花が咲いたキササゲの周囲を飛び回るオオハキリバチ♂の群れ【HD動画&ハイスピード動画】



2019年6月下旬

黄色い花が満開に咲いたキササゲ高木の周囲を多数のオオハキリバチ♂(Megachile sculpturalis)が群飛していました。
この立派な庭木は、2階建ての民家の屋根よりも高く育っています。


▼関連記事
キササゲの花蜜を吸い飛び回るオオハキリバチ♂【HD動画&ハイスピード動画】
キササゲの花で探雌飛翔し♂同士で誤認求愛するオオハキリバチ♂【HD動画&ハイスピード動画】


あまりにも忙しなく飛び回り狂乱状態のようなので、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:25〜)
キササゲの樹冠を飛び交う蜂の群れをスローモーションで見ると、雄蜂♂の探雌飛翔であることが推察できます。
蜜を吸ったり花粉を集めたりすることが目的であれば、花から花へ飛び回るはずです。
ときどき♂同士が♀と誤認して互いに追飛しています。

未だ♀が羽化していないらしく、この日は交尾シーンどころかオオハキリバチ♀を1匹も見ていません。

なぜかミツバチやマルハナバチのワーカー♀がキササゲに全く訪花していない点も気がかりです。
好みの蜜源ではないのでしょうか?
他の種類の花でもなんだかミツバチの数が少ない印象です。
蜂群崩壊症候群に関する本を読んだばかりなので、日本でもミツバチの数が激減しているのではないかと心配でなりません。


夕方の電柱で巣外給餌を待つハシブトガラス幼鳥とガードする親鳥♀♂(野鳥)



2019年6月中旬・午後18:42〜18:47(日の入り時刻は午後19:02)

日没直前の夕方。
住宅地の電柱の天辺で夕日を浴びながらハシブトガラスCorvus macrorhynchos)の巣立ち雛が2羽並んで止まっていました。
餌乞いする幼鳥に親鳥が口移しで巣外給餌してやりました。
口の中が赤いのがカラス幼鳥の特徴です。

私に気づいた親鳥が電柱から鳴きながら飛び立ち、嗄れ声の警戒声♪でけたたましく鳴きながら私の頭上を飛び越えました。
ハシブトガラスはカーカー♪と澄んだ声で鳴くというのが図鑑にも載っている定説ですけど、警戒したり怒ったときにはハシボソガラスのように濁った嗄れ声でも鳴きます。
これは今年ハシブトガラスを重点的に観察してみて初めて知ったささやかな収穫のひとつです。

私が幼鳥を撮り続けると、すぐ背後の電線で親鳥がうるさく鳴き騒いだり嘴をカタカタ鳴らしたり威嚇しています。
嘴を足元の電線に擦り付けるのは、威嚇が私に通用しないのでフラストレーションが溜まった結果の転移行動だと思います。
しかし怒った親鳥が私に対して直接攻撃してくることはありませんでした。
一方、2羽の幼鳥(巣立ち雛)は電柱の天辺から離れず、留守番しています。

親鳥の警告は充分に理解したので、私としてもその場を離れたいのですが、幼鳥が止まっている電柱の横を歩いて通り過ぎる必要があります。
すると警戒を高めた親鳥が慌てて戻って来て幼鳥の横に止まり、しっかりガードします。
幼鳥は親鳥に対して無邪気に餌乞いするものの、巣外給餌してもらえません。
親鳥♀♂は給餌どころではなく、すぐに飛び立つと、近くの電線に止まり直し鳴き続けています。
私の周りを落ち着き無く飛び回り、警戒しています。

私が電柱から更に離れると、親鳥の警戒が緩んで鳴き方が澄んだ声に変わりました。
幼鳥は甘えた声で鳴いています。


ハシブトガラス幼鳥2(野鳥)@電柱天辺
ハシブトガラス幼鳥2(野鳥)@電柱天辺
ハシブトガラス幼鳥2(野鳥)@電柱天辺・全景

実はすぐ近くの変電所に建てられた送電塔にカラスの古巣を見つけました。
(同じ時期に定点観察していた送電塔#KN7とは違う場所の鉄塔で、カラス用の巣箱は設定されていませんでした。)
おそらくここから巣立ったのでしょう。
それに対して鉄塔#KN7のハシブトガラス雛は発育・巣立ちが遅れています。


カラスsp(野鳥)古巣@送電塔#M32?変電所
カラスsp(野鳥)古巣@送電塔#M32?変電所:別アングル
カラスsp(野鳥)古巣@送電塔#M32?変電所
カラスsp(野鳥)古巣@送電塔#M32?変電所・全景


高圧線を辿ってひとつ隣の送電塔#M31(巣箱なし)にもカラスの古巣を見つけました。
しかしこちらは巣材が少なく不完全な巣なので、作りかけで止めてしまった偽巣なのかもしれません。
今回の動画の舞台となった電柱は、古巣がある2本の送電塔の中間地点になります。


カラスsp(野鳥)古巣(偽巣?)@送電塔#M31
カラスsp(野鳥)古巣(偽巣?)@送電塔#M31

トウネズミモチを訪花するモンシロチョウ♂の羽ばたき【HD動画&ハイスピード動画】



2019年7月上旬

トウネズミモチの生垣でモンシロチョウ♂(Pieris rapae)が訪花していました。
翅をしっかり閉じてトウネズミモチの白い花から吸蜜しています。

花から花へ飛び回る様子を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみましょう。(@0:35〜)
隣でフタモンアシナガバチPolistes chinensis antennalis)のワーカー♀が身繕いしていました。



▼関連記事(3年前の撮影ではハイスピード動画なし)
トウネズミモチの花蜜を吸うモンシロチョウ


モンシロチョウ♂@トウネズミモチ訪花吸蜜
モンシロチョウ♂@トウネズミモチ訪花吸蜜

2019/10/18

早朝の階段で羽繕い、絶唱するキジ♂(野鳥)



2019年7月上旬・午前5:05頃(日の出時刻は午前4:23)

湿地帯の中央にある見晴らしの良いコンクリート階段で早朝からキジ♂(Phasianus versicolor)を見つけました。
朝日を浴びながら首を曲げて嘴で羽繕いしたり足で顔を掻いたりしています。
やがて背伸びすると欠伸しました。(@1:20)
最後に身震いしてからケンケーン♪と絶唱し、同時にドドドドド♪と力強く羽ばたきました。
縄張り宣言の母衣打ちです。

実は同じ場所で2年前の夕方にも撮影しています。

▼関連記事
階段で縄張り宣言の母衣打ち♪をするキジ♂(野鳥)

キジ♂(野鳥)@早朝:階段


キジが早起きなのは分かりましたが、夜はどこで寝ているのですかね?(ねぐらはどこ?)
樹上に飛び上がって隠れるのを昔一度だけ見たことがあるのですけど、それっきりです。

※ 動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。




余談ですが、撮影中にイヌのような低い鳴き声♪がワンワンと繰り返し聞こえるのが気になりました。
まさか野犬(野良犬)がいるのかと思ったのですが、色々と調べ回った結果、すぐ近くのヨシ原で暮らしているヨシゴイIxobrychus sinensis)の鳴き声だと判明しました。







↑【参考動画】 「ヨシゴイの鳴き声」by mlg28792さん




ヨシゴイは日本では最小のサギで、夕方から底響きする声でオーオーと間隔をおいて鳴きます。(大田眞也『田んぼは野鳥の楽園だ』p25より引用)



クサフジを訪花するベニシジミとシロスジヒゲナガハナバチ♀?



2019年6月下旬

川沿いの堤防に咲いたクサフジの群落でベニシジミLycaena phlaeas daimio)が訪花していました。
翅をしっかり閉じて吸蜜しています。

おそらくシロスジヒゲナガハナバチ♀(Eucera spurcatipes)と思われるヒゲナガハナバチの仲間が左から飛来しました。
蜂とニアミスする度にベニシジミは閉じていた翅をパッと素早く開いて軽く威嚇しました。
1/5倍速のスローモーションでご覧下さい。
他に蜜源となるクサフジの花は近くにいくらでも咲いているので、特に争いにはならず、チョウに追い払われた蜂はおとなしく別な花で採餌を始めました。

シロスジヒゲナガハナバチ♀の後脚の花粉籠には橙色の花粉団子を付けています。
クサフジに正当訪花を忙しなく繰り返して、花蜜と花粉を採餌しています。


▼関連記事(5年前の撮影)
シロスジヒゲナガハナバチ?♀がクサフジの花で採餌


ベニシジミ+シロスジヒゲナガハナバチ♀?@クサフジ訪花吸蜜・採餌
ベニシジミ+シロスジヒゲナガハナバチ♀?@クサフジ訪花吸蜜・採餌
シロスジヒゲナガハナバチ♀?@クサフジ訪花採餌
シロスジヒゲナガハナバチ♀?@クサフジ訪花採餌

2019/10/17

柳の灌木から獲物を狙い川に飛び込むカワセミ♂【HD動画&ハイスピード動画】(野鳥)



2019年7月上旬

川岸に生い茂った柳の灌木にカワセミ♂(Alcedo atthis bengalensis)が止まっていました。
頷くように頭をリズミカルに動かしているのは、下を流れる川面を見つめて獲物を探しているのでしょう。
柳の葉にカワセミの顔が隠れていてよく見えないのですが、柳の葉(の水滴)を舐めたように思ったのは私の気のせいだったようです。

川の上流に向かって飛び降りたと思いきや、岸から川に張り出した柳灌木の細い横枝に止まり直しました。
まずは1/5倍速のスローモーションでご覧下さい。
後ろ姿だったカワセミ♂が枝上で方向転換して、こちらを向いてくれました。

今度は240-fpsのハイスピード動画に切り替えてみました。(@1:44〜)
手前の護岸(石垣)の死角になっていて川が見えませんが、私がこれ以上川に近づくと警戒心の強いカワセミに絶対逃げられてしまうので仕方がありません。
やがてカワセミ♂は柳の枝から左下の川に飛び降りると、すぐに元の止まり木の下の枝に戻って来ました。
嘴に獲物は何も咥えておらず、漁は失敗したようです。





花が咲いたマメガキの周囲でトンボエダシャク♂が群飛(蛾)



2019年6月下旬

トンボエダシャク♂(Cystidia stratonice stratonice)と思われる多数の昼蛾がマメガキの周囲を忙しなく飛び回っていました。

日本大百科全書(ニッポニカ)で「トンボエダシャク」を調べると、

成虫は年1回、初夏に発生し、昼間、食樹の近くを飛び回る。
と書いてあります。
しかし、トンボエダシャク♂が群飛する場所はどうやら樹種には拘らないようです。

▼関連記事(1年前の撮影)
スギの林縁を飛び回るトンボエダシャクの謎(蛾)

ここマメガキでは吸蜜しに来る♀を多数の♂が待ち伏せしているのでしょう。
互いに高速で追飛(追いかけっこ)しているシーンもありました。
同種の♂を見つけても♀と誤認してしまうのでしょう。
(それとも♂同士で縄張り争いがあるのかな?)

▼関連記事(同じ日に近くで撮影)
イタドリの花畑で探雌飛翔するトンボエダシャク♂(蛾)と誤認求愛

とにかく高速で忙しなく不規則に飛び回るので、撮影には難儀しました。
公開した映像は1/5倍速のスローモーションです。
リアルタイムでお見せすると手ブレが酷くて酔いそうなので、カットしました。

後で思えば、マメガキの樹形全体が分かるような引きの絵でトンボエダシャクの群飛を撮った方がよかったですね。
しかし、撮影地点からこれ以上後ろに下がろうとすると公道からはみ出てしまうのです。
こういうときに広角レンズが活躍するのでしょうか。(私は持っていません)


2019/10/16

夜明けの田んぼで幼鳥に給餌するハシボソガラス親鳥(野鳥)



2019年7月上旬・午前4:45頃(日の出時刻は午前4:23)

日の出直後の早朝から、水田に隣接する民家の庭のフェンスに2羽のハシボソガラスCorvus corone)が止まっています。
右側の個体はどうやら巣立ったばかりの幼鳥らしく、早朝からお腹を空かせているようです。
左隣の親鳥に対して餌乞いした際に嘴の中が赤いので、幼鳥と分かります。
親鳥に給餌してもらえなかった幼鳥が、空腹しのぎで庭に咲いていたヒメジョオンの花を啄みました。
ヒメジョオンの花を食べるカラスは普段見たことがないので、おそらく欲求不満の転移行動でしょう。

幼鳥が再び餌を催促すると、親鳥は「やれやれ」と言わんばかりに、フェンスから下の畦道にフワリと飛び降りました。
親鳥が畦道から水田に降りて餌を探している間、フェンスに留まった幼鳥は餌乞いを続けながら親鳥の採餌を見守っています。

イネの茂みに姿を消した親鳥がしばらくすると(おそらく何か虫を捕まえて)畦道に戻って来ました。
フェンスに飛び上がり、餌をせがむ幼鳥に口移しで巣外給餌しました。
どうやら一口だけの餌で、幼鳥には全く物足りなかったようです。
欲求不満の幼鳥は再びヒメジョオンの花を味見しています。

カメラを左上にパンすると、屋上に登る非常用梯子の天辺にもう1羽の親鳥が止まり、見張りを務めていました。
羽繕いすると、お辞儀をしながら嗄れ声でガーガー♪鳴きました。
カラス親子の水入らずの様子は早朝からなんとも微笑ましいですね。
小さな子どもがいるヒトの家族の様子を見ているのとほとんど変わりません。

※ 動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。

ところで、このハシボソガラスの♀♂つがいが今季に幼鳥まで育った雛は1羽だけなのでしょうか?
他の幼鳥はどこにいるのでしょう?
雛が巣立った後カラスの親子は夜の間どこで寝ているのか興味があるのですけど、ねぐらを突き止められていません。


ハシボソガラス幼鳥(野鳥)@フェンス上+餌乞い+親鳥@水田畦道+採餌

柳の枝で樹液を舐めるコムラサキ♀とシロテンハナムグリ



2019年6月下旬
▼前回の記事
柳の枝で樹液を舐めるシロテンハナムグリ

河畔林の小路に沿って生えた柳(樹種不明)の灌木にできた樹液酒場にコムラサキ♂(Apatura metis substituta)も来店しました。
黄色い口吻を伸ばして樹液を吸いながら翅を開閉していますが、翅表に日が当たっても瑠璃色に輝かないので♀のようです。
コムラサキ幼虫の食樹は柳類ですから、コムラサキ成虫♀が柳によく来るのも納得です。
この個体は左右の後翅の肛角付近がえぐれたように大きく破損していました。
左右対称の破損ですから、鳥に襲われたビークマークだと思われます。

樹液酒場に陣取って吸汁しているシロテンハナムグリ(Protaetia orientalis submarumorea)の背中をコムラサキ♀が足で踏んでしまうと、シロテンハナムグリも後脚を上げて軽く威嚇しました。
コムラサキはおとなしくその場を離れたものの、近くで順番待ちをしています。
この樹液酒場はさほど混み合っていませんし、長い口吻を持つ蝶類は少し離れた位置からでも樹液を吸えるはずですから、順番待ちをする必要は無い気がします。
だとすれば、酔っ払ったコムラサキ♀が樹液酒場の横で日光浴しているだけかもしれません。

これと同じ組み合わせを6年前にも別の場所で撮っています。(ただしコムラサキの性別が違います)

▼関連記事
柳の樹液を吸うコムラサキ♂とシロテンハナムグリ


コムラサキ♀:ビークマーク:翅表@柳枝:樹液酒場
コムラサキ♀:ビークマーク:翅裏@柳枝:樹液酒場
コムラサキ♀:ビークマーク+シロテンハナムグリ2@柳枝:樹液酒場

2019/10/15

灌木の生えた河原を縄張りとするモズ♀♂のつがい(野鳥)



2019年6月下旬

梅雨の小雨がぱらつく午後、川の対岸に生えたヤマハンノキ?幼木のてっぺんにモズ♀(Lanius bucephalus)が止まって辺りを見張っていました。
お気に入りの止まり木なのか、直下の葉に鳥の排泄した白い糞が付着しています。

私がしつこく撮り続けると、警戒したモズ♀が飛び立ち、川を越えて此岸に飛んできました。
飛翔シーンをまず1/5倍速のスローモーションでご覧下さい。
私の背後の土手に生えたキリ?の茂みへ飛び込みました。
(クズの蔓が巻き付いていて樹種が紛らわしい…。)
モズ♂も合流し、♀♂2羽が同じ木の上下の枝に並んで止まっています。
鳴き声(警戒声)を発していたのかもしれませんが、川の流れる水音などで聞き取れませんでした。

灌木の生えた河原でこの辺りを縄張りとするつがいなのでしょう。


モズ♀(野鳥)@ヤマハンノキ?幼木樹冠
モズ♀♂(野鳥)@キリ樹上



イタドリの花畑で探雌飛翔するトンボエダシャク♂(蛾)と誤認求愛



2019年6月下旬
▼前回の記事
イタドリに訪花するトンボエダシャク♀♂(蛾)の羽ばたき【HD動画&ハイスピード動画】

イタドリの群落で花蜜を吸っているトンボエダシャク♂(Cystidia stratonice stratonice)を撮っていると、探雌飛翔している別個体の♂が繰り返しちょっかいをかけてきます。
訪花中の個体の背後でちょっとホバリングしただけで相手が♀ではないと分かるらしく、すぐに離れて行きます。
しかしすぐにまた次の♂が飛来して誤認求愛が繰り返されます。
トンボエダシャクはおそらく♂が♀よりも早く羽化する雄性先熟で、この時期は成虫の性比が圧倒的に♀<<♂となり、♀不足の婚活なのでしょう。
♂の細長い腹部の先端にはヘアペンシルと呼ばれる黒い毛束があり、性フェロモンを放出しています。

1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみても、素人目には特に目立つ求愛行動や交尾拒否行動(他の♂に絡まれたときに自分が♂であることのアピール)はしていませんでした。


トンボエダシャク♂2(蛾)@イタドリ訪花吸蜜+探雌飛翔:誤認求愛
トンボエダシャク♂2(蛾)@イタドリ訪花吸蜜+探雌飛翔:誤認求愛

2019/10/14

キササゲの花で獲物を探すコアシナガバチ♀



2019年6月下旬

民家の庭に植栽されたキササゲコアシナガバチPolistes snelleni)のワーカー♀が訪花していました。(探餌飛翔)
この個体は吸蜜目当てではなく、ひたすら歩き回ってイモムシなどの獲物を探索中のようです。


▼関連記事
キササゲの花蜜を舐めるコアシナガバチ♀



池の水位計の柱を取り合うカワセミ♂【HD動画&ハイスピード動画:野鳥】



2019年7月上旬・午前7:00頃

溜池の水位を測るために立てられたコンクリート柱の頂にカワセミ♂(Alcedo atthis bengalensis)が1羽止まっていました。
池の水面を見張りながら頷くように頭を上下に動かしています。
獲物の小魚を探しているのでしょう。
池から垂直に突き出た水深計は最大5mまで測れます。
カワセミが魚を狙うための止まり場としては少し高過ぎると思うのですが、この池には他に手頃な高さの杭などが打ち込まれていないのです。

池に飛び込む瞬間を狙うつもりで240-fpsのハイスピード動画に切り替えてみました。(@1:27〜)
するともう1羽の♂βが飛来しました。
水位計のてっぺんに先客αがいることに気づくとあっさり諦めて退散しました。
先に陣取っていた個体♂αは左右の翼を持ち上げて軽く威嚇しました。
このコンクリート柱はカワセミが魚を待ち伏せするために最適の止まり場※なので、早い者勝ちなのでしょう。


※▼関連記事
池に飛び込むも不漁つづきのカワセミ♂【野鳥:HD動画&ハイスピード動画】

しかし、お山の大将のような本格的な争奪戦にはなりませんでした。
闘争時の鳴き声が録音されていないのは残念です。
ハイスピード動画が無音なのは、カメラの仕様です。

その後は、長撮りしてもなかなか水位計から池に飛び込もうとしません
向きを変えた際にバランスを崩しそうになると、翼を少し広げて立ち直りました。
真下の水面を見つめ、飛び込もうかと何度も躊躇していました。

最後カワセミ♂αは遂に右下へ飛び去りました。
それと入れ替わるように、順番待ちをしていた♂βが左から飛来しました。 
せっかく場所が空いたのに、なぜか水位計の頂には止まらず、♂αを追いかけるように飛び去りました。
私がその後しばらく見張っていても、カワセミ♂αβは舞い戻って来ませんでした。

カワセミの縄張り争いにしてはのんびりしている気がしました。
親子(親鳥と幼鳥)なのかな?と勝手に想像してみます。


カワセミ♂(野鳥)@溜池:水位計柱天辺

公衆トイレ内で卵嚢を守るイエユウレイグモ♀(蜘蛛)



2019年6月下旬

野外の公衆トイレに入ると壁際にイエユウレイグモ♀(Pholcus phalangioides)が居ました。
白い壁面で下向きに静止したイエユウレイグモ♀は、白い卵嚢(卵塊)を抱えて守っています。
卵嚢は頭胸部よりも大きく、一体どうやって産卵したのか不思議です。
私がハンディカムの白色LED照明を点灯してもあまり動じません。
近くには別種のクモも一緒にいます。(オオヒメグモともう一匹は何?)
背景が白い壁なので不規則網の糸が見えないのですが、その辺りを私が左手で触れて軽く揺すると、イエユウレイグモ♀は卵嚢を抱えたまま天井隅へ逃げ出しました。

卵嚢ガード中のイエユウレイグモ♀に生餌を与えると卵嚢を一時的に手放して捕食するらしいと聞いて、いつか確かめてみたいと以前から思っていました。
ここで試そうか迷ったのですが、公衆トイレではいつ利用者が入ってくるか分かりません。
私がトイレ内に三脚を立てて長時間立て籠もっていたら、あらぬ誤解で通報されかねません。※
今回は小型のハンディカムでさっと撮っただけで済ませました。
ここは丸っきりひと気のない場所の公衆トイレです。
利用者はほとんど居ないようで、クモの王国になっていました。
右側の入り口付近には綺麗なシロカネグモの一種が大きな水平円網を張って下面に占座していて、その網をくぐって中に入りました。(映像なし)


※ 今思えば、卵嚢ごとクモを採集して飼育下でじっくり観察すればよかったかもしれません。

▼関連記事(求愛、交接、卵嚢ガード、幼体の孵化など)
イエユウレイグモ(蜘蛛)の定点観察シリーズ:2014年


2019/10/13

マメガキの雄株で花蜜を吸うトンボエダシャク♂(蛾)



2019年6月下旬

庭木として植栽されたマメガキの雄株でトンボエダシャク♂(Cystidia stratonice stratonice)が訪花していました。
赤い雄花に伸ばした口吻を差し込み、翅を開閉しながら、かなりがっついて吸蜜しています。

複数個体を撮影。


トンボエダシャク(蛾)@マメガキ訪花吸蜜
トンボエダシャク(蛾)@マメガキ訪花吸蜜

山麓の樹上から鳴いて警戒するノスリ(野鳥)



2019年7月上旬・午前6:14〜6:24

早朝の山麓を歩いていたら、水路沿いのアカマツ並木の低い位置(地上?)に居た猛禽類が私に気づき、驚いて飛んで逃げ出しました。
飛びながらピーェ、ピーェ♪と甲高い声で鳴いています。
飛翔シーンを1/5倍速のスローモーションで見直すと、翼の下面の斑紋からノスリButeo japonicus)と判明。

飛び去ったと思いきや意外にもアカマツの枝に戻って来てくれました。
ピーェ、ピーェ♪と甲高い声で繰り返し鳴きながらアカマツの手前の枝へ飛び移り、眼光鋭く私の様子を窺っています。
全身像がほぼ見えるようになりましたが、経験の浅い私には性別判定ができません。
真木広造『ワシ・タカ・ハヤブサ識別図鑑』でノスリについて調べると、

♀の脛毛には斑がなく、♂よりも体下面が淡色傾向にある。胸の部分は♂よりも白っぽい。(p98-103より引用)

今季は別の場所(平地の河畔林)でノスリの定点観察をしているおかげで、こうした警戒した振る舞いを見ると、なんとなく近くに巣がありそうな気がします。
そうとは知らずに私がノスリの営巣地の近くに踏み込んでしまったのでしょうか?
私に早く立ち去って欲しくて警告していることは間違いありません。

私としてはこの道を通り抜けないといけないので、動画を撮りながら少し近づいたら、ノスリは飛んで逃げました。
ヒュンヒュン♪という甲高い音は、羽根の風切り音ですかね?
飛びながらもピーェ、ピーェ♪と甲高い声で鳴いています。
遠くへ逃げずにこの辺りで留まっているということは、縄張り(巣)を守っているのでしょう。

スギ(杉)の高木の天辺に止まり、見晴らしの良い場所から私を監視するようになりました。
実はこの杉はノスリなどの猛禽類がよく休んでいるお気に入りの止まり木で、私も数年前からずっと気になっていました。
最後はこの杉の木からも飛び立ちました。

次は山林でノスリの巣を見つけたいものです。


ノスリ(野鳥)@スギ樹上♪
ノスリ(野鳥)@アカマツ樹上

交尾したまま飛ぶモンキチョウ♀♂と三角関係



2019年6月下旬

堤防の草地をモンキチョウ♀♂(Colias erate poliographus)交尾器を連結したまま飛んで逃げています。
1/5倍速のスローモーションで見ると、翅の黄色い♂が主導して羽ばたいています。
白い翅の♀は翅を閉じたまま♂に引きずられるように大人しく連れて行かれています。
♀♂ペアがイネ科の草に翅を閉じて止まりました。
そこへ別個体の♂が飛来して求愛するも、交尾中の♀♂ペアは閉じていた翅を少し開いて拒否しました。
横恋慕したお邪魔虫の♂はすぐに諦めて飛び去ります。

保育社『原色日本昆虫生態図鑑IIIチョウ編』によると、

交尾したまま飛翔する場合は、♂、♀のどちらか一方が飛び、他方はぶら下がっている。♂も♀も翅を使って同時に飛ぶことはない。
このように交尾しながら飛ぶときに♂が飛ぶか、♀が飛ぶかは種によって一定していて、属や科についても通則がある。(中略)ここで←♀+♂の記号は、♀が飛翔し、♂は交尾したまま♀に連行され飛翔しないことを示す。 (p88より引用)


Donzel (1837)は「交尾中の飛翔形式は一つの属のすべての種類について一定しており、従って属の限界を決定する重要な特徴となり得る」と強調しており、後世これはDonzel説と言われている。(p89より引用)


ただし、かなり古い図鑑(1972)なので、もしかすると最新の知見では変わっているかもしれません。

この表記法に従えば、モンキチョウの連結飛翔は「←♂+♀」タイプとなります。

▼関連記事(1年前の撮影)
交尾中に連結飛翔で逃げるモンキチョウ♀♂


モンキチョウ♀♂@イネ科葉+交尾

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