2019年6月下旬
堤防の草地をモンキチョウ♀♂(Colias erate poliographus)交尾器を連結したまま飛んで逃げています。
1/5倍速のスローモーションで見ると、翅の黄色い♂が主導して羽ばたいています。
白い翅の♀は翅を閉じたまま♂に引きずられるように大人しく連れて行かれています。
♀♂ペアがイネ科の草に翅を閉じて止まりました。
そこへ別個体の♂が飛来して求愛するも、交尾中の♀♂ペアは閉じていた翅を少し開いて拒否しました。
横恋慕したお邪魔虫の♂はすぐに諦めて飛び去ります。
保育社『原色日本昆虫生態図鑑IIIチョウ編』によると、
交尾したまま飛翔する場合は、♂、♀のどちらか一方が飛び、他方はぶら下がっている。♂も♀も翅を使って同時に飛ぶことはない。
このように交尾しながら飛ぶときに♂が飛ぶか、♀が飛ぶかは種によって一定していて、属や科についても通則がある。(中略)ここで←♀+♂の記号は、♀が飛翔し、♂は交尾したまま♀に連行され飛翔しないことを示す。 (p88より引用)
Donzel (1837)は「交尾中の飛翔形式は一つの属のすべての種類について一定しており、従って属の限界を決定する重要な特徴となり得る」と強調しており、後世これはDonzel説と言われている。(p89より引用)
ただし、かなり古い図鑑(1972)なので、もしかすると最新の知見では変わっているかもしれません。
この表記法に従えば、モンキチョウの連結飛翔は「←♂+♀」タイプとなります。
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モンキチョウ♀♂@イネ科葉+交尾 |
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