2023/07/01

晩秋の河畔林で夜な夜な餌を探し回りタヌキの溜め糞場でも採食する野ネズミ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2022年11月中旬〜下旬 

河畔林にあるタヌキの溜め糞場rvをトレイルカメラで見張っていると、最も頻繁に写るのは 野ネズミ(ノネズミ)です。 
夜な夜な現れて林床で採餌活動する様子をまとめてみました。 
野ネズミは大抵、一晩に何度も登場します。 
早回しで再生すると、お気に入りの巡回ルートが見えてくるかもしれません。 
落ち葉に覆われた林床で、画面左上と中央の2箇所に黒々として見えるエリアがタヌキの溜め糞です。 

野ネズミを個体識別できていませんが、おそらく複数個体が通っているのではないかと思います。 
例えば、背側から見て横幅が広い(腹回りが大きい)個体は妊娠した♀ではないか?と素人考えでは想像しています。 

これまで私は、野ネズミが溜め糞場に居座って未消化の種子を採食したり食糞性の虫を捕食したりするシーンだけをまとめて別の動画にしてきましたが、今回は単純に時系列順に野ネズミの行動を並べてみました。 


シーン1:11/11・(@0:00〜) 


シーン2:11/12・(@1:54〜) 
この日、野ネズミの出現頻度が激減して一度だけなのは不思議です。
夜明け前に天敵のイタチが来たせいで野ネズミがその残り香を警戒して近寄らなくなったのかもしれません。

関連記事(同所同日の撮影)▶ 晩秋の河畔林を未明にうろつくニホンイタチ【トレイルカメラ:暗視映像】

あるいは、カメラの死角で実際に野ネズミがイタチに狩られて捕食されてしまった可能性すら考えられます。
その場合、隣接する縄張りの野ネズミが新たにこの溜め糞場rvに進出するようになったと考えられます。 


シーン3:11/13・(@2:05〜) 



シーン4:11/14・(@2:14〜) 
2箇所あるタヌキの溜め糞の片方にばかり野ネズミが行くのはなぜでしょう?
どうして左上(東)の溜め糞にはほとんど行かないのでしょうか? 
溜め糞に含まれる未消化の種子の含有量に差があるのか、糞の鮮度に違いがあるのか、あるいはケカビの発生状況が影響を与えているのかもしれません。



シーン5:11/15・(@3:59〜) 
実はこの日はキツネが登場したのに(映像公開予定)、その後も野ネズミは頻繁に来ています。 


シーン6:11/16・(@5:35〜) 



シーン7:11/17・(@5:58〜) 



シーン8:11/18・(@7:34〜) 



シーン9:11/19・(@11:14〜) 
タヌキの溜め糞に含まれる未消化の種子を野ネズミがときどき食べに来ているとして、遠くに持ち去って貯食せずにその場で食べるということは、ドングリやクルミなどの堅果に比べて種子が小さいからでしょう。

溜め糞場にときどき来るのは、食糞性の昆虫を探して捕食しているのかもしれません。
未消化の種子が目当てなら、いちいち溜め糞場を離れては戻って来る必要がない気がします。 
(夜行性の捕食者に襲われないために対策しているのかな?)

もしや野ネズミは寒い林床で餌を探し歩く合間に溜め糞場の発酵熱で暖を取っているのか?と斬新な仮説を思いつきました。
地温を測定するために、高解像度のサーモグラフィカメラが欲しいところです。


シーン10:11/20・(@16:58〜) 


シーン11:11/21・(@21:22〜) 


シーン12:11/22・(@22:38〜) 



シーン13:11/24・(@28:56〜) 


シーン14:11/25・(@29:35〜) 



※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 



【おまけの動画】 
素材は同じなのですが、野ネズミが溜め糞場rvで採食するシーン(A、19:23)とそれ以外の探餌徘徊シーン(B、11:34)に分けて編集した動画2本をブログ限定で公開しておきます。
(従来通りの編集方針) 
撮影回数としては(B)の方が多いのですが、総撮影時間では(A)の方が長くなりました。 
後半になるとカメラの電池が消耗してきて細切れの録画になってしまうために、撮影回数が無駄に増えてしまう、という事情もあります。 

 
↑野ネズミsp@IR溜め糞場rv:河畔林+徘徊+種子採食@溜め糞 


 
↑野ネズミsp@IR溜め糞場rv:河畔林+徘徊 


つづく→ 


オオハンゴンソウの花蜜を吸うウラギンスジヒョウモン♂

 

2022年8月上旬・午前10:55頃・くもり 

山麓の田園地帯の農道脇に咲いたオオハンゴンソウの大群落でウラギンスジヒョウモン♂(Argyronome laodice japonica)が訪花していました。 
半開きの翅を開閉しながら吸蜜しています。 
翅(特に後翅)の後縁がひどく破損した個体でした。 
風が吹いても花から花へ飛び回ります。 

♂との組み合わせは初見です。 


2023/06/30

スギ林道の溜め糞場に通うホンドタヌキ:2022年11月中旬〜下旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2022年11月中旬〜下旬

里山のスギ林道にある溜め糞場sを長期間見張っています。 
この時期はホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が頻繁に訪れてくれました。
単独で現れたシーンをまとめました。
個体識別できていないので、何頭のタヌキが通っているのか不明です。

シーン1:11/18・午前0:27・(@0:00〜) 
深夜に登場したタヌキが尻をカメラに向けて(頭は南東向き)脱糞しました。 
その後は林道を右に立ち去りました。 


シーン2:11/18・午前18:00・(@0:32〜) 
日の入り時刻は午後16:29。 
日もとっぷり暮れた晩にタヌキが右から登場。 
溜め糞場sで立ち止まったのに、匂いも嗅がずに素通りしました。 


シーン3:11/19・午前1:55・(@0:44〜) 
日付が変わった深夜に林道を右から来たタヌキが、なぜか引き返しました。 


シーン4:11/19・午前3:01・(@0:54〜) 
カメラが起動したときには、カメラ目線で脱糞中でした。(南西向き) 
目が爛々と光って見えます。 
用を足すと、右にノソノソと立ち去りました。 


シーン5:11/19・午前3:24・(@1:24〜) 
約20分後、別個体のタヌキが右を向いて排便していました。(南向き) 
その後は右にトコトコ歩いて立ち去りました。 


シーン6:11/19・午前21:23・(@1:47〜) 
18時間後の晩にもタヌキが溜め糞場sで排便していました。(南南西向き) 
用を足してスッキリしたタヌキは右へ元気に駆け去りました。 


シーン7:11/21・午後18:07・(@2:11〜) 
2日後の晩に来たタヌキは溜め糞場sを素通りしました。 
日の入り時刻は午後16:27。 
林床に積もった落ち葉の匂いを嗅ぎながら歩き回っています。 (探餌徘徊)
タヌキが特に嗅ぎ回っていた辺りには実は野ネズミの巣穴があります(映像公開予定)。
タヌキは野ネズミの残り香が気になったのかもしれません。 
最後はカメラの死角に姿を消しました。 
どうやら林道脇の法面の獣道を登って行ったようです。 


シーン7:11/21・午後22:13・(@2:36〜) 
トレイルカメラの起動が遅れ、林道を右に立ち去るタヌキの後ろ姿がチラッと写っただけでした。 


シーン8:11/22・午前2:27・(@2:42〜) 
日付が変わった未明にタヌキが通過。 
カメラの起動が遅れがちなのは、低温で電池の電圧が低下したせいでしょう。 
林道を左に立ち去るタヌキがチラッと写っただけでした。 


※ 暗視映像が暗い場合は、動画編集時に自動色調補正を施して明るく加工しています。 


秋の夕方に電柱の天辺から飛び去るノスリ(野鳥)

 

2022年9月下旬・午後16:30頃・晴れ 

田んぼの端に立つ電柱のてっぺんにノスリButeo japonicus)が西日を浴びながら止まっていました。 
野鳥が止まり場としてよく利用する証拠に、電柱の天辺には鳥の白い糞が大量に付着しています。 
このノスリは警戒心が強い個体で、私がカメラを向けた途端に飛び去ってしまいました。 
飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 
何度も撮っていますが、大型の猛禽が力強く羽ばたいて飛び立つスローモーションは何遍見ても感動します。

2023/06/29

野ネズミ2匹がタヌキの溜め糞場で縄張り争い【トレイルカメラ:暗視映像】

 




2022年11月中旬・午後21:20頃 

ホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が残した河畔林の溜め糞場rvに 野ネズミ(ノネズミ)が来て珍しく長々と居座っています。 
どうやらタヌキの糞に含まれる未消化の種子を採食しているようです。 
気温の低い晩秋には、食糞性の虫を捕食している可能性は低いはずです。 

そこへ左から別個体bの野ネズミが登場しました。 
林床に転がっている落枝を渡って右へ行こうとしたら、先客の個体aが気づいて襲いかかりました。 
餌資源となっている溜め糞場から追い払う縄張り占有行動を1/3倍速のスローモーションでリプレイ。 

※ 動画編集時に自動色調補正を施して明るく加工しています。 




キノコのキーホルダーに止まるコムラサキ♂の謎

 

2022年9月上旬・午後14:05頃・晴れ 

河川敷の遊歩道で誰かが落としたキーホルダーを別の誰かが拾って、親切にも道端の柳の枝に引っ掛けておいたようです。 
キーホルダーにはフェルト製のキノコのアクセサリーが付けられていました。 

河畔林の柳(樹種不詳)から樹液が滲み出していて、様々な昆虫が集まる樹液酒場となっています。 
樹液酒場から飛んで逃げたコムラサキ♂(Apatura metis substituta)が隣の柳で止まったのが、キノコのキーホルダーでした。 
実際はもう少し長く止まっていたのですが、ぼんやり見ていた私が「これは面白い行動では?」と気づいて動画に撮り始めるまでタイムラグがありました。 
雨水を含んで濡れていたスポンジ状のアイテムに止まると、口吻を伸ばして舐めていました。 
甘い樹液を舐めた後で、口直しに吸水およびミネラル摂取していたのでしょう。 
翅を開閉しながら吸汁していたコムラサキ♂にようやく合焦した途端に、すぐ飛び去ってしまいました。 
1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 
残念ながら、映像ではコムラサキ♂の口吻はくるくるとゼンマイ状に縮めてしまった後でした。 

キーホルダーに付いていたキノコのアクセサリーは、写実的ではなくデフォルメしたキノコで、青、白、橙、ピンクなどカラフルな模様が描かれています。 
もしかすると吸汁目的ではなく、青いキノコのアイテムを同種♀と誤認して飛来した可能性もありそうです。(誤認求愛) 
しかしそれなら「コムラサキ♂ホイホイ」として次から次へと誘引されるはずです。 
そんな事態にはなっていませんでしたから、私の考え過ぎかもしれません。 
横にある柳の樹液酒場でクワガタムシが誤認求愛していたので、コムラサキの行動の解釈もそれに引っ張られました。

2023/06/28

晩秋の早朝にリョウブの枝を渡るニホンリス【トレイルカメラ】

 



2022年11月中旬・午前6:18・気温2℃ 

山林でカラマツの根元にある給餌場を自動センサーカメラで監視していると、日の出時刻ちょうどにニホンリスSciurus lis)が現れました。 

泥汚れの付いたカラマツの背後の斜面から這うように横に生えた(多雪地帯の山林に特有の樹形)リョウブ灌木の枝にリスは座っていました。 
全身像は見せてくれず、そのままカラマツの幹の背後に姿を消しました。 
もしかすると、カラマツの木に登ったのかもしれません。 
あまり面白い動画ではありませんが、この時期の雑木林にリスが生息していることの証拠映像となります。 

給餌場に私が置いたオニグルミの堅果は、数日前には既に夜行性の野ネズミによって全て持ち去られた後でした。 
昼行性のリスがクルミの実を貯食するために給餌場に通う様子を撮りたかったのですが、残念です。 
今後の反省としては、地上ではなく樹上にリス専用の餌場を作った上で、「ネズミ返し」を設置する必要がありそうです。 

遂に早朝の最低気温が4℃を下回りました。 
じきに最低気温が零下になるでしょう。 
こんな低温でもしっかり起動してくれるトレイルカメラに感動します。 
生身の動物カメラマンが晩秋の山中でブラインドに徹夜で隠れ、夜明けにリスの映像を撮って来い!と命じられたら…と想像すると、かなり過酷なミッションになります。

つづく→

センノキカミキリの逃避行動:擬死落下と飛び立ち

 



2022年8月上旬・午後12:35頃・晴れ 

ハリギリ(別名センノキ)の巨木が里山の斜面に倒れていて、ウコギ科を食樹とするセンノキカミキリAcalolepta luxuriosa luxuriosa)がよく集まっています。 
今回見つけた2匹は触角がとても長いので♂だと思うのですが、どうでしょうか。 

1匹目の個体は倒木の側面に静止していました。 
触角が赤みを帯びています。

触角も足と似た色をしていますが,写す角度によって赤みを帯びるようです。 写すときの角度によって触角の色が変化するセンノカミキリ。 (北茨城周辺の生き物ブログより引用)

接写しようと私がそっと近づいたら、警戒して倒木の下面に回り込み、ポトリと擬死落下しました。 
慌てて地面を探しても、下草に隠れて見つかりませんでした。 

2匹目の個体は、倒木の側面をせかせかと歩き回っていました。 
ようやく静止したのでじっくり観察すると、見事な保護色になっていることが分かります。 
脚の腿節が赤みを帯びています。
私が指で触れてみようとした途端に、警戒したセンノキカミキリは慌てて倒木を上に登り始めました。 
倒木を登り切る前に鞘翅をパカッと広げて飛び去りました。 (羽音は聞き取れず。) 

擬死落下および飛び立ちの瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 
センノキカミキリは警戒心が強く、2例とも別の方法で緊急避難に見事成功したことになります。 
採集するのなら、撮影との両立は難しそうです。

2023/06/27

晩秋の河畔林で野ネズミが巣材集め【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2022年11月中旬・午前0:15頃 

河畔林の溜め糞場rvを自動センサーカメラで見張っていると、深夜に現れた野ネズミ(ノネズミ)が林床で立ち止まって何か怪しい行動をしています。 
画面右下の赤丸で囲んだ部分に注目してください。 
2倍に拡大してリプレイしてみましょう。(@0:27〜) 
落ち葉をめくって餌を探しているのかと思いきや、口で下草(落ち葉?)を千切り取ったようです。 
おそらく冬ごもりに備えて、集める巣材を吟味していたのでしょう。

関連記事 ▶ 秋のスギ林道で落ち葉を拾い集める野ネズミの謎【トレイルカメラ:暗視映像】

カメラの電池が消耗していて、設定した録画時間(1分間)に達する前に24秒間で切れてしまいました。 
集めた巣材を巣穴に運ぶ様子を見届けられず、残念でした。 



山中の水路に沿って縄張りを張りパトロールするオニヤンマ♂

 

2022年8月上旬・午後15:00頃・晴れ 

湧き水が流れ出る山中の泉が、渓流の源流となっています。 
山道を横切る細い水路の上をオニヤンマ♂(Anotogaster sieboldii)が低くホバリング(停空飛行)しながらゆっくりパトロールしていました。 
この水路に沿って縄張りを張り、産卵に来る♀を待ち伏せしているのでしょう。 
水場(池)へ行くかと思いきや、逆に細い沢が流れ下る斜面の方へ飛び去ってしまい、見失いました。 



2023/06/26

晩秋のスギ林で出くわしたニホンカモシカとにらめっこ

 

2022年11月中旬・午後13:05頃・晴れ 

晩秋の里山でスギ植林地を通る平坦な林道を私が歩いていたら、前方に佇んでいるニホンカモシカCapricornis crispus)を発見。 
カモシカも私の存在に気づいているようで、スギの大木を背にして正面からこちらを見据えています。 
顔にズームインしてみても、耳介や角に個体識別できそうな特徴は見当たりませんでした。 

起動したままのカメラをぶらぶらさせながら山道を歩いていた私が悪いのですが、急に立ち止まって動画を撮り始めると、カメラ内蔵の手ブレ補正機能の副作用で上下に不自然に揺れてしまいます。 
動画を撮りながらこの振動を止めようとすればするほど悪化するのが腹立たしく、カメラを再起動するしかありません。
しかし、カモシカに逃げられそうなので我慢して撮影を続けます。 
長撮りすると次第に揺れが減衰します。
 (動画編集時に更に手ブレ補正のデジタル処理を施しています。) 

カモシカは片耳ずつ独立に動かすことができます。 
両耳を後ろに向けたので、背後の物音を警戒しているようです。 
ときどき口をモグモグと横に動かすのは、立ったまま反芻しているのでしょう。 
やがて落ち着きが無くなり、左右を見たり背後を振り返ったりしています。 
ときどき舌をペロッと出し入れしています。 

カモシカが急に少し前進しながら、後脚を伸ばしました。 
排尿姿勢なのかと思いきや、ただのストレッチ運動だったようです。 
(オシッコをしてくれれば、その体勢でカモシカの性別が分かったはずなのに、残念でした。) 

手前にある枯れたスギ倒木の陰に少し身を隠し、身震いしました。 
風上に立っていた私の匂いを嗅ぎつけたニホンカモシカが、遂にフシュ♪と鼻息を荒らげて私を威嚇し始めました。 
それでも私が動かざること山の如しなので、諦めたカモシカはゆっくりと左へ歩き始めました。 
この個体を真横から見ても外性器は毛に隠れて分かりませんでした。 (性別不明)
今回は体の左半身しか見えず、右肩に黒点の有無も確認できませんでした。 
スギ枝葉の陰で一旦立ち止まり、隙間からこちらの様子を窺っています。

カモシカを杉林内で見失ったので、急いで少し近づいてから続きを撮ります。 
スギ林の緩斜面を谷側へ歩いていたカモシカが途中から駆け足になり、藪の奥に逃げて行きました。 
最後は鼻息威嚇を発しませんでした。 

この辺りを縄張りとしているということは、おそらく現場付近(スギ林道の溜め糞場s)に長期設置したトレイルカメラに頻繁に写る個体と思われます。


【追記】
山中でカモシカと遭遇したとき、私はいつもその場で立ち止まって動かずに撮影し続けます。
こちらに来たいカモシカも私に山道からどいて欲しいと思って(苛々しながら)待っているはずです。
いつもカモシカの方が根負けして移動回避してくれます。
もしも私が横にずれて道を譲ったら、山道でカモシカと平和にすれ違うことができるでしょうか?

砂利にオシッコをかけて吸い戻しをするキバネセセリ♂

 

2022年7月中旬・午前10:45頃・晴れ(雨上がり) 

里山のスギ植林地から伐採した木を運び出す準備のために、林道に敷かれた砂利が最近になってローラー車で締め固められました。 
雨上がりの砂利道でキバネセセリ♂(Bibasis aqulina chrysaeglia)が低く飛び回り、忙しなく離着陸を繰り返しています。 
どうやら、あちこちで砂利を味見しているようです。 
私が近づくと飛んで逃げるものの、すぐにまた路上に舞い降りて吸水再開。 

ようやく気に入った味のする小石を見つけたようで、延々と舐め始めました。 
黒くて丸い小石の表面に薄っすらと泥が付着しています。 
その上に乗って口吻を伸ばし、表面を舐めています。 
ときどき腹部を前屈して、透明な液体を足元にかけました。 
これはキバネセセリに特有の「吸い戻し」行動です。 
自分の尿で泥を溶かしながら、ミネラル成分(塩分)を摂取しているのです。 

関連記事(1、8、15年前の撮影)▶  

次の砂利へと飛び立つ前に準備運動として、しっかり閉じていた翅を小刻みに震わせました。

2023/06/25

オニグルミ堅果の貯食場所を変更する野ネズミ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2022年11月中旬 

私が3回目に給餌した40個のオニグルミ堅果をすべて持ち去ると、野ネズミ(ノネズミ)は通常の探餌モードに切り替わるはずですが、しばらくは諦めきれないようです。 


シーン1:11/18・午後22:38・気温9℃・(@0:00〜) 
最後の1個を運んでから、だいぶ間隔が開きました。 
どこかで休憩していたようです。 
下から戻って来た野ネズミが餌場の直下の斜面で、暗闇の中を念の為にクルミを探しています。 
給餌場の窪地にも飛び込んで探索します。 


シーン2:11/18・午後22:44・(@0:25〜) 
6分後に再登場した野ネズミは、給餌場の周囲を未練がましく探し回るものの、諦めて右下に立ち去りました。 


シーン3:11/18・午後23:12・気温8℃・(@0:40〜) 
約30分後に野ネズミが再登場したときには、小雨が降っていました。 
未練がましく餌場をチェックしてから、一旦下に消えました。 

約1分15秒後、右下から登場した野ネズミが口にクルミを咥えていました。 (@0:47〜)
カラマツの右斜面を駆け上がり、どこかに運んで行きました。 
現場付近にオニグルミの木は自生していませんから、落果を拾ってきたはずがありません。
どうやら野ネズミは以前にクルミを貯食した場所から別の場所へ改めて隠し直すようです。 
あるいは、他個体の野ネズミが隠したクルミをたまたま見つけて、盗んできたのかもしれません。 


シーン4:11/19・午前3:15・気温5℃・(@1:05〜) 
次にトレイルカメラが起動するまで、かなり間隔が開きました。 
日付が変わった未明に野ネズミが カラマツの根際を右から回り込むと、背後を通って左の斜面に出てきました。 
そのまま左に消えました。 
そちらの方向に野ネズミの巣穴があることが後日、判明します。 


※ 映像が暗い場合は、動画編集時に自動色調補正を施して明るく加工しています。 




電柱から刈田の獲物を探し、排泄後に飛び立つ晩秋のチョウゲンボウ♂(野鳥)

 

2022年11月中旬・午前10:00頃・くもり

刈田の端に立つ電柱の天辺にチョウゲンボウ♂(Falco tinnunculus)が止まっていました。 
頭部が青灰色なので♂と分かります。 
眼光鋭く左右を見渡して稲刈り後の広大な刈田に野ネズミなどの獲物が居ないかどうか、探しているようです。 
頷くように頭を上下に動かすのは、遠くの気になる対象物を注視するためです。 

脱糞の瞬間をまずは1/5倍速のスローモーションでご覧ください。 (@0:44〜)
続けて等倍速でリプレイ。 
左右の足を1歩ずつ後退して電柱天辺の縁に立つと、前傾姿勢になって尾羽根を上げながら少量の白い糞を排泄しました。
今回は糞の排出に勢いがなく、 電柱の側面にぶつかりながら落ちていきます。
チョウゲンボウ♂が電柱天辺の縁で脱糞したのは、糞が足元から跳ね返って自分の体を汚さないようにするためと分かりました。

排便したのは飛び立つ前の軽量化だろうと予想して撮り続けると、案の定、チョウゲンボウ♂は左へ飛び立ちました。 
飛び立つ瞬間をまずは1/5倍速のスローモーションでご覧ください。 
続けて等倍速でリプレイ。 
翼をパタパタ羽ばたきと滑空を交互に繰り返して、刈田の上空を飛び去ります。 
遠く離れた電柱に向かうと、最上部の腕金に設置された碍子の上に止まり直しました。 
着地の直後は尾羽根を上下に動かし、再び頷きました。
遠くの山並みはうっすらと雪化粧しています。

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