2022/05/14

雪の減った晩冬の河畔林で夜跳ね回るニホンノウサギ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2022年3月上旬・午前2:48・晴れ(少し風が吹き、わずかにみぞれ?) 

晩冬の河畔林に出没する野生動物をトレイルカメラで記録しています。 
晴れた深夜に冬毛のニホンノウサギLepus brachyurus angustidens)がまた現れました。
前回の記事:▶ 雪深い夜の河畔林で跳ねるニホンノウサギ【暗視映像:トレイルカメラ】

初めは画面の右端に白いお尻が(赤い矢印→)見えただけで、右に立ち去りました。 
すぐにまた戻って来てくれて、ノウサギと判明。 
立ち止まって雪面の匂いを嗅いでいます。 
ニセアカシア立木の奥の雪原をピョンピョン跳ねながら右から左へ(川沿いを下流へ)横切りました。 
この時期の雪面の雪質は固くクラストしており、足跡は残りません。 

後半の跳躍シーンを1/3倍速のスローモーションでリプレイ。 
(ここだけ動画編集時に自動色調補正を施して明るく加工しています。)



2022/05/13

雪に埋もれた溜め糞場を素通りする晩冬のホンドタヌキ【暗視映像:トレイルカメラ】

前回の記事:▶ 夜の河畔林で雪の上に溜め糞をするホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

2022年2月下旬〜3月上旬

平地の河畔林に残されたタヌキの溜め糞場rvをトレイルカメラで晩秋から監視し続けてています。 
豪雪地帯なのでカメラの取り付け位置が雪面に対してどんどん低くなり、タヌキに気づかれやすくなりました。 
その結果、警戒したタヌキがこの溜め糞場rvを敬遠するようになったかもしれません。(溜め糞場を変えた?) 
調査を一時期中断してから、カメラの設置位置を上にずらして再開しました。 
再びタヌキを高い位置から見下ろすアングルに戻り、タヌキに気づかれにくくなりました。 

この時期はもう新雪がほとんど積もらなくなり、昼間に少しずつ溶ける一方です。 
雪面は凸凹で、気温が下がる夜には固く凍結します。 
クラストした雪面にタヌキの足跡は残りません。 

シーン1:2/26・午後19:09・晴れ 
川辺りを左から歩いて来たホンドタヌキNyctereutes  viverrinus)がニセアカシア立木の奥で立ち止まり、カメラ目線で様子を伺っています。 
溜め糞場の匂いを嗅ぐこともなく、そのまま右に立ち去りました。 
35秒後、後続の個体がやって来ました。 
この2頭はおそらくペアなのでしょう。 
2頭とも溜め糞場で排便しませんでした。


シーン2:2/28・午後21:33・晴れ 
単独個体が立木の右奥の水際を右へ歩き去りました。 
溜め糞場を素通りしています。 


シーン3:2/28・午後23:20・晴れ(霧?) 
同じ夜の約1時間45分後、どうやら同一個体が引き返して来たようです。 
川辺には霧がうっすらと立ち込めています。 
タヌキは立木の手前を右から左へ歩き去りました。 
溜め糞が埋もれている雪の上で一旦立ち止まったものの、雪面の匂いを嗅いだり脱糞したりしませんでした。 


シーン4:3/2・午後21:23・晴れ 
どうやら先行する個体が足早に通り過ぎた後にカメラが起動したようです。 
すぐに後続の個体(ペアの2頭目)が右から現れました。 
溜め糞場の雪原で立ち止まると、カメラを見上げました。 
雪面の匂いを嗅いだのに、排便しませんでした。 
身震いしてから手前に立ち去りました。 
晴れているのに毛皮が濡れている(ように見える)のは、もしかすると泳いで川を渡った(渡河)ためかもしれません。 


シーン5:3/9・午後22:25・晴れ 
1頭のタヌキが立木の奥を右から左へ横切りました。 
消耗した電池が活動限界を迎え、わずか1秒間の動画しか撮れていませんでした。 
1/3倍速のスローモーションでお届けします。




2022/05/12

夜明け前の雪山で杉の木の下に佇むニホンカモシカ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2022年3月上旬・午前5:45・晴れ(日の出時刻は午前6:11)
前回の記事:▶ 眼下腺マーキングのため雪山の杉林に通うニホンカモシカ【トレイルカメラ】

雪国の里山で杉林を通る獣道を無人センサーカメラ(トレイルカメラ)で監視しています。 
久しぶりに登場したニホンカモシカCapricornis crispus)が夜明け前にいつものスギ大木の下で立ち止まり、幹の匂いを嗅いでいました。 
眼下腺を擦り付けてマーキングするでもなく、ただぼーっと杉の木の下で佇んでいます。(アオの寒立ち?) 
深夜の縄張りパトロールに疲れて少し眠くなったのかもしれません。 
最後にようやく雪道を右に立ち去りました。 

山中の積雪量が高くなるにつれて、固定カメラの位置が雪面に対して低くなります。 
そのため後半はカモシカの顔が画角の外に切れてしまいました。 
トレイルカメラを取り付け直して上にずらしたいのですが、林道脇の立木に固定したワイヤーロックの鍵穴が凍結したせいで春になるまで解錠できなくなったのです。 




2022/05/09

河畔林の雪上を夜に駆け回る野ネズミ【暗視映像:トレイルカメラ】

 

2022年2月下旬〜3月上旬

平地の河畔林に残されたタヌキの溜め糞場rvをトレイルカメラ(無人センサーカメラ)で定点監視しています。 
雪が降らない晴れた夜に野ネズミ(ノネズミ)が出没するようになりました。 
野ネズミは冬眠しないのだそうです。 
冬に雪国の山野を出歩くと、小さな足跡と尻尾を引きずった跡が新雪の雪面にときどき見つかります。 
これは野ネズミのフィールドサインです。 
しかし、本当に野ネズミが厳冬期にも元気に活動しているなんて、実際に証拠映像を見るまでは私も半信半疑でした。 
体の小さな野ネズミは体温を保ちにくいはずです。 


シーン1:2/27・午前1:10・晴れ 
河畔林の雪深い林床を深夜にチョロチョロと走り回っています。 
硬い雪面を歩いても野ネズミの足跡は残りません。 
昼間は少しずつ雪が溶け、夜になると気温が下がって雪面は固く凍っています。 
野ネズミは秋に貯食した餌を探し歩いているのでしょう。 
この場所にはタヌキの溜め糞が雪の下に埋まっています。 
タヌキの糞には未消化の種子が大量に混じっていて、野ネズミはそれを秋(晩秋〜初冬)によく食べに来ていました。
前回の記事:▶ タヌキ溜め糞に含まれる未消化の種子を探す野ネズミ【暗視映像:トレイルカメラ】
根雪が積もると野ネズミは雪面から真下に雪を掘って餌を掘り当てるのではなく、雪の下の地表付近にトンネル網を掘って貯食物などの餌を食べに行くのだそうです。 
雪の下にトンネルを掘っておけば、地上が吹雪の嵐になっても厳寒になっても安全に餌場に通えるのです。
そのシーンをなんとか動画で記録してみたいのですが、どうやったら撮れるのか、難易度がとても高そうです。 


シーン2:2/27・午前1:18・晴れ 
数分後に野ネズミが再登場。 
同一個体なのか別個体なのか、不明です。 
雪面が固く凍っている(クラスト)こともあり、体重の軽い野ネズミは雪に潜らないで走り回っています。 


シーン3:2/27・午前5:01・晴れ 
約4時間後にも野ネズミが再登場。 
一晩になんと3回も繰り返して野ネズミが登場したことになります。 
 画面中央の立木(ニセアカシア)の根元に出没しました。 
木の根際の穴にもしかすると野ネズミの巣穴があるのかもしれません。 
雪原に生えた木の根元は昼間に日光で暖まりやすいので、雪が早く溶けます。 

野ネズミが垂直の幹を登ったかどうか、知りたいところですが、すぐに幹の陰に隠れてしまいました。 


シーン4:3/8・午前3:04 
9日後、林床の雪がだいぶ溶けました。 
雪面が鱗状に凸凹しているのは、雨が降って雪面が溶けてから夜に再凍結、というプロセスを繰り返したためでしょう。 
中央の立木の根際から野ネズミが登場しました。 
垂直の幹を根際から登りかけたところで動画は尻切れトンボで終了。 
カメラの電池が消耗していて、わずか2秒間しか撮れていませんでした。 
あまりにも一瞬なので、1/3倍速のスローモーションでご覧ください。 
木登りできるとしたら、アカネズミではなくヒメネズミApodemus argenteus)ということになります。




2022/05/08

雪山でスギの幹を登るアオゲラ?【冬の野鳥:トレイルカメラ】

 

2022年2月下旬・午前8.38・晴れ 

雪深い里山の杉林で林道を監視するトレイルカメラに啄木鳥が登場しました。 
朝日が逆光になり、残念ながら啄木鳥の種類をしっかり見分けられませんでした。 
動画に自動色調補正を試しても効果なかったので、そのまま公開します。 
なんとなくアオゲラPicus awokera awokera)ではないかと思うのですが、どうでしょうか?(アカゲラの可能性は?) 

スギ大木の根元付近の幹に結構長時間止まり、樹皮の裏に潜んでいる虫を探しているようです。 
最後は幹の裏側に回り込んで姿が見えなくなりました。 
杉林にもキツツキが採食に来るとは知らなかったので、ちょっと意外な発見でした。 
よくよく考えてみると、スギ材に穿坑するカミキリムシの幼虫もいるので(例えばスギカミキリ)、決して不思議ではありませんね。  

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