2026/06/06

雪国のスギ防風林で溜め糞場に昼も夜も排便に通うホンドタヌキ:2月中旬〜3月上旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 


2025年2月中旬〜2月下旬〜3月上旬 

シーン0:2/16(@0:00〜) 
雪深いスギ防風林にあるホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)の溜め糞場WBCをトレイルカメラで見張っています。 
スギの落葉落枝が散らばっている雪面の冒頭赤丸で囲った部分に糞塊があります。 
寒い冬には糞虫類が活動しませんから、糞塊は分解されず貯まる一方です。 
排泄された大便が体温から外気温まで冷めるまでに雪面を溶かすので、冬の溜め糞場は夏のようにこんもりと堆積するのではなく、逆に林床の中でも少し沈んでいます。 

タヌキが入れ代わり立ち代わり溜め糞場にやって来て、匂いをチェックしたり排便したりする様子をまとめました。 
この溜め糞場WBCで見られた興味深い行動は個別の記事にしたので、その残り物になります。 
ホンドタヌキは昼も夜も悪天候でも登場します。 
同時に写るのは1〜2頭ですが、個体識別できていないので、計何頭のタヌキが登場したのか不明です。 


シーン1:2/17(@0:03〜) 

シーン2:2/18(@0:57〜) 
吹雪の晩に登場。

シーン3:2/21(@2:57〜) 

シーン4:2/22(@3:01〜) 

シーン5:2/23(@4:01〜) 

シーン6:2/25(@4:41〜) 
独りで脱糞しながらクゥーン♪と小声で鳴きました。(@5:17〜、@6:03〜) 
監視カメラの死角で鳴くこともあります。 

シーン7:2/26(@6:24〜) 

シーン8:2/28(@8:14〜) 

シーン9:3/1(@9:03〜) 

シーン10:3/2(@9:09〜) 

シーン11:3/3(@9:33〜) 

シーン12:3/4(@10:33〜) 

シーン13:3/5(@11:10〜) 

シーン14:3/6(@11:20〜) 
ペアで来て最初に用を足した個体が、隣で排便中のパートナーの尻の匂いを嗅ぎながら鳴きました。(@11:57〜) 

シーン15:3/8(@12:40〜) 
両目を失明した個体が夜に溜め糞場WBCを素通りしました。 
タペータム(輝板)がトレイルカメラの赤外線を反射しませんでした。 
たまたま撮影アングルや視線の問題かもしれないので、とりあえず保留しておきます。 

シーン16:3/9(@13:15〜) 
早朝に独りで脱糞しながらクゥーン♪と小声で鳴きました。(@13:31〜) 

シーン17:3/10(@14:42〜) 
撮り初めのシーン0と比べると、溜め糞がだいぶ大きくなりました。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ タヌキの鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。


早春の池で煮干しに群がって食べるトビケラの幼虫とヤマアカガエルの幼生【10倍速映像】

 

2026年4月上旬・午前11:55頃 〜 午後12:50頃・晴れ・気温19℃、水温16℃

山麓にあるヤマアカガエル(Rana ornativentris)の繁殖池で定点観察しています。 
池の浅瀬(浅水部)に煮干しを投入してみました。 
食品スーパーのダシ(乾物)売り場で、無塩タイプの煮干しを買ってきて、給餌実験に使いました。
餌の匂いが水中に拡散しやすいように、煮干しの頭部は取り除いてあります。 
初めは水面に浮かんでいた煮干しが、やがて水中に沈みました。
池畔に三脚を立てて、10倍速で微速度撮影(タイムラプス)してみました。 
他の被写体(水生動物)の観察も色々とやりながら、断続的に微速度撮影しました。 

すると早速、ヤマアカガエルの幼生(オタマジャクシ)が煮干しに続々と群がり始めました。 
煮干し(小魚の死骸)に食いつくと、ちびちびと齧っているようです。 

保護色のため初めは全く気づかなかったのですが、蓑虫(ミノムシ)のような水生生物も煮干しの匂いに誘引されていました。 
蓑を引きずりながら池の底を這って煮干しに近づき、オタマジャクシと並んで煮干しを食べ始めました。 

微速度撮影の合間に一旦オタマジャクシの群れを追い払い、煮干しの位置がカメラの画角に収まるよう調節しました。 

このとき、何か異物が2つ煮干しに付着していることに気づきました。
鉛筆を使って煮干しを水中で動かしても、しっかり食いついていて離れません。
2匹の蓑をかぶったトビケラ類の幼虫(種名不詳)が、煮干しに食いついたのです。 
トビケラ幼虫の隠れ家を筒巣(とうそう)と呼ぶそうです。
ヤマアカガエルの幼生(オタマジャクシ)が乱暴にぶつかっても、トビケラ幼虫は餌の煮干しにしっかりしがみついています。 
死肉食性のトビケラ幼虫がいるなんて全く知らなかった私は、意外な発見にとても興奮しました。 
筒巣の上端部から外に乗り出した頭部や脚の動きがときどき見えます。

後半は、1匹のトビケラ幼虫を煮干しから少し引き離してみました。(@1:17〜) 
左のトビケラ幼虫Lは、近くの煮干しにすぐ食いつきました。 
一方、右の個体Rは餌に辿り着くまで苦労しています。 
池の底(岸辺の浅水部)で方向転換したくても、水底のちょっとした障害物に筒巣(蓑)が引っかかってしまい、自由に動けないのです。 
スイッチバックのように何度も方向転換して、ようやく(10分以上もかけて)煮干しに到達できました。 
トビケラ幼虫は池の底をランダムウォークしてたまたま煮干しという餌に辿り着いたのではなく、明らかに煮干しの匂いに誘引されて定位していることが、これで明らかになりました。 

トビケラの種類や生態について私は全く疎いのですが、AIの画像認識でカクツツトビケラ科(Lepidostomatidae)Limnephilus属(エグリトビケラ属)の一種だろうと教えてもらいました。 
その後の再検討で、エグリトビケラ科の一種としておきます。

煮干しを給餌実験した直後にその地点の温度を測ると、気温19℃、水温16℃でした。
沢から山の雪解け水が流れ込んでいるのに、意外と水温が高かったです。
岸辺の浅い水深だったので、日光で水温が上がりやすいようです。

余談ですが、煮干しの左のデトリタス(泥)の下からヤゴ(トンボの幼虫)が這い出て来ました。 (赤矢印@1:58〜)
白っぽい体色で、寸詰まりの体型です。 
不勉強な私にはヤゴの種類がさっぱり分かりません。 
もし映像から見分けられる方がいらっしゃいましたら、ぜひ教えてください。 
謎のヤゴは煮干しには興味がなく、少し右に移動してからデトリタスに再び潜り込んで隠れ、しばらくすると左に立ち去りました。 
煮干しに群がる生き物たちの喧騒を嫌ったのですかね? 
ヤゴは生き餌しか捕食しないので、煮干しという死肉に興味を示さないのも当然です。 

他には、アメンボがときどき水面を画面を滑るように横切りました。 
アメンボも水中の煮干しには興味がありません。 
そもそもアメンボは生きた餌物しか吸汁しませんし、水中に沈んだ餌を認識できないでしょう。 

実は、この池には越冬明けのクロゲンゴロウ(Cybister brevis)成虫も生息しています。 
煮干しを給餌したらゲンゴロウ類が食べると本で読んだので今回試してみたら、なぜかクロゲンゴロウ成虫は全く餌に誘引されませんでした。 
越冬後しばらくは食欲が戻らないようです。 
本来の目的ではありませんでしたが、フィールドで給餌実験をやってみると何かしら予想外の面白い発見があるのが、自然観察の醍醐味です。 
池の水質を汚さないように、食べ残しが出ない程度の少しだけ給餌しましょう。
後日、クロゲンゴロウが煮干しを食べる様子を同じ池で観察できました。(映像公開予定) 




【考察】
トビケラ幼虫の生態について私は全く疎いので、ChatGPTを相手にブレインストーミングしてみました。

Q1: フィールド(池の底)で活動するトビケラ幼虫を微速度撮影できた。蓑の巣材が障害物に引っかかって、蓑を引きずりながら移動するのが大変そうでした。ちょっとした障害物のせいで、餌の煮干しに定位するのも苦労していました。

A1: 結論から言うと、見えている挙動は トビケラ幼虫にとって本質的なトレードオフそのものです。

■「動きにくさ」は異常ではなく仕様

トビケラ の幼虫にとって巣筒は

  • 防御装備(捕食回避)

  • 体の支持構造

  • 呼吸環境の維持

という利点がありますが、その代償として

→
機動力が著しく制限される


■引っかかる理由(力学的に)

観察された現象はかなり理にかなっています。

①表面の粗さ

  • 砂粒・小枝などの突起
    → 摩擦係数が高い

②形状の問題

  • 円筒でも完全な滑らかではない

  • 端部(前縁・後縁)が引っかかりやすい

③重さ

  • ケースが重いほど慣性が増す


■自然環境ではどうか

重要なのはここで、

あなたが見た「苦労している状態」は

→
自然でも普通に起きている可能性が高い

です。

ただしフィールドでは

  • 微妙な水流がある

  • 底質が均一でないが“流動性”がある

  • 有機物マットが柔らかい

→
わずかに動きやすくなる条件がある


■餌への定位が難しい理由

煮干しに向かうのに苦労していた点も重要です。

トビケラ幼虫は

  • 視覚よりも化学感覚(匂い)+接触
    で餌を探すため

起きていること:

  • 方向はなんとなく分かる

  • しかし直進できない(ケースが引っかかる)

  • 微調整が効かない

→
“分かっているのに行けない”状態


■行動戦略としての割り切り

トビケラはそもそも

  • 長距離を積極的に移動する動物ではない

  • 「その場で食べられるものを食べる」戦略

です。

つまり

  • 餌に向かって一直線に行く能力は低い

  • 環境のほうが流れてくる/接触する前提


■面白い観察ポイント(今後)

今回の映像からさらに読み取れる可能性があります:

・障害物に当たったときの挙動

  • 後退するか?

  • 回転するか?

  • こじ開けるか?

→ 種によって癖が出る


・ケースの向きと動き

  • 頭部だけ動かして方向探査

  • ケース全体を回転させる頻度


・「諦め」のタイミング

  • 一定時間で探索をやめるか

  • 同じ方向に固執するか


■あなたの観察の価値

この種の

  • 「不器用さ」

  • 「環境に対する制約」

は、実は野外では見えにくい重要な側面です。

特に

  • 微速度撮影での連続挙動

  • 障害物との相互作用

は

→
行動の“コスト”を可視化している

点でかなり貴重です。


■まとめ

  • ケースは防御と引き換えに機動力を犠牲にしている

  • 引っかかりは構造的に不可避

  • 餌定位の不器用さも本来の性質

  • 「分かっているのに行けない」は正常な挙動


もし映像をさらに解析するなら、
**「1cm進むのに何秒かかるか」「方向転換の頻度」**などを定量化すると、かなり面白いデータになります。


Q2: 水底で暮らすトビケラ幼虫は、水面や水中に餌があっても利用できませんよね? つまり、トビケラ幼虫は自由に泳ぎ回れませんよね? 初めは水面に浮いていた煮干しが水底に沈んだら、トビケラ幼虫が2匹、食べに来ました。

A2: 結論としては、

多くのトビケラ幼虫は「自由に泳ぎ回って餌を取りに行くタイプではない」が、完全に利用できないわけでもなく、条件次第で水中の餌にも到達できます。


■基本:移動様式の制約

トビケラ のうち、あなたが観察しているような

  • ケース(巣筒)を背負うタイプ

は

  • 基本は歩行(底面移動)

  • 体を伸縮させて這う

→
遊泳能力はほぼない(あっても非常に限定的)


■では水中の餌はどう利用するか

①「沈んできたもの」を利用する

今回の観察がまさにこれです。

  • 水面 → 沈降 → 水底に到達

  • そこで初めて接触可能になる

→
“待ち”の戦略


②接触ベースの採餌

  • 匂いで方向はある程度わかる

  • しかし最終的には接触が必要

→
水底にないものは基本的に利用できない


③短距離の位置調整は可能

完全に動けないわけではなく

  • 数cm〜数十cm程度は移動

  • 障害物がなければある程度は到達

ただし

→
「目標に向かって一直線に泳ぐ」ことはできない


■例外:泳げるタイプもいる

トビケラ全体で見ると

  • ケースを持たない種(自由生活型)

  • 軽いケースで浮きやすい種

では

  • 体をくねらせて遊泳する種もいる

ただし一般的には

→
主流ではない


■なぜこの戦略で成立するのか

水底環境では

  • 落ち葉・デトリタスが常に供給される

  • 有機物が沈降してくる

  • 微生物が付着して栄養価が上がる

→
「動かなくても餌が来る」環境


■あなたの観察の意味

煮干しが沈んだら2匹が食べに来た

これは

  • 匂いを感知して定位した

  • ただし水底に来るまで待つしかなかった

という典型例です。

しかも

  • 複数個体が集まる

→
化学シグナルへの反応がそれなりに強い


■重要なポイント

あなたの疑問を整理すると:

水面や水中の餌は利用できないのか?

→
水底に来ない限り、ほぼ利用できない(特にケース持ち種)


■まとめ

  • ケースを持つトビケラ幼虫は基本的に遊泳しない

  • 餌は「沈んでくるもの」を利用

  • 匂いで定位はできるが移動能力に制約あり

  • 水底に到達すれば複数個体が集まることもある


この観察をさらに発展させるなら、
餌の沈降速度や配置を変えて「到達率」や「到達時間」を比較すると、行動の制約がかなりはっきり見えてくると思います。


Q3: その池は、山麓を流れる沢が一時的に幅広くなって貯まっていました。沢の水が常にちょろちょろと流入し、反対側からちょろちょろと流れ出る構造でした。ワンドというか、流れが淀んだ浅い水底にトビケラ幼虫はいました。ガマなどの抽水植物が夏には繁茂しています。このようなトビケラ幼虫の生息環境は、池とは呼ばず、渓流と呼ぶべきか?

A3: 結論として、その環境は

**「渓流の一部に形成された止水的(緩流)マイクロハビタット」**と考えるのがいちばん実態に合っています。
したがって名称としては

  • 大枠:渓流(沢)

  • 局所:ワンド状の緩流域/淀み

という二層で捉えるのが適切です。


■なぜ「池」ではないのか

いわゆる池(静水域)は

  • 外部からの流入・流出が弱い/ない

  • 水の滞留時間が長い

  • 水塊として独立性が高い

一方、あなたの場所は

  • 上流から連続的に水が供給される

  • 下流へ抜けていく

  • 系としては流路に属している

→
独立した水域ではない


■なぜ「渓流」だけでは不十分か

ただし典型的な渓流(riffleなど)は

  • 流速が速い

  • 底質が粗い(礫・砂利)

しかし観察環境は

  • 流れが弱い

  • 落ち葉が堆積

  • 抽水植物が繁茂

→
明らかに「止水寄り」の条件


■適切な言い方(現場感のある表現)

実際の生態学的な言い方としては:

  • 渓流のワンド(側湾)

  • 流路内のバックウォーター

  • 緩流域(slow-flowing margin)

  • 淀み(pool margin / slack water)

あたりがしっくり来ます。


■トビケラ幼虫との対応

トビケラ の中でも

  • 強流を好む種

  • 緩流・止水寄りを好む種

が分かれます。

あなたの場所は

  • デトリタス(落ち葉)が豊富

  • 流れが弱い

  • 隠れ場所が多い

→
緩流・堆積物利用型のトビケラに適した環境


■むしろ重要なのは「連続性」

この環境の本質は

  • 完全な止水ではない

  • しかし流速が局所的に低下している

→
「流れの中の止まりどころ」

です。

このタイプの環境は

  • 有機物が集まりやすい

  • 小動物の密度が高くなる

ため、生態的にかなり重要です。


■まとめ

  • 全体としては「渓流系」に属する

  • 局所的には「ワンド状の緩流域」

  • 池ではなく「流れの一部」

  • トビケラ幼虫にとっては好適なデトリタス環境




Q4: トビケラ幼虫は巣筒の中でどのように呼吸しているのか? 完全に密閉した袋を作るのではなく、ある程度は隙間を作って水流がないと、鰓から(?)酸素を取り込めないはずです。

A4: 結論から言うと、

トビケラ幼虫の巣筒は「完全密閉」ではなく、意図的に水が通る構造になっており、幼虫自身が水流を作って呼吸しています。


基本:呼吸の仕組み

トビケラ の幼虫は

  • 体側や腹部にある鰓(気管鰓)

  • 体表からのガス交換

で酸素を取り込みます。

ただし重要なのは
水が流れていないと酸素供給が不足するという点です。


巣筒はなぜ密閉されないのか

巣筒は

  • 砂粒

  • 小石

  • 枯葉片

などを糸で固めて作られますが、

  • 材料同士の間に微細な隙間がある

  • 完全に水を遮断しない

→
常に水が出入りできる構造


水流の作り方(ここが核心)

多くの種では、幼虫は

■腹部の運動でポンプのように水を流す

  • 体を周期的に動かす

  • 巣の中に水を引き込み、後方へ押し出す

→
巣筒内部に一方向の流れを作る


巣の形にも意味がある

種類によっては

  • 前方が広く、後方がやや狭い

  • 円筒形で直線的

といった形をしていて、

→
水が通りやすい「パイプ構造」


隙間+ポンプの組み合わせ

呼吸は次の2つで成立します:

  1. 巣材の隙間 → 水が出入りできる

  2. 幼虫の運動 → 水を強制的に流す

この結果:

  • 新鮮な水が常に供給される

  • 鰓で効率よく酸素交換できる


流れが止まるとどうなるか

もし

  • 巣が泥で詰まる

  • 水流が極端に弱い

と

→
酸欠状態になりやすい

実際に

  • 流れのある環境を好む種が多い

  • 停滞水では活動が鈍ることがある


落ち葉下での生活との関係

あなたの想定しているように、

  • 落ち葉の下

  • 堆積物の中

にいる場合でも

  • 完全な無流ではなく「微弱な間隙流」がある

  • 自分で水を動かして補う

→
“止水に見えて実はわずかに流れている環境”+自力ポンプ

で成立しています。


まとめ

  • 巣筒は密閉ではなく「水を通す構造」

  • 幼虫は腹部運動で水流を作る

  • 鰓で酸素を取り込むには流れが必須

  • 巣の形自体も流れを助ける設計


この視点で微速度撮影を考えると、
「体の微妙な伸縮運動(ポンピング)」に注目すると、呼吸の痕跡が見える可能性があります。

外からは動いていないように見えても、
実際にはかなり規則的に水を動かしています。


【アフィリエイト】 

2026/06/05

原っぱでのんびり過ごす三世代のニホンザル

 

2024年11月中旬・午後13:30頃・晴れ 

山麓の集落の原っぱで、幼い子猿を胸に抱えたニホンザル♀(Macaca fuscata fuscata)と老齢♀が並んで座りました。 
若い母親♀は幼獣に対他毛繕いしてやります。 
その手前でお婆さん猿(※)が、のんびり体を掻いたり、欠伸をしたりしました。 
老齢♀が急に左手を前方に伸ばして、草むらから何かを摘み上げて食べました。 
バッタなど小さな虫を捕食したのかもしれません。 
咀嚼してから欠伸したものの、口内の餌は見えませんでした。 

背後にある塀の手前では、別個体の子猿が遊んでいます。 


※ 「お婆さん」と呼んで良いのか分かりませんが、子連れの♀よりも年増であることは確かです。 
三世代の家族(老母と娘と孫)ではないかと勝手に想像しています。

雪が降る夜に早春の池でヤマアカガエルを狩って持ち去るフクロウ【冬の野鳥:トレイルカメラ:暗視映像】

 

2026年3月上旬 

シーン0:3/2・午後16:45・くもり(@0:00〜) 
毎年早春にヤマアカガエル(Rana ornativentris)が産卵する山麓の繁殖池に自動撮影カメラを設置してみました。 
この池は完全な止水ではなく、里山から沢の水が一年中流れ込んでいて、反対側からチョロチョロと流れ出てます。 
厳冬期には池の水面も深い雪に覆われていたのですが、早春になると水面が現れ、周囲の残雪もだいぶ溶けました。 

変温動物のカエルがいくら池に集まって活発に産卵行動しても、トレイルカメラのセンサーは反応しません。 
しかし、ヤマアカガエルの成体を狩ったり卵塊を食べに来る捕食者が撮れるのではないかと期待したのです。 
水場として水浴したり水を飲んだりする野生動物の姿が写るだけでも嬉しいです。 

驚いたことに、フクロウ(Strix uralensis)が夜な夜な現れてヤマアカガエルを狩っていました。 
フクロウが来るとはまったく予想していなかったので、感激しました。 


シーン1:3/3・午後23:17・降雪(@0:03〜) 
雪が降りしきる夜更けに1羽のフクロウが池に来ていました! 
いかにも雪国のフクロウらしい、絵になる映像です。 
フクロウが佇んでいるのは、細長い池の水が右から左に流出する地点で、そこには毎年ヤマアカガエルの巨大な卵塊が産み付けられています。 

フクロウは足元の水面(ヤマアカガエルの卵塊?)を見つめています。 
やがて、右足で何かを掬って食べました。 
食卵したのでしょうか? 
休眠越冬中の水生昆虫(ヤゴやゲンゴロウなど)を捕食した可能性も考えましたが、獲物はそれより大きそうです。 

フクロウが池から飛び立つ前に、1分間の録画時間が終わってしまいました。 


シーン2:3/3・午後23:34・降雪(@1:05〜) 
16分後、フクロウは同じ池の少し奥の岸辺に移動していました。 
両足を池の浅水部に浸しています。 
顔を水面に何度か浸けて左右に素早く振っていますが、夏によく見た洗顔行動とは少し違うようです。 

右足で何か獲物を掴み、羽ばたきながら奥の雪原に上陸しました。 
嘴で大きな餌物を咥えると、少し飛んで更に奥の雪原に移動しました。 
今回も飛び去る前に録画終了。 


シーン3:3/4・午後19:19・雨天(@2:06〜) 
翌日も小雨がぱらつく晩にフクロウが登場しました。 
池の流出部に佇み、大きな目で周囲をキョロキョロ見回して、獲物を探しています。 
夜行性のフクロウは眼球のタペータム(輝板)が発達していて、赤外線をよく反射します。 
カメラも凝視しましたが、トレイルカメラの1対の赤外線LEDが発光しても、あまり気にしていない(見えていない?)ようです。 


シーン4:3/4・午後19:27・みぞれ(@3:07〜)
7分後、雨からみぞれに変わっていました。 
フクロウが狩りをする瞬間を撮り損ねてしまいました。 
池から岸辺に上陸して、嘴で何か獲物(ヤマアカガエル成体?)を啄んでいます。 

フクロウが池から飛び去る様子が初めて撮れていました。 
獲物を咥えると、羽音も立てずに奥へ飛び去りました。 
どこか安全な止まり木に移動して、落ち着いて獲物を解体・捕食したいのか、あるいは巣で待つ♀に給餌するのかもしれません。 
(フクロウの性別を私は見分けられません。) 


シーン5:3/4・午後20:43・みぞれ(@3:51〜) 
1時間15分後、またフクロウが池に来ていました。 
池の流出部に後ろ姿で佇んでいます。 
狩りの直後らしく、何か獲物を捕食しています。 


シーン6:3/4・午後20:45・みぞれ(@4:50〜) 
50秒後、フクロウはいつの間にか少し奥の雪原に(飛んで)移動していました。 
何か獲物を啄んでいます。 
奥の暗闇へ飛び去りました。 

編集でカットしたのですが、しばらくするとカメラの近くに飛来した鳥の羽音が聞こえました。 
池の近くの止まり木にフクロウが飛来して、怪しい監視カメラを偵察に来たのかもしれません。 


シーン7:3/5・午後19:51(@5:23〜) 
翌日は晴れて静かな晩にフクロウが登場。 
対岸の雪面に降り立って、眼光鋭く池の水面を凝視しています。 
獲物のカエルを探してるのでしょう。(待ち伏せ漁) 


シーン8:3/6・午前11:02・晴れ(@6:23〜) 
明るい昼間にたたま撮れた現場の様子です。 
雪解けが進んでいます。 


※ 水音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


【考察】 
変温動物のヤマアカガエルが雪国でもまだ気温が低い早春に産卵するように進化した理由の一つは、天敵が少ない時期だからと言われています。 
しかし完璧な生存戦略は存在せず、その裏をかく捕食者が必ず出てきます。 
留鳥で夜行性のフクロウが、ヤマアカガエルの繁殖池に夜な夜な通って、産卵行動に集まるヤマアカガエルを狩っていました。 
この池でフクロウは洗顔や水浴、飲水を一度もしませんでした。 
つまり、獲物を狩る目的で通っていたことになります。 

旧機種のトレイルカメラには気温のデータが動画に残らないのが残念です。 
実はあまり期待していなくて、駄目元で旧機種のトレイルカメラを設置したら、大当たりでした。 
この後は、新機種のトレイルカメラに交換して高画質でフクロウの動画を撮ろうとしたのですが、色々と技術的なトラブルがあったりして、上手くいきませんでした。 
そうこうしているうちに、ヤマアカガエルの繁殖期が終わってしまい、フクロウも来なくなりました。 

同じ池でもヤマアカガエルの産卵地点は複数あるのですが、その全てを複数台のトレイルカメラで監視するのは大変です。
やや遠くから繁殖池全体を監視するようにトレイルカメラを設置し直したら、失敗したのです。

2026/06/04

林内の営巣地に排尿マーキングして行く雪国のホンドタヌキたち:2月下旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2025年2月下旬 

シーン0:2/16(@0:00〜) 
大雪の積もった落葉二次林でホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)が越冬する巣穴をトレイルカメラで見張っています。
ここは以前、ニホンアナグマの営巣地(セット)でした。 

落葉灌木の根元などに尿をかけてマーキングするシーンをまとめました。 


シーン1:2/23(@0:07〜) 

シーン2:2/25・(@0:40〜) 
ホンドタヌキ♀@IRセット+雪面徘徊+排尿マーキング@落葉灌木根元♪+巣口R点検 2-25 19:51:08 nDSCF0023 -2℃ 左から来たタヌキが雪面を嗅ぎ回る。 

細い落葉灌木の匂いを嗅いでから腰を落として排尿マーキング。 
同時にクゥーン♪と小声で鳴きました。(@0:55〜) 

尻尾にスギの落葉が付着したまま、引きずって歩くタヌキ♂が登場。 
左の首筋の毛皮にもゴミが付着しています。 
当然ながら、付着物だけで個体識別することはできません。

ゴミ付着個体が右後脚を高く上げながら、細い落葉灌木に小便をかけました。
後から来た個体(おそらく♀)の尻の匂いを嗅いで発情状態をチェックしようとしたら、嫌がられました。
先行個体♂aがマーキングしたばかりの細い落葉灌木の匂いを嗅いでも、対抗して小便しませんでした。


シーン3:2/26(@2:29〜)
後続個体♂が通りすがりに、落葉灌木の根元に立ち小便でマーキング。

巣口Rに顔を突っ込んで匂いを嗅いでから、巣口Rの縁の雪面に排尿マーキング。
小便しながらクゥーン♪と鳴きました。 
後脚を上げずに腰を落としたまま小便したので、♀かもしれません。 
雪面は凍っていて、タヌキが歩いても足跡が残りません。 

後続個体の行動が興味深いです。
前の個体がマーキングした地点を嗅ぎ当てると、その雪面を前足で軽く掻きながら舐めました。 
♂が♀の発情状態をチェックしているのでしょうか? 
舐めたり匂いを嗅いだりしながら、クゥーン♪と鳴きました。 
その地点に♂が対抗して排尿マーキングすることはありませんでした。 
再び巣口Rに顔を突っ込んで覗き込んでいるということは、巣内にタヌキ♀が居ると思っているのかな? 



シーン4:2/27(@4:26〜) 
右奥のオニグルミ立木の幹に排尿マーキング。
後続個体が同じ立木の根元の匂いを嗅ぎ回る際に、雪に足がズボッと潜りました。 


シーン5:2/28(@5:03〜)日の入り時刻は午後17:34。 
日没後も雪あかりでまだ明るい夕方にタヌキのペアが監視カメラに写りました。 

♂が細い灌木の匂いを嗅いでから左後脚を上げで排尿マーキング。

日が暮れた晩に単独で来たタヌキ♀は、林内の雪面に腰を屈めて排尿マーキング。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ タヌキの鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


クズの葉から飛び去るウラナミシジミ♀

 

2024年10月上旬・午後12:15頃・晴れ 

郊外の道端に蔓延るクズの群落でウラナミシジミ♀(Lampides boeticus)が葉に留まっていました。 
翅を広げて日光浴しているようです。 

右前翅の外縁および左後翅の尾状突起が少しだけ欠けていました。 
左右非対称の損傷なので、鳥に襲われかけたビークマークではありません。 
ウラナミシジミ♀は、すぐに飛び去ってしまいました。 

飛び立つ瞬間を、1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:22〜)

2026/06/03

年齢の離れたニホンザルの幼獣2頭が用水路岸壁の梯子を登り降りして遊び、ときどき小競り合い

 

2024年9月中旬・午前11:20頃・晴れ 

山麓を流れる用水路に沿って若いニホンザル(Macaca fuscata fuscata)が左に歩いて行きます。 

水路内に出入りするための赤い梯子がコンクリートの岸壁に設置されています。 
梯子のたもとで幼い子猿と遭遇すると、年の差があるのに相撲のような小競り合いをして遊び始めました。 
2頭の子猿は赤い梯子を登り降りして、アスレチック施設のように遊んでいます。 

しばらくすると、年長の子猿がコンクリート板の橋に座って、何か丸くて白っぽい餌を食べていました。 
どうやら、クリ(栗)の堅果を拾い食いしたようです。 
その間に、幼い子猿が赤い梯子の段にぶら下がったりして独りで遊んでいます。 
餌を完食した年長の子猿が梯子の最上段に座ると、股間に小さな陰茎が見えたので、♂と判明。 

幼い子猿が梯子をよじ登って来ると、最上段に居た兄(姉)がモグモグと餌を咀嚼しながら、弟(妹)の頭髪を右手で乱暴に鷲掴みにしました。 
ニホンザル同士でこのような攻撃性(暴力性)の発露を見たのは初めてなので、ちょっとびっくりしました。
群れ内の順位をわきまえさせるために(親しき仲にも礼儀あり)、手加減しつつも優位行動(制裁)をしたのでしょうか。 
年少の子猿は短い頭髪を引っ張られても別に痛くないのか、抵抗も抗議もしませんでした。 (悲鳴も上げず)
2頭は仲良く遊びながら梯子を下り、涸れた水路の底を探索に向かいました。 

私としては早く水路内を覗き込んで続きを撮りたいのですが、猿たちを怖がらせないように、焦らず牛歩のようにゆっくりゆっくり近づくのが観察のコツです。 
ようやく水路内で遊ぶ2頭の子猿を発見。 
秋の用水路内には水が流れていないものの、わずかに残った水溜りでニホンザルの毛皮が濡れています。 
子猿たちが相次いで梯子の下段に跳びつき、よじ登り始めました。 

幼い子猿は梯子を登り切ると、コンクリート板の橋まで移動し、プルプルと身震いし、濡れた毛皮の水気を切りました。 
コンクリート板の橋の上に散乱している食べ残しを、幼い子猿が拾い食いしました。 
私に気づくと怖がって山側へ走って逃げました。 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


掠れた声で鳴いて♪母衣打ちするキジ♂(野鳥)

 

2026年4月中旬・午後15:55頃・晴れ 

春の休耕田で1羽のキジ♂(Phasianus versicolor)が畦道に登って、枯草を啄んだり、嘴で枯草をかき分けたりしていました。 
虫や草の種子を食べてるようです。 
その奥には民家の庭があって、草※が青々と生えているのに、なぜかキジ♂は近寄りませんでした。 
(※ スギナやヒメオドリコソウ、ナズナ、スイセンなどが見えます。) 

採食中にキジ♂が急に立ち止まって背伸びし、縄張り宣言の母衣(ほろ)打ちを披露しました。 
母衣打ちの際は、目立つように(声が通るように)周囲よりも一段高いお立ち台で鳴くことが多く、今回も畦道に登ってやりました。 

ケンケーン♪という鳴き声が、この個体では掠れていた(ハスキー・ボイス)ので、俄然興味がわきました。 
こんな掠れ声のキジ♂を今まで聞いたことがありません。 
現場で聞いた生の鳴き声の印象と、動画で録音された鳴き声は少し違っています。 
音割れしないようにカットされた音声成分があるのかもしれません。 

母衣打ちを1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみましょう。(@1:14〜1:28) 
ケン、ケーン♪と2声鳴くのに合わせて、その場で2+8回素早く翼を羽ばたき、ドドドドド…という重低音のドラミングを発していました。 
このとき目の瞬膜が何度か閉じていたのは、激しい羽ばたきで舞い上がるゴミが眼球に入らないようにしているのでしょう。 

母衣打ちの直後は興奮状態なのか、全身の羽毛が逆立っていました。 
身震いすると鳥肌が収まり、採食を再開しました。 
畦道から左の休耕地に降りると、足早に枯野を横切り始めました。 
流し撮りする私を警戒したのか、後半は走って逃げています。 
途中で急に立ち止まったので、もう一度母衣打ちするかと期待したのですけど、結局鳴かずに左へ立ち去りました。 
逆光になると、キジ♂の色鮮やかな羽毛がほぼ黒色(シルエット)にしか見えなくなります。 


【考察】 
キジ♂の母衣打ちには、ドラミングの回数に個体差があることが分かっています。
掠れ声(ハスキーボイス)の♂個体と今回初めて出会いました。
♀へのセックスアピールに♂の声質が影響するでしょうか? 
つまり、このハスキー♂は同種の♀に対して人気(魅力)があるのかないのか、気になります。
繁殖期のキジ♂は母衣打ちで隣の♂と張り合って縄張り争いをしている訳ですが、ハスキー♂は良い縄張りを持てているのでしょうか?
掠れ声は♂にとってハンディキャップになっているのか知りたいところですが、実際にフィールドで調べるのは大変そうです。


掠れ声の母衣打ちを声紋解析してみる

オリジナルの映像ファイルから音声をWAVファイルに抽出し、母衣打ちの部分を編集で切り取ってから、スペクトログラムを描いてみました。
あいにく、大声で絶叫する直前に春風の風切り音(ノイズ)がマイクに入ってしまっています。



2026/06/02

雪原の巣穴に1〜2頭で出入りする雪国のホンドタヌキ:2月中旬〜下旬【トレイルカメラ:暗視映像】




2025年2月中旬〜下旬 

シーン0:2/16(@0:00〜) 
雪深い休耕地でホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)の家族が越冬する巣穴をトレイルカメラで見張っています。 

タヌキの往来をまとめました。 
興味深い事件や行動は個別の記事にしたので、残り物になります。 


シーン1:2/17(@0:03〜) 
雪がしんしんと降る夕方にペアで外出する前に大口を開けて欠伸したり、背中を弓なりに伸ばすストレッチ運動をしたりしています。 


シーン2:2/19(@0:43〜) 
晩の外出時にクゥーン♪と小声で鳴きました。(@0:52〜) 
新雪の積もった雪原をラッセルして歩きます。 


シーン3:2/21(@1:25〜) 


シーン4:2/22・(@2:33〜)日の入り時刻は午後17:28。 
夕方に出巣した後続個体が、なぜか全身雪まみれでした。 
まさか巣内に入らず外で(巣口で)丸くなって寝ていたのでしょうか? 
雪かきしながら巣の外に出てきたのかもしれません。 

外出から戻ると、巣口の雪かきをしてから中に入りました。 
除雪作業で顔が新雪まみれになりました。 

晩に外出したタヌキがクゥーン♪と甲高く鳴きました。(@4:44〜) 


シーン5:2/23(@4:47〜) 
晩に外出した先行個体が、後続個体を呼ぶようにクゥーン♪と甲高く鳴きました。(@4:58〜) 
独りで帰巣してからも、パートナーの帰りを巣口で待ちながら、少し掠れた声で何度もクゥーン♪と鳴きました。(@5:14〜) 
後続個体が帰巣したときも、クゥーン♪と甲高く鳴きました。(@6:07〜) 

残念ながら、これ以降は記録がありません。 
レイルカメラのアルカリ電池が低温で消耗したのか、あるいは大雪が更に積もって雪面が上昇した結果、雪原を往来するタヌキが監視カメラの画角に収まらなくなったせいだと思われます。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ ホンドタヌキの鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


地面から飛び去りシダの葉に留まるトラガ(蛾)

 

2024年6月上旬・午後12:25頃・くもり 

山道の地面に翅を広げて止まっていたトラガ(Chelonomorpha japana japana)が、羽ばたきながら慌てて逃げ出しました。 
私ではなくてアリの接近を嫌ったのかもしれません。 
ようやく飛び立つと、草むらをヒラヒラと少し飛んでから、近くのシダの葉に着陸しました。 
翅を広げて留まります。 

トラガ成虫の性別の見分け方を私は知りません。
(触角の形状にも性差はないようです。) 
この個体が♀だとしたら、シダの葉に産卵するのかと期待しました。
後で調べてみると、トラガ幼虫の食草はユリ科とのことで、シダとは関係ありませんでした。

2026/06/01

昼間に池の水を飲みに来たニホンカモシカ

 

2026年5月中旬・午前10:40頃・晴れ 

里山で私が突っ立って、ある生き物の撮影に集中していたら、背後の山側(アカマツの幼木林)からガサガサと獣が近づく物音が聞こえました。 
「クマだとやばいなー」と思いつつ振り返ると、ニホンカモシカ(Capricornis crispus)が池に降りて来ました。 
黒い舌を出してハァハァと暑さに喘いでいます。 
角や耳に目立った特徴はありませんでした。 
白いフワフワした冬毛が抜け落ちる季節です。(換毛期)

カモシカは池の水面に口を浸して水を飲み始めました。 
この池には山から沢の水が流れ込んでいるのです。
途中で身震いし、前脚だけ水に浸しました。 
水浴するかと期待したのですが(ニホンカモシカでは未見です)、一心不乱に水を飲むだけでした。 
暑くてよほど喉が渇いていたようです。 

このとき、カモシカと私の距離はわずか5mぐらいでした。 
私が風下にじっと立っていたので、カモシカにまったく気づかれませんでした。
カモシカはかなり近視なのでしょう。 
それとも私の存在に気づいていたのに、私が立ち去るまで待てずに水場にやって来たのかな? 
体をねじって苦しい体勢で動画を撮り続けます。 
私が足踏みして方向転換(カモシカに正対)すると、足音でカモシカに気づかれそうなので、我慢しました。 

ようやく水を飲み終えたカモシカが顔を上げて身震いし、草地を歩いて立ち去りました。 
初夏になっても毛皮を身にまとっていて暑そうですが、池に入って濡れた脚だけが、細く見えます。 

途中でササ(種名不詳)の葉の匂いを嗅いでから顔の眼下腺を擦りつけてマーキング(縄張り宣言の匂い付け)したようです。

無人カメラ(トレイルカメラ)でニホンカモシカの飲水シーンを何度も撮れているのですけど、こんな至近距離から直に観察できたのは初めてで、感動しました。

早春にスギの雄花から飛散する花粉【HD動画&ハイスピード動画】風媒花

 

2025年3月下旬・午前11:40頃・晴れ 

山麓の入山口付近でスギ(杉)の植林地にはまだ残雪がありました。 
スギの木の根元だけいち早く雪が溶けて穴が開き(地面が露出)、いわゆる「根開き」の状態になっています。 

スギの枝先をよく見ると、雄花が咲いていました。 
枝を軽く揺すっただけで、薄黄色の花粉が春風に乗って大量に飛散します。 
風媒花のスギは、同じ枝に雄花も雌花も咲きます。 
その証拠に、前年の雌花からできた球果が枝の下方に残っています。 

スギ花粉が風で飛散する様子を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:35〜) 
微粒子の花粉が雄花から大量にこぼれ落ちて、煙がたなびくように風で広範囲に分散し、雌花に授粉します。 

実演を繰り返したら、カメラのレンズがスギ花粉でだいぶ汚れてしまいました。 
ご存知の通り、スギ花粉症は日本の国民病で、林業界に対策が求められています。 




森の休日2『探して楽しむドングリと松ぼっくり』でスギについて調べると、
(雄花は)米粒ほどの大きさで、大量の花粉をつくる。その数は1個の雄花だけで約40万個。針葉樹のなかでも小さくて軽いので、風で遠くまで飛ぶ。(中略)スギ(花粉)はとにかく数が多いので(花粉症の)問題になる。 (雌花は)直径5mmほど。重なりあった雌しべは、すきまからマカロニのような胚孔を伸ばし、受粉液を出して花粉を待つ。キャッチされた花粉は受粉液ごと吸い込まれるしくみだ。 (p66-67より引用)


2026/05/31

林内の営巣地に戻って相互毛繕いする雪国のホンドタヌキ♀♂ペア|あぶれ個体のストレッチ運動【トレイルカメラ】

 



2025年2月下旬 

雪国の落葉二次林でホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)が越冬する巣穴をトレイルカメラで見張っています。 
ここは以前、ニホンアナグマの営巣地(セット)でした。 


シーン1:2/28・午後17:39・晴れ・気温5℃(@0:00〜)日の入り時刻は午後17:34。 
日没直後はまだ雪明かりで充分明るいです。 
先行の個体aが巣口Rを調べています。 
タヌキが歩くと足が腐れ雪(少し溶けた雪質)に少し潜っています。 
そこへ現れた後続個体bが巣口Rで佇んで周囲を警戒しています。 
その間に、先行個体aは右下手前へ一旦立ち去り、しばらくするとまた営巣地に戻って来ました。 
巣口Rの手前の雪面に座り込んで、後続個体bを見守っています。 


シーン2:2/28・午後17:41・(@1:00〜) 
3頭目の個体cが営巣地に来て合流しました。 
雪面に座っている個体aとcが鼻面を近づけて挨拶しました。 

奥に居た個体bが慎重に距離を詰め、cを差し置いてaと相互毛繕いを始めました。 
bが近づくとcはその場に少し身を伏せました(服従姿勢?)。 


シーン3:2/28・午後17:42・(@2:00〜) 
cが背中を弓なりに伸ばすストレッチ運動をしました。 
仲の良さを見せつけるようにイチャイチャ(相互毛繕い)するab2頭に気を使ったのか、cが手前へ移動を始めると、足が雪面にズボズボと潜りました。 
独りで採食に出かけたのかもしれません。




【考察】
個体識別ができていないのですが、越冬用営巣地に戻ったこの3頭は一体どういう関係なのなのでしょうか? 
発情した♀を巡って♂2頭が求愛中なのか?と勝手に妄想したものの、発情チェックの行動が見られません。 
(♂が♀の尻の匂いを嗅いでない。) 
♀♂ペア(親タヌキ)とその子供(ヘルパー)なのかな? 
三兄弟(姉妹)という可能性もあります。 

いよいよこれから面白くなってくるのですけど、私は下線部の説に傾きつつあります。

ホンドタヌキの溜め糞に群がるクロボシヒラタシデムシ♀♂とアカバトガリオオズハネカクシ:4月下旬の林道

 

2024年4月下旬・午後13:30頃・くもり 

春の里山でスギ植林地と雑木林の間を通る林道の真ん中に残されたホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)の溜め糞場ltrを久しぶりに定点観察します。 
山腹を登ってきた林道ですが、この短い区画は平坦な地形になっています。 
巨大な糞塊から、この日は強い糞便臭が漂っていました。 
白っぽい獣毛が多く含まれた糞が気になります。 
タヌキが野ネズミなどの小動物を狩るとは思えないので、何か野生動物の死骸を食べたのでしょう。 

タヌキの溜め糞ltrに来ていた甲虫を観察しました。
クロボシヒラタシデムシ(Oiceoptoma nigropunctatum)成虫の多くは♀♂ペアで交尾中でした。 
他には1匹のアカバトガリオオズハネカクシ(旧名アカバハネカクシ;Platydracus brevicornis)がうろついていました。 
いわゆる糞虫類は見つかりませんでした。 
ハエ類は、私が撮影のため近づいたら逃げてしまいました。 







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