2026/06/03

掠れた声で鳴いて♪母衣打ちするキジ♂(野鳥)

 

2026年4月中旬・午後15:55頃・晴れ 

春の休耕田で1羽のキジ♂(Phasianus versicolor)が畦道に登って、枯草を啄んだり、嘴で枯草をかき分けたりしていました。 
虫や草の種子を食べてるようです。 
その奥には民家の庭があって、草※が青々と生えているのに、なぜかキジ♂は近寄りませんでした。 
(※ スギナやヒメオドリコソウ、ナズナ、スイセンなどが見えます。) 

採食中にキジ♂が急に立ち止まって背伸びし、縄張り宣言の母衣ほろ打ちを披露しました。 
母衣打ちの際は、目立つように(声が通るように)周囲よりも一段高いお立ち台で鳴くことが多く、今回も畦道に登ってやりました。 

ケンケーン♪という鳴き声が、この個体では掠れていた(ハスキー・ボイス)ので、俄然興味がわきました。 
こんな掠れ声のキジ♂を今まで聞いたことがありません。 
現場で聞いた生の鳴き声の印象と、動画で録音された鳴き声は少し違っています。 
音割れしないようにカットされた音声成分があるのかもしれません。 

母衣打ちを1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみましょう。(@1:14〜1:28) 
ケン、ケーン♪と2声鳴くのに合わせて、その場で2+8回素早く羽ばたき、ドドドドド…という重低音のドラミングを発していました。 
このとき目の瞬膜が何度か閉じていたのは、目にゴミが入らないようにしているのでしょう。 

母衣打ちの直後は全身の羽毛が逆立っていました。 
身震いすると鳥肌が収まり、採食を再開しました。 
畦道から左の休耕地に降りると、足早に枯野を横切り始めました。 
流し撮りする私を警戒したのか、後半は走って逃げています。 
途中で急に立ち止まったので、もう一度母衣打ちするかと期待したのですけど、結局鳴かずに左へ立ち去りました。 
逆光になると、キジ♂の色鮮やかな羽毛がほぼ黒色(シルエット)にしか見えなくなります。 


【考察】 
キジ♂の母衣打ちには、ドラミングの回数に個体差があることが分かっています。
掠れ声(ハスキーボイス)の♂個体と今回初めて出会いました。
♀へのセックスアピールに♂の声質が影響するでしょうか? 
つまり、このハスキー♂は同種の♀に対して人気があるのかないのか、気になります。
繁殖期のキジ♂は母衣打ちで隣の♂と張り合って縄張り争いをしている訳ですが、ハスキー♂は良い縄張りを持てているのでしょうか?
掠れ声は♂にとってハンディキャップになっているのか知りたいところですが、実際にフィールドで調べるのは大変そうです。


掠れ声の母衣打ちを声紋解析してみる

オリジナルの映像ファイルから音声をWAVファイルに抽出し、母衣打ちの部分を編集で切り取ってから、スペクトログラムを描いてみました。
あいにく、大声で絶叫する直前に春風の風切り音(ノイズ)がマイクに入ってしまっています。



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