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2018/08/20

ノリウツギの花蜜を吸うルリシジミ



2018年7月上旬

農業用水路沿いの薄暗い林縁に咲いたノリウツギの群落でルリシジミCelastrina argiolus)が訪花していました。
翅をしっかり閉じたまま吸蜜しています。


一方、右の葉にはニホンアマガエルHyla japonica)が座り込んでいて、獲物を待ち伏せしていました。
カエルの喉がヒクヒクと動いています。
舌を高速で伸ばして訪花昆虫を捕食する瞬間を撮りたかったのですが、この日の私はそこまで粘る忍耐がありませんでした。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


ルリシジミ@ノリウツギ訪花吸蜜
ルリシジミ@ノリウツギ訪花吸蜜+ニホンアマガエル@獲物待ち伏せ

2018/04/26

リンゴの果実を食害するモンスズメバチ♀と待ち伏せるニホンアマガエル



2017年10月上旬

山麓のリンゴ園の樹上で赤く熟した果実に大きな食痕があり、そこに一匹のモンスズメバチVespa crabro)のワーカー♀が止まっていました。
大顎で果肉を噛んでいます。
白い果肉の塊をかじり取っても、獲物の肉団子のように巣へ持ち帰るのではなく、しばらくするとその場に吐き捨てました。
果肉を咀嚼してリンゴの果汁を絞りとるように飲んでいるだけと判明。
食事の合間に身繕いしています。

モンスズメバチ♀が食べたリンゴの切り口が茶色く変色していないので(白いまま)、新鮮な食痕なのでしょう。

リンゴ果実中心付近の糖度の高い部分(俗に言う蜜が入った部分)には到達していませんでした。(蜜が入らない品種なのかな?)
モンスズメバチ♀は赤い果皮も齧って、丸い食痕をどんどん大きくしています。
果樹園にとっては、もしかすると野鳥による食害よりもスズメバチの方が深刻かもしれません。
しかしスズメバチ類はリンゴの葉を食害する害虫(イモムシ、毛虫に限らず甲虫も)を大量に捕食してくれる益虫でもあります。
特にモンスズメバチは、リンゴの幹から吸汁するセミもよく狩るはずです。
したがって、果樹園でスズメバチを安易に駆除すると必ずや酷いしっぺ返しに会うでしょう。
枝に生ったリンゴ果実を直接食害するスズメバチは今回初めて見ましたし、近くのリンゴの木を見て回っても他にはいませんでした。
果樹園の中には入らず周囲の道から見て回っただけですが、リンゴ園の地面に散乱する落果には意外にも昆虫は来ていませんでした。



▼関連記事
飼育チャイロスズメバチ♀にリンゴを与えてみる
剥いたリンゴの皮や芯を吸汁するシダクロスズメバチ♀ 
剥いたリンゴの皮や芯を吸汁するクロスズメバチ♀ 

撮影していると、上の枝からニホンアマガエルHyla japonica)がのっそりと降りて来ました。(@2:20)
喉をヒクヒクさせながら蜂を見下ろしています。
リンゴ熟果に誘引された昆虫を待ち伏せして捕食するのでしょう。
モンスズメバチを捕食する狩りの瞬間が見れるか?と期待しつつ固唾を飲んで見守りました。
しかし、ニホンアマガエルの舌が届く射程距離まで獲物が近づきませんでした。
強力な毒針を持つスズメバチは手出しするべきではない危険な獲物だとアマガエルは認識しているのでしょうか?
だとすればモンスズメバチの黄色と黒の縞模様は、捕食者に対する警告色(警戒色)として見事に機能したことになります。(ミューラー型擬態)
やがて諦めたカエルが枝を登って居なくなってしまいました。
普段このニホンアマガエルはリンゴ熟果で待ち伏せしてハエなどを捕食しているのでしょう。
単に今回のアマガエルは空腹ではなかったのか、獲物としてモンスズメバチは大き過ぎたのかもしれません。


モンスズメバチ♀@リンゴ果実+食害吸汁+ニホンアマガエル@待ち伏せ

2018/03/07

目立ちたがりのニホンアマガエル



2016年9月下旬

民家の生垣として植栽されたベニカナメモチ(=レッドロビン)の真っ赤な葉にニホンアマガエルHyla japonica)が座り込んでいました。
喉がヒクヒク動いているので、生きています。



強い毒を持つ種類のカエルは派手な警告色に身を纏います。
それに対してニホンアマガエルが捕食者から身を守る自衛戦略は、目立たない保護色のはずです。
赤と緑は保護色どころか反対色(補色)ですから、このままでは目立ちまくりです。

まさか、この個体は赤緑色盲だったりして…?(※ 追記参照)
 こんな暢気な(無鉄砲な)個体は、捕食圧によって淘汰されてしまうのではないでしょうか?

この辺りでニホンアマガエルを捕食しそうな天敵としては、例えばハシボソガラスとモズが生息しています。

それとも、これから周囲の環境に合わせて体色がゆっくり変化するのかな?
しかし、真っ赤に変色したニホンアマガエルなんか、未だかつて見たことがありません。(せいぜい褐色の迷彩模様が精一杯でしょう)

もしかすると、天敵に襲われる危険を承知の上で、ベニカナメモチの樹液に誘引された虫を待ち伏せしているのかもしれません。
それでもやはり、赤く色づいた葉ではなく緑の葉が付いた小枝で待ち伏せする方が得策でしょう。

▼関連記事
ベニカナメモチの樹液を舐めるコガタスズメバチ♀
ベニカナメモチ生垣の樹液を舐めるキイロスズメバチ♀
アマガエルにとってスズメバチを捕食するのは手強そうですが、ハエ類が甘い樹液を舐めに来ていても不思議ではありません。(未確認)
実はこの時期、樹液に来る虫を観察するためにレッドロビンの生け垣を見回りしていたら、今回カエルを見つけたのです。
しかしこの時、生垣に虫は来ていませんでした。

日光浴していた可能性もありそうです。
赤い葉の方が緑の葉よりも太陽光をよく吸収していて暖かいのかな?(うろ覚えの物理学の知識では逆のような…。)


急いでいた私はスナップショットを撮っただけでその場を離れてしまいました。
じっくり観察すれば何か面白い発見があったかもしれません。



※【追記】
ニホンアマガエルの色覚はどうなっているのか、気になりました。
ネット検索すると、お転婆さんのブログ「アマガエルのお話」で飼育下の実験(色覚テスト)を試行錯誤なさっていました。
問題への取り組みはこうあるべきだなと感銘を受けました。

更にネット検索すると、酪農学園大学のブログで以下の記述を見つけました。
何か勉強会のレジュメを載せた記事のようです。
・少なくともいくつかのカエルの種は、色覚をもっている。・青色選好性がみられた。・実験により、3種のカエルは三色型色覚、2種のカエルは二色型色覚をもっている事がわかった(二色型…赤と青を灰色から弁別できたが、黄色と緑はできなかった)→色覚特性の詳細、種間変動の可能性はよくわからない。

ただし、情報の出典が書かれていませんでした。


2018/01/15

水溜りから跳んで逃げるトノサマガエル



2017年8月下旬

雨上がりの農道を歩くと、前方でカエルがピョンピョン逃げて行きます。
わだちの水溜りにトノサマガエルPelophylax nigromaculatus)が浸かっていました。
目視ではかなり小型の個体だと思ったのですけど、映像では比較対照がないので大きさが伝わりませんね。
幼体なのかな?

私がそっと近づくと、トノサマガエルはピョンと跳んで道端の草むらに隠れました。
保護色のおかげで見失ってしまいました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2015/08/28

ニホンアマガエルの木登りと跳躍



2015年7月中旬

湿地帯に生えた柳(樹種不詳)の灌木林で枝に止まっていたニホンアマガエルHyla japonica)。
明るい昼間に見ると、緑色の体表に独特の斑紋が柳の葉に紛れてカモフラージュ(迷彩)効果を高めています。

夕暮れ時になると活発になりました。
赤外線の暗視動画が活躍する出番です。
(赤っぽい画面になるのは、暗闇になる前の残照です。)
独特のリズムで枝をペタペタと登る姿がユーモラスですね。
隣の枝に跳び移る瞬間を撮ることが出来ました。
まさにJapanese tree frog(英名)の面目躍如。

喉をヒクヒクさせているものの、鳴き声は発していませんでした。
白色LEDを点灯したら眩しがって背を向けます。

複数個体(3匹)を撮影。



2015/06/02

独身モリアオガエルの木登り【暗視動画】



2015年5月中旬

モリアオガエルRhacophorus arboreus)が産卵に集まる水辺の灌木(マユミおよびケナシヤブデマリ)で、なぜか泡巣作りの集団には加わらず単独で枝に止まっている個体を赤外線の暗視映像に撮りました。
画面が全体に赤っぽいのは、日が暮れたばかりで未だ残光(予熱?)があるせいです。

私にはモリアオガエルの性別を見分ける方法を知らないのですが、出遅れた♂にしてはあまりにものんびりしています。
鶏口牛後をポリシーとして、どこか新しい枝で産卵するつもりなのかな?
鳴き声を聞いて新たに集まってくる♀を待ち伏せする作戦なのでしょうか?
枝を少し登ったものの、上の枝に居る集団には合流しませんでした。
おそらく赤外線カメラを警戒して木登りで逃げたのでしょう。

以下の写真は動画とは関係ありませんが、同じ日の昼間に同じ沼の岸で撮った別の泡巣(ケナシヤブデマリ群落)です。
完成した泡巣にモリアオガエルが1匹だけ残っています。



2015/05/30

池の水面を泳ぐモリアオガエル



2015年5月中旬

モリアオガエルRhacophorus arboreus)の繁殖期に生息地の沼の岸をぐるりと歩いて回ると、1匹が驚いて水に飛び込みました。
カメラを向けると、初めは水面に浮かんでいるだけでした。
風に流され、顔をこちらに向けました。
水面の上に出た鼻の穴で呼吸しています。
警戒しているのか、一向に泳いでくれません
呼吸なのか鼓動なのか分かりませんが、胸部がヒクヒクしています。
その動きのせいで水面に波紋が広がります。
更に風で流され、カエルは横を向きました。

私が岸でじっとしていると、ようやく泳ぎ出しました。
見事な平泳ぎで沼の中央まで辿り着くと、止まりました。
顔を両手で拭い、身繕いしています。
このとき初めて虹彩が金色であることを確認し、シュレーゲルアオガエルではなくモリアオガエルと判明しました。

※ 薄暗い条件で撮った映像のため、YouTubeの動画編集時に自動色調補正を施してあります。

【追記】
『動物の記録8:モリアオガエルの谷』p165-166によると(飼育下の観察)、
ゆっくり泳ぐときには、後足を交互に動かして水をけり、水面を泳ぎます。はやく泳ぐときには、後足を同時にけって、ぐいっぐいっと水に乗って進みます。ときには前足で水をかくこともありますが、これも泳ぎはじめの一回か二回で、あとは後足のけりだけにたよっています。前足はからだの側面にぴたりとつけたままでした。



ちなみに、同じ沼の岸辺でスギの落ち葉に覆われた水際にシュレーゲルアオガエルが産んだと思われる卵塊を2つ見つけました。
いつか飼育してみたいのですが、泡巣ごと家までそっと持ち帰るのに苦労しそうです。

※ てっきりシュレーゲルアオガエルの卵塊かと思い込んでいたのですが、モリアオガエルの卵塊である可能性もあるようです。
やはり飼育してみないと分かりませんね。

モリアオガエルのうちにも草のあいだやコケの下などに卵をうむものがある。(同書p181より)


沼(左)と岸(右)の境界に産卵


2015/05/29

古池やモリアオガエル飛び込む水の音♪【暗視動画】



2015年5月中旬

▼前回の記事
夜に産卵するモリアオガエルの群れ【暗視動画】

沼の岸辺から水面に張り出しているマユミの枝先にモリアオガエルRhacophorus arboreus)が作っている泡巣aに注目しました。

長靴を履いて岸から夜の沼にゆっくり入水し、卵塊に近づきました。
うっかり枝に触れて揺らしてしまうと、せっかく集まったカエル達が驚いて水に飛び込んでしまいます。
真暗闇でビデオカメラの液晶画面だけを見つめていると、ときどき吸い込まれるようにバランスを崩して水に落ちそうになります。

泡巣の上の枝になぜかのんびり静止して喉をヒクヒクさせている個体が居ます。
泡風呂で混浴している仲間への合流・参加をどうして急がないのか、性別の見分け方を知りたいところです。
その一方で、なぜか泡巣を抜けだして上の枝葉に登り始める個体も居ます。(性別は?)

途中で暗視モードから通常モードに切り替えてみました。
白色LEDの光で間近から急に照らされても、お取り込み中のモリアオガエル達はさほど気にする素振りはありませんでした。

後半、泡巣手前の表面で激しく暴れている個体が気になりました。(@3:35-)
撹拌行動にしては脚が空を切っているなー、と思いつつ見ていると、そのまま自発的に下の水面にポチャンと落下しました。(@3:50)
泡巣の成分として卵と精子だけでなく、放出した尿や粘液を撹拌して作るそうです。
脱水症状になった個体が水入り休憩するのでしょうか?(※追記参照)
それとも産卵を終えた♀から離脱するのでしょうか?

泥濘ぬかるみに長靴を取られ、撮影中の体勢を保つのに苦労しました。
なんとか必死で頑張ったものの、思うように撮影アングルを確保できず不満が残りました。
退屈な休息シーンはカットし、鳴きながら泡巣を足で撹拌する様子だけを撮りました。




この日の夜間撮影にはあまり満足できず、その後も夜な夜な通いました。
なるべくカエルを刺激せずに自然な行動を撮ることにこだわり、増水した沼の中から岸辺の枝を撮る工夫をあれこれ考えました。
ここは泥沼ですから、長靴を履いただけでは入水するとズブズブと沈み、安心して池の中を渡れません。
予算が潤沢にあれば、ゴムボートを持ち込んで池に浮かべたり、防水ウェイダーを買ったりすれば解決するでしょう。
なんとかお金をかけずに済む方法を絞り出します。

まず考えたのは、倒木などを沈めて池の中も歩けるように足場を作ることです。
しかし気になるのは、「モリアオガエルが産卵地点を選定する際に、下に水面(の反射)が見える枝を選ぶ」という話です。
下手に土木工事(というと大袈裟ですけど)をした結果、沼が浅くなってモリアオガエルが卵を産んでくれなくなるのでは本末転倒で意味がありません。
山形県のレッドデータでモリアオガエルは準絶滅危惧種(NT)に指定されているため、生息地を勝手に改変するのは論外です。
撮影後には沼に沈めた足場を引き上げて原状回復する必要があります。

第二案は忍法「水蜘蛛の術」にヒントを得ました。

季節外れですが、冬山で使うスノーシュー(西洋かんじき)を長靴に装着してみました。
これが思いの外うまく行き、岸に近いところなら泥にあまり潜らず池の中を自由に歩き回ることができるようになりました。

足先を見ると、渉禽類は長い趾をもっている。フラミンゴなどは、水かきも発達している。こうした長い趾や水かきがあると、体重が分散されるんで、湿地などのぬかるみでも沈まずにあるくことができる。天然のかんじきを履いているようなものである。(藤田祐樹『ハトはなぜ首を振って歩くのか(岩波科学ライブラリー)』p27-28より引用)


歩いて水底の泥をかき混ぜると、ドブのような匂い(メタンガス?)がしました。
長靴だけを履いて入水したときと比べて、撮影中にバランスを崩して池に転倒する心配も減りました。
これで撮影ポイントに頭を悩ませることはなくなりました。
赤外線投光機を使えば、対岸からでも暗視動画を撮影ができることも確かめました。

こうして私が撮影準備に悪戦苦闘している一方で、結局モリアオガエルの産卵行動を見れたのは初日だけでした。
モリアオガエルの繁殖期はあっさり終わってしまったようです。
しかも沼の水が少し引いて島が現れ、せっかく重いスノーシューや三脚を担いで登った苦労が無駄になりました。
自然を相手にすると一筋縄ではいきませんが、これも来年以降のロケハンだと思うことにします。

つづく



※【追記】
平凡社『日本動物大百科5:両生類・爬虫類・軟骨魚類』でモリアオガエルについて調べてみると(p46)、
やってきた♀はいったん水中に入り、総排出腔から水を吸い込みそれを膀胱にためる。この水は産卵の際に卵塊をメレンゲ状に泡立てるために使われる。


2015/05/28

夜に産卵するモリアオガエルの群れ【暗視動画】



2015年5月中旬

モリアオガエルRhacophorus arboreus)が繁殖する里山の小さな沼に毎年通って定点観察しています。
岸辺に生えた木の枝に集まり泡巣を作りながら抱接産卵する様子を2012年に動画で記録し、2013年には微速度撮影しました。

今年のテーマは夜間の撮影です。
この日は午前中まで雨が降り午後から晴れたので、いざ出陣。
すると予想通り、既に繁殖期が始まっていました。
例年より少し早いようです。

雨が降ったせいで沼の水量が多く、毎年使っているお気に入りの撮影ポイントが水没していました。
カエルが集結している木に接近しずらくなり、三脚も使えず困りました。
マユミの枝先に産み付けられた泡巣の一部は枝がしなって水に浸っていました。
このように泡巣が着水すると水中に住む天敵に卵が捕食されてしまうのでしょうか?



枝の2箇所で今まさに集団産卵が行われているのを明るいうちから見つけておきました。
暗くなるのを待ってビデオカメラを手に岸からゆっくり水辺に近づきます。

この日一番の失態は赤外線投光機を家に忘れてきたことです。
したがって、ビデオカメラ内蔵の赤外線LEDが届く範囲まで被写体に近づかないといけません。
なるべく枝を揺らさないよう慎重に忍び寄り、間近で繁殖行動を撮影しました。
それでも接近中にカエルを驚かせてしまい、泡巣から数匹が下の水面にポチャンと飛び降り逃げてしまいました。
ヤブ蚊対策としてウィンドブレーカーを上下に着こみ、ニット帽と手袋まで着けました。
季節外れの重装備でも、日が暮れた山中ではあまり暑くありません。

隣接して生い茂ったマユミケナシヤブデマリが重なりあう枝葉に産み付けられた泡巣bにまず注目します。(泡巣aについては別記事に)



モリアオガエルの繁殖行動に影響を及ぼさないよう、照明はなるべく控えて赤外線の暗視カメラで撮りました。(※追記参照)
途中でビデオカメラを通常モードに切り替え、試しに白色LEDで照らしてもカエルは平気そうでした。

♀らしき巨大な個体が中央に居て、その背中に♂と思われる小型の個体が多数しがみついています(抱接)。
長い休息を挟みながら、ときどき一斉に鳴き始め、それを合図に脚で粘液を泡立てています。
このとき産卵および受精が行われているそうです。
鳴いている喉の動きが見えます。
夜行性というよりも、「昼間から始めた産卵行動を暗くなっても続けている」という印象でした。
夜の方が多くのモリアオガエルが集まってくる、ということもありませんでした。(短い観察時間ですけど)

翌日に再訪しても泡巣の数はもう増えていませんでした。

ちなみに、日の入り時刻は18:43PMでした。
ほぼ新月(月齢27.3)でしかもとっくに沈んだ後なので、月明かりは全くありません。
気温を測り忘れたのが残念。

▼つづく

古池やモリアオガエル飛び込む水の音♪【暗視動画】

以下は翌日に現場を再訪して撮ったケナシヤブデマリの写真。
いつもうろ覚えのムシカリと間違えるので、この機会に記録しておきます。



※【追記】
『動物の記録8:モリアオガエルの谷』p102によると、
現在まで何回か産卵を観察したわたしの経験によりますと、ふだんはおくびょうで、とても注意ぶかいモリアオガエルも、卵をうみはじめると、それに神経を集中するせいか、生来の神経がにぶってくるようです。近よって懐中電灯で照らしても、大きな音をたてても、枝をうごかしてさえもにげません。写真をとるにしても、近くに三脚を立てて、ゆっくりと撮影することができます。

2015/02/26

トノサマガエルの喧嘩【HD動画&ハイスピード動画】



2014年8月中旬・気温26℃

▼前回の記事 
跳べ!トノサマガエル【HD動画&ハイスピード動画】

雨の日にミズナラの樹液に群がる昆虫を目当てに近くの池から大小様々のトノサマガエルPelophylax nigromaculatus)が集まり、幹に跳びついていました。
ミズナラのすぐ横にある切り株が絶好の捕食ポイント(餌場、狩場)らしく、2匹以上のトノサマガエルが登ってくると喧嘩になります。
闘争シーンを240-fpsのハイスピード動画に撮ってみました。
互いにぶつかるように跳びついたり、相手の上からのしかかったり(マウント)と、ライバルを切株から追い出そうという縄張り意識や攻撃の意図を感じさせます。

武器となる角や牙などが発達している訳ではないので、争い事も平和に見えます。
まるで「お山の大将」を決める遊びのようです。
ときどきクックッ♪と静かに鳴いています。
土俵際の相手の顔を噛み付きながら押し出すこともありました。(@3:09)

3匹(体格はa≒b>c)が連続で背後からマウントした結果、「親亀の上に子亀、子亀の上に孫亀」の状態になることもありました。

『山渓ハンディ図鑑9:日本のカエル』p90によると、トノサマガエルの性別判定は


♂は、山吹色から緑色の背中に1本の黄色や緑色の縦筋模様が入る。
平凡社『日本動物大百科5:両生類・爬虫類・軟骨魚類』p36によると、
(トノサマガエルの)♂は背面が黄金色あるいは緑色で、背中の中央に緑色もしくは黄色のラインがある。♀は背中の中央に太くて白っぽいラインが目立ち、その両側に不規則に融合しあった黒い斑紋が散らばっている。このように、♂と♀とで色彩や模様がまったく異なっている。

あまり自信がないのですけど、3匹とも♂のようです。
一般にトノサマガエルの体長は♀>♂らしいので、単純な誤認抱接ではなさそうです。

ヒキガエルのカエル合戦を彷彿とさせますが、トノサマガエルの繁殖期はとっくに過ぎているはずです。
背後からマウントされた小型の個体がグルルル、グルルル♪と鳴いたのはヒキガエルの誤認抱接で見られるように「離せ!俺は♂だぞ!」というリリースコールなのでしょうか。

▼関連記事
アズマヒキガエルの抱接と蛙合戦@沼
きちんと個体識別してから勝敗を長時間記録してみれば何か面白いことが分かったかもしれません。


【追記】
平凡社『日本動物大百科5:両生類・爬虫類・軟骨魚類』p36に、トノサマガエル♂の集団ディスプレイについて解説してありました。
それぞれの♂が直径1.5~2mほどの範囲をなわばりとしてかまえ、鳴き声によって自分のなわばりの存在を宣言している。(中略) 
攻撃のパターンは(1)激しく鳴きながら、ゆっくり相手に接近する、(2)ジャンプして相手に跳びかかる、(3)相手と激しい取っ組みあいをする、という3つの段階から成っている。(中略) 
 コーラスが行われる場所や個々の♂のなわばりの場所は固定しておらず、毎晩変わる。また、なわばりはかならずしも産卵場所として使われるわけではない。したがって、トノサマガエルのなわばりは、♂たちのディスプレイの場であり、コーラスは集団ディスプレイであると見ることができる。
下線を引いた攻撃パターンが今回の動画で見られます。



2015/02/18

跳べ!トノサマガエル【HD動画&ハイスピード動画】



2014年8月中旬・気温26℃

里山の雑木林で雨の日にミズナラの樹液酒場を定点観察に行くと、トノサマガエルPelophylax nigromaculatus)が何匹も集まっていました。
樹液に群がる昆虫を目当てに近くの池から集まって来たようで、ときどきミズナラの幹に跳びついています。
しかしモリアオガエルやニホンアマガエルのように木に登るのは無理なようです。

▼関連記事
夜の樹液酒場に来たモリアオガエル
夜のミズナラ樹液酒場に来たニホンアマガエル
これはトノサマガエルの体が重いためなのか、足の吸盤の性能に違いがあるのでしょうか?
耳を澄ませばときどきクックッ♪と鳴いています。
ミズナラのすぐ横の切り株が踏み台みたいに絶好の捕食ポイント(餌場、狩場)になっていて、そこに登ったトノサマガエルが何匹も待機しています。
トノサマガエルの跳躍シーンを240-fpsのハイスピード動画に撮ってみました。
ジャンプの瞬間は眼をつぶっていることが分かりました。
瞬膜が閉じて眼を保護しているようです。(本当に瞬膜か? ただの瞬きかも)
目標物から最後まで目を離さないのかと思いきや、目をつぶっているとは意外でした。


『瞬間をとらえる:生物のハイスピード写真集』p136によると、
カエルが跳ぶとき、両眼は眼窩の中に引っ込められる。恐らくこれは、体をできるだけ流線型にするためというよりは、むしろ目を守るためであろう。



トノサマガエルが長い舌を伸ばして虫を捕食する狩りの瞬間は残念ながら上手く撮れませんでした。
どのぐらい引きの絵で撮るべきか跳躍の軌道などを予測するのが難しかったです。
雨足が強くなり、傘をさしていてもカメラを濡らすのが怖くて断念。

このミズナラ樹液酒場で一夏の定点観察を行った間にトノサマガエルの集合を見たのはこの雨天時のみでした。

▼つづく
トノサマガエルの喧嘩【HD動画&ハイスピード動画】



2015/02/03

夜の自販機とニホンアマガエル【暗視映像】



2014年10月上旬・深夜4:00

ジュースの自動販売機の灯りに集まる虫を目当てに多数のニホンアマガエルHyla japonica)が待ち伏せしていました。



赤外線の暗視カメラで1匹を撮ると、レンズを近づけても無反応でした。
喉をヒクヒクさせるも、鳴き声は発していません。
飛来した蚊がアマガエルの近くを通っても捕食に動きませんでした。
既に満腹なのかな?(それとも暗くて見えていない?)
いつか狩りの瞬間を動画に記録してみたいものです。

最近の自販機は節電のため、煌々と明かりを付けっぱなしのタイプは少なくなりましたね。
ライトトラップに頼るカエルにしてみれば商売上がったりの変化かもしれません。

赤外線から白色光に切り替えてカエルの体色を記録すべきでしたね。(眠くて億劫で写真も撮っていません。)


2015/01/15

トノサマガエルの死骸を食すハシボソガラス(野鳥)



2014年9月下旬

電柱の天辺に止まったハシボソガラスCorvus corone)が足で押さえつけながらトノサマガエルPelophylax nigromaculatus)の死骸を啄んでいました。
周囲の環境は、稲刈りが進む田園地帯です。
カエルは干からびて見え、自分で狩りをした新鮮な獲物では無さそうです。
車に轢かれたロードキルなのか、稲刈りに巻き込まれた死骸でしょうか。
まさにcarrion crow(ハシボソガラスの英名:死肉を食うカラス)の面目躍如。

カラスaはときどき向きを変えたり、電柱の横棒(金属製)に移動して食事を続けています。
途中で食事を中断すると、獲物を咥えて警戒しています。
何事かと思いきや別個体bが飛来し、すぐ横の横木に止まりました。(@1:38)
獲物を横取りに来たのでしょうか?

カラスbは電線にへばり付いた別の獲物を啄み始めました。
カエルなど小動物が感電死したものか、カラスが貯食していたものか、あるいはモズの速贄かもしれません。

やがてカラスaが獲物を咥えたまま飛び立ち(@1:57)、一つ隣の電柱に止まり直しました。
するとすぐにもう一羽(b?)が追いかけてきて(@2:25)電柱の横棒に止まりました。
その奥に実は先客(3羽目の個体c)が居ました。
カラスaは一番上の電線に止まったまま油断なく食事を再開。

ここで私も撮影を中断し、距離を詰めてから撮影再開。(@2:58)
ハシボソガラスaはトノサマガエルの肉片を小さく千切って食べ、汚れた嘴を頻繁に電線に擦りつけて拭っています。
食事風景を見ていると、カエルの干物もなんだか美味しそうです。
獲物を咥え、不安定な電線から電柱の横棒(狭いが平坦)へ移動しました。
電柱の天辺に登り辺りを見渡してから、すぐ横棒に戻りました。
私がしつこくカメラを向けていることを嫌ったのか、遂に獲物を咥えたまま飛び去りました。(@5:45)
田んぼを横切り遠くの樹上(山麓の民家の庭木?)に着陸しました。



2014/11/25

アリを捕食するツチガエル



2014年8月中旬

里山の遊歩道で見つけたツチガエルRana rugosa)。
木の根を徘徊してきたクロアリ(種名不詳)が目の前を通りかかると、素早く舌を伸ばして見事に捕食しました!
欲を言えばハイスピード動画に撮りたかったなー。
続けてもう1匹アリが来たものの、今度は無反応。
アリの味があまり気に入らなかったのでしょうか。
やがて前に跳びました。

このカエルはカメラを近づけてもなかなか逃げません。
体の色や質感が林床の地面や落ち葉に対して素晴らしい保護色になっており、よほど己の保護色に自信があるのでしょう。
(素手で触るのは躊躇われたので)木の枝や葉っぱを拾ってツチガエルの体に触れてみたのですが、それでも無反応でした(映像なし)。
顔を正面から撮ると、喉と鼻孔をヒクヒクしています。
最後に背側を撮ろうとカメラを動かしたら、素早く跳んで逃げました。

捕食とジャンプのシーンは1/4倍速のスローモーションでリプレイしています。

『山渓ハンディ図鑑9:日本のカエル』p101によると、

(ツチガエルは)おっとりしたカエルで、近寄ってもその場でじっと身を潜めて隠れているつもりになっていることが多い。


【追記】
小林朋道『先生、洞窟でコウモリとアナグマが同居しています!: 鳥取環境大学の森の人間動物行動学』によると、
トノサマガエルが植物の上空をただよう餌を探して飛びつくことが多いのに対し、ツチガエルは這うようにして地面の餌をひたむきに探す。両者の体色が違うのも(トノサマガエルは黄色や緑、ツチガエルは土色)、その習性とよく合致する。 (p16より引用)







2014/11/24

キマワリを捕食するアズマヒキガエル



2014年8月中旬

▼前回の記事
虻を捕食するアズマヒキガエル

里山の雑木林で見つけたアズマヒキガエルBufo japonicus formosus)を動画に撮り続けていると、その背後から今度はキマワリPlesiophthalmus nigrocyaneus)と思われる甲虫が足早に歩いて近づいてきました。
ヒキガエルの後脚に突き当たったキマワリは一旦停止し横に逸れて行きましたが、アズマヒキガエルが気づいて向き直りました。
突然ジャンプしたと思ったら、同時に舌を出して獲物を捕食したようです。
狩りの瞬間は画面からはみ出して撮り損ねたものの、1/4倍速のスローモーションで見直すとヒキガエルは2回に分けて何かを呑み込みました。

じっと待ち伏せしていたヒキガエルが徘徊性昆虫を捕食するシーンを短時間に連続して撮れてラッキーでした。
それだけ虫が豊かな山にしかヒキガエルは生息できないのかもしれません。

次にヒキガエルを採寸しようと近づき、動画を撮りながらゆっくりしゃがみました。
すると警戒したヒキガエルが跳んで倒木の陰に逃げ込みました。
地面や落ち葉に対して見事な保護色になっていますね。
「ガマの油」として知られる毒を分泌するので素手で捕獲するのも躊躇われ、結局採寸できませんでした。
目視ではかなり大型な印象。



2014/11/23

虻を捕食するアズマヒキガエル



2014年8月中旬

里山の雑木林で遊歩道の真ん中に大きなアズマヒキガエルBufo japonicus formosus)がデンと居座っていました。
ズームするとなかなか風格のある面構え。
鼻孔がヒクヒクしています。
横腹もリズミカルに動く(呼吸運動?)ものの、鳴き声は一切発しませんでした。
繁殖期以外でヒキガエルを見るのは初めてです。

▼関連記事
アズマヒキガエルの抱接と蛙合戦@沼
静止しているヒキガエルの左から黒い双翅目がなぜか歩いて足早に近づいて来ました。
ムシヒキアブの仲間ですかね?(自信なし)
ヒキガエルはすかさず舌を伸ばして電光石火のごとく捕食しました。
1/4倍速のスローモーションで見直すと、獲物をすぐに飲み込んだようです。
いつかハイスピード動画で捕食シーンを記録してみたいものです。
飼育するのは難しいのかな?



獲物が見つかると、足速に近づいていってつかまえる。だが、獲物が全く動かないと、目の前であっても気が付かない。つまり、ヒキガエルは動かないものには反応を示さないのである。(『The Moment:自然の瞬間』p116より)



つづく



2014/11/16

夜のミズナラ樹液酒場に来たニホンアマガエル



2014年8月中旬

夜(19:25 pm)の雑木林でミズナラの樹液酒場にニホンアマガエルHyla japonica)が来ていました。
体色が深緑色の個体でした。
懐中電灯の光を嫌って身をすくませています。
樹液酒場に集まる夜行性の昆虫を捕食するため木に登ってきたのでしょう。
(ちなみに、同じ木で昼間に定点観察した時はアマガエルを見かけませんでした。)
喉をヒクヒクさせているものの、鳴き声は発していません。
録音されている蛙の合唱は近くの池から響いています。



2014/10/24

夜の樹液酒場に来たモリアオガエル



2014年8月上旬

里山の雑木林で昼間に樹液が滲んでいたミズナラの木を覚えておいて夜に訪れてみると、緑色のカエルを発見。
白目の部分が赤みががるので、シュレーゲルアオガエルではなくモリアオガエルRhacophorus arboreus)でしょう。
樹液に集まる夜行性の昆虫を捕食するために木に登って待ち伏せしていたと思われます。

白色LEDのマグライトで照らしながら動画に撮ると、白飛びしてほぼモノクロ映像になってしまいました。
ガガンボの一種と思われる昆虫が蛙の目の前で長い足を屈伸しながら樹液を吸汁しているのに、なぜかこれを捕食しようとしません。
照明が眩しくて狩りをするどころではないのでしょうか。
ときどき眩しそうに瞬きしています。
喉をひくひくさせるも、鳴き声は発していません。
録音されている蛙の合唱は、少し離れた池から聞こえています。

やがてモリアオガエルは隣の幹に跳び移ってしまいました。
マグライトの照明や写真撮影の強力なストロボ光を嫌ったのでしょう。
果たしてカエルは暗闇で虫を捕食できるのでしょうか?
月明かりがあれば獲物を見えるのかな?
ちなみにこの日の月齢は8.2でした(半月)。
カエルを照明で刺激せずに自然な捕食シーンを動画に撮るには赤外線の暗視カメラが必要ですね。



夜の自動販売機にへばり付いて虫を待ち伏せしているニホンアマガエルは珍しくありませんけど、灯りに誘引された虫を捕食する瞬間は未だ見たことがありません。
ましてや夜の樹液酒場では、かなり忍耐強く観察しないと決定的瞬間を動画に撮るのは至難の業でしょうね。



2013/07/14

モリアオガエルの産卵と泡巣作り【微速度撮影】



2013年5月下旬

山中の池で今年もモリアオガエルRhacophorus arboreus)の産卵が始まりました。
マユミの潅木が岸から池の方に枝を張り出しているため、絶好の産卵場所となっています。
今年は心なしか葉の茂りが悪いのは、積雪期に枝折れしたダメージなのかもしれません。
それでもモリアオガエルの泡巣は例年よりも豊作の気がします。
複数の泡巣が融合しており、幾つなのか数えにくいのですが、マユミの枝葉には少なくとも12個の泡巣が作られていました。
鈴なりになった泡巣の重みで枝葉が千切れ落ちてしまいそうで心配になります。

産卵行動の動画は昨年撮ったので、今年は微速度撮影に挑戦します。
午前中から暗くなる夕方まで6時間以上も(10:50 am - 17:04 pm)10秒間隔のインターバル撮影を行い、大量の写真素材から早回し映像を制作しました。
途中で様々なカメラ・トラブルに見舞われましたが、場所を少しずつ変えたりしながらなんとかインターバル撮影を続けました。
泡巣が木漏れ日を浴びてフォトジェニックです。
野外での微速度撮影では光量が安定しないため、チラチラして多少見辛いのは仕方ありません。

早回し映像で見ると、♂が離合集散する様子がよく分かりますね。
集まったモリアオガエルが後脚で泡立てる行動が休み休みの間欠的であることも分かります。
まるでカマキリ♀の卵鞘作りのようですけど、モリアオガエルは複数個体による協同作業である点が大きな違いです。
一つに見える泡巣も何回かに分けて付け足されて作られることが判明しました。
複数の♀由来の卵が混じっている可能性があります。

初めは少し離れた枝の2箇所で産卵しているため、やや引きの絵で撮り始めました。
しかし完成した映像を見ると、もっと寄りの絵にしないと分かり難いですね。
どの抱接集団の泡巣が大きくなりそうか、予測する見極めが肝心です。

ヤブ蚊に食われながら横で長時間眺めていると、色々なことが分かりました。
モリアオガエルの体長は明らかに♀>♂。
♀は体が大きく、腹部が膨満しています。
♂にしがみ付かれても(抱接)そのまま♀は力強く跳んで移動します。
そこへ他の♂も次々に集まって来て、集団で泡巣を作りその中に産卵・受精します。
♀は産卵場所(水面に張り出している枝)をどのように認識し、選択するのか気になります。
水面の反射を手掛かりにするのでしょうか?
暗くなったらどうするのかな?

一方、鳴いているのは♂です。
産卵を終えた♀が離脱するのは分かるのですけど、泡巣作りに参加した♂の中に、なぜか途中で離脱して真下の池に飛び降りたりする個体がいます。
もしかすると泡の巣材である尿を排泄し終わると脱水症状になってしまうのかもしれません。
水入り休憩で水分を補給するとまた枝をよじ登って来て再び泡巣作りに参加するのでしょうか?
もしこれをちゃんと調べようとするならば、何らかの方法でカエルを個体識別しないといけません。
水面に網を張っておいて枝から落下するカエルを受け止め、体重変化を調べたら面白いかもしれませんね。






こちら↓の映像は同じ素材から早回しの速度を半分に落とした動画です。
お好みでどうぞ。


2013/04/14

モリアオガエルの泡巣に集まるハエ



2013年6月中旬

モリアオガエルRhacophorus arboreus)の集団産卵を観察してから16日後に見に行くと、乾いた泡巣にハエが数匹集まっていました。
よく見ると泡巣の中に産み付けられたモリアオガエルの卵が一部なぜか表面に露出しています。
隣にある別の泡巣で卵が露出していない物にはハエは来ていません。

キンバエ類、ニクバエ類、ベッコウバエの仲間など大小様々のハエが来ています。
別種のハエが飛来すると、先客のキンバエと陣取り合戦のようになっています。
ハエは泡巣上を歩き回ったり、身繕いしたり、口吻を伸ばして舐めたりしています。
撮影後に手で触れてみると、泡巣の表面は乾いていました。
泡巣にハエ♀が産卵を始めるかな?と思ったのですが、はっきりそれと判る産卵行動は見られませんでした。





【追記1】
「キンバエ&カエル」で検索していたら、カエルヤドリキンバエなるものの存在を知りました。
カエルヤドリキンバエはカエルの鼻腔に寄生するというおもしろい習性をもつが、生息環境の減少から絶滅の危険があり、環境庁のレッドデータブック(1991年)に希少種として登録されている。(平凡社『日本動物大百科9昆虫II』p156より) 


おそらく今回の映像には登場していないと思いますが、衝撃を受けたので個人的に覚書を残しておきます。(学名Lucilia bufonivora画像検索すると、かなりグロいです。)

更に調べてみると、その後どうやら日本の種では名前がカエルキンバエ(Lucilia chini)に変更されたようでレッドデータブックにカエルヤドリキンバエは掲載されていません。
参考サイト(レッドデータブック栃木京都


【おまけの動画】
「モリアオガエルの卵を食べるシリアゲムシ」(by H72031610さん)
これ↓を見ていたので少し楽しみにしていたのですが、期待していたシリアゲムシの姿は今回ありませんでした。



【追記2】
別件の調べ物をしていたら、AntRoom管理人さんのありんこ日記ブログに興味深い記事を見つけました。

カエルの卵を捕食するハエ!? その1 正体を知りたい!
ヤエヤマアオガエルの卵の中にいたウジ虫から飼育下で成虫を羽化させ、ウリンクロバエと突き止めています。



小松貴『虫のすみか―生きざまは巣にあらわれる (BERET SCIENCE)』p288によると、
樹上にすむアオガエル科のカエルは、産卵期に木の枝葉へ粘液と水を混ぜて泡状のもの(泡巣)をつくり、その中へ産卵します。ウリンクロバエはこの泡巣に後から産卵し、孵化した幼虫は泡の中に詰まったカエルの卵を食い荒らします。ウリンクロバエは、日本では南西諸島に分布しています。
私のフィールドは寒冷な東北地方なので、ウリンクロバエは生息していないことになります。


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