2024年6月中旬・午後12:40頃・晴れ
モリアオガエル(Rhacophorus arboreus)の繁殖池で定点観察しています。
岸辺に自生する
マユミ灌木の枝葉に毎年、白い泡巣がたくさん産み付けられています。
昼間からマユミの樹上でじっとしているモリアオガエル成体は、産卵のために木登りしてくる♀を待ち伏せしている♂なのでしょう。
(私にはモリアオガエルの性別を外見から自信を持って見分けられません。)
泡巣の近くに先乗りしている個体と、少し下部の枝に留まっている個体と2匹の成体を見つけました。
白い泡巣の一部が溶けて崩れ、下の水面に浮いていました。
産み付けられてから約1週間で泡巣内の卵から幼生(オタマジャクシ)が孵化し、雨で溶け落ちた泡巣と一緒に幼生が池の水中に脱出するのです。
しかし、今回は自然な融解ではありません。
ニホンザルがモリアオガエルの泡巣を捕食に来ているシーンがタイムラプス動画で記録されていたのです。
猿がマユミの枝を掴んで乱暴に引き寄せた際に、一部の泡巣は水中に没して崩れてしまったようです。
関連記事(同所同時期の撮影)▶ 池畔のマユミ枝先に集まって次々と泡巣を作り産卵するモリアオガエル♀♂【微速度撮影#3】ニホンザルが泡巣を捕食?
池の水面に溶け落ちた白い泡巣の上に、アメンボの一種が群がっていました。
交尾中のペア♀♂と単独個体、それからアメンボの幼虫と思われる小型の個体もいました。
アメンボの交尾ペア♀♂が白い泡の表面を歩いて少しずつ移動しています。
泡の縁に到達するとしばらく静止し、交尾中の♀が左右の前脚を擦り合わせて身繕い。
交尾中のアメンボ♀は細い口吻を伸ばして、融解した泡巣から吸汁しているように見えました。
タンパク質が豊富な餌なのでしょう。
一方、単独個体のアメンボは、泡巣の表面に付着した虫の死骸?から吸汁しているようです。
しかしPerplexity AIに相談してみると、融解したモリアオガエルの泡巣には栄養がほとんどなく、アメンボは水面に浮かぶ筏としてたまたま乗っていただけだろう、という見解でした。
確かに、水面に浮いているどの泡にもアメンボが群がっているという訳ではありませんでした。
私としては納得できないので、次に機会があれば、アメンボの口吻を横からじっくり接写して、決着を付けるつもりです。
日向の強い日差しで水面に浮かぶ白い泡が白飛びしてしまい、日陰と入り混じって、コントラストの差が大きくなっています。
見えにくい被写体を動画編集時でHDR風に加工したら、だいぶ改善されました。
(具体的な方法はChatGPTに指南してもらいました。)
動画を撮影した時の私は、水面に浮かぶ白い泡はてっきりモリアオガエルの泡巣がマユミ樹上から溶け落ちたのだろうと思い込んでいました。
ところが、同じ池の岸辺の水際にはシュレーゲルアオガエル(Rhacophorus schlegelii)の泡巣も同時期に産み付けられていました。
1週間前に撮った写真を載せます。
シュレーゲルアオガエルの幼生(オタマジャクシ)も既に卵から孵化して水中に脱出したらしく、白い泡巣が溶けていました。
もしかすると、アメンボが乗っていたのはシュレーゲルアオガエルの融解した泡巣だったのかもしれません。
以下の写真は、動画を撮った同じ日の記録です。
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